JP4446578B2 - 変位速度補正方法、変位速度補正装置、変位速度算出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被衝突車両が衝突されることによって変形する部位の変位速度補正方法、変位速度補正装置、変位速度算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の衝突評価においては、衝突の衝撃によって変形する変形部位の加速度を検出し、当該変形部位の変位速度および変位量を算出し、さらに車両内部の搭乗者に加わるエネルギーを算出する。変形部位の加速度を測定するために、当該変形部位には加速度計が取り付けてある。具体的には、車両の衝突評価では、加速度計によって測定された加速度を、時間で積分することによって変形部位の変位速度を算出し、当該変位速度をさらに時間で積分することによって変形部位の変位量を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記技術では、衝突の瞬間において、変形部位の加速度が一時的に加速度計の測定可能な定格容量を超過し正確な値を検出できないにも関わらず、不正確な値を含めて積分するため、正確に変位速度および変位量を算出することができない。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来技術に比して、正確に変形部位の加速度を得ることができる変位速度補正方法、変位速度補正装置および変位速度算出方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0006】
(1)本発明に係る変位速度補正方法は、被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を加速度計により検出する工程と、被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度を検出する工程と、前記変形部位の加速度に基づいて、時系列的に前記変形部位の変位速度を算出する工程と、前記不変部位の加速度に基づいて、時系列的に前記不変部位の変位速度を算出する工程と、前記変形部位の変位速度と前記不変部位の変位速度との速度差を、前記被衝突車両が衝突された時点を基点として所定時間ごとに算出する工程と、前記所定時間ごとに算出された速度差のうちから、時系列的に連続する複数の速度差を抽出して、これらすべての速度差の差分を算出する工程と、前記算出した差分がそれぞれ所定の範囲内であるか否かを判定する工程と、前記所定の範囲内である場合、前記時系列的に連続する複数の速度差に対応する時刻のうちの一番早い時刻における速度差を補正値とし、当該補正値を前記時系列的に算出した変形部位の変位速度に対して一律に加え、これにより衝突時に前記変形部位の加速度が前記加速度計の定格容量を超過したことに起因する前記算出した変形部位の変位速度の誤差を補正する工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
(3)複数の加速度検出手段によって、前記変形部位の加速度および/または前記不変部位の加速度を検出する。
【0009】
(4)本発明に係る変位速度補正装置は、被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を検出する第1検出手段と、被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段によって検出された加速度に基づいて、時系列的に前記変形部位の変位速度を算出する第1算出手段と、前記第2検出手段によって検出された加速度に基づいて、時系列的に前記不変部位の変位速度を算出する第2算出手段と、前記第1算出手段によって算出された前記変形部位の変位速度と前記第2算出手段によって算出された前記不変部位の変位速度との速度差を、前記被衝突車両が衝突された時点を基点として所定時間ごとに算出する速度差算出手段と、前記所定時間ごとに算出された速度差のうちから、時系列的に連続する複数の速度差を抽出して、これらすべての速度差の差分を算出する差分算出手段と、前記算出した差分がそれぞれ所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、前記所定の範囲内である場合、前記時系列的に連続する複数の速度差に対応する時刻のうちの一番早い時刻における速度差を補正値とし、当該補正値を前記時系列的に算出した変形部位の変位速度に対して一律に加え、これにより衝突時に前記変形部位の加速度が前記第1検出手段の定格容量を超過したことに起因する前記算出した変形部位の変位速度の誤差を補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
(6)前記第1検出手段および/または前記第2検出手段は、複数設けられている。
【0013】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を検出すると共に、衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度も検出し、変形部位の変位速度と、不変部位の変位速度とを算出するので、変形部位の変位速度と不変部位の変位速度に基づいて、変形部位の変位速度を補正することができる。したがって、変形部位の加速度だけを検出した場合より、正確な変形部位の変位速度を得ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、単位時間における変形部位の変位速度の変化量と不変部位の変位速度の変化量とを比較して、所定の誤差内で同一になった場合、前記単位時間の開始時における前記不変部位の変位速度から前記変形部位の変位速度を減算した値を求め、当該値を補正値として前記変形部位の変形速度に加えるので、正確に算出された不変部位の変位速度を利用して補正することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、複数の加速度検出手段によって、変形部位の加速度および/または不変部位の加速度を検出するので、単数の加速度検出手段によって検出する場合より正確な検出を行うことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を検出すると共に、衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度も検出し、変形部位の変位速度と、不変部位の変位速度とを算出するので、変形部位の変位速度と不変部位の変位速度に基づいて、変形部位の変位速度を補正することができる。したがって、変形部位の加速度だけを検出した場合より、正確な変形部位の変位速度を得ることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、単位時間における変形部位の変位速度の変化量と不変部位の変位速度の変化量とを比較して、所定の誤差内で同一になった場合、前記単位時間の開始時における前記不変部位の変位速度から前記変形部位の変位速度を減算した値を求め、当該値を補正値として前記変形部位の変形速度に加えるので、正確に算出された不変部位の変位速度を利用して、衝突の瞬間に発生する加速度の誤検出を含む変形部位の変位速度を補正することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、前記第1検出手段および/または前記第2検出手段が複数設けられているので、単数の検出手段によって検出する場合より正確な検出を行うことができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによって変形する部位の加速度を検出し、部位の変形が終了した時から遡って、変形部位の加速度を時間で積分し、部位の変位速度を算出するので、衝突の瞬間に発生する加速度の誤検出を含まずに変位速度を算出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
本実施の形態では、側面衝突実験におけるドア進入速度計測に本発明を適用した場合を示す。
【0022】
図1は側面衝突実験の変位速度検出システムの概略構成を示す図、図2は加速度計の検出結果を示す図、図3は加速度計の検出結果の積分値を示す図である。
【0023】
側面衝突実験は、図1に示すように、静止している被衝突車両10のドア12に対して、先端がアルミ製ハニカム構造の実車を模擬して形成されたバリア20が衝突することによって行われる。ドア12(変形部位)には、バリア20の衝突によって変形するときの加速度を検出するために、加速度計30が取り付けられている。
【0024】
また、ドア12と反対側に位置するドア14の下部のシル16(不変部位)には、加速度計35が取り付けられている。加速度計35は、被衝突車両10の移動加速度を検出するものであって、バリア20の衝突によって変形しない部位であればどこに取り付けられてもよい。
【0025】
加速度計30および加速度計35は、データロガー40と接続されている。加速度計30または加速度計35によって検出された加速度データは、データロガー40に自動的に記録される。記録された加速度データは、順に、サーバ50に送信される。加速度データは、サーバ50に接続されたコンピュータ60によって解析される。
【0026】
バリア20がドア12に衝突した場合、ドア12は衝突によって変形する。変形するドア12の加速度は、加速度計30によって検出され、加速度データとしてデータロガー40に送信される。同時に、被衝突車両10自体の加速度は、シル16に取り付けられた加速度計35によって検出され、加速度データとしてデータロガー40に送信される。
【0027】
ここで、ドア12の加速度は、衝突時から数十msecの間において、バリア20とドア12の衝突によるメタルコンタクトの影響により非常に高くなり、通常、加速度計30が検出可能な定格容量を超える。したがって、衝突時から数十msecの間において、加速度計30は、誤検出することになる。
【0028】
そして、誤検出を含んだ加速度データは、データロガー40からサーバ50に転送され、コンピュータ60が衝突評価のために解析を行うのに使用される。
【0029】
コンピュータ60は、加速度計30で検出された加速度データおよび加速度計35で検出された加速度データをサーバ50から取り出す。このとき、加速度計30および加速度計35で検出された加速度を、衝突から時間経過順に並べると、図2に示すようになる。
【0030】
加速度計35によって検出された加速度は、衝突によって変形しないシル16の加速度であるため、極端に高い値ではなく、加速度計35の定格容量を超えず正確である。しかし、加速度計30によって検出された加速度は、衝突の瞬間に定格容量を超えているので正確ではない。
【0031】
図2において、加速度計30による検出は、+3000m/s2付近で最大値を示し、−3000m/s2付近で最小値を示している。しかし、ドア12の実際の加速度は、最大値が+3000m/s2より大きく、最小値が−3000m/s2より小さい。さらに、バリア20がドア12に衝突しているので、ドア12の実際の加速度は、加速度計30が検出できる定格容量の最大値を上回る方が、最小値を下回る場合よりも多い。したがって、定格容量を上回る実際の加速度が多く誤検出されているので、検出した変形部位の加速度をそのまま積分したのでは、その積分値は、実際のドア12の加速度を積分した場合よりも小さくなる。
【0032】
そして、コンピュータ60が加速度計30および加速度計35で検出した加速度を積分して速度を算出した場合、図3に示すように、50msec付近から加速度計30で検出した加速度の積分値(以下、ドア12の速度という)は、加速度計35で検出した加速度の積分値(以下、シル16の速度という)よりも小さくなる。これは、衝突時にドア12の加速度が誤検出されており、その値をコンピュータ60がそのまま積分しているからである。すなわち、実際より低い値で最初に積分しているので、その影響により、ドア12の変形が終わって被衝突車両10自体が移動しているときでも、積分して算出されたドア12の速度は、シル16の速度より小さい。
【0033】
コンピュータ60は、シル16の速度を使用して、加速度計30の定格容量の小ささによる誤検出を補正する。
【0034】
ドア12の速度の補正は、図4に示すフローチャートに従って行われる。
【0035】
図4は、ドア12の速度の補正手順を示すフローチャート、図5は、オフセットされたドア12の速度を示す図、図6は、ドア12の変位を示す図である。
【0036】
まず、コンピュータ60は、図3に示す加速度データの積分結果に基づいて、時間A、B、Cにおけるドア12とシル16との速度差Y(A)、Y(B)、Y(C)を算出する(ステップS41)。ここで、時間A、B、Cとは、10msecずつ間隔を置いた時間であり、時間Aの初期値は、0msec、つまり衝突発生時である。
【0037】
次に、算出された速度差Y(A)、Y(B)、Y(C)のうち2つを選んでその差を算出し、これをすべての組み合わせについて行い、すべての組み合わせにおいて、算出された絶対値が0.1より小さいか否かを判断する(ステップS42)。なお、0.1という値は、ほぼ同一か否かを判断するための基準値であり、同一とみなすことができる誤差の範囲内であればいかなる値でもよい。
【0038】
算出された絶対値が0.1より大きいものを含む場合(S42:NO)は、ドア12とシル16の速度変化量に差があるので、ドア12の変形が終了していないとみなし、時間A、B、Cにそれぞれ10msecずつ加え、新たな時間A、B、Cとし(ステップS43)、ステップ41に戻る。
【0039】
一方、すべての組み合わせにおいて、算出された絶対値が0.1より小さい場合(S42:YES)は、ドア12とシル16の速度変化量に差がほとんどないので、ドア12の変形が終了しているとみなし、時間Aをドア12の変形が終了した時間とする(ステップS44)。
【0040】
そして、時間Aにおけるドア12とシル16の速度差Y(A)を補正値として、ドア12の速度をオフセットする。すなわち、図3に示すドア12の速度のグラフが+Y(A)だけY軸方向に平行移動する。オフセットされたドア12の速度は、図5に示される。ドア12の速度がオフセットされることによって、衝突時から数十msec間の誤検出が補正されることになる。したがって、衝突によるドア12の変形の速度を正確に算出することができるので、衝突によって搭乗者に与えられる衝撃も正確に算出できるようになる。ここで、図5に示すオフセットされたドア12の速度は、対地速度であるので、図5に示すシル16の速度を減じることで、ドア12の対車体速度を求めることができる。こうして、ドア12の対車体速度を求めたものを図6に示す。
【0041】
さらに図6に示すドア12の対車体速度を時間で積分して、ドア12の変位を算出したものは、図7に示される。
【0042】
以上のように、本実施の形態では、ドア12の変形が終了している場合には、実際のドア12とシル16の速度は同一になっていることを利用し、時間に対する速度の変化量からドア12の変形終了時を特定し、当該変形終了時におけるシル16の速度を基準として、ドア12の速度が同じになるようにオフセットする。
【0043】
したがって、衝突によって生じるドア12の加速度が定格容量を超えてしまい加速度計30が正確な値を検出できない場合でも、衝突によって変形しないシル16に取り付けられている加速度計35の検出結果に基づいて加速度計30の検出結果を補正することができる。
【0044】
結果として、加速度計30および加速度計35の検出結果を積分することによってそれぞれの速度を算出して補正を行うので、衝突において搭乗者に最も影響を与えるドア12の変位速度およびドア12の変位について、誤検出を補正した正確な値を得ることができる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、加速度計30および加速度計35をそれぞれ1つずつ取り付けていたが、これに限られない。たとえば、衝突によって変形する部位に複数の加速度計30を取り付け、その検出の平均値を使用するようにしてもよい。同様に、衝突によって変形しない複数の部分に加速度計35を取り付け、その平均値を使用してもよい。また、複数の加速度計30または35の平均値を使用せずに、最適なものを選択して使用してもよい。
【0046】
また、上記実施の形態のように、加速度計30の検出結果をオフセットせずに、ドア12の変位速度および変位を算出することも可能である。この場合、加速度計30によって検出された検出結果を、以下の式(2)に基づいて、ドア12の変形終了時から遡って積分する。
【0047】
【数1】
【0048】
ここで、上記式(1)および(2)において、a(t)は、時間tにおけるドア12の加速度を示す関数であり、Cは積分定数である。また積分範囲に指定されているaおよびbは、衝突からの時間を示し、bの方がaより大きな値である。つまり、上記実施の形態では、aは0msecであり、bはドア12の変形が終了した時間である。
【0049】
上記実施の形態では、衝突時から数十msecの間の誤検出部分を含めて、検出結果を上記式(1)に示すように衝突時(t=0)から積分していったので、当該誤検出部分の影響で、ドア12の速度がシル16の速度より小さくなった。しかし、式(2)に示すように、ドア12の変形終了時から遡って積分することで、最初に誤検出部分を含まずに積分し、途中まで正確な値を算出することができる。なお、衝突時から数十msecにおけるドア12の変位速度および変位は、衝突の際、搭乗者に影響を与えないので、衝突実験において算出される必要がなく、式(2)による積分の最後に誤検出部分が含まれていても問題ない。
【0050】
以上、上記実施の形態では、側面衝突実験を例に説明したがこれに限られない。本発明の思想は、正面衝突実験を含む各種衝突実験に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 側面衝突実験の変位速度検出システムの概略構成を示す図である。
【図2】 加速度計の検出結果を示す図である。
【図3】 加速度計の検出結果の積分値を示す図である。
【図4】 変形部位の速度の補正手順を示すフローチャートである。
【図5】 オフセットされた変形部位の速度を示す図である。
【図6】 図5に示すオフセットされた変形部位の速度(対地)を対車体速度で示した図である。
【図7】 変形部位の変位を示す図である。
【符号の説明】
10…被衝突車両、
12、14…ドア、
16…シル、
20…バリア、
30、35…加速度計、
60…コンピュータ。
Claims (4)
- 被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を加速度計により検出する工程と、
被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度を検出する工程と、
前記変形部位の加速度に基づいて、時系列的に前記変形部位の変位速度を算出する工程と、
前記不変部位の加速度に基づいて、時系列的に前記不変部位の変位速度を算出する工程と、
前記変形部位の変位速度と前記不変部位の変位速度との速度差を、前記被衝突車両が衝突された時点を基点として所定時間ごとに算出する工程と、
前記所定時間ごとに算出された速度差のうちから、時系列的に連続する複数の速度差を抽出して、これらすべての速度差の差分を算出する工程と、
前記算出した差分がそれぞれ所定の範囲内であるか否かを判定する工程と、
前記所定の範囲内である場合、前記時系列的に連続する複数の速度差に対応する時刻のうちの一番早い時刻における速度差を補正値とし、当該補正値を前記時系列的に算出した変形部位の変位速度に対して一律に加え、これにより衝突時に前記変形部位の加速度が前記加速度計の定格容量を超過したことに起因する前記算出した変形部位の変位速度の誤差を補正する工程と、
を有することを特徴とする変位速度補正方法。 - 複数の加速度検出手段によって、前記変形部位の加速度および/または前記不変部位の加速度を検出することを特徴とする請求項1に記載の変位速度補正方法。
- 被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによって変形する変形部位の加速度を検出する第1検出手段と、
被衝突車両において、当該被衝突車両が衝突されることによっても変形しない不変部位の加速度を検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段によって検出された加速度に基づいて、時系列的に前記変形部位の変位速度を算出する第1算出手段と、
前記第2検出手段によって検出された加速度に基づいて、時系列的に前記不変部位の変位速度を算出する第2算出手段と、
前記第1算出手段によって算出された前記変形部位の変位速度と前記第2算出手段によって算出された前記不変部位の変位速度との速度差を、前記被衝突車両が衝突された時点を基点として所定時間ごとに算出する速度差算出手段と、
前記所定時間ごとに算出された速度差のうちから、時系列的に連続する複数の速度差を抽出して、これらすべての速度差の差分を算出する差分算出手段と、
前記算出した差分がそれぞれ所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
前記所定の範囲内である場合、前記時系列的に連続する複数の速度差に対応する時刻のうちの一番早い時刻における速度差を補正値とし、当該補正値を前記時系列的に算出した変形部位の変位速度に対して一律に加え、これにより衝突時に前記変形部位の加速度が前記第1検出手段の定格容量を超過したことに起因する前記算出した変形部位の変位速度の誤差を補正する補正手段と、
を有することを特徴とする変位速度補正装置。 - 前記第1検出手段および/または前記第2検出手段は、複数設けられていることを特徴とする請求項3に記載の変位速度補正装置。
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