JP4445661B2 - 制御・監視信号伝送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御・監視信号伝送システムに関し、特に、制御部からの並列な制御信号を直列信号に変換して伝送して離れた位置にある機器の被制御部側で直・並列変換して機器を駆動し、機器の状態を検出するセンサ部の監視信号を並・直列変換して制御部側に伝送して直・並列変換を行って制御部へ供給し、電源を含むクロック信号に前記制御信号を重畳し、更にこれらに前記監視信号をも重畳する制御・監視信号伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
シーケンスコントローラ、プログラマブルコントローラ、コンピュータなどの制御部から制御信号を送信して離れた位置にある多数の被制御機器(例えば、モータ、ソレノイド、電磁弁、リレー、サイリスタ、ランプ等)を駆動制御するとともに各機器の状態を検出するセンサ部(リードスイッチ、マイクロスイッチ、押釦スイッチなどのオン、オフの状態)からの監視信号を伝送して制御部に供給することは広く自動制御の技術分野において用いられている。
【0003】
そのような技術において、制御部と被制御部の間および、制御部とセンサ部の相互の接続のために従来は電源線、制御信号線、アース線等の複数の線を用いて配線したため、近年の被制御装置の小型化に伴って機器の高密度な配置を行う上で配線作業が困難になり、配線スペースが少なくなり、コストがかかるという問題があった。
【0004】
この問題を解決するための方式として、「信号の直並列変換方式」(特願昭62−229978号)および「並列のセンサ信号の直列伝送システム」(特願昭62−247245号)の2つの発明がある。これらの方式によれば、電源を含むクロック信号の線路に、各クロック対応に1つ(1ビット)の制御信号(またはセンサ信号)を重畳することができるので、制御装置と被制御装置の間の伝送システムや、制御装置とセンサ装置の間の伝送システムの配線が少ない線路により実現することができた。
【0005】
更に、「制御・監視信号伝送方式」(特願平1−140826号)の発明によれば、親局に入力ユニットと出力ユニットを接続し、親局から電源に重畳したクロック信号を共通のデータ信号線に出力することにより制御部と被制御部およびセンサ部間の双方向の高速な信号伝送を、簡易な構成で実現することができた。即ち、少ない線路により構成することができ配線のコストが安価となり、ユニットの接続配置を簡単にすることができ、各ユニットに対するアドレスの割り付けを任意に行うことができ、従って、ユニットの追加、削除を必要な位置で自由に行うことができた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成によれば、制御部と被制御部およびセンサ部間の双方向の高速な信号伝送を実現することができた。しかし、制御部から被制御部への信号(以下、制御信号)とセンサ部から制御部への信号(以下、監視信号)とが、共通のデータ信号線に出力されるため、これらを同時に伝送することはできなかった。即ち、制御信号と監視信号とは、相互に排他的にしか伝送することができず、同時に双方向に伝送することはできなかった。従って、共通のデータ信号線における伝送の時間として、制御信号を伝送する期間と監視信号を伝送する期間とを別々に設ける必要があった。
【0007】
本発明は、電源を含むクロック信号に制御信号及び監視信号を重畳する制御・監視信号伝送システムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、電源を含むクロック信号に制御信号及び監視信号を重畳し、監視信号を電流信号として検出する制御・監視信号伝送システムを提供することを目的とする。
【0009】
更に、本発明は、電源を含むクロック信号に制御信号及び監視信号を重畳し、電源レベルの立ち上がり時に監視信号との競合により生じる電流を監視信号として検出する制御・監視信号伝送システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の制御・監視信号伝送システムは、共通の構成として、制御部と、各々が被制御部及び被制御部を監視するセンサ部を含む複数の被制御装置とからなり、複数の被制御装置に共通のデータ信号線を介して制御部からの制御信号を被制御部に伝送しかつセンサ部からの監視信号を制御部に伝送する。そして、制御部及びデータ信号線に接続される親局と、複数の被制御装置に対応して設けられデータ信号線及び対応する被制御装置に接続される複数の子局とを備える。
【0011】
本発明の制御・監視信号伝送システムは、前述の共通の構成に加えて、更に、親局が、所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、親局出力部と、親局入力部とを備える。親局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、その前半又は後半を所定の電源電圧のレベルとし、その後半又は前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリアを制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、データ信号線に出力する。親局入力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、データ信号線を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を検出することにより、直列の監視信号の各データの値を抽出して、これを監視信号に変換して、制御部に入力する。また、複数の子局が、各々、子局出力部と、子局入力部とを備える。子局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における制御信号エリアが電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する被制御部に供給する。子局入力部は、タイミング信号の制御下で、対応するセンサ部の値に応じて電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを監視信号のデータの値として、直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における制御信号エリア以外の期間である監視信号エリアに重畳する。
【0012】
本発明の制御・監視信号伝送システムによれば、クロックの1周期毎の後半又は前半を更に制御信号エリア及び監視信号エリアとに時分割し、各々に制御信号及び監視信号を重畳し検出する。これにより、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができる。従って、制御部と被制御部およびセンサ部間の双方向の高速な信号伝送を実現することができると共に、制御信号と監視信号とを共通のデータ信号線に出力し、かつ、これらを同時に双方向に伝送することができる。この結果、共通のデータ信号線において制御信号又は監視信号を伝送する期間を別々に設ける必要をなくすことができ、信号伝送の速度(レート)を従来の2倍に高速化することができる。
【0013】
また、本発明の制御・監視信号伝送システムは、前述の共通の構成に加えて、更に、親局が、所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、親局出力部と、親局入力部とを備える。親局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、その前半又は後半を所定の電源電圧のレベルとし、その後半又は前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリアを制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて強制的に電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、データ信号線に出力する。親局入力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、データ信号線を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を電流信号として検出することにより、直列の監視信号の各データの値を抽出して、これを監視信号に変換して、制御部に入力する。また、複数の子局が、各々、子局出力部と、子局入力部とを備える。子局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における制御信号エリアが電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する被制御部に供給する。子局入力部は、タイミング信号の制御下で、対応するセンサ部の値に応じて電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを監視信号のデータの値として、直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における制御信号エリア以外の期間である監視信号エリアに重畳する。
【0014】
本発明の制御・監視信号伝送システムによれば、クロックの1周期毎の後半又は前半を更に制御信号エリア及び監視信号エリアとに時分割し、各々に制御信号及び監視信号を重畳し、制御信号エリアの制御信号を電圧信号として検出し、監視信号エリアの監視信号を電流信号として検出する。これにより、前述の場合と同様に、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができ、更に、クロック自体を高速化することができ、信号伝送の速度を従来の2倍以上に高速化することができる。
【0015】
さらに、本発明の制御・監視信号伝送システムは、前述の共通の構成に加えて、更に、親局が、所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、親局出力部と、親局入力部とを備える。親局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、その後半を所定の電源電圧のレベルとし、その前半を制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて強制的に電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、データ信号線に出力する。親局入力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、データ信号線を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を当該監視データ信号と所定の電源電圧との競合により生じる電流信号として所定の電源電圧のレベルの立ち上がり時に検出することにより、直列の監視信号の各データの値を抽出して、これを監視信号に変換して、制御部に入力する。また、複数の子局が、各々、子局出力部と、子局入力部とを備える。子局出力部は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、直列のパルス状電圧信号の前半が電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する被制御部に供給する。子局入力部は、タイミング信号の制御下で、対応するセンサ部の値に応じて電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを監視信号のデータの値として、直列のパルス状電圧信号の前半に重畳する。
【0016】
本発明の制御・監視信号伝送システムによれば、クロックの1周期毎の前半を制御信号エリア及び監視信号エリアとして、監視信号に制御信号を強制的に重畳し、制御信号を電圧信号として検出し、クロックの1周期毎の後半の電源電圧のレベルの立ち上がり時に生じる過渡電流を検出することにより監視信号を検出する。これにより、前述の場合と同様に、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができ、更に、クロック自体を高速化することができ、信号伝送の速度を従来の2倍以上に高速化することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1、図3及び図4は本発明の基本構成図であり、図2は本発明の信号伝送説明図である。特に、図1は本発明の制御・監視信号伝送システムの構成を示し、図3はその親局の構成を示し、図4はその子局の構成を示す。
【0018】
制御・監視信号伝送システムは、図1に示すように、制御部10と、各々が被制御部16及び被制御部16を監視するセンサ部17を含む複数の被制御装置12とからなる。制御部10は、例えばシーケンスコントローラ、プログラマブルコントローラ、コンピュータ等からなる。被制御部16とセンサ部17とを被制御装置12という。被制御部16は、被制御装置12を構成する種々の部品、例えば、アクチュエータ、(ステッピング)モータ、ソレノイド、電磁弁、リレー、サイリスタ、ランプ等からなる。センサ部17は、対応する被制御部16に応じて選択され、例えば、リードスイッチ、マイクロスイッチ、押釦スイッチ等からなり、オン、オフの状態(2値信号)を出力する。
【0019】
制御・監視信号伝送システムは、複数の被制御装置12に共通のデータ信号線を介して、制御部10の出力ユニット102からの制御信号を被制御部16に伝送し、かつ、センサ部17からの監視信号(センサ信号)を制御部10の入力ユニット101に伝送する。図1に示すように、制御部10に入出力される制御信号及び監視信号は、複数ビットのパラレル(並列)信号である。一方、データ信号線の上を伝送される制御信号及び監視信号は、シリアル(直列)信号である。親局(主局)13が、制御信号についての並列/直列変換を行い、監視信号についての直列/並列変換を行う。データ信号線は、第1及び第2のデータ信号線D+及びD−からなる。第1のデータ信号線D+は、後述するように、電源電圧Vxの供給、クロック信号CKの供給、及び、制御信号及び監視信号の双方向の同時の伝送に用いられる。第2のデータ信号線D−は、親局13及び複数の子局11に共通のグランドレベルとされる。
【0020】
このような信号伝送のために、図1に示すように、制御・監視信号伝送システムは、親局13と、複数の子局11とを備える。親局13は、制御部10及びデータ信号線に接続される。複数の子局11は、複数の被制御装置12に対応して設けられ、任意の位置でデータ信号線に接続され、また、対応する被制御装置12に接続される。複数の子局11は、各々、子局出力部14と子局入力部15とを備える。子局出力部14と子局入力部15を子局11という。子局出力部14及び子局入力部15は、各々、被制御部16及びセンサ部17に対応する。図1に示すように、子局入力部15及び子局出力部14に入出力される制御信号及び監視信号は、複数ビットのパラレル(並列)信号である。子局出力部14が制御信号についての直列/並列変換を行い、子局入力部15が監視信号についての並列/直列変換を行う。
【0021】
親局13は、図3に示すように、タイミング発生手段132と、親局出力部135と、親局入力部139とを備える。図3には親局入力部139及び親局出力部135は1個だけ示すが、親局入力部139は複数個即ちn個(n≧1)設けることができ、親局出力部135も同様に複数個即ちm個(m≧1)設けることができる。なお、これに対応して、子局出力部14はm個、子局入力部15はn個設けるようにしてもよい。
【0022】
親局13は、発振器(OSC)131、タイミング発生手段132、親局アドレス設定手段133を備える。タイミング発生手段132は、発振器131の出力する発振出力に基づいて、所定の周期のクロックCKに同期した所定のタイミング信号を発生する。即ち、タイミング発生手段132は発生したクロックCKに電源電圧VX を重畳する。このために、タイミング発生手段132は予め定められた一定のレベルの電源電圧Vxを発生するための電源手段(図示せず)を備える。例えば、図2(A)のアドレス0に示すように、デューティ比50%で、クロックCKの1周期の前半が電源電圧と異なる所定の電圧レベル、例えば電源電圧の実質的に半分の電圧VX /2のレベルとされ、後半が電源電圧VX のレベルとされる。従って、図2(A)に示すように、縦軸方向において、電圧VX 〜VX /2の間がクロック信号又はクロックエリア、電圧VX /2〜0+(又は0V)の間がデータ信号又はデータエリアと考えてよい(他の例においても同じである)。この電源電圧を含むクロックCKは、原則的には、端子13aに出力され、第1データ信号線D+に供給される。一方、地気レベルの信号は、端子13bから、第2データ信号線D−に出力される。
【0023】
タイミング発生手段132の出力する電源電圧を含むクロックCKは、実際には、親局出力部135に入力される。親局出力部135は、制御データ信号発生手段136、ラインドライバ137を備える。出力データ部134は、制御部10から入力される並列の制御データ信号を保持し、これを直列のデータ列に変換して出力する。制御データ信号発生手段136は、出力データ部134からの直列のデータ列の各データの値を電源電圧を含むクロックCKに重畳する。図示とは異なるが、出力データ部134は親局出力部135に含まれると考えてよい。制御データ信号発生手段136の出力は、出力回路であるラインドライバ137を介して、第1のデータ信号線D+の上に出力される。
【0024】
図2(A)に示すように、親局出力部135は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、その(前半又は)後半を所定の電源電圧Vxのレベルとし、その(後半又は)前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリア(の電圧レベル)を、制御部10から入力される並列の制御データ信号の各データの値に応じて、強制的に、電源電圧と異なる所定の電圧レベル(例えば、その実質的に半分の電圧レベルVx/2)又は擬似的なグランドレベルとする0+とする。図2(A)のアドレス0に示すように、横軸方向において、制御信号エリアは、クロックCKの1周期毎の前半において、更に、その期間の開始から所定の期間を監視信号エリアとした場合におけるそれ以外の期間とされる(その期間の終了から逆算した所定の期間である)。即ち、クロックCKの1周期の前半は、監視信号エリアとそれに続く制御信号エリアとに時分割される。制御信号エリアは、例えばクロックCKの1周期をt0 とした時に1/3t0 である。なお、制御信号エリアは、1/3t0 〜1/5t0 であってよい。例えば、当該制御信号エリアを、強制的に、図2(A)に斜線で示すように、制御データ信号のデータの値が「0」の場合にはレベルVx/2とし、「1」の場合には擬似的なグランドレベル0+とする。例えば、Vx=24V、0+=4Vである。これにより、並列の制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、データ信号線に出力する。従って、例えば制御データ信号のデータの値が「0011」の場合、制御データ信号発生手段136の出力は、図2(A)のようになる(後述する監視データ信号を除いたものとなる)。なお、アドレスは、クロックCKの1周期毎に割り当てられる。
【0025】
一方、第1のデータ信号線D+の上の信号は、親局入力部139に取り込まれる。親局入力部139は、監視信号検出手段1311、監視データ抽出手段1310を備える。監視信号検出手段1311は、第1のデータ信号線D+の上の信号を取り込んで、これに重畳されている監視データ信号を検出して出力する。監視データ抽出手段1310は、この検出出力を、タイミング発生手段132からの電源電圧を含むクロックCKに同期させて(波形整形して)出力する。入力データ部138は、検出された監視データ信号からなる直列のデータ列を、並列の監視データ信号に変換して出力する。図示とは異なるが、入力データ部138は親局入力部139に含まれると考えてよい。
【0026】
図2(A)に示すように、親局入力部139は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、データ信号線を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を検出する。例えば、監視データ信号のデータの値が「1」の場合には、当該クロックCKの1周期に、監視データ信号が重畳されており、「0」の場合には監視データ信号が重畳されていない。これにより、直列の監視信号の各データの値を抽出して、これを並列の監視信号に変換して、制御部10に入力する。従って、例えば監視データ信号のデータの値が「0101」の場合、監視信号検出手段1311の出力は、図2(A)のようになる。
【0027】
以上のように、複数の子局11に分配されるべき制御信号を1個の親局13からシリアル信号(直列のパルス状電圧信号)としてデータ信号線上を伝送するので、当該分配の手段として、アドレスカウント方式が用いられる。即ち、子局11に送信(分配)すべき制御データ信号のデータの総数は、予め知ることができる。そこで、全ての制御データ信号のデータの各々に、1個のアドレスが割り当てられる。子局11は、直列のパルス状電圧信号からクロックCKを抽出してその数をカウントし、自局が受信すべき制御データ信号のデータに割り当てられた(1又は複数の)アドレスの場合に、その時点の直列のパルス状電圧信号のデータの値を、制御信号として取り込む。なお、親局13にも、エンド信号形成のために、最終アドレスが割り当てられる。
【0028】
アドレスのカウントのための最初及び最後を決定するために、各々、スタート信号及びエンド信号が形成される。親局13は、タイミング発生手段132により、直列のパルス状電圧信号の出力に先立って、スタート信号を形成して第1のデータ信号線D+に出力する。スタート信号は、電源電圧Vxのレベルであって、制御信号と識別可能なようにクロックCKの1周期より長い信号とされる。また、親局アドレス設定手段133は、当該親局13に割り当てられたアドレスを保持する。親局13は、前記直列のパルス状電圧信号から抽出したクロックCKをカウントして予め自己に割り当てられたアドレスを抽出し、その時点でエンド信号を第1のデータ信号線D+に出力する。エンド信号は、電圧Vx/2のレベルであって、クロックCKの1周期より長くスタート信号より短い信号とされる。
【0029】
子局出力部14は、図4に示すように、電源電圧発生手段(CV)140、ラインレシーバ141、制御データ信号抽出手段142、子局アドレス設定手段143、アドレス抽出手段144、出力データ部145を備える。
【0030】
電源電圧発生手段(CV)140は、当該子局出力部14を構成する回路を電気的に駆動するための一定レベルの電源電圧Vccを、直列のパルス状電圧信号から発生する。即ち、主として、直列のパルス状電圧信号の(後半又は)前半の電源電圧Vxを周知の手段により平滑し安定化することにより、安定化した電源電圧Vccを得る。例えば、Vx=24V、Vcc=5Vである。また、電源電圧発生手段140は、対応する被制御装置12の被制御部16を電気的に駆動するための電源電圧Vccをも、直列パルス状電圧信号から発生する。即ち、図示しないが、電源電圧発生手段140が被制御部16にその電源を供給する。
【0031】
入力回路であるラインレシーバ141は、第1のデータ信号線D+の上を伝送される信号を取り込んで制御データ信号抽出手段142に出力する。制御データ信号抽出手段142は、当該信号から制御データ信号を抽出して、アドレス抽出手段144及び出力データ部145に出力する。子局アドレス設定手段143は、当該子局出力部14に割り当てられた自局アドレスを保持する。アドレス抽出手段144は、子局アドレス設定手段143に保持された自局アドレスと一致するアドレスを抽出し、出力データ部145に出力する。出力データ部145は、アドレス抽出手段144からアドレスが入力されると、第1のデータ信号線D+の上を伝送される(直列)信号の中で当該時点で保持している1又は複数のデータの値を、並列の信号として対応する被制御部16に出力する。即ち、出力データ部145は、制御信号についての直列/並列変換を行う。
【0032】
図2(A)に示すように、子局出力部14は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、直列のパルス状電圧信号の(後半又は)前半が電源電圧の実質的に半分の電圧レベルVx/2又は擬似的なグランドレベル0+かを識別する。これにより、制御データ信号の各データの値を抽出する。例えば、当該クロックCKの前半がレベルVx/2の場合には、元の制御データ信号のデータの値として「0」が、0+の場合には、元の制御データ信号のデータの値として「1」が、各々、抽出される。従って、例えば直列のパルス状電圧信号が図2(A)のような場合、制御データ信号のデータの値「0011」が抽出される。そして、子局出力部14は、当該各データの値の中の当該子局11に対応するデータを対応する被制御部16に供給する。
【0033】
一方、子局入力部15は、図4に示すように、電源電圧発生手段(CV)150、ラインレシーバ151、制御データ信号抽出手段152、子局アドレス設定手段153、アドレス抽出手段154、入力データ部155、監視データ信号発生手段156、ラインドライバ157を備える。
【0034】
電源電圧発生手段150乃至アドレス抽出手段154は、図4からも判るように、電源電圧発生手段140乃至アドレス抽出手段144とほぼ同一の構成であり、ほぼ同一の動作をする。電源電圧発生手段150は、当該子局入力部15を構成する回路を電気的に駆動し、対応する被制御装置12のセンサ部17を電気的に駆動する電源電圧Vccを発生する。
【0035】
入力データ部155は、対応するセンサ部17から入力された1又は複数の(ビットの)データの値からなる監視信号を保持する。入力データ部155は、アドレス抽出手段154からアドレスが入力されると、保持している1又は複数のデータの値を、予め定められた順に直列の信号として監視データ信号発生手段156に出力する。即ち、入力データ部155は、監視信号についての並列/直列変換を行う。監視データ信号発生手段156は、監視信号のデータの値に応じて、監視データ信号を出力する。監視データ信号発生手段156の出力する監視データ信号は、出力回路であるラインドライバ157により、第1のデータ信号線D+の上に出力される。従って、監視データ信号は、その時点で、第1のデータ信号線D+の上に出力されている制御信号のデータの値に重畳される。即ち、監視データ信号は、直列のパルス状電圧信号の当該子局11に対応するデータの位置に重畳される。換言すれば、同一アドレスの制御信号のデータの値に、同一アドレスの監視信号のデータの値が重畳される。
【0036】
図2(A)に示すように、子局入力部15は、タイミング信号の制御下で、対応するセンサ部17の値に応じて、監視データ信号を形成し、これを監視信号のデータの値として、直列のパルス状電圧信号の所定の位置に重畳する。例えば、監視データ信号のデータの値が「1」の場合には、当該クロックCKの1周期に、監視データ信号が形成されて重畳され、「0」の場合には監視データ信号が形成されず重畳されていない。従って、例えば監視データ信号のデータの値が「0101」の場合、ラインドライバ157による監視データ信号の重畳の結果、第1のデータ信号線D+の上の信号は、図2(A)のようになる。
【0037】
以下、図5乃至図10により、この例の具体的な構成及び動作について、制御部10からの制御信号の出力から制御部10への監視信号の入力までを、順を追って説明する。図5は親局13の一例の構成図である。図6は図5の親局13における波形図である。図7は子局出力部14の一例の構成図である。図8は図7の子局出力部14における波形図である。図9は子局入力部15の一例の構成図である。図10は図9の子局入力部15における波形図である。また、この例における双方向伝送の波形は図2(A)に示すものになる。
【0038】
最初に、親局出力部135について説明する。図5及び図6において、タイミング発生手段132が、スタート信号ST、所定の数のクロックCK、エンド信号ENDを出力する。スタート信号STは、例えば制御部10からの所定のコマンド(図示せず)の入力に従って、出力される(ロウレベルとされる)。なお、同様に、制御部10からの所定の他のコマンド(図示せず)の入力により、タイミング発生手段132が停止される。スタート信号STは、クロックCKとの区別のために、その出力の期間が5t0とされる。t0はクロックCKの1周期の時間である。クロックCKは、発振器131からの発振出力を分周して、所定の周期に形成する。クロックCKは、スタート信号STに連続して、この後にその立ち下がりに同期して出力が開始され、所定の数(アドレスの数)だけ出力される。このために、タイミング発生手段132はカウント手段(図示せず)を備える。即ち、カウント手段はスタート信号STの立ち上がりでカウントを開始する。カウント手段のカウント出力が所定の値となったら、クロックCKの出力は停止される。エンド信号ENDは、所定の数(アドレスの数)のクロックCKを検出して、その後これに連続して、出力される。このために、タイミング発生手段132は比較手段を備える(図示せず)。即ち、比較手段は、カウント手段のカウント出力とアドレス設定手段133に設定されたアドレスとを比較し、両者が一致した場合に所定の期間、エンド信号ENDを出力する。エンド信号ENDは、クロックCKとの区別のために、その出力の期間が1.5t0とされる。エンド信号ENDにより、カウント手段はリセットされる。また、エンド信号ENDの終了に同期して、再度、スタート信号STが出力され、同一の動作が繰り返される。1回の伝送周期(1個のスタート信号STからその直後のエンド信号ENDまで)において伝送されるデータ数に対応した数値がアドレスの最大値であり、親局13のアドレスである。1個のデータが、1クロックに対応する。
【0039】
例えばアドレス(即ち、前述の制御信号のデータの数)が0〜31番地までとすると、32ビットのパラレルデータである制御信号OUT0〜OUT31が、出力ユニット102から出力データ部134に入力される。この場合、出力データ部134は、32ビットのシフトレジスタからなり、スタート信号STの立ち下がりを契機として、クロックCKに同期して制御信号OUT0〜OUT31をシフトし、この順に出力Dosとして出力する。即ち、クロックCKは、制御信号OUT0〜OUT31を信号線Dckに重畳する。なお、アドレスは0〜63、127、255、・・・であってもよい。制御信号OUT0〜OUT31の入力は、例えばスタート信号STに同期して切り換えられる(更新される)。最大のアドレス(31番地)がアドレス設定手段133に設定される。これにより、制御信号の31番地のデータの処理の終了に合わせて、エンド信号ENDが信号線Dckに出力される。なお、アドレス設定手段133は、図5に示すように、重み付けられたスイッチを左から5桁分だけ閉じることにより、ハイレベル信号「111110」が形成され、31番地が設定される(他においても同様である)。
【0040】
出力Dosは、制御信号OUT0〜OUT31のデータ値に応じて、1クロック毎に、ハイレベル(又は「1」)又はロウレベル(又は「0」)とされる。これにより、例えば、「0011・・・」のように出力される。出力Dos及びその反転信号は、各々、2入力ANDゲート(又は、ゲート回路)AND1及びAND2に入力される。AND1及びAND2には、オンディレイタイマTonの出力Dctも入力される。オンディレイタイマTonは、オン(ハイレベル)の期間のみを定められた遅延で出力する。即ち、その入力であるクロックCKの各周期において、その立ち上がりを遅延させ、立ち下がりは元のクロックCKに同期させる。当該遅延は例えば1/3t0とされる。即ち、監視信号エリアの期間に等しくされる。従って、制御信号エリアの期間中のみ、AND1及びAND2は開けられ、出力Dosを出力する。AND1は、出力Dosが「1」である場合、出力Dohの「1」を出力する。AND2は、出力Dosが「0」である場合、出力Dolの「1」を出力する。
【0041】
スタート信号ST、クロックCK、エンド信号ENDは、タイミング発生手段132から制御データ信号発生手段136に入力される。スタート信号ST、クロックCK及びエンド信号ENDの反転信号は、マルチプレクスされて、この準に信号線Dckに出力される。
【0042】
制御データ信号発生手段136の出力DckとAND1及びAND2の出力Doh及びDolとが、ラインドライバ137に入力される。これらの入力に基づいて、ラインドライバ137は、クロックCKに電源電圧Vxを重畳すると共に、信号(出力Doh及びDol)のレベル変換を行う。即ち、出力Dohの「1(Vcc=5V)」を擬似的なグランドレベル0+に変換し、出力Dolの「1(Vcc=5V)」を電圧Vx/2に変換する。Vx=24V、0+=4Vである。ラインドライバ137は、比較器COM1〜COM3及びトランジスタTr1〜Tr4等からなる。
【0043】
クロックCKの前半の監視信号エリアの期間において、出力Dckの「0」と出力Doh及びDolの「0」とにより、トランジスタTr1がオフ、トランジスタTr2がオン、トランジスタTr3がオフ、トランジスタTr4がオフする。従って、ツェナーダイオードZD1を介して、その降伏電圧レベルがデータ信号線D+に接続される。ツェナーダイオードZD1の降伏電圧は12Vとされる。即ち、後述する電圧Vx/2又は擬似的なグランドレベル0+からなる監視信号のデータ信号線D+上への送出を許容する。クロックCKの前半の制御信号エリアの期間において、出力Dckの「0」と出力Dolの「1」とにより(出力Dohは「0」である)、トランジスタTr1がオフ、トランジスタTr2がオン、トランジスタTr3がオン、トランジスタTr4がオフする。従って、12Vの電圧Vx/2がトランジスタTr3からデータ信号線D+に出力される。また、制御信号エリアの期間において、出力Dckの「0」と出力Dohの「1」とにより(出力Dolは「0」である)、トランジスタTr1がオフ、トランジスタTr2がオン、トランジスタTr3がオフ、トランジスタTr4がオンする。従って、4Vの擬似的なグランドレベル0+がトランジスタTr4からデータ信号線D+に出力される。このために、ツェナーダイオードZD2の降伏電圧は3Vとされる。クロックCKの後半の期間において、出力Dckの「1」と出力Doh及びDolの「0」とにより、トランジスタTr1がオン、トランジスタTr2がオフ、トランジスタTr3がオフ、トランジスタTr4がオフする。従って、24Vの電源電圧VxがトランジスタTr1から第1のデータ信号線D+に出力される。
【0044】
従って、第1のデータ信号線D+上に、スタート信号STは電源電位Vxのレベルの信号として出力され、エンド信号ENDはVx/2のレベルの信号として出力される。スタート信号STの出力前においては、第1のデータ信号線D+の電位がVx/2とされる。電源電位Vx及びVx/2が電位Vccより十分に大きいので、子局11は十分に動作可能である。
【0045】
次に、子局出力部14について説明する。図7及び図8において、第1データ信号線D+上の信号は、電源電圧発生手段(CV1及びCV2;コンバータ)140及びラインレシーバ141に入力される。電源電圧発生手段140は、第1データ信号線D+の電位をダイオードとコンデンサ(いずれも図示せず)とにより平滑し、CV1において安定化し電源Vcc(5V)を生成し、CV2において安定化し12Vの電圧を生成する。ラインレシーバ141は、フォトカプラPC1からなる第1レシーバ(スライス回路)と、フォトカプラPC2からなる第2レシーバ(スライス回路)とからなる。
【0046】
従って、クロックCKが重畳された制御信号OUT0〜OUT31(直列のパルス状電圧信号)を考えると、フォトカプラPC1は、第1データ信号線D+上の信号が24Vの場合にロウレベル信号を出力し、これ以外の場合にハイレベル信号を出力する。これの反転信号が信号d0である。即ち、抽出されたクロックCKである。フォトカプラPC2は、第1データ信号線D+上の信号が4Vの場合にロウレベル信号を出力し、これ以外の場合にハイレベル信号を出力する。これの反転信号が信号d1である。即ち、復調された制御信号のデータの値である。なお、CV1から電源Vccが供給されているので、信号d0及びd1のハイレベル信号の値は5Vである。
【0047】
これに先だって、スタート信号STが同様に信号d0のハイレベルとして検出されて、オンディレイタイマTonに入力される。当該遅延は3t0とされる。即ち、出力stの立ち上がりを3t0だけ遅延させ、立ち下がりは元の信号STに同期させる。従って、エンド信号ENDやクロックCKについては、ハイレベルの時間が短いので、出力stは現われない。出力stは、微分回路∂に入力され、出力Stの立ち上がりで微分信号がプリセット加算カウンタ1432及びシフトレジスタ(SR)144に入力され、そのリセット信号Rとして用いられる。これらには、信号d0(従って、抽出されたクロックCK)も入力される。
【0048】
スタート信号STの検出はシュミット回路(図示せず)により行う。即ち、スタート信号ST(クロック周期の5倍の長さの信号)の反転信号が入力されると、比較器(2.5Vと入力電圧を比較、図示せず)から検出出力が発生し、その出力を用いて抵抗RとコンデンサCの時定数回路において時間を識別し、所定時間以上継続するとシュミット回路から出力が発生して、カウンタをクリアし、比較器で検出するそれ以降のクロックCKがカウンタにおいてカウントされる。エンド信号END(クロック周期の1.5倍の長さの信号)の検出も、ほぼ同様に、異なるシュミット回路(図示せず)により行う。
【0049】
一方、子局アドレス設定手段143の設定部1431には、当該子局出力部14に割り当てられたアドレス、例えば0〜3番地(図7は0番地を示す)が設定される。子局アドレス設定手段143のプリセット加算カウンタ1432は、出力stの立ち上がり微分信号によりリセットされた後、抽出されたクロックCKをその立ち上がりでカウントし、カウント値が設定部1431のアドレスと一致している間、出力dcを出力する。即ち、1個前のアドレスの周期におけるクロックCKの立ち上がりに同期してハイレベルとされ、当該アドレスの周期におけるクロックCKの立ち上がりに同期してロウレベルとされる。また、0番地については、出力stの立ち上がりに同期してハイレベルとされるので、図8のようになる。なお、アドレスが4番地の場合について、参考のために斜線を付して図示した。タイミングが1クロックづつずれているのが判る。出力dcはシフトレジスタ144に入力される。
【0050】
シフトレジスタ144は、出力dcがハイレベルの期間中において、抽出されたクロックCKの立ち上がりに同期して、「1(又はハイレベル)」をシフトする。即ち、「1」が、シフトレジスタ144の単位回路Sr1〜Sr4において、この順にシフトされる。従って、シフトレジスタ144の出力dr1〜dr4が、当該クロックCKの周期において、その立ち上がりに同期して、順に(次周期の立ち上がりまで)ハイレベルとされる。出力dr1〜dr4は、各々、D型フリップフロップ回路FF1〜FF4にクロックとして入力される。
【0051】
出力データ部145であるフリップフロップ回路FF1〜FF4には、信号d1(即ち、復調された制御信号のデータの値)が入力される。従って、例えばフリップフロップ回路FF1は、出力dr1の立ち上がりに同期して、その時点の信号d1の値を取り込んで保持し、これを出力する。この場合、ハイレベルを出力する。他のフリップフロップ回路FF2〜FF4も、同様にして、その時点の信号d1の値を取り込んで保持し、これを出力する。これにより、アドレス0〜3番地の制御信号のデータの値「0011」が、信号out0〜out3として復調される。
【0052】
次に、子局入力部15について説明する。図9及び図10において、図4から及び図7との比較から判るように、電源電圧発生手段150乃至アドレス抽出手段154は、電源電圧発生手段140乃至アドレス抽出手段144とほぼ同一の構成である。ただし、ラインレシーバ151の構成のみが異なる。即ち、子局入力部15においては、第1データ信号線D+上の信号からクロックCKのみを抽出すればよく、制御信号を抽出する必要はないので、ラインレシーバ151は、フォトカプラPC2等が省略され、フォトカプラPC1等に相当する回路のみからなる。なお、割り当てられるアドレスは、子局出力部14と同一(即ち、この場合、0〜3番地)でなければならない。また、抽出される制御信号のデータの数(4個)と同一の数の監視信号のデータが入力される。
【0053】
入力データ部155は、割り当てられたアドレス0〜3番地と同一個数の4個(複数)の2入力ANDゲートと、これらの出力を受けるORゲートとからなる。4個のANDゲートの各々に、図9に示すように、アドレス抽出手段154であるシフトレジスタ154の出力dr1〜dr4が入力される。出力dr1〜dr4は、前述のように、当該クロックCKの周期において、その立ち下がりに同期して、順に(次周期の立ち下がりまで)ハイレベルとされる。従って、出力dr1〜dr4のハイレベルの期間中に、4個のANDゲートの各々が開いて、監視信号in0〜in3が、この順に、ANDゲートを経て、ORゲートから出力される。監視信号in0〜in3は図7の制御信号out0〜out3に対応する。
【0054】
ORゲートの出力は、2入力NANDゲート1562に入力される。NANDゲート1562には、インバータINV2の出力、即ち、信号d0の反転信号が入力される。NANDゲート1562は監視データ信号発生手段156を構成する。監視信号in0〜in3は、例えば、出力dr1〜dr4のハイレベルの期間中に図10に示すような値「0101」を採る。従って、監視信号in0〜in3が出力されている期間中に、信号d0の立ち下がりに同期してNANDゲート1562が開いて、値「0101」を採る監視信号in0〜in3が、出力dipとして出力される。
【0055】
出力dipは、ラインドライバ157を介して、レベル変換された後に第1のデータ信号線D+に出力される。即ち、出力dipは、フォトカプラPC3により上記のクロック抽出部と電気的に分離された後、電源電圧発生手段CV2等と共にレベル変換回路を構成するトランジスタTr1に入力され、更に出力トランジスタTr2に入力される。これにより、第1のデータ信号線D+に、信号dipに比例した信号が出力される。この監視信号のハイレベルは12Vとされ、ロウレベルは(ツェナーダイオードZD2の降伏電圧が3Vであること等から)4Vとされる。
【0056】
以上から判るように、監視信号は、子局入力部15から、(抽出された)クロックd0の1周期の前半の全域、即ち、監視信号エリア及びこれに続く制御信号エリアの双方において、第1のデータ信号線D+上に出力される(重畳される)。しかし、制御信号エリアにおいては、監視信号は、親局出力部135から第1のデータ信号線D+上に出力される制御信号が優先される。即ち、第1のデータ信号線D+上の信号の電圧値は、制御信号エリアにおいては、元のクロックの電圧値及び監視信号の電圧値にかかわりなく、強制的に制御信号の電圧値とされる。このために、親局出力部135のラインドライバ137は、監視信号を打ち消して第1のデータ信号線D+を制御信号の電圧値とすることができるような、十分に大きな駆動能力(電流供給能力)を備える。
【0057】
また、トランジスタTr2は、それを流れる電流が制限される。このために、トランジスタTr2のエミッタ側に、図9に示すように、抵抗Rが直列に接続される。これにより、トランジスタTr2を流れる電流は、例えば100mA(ミリアンペア)以下に制限される。従って、前述の親局出力部135のトランジスタTr3のONにより、第1のデータ信号線D+の電位を容易に12V近傍にプルアップすることができる。
【0058】
次に、親局入力部139について説明する。再び、図5及び図6において、第1のデータ信号線D+上に出力された監視信号が、監視信号検出手段1311である比較器COM4に入力され、12Vと4Vとの中間レベルである8Vと比較され反転されて、信号Diとして出力される。即ち、12Vの場合にロウレベルとなり、4Vの場合にハイレベルとなる。信号Diの波形は、監視データ信号と制御データ信号を含んだ波形となる。信号Diにおいては、監視信号のデータのアドレス位置に対応する監視信号のデータが、当該制御信号のデータのアドレス位置と同一のアドレス位置に存在する。
【0059】
信号Diは、監視データ抽出手段1310のD型フリップフロップFFに入力される。フリップフロップFFには、そのクロックとして、遅延が1/3t0のオンディレイタイマTonの出力が入力される。従って、フリップフロップFFの出力する信号Disは、元のクロックCKから1/3t0だけ遅れたタイミングで、信号Diに従う監視信号エリアの監視データ信号のみの値を、クロックCKの1周期と等しい期間出力する信号となる。信号Disは入力データ部138に入力される。
【0060】
入力データ部138は、32ビットのレジスタからなり、入力される信号Disを所定の順に所定のビットに取り込んで、新たなデータの値が入力されるまでこれを保持し出力する。このために、クロックCKの反転信号がインバータINV2から入力データ部138に入力される。これにより、元のクロックCKの1周期の後半において、信号Disが入力データ部138のレジスタに取り込まれる。従って、最終的には、アドレス0〜31番地までの32ビットのパラレルデータである監視信号IN0〜IN31が、直列/並列変換され、入力データ部138から入力ユニット101に入力される。これにより、監視信号が、例えば「0101・・・」のように入力される。
【0061】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態においては、クロックCKの1周期の前半は監視信号エリアとそれに続く制御信号エリアとに時分割されるが、第2の実施の形態においては、これとは逆に、クロックCKの1周期の前半(又は後半)を、制御信号エリアとそれに続く監視信号エリアとに時分割する。
【0062】
即ち、制御信号エリアの位置を、図2(B)のアドレス0に示すように変更してもよい。制御信号エリアは、クロックの1周期毎の前半において、その期間の開始から所定の期間とされる。制御信号エリア以外は監視信号エリアとされ、この例での制御信号エリアは1/5t0 である(従って、オンディレイタイマTonの遅延が1/5t0 とされる)。例えば、当該制御信号エリアを、強制的に、図2(B)に斜線で示すように、制御データ信号のデータの値が「0」の場合にはレベルVx/2とし、「1」の場合には擬似的なグランドレベル0+とする。従って、例えば制御データ信号のデータの値が「0011」の場合、制御データ信号発生手段136の出力は、図2(B)のようになる(監視データ信号を除いたものとなる)。なお、アドレスの表示は図2(B)においては省略するが、図2(A)と同様である。
【0063】
第2の実施の形態の構成は基本的には第1の実施の形態の構成と同一であるが、親局13及び子局出力部14の構成のみが一部異なる。図11は親局13の他の一例の構成図であり、図12は子局出力部14の他の一例の構成図である。
【0064】
図11の親局13において、基本的には図5の親局13の構成と同一であるが、制御信号エリアがクロックCKの1周期毎の前半において最初の1/5t0 であるので、やや異なる構成を有する。即ち、クロックCKとオンディレイタイマTonの出力の反転信号とがANDゲートに入力され、この出力が信号Dctとされる。従って、前述の最初の1/5t0 の制御信号エリアにおいてゲートAND1及びAND2が開くので、制御信号が制御信号エリアにおいてのみ、第1のデータ信号線D+上に出力される。また、フリップフロップFFが省略され、比較器COM4の出力する信号Diが、入力データ部138に入力される。入力データ部138は、クロックCKの反転信号に同期して、その1周期の後半において、信号Diを取り込む。即ち、クロックCKの1周期の後半の時点では、制御信号の出力はなく、監視信号のみが重畳されているので、信号Diを取り込めばよい。
【0065】
図12の子局出力部14において、基本的には図7の子局出力部14の構成と同一であるが、制御信号エリアがクロックCKの1周期毎の前半において最初の1/5t0 であるので、やや異なる構成を有する。即ち、信号d0は、プリセット加算カウンタ1432に入力されるのみで、シフトレジスタ144には入力されない。これに代えて、シフトレジスタ144には、信号d0の反転信号(反転前の信号)が、遅延時間が1/10t0 であるオンディレイタイマTon2を介して入力される。従って、シフトレジスタ144の出力dr1〜dr4が、当該クロックCKの周期において、その立ち上がりから1/10t0 だけ遅延して、順に(次周期の対応時期まで)ハイレベルとされる。これにより、復調された制御信号である信号d1が、1/5t0 の制御信号エリアの中央で、即ち、信号が確立された(安定した)時点で、フリップフロップ回路FF1〜FF4に取り込まれ保持され、出力される。
【0066】
なお、図示はしないが、クロックの1周期毎に、その前半を所定の電源電圧Vxのレベルとし、その後半を制御信号エリア及び監視信号エリアに時分割してもよい。更に、この場合、制御信号エリア及び監視信号エリアのいずれを先に割り当ててもよい。
【0067】
(第3の実施の形態)
第1及び第2の実施の形態においては、クロックCKの1周期の前半を監視信号エリア及び制御信号エリアとに時分割して制御信号及び監視信号を各々における電圧として検出するが、第3の実施の形態においては、制御信号を電圧信号として検出し、監視信号を電流信号として検出する。
【0068】
即ち、図13(A)に示すように、親局出力部135は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、その(前半又は)後半を所定の電源電圧Vxのレベルとし、その(後半又は)前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリアを制御部10から入力される制御データ信号の各データの値に応じて、強制的に、電源電圧と異なる所定の電圧レベル(例えば、その実質的に半分の電圧レベルVx/2)又は擬似的なグランドレベル0+とする。図13(A)と図2(A)との対比から判るように、第1のデータ信号線D+の上の「電圧」に着目すれば、両者は同一のものとなる。クロックの1周期毎の前半は、監視信号エリアとこれに続く制御信号エリアとに時分割される。制御信号エリアは、例えばクロックの1周期をt0 とした時に1/3t0 である。例えば、当該制御信号エリアを、強制的に、図13(A)に斜線で示すように、制御データ信号のデータの値が「0」の場合にはレベルVx/2とし、「1」の場合には擬似的なグランドレベル0+とする。このために、親局出力部135のラインドライバ137は、監視信号の電圧値に関係なく、第1のデータ信号線D+を制御信号の電圧値とすることができるような、十分に大きな駆動能力(電流供給能力)を備える。
【0069】
第3の実施の形態の構成は基本的には第1の実施の形態の構成と同一であるが、親局13の構成のみが一部異なる。図14は親局13の他の一例の構成図である。図15は図14の親局13における波形図である。図16は図14の親局13における監視信号の検出の説明図である。
【0070】
図14の親局13において、基本的には図5の親局13の構成と同一であるが、監視信号を電流検出するので、その親局入力部139の監視信号検出手段1311が異なる構成を有する。従って、図15においても、基本的には図6の信号波形と同一(上から第1のデータ信号線D+の波形までは同一)であるが、クロックCKの反転信号以下が異なる。検出結果である入力IN0〜IN31(監視信号)は、図6と同一となる。
【0071】
親局入力部139は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、データ信号線を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を、電流信号として検出する。即ち、親局入力部139は、監視信号検出手段1311として、第1のデータ信号線D+の上の電流変化を検出して出力する電流検出回路を備える。
【0072】
即ち、親局出力部135のラインドライバ137を構成するトランジスタTr3のエミッタ側にフォトカプラPC1を挿入し、同様のトランジスタTr4のエミッタ側にフォトカプラPC2を挿入する。トランジスタTr3のベースに出力Dolの反転信号が入力されるので、フォトカプラPC1により、制御信号が「0」の場合の監視信号の「0」又は「1」を検出する。トランジスタTr4のベースに出力Dohが入力されるので、フォトカプラPC2により、制御信号が「1」の場合の監視信号の「0」又は「1」を検出する。フォトカプラPC1及びPC2は監視信号検出手段1311の一部を構成する。フォトカプラPC1の出力の反転信号Diw0は、出力Dolと共に、2入力ANDゲートAND3に入力される。フォトカプラPC2の出力Diw1は、出力Dohと共に、2入力ANDゲートAND4に入力される。従って、出力Dol又はDoh(即ち、制御信号)の出力期間中のフォトカプラPC1又はPC2の出力が検出される。AND3及びAND4の出力は2入力ORゲートに入力され、このORゲートの出力は信号Disとして出力される。インバータ、AND3、AND4、ORゲートは、監視データ抽出手段1310を構成する。
【0073】
信号Disは入力データ部138に入力される。第2の実施態様と同様に、フリップフロップFFは省略される。入力データ部138は、クロックCKの反転信号に同期して、その1周期の後半の立ち上がり(即ち、制御信号エリアの終了時点)において、信号Disを取り込む。即ち、当該立ち上がりの時点の直前の信号として、信号Disを取り込めばよい。
【0074】
監視信号エリアと制御信号エリアとの切換え時において、制御信号を強制的に出力することにより、図16(A)に示すように、「0」又は「1」の監視信号と「0」又は「1」の制御信号との組み合わせに基づいて、4通りの状態が存在する。親局13において、送出した制御信号は知ることができるので、第1のデータ信号線D+上の電流の相違を検出することにより、監視信号の状態を知ることができる。図16(A)に示すように、「0」又は「1」の監視信号と「0」又は「1」の制御信号との組み合わせに基づいて、トランジスタTr3及びTr4のON又はOFFが定まり、また、フォトカプラPC1及びPC2のON又はOFFが定まる。この組み合わせから、図16(B)に示すように、制御信号「0」を強制的に送出した場合における監視信号の「0」又は「1」、及び、制御信号「1」を強制的に送出した場合における監視信号の「0」又は「1」が求まる。
【0075】
トランジスタTr3がONでフォトカプラPC1がOFFの場合、制御信号「0」が強制的に送出され、その送出以前の監視信号が「0」であったことが求まる。即ち、制御信号「0」が強制的に送出されてトランジスタTr3がONとされても、フォトカプラPC1がOFFであるから、エミッタ電流に変化がないことになる。これは、制御信号「0」の出力以前に、「0」と同一のレベルの信号が供給されていたことを示す。即ち、電流の変化(衝突)がないことにより、監視信号「0」が検出される。逆に、トランジスタTr3がONでフォトカプラPC1もONの場合、制御信号「0」が強制的に送出される以前の監視信号「1」が求まる。即ち、制御信号「0」によりトランジスタTr3がONとされた時、フォトカプラPC1がONしたのであるから、エミッタ電流が流れた(変化した)ことになる。これは、制御信号「0」の出力以前に、「0」と異なるレベルの信号が供給されていたことを示す。即ち、電流の変化が生じたことにより、監視信号「1」が検出される。
【0076】
トランジスタTr3がONの場合、第1のデータ信号線D+上の信号(監視信号)が、トランジスタTr2に流れないようにする必要がある。このために、トランジスタTr2のエミッタ側に所定の値の抵抗及びツェナーダイオードZD1が挿入され、また、トランジスタTr3に直列に所定の値の抵抗及びダイオードD1が挿入される。ツェナーダイオードZD1の降伏電圧は12Vとされる。これにより、第1のデータ信号線D+上の電位がトランジスタTr2のエミッタの電位(12V)よりも低くなるようにされる。
【0077】
トランジスタTr4がONでフォトカプラPC2がOFFの場合、制御信号「1」が強制的に送出され、監視信号「1」が求まる。即ち、制御信号「1」によりトランジスタTr4がONとされても、フォトカプラPC1がOFFであるから、エミッタ電流に変化がないことになる。これは、制御信号「1」の出力以前に、「1」と同一のレベルの信号が供給されていたことを示す。即ち、監視信号「1」が検出される。逆に、トランジスタTr4がONでフォトカプラPC2もONの場合、制御信号「1」が強制的に送出され、監視信号「0」が求まる。即ち、制御信号「1」によりトランジスタTr4がONとされた時、フォトカプラPC2がONしたのであるから、エミッタ電流が流れた(変化した)ことになる。これは、制御信号「1」の出力以前に、「1」と異なるレベルの信号が供給されていたことを示す。即ち、監視信号「0」が検出される。
【0078】
トランジスタTr4がONの場合、第1のデータ信号線D+上の信号(監視信号の「1」)に対して、子局入力部15(図9)のONとされた時のトランジスタTr2の残電圧(4V)から電流が流れないようにする必要がある。このために、トランジスタTr4のコレクタ側に直列にダイオードD2及びD3が挿入される。また、トランジスタTr4は、図9の子局入力部15のラインドライバ157を構成するトランジスタTr2と同様に、それを流れる電流が制限される。このために、トランジスタTr4のエミッタ側に、図14に示すように、抵抗及びベース側にツェナーダイオード(フォトカプラPC2を除く)が接続される。これにより、トランジスタTr4を流れる電流は、例えば100mA以下に制限される。従って、トランジスタTr3のONにより、第1のデータ信号線D+の電位を容易に12V近傍にプルアップすることができる。
【0079】
(第4の実施の形態)
第3の実施の形態においては、オンディレイタイマTonの遅延時間を1/3t0 に設定していたが(第1の実施の形態と同一である)、第4の実施の形態においては、当該遅延時間を「0」に設定する。換言すれば、第3の実施の形態では、クロックCKの半周期において、監視信号エリアが1/3t0 の期間であり、制御信号エリアがこれに続く1/6t0 の期間であったが、第4の実施の形態では、クロックCKの半周期において、監視信号エリアと制御信号エリアとが重複(一致)させられる。具体的には、図14の親局13において、オンディレイタイマTonが省略され、クロックCKが直接(信号Dctとして)AND1及びAND2に入力される。他の構成は第3の実施の形態と同一である。
【0080】
この結果、図13(B)に示すように、親局出力部135は、タイミング信号の制御下で、クロックの1周期毎に、その(前半又は)後半を所定の電源電圧Vxのレベルとし、その(後半又は)前半(即ち、制御信号エリア)を制御部10から入力される制御データ信号の各データの値に応じて、強制的に、電源電圧と異なる所定の電圧レベル(例えば、その実質的に半分の電圧レベルVx/2)又は擬似的なグランドレベル0+とする。例えば、当該制御信号エリアを、強制的に、図13(B)に斜線で示すように、制御データ信号のデータの値が「0」の場合にはレベルVx/2とし、「1」の場合には擬似的なグランドレベル0+とする。このために、親局出力部135のラインドライバ137は、監視信号の電圧値に関係なく、第1のデータ信号線D+を制御信号の電圧値とすることができるような、十分に大きな駆動能力(電流供給能力)を備える。一方、この例では、クロックの1周期毎の前半は、監視信号エリアでもある。従って、当該クロックの1周期毎の前半の開始時点(即ち、遅延時間「0」の時点)において、図13(A)におけると同様の電圧信号を第1のデータ信号線D+上に重畳することにより、監視信号である電流信号が送出される。
【0081】
(第5の実施の形態)
第3及び第4の実施の形態においては、制御信号を電圧信号として検出し、監視信号を電流信号として検出したが、第5の実施の形態においては、制御信号を電圧信号として検出し、監視信号を電源電圧との競合により生じる競合(又は過渡)電流として検出する。特に、第5の実施の形態においては、第4の実施の形態と同様に、クロックの前半において制御信号エリア及び監視信号エリアを重複(一致)させ、クロックの後半において電源電圧を重畳させる。従って、オンディレイタイマTonが省略され、電圧波形は図13(B)と同一となる。そして、電源電圧信号の立ち上がりに同期して、監視信号としての電流信号を検出する。
【0082】
第5の実施の形態の構成は基本的には第1の実施の形態の構成と同一であるが、親局13の構成のみが一部異なる。図17は親局13の他の一例の構成図である。図18は図17の親局13における波形図である。図19は図17の親局13における監視信号の検出の説明図である。
【0083】
図17の親局13において、基本的には図5の親局13の構成と同一であるが、監視信号を電流検出するので、その親局入力部139の監視信号検出手段1311及び監視データ抽出手段1310が異なる構成を有する。従って、図18においても、基本的には図6の信号波形と同一であるが、オンディレイタイマTonによる遅延時間がない点、及び、電流信号Iisが検出される点等が異なる。検出結果である入力IN0〜IN31(監視信号)は、図6と同一となる。
【0084】
即ち、親局出力部135は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、その後半を所定の電源電圧Vxのレベルとし、その前半を、制御部10から入力される制御データ信号の各データの値に応じて、強制的に、電源電圧と異なる所定の電圧レベルVx/2又は擬似的なグランドレベル0+とする。親局入力部139は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、データ信号線D+を伝送される直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を、当該監視データ信号と電源電圧Vxとの競合により生じる電流信号として、所定の電源電圧Vxのレベルの立ち上がり時に検出する。即ち、親局入力部139は、監視信号検出手段1311として、第1のデータ信号線D+の上の電流変化を検出して出力する電流検出回路を備える。
【0085】
即ち、親局出力部135のラインドライバ137を構成するトランジスタTr1のエミッタ側に、図17に示すように、フォトカプラPC1を挿入する。なお、ラインドライバ137を構成するトランジスタTr2のエミッタは、ツェナーダイオードを介することなく、所定の電位Vx/2(12V)に接続される。フォトカプラPC1が、監視信号検出手段1311であり、図17に示す電流Iisを検出する。即ち、電源電圧Vxの立ち上がり時におけるトランジスタTr1のエミッタ側に流れる電流を検出する。このエミッタ電流Iisの値は、電源電圧Vxの立ち上がり時において、これと監視信号との競合電流の有無に依存し、所定の閾値を設定することにより、監視信号の「0」又は「1」とされる。
【0086】
なお、図示しないが、トランジスタTr3のエミッタ側にフォトカプラPC1を挿入してもよい。トランジスタTr3は電源電圧Vxを重畳したクロックCKと同期している(トランジスタTr1及びTr3は電源電圧Vxの供給時は共にONである)ので、この場合でも、電源電圧Vxの立ち上がり時におけるトランジスタTr3における電流の検出は可能である。
【0087】
フォトカプラPC1を流れる電流信号Iisは、これに接続されるフォトカプラPC1のコレクタ抵抗における電圧降下により電圧信号に変換され、インバータINV3を介して、オフディレイタイマToffに入力される。オフディレイタイマToffは、オフ(ロウレベル)の期間のみを定められた遅延で出力する。即ち、立ち上がりは元の入力信号に同期させ、その入力信号の立ち下がりを遅延させる。当該遅延は例えば2tdとされる。ここで、tdは、クロックCKの反転信号の遅延に用いられるオンディレイタイマTonによる遅延時間であり、後述のDis信号の「1」が安定するまでの最小時間に設定される。オフディレイタイマToffの出力は信号Disとして出力される。オフディレイタイマToff及びオンディレイタイマTonが監視データ抽出手段1310を構成する。信号Disは入力データ部138に入力される。第2の実施態様と同様に、フリップフロップFFは省略される。入力データ部138は、クロックCKの反転信号に同期して、その1周期の後半の立ち上がり(即ち、信号エリアの終了時点)において、信号Disを取り込む。
【0088】
制御信号を強制的に出力することにより、図19に示すように、「0」又は「1」の監視信号と「0」又は「1」の制御信号との組み合わせに基づいて、4通りの状態が存在する。親局13において、送出した制御信号は知ることができるので、第1のデータ信号線D+上の電流の相違を検出することにより、監視信号の状態を知ることができる。図19に示すように、「0」又は「1」の監視信号と「0」又は「1」の制御信号との組み合わせに基づいて、電流信号Iisの大小が定まる。この組み合わせから、制御信号「0」を強制的に送出した場合における監視信号の「0」又は「1」、及び、制御信号「1」を強制的に送出した場合における監視信号の「0」又は「1」が求まる。
【0089】
図19に示すように、トランジスタTr1のエミッタ電流Iisは、監視信号が「1」の場合、これと電源電圧Vxとの間で競合電流が流れるので、約100mAの電流となる。即ち、前述のように、図9に示す子局入力部15のトランジスタTr2を流れる電流がこの値に制限されているので、電流Iisもこの値となる。これに対して、監視信号が「0」の場合、これと電源電圧Vxとの間で競合電流が流れないので、電流Iisは、子局出力部14、子局入力部15のラインレシーバ、電源電圧発生手段に流れる電流ipに等しい電流となる。即ち、第1のデータ信号線D+上の電位が強制的に電源電圧Vx(=24V)とされると、子局入力部15のトランジスタTr2は、データ信号が無くなるので、ONからOFFに変化する。従って、監視信号が「1」の場合において、強制的に電源電圧Vxが供給されると、パルス電流Iisが流れる。なお、第5の実施の形態の場合は、子局11側の回路が少消費電流で、電流ipは小さいものとする。
【0090】
ここで、電流Iisの値の検出のための閾値が定められる。閾値は、子局入力部15のトランジスタTr2の制限電流(約100mA)と電流ipとの中間の値とされる。これにより、電流Iisの値が当該閾値より大きい場合には監視信号「1」が検出され、逆の場合には監視信号「0」が検出される。なお、実際は、この閾値はフォトカプラPC1に接続された抵抗R1の値を適切なものとすることにより実現される。
【0091】
即ち、図18に示すように、電源電圧Vxの立ち上がり時において、監視信号が「1」であると、フォトカプラPC1のトランジスタがONし、これに接続されたコレクタ抵抗の電圧降下でロウレベルがインバータINV3に入力される。従って、ハイレベルのパルス信号が、オフディレイタイマToffで2tdだけ遅延された上で、信号Disとして入力データ部138に入力される。また、クロックCKの反転信号をオンディレイタイマTonによりtdだけ遅延させた信号CK ̄(クロックの反転信号、以下同じ)・tdが、入力データ部138に入力される。入力データ部138は、信号CK ̄・tdの立ち上がりに同期して、ハイレベルの信号Disを取り込む。従って、2tdだけ遅延された信号Disの略中央で、その信号レベルの安定を待って、監視信号「1」を確実に検出することができる。
【0092】
一方、電源電圧Vxの立ち上がり時において、監視信号が「0」であると、フォトカプラPC1のトランジスタがOFFし、ハイレベルがインバータINV3に入力される。従って、入力データ部138は、信号CK ̄・tdの立ち上がりに同期して、ロウレベルの信号Disを取り込む。即ち、監視信号「0」を検出する。
【0093】
なお、親局13がクロックCKの1周期の後半を電源電圧Vxとし前半をレベルVx/2又は0+とするので、子局出力部14は、タイミング信号の制御下で、クロックCKの1周期毎に、直列のパルス状電圧信号の前半が電圧レベルVx/2又は擬似的なグランドレベル0+かを識別する。子局入力部15は、タイミング信号の制御下で、対応するセンサ部17の値に応じて電源電圧と異なる所定の電圧レベルVx/2又は擬似的なグランドレベル0+からなる監視データ信号を形成し、これを監視信号のデータの値として、直列のパルス状電圧信号の前半に重畳する。
【0094】
以上、本発明をその実施の態様に従って説明したが、本発明は、その主旨の範囲内において、種々の変形が可能である。
【0095】
例えば、図20に示すように、第1データ信号線D+及び第2データ信号線D−の一方又は双方の端部に、終端ユニット18及び/又は19を設けることが好ましい。終端ユニット18及び19の構成は、例えば特願平1−140826号に示すような構成とすればよい。
【0096】
また、例えば、図20に示すように、親局13にエラーチェック回路を設けてもよい。エラーチェック回路は、第1データ信号線D+を監視して、線路の状態(短絡など)をチェックする。エラーチェック回路の構成は、例えば特願平1−140826号に示すような構成とすればよい。
【0097】
また、例えば、図20に示すように、親局13から出力される第1データ信号線D+に重畳されている24Vでは子局11の電源容量が不足する場合、親局13から外部電源を子局11、被制御装置12に供給するための電力線Pを設けてもよい。電力線Pの構成は、例えば特願平1−140826号に示すような構成とすればよい。
【0098】
更に、図示はしないが、例えば特願平1−140826号に示すように、親局13の親局出力部135及び親局入力部139を複数個設け、特定の子局と対応させてもよい。この場合、親局出力部135と子局出力部14とは、それぞれm個(m≧1)ずつ設けられ、各々1対1の対応で関係付けられ、データ信号線に予め定められたシーケンスで接続される。他方、親局入力部139と子局入力部15は、それぞれn個(n≧1)ずつ設けられ、各々1対1の対応で関係付けられ、データ信号線に予め定められたシーケンスで接続される。各々の対応付けられた部分は、タイミング信号の制御下で逐次作動されて、関連する被制御部16に対する制御データ及びセンサ部17からの監視信号の伝送を行う。更に、このような構成を1群とし、複数の群を設けてもよい。各群における局の数は異なっていてもよい。
【0099】
更に、図示はしないが、親局13及び子局11における動作を、各々に設けたCPU(中央演算処理装置)において上述の各処理を実行する当該処理プログラムを実行することにより、実現してもよい。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、制御・監視信号伝送システムにおいて、クロックの1周期毎の後半又は前半を更に制御信号エリア及び監視信号エリアとに時分割し、各々に制御信号及び監視信号を重畳し検出することにより、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができるので、制御部と被制御部およびセンサ部間の双方向の高速な信号伝送を実現することができると共に、制御信号と監視信号とを共通のデータ信号線に出力し、かつ、これらを同時に双方向に伝送することができ、この結果、共通のデータ信号線において制御信号又は監視信号を伝送する期間を別々に設ける必要をなくすことができ、結果として、信号伝送の速度(レート)を従来の2倍に高速化することができる。
【0101】
また、本発明によれば、制御・監視信号伝送システムにおいて、クロックの1周期毎の後半又は前半を更に制御信号エリア及び監視信号エリアとに時分割し、又は、双方のエリアを重複させ、クロックに制御信号及び監視信号を重畳し、制御信号エリアの制御信号を電圧信号として検出し、監視信号を電流信号として検出することにより、前述の場合と同様に、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができ、クロック自体を高速化することができ、結果として、信号伝送の速度を従来の2倍以上に高速化することができる。
【0102】
さらに、本発明によれば、制御・監視信号伝送システムにおいて、クロックの1周期毎の前半を制御信号エリア及び監視信号エリアとして、監視信号に制御信号を強制的に重畳し、制御信号を電圧信号として検出し、クロックの1周期毎の後半の電源電圧のレベルの立ち上がり時に生じる競合電流を監視信号として検出することにより、前述の場合と同様に、電源を含むクロック信号に、制御部から被制御部への制御信号に加えて、センサ部から制御部への監視信号をも重畳することができ、クロック自体を高速化することができ、結果として、信号伝送の速度を従来の2倍以上に高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明の信号伝送説明図である。
【図3】本発明の基本構成図である。
【図4】本発明の基本構成図である。
【図5】親局の一例の構成図である。
【図6】図5の親局における波形図である。
【図7】子局出力部の一例の構成図である。
【図8】図7の子局出力部における波形図である。
【図9】子局入力部の一例の構成図である。
【図10】図9の子局入力部における波形図である。
【図11】親局の他の一例の構成図である。
【図12】図11の親局における波形図である。
【図13】本発明の他の信号伝送説明図である。
【図14】親局の更に他の一例の構成図である。
【図15】図14の親局における波形図である。
【図16】図14の親局における監視信号の検出の説明図である。
【図17】親局の更に他の一例の構成図である。
【図18】図17の親局における波形図である。
【図19】図17の親局における監視信号の検出の説明図である。
【図20】本発明の他の基本構成図である。
【符号の説明】
10:制御部
11:子局
12:被制御装置
13:親局
14:子局出力部
15:子局入力部
16:被制御部
17:センサ部
D+:第1データ信号線
D−:第2データ信号線

Claims (10)

  1. 制御部と、各々が被制御部及び前記被制御部を監視するセンサ部を含む複数の被制御装置とからなり、
    前記複数の被制御装置に共通のデータ信号線を介して前記制御部からの制御信号を前記被制御部に伝送しかつ前記センサ部からの監視信号を前記制御部に伝送する制御・監視信号伝送システムにおいて、
    前記制御部及びデータ信号線に接続される親局と、
    前記複数の被制御装置に対応して設けられ、前記データ信号線及び対応する被制御装置に接続される複数の子局とを備え、
    前記親局が、
    所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、その前半又は後半を所定の電源電圧のレベルとし、その後半又は前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリアを前記制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、前記制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、前記データ信号線に出力する親局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記データ信号線を伝送される前記直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を検出することにより、直列の前記監視信号の各データの値を抽出して、これを前記監視信号に変換して、前記制御部に入力する親局入力部とを備え、
    前記複数の子局が、各々、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における前記制御信号エリアが前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、前記制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する前記被制御部に供給する子局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、対応する前記センサ部の値に応じて前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを前記監視信号のデータの値として、前記直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における前記制御信号エリア以外の期間である監視信号エリアに重畳する子局入力部とを備える
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  2. 制御部と、各々が被制御部及び前記被制御部を監視するセンサ部を含む複数の被制御装置とからなり、
    前記複数の被制御装置に共通のデータ信号線を介して前記制御部からの制御信号を前記被制御部に伝送しかつ前記センサ部からの監視信号を前記制御部に伝送する制御・監視信号伝送システムにおいて、
    前記制御部及びデータ信号線に接続される親局と、
    前記複数の被制御装置に対応して設けられ、前記データ信号線及び対応する被制御装置に接続される複数の子局とを備え、
    前記親局が、
    所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、その前半又は後半を所定の電源電圧のレベルとし、その後半又は前半内における予め定められた所定の期間である制御信号エリアを前記制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて強制的に前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、前記制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、前記データ信号線に出力する親局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記データ信号線を伝送される前記直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を電流信号として検出することにより、直列の前記監視信号の各データの値を抽出して、これを前記監視信号に変換して、前記制御部に入力する親局入力部とを備え、
    前記複数の子局が、各々、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における前記制御信号エリアが前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、前記制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する前記被制御部に供給する子局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、対応する前記センサ部の値に応じて前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを前記監視信号のデータの値として、前記直列のパルス状電圧信号の後半又は前半内における前記制御信号エリア以外の期間である監視信号エリアに重畳する子局入力部とを備える
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記クロックの1周期毎の後半を前記所定の電源電圧のレベルとする
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  4. 請求項3において、
    前記クロックの1周期毎の前半において、更に、その期間の開始から所定の期間を監視信号エリアとし、それ以外の期間を制御信号エリアとする
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  5. 請求項3において、
    前記クロックの1周期毎の前半において、更に、その期間の開始から所定の期間を制御信号エリアとし、それ以外の期間を監視信号エリアとする
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  6. 制御部と、各々が被制御部及び前記被制御部を監視するセンサ部を含む複数の被制御装置とからなり、
    前記複数の被制御装置に共通のデータ信号線を介して前記制御部からの制御信号を前記被制御部に伝送しかつ前記センサ部からの監視信号を前記制御部に伝送する制御・監視信号伝送システムにおいて、
    前記制御部及びデータ信号線に接続される親局と、
    前記複数の被制御装置に対応して設けられ、前記データ信号線及び対応する被制御装置に接続される複数の子局とを備え、
    前記親局が、
    所定の周期のクロックに同期した所定のタイミング信号を発生するためのタイミング発生手段と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、その後半を所定の電源電圧のレベルとし、その前半を前記制御部から入力される制御データ信号の各データの値に応じて強制的に前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルとすることにより、前記制御データ信号を直列のパルス状電圧信号に変換して、前記データ信号線に出力する親局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記データ信号線を伝送される前記直列のパルス状電圧信号に重畳された監視データ信号を、当該監視データ信号と前記所定の電源電圧との競合により生じる電流信号として前記所定の電源電圧のレベルの立ち上がり時に検出することにより、直列の前記監視信号の各データの値を抽出して、これを前記監視信号に変換して、前記制御部に入力する親局入力部とを備え、
    前記複数の子局が、各々、
    前記タイミング信号の制御下で、前記クロックの1周期毎に、前記直列のパルス状電圧信号の前半が前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルかを識別することにより、前記制御データ信号の各データの値を抽出して、当該各データの値の中の当該子局に対応するデータを対応する前記被制御部に供給する子局出力部と、
    前記タイミング信号の制御下で、対応する前記センサ部の値に応じて前記電源電圧と異なる所定の電圧レベル又は擬似的なグランドレベルからなる監視データ信号を形成し、これを前記監視信号のデータの値として、前記直列のパルス状電圧信号の前半に重畳する子局入力部とを備える
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  7. 請求項1、2又は6のいずれかにおいて、
    前記監視データ信号は、前記直列のパルス状電圧信号の当該子局に対応するデータの位置に重畳される
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  8. 請求項1、2又は6のいずれかにおいて、
    前記親局が、前記直列のパルス状電圧信号の出力に先立って、前記電源電圧のレベルであって前記クロックの1周期より長いスタート信号を前記データ信号線に出力する
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  9. 請求項1、2又は6のいずれかにおいて、
    前記子局出力部が、前記直列のパルス状電圧信号から抽出したクロックをカウントして予め自己に割り当てられたアドレスを抽出し、当該アドレスのデータを対応する前記被制御部に供給する
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
  10. 請求項1、2又は6のいずれかにおいて、
    前記親局が、前記直列のパルス状電圧信号から抽出したクロックをカウントして予め自己に割り当てられたアドレスを抽出し、エンド信号を出力する
    ことを特徴とする制御・監視信号伝送システム。
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