JP4444782B2 - スピーカボックス - Google Patents

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Description

本発明は、直方体形状のスピーカの背面騒音を低減するためのスピーカボックスに関し、特にスピーカの後方へ向かう音響放射量を軽減するボックス構造に関する。
近年、社会活動の活性化には公共のイベントは重要な役割を果たしている。しかし、屋外イベント等の公共の場で発せられる音は大音量であり、そのイベントに興味の無い人(特に周囲の住民)にとっては騒音源となるに過ぎない。そして、屋外イベントでは、スピーカ後方への騒音の配慮が欠ける場合が多く、騒音問題、特に苦情の発生を引き起こしている。
それに対してスピーカを取り囲むスピーカボックスを設けた場合に、一般的に、スピーカボックスの後方で聞こえる音としては、ボックスの壁面が振動して出す音、スピーカの音がボックスの壁面に当たって出す音、スピーカの音がボックスの壁面に反射して出す音があり、さらには、正面から回析して後方に伝わる音がある。
従来では、スピーカの音がボックスの壁面に当たって出す音、及び、スピーカの音がボックスの壁面に反射して出す音を低減し、後方への騒音を無くするために、例えばボックス内部に多層にフェルトを積層したものが知られている(特許文献1参照)。
また、スピーカの背面からスピーカボックス内に出ていく音をスピーカボックス内で吸音するために、スピーカボックス内部に合成繊維製の中空糸からなる多孔質吸音材を載置したものが知られている(特許文献2参照)。
さらには、電子楽器用のスピーカボックスとして、スピーカの背面からの音漏れやスピーカボックスの板面の共振を防止するために、スピーカボックスと略同じ形状の器状の吸音部材をスピーカボックスに設け、スピーカボックスの前面に取り付ける前面パネルとスピーカボックスとの間に上記吸音部材のフランジ部を介在させたものが知られている(特許文献3参照)。
特開平8−331680号公報 特開2000−115872号公報 特開2000−278780号公報
ところが、上記特許文献1に示すものは、スピーカボックスの簡易的な吸音構造であるが、後方に対する騒音対策としては十分な吸音効果が得られない。ましてや、正面から回析して後方に漏れる音に対しては、全く効果がない。
特許文献2に示すものでは、特殊な吸音材をスピーカボックスに配置することで、吸音するようにしており、特殊な音域に対する吸音では効果を有するかもしれないが、後方への騒音対策としては、十分とはいえない。また、このものでも、正面から回析して後方に漏れる音に対しては、全く効果がない。
特許文献3に示すものでは、スピーカボックス内に設ける吸音材のフランジ部を前面パネルとスピーカボックスとの間に介在させて、スピーカボックスを密閉することを開示しているが、スピーカからスピーカボックス内に流れ、反射して後方に出る音に対してはこの吸音材だけでは十分な対策とはいえない。このものでも、ましてや正面から回析して後方に漏れる音に対しては、全く考慮されてない。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、スピーカボックス内を通じてスピーカボックスの外側後方に漏れる音を低減し、スピーカボックス内の吸音性能を改善するとともに、正面から回析して後方に漏れる音も低減しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、直方体形状のスピーカを内蔵した直方体形状のスピーカボックスであって、上記スピーカの上面、左右両側面及び背面に吸音材層が設けられ、さらにその吸音材層の上面、左右両側面及び背面に、空気層をあけて、スピーカボックスの上壁、左右両側壁及び後壁を構成する遮音材が設けられ、スピーカボックスの底壁を構成する床材に対して、上記スピーカがスパイク状の支持脚を介在して支持され、スピーカボックスの前壁は、上記吸音材層の前端部と、空気層の前端部と、スピーカボックスの上壁及び左右両側壁を構成する上記遮音材の前端部と、床材の前端部とを覆うように設けられ、スピーカボックスの前壁は、内側の遮音材層と外側の吸音材層とからなり、かつこの前壁前面がスピーカの前面と略面一である構成である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスピーカボックスにおいて、上記スピーカの上面、左右両側面及び背面に設けられる上記吸音材層が、多孔質吸音層とその外側に配設された穴開き共鳴型吸音層とからなる構成である。
請求項3の発明は、請求項2に記載のスピーカボックスにおいて、多孔質吸音層は、厚さが40〜100mmのポリエステル系不織布からなり、上記共鳴型吸音層の厚さは3〜8mm、その穴の穴径は3〜5mm、穴間隔は4〜6cmとする構成である。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ1つかに記載のスピーカボックスにおいて、上記前壁の外側の吸音材層はポリエステル系不織布からなり、内側の遮音材層は、木材チップを繊維状にして熱圧成形して作られた中質繊維板である構成である。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のスピーカボックスにおいて、上記前壁の外側の吸音材層の厚さは5〜30mmであり、内側の遮音材層の厚さは10〜30mmである構成である。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載のスピーカボックスにおいて、上記スピーカの上面、左右両側面及び背面に設けられる上記吸音材層と空気層との間に遮音材層が設けられている構成である。
請求項7の発明は、請求項6に記載のスピーカボックスにおいて、上記遮音材層の厚さは5〜25mmで、スピーカボックスの上壁、左右両側壁及び後壁を構成する遮音材の厚さは10〜30mmで、空気層の厚さは5〜50mmである構成である。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のスピーカボックスにおいて、上記床材は、2つの遮音材層間に吸振材を挟んで形成したサンドイッチ構造の構成である。
請求項1の発明によると、音響システムであるスピーカの背面騒音を大幅に低減することができる。そのために、屋外イベントで用いられる音響システムに採用した際に、スピーカの背面騒音を大幅に低減することができるので、騒音公害問題を解消でき、苦情の発生を低減できる。その上、正面の音質の劣化を招かず、かつ正面への音量も増加できるので、屋外イベントで用いられる音響システム等に好適である。
請求項2の発明によると、スピーカの後方への騒音を効果的に低減できる。
請求項3の発明によると、人に影響を与える200〜300Hz付近の騒音を効果的に低減できる。
請求項4の発明によると、リサイクル性に優れ、低コストで得られるとともに、取扱いが容易である。
請求項5の発明によると、正面への音質の劣化を招かず、却って音質を向上させ得る。特に、ステージ正面等のイベントの対象となる方向には音質の変化を起こさずに通常と変化無く利用でき、ステージ背面方向への騒音の影響を低減し得る点で優れた効果を発揮する。
請求項6の発明によると、スピーカ後方への騒音を効果的に低減できるとともに、正面への騒音影響を効果的に低減できるので、正面への音質の劣化を招かず、却って音質を向上させ得る。
請求項7の発明によると、スピーカ後方への騒音を効果的に低減できるとともに、正面への騒音影響を効果的に低減できるので、正面への音質の劣化を招かず、却って音質を向上させ得る点でより優れている。
請求項8の発明によると、スピーカから下方への騒音伝達を防止する機能と不要な振動を吸収する機能とに優れる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1及び図2は本発明の一実施形態に係るスピーカボックスを示す。図に示すように、直方体形状のスピーカボックス10内に直方体形状のスピーカ1が内蔵されている。このスピーカ1は、正面の発音部1a(スピーカユニット)と、その裏側に設けられた函部1bとからなる。このスピーカ1の上面、左右両側面及び背面(後面)は多孔質材からなる多孔質吸音層11で覆われている。この吸音層11の外側には、穴開き板からなる共鳴型吸音層12が略密着状態で配設されている。
上記共鳴型吸音層12の外側には遮音材層13が略密着状態で配設され、その外側には所定の空気層14を間にして遮音板15が配設されており、この遮音板15が、スピーカボックス10の上壁、左右両側壁及び後壁を構成している。
スピーカ1の下面にはスパイク状の支持脚16が設けられて、スピーカボックス10の底壁を構成する床材17にスピーカ1が面接触することを防止している。床材17は、2枚の遮音板19a,19b間に吸振材であるゴムシート18を挟んで構成されている。
スピーカ1の前端部は吸音層11,12の前面、遮音材層13の前面、遮音板15の前面側及び床面17の前面よりも少し突出していて、このスピーカ1の前端部外周面、すなわち、吸音層11の前面側から遮音板15の前面側及び床面17の前面側には、これらを覆うように吸音材層21及び遮音材層22からなるバリア層20(スピーカボックス10の前壁)が配設され、空気層14が密閉とされている。
上記吸音層11は、600Hz以上の高域の音を吸音する狙いのもので、廃ペットボトルや再生PET屑からなるポリエステル不織布等の多孔質吸音材からなり、その厚さは40〜100mm、好ましくは55〜85mmであることが好ましい。この吸音層11の厚さは薄過ぎると吸音効果が弱く、吸音できる周波数域が高くなるので、好ましくない。一方、吸音層11の厚さが厚過ぎると、嵩張る難がある。
一方、上記共鳴型吸音層12は200〜300Hz程度の人の声を吸音する狙いのものであって、遮音材層13と同じ材料の穴開き板からなり、その板厚さは3〜8mm、好ましくは4〜6mmである。各穴の穴径は3〜5mmであり、穴の間隔は4〜6cmである。特に、板厚と穴の数や大きさとが共鳴構造の吸音周波数に影響するので、200Hz当たりの周波数を吸音する場合には、板厚5mm、穴径4mm、穴間隔5cm程度が好ましい。
上記遮音材層13や遮音板15は、音が漏れて伝わることを防止するとともに振動を極力抑制する強度を有するものが良く、木材チップを繊維状にして接着剤を加え、熱圧成形して作られたMDF(中質繊維板)等が好ましい。遮音材層13の厚さは5〜25mmで、遮音板15の厚さは10〜30mmとし、空気層14の厚さは5〜50mm、特に10〜30mmとすることが好ましい。厚さが薄過ぎると、遮音効果に劣り、厚過ぎると嵩張るので、上記範囲とすることが好ましい。
バリア層20は、正面からの放射音がバリア層20の面で反射して正面の放射音と混ざり合うことを低減することと、スピーカボックス10内の音が前側に漏れ出ることとを防止するものであって、外側が吸音材層21で内側が遮音材層22からなるものが好ましい。このバリア層20の吸音材層21は多孔質吸音層11と同様な吸音材を使用し、吸音材の厚さは5〜30mm、特に10〜20mmとすることが好ましい。バリア層20の遮音材層22は上記遮音材層13と同様な材料を使用し、その厚さは、遮音板15と同様に10〜30mmとすることが好ましい。
このバリア層20の外面(前面)はスピーカ1の前面と面一とされており、このことで、バッフル効果を起こし、放射効率を向上させることができる。すなわち、スピーカ1よりもバリア層20が前側に出ていると、ホーン効果が起こって音質が著しく劣化する。逆にスピーカ1の方がバリア層20よりも前側に飛び出ていると、正面から回析する音の低減効果が劣る。
尚、バリア層20は、内部を遮音材層22で構成して、その外側に吸音材層21を貼り合わせた2層構造としているが、このような2層構造に限られるものではなく、スピーカボックス内の音が前側に漏れ出ないように遮音するとともに、前面の放射音を吸音することができれば、3層以上にしてもよい。
床材17は、間に吸振材であるゴムシート18を挟んだ遮音板19a,19bからなるもので、両遮音板19a,19bは、木材チップを繊維状にして接着剤を加え、熱圧成形して作られたMDF(中質繊維板)等が使用できる。尚、音の伝達を低減することからすると、遮音板19a,19bの厚さは互いに異なる方が好ましい。ゴムシート18は防振性ゴムからなるものが好ましい。
尚、吸振材としては、ゴムシートに限られるものではなく、砂層等であってもよい。また、支持脚16は少ないほど振動が伝わり難いので、1点で支持することが好ましいが、反面では床材17に支持し難くなるので、実際には3点程度で支持することが好ましい。
次に、具体的に実施した実験方法及びその結果について説明する。高さ約495mm、奥行き330mm、横幅614cmのサイズのスピーカボックスを実施例1として用意した。その内部に配設するスピーカ1として、市販のギターアンプ(フェルナデス社製のFA−15型。縦305mm、横332mm、奥行き198mmで、15W出力アンプを内蔵した密閉型スピーカである)を用いた。
多孔質材の吸音層11は、廃ペットボトルから再生されたポリエステル不織布を使用した吸音材を使用し、その厚さは75mmのものを使用した。実験を簡略化するために、共鳴型吸音層12は省略した。遮音材層13は厚さ15mmのMDFボード、遮音板15は厚さ22mmのMDFボードを使用し、空気層14の厚さは15mmとした。バリア層20は吸音材層21及び遮音材層22の2層構造のものであって、吸音材層21は、廃ペットボトルから再生されたポリエステル不織布を使用した厚さ15mmの吸音材で構成し、遮音材層22は、厚さ22mmのMDFボードを使用した。床材17は、厚さ15mmのMDFボードからなる遮音板19a,19bと、厚さ3mmのゴムシート18とを使用した。生産性に優れるので、各吸音材及び各遮音材としては同じ素材でできるだけ同じ厚さのものを使用した。しかし、吸音材及び遮音材は上記例に限られるものではなく、その使用箇所に適した素材、厚さに設定してもよいのは勿論である。
上記構造のスピーカボックス10を実施例1とし、単にギターアンプ(スピーカ1)のみのものを比較例1としてそれぞれ用意し、試験を行った。図3に示すように、実施例1のスピーカボックス10を無響室の上段に、また単にスピーカ1のみの比較例1を下段にそれぞれ置いて騒音試験をした。この騒音試験では、無響室にて音源の前面1m、2mに騒音計Sを置き、この音源の正面1m、2mでの騒音レベルを測定した。図4は、背面1m、2mでの騒音レベルを測定するために、図3に比較して、スピーカボックス10(実施例1)及びスピーカ1(比較例1)を逆に向けて配設したもので、他は図3と同じである。騒音計Sはリオン社製のNL−14型を使用した。実施例1及び比較例1は壁から500mmの位置に設置し、騒音計Sは床から490mmの高さに設置した。
音源は白色雑音及び屋外ライブで用いられるような曲の2曲を選んだ。まず、CDプレーヤと実施例1及び比較例1の各スピーカ1とを接続して各スピーカ1から音を出力し、前方及び後方のそれぞれ1m、2mの地点に設置した騒音計Sで等価騒音レベル(LAeq)を測定した。
さらに、等価騒音レベルの測定と同様に、各スピーカ1の前方及び後方それぞれ1m、2mの位置に騒音計Sを設置し、この騒音計SにFETアナライザFを接続して周波数特性(Lp)を測定した。
(LAeq)は1分と10分の2種類で測定した。ここで、(LAeq)を測定したのは、近年、環境騒音の評価量としてよく用いられるからである。
実施例1と比較例1との差(実施例1の等価騒音レベルから比較例1の等価騒音レベルを減じたもの)を測定した。前方1mと2mとで測定した等価騒音レベル(1分)の差を表1に示す。尚、表1の値の単位はdB(A)で、4回測定の平均値を示す。
Figure 0004444782
表1より、曲によってバラツキはあるが、実施例1では比較例1に比べて約5dBほど正面での音量が増加していることが判る。
次に、回折による減衰量の差について、1m、2mでそれぞれ計測した結果を図5に示す。また、表1から、ギターアンプ前面での音量が増加していることが判ったので、実施例1で前面から出る音量を比較例1と同じになるように調整した後に計測した結果も図5に示す。
尚、計測は、受音点でのFFTアナライザFによる周波数スペクトル分析結果を用いることを考慮し、比較例1の周波数成分(dB)から実施例1の周波数成分(dB)を減じて求めた。
図5により、実施例1は、比較例1に比較して、1メートルでは5dB、2メートルでは2dB減衰している。特に、実施例1では比較例1に比べて、前方での放射音圧レベルが約5dB増加するので、その増加分を調整する(実施例1で音量を低下する)と、実施例1では比較例1に比べて、1メートルでは約9dB、2メートルでは約6dB減音できることが判った。
次に、各スピーカ1の後方1m、2mそれぞれでの周波数特性を解析した結果を図6に示し、前面から出る音量を調整したときの音圧の差を図7に示す。尚、音圧の差は実施例1から比較例1を減じることで求めた。
図6及び図7より、後方では、音量の調整前及び調整後のどちらも、250Hz〜16000Hzの周波数でよく音が軽減されていることが判った。
このように共鳴型吸音層12を省略した実験でも、大きな効果を有しており、共鳴型吸音層12を設けた場合には、さらに効果がアップすることは十分に推測される。これが、敢えて共鳴型吸音層12を設けたものをテストしなかった理由である。
また、スピーカボックスを設けた実施例1により、前面から放射される音の音質がどれくらい変化したかを確認するため試聴実験を行った。本実験では被験者は20人とし、アンケート回答を用いて評価を行った。音源は一般のCD音源の音楽4曲(ロック系2曲、クラシック系2曲)を用いた。
音質評価のアンケートは、高低音の抜け、何の音か判る、鮮明、距離感、迫力、広がり、立体感、高低音の伸び、軽やかさ、明るさ、高低音の滑らかさ、切れ、キンキンするの16項目で成っており、各項目を5段階で評価した。
評価方法は、比較例1の音質を「3」と基準し、実施例1のスピーカボックスでの音質を評価した。その評価結果を図8に示す。
図8より、鮮明、迫力、広がり、明るさ、切れの項目に変化が見られた。これは、スピーカボックス内の吸音材がギターアンプから出る雑音を吸音したためであると考えられる。
本発明の実施形態に係るスピーカボックスの正面断面図である。 スピーカボックスの側面断面図である。 実施例1と比較例1との正面での騒音測定状態を説明する図である。 実施例1と比較例1との背面での騒音測定状態を説明する図である。 実施例1と比較例1とにおいて、回折による減衰量の差について計測した結果を示す図である。 実施例1と比較例1とにおいて、スピーカ後方での周波数特性を解析した結果を示す図である。 前面から出る音量を調整したときの音圧の差(実施例1と比較例1との差)を示す図である。 実施例1のスピーカボックスでの音質を評価した結果を示す図である。
符号の説明
1 スピーカ
10 スピーカボックス
11 多孔質吸音層(吸音材層)
12 共鳴型吸音層(吸音材層)
13 遮音材層
14 空気層
15 遮音板(遮音材)
16 支持脚
17 床材
18 ゴムシート(吸振材)
19a,19b 遮音板(遮音材層)
20 バリア層(前壁)
21 吸音材層
22 遮音材層

Claims (8)

  1. 直方体形状のスピーカを内蔵した直方体形状のスピーカボックスであって、
    上記スピーカの上面、左右両側面及び背面に吸音材層が設けられ、
    上記吸音材層の上面、左右両側面及び背面に、空気層をあけて、スピーカボックスの上壁、左右両側壁及び後壁を構成する遮音材が設けられ、
    スピーカボックスの底壁を構成する床材に対して、上記スピーカがスパイク状の支持脚を介在して支持され、
    スピーカボックスの前壁は、上記吸音材層の前端部と、空気層の前端部と、スピーカボックスの上壁及び左右両側壁を構成する上記遮音材の前端部と、床材の前端部とを覆うように設けられ、
    上記スピーカボックスの前壁は、内側の遮音材層と外側の吸音材層とからなり、かつ前壁前面が上記スピーカの前面と略面一であることを特徴とするスピーカボックス。
  2. 請求項1のスピーカボックスにおいて、
    スピーカの上面、左右両側面及び背面に設けられる吸音材層が、多孔質吸音層とその外側に配設された穴開き共鳴型吸音層とからなることを特徴とするスピーカボックス。
  3. 請求項2のスピーカボックスにおいて、
    多孔質吸音層は、厚さが40〜100mmのポリエステル系不織布からなり、
    共鳴型吸音層の厚さは3〜8mm、その穴の穴径は3〜5mm、穴間隔は4〜6cmであることを特徴とするスピーカボックス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つのスピーカボックスにおいて、
    前壁の外側の吸音材層はポリエステル系不織布からなり、
    内側の遮音材層は、木材チップを繊維状にして熱圧成形して作られた中質繊維板であることを特徴とするスピーカボックス。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つのスピーカボックスにおいて、
    前壁の外側の吸音材層の厚さは5〜30mmであり、
    内側の遮音材層の厚さは10〜30mmであることを特徴とするスピーカボックス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つのスピーカボックスにおいて、
    スピーカの上面、左右両側面及び背面に設けられる吸音材層と空気層との間に遮音材層が設けられていることを特徴とするスピーカボックス。
  7. 請求項6のスピーカボックスにおいて、
    遮音材層の厚さは5〜25mmであり、
    スピーカボックスの上壁、左右両側壁及び後壁を構成する遮音材の厚さは10〜30mmであり、
    空気層の厚さは5〜50mmであることを特徴とするスピーカボックス。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つのスピーカボックスにおいて、
    床材は、2つの遮音材層間に吸振材を挟んで形成したサンドイッチ構造であることを特徴とするスピーカボックス。
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