JP4444216B2 - 無線通信方法及びシステム - Google Patents

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本発明は一つの無線基地局と複数の無線端末からなる無線通信システムに係り、特に特定のフレームの送信に空間分割多元接続(Space Division Multiple Access;SDMA)伝送を用いる無線通信方法及びシステムに関する。
無線基地局と無線端末との間で通信を行う無線通信システムとして、キャリアセンス多元接続(Carrier Sense Multiple Access;CSMA)を採用するIEEE802.11(ISO/IEC 8802-11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11,1999 edition)規格の無線LANが広く知られ、IEEE802.11a/b/gとして既に実用化されている。IEEE802委員会では、例えばタスクグループn(TGn)等においてIEEE802.11無線LANのさらなる高速化のための検討を行っている。TGnでは、複数の送信部と複数の受信部を用いる多入力・多出力(Multi Input Multi Output;MIMO)技術の応用が検討されている。MIMO技術は、帯域を犠牲にせずマルチパス環境下や干渉存在下においても到達距離、スループットの向上が可能となる。
一方、スループット向上のために複数のフレームをまとめて1つのフレームとして送信するアグリゲーション技術も検討されている。アグリゲーションによりオーバヘッドを削減でき、スループットの向上が可能となる。但し、アグリゲーションの対象は同一の無線端末から送信されるフレームのみであり、複数の無線端末が無線基地局に対して送信するフレームについてアグリゲーションを適用することはできない。
複数の無線端末が無線基地局に対して同一周波数を用いて同一時間にデータを送信することで伝送効率を上げる多重化技術として、空間分割多元接続(Space Division Multiple Access;SDMA)が知られている(引用文献1)。
特開2003−52079号公報
SDMAは複数の無線端末が無線基地局にデータを送信する場合のスルーレートを向上させる上で有効であるが、特許文献1にはSDMAを実現するための具体的なフレーム構成は示されていない。すなわち、SDMAを実現するためには複数の無線端末から無線基地局に至るそれぞれの伝搬路の応答(チャネル応答)を推定する処理、すなわちチャネル推定が必須であるが、特許文献1ではそのようなチャネル推定をいかにして行うかを示していない。
一方、将来SDMAが普及するとしても、当面はSDMA対応無線端末とSDMA非対応無線端末が共存する可能性がある。このようなSDMA対応無線端末とSDMA非対応無線端末が共存するシステムについては、従来検討されていない。特に、IEEE802.11無線LANのようなCSMAシステムでは、送受信のタイミングや送信フレームのフレーム長が無線端末毎に異なるため、SDMA対応無線端末とSDMA非対応無線端末の共存は困難と考えられている。
本発明は、SDMAを実現可能なフレーム構成により、アップリンク、すなわち複数の無線端末から無線基地局への送信時のスループットを向上させることを目的とする。
また、SDMA対応無線端末とSDMA非対応無線端末の共存が可能なSDMAフレーム構成を提供することを目的とする。
本発明の一態様によると、無線基地局により指定された第1の無線端末は、前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1の送信フレームを前記無線基地局に送信し、前記第2の無線端末は、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2の送信フレームを前記無線基地局に送信する。ここで、第1チャネル推定フィールドと第2チャネル推定フィールドは異なるタイミングで送信される。
このようにSDMA伝送時に各無線端末からのチャネル推定フィールドの送信タイミングをずらすことによって、無線基地局はSDMA伝送において必要な各無線端末との間のチャネル推定が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態では、IEEE802.11無線LANを例にとって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る無線システムの概略構成を示している。ここでは、インターネットのようなネットワークNWに接続された1台の無線基地局(アクセスポイントともいう)APに対して、3台の無線端末STA1,STA2,STA3が接続しているとする。
図2は、無線端末STA1,STA2,STA3の具体例として、MIMO技術に基づく無線端末の構成を示している。複数のアンテナ11に送受切替部12を介して受信部13及び送信部14がそれぞれ接続される。ここでは、アンテナ11、受信部13及び送信部14の数がそれぞれ4の場合の例を示したが、これに限定されない。
受信部13は、無線基地局APから送信されかつアンテナ11により受信された信号(受信フレームという)を送受切替部12から受け取り、受信フレームの復調処理を行う。受信フレーム解析部15は受信フレームの解析、例えば受信フレームの宛先判定や、フレーム種別判定を行う。送信フレーム生成部16は送信フレームを生成し、送信部14に送る。送信部14は、送信フレームに対して変調処理を行う。変調後の送信フレームは送受切替部12を介してアンテナ11に供給され、アンテナ11によって無線基地局APに送信される。
図3及び図4は、無線基地局APと無線端末STA1,STA2,STA3間でSDMA伝送により通信を行う場合のフレーム交換例を示している。本実施形態におけるSDMA伝送は、特に送達確認(Ack)信号や音声信号のような比較的データ量の小さいデータフィールドを送信する場合に適している。
図3の例によると、まずダウンリンクでは無線基地局APが複数の無線端末STA1,STA2,STA3に対してポーリングフレームを送信してポーリングを行う。アップリンクでは、無線端末STA1,STA2,STA3が無線基地局APからのポーリングフレームを受信してから一定の時間ΔT経過後に、同時にデータフレームData1,Data2,Data3をSDMAにより送信する。
図4の例によると、ダウンリンクでは無線基地局APが複数の無線端末STA1,STA2,STA3に対してデータフレームを送信する。アップリンクでは、無線端末STA1,STA2,STA3が無線基地局APからのデータフレームを受信してから一定の時間ΔT経過後に、同時に送達確認信号Ack1,Ack2,Ack3の送信をSDMAにより行う。
図3及び図4における時間ΔTは、例えばIEEE802.11無線LANの場合、MACプロトコル仕様で規定されるフレーム間のタイムインターバルであるSIFS(Short Interframe Space)に相当する。
このように無線基地局APはポーリングフレームやデータフレームを送信し、無線端末STA1,STA2,STA3はそれをトリガにしてSDMA伝送を行う。無線基地局APが図3に示すポーリングフレームや図4に示すデータフレームを送信する場合の伝送方式は、通常の単一入力・単一出力(Single Input Single Output;SISO)を用いてもよいし、MIMOや空間分割多重(Space Division Multiplexing;SDM)を用いてもよく、特に限定されない。送達確認信号の送信については、複数の受信データフレームの送達確認を1つのフレームで行うBlockAck(Group Ackとも呼ばれる)方式であってもよい。
次に、無線端末STA1,STA2,STA3が無線基地局APに向けてSDMAで送信を行う場合の送信フレーム(SDMA伝送フレームという)構成の詳細について説明する。図5は、このようなSDMAフレームのフレーム構成の一例である。ここでは、無線端末STA1,STA2,STA3のうちSTA1は無線基地局APによって指定された端末であるとする。無線基地局APによる無線端末STA1の指定は、明示的であってもよいし、間接的であってもよい。
図5のSDMA伝送フレームのうち無線端末STA1,STA2,STA3から送信されるフレームは、それぞれ図3中のデータフレームData1,Data2,Data3、あるいは図4中の送達確認信号Ack1,Ack2,Ack3に相当する。図6中のデータフィールドDATA1,DATA2,DATA3は、例えばIEEE802.11でいうフレームボディに相当する。
無線基地局APによって指定された無線端末STA1は、まずAPとの間で時間同期(タイミング同期)及び周波数同期などの同期をとるための同期フィールドSYNCを送信し、次いで信号長情報と伝送速度情報とを含むフレーム構成指示フィールドSIGを送信する。ここで信号長情報は、図5中のSTF1(STF2,STF3)とLTF1,LTF2,LTF3及びDATA1(DATA2,DATA3)の合計の信号長(時間長)を示す。伝送速度情報は、無線端末STA1,STA2,STA3がSDMA伝送フレームを送信する際の伝送速度を示す。フレーム構成指示フィールドSIGは、信号長と伝送速度情報以外の情報として、例えば後述のガードインターバルやLTF数等の情報を含んでいてもよい。
全ての無線端末STA1,STA2,STA3は、無線端末STA1がフレーム構成指示フィールドSIGを送信した後に、無線基地局APが受信信号に対する利得を自動利得調整(Auto Gain Control; AGC)によって最適に調整するための信号、例えばショートトレーニングフィールド(Short Training Field;STF)(以下、AGCフィールドという)を同時に送信する。
その後、無線端末STA1のみがチャネル推定を行うための信号、例えばロングトレーニングフィールド(Long Training Field;LTF)(以下、チャネル推定フィールドという)1を送信する。無線端末STA1がチャネル推定フィールドLTF1を送信する間、他の無線端末STA2,STA3は何も送信しない。無線端末STA1がLTF1を送信した後に無線端末STA2がLTF2を送信し、次いで無線端末STA2がLTF2を送信した後に無線端末STA3がLTF3を送信する。
最後に、無線端末STA3がチャネル推定フィールドLTF3を送信した後に、全ての無線端末STA1,STA2,STA3がデータフィールドDATA1,DATA2,DATA3をSDMAにより同時に送信する。ここで、データフィールドDATA1,DATA2,DATA3は、例えば図3で説明したデータフレームData1,Data2,Data3のペイロードまたは図4で説明した送達確認信号Ack1,Ack2,Ack3のペイロードである。
図5のフレーム構成によると、無線端末STA1,STA2,STA3からのチャネル推定フィールドLTF1,LTF2,LTF3の送信タイミングを時間的にずらすことにより、無線基地局APはSDMA伝送において必要な、STA1,STA2,STA3の各々とAP間のチャネル推定が可能となる。すなわち、仮に複数の無線端末から同時にチャネル推定フィールドが送信されると、これらが混在して無線基地局で同時に受信されるため、チャネル毎のチャネル推定ができなくなる。図5のようにチャネル推定フィールドLTF1,LTF2,LTF3を異なるタイミングで送信すれば、このような問題が解決される。
さらに、無線端末STA1,STA2,STA3からのAGCフィールドSTF1,STF2,STF3についてはそれぞれの送信タイミングを同時にすることにより、無線基地局APでは無線端末STA1,STA2,STA3がデータフィールドDATA1,DATA2,DATA3を同時に送信したときの受信電力測定が可能になるため、データフィールドDATA1,DATA2,DATA3に対するAGCを効果的に機能させることができる。
図5において、SDMA伝送フレームがフレーム構成指示フィールドSIGを含む理由、そしてSIGを同期フィールドSYNCの後に送信する理由は、無線通信システムにおいてSDMA対応無線端末とSDMA非対応無線端末の共存を可能とするためである。同期フィールドSYNCとそれに続くフレーム構成指示フィールドSIGは全ての無線端末で共通であり、SDMA非対応無線端末であっても理解できる。そこで、SDMA非対応無線端末はSDMA対応無線端末から送信されるSDMA伝送フレーム中のSIGに含まれる信号長を解釈し、この信号長の期間はSDMA伝送フレームのキャリアセンスの成否によらず送信を停止する。これによって、キャリアセンスが正しくなされなかった時でもフレーム衝突を防止できる。
送信フレームの多重化方式に直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing;OFDM)を用いた場合、OFDMシンボルにマルチパス対策のためのガードインターバル(GI)を付加する。ガードインターバル長が大きいと、マルチパス耐性は高まる反面、ガードインターバルの分がオーバヘッドとなり、スループットは低下する。このため、利用する無線環境に応じてガードインターバル長を可変とすることが望ましい。
例えば、IEEE802.11無線LANの高スループット対応版として前述のTGn等で標準化のための作業が進められているIEEE802.11n無線LANでは、2種類のガードインターバル長を用意することが検討されている。このような複数種類のガードインターバル長をサポートする無線通信システムにおいてSDMA伝送を行う場合は、大きなガードインターバル長を選択する。これにより無線基地局APと無線端末STA1,STA2,STA3間のそれぞれの伝播距離の差を吸収したり、各無線端末STA1,STA2,STA3においてSDMA伝送フレームを送信する際のタイミング制御の精度を緩和したりすることができるため、装置の簡易化や低コスト化に効果的となる。
次に、無線端末STA1がチャネル推定フィールドLTF1を送信してからデータフィールドDATA1を送信するまでの時間、無線端末STA2がAGCフィールドSTF2を送信してからチャネル推定フィールドLTF2を送信するまでの時間、及びLTF2を送信してからデータフィールドDATA2を送信するまでの時間の決め方について説明する。
無線端末STA1が無線基地局APから送信されるポーリングフレームの送信によりSDMA伝送を行う場合、ポーリングフレームに記載された宛先アドレスの数が最大のSDMA多重数(データフレーム多重数)である。無線端末STA1が無線基地局APから送信されるデータフレームの受信によりSDMA伝送を行う場合、データフレームに記載された宛先アドレスの数が最大のSDMA多重数(送達確認信号多重数)である。そこで、無線端末STA1,STA2,STA3は受信フレーム解析部15において受信フレームの宛先アドレスを解析することで、最大のSDMA多重数を判断する。
各無線端末がSTA1として同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGを送信するのか、STA1以外として同期フィールドやフレーム構成指示フィールドSIGを送信しないのかを判断できるように、無線基地局APは各無線端末に対してSTA1として動作するか、STA1以外として動作するかを通知する必要がある。このように明示的に通知しないまでも、無線基地局APは無線端末がSTA1として動作するか、STA1以外として動作するかを判断できるような情報を各無線端末に提供する必要がある。以下、その例を示す。
無線端末がSDMA伝送を行うためのトリガとするために、無線基地局APは図6のようなフレーム構成のフレーム(以下、SDMAトリガフレームという)を送信する。図6において、送信元アドレス(Source Address;SA)はSDMAトリガフレームの送信者である無線基地局APのMACアドレスであり、宛先アドレス(Destination Address;DA)1,DA2,DA3はSDMAトリガフレームの宛先となる無線端末のMACアドレスである。ここでは、3台の無線端末宛のSDMAトリガフレームを送信する場合の例を示しているが、これに限定されるものではない。ペイロード(Payload)1,2,3は、3台の無線端末宛の各ペイロードである。3つのペイロード1,2,3を分離して、それぞれどの無線端末宛であるかを判断するための制御情報も必要となってくるが、ここでは説明を省略する。当該SDMAトリガフレームがポーリングフレームの場合、ペイロードはなくともよい。
無線基地局APは、図6のSDMAトリガフレームを構成する際、STA1としての動作を期待する無線端末のMACアドレスを宛先アドレスDA1として、ソースアドレスSAの直後、すなわち宛先アドレス群の先頭に付加する。同様に、STA2としての動作(例えば、図5のようにLTF1の後にLTF2を送信する)を期待する無線端末のMACアドレスを宛先アドレスDA2とし、同様にSTA3としての動作(例えば、図5のようにLTF2の後にLTF3を送信する)を期待する無線端末のMACアドレスを宛先アドレスDA3とする。
このように無線基地局APが図6に示したようなフレーム構成のSDMAトリガフレームを送信することにより、各無線端末に対してSDMA伝送における動作方法(STA1,STA2,STA3のいずれとして動作するか)を通知する。ここでは、宛先アドレスDA1,DA2,DA3の設定順により各無線端末のSDMA伝送における動作方法を通知する方法を示したが、別の方法でもよい。
例えば、MACアドレスに1ビットのSDMA動作識別子を追加し、STA1としての動作を期待する無線端末のMACアドレスのSDMA動作識別子に“1”をセットし、STA1以外の動作を期待する無線端末のMACアドレスのSDMA動作識別子に“0”をセットする方法でもよい。
LTF送信タイミング指示フィールドやデータ送信タイミング指示フィールドを設けて、例えばAGCフィールドSTF2を送信してからチャネル推定フィールドLTF2を送信するまでの待ち時間をLTF送信タイミング指示フィールドにより通知してもよい。
LTF2を送信してからデータを送信するまでの待ち時間、あるいはSTF2を送信してからデータフィールドを送信するまでの待ち時間をデータ送信タイミング指示フィールドにより通知してもよい。
図7は、SDMAトリガフレームのフレーム構成の別の例を示している。全体MACヘッダの宛先アドレスDAをブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスとして、DAの後に各無線端末に対する個別MACヘッダを付加し、個別MACヘッダ1,2,3の宛先アドレスDA1,DA2,DA3に各無線端末のMACアドレスを付加する。ここでは、全体MACヘッダに送信元アドレスSAを記載しているが、個別MACヘッダ1,2,3にそれぞれSAを付加してもよい。
無線基地局APはSTA1としての動作を期待する無線端末のMACアドレスをDA1とし、データをペイロード1とする。無線基地局APは、さらにSTA2,STA3としての動作を期待する無線端末のMACアドレスをそれぞれDA2,DA3とし、データフィールドをペイロード2,ペイロード3とする。このように図7のSDMAトリガフレームでは、無線端末の動作方法をフレーム構成、すなわち無線端末STA1,STA2,STA3宛ての個別MACヘッダ1,2,3の送信順序によって通知する。
さらに別のSDMAトリガフレームの送信方法として、図6の方法と同様に個別MACヘッダにLTF送信タイミング指示フィールドやデータ送信タイミング指示フィールドを設け、例えばLTF送信タイミング指示フィールドを利用して、AGCフィールドSTF2を送信してからチャネル推定フィールドLTF2を送信するまでの待ち時間を通知してもよい。データ送信タイミング指示フィールドを利用して、チャネル推定フィールドLTF2を送信してからデータフィールドを送信するまでの待ち時間、またはSTF2を送信してからデータフィールドを送信するまでの待ち時間を通知してもよい。
このように図6または図7のようなフレーム構成のSDMAトリガフレームを用いて、無線基地局APは各無線端末に対してSDMA伝送における動作方法を通知することにより、各無線端末は自身の動作方法を把握することができるため、SDMA伝送が可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態の図3及び図4に示したフレーム交換の例では、無線基地局APが複数の無線端末に対してポーリングを行う場合の無線端末の選び方や、無線基地局APが複数の無線端末に対してデータ送信を行う場合の無線端末の選び方については、特に制約を設けていなかった。第2の実施形態では、無線基地局APが無線端末に対して同時にポーリングを行ってSDMAによるデータ送信を行わせる無線端末、及び同時にデータ送信を行ってSDMAによるAck送信を行わせる無線端末は、無線基地局APにおいてそれらの無線端末が送信した信号の受信電力を基準に同一のグループとしてグルーピングされた端末のみとする方法について説明する。
無線基地局APは、SDMA伝送された信号を受信する際に、各無線端末からの送信信号の受信電力の差が大きくとも受信可能とするためには、入力ダイナミックレンジの大きい、すなわち量子化ビット数の大きいアナログ−ディジタルコンバータ(ADC)が必要となる。例えば、10ビットのADCの場合、MIMO伝送に対応したOFDM信号を受信するためのマージンを4ビットとると、実効的な入力ダイナミックレンジは36dB(=20log2(10−4))となる。従って、ある無線端末STAaからの送信信号の受信電力が−30dBmであった場合、受信電力が無線端末STAaよりも36dB低い値となる無線端末STAbからの送信信号は、アナログ−ディジタル変換時の量子化雑音に埋もれてしまい、受信が困難になってしまう。ADCの入力ダイナミックレンジを確保するためには量子化ビット数を大きくすればよいが、量子化ビット数の大きいADCは一般的に高価であり、無線基地局のコストを押し上げてしまう。
そこで、無線基地局APにおける受信電力が比較的近い値となる無線端末を同一グループとしてグルーピングし、同一グループの無線端末についてのみ同時にSDMA伝送させることとする。より具体的な例を挙げると、同一グループの各無線端末からの送信信号の最大受信電力と最小受信電力の差があるスレッショルド(例えば30dB)以下となるようなグルーピングを行う。グルーピングのスレッショルドは、ADCの入力ダイナミックレンジよりも小さいことが必要である。
各グループの無線端末数の差が大きいと、当然のことながらSDMAが効率的でなくなってしまうので、それらの無線端末数ができるだけ均等になることも考慮してグルーピングを行うことが望ましい。送信データのデータ量が多い無線端末(特に送信フレーム数が多い無線端末など)は、IEEE802.11nのアグリゲーション機能とMIMO機能を用いることにより、効率的な高速伝送ができる。従って、送信データのデータサイズが小さく、かつ、送信データのフレーム数が少ない無線端末を同一のグループにする方が、より効果的となる。
このように第2の実施形態によれば、無線基地局APにおける各無線端末からの送信信号の受信電力に基づいて無線端末のグルーピングを行い、同一グループの無線端末に対してSDMA伝送を行わせる。これにより無線基地局APにおけるADCの入力ダイナミックレンジ(ビット数)をあまり大きくする必要がなくなり、装置の低コスト化を図りつつSDMA伝送を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、同時にSDMAを行う無線端末をグルーピングすることで、無線基地局APにおける無線端末からの送信信号の受信電力のダイナミックレンジの問題を解決していた。これに対して、第3の実施形態では無線端末が送信電力制御を行うことで同様の問題を解決する手法を示す。
図8は、無線端末STA1が無線基地局APから遠く離れており、無線端末STA2は無線基地局APから比較的近い位置に存在する場合の例を示している。例えば、無線端末STA1から無線基地局APまでの信号の減衰率が80dB、無線端末STA2から無線基地局APまでの信号の減衰率が40dBであったとする。
今、無線端末STA1及びSTA2がいずれも最大送信電力16dBmでSDMA伝送を行う場合、無線基地局APではSTA1からの信号は−64dBmの受信電力、STA2からの信号は−24dBmの受信電力でそれぞれ受信される。第2の実施形態で説明したように、例えば10ビットのADCを用いてバックオフを4ビットとすれば、ダイナミックレンジは36dBであるため、無線端末STA1からの信号は量子化雑音に埋もれてしまう。
本実施形態では、この問題を無線基地局APからのパケットの受信電力に基づいて、無線端末が送信電力を制御することで解決する。例えば、図4に示すように無線基地局APのポーリングによってSDMAを開始する場合の無線端末における送信電力制御方法を図9に示す。
まず、無線基地局APは無線端末STA1,STA2にSDMA伝送を開始させるためのポーリングパケットを最大電力の16dBmで送信する。無線端末STA1,STA2の送信電力がいずれも16dBmであった場合で、かつSTA1,STA2とAP間の電力減衰が可逆であった場合、STA1及びSTA2にはそれぞれ−64dBm、−24dBmの受信電力でポーリングパケットが到達する。無線端末での受信電力の推定手法は公知であるので、説明を省略する。
ここで、無線端末における送信電力制御の規範を「無線基地局APにおける受信電力を−54dBmにする」とする。図9の例では、無線端末STA1で受信されたポーリングパケットの受信電力が−64dBmであるため、無線端末STA1は送信するパケットを無線基地局APに−54dBmの受信電力で到達させるためには、送信電力を上げなければならない。しかし、送信電力を最大値以上に上げることは不可能であるため、無線端末STA1は最大電力16dBmでの送信を行う。
一方、無線端末STA2では無線基地局APからのポーリングパケットが−24dBmで受信される。無線端末と無線基地局AP間の通信は同一チャネルを使うため、このことは無線端末STA2が最大送信電力でパケットを送信した場合、−24dBmの受信電力で無線基地局APに到達することを意味する。ここでは、上述のように無線端末における送信電力制御の規範が「無線基地局APでの受信電力が−54dBm」と決められているため、無線端末STA2は送信電力を30dB下げ、−26dBmで送信を行う。
このような制御を行うことによって、無線基地局APにおいてはSDMA伝送時に無線端末STA1から送信されるパケットは−64dBmで受信され、無線端末STA2から送信されるパケットは−54dBmで受信される。これはADCの入力ダイナミックレンジに十分収まる値であり、無線端末STA1及びSTA2からの送信信号を分離する際のディジタル信号処理を高精度で行うことが可能になる。
無線端末の送信電力制御に際しては、上述したように計算結果から送信電力を算出してもよいし、無線基地局APからの受信電力と無線端末の送信電力とを対応付けて記憶したテーブルを備え、このテーブルを参照して送信電力制御を行ってもよい。無線基地局APからの受信電力を測定するパケットは、ポーリングパケットに限らない。
(第4の実施形態)
次に、図10を用いて本発明の第4の実施形態を説明する。図10は、チャネル推定フィールドによる推定精度をより向上させたフレーム構成であり、無線基地局APによって指定された無線端末STA1と、それ以外の無線端末STA2,STA3が同時にフレームを送信してSDMAを実現する場合の例である。
無線基地局APによって指定された無線端末STA1は、まず同期フィールドSYNCを送信し、次いで信号長と伝送速度情報とを含むフレーム構成指示フィールドSIGを送信する。フレーム構成指示フィールドSIGは、信号長と伝送速度情報以外の情報として、例えば後述のガードインターバルやチャネル推定フィールドLTF数等の情報を含んでいてもよい。
次に、無線端末STA1はフレーム構成指示フィールドSIGを送信した後に、AGCフィールドSTF1、チャネル推定フィールドLTF1を順次送信する。無線端末STA1がチャネル推定フィールドLTF1の送信を完了するまで、他の無線端末STA2,STA3は何も送信しない。
次に、無線端末STA1がLTF1の送信を完了すると、無線端末STA2がAGCフィールドSTF2、チャネル推定フィールドLTF2を順次送信する。無線端末STA3は、無線端末STA2がLTF2の送信を完了するとAGCフィールドSTF3、チャネル推定フィールドLTF3を順次送信する。最後に、無線端末STA1,STA2,STA3はデータフィールドDATA1,DATA2,DATA3を同時に送信する。
このように本実施形態では、各無線端末STA1,STA2,STA3からのフレームの送信時に、チャネル推定フィールドLTFの送信タイミングだけでなく、AGCフィールドSTFの送信タイミングをも時間的にずらす。これにより無線基地局APにおいて空間分割のためのチャネル推定が可能となると共に、チャネル推定フィールドLTFに対するAGCを効果的に機能させることができるため、より精度の高いチャネル推定が可能となる。
(第5の実施形態)
次に、図11を用いて本発明の第5の実施形態を説明する。図11は、チャネル推定フィールドによる推定精度を向上させ、かつデータを多重したときの受信電力測定を可能とするフレーム構成を示している。無線基地局APによって指定された無線端末STA1と、それ以外の無線端末STA2,STA3が同時にフレームを送信してSDMAを実現する場合の例である。
無線基地局APによって指定された無線端末STA1は、まず同期フィールドSYNCを送信し、次いで信号長と伝送速度情報とを含むフレーム構成指示フィールドSIGを送信する。フレーム構成指示フィールドSIGは、信号長と伝送速度情報以外の情報として、例えば後述のガードインターバルやLTF数等の情報を含んでいてもよい。
次に、無線端末STA1はフレーム構成指示フィールドSIGを送信した後に、AGCフィールドSTF1a、チャネル推定フィールドLTF1を順次送信する。ここで、AGCフィールドSTF1aは、無線基地局APがチャネル推定フィールドLTFの受信信号強度をAGCにより調整するための信号である。無線端末STA1がチャネル推定フィールドLTF1の送信を完了するまでの間、他の無線端末STA2,STA3は何も送信しない。
次に、無線端末STA1,STA2,STA3は、STA2,STA3がAGCフィールド及びチャネル推定フィールドの送信を完了するタイミングで(詳細は後述)、AGCフィールドSTF1b,STF2b,STF3bを同時に送信する。ここでAGCフィールドSTF1b,STF2b,STF3bは、無線基地局APがデータフィールドの受信信号強度をAGCにより調整するための信号である。最後に、無線端末STA1,STA2,STA3は、データフィールドDATA1,DATA2,DATA3を同時に送信する。
無線端末STA2は、無線端末STA1からのチャネル推定フィールドLTF1の送信が完了するタイミングでAGCフィールドSTF2aを送信し、その後チャネル推定フィールドLTF2を送信する。無線端末STA3は、無線端末STA2からのチャネル推定フィールドLTF2の送信が完了するタイミングでAGCフィールドSTF3aを送信し、その後チャネル推定フィールドLTF3を送信する。ここで、AGCフィールドSTF2a,STF3aは、STF1aと同様に無線基地局APがチャネル推定フィールドLTFの受信信号強度をAGCにより調整するための信号である。
このように本実施形態では、先の実施形態と同様に各無線端末STA1,STA2,STA3からのチャネル推定フィールドLTFの送信タイミングを時間的にずらすことによって、無線基地局APにおいて空間分割のためのチャネル推定を精度よく行うことができる。
さらに、本実施形態ではAGCフィールドをチャネル推定フィールドLTF1,LTF2,LTF3のAGC用である第1のサブAGCフィールドSTF1a,STF2a,STF3aと、データフィールドのAGC用である第2のサブAGCフィールドSTF1b,STF2b,STF3bとに別け、STF1a,STF2a,STF3aについては送信タイミングを時間的にずらし、STF1b,STF2b,STF3bについては送信タイミングを同時にすることにより、無線基地局APにおけるデータフィールドの受信性能を向上させることができる。
(第6の実施形態)
次に、図12を用いて本発明の第6の実施形態を説明する。図12は、フレーム送信中に送信を一時的に停止といった制御が不要なSDMA伝送フレームのフレーム構成を示している。無線基地局APによって指定された無線端末STA1と、それ以外の無線端末STA2,STA3が同時にフレームを送信してSDMA伝送を実現する場合の例である。
無線基地局APによって指定された無線端末STA1は、まず同期フィールドSYNCを送信し、次いで信号長と伝送速度情報とを含むフレーム構成指示フィールドSIGを送信する。フレーム構成指示フィールドSIGは、信号長と伝送速度情報以外の情報として、例えば後述のガードインターバルやLTF数等の情報を含んでいてもよい。
次に、無線端末STA1はフレーム構成指示フィールドSIGの送信の後に、AGCフィールドSTF1、及びチャネル推定フィールドLTF1a,LTF1b,LTF1cを順次送信する。チャネル推定フィールドLTF1a,LTF1b,LTF1cは、それぞれ異なる周波数を有する。無線基地局APと無線端末間の通信にOFDM伝送のようなマルチキャリア伝送を用いる場合、チャネル推定フィールドLTF1a,LTF1b,LTF1cはそれぞれ複数の周波数を用いて伝送される。例えば、OFDM伝送の場合、LTF1aには周波数f1,f4,f7のサブキャリアを用い、LTF1bには周波数f2,f5,f8のサブキャリアを用い、LTF1cには周波数f3,f6,f9のサブキャリアを用いる。
一方、無線端末STA2は無線端末STA1からのフレーム構成指示フィールドSIGの送信が完了するタイミングからAGCフィールドSTF2、及びチャネル推定フィールドLTF2b,LTF2c,LTF2aを順次送信し、同様に無線端末STA3は無線端末STA1からのフレーム構成指示フィールドSIGの送信が完了するタイミングからAGCフィールドSTF3、及びチャネル推定フィールドLTF3c,LTF3a,LTF3bを順次送信する。従って、フレーム構成指示フィールドSIGの送信後に、無線端末STA1,STA2,STA3からまずAGCフィールドSTF1,STF2,STF3の送信が同時になされ、次に1回目のチャネル推定フィールドLTF1a,LTF2b,LTF3cの送信、次に2回目のチャネル推定フィールドLTF1b,LTF2c,LTF3aの送信、次に3回目のチャネル推定フィールドLTF1c,LTF2a,LTF3bの送信がそれぞれ同時になされる。最後に、無線端末STA1,STA2,STA3からデータフィールドDATA1,DATA2,DATA3が同時に送信される。
ここで、無線端末STA2,STA3から送信されるチャネル推定フィールドLTF2a,LTF2b,LTF2c及びLTF3a,LTF3b,LTF3cは、LTF1a,LTF1b,LTF1cと同様にそれぞれ異なる周波数が用いられる。従って、無線端末STA1,STA2,STA3から時間的には同時に送信されるチャネル推定フィールドLTF1a,LTF2b,LTF3cは周波数的には分離されており、同様にチャネル推定フィールドLTF1b,LTF2c,LTF3a及びチャネル推定フィールドLTF1c,LTF2a,LTF3bも、それぞれ周波数的には分離されている。このように無線端末STA1,STA2,STA3から同時に送信されるチャネル推定フィールドを周波数的に分離することをトーンインタリーブと呼ぶ。このようにすることにより、無線基地局APはチャネル推定を正しく行うことができる。
本実施形態によると、チャネル推定フィールドとデータフィールドのいずれも各無線端末STA1,STA2,STA3が同時に送信するので、チャネル推定フィールド及びデータフィールド双方のAGCが効果的に機能する。従って、無線基地局APは空間分割のためのチャネル推定を精度よく行うことができ、かつデータの受信性能を向上させることができる。さらに、本実施形態によるとフレーム送信中であっても、送信を一時的に停止するなどの複雑な制御は必要ない。
(第7の実施形態)
次に、図13を用いて本発明の第7の実施形態を説明する。第6の実施形態においては、図12に示したように同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGを無線基地局APによって指定された無線端末STA1のみが送信を行い、他の無線端末STA2及びSTA3はAGCフィールドから送信を行っていた。これに対して、第7の実施形態では図13に示すように全ての無線端末STA1,STA2,STA3が同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGを送信する。
第1の実施形態で述べたように、これまでの実施形態では無線基地局APにより指定された無線端末STA1のみが同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGを送信することで、SDMA非対応端末が存在した場合にもフレーム衝突を避けることができる。よって、第6の実施形態のようにチャネル推定フィールド及びデータフィールドを全ての無線端末STA1,STA2,STA3が同時に送信する場合においても、第7の実施形態のように単一の無線端末STA1から送信する場合と本質的に同じ同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGを複数のSTAから送信することが望ましい。
さらに詳しく説明すると、第7実施形態においては、これまでの実施形態と同様に無線端末STA1から同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGが送信される。無線端末STA2,STA3からは、無線端末STA1から送信する同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGを時間軸上でサイクリックシフトさせた信号が送信される。但し、無線端末STA2から送信されるSYNC及びSIGと無線端末STA3から送信されるSYNC及びSIGは、互いに異なったサイクリックシフト量を持つ。このようにサイクリックシフトさせた信号を無線端末STA2,STA3から送信することで、無線端末STA1,STA2,STA3から同時に送信される信号間の干渉量を少なくすることができる。従って、無線端末STA1,STA2,STA3からの信号が基地局APに届かなくなることが原因で発生する、隠れ無線端末問題を防ぐことが可能になる。
ここで、無線端末STA1,STA2,STA3における同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGのサイクリックシフト量については、以下のように設定する。すなわち、例えば図6に示した宛先アドレスの設定順に無線端末STA1,STA2,STA3のサイクリックシフト量を設定するか、あるいは図7の個別MACヘッダにSTA1,STA2,STA3のサイクリックシフト量を記載する。例えば、図6に示した方法を用いるとすれば、無線端末STA1ではサイクリックシフト量を0とし、無線端末STA2はサイクリックシフト量を50nsecとし、無線端末STA3ではサイクリックシフト量を100nsecとする。この場合、宛先アドレスの順番とサイクリックシフト量の関係を一対一に規定してもよいし、サイクリックシフト量の上限値を予め規定しておき、SDMA伝送を行う無線端末数(この例では3)で当該上限値を割ることで個別のサイクリックシフト量を計算してもよい。
本実施形態によると、無線基地局APが同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGを受信している区間と、AGCフィールドSTF、チャネル推定フィールドLTF及びデータフィールドDATAを受信している区間での電力変動の差が小さくなる。よって、AGCフィールドSTFを受信したときに開始するAGC処理時間を短くすることが可能になり、無線基地局APの受信機のADCに必要とされる入力ダイナミックレンジを小さくすることができる。
(第8の実施形態)
次に、図14及び図15を用いて本発明の第8の実施形態について説明する。本実施形態では、直交行列を用いてAGCフィールドを多重化することにより、第6の実施形態で説明したトーンインタリーブと同等の効果を得る方法を示す。
式(1)は空間多重数が2の場合の直交行列、式(2)は空間多重数が4の場合の直交行列を示している。
Figure 0004444216
図14及び図15は、それぞれ式(1)及び式(2)の直交行列を用いて直交化したチャネル推定フィールドLTFの配置例を示している。図16は無線端末STA1から無線基地局APのあるアンテナまでのチャネル(伝搬路)のチャネル応答h1、及び無線端末STA2から無線基地局APのあるアンテナまでのチャネルのチャネル応答h2を示す。
空間多重数が2の場合、無線基地局APにおける図14の1回目のチャネル推定フィールド区間の受信信号r1は、r1=(h1×LTF1)+(h2×LTF1)となり、2回目のチャネル推定フィールド期間の受信信号r2は、r2=(h1×LTF1)−(h2×LTF1)となる。従って、無線基地局APにおいて受信信号r1及びr2を信号処理することにより、h1×LTF1=(r1+r2)/2、h2×LTF1=(r1−r2)/3を求めることができる。
ここで、チャネル推定フィールドLTF1,LTF2は既知信号であるため、無線基地局APにおいてチャネル推定、すなわちチャネル応答h1及びh2の推定が可能となり、これによってSDMA伝送を実現できる。図15に示す空間多重数が4の場合も、同様にして無線基地局APにおいてチャネル推定フィールドを分離してチャネル推定が可能となり、SDMA伝送を実現できる。
例えば図14の例の場合、1回目のチャネル推定フィールド区間で無線端末STA1,STA2から同一のチャネル推定フィールドLTF1が送信されるため、送信フレームが互いに干渉し合うビームフォーミング効果が生じる可能性がある。これを避けるため、無線端末STA2から送信されるLTF1は、無線端末STA1から送信されるLTF1に対してサイクリックシフトされていることが望ましい。
本実施形態によると、各無線端末が送信するチャネル推定フィールドLTFが基本的に同一の周波数であるため、各無線端末で異なる周波数のチャネル推定フィールドを用いる第6の実施形態で述べたトーンインタリーブ方式と比較して、チャネル推定フィールドのパターンを保持するメモリの量が小さくて済むという利点がある。
(第9の実施形態)
無線端末はSDMA伝送を行う際、MIMO伝送を併用することもできる。ここでは、第6の実施形態に係る図12に示したSDMA伝送フレーム構成の場合のMIMO伝送方法について説明する。図17は、無線基地局APによって指定された無線端末STA1と、他の一つの無線端末STA2が同時にフレームを送信してMIMO伝送によりSDMAを実現する場合の例であり、MIMO伝送のために無線端末STA1がデータフィールドとして2本のデータストリームDATA1−1,DATA1−2を複数(この例では2)の送信部により並列に送信する点が図12と異なっている。この場合、MIMO多重数は2ということになる。
ここで、図17において無線端末STA1は同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGについては一つの送信部のみで送信を行い、MIMO伝送を行わないようにしている。一般に、複数の送信部を用いて同一周波数の信号を送信すると、それぞれの送信部からの送信信号が互いに干渉し合うことにより指向性ビームが形成される。指向性ビームが形成されると、必然的に電界が急激に落ち込むヌル点も同じ方向を向いてしまうため、ヌル点の方向では受信を行うことがほとんど不可能になる。もし、無線端末STA1が送信時に指向性ビームが形成されると、ヌル点の方向に無線基地局APが存在していた場合、無線基地局APは同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGを受信できず、結果として無線端末STA1,STA2にSDMA転送を行わせることができない。
これに対し、図17のように同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIG、少なくとも同期フィールドSYNCについては、一つの送信部のみで送信を行うようにすると、指向性ビームを形成しなくなるため、同期フィールドSYNCが確実に無線基地局APで受信されるようにすることができる。
MIMO伝送に関しては、第1〜第5の実施形態で示したSDMA伝送フレーム構成でも、同様に実現できる。また、ここでは同期フィールドSYNCフレームを送信する無線端末STA1がMIMO伝送を行う場合の例を示したが、STA1以外の無線端末もMIMO伝送を行うことができる。但し、MIMO伝送をする場合は、以下の制御を行うことが望ましい。
第1の実施形態では、無線基地局APがポーリングを行い、それに対して無線端末STA1,STA2,STA3がSDMA伝送を行う場合、無線基地局APはSDMA伝送ができる無線端末をMACアドレスのみで通知していた。しかし、MIMO伝送を行う場合は、SDMA伝送を行う無線端末が1台(例えばSTA2)のみであったとしても、MIMO多重数と同じ数の無線端末が存在している場合と同様のSDMA伝送フレーム構成とする必要がある。例えば、無線端末がMIMO伝送により2つのデータストリームを送信する場合、無線端末が2つの場合と同じSDMA伝送フレーム構成を用いる。
この場合、無線基地局APはSDMA伝送のトリガとなる信号をMIMO伝送が含まれることがわかるような形式で送信しなければならない。例えば、宛先アドレスに同一のMACアドレスを2つ記入することによって、該当するMACアドレスの無線端末のMIMO多重数は2であることを示す方法や、宛先アドレスのほかにMIMO多重数(並列に送信するデータストリーム数)を通知するフィールドを設ける方法などがある。
MIMO伝送を行う場合、図18に示すように無線端末STA1はデータストリームDATA1−1,DATA1−2のみでなく、同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGを複数の送信部から並列に送信してもよい。また、図13に示したように、無線端末STA1のみならず無線端末STA2が同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGからSDMA伝送フレームを送信する場合も、データストリームに加えて同期フィールドSYNCやフレーム構成指示フィールドSIGを複数の送信部から並列に送信することが可能である。
(第10の実施形態)
これまでの実施形態では、無線基地局APがSDMA伝送トリガフレームを送信する場合の例について示した。第10の実施形態では、無線端末からのフレーム送信をトリガとしてSDMA伝送を開始する場合の例について説明する。
図19は、このような場合の無線基地局APと無線端末間のフレーム交換の例を示している。まず、アップリンクにおいて無線端末STA1が無線基地局APを宛先アドレスとするRTS(Request To Send)フレームRTS1を送信し、その応答としてダウンリンクにおいて無線基地局APがCTS(Clear To Send)フレームCTS1を送信する。その後、無線端末STA1はデータフレームData1を送信する。一方、STA1以外の無線端末STA2,STA3は、無線基地局APからのフレームRTS1もしくはフレームCTS1を受信し、SDMA伝送が可能であることを判断すると、無線端末STA1と共にSDMA伝送を行う。
具体的には、これまでの実施形態と同様に無線端末STA1が同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGの送信が完了したタイミングで、AGCフィールドSTF、チャネル推定フィールドLTF及びデータフィールドDATAの送信を開始することにより、SDMA伝送を実現する。AGCフィールドSTF、チャネル推定フィールドLTF及びデータフィールドDATAの詳細な送信タイミングは、これまでの実施形態と同様であるため、ここでは省略する。
無線端末STA2,STA3がSDMA伝送可能と判断できるためには、無線端末STA1が送信するフレームRTS1に、他の無線端末に対してSDMAを促すための情報として、SDMA可否情報や、SDMA伝送で多重できる最大数を示すための最大多重数情報を付加する方法などが考えられる。また、無線端末STA1が送信するフレームRTS1自体には特に制約を設けず、フレームRTS1の応答として返信されるフレームCTS1に、上述のSDMA可否情報や最大多重数情報を付加する方法もある。
但し、無線基地局APに接続してSDMA伝送が可能な無線端末が多数存在する場合は、最大多重数を超える無線端末がSDMA伝送を行う可能性がある。すなわち、AGCフィールドSTFやチャネル推定フィールドLTFを送信するタイミングにおいて、複数の無線端末が同時にSTFやLTFを送信する可能性がある。これは、Slotted-Aloha方式と呼ばれるアクセス方式で衝突が生じる現象と類似している。
このような衝突を減少させる方法としては、(a)SDMA伝送が可能なデータは最大多重数が小さいほどSTFやLTFを送信する確率、つまりSDMA伝送を実施すると判断する確率を小さくする(例えば、単調減少させる)方法、(b)SDMA伝送が可能なデータは無線端末STA1が送信するデータとフレーム長が同じ場合に限定する方法、(c)SDMA伝送が可能なデータを無線端末STA1が送信するデータよりも短いフレームに限定する方法、などが考えられる。
例えば、図19のフレームRTS1にデータフレームData1のフレーム長を示す情報を付加しておく。無線端末STA1がVoIP(Voice over IP)フレームのようなパケット長が短いデータフレームDataを送信した場合、他の無線端末もVoIPフレームのようなData1よりも短いフレームをSDMAで送信し、通常のデータフレームのような長いフレームはSDMA伝送で送信しない。無線端末STA1が送信するフレームにサービス品質(quality of service;QoS)種別情報を付加しておき、同一のQoSが要求されるデータのみしかSDMA伝送を許可しない方法などもある。SDMA伝送を行う無線端末の数がより確実に最大多重数を超えないようにするためには、無線基地局APがSDMA伝送を許可する無線端末のMACアドレスをCTS1フレームに付加する方法もある。
図20は、無線端末STA1のフレーム送信をトリガとしてSDMA伝送を開始する場合の無線基地局APと無線端末間のフレーム交換の別の例を示している。まず、無線端末STA1が自局アドレスを宛先アドレスとするCTSフレームCTS1を送信する。その後、無線端末STA1はデータフレームData1を送信する。他の無線端末STA2,STA3は、CTSフレームCTS1を受信し、SDMA伝送が可能であることを判断すると、無線端末STA1とのSDMA伝送を行う。具体的には、これまでの実施形態と同様に、無線端末STA1が同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGの送信が完了したタイミングで、AGCフィールドSTF、チャネル推定フィールドLTF及びデータフィールドDATAの送信を開始することにより、SDMA伝送を実現する。
第1乃至第9の実施形態では、無線基地局APからのポーリングをトリガにしてSDMAを開始している。このため、無線端末STA2及びSTA3は自分が送信を開始するAGCフィールドSTFのタイミングをポーリングの時間から計算することが可能である。これに対して、第10の実施形態では無線端末STA1からのフレーム送信をトリガとしてSDMA伝送を開始するため、STA1がフレーム構成指示フィールドSIGの送信を完了するタイミングを推定する必要がある。この推定の方法は、以下の通りである。
図21は、図10における同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGの詳細を示している。同期フィールドSYNCはL−STF及びL−LTFから構成され、L−STFは10個のL−STSから構成されている。本実施形態では無線LAN規格の一つである既存のIEEE802.11a規格に準拠したフォーマットを用いているが、前述のTGnで検討されているような無線パケットにも適用が可能である。
図22は、本実施形態における無線端末の一つの送受信部を示している。図22に示されるように、無線端末は無線受信部21、パケット検出部22、L−LTF検出部23、送信タイミング制御部24、ベースバンド送信部25及び無線送信部26を有する。
以下、図21及び図22を用いて無線端末STA1が送信した同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGの送信完了タイミングを無線端末STA2において推定する方法について説明する。無線端末STA2は、図22に示される通りであるとする。
無線端末STA1より送信され、無線端末STA2で受信された同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGは、STA2の図22中の無線受信部21で無線受信処理(例えばダウンコンバート、フィルタリング及びアナログ−ディジタル変換)が施され、これによって得られる受信信号(ディジタルベースバンド信号)はパケット検出部22に入力される。パケット検出部22では、電力上昇やL−STSの系列にマッチしたマッチドフィルタの出力を検出し、受信信号からパケットを検出する。パケット検出部22は、パケットを検出するとL−LTF検出部23へ動作開始指令を出力する。
L−LTF検出部23では、以下のようにしてL−STFとL−LTFの境界を検出する。L−LTF部検出部23は、受信信号の自己相関を計算する。例えば、L−STFはL−STSの繰り返しであるため、L−STSの長さの区間で自己相関を計算すると、L−STFを受信している区間では自己相関値が大きくなる。一方、L−LTFはL−STSやL−STFと異なった信号が送信されているため、自己相関値は小さくなる。よって、自己相関値がある値よりも低くなった区間は、L−STFとL−LTFの境界である確率は高くなる。このようにしてL−LTF検出部23において、L−STFとL−LTFの境界を検出することができる。
L−LTF検出部23は、送信タイミング制御部24にL−STFとL−LTFの境界を示す情報(境界情報という)を出力する。送信タイミング制御部24は、入力された境界情報を基にしてパケットの送信タイミングを決定する。例えば、図10に示したパケットを送信する場合、無線端末STA2は無線端末STA1がフレーム構成指示フィールドSIGを送信し終わったタイミングでAGCフィールドSTF2の送信を開始すべきである。無線端末STA2は上述のようにして既にL−STFとL−LTFとの境界のタイミングを知っているため、送信タイミング制御部24ではL−STFとL−LTFとの境界のタイミングから、L−SIGが送信し終わるタイミングを計算する。例えば、L−LTFが8μsec、SIGが8μsecであった場合、無線端末STA2はL−STF及びL−LTFの境界のタイミングから、16μsec後にAGCフィールドSTF2を送信すればよい。
送信タイミング制御部24は、このようにして計算されたタイミングでベースバンド送信部に指令を出し、AGCフィールドSTF2及びそれ以降のフィールドの送信を開始する。AGCフィールドSTF2を送信するためには、現在SDMA伝送が可能かどうかを図示しないMAC(Media-Access Control)レイヤからの指令があるときに限って指示を出してもよい。
このように本実施形態によると、無線基地局APからのポーリング制御がない場合でも、無線端末STA2あるいはSTA3はAGCフィールドSTF2あるいはSTF3を送信するタイミングを知ることが可能になる。従って、AGCフィールドSTF2あるいはSTF3の送信を誤ったタイミングで開始して、無線パケットを破壊することを避けることができる。
AGCフィールドSTF、チャネル推定フィールドLTF及びデータフィールドDATAの詳細な送信タイミングは、これまでの実施形態で説明したのと同様であるため、ここでは省略する。なお、他の無線端末がSDMA伝送可能と判断するためには、上述したようにCTSフレームCTS1にSDMA可否情報や最大多重数情報を付加する方法などが考えられる。
(第11の実施形態)
これまで説明した実施形態では、各無線端末から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長について特に言及しておらず、また説明に用いた各図ではこれらフレーム長が等しい場合の例を示していた。しかし、各無線端末から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長は必ずしも同じである必要はない。そこで、本実施形態では各無線端末から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長が異なる場合のSDMA伝送の実現方法について説明する。本実施形態を適用すれば、これまでに説明した全ての実施形態においても各無線端末から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長が異なるSDMA伝送が可能となる。
まず、無線端末STA1からのSDMA伝送フレームに比較して他の無線端末STA2あるいはSTA3からのSDMA伝送フレームの方が短い場合について説明する。通常、無線基地局APは無線端末STA1との情報交換の結果から、SDMA伝送がL時間続くと判断している。ここでいう情報交換とは、例えば無線端末STA1が送信したSDMA伝送フレーム中のフレーム構成指示フィールドSIGに含まれる信号長情報や、無線基地局APが送信したポーリングフレームに付加した送信許可時間(送信許可信号長)などである。無線基地局APは、後述するパケット長推定部を備えることにより無線端末STA1が送信したSDMA伝送フレームよりも、無線端末STA2あるいはSTA3が送信したSDMA伝送フレームの方が短い場合でも、無線端末STA2及びSTA3から送信されるSDMA伝送フレームを正確に復号することが可能になる。
図23は、本実施形態における無線基地局APの送受信部を示している。図23に示されるように、無線基地局APは無線受信部31A,31B、高速フーリエ変換(FFT)部32A,32B、信号分離部33、デマッピング部34A,34B、パケット長推定部35及びビタビ復号部36A,36Bを有する。本実施形態では、簡単のため無線基地局APは二つの無線受信部31A,31Bを備えており、無線端末STA1及びSTA2のみがSDMA伝送フレームを送信している場合を考える。
以下、パケット長推定部35において無線端末STA2及びSTA3からのSDMA伝送フレームのパケット長を推定する方法について説明する。
無線受信部31A,31Bからの受信信号は、FFT部32A,32Bにおいてサブキャリア毎の信号に分離される。サブキャリア毎に分離された信号は信号分離部33に入力され、さらに無線端末STA1,STA2からのSDMA伝送フレームの信号が分離される。分離アルゴリズムは、公知のMIMO技術を用いるできるため、説明を省略する。分離された信号は、それぞれデマッピング部34A,34Bに入力される。
デマッピング部34A,34Bでは、無線端末STA2,STA3から送信されるSDMA伝送フレームの受信信号点と予測される信号点の位置から軟判定値を計算する。デマッピング部34A,34Bによって計算された軟判定値は、それぞれビタビ復号部36A,36Bに入力される。デマッピング部34Bから出力される軟判定値は、パケット長推定部35に送られる。
図24を用いて説明すると、SDMAフレームの送信に直交位相シフトキーイング(QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を用いた場合、信号分離部33において分離された信号、すなわち各データサブキャリアの変調点は、図24の白丸のようにIQ平面上のいずれかの点に現れる。雑音が大きい場合には、白丸の位置を中心に受信信号点が分散する。もし、無線端末STA2からのSDMA伝送フレームがあるシンボルで終わってしまった場合、信号はゼロ、すなわち図24のI軸とQ軸の交点付近に現れる。パケット長推定部35は、信号点がI軸とQ軸の交点付近に現れたことで、無線端末STA2からのSDMA伝送フレームのパケットが終了したことを推定できる。ここではパケット長の推定にデータサブキャリアの出力を用いたが、図24中に示されるBPSK(Binary Phase Shift Keying)で送信されるパイロットサブキャリアの出力を用いることも可能である。
パケット長推定部35において、無線端末STA2からのSDMA伝送フレームのパケットが終わったことが判明した場合、パケット長推定部35はSTA2からのSDMA伝送フレームのパケットの信号を復号するためのビタビ復号部36Bに指令を出し、ビタビ復号を終了させるシンボルを通知する。
このように本実施形態によれば、無線端末STA1から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長よりも無線端末STA2から送信されるSDMA伝送フレームのフレーム長が短い場合でも、無線基地局APは後者のフレーム長を推定してSDMA伝送フレームを正確に復調することが可能になる。
(第12の実施形態)
図25は、本発明の第12の実施形態として、SDMA伝送フレーム構成のさらに別の例を示している。図25のフレーム構成は、図12に示したフレーム構成に第2のフレーム構成指示フィールドSIG−S1,SIG−S2,SIG−S3が追加されている。すなわち、第2のフレーム構成指示フィールドSIG−S1,SIG−S2,SIG−S3は、データフィールドDATA1,DATA2,DATA3の直前(チャネル推定フィールドLTFの送信後)に送信され、それぞれ少なくともDATA1,DATA2,DATA3の信号長を含む。
無線端末STA1が送信するフレーム構成指示フィールドSIGと第2のフレーム構成指示フィールドSIG−S1にそれぞれ含まれる信号長は基本的に等価な情報であるが、SIGはSDMA非対応無線端末に送信する信号長を通知する目的で送信される。従って、SDMA非対応無線端末を同一の無線通信システムに接続させない場合はSIGを取り除き、SIGの内容を全てSIG−Sの位置に配置する方法としてもよい。SDMA非対応無線端末を同一の無線通信システムに接続させる場合であっても、SDMA非対応無線端末が接続していないときと接続しているときとで、フレーム構成指示フィールドSIGの有無を動的に切り替えてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略図 同実施形態における無線端末の構成例を示すブロック図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間のフレーム交換例を示す図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間の他のフレーム交換例を示す図 SDMA伝送フレームの構成例を示す図 無線基地局から送信されるSDMAトリガフレームの例を示す図 無線基地局から送信されるSDMAトリガフレームの他の例を示す図 SDMA伝送用フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間の他のフレーム交換例を示す図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間の他のフレーム交換例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 無線端末STA1,STA2から無線基地局APまでのチャネルのチャネル応答を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間の他のフレーム交換例を示す図 SDMA伝送における無線基地局と無線端末間の他のフレーム交換例を示す図 図10における同期フィールドSYNC及びフレーム構成指示フィールドSIGの詳細を示す図 無線端末の送受信部の構成を示すブロック図 無線基地局の送受信部の構成を示すブロック図 図23中のパケット長推定部の推定動作を説明するためのQPSK及びBPSAKのIQ平面を示す図 SDMA伝送フレームの他の構成例を示す図
符号の説明
AP・・・無線基地局;
STA1,STA2,STA3・・・無線端末;
11・・・アンテナ;
12・・・送受切替部;
13・・・受信部;
14・・・送信部;
15・・・受信フレーム解析部;
16・・・送信フレーム形成部;
21・・・無線受信部;
22・・・パケット検出部;
23・・・L−LTF検出部;
24・・・送信タイミング制御部;
25・・・ベースバンド送信部;
26・・・無線送信部;
31A,31B・・・無線受信部;
32A,32B・・・FFT部;
33・・・信号分離部;
34A,34B・・・デマッピング部;
35・・・パケット長推定部;
36A,36B・・・ビタビ復号部

Claims (23)

  1. 無線基地局により指定される第1の無線端末から、前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを前記無線基地局に送信するステップと、
    第2の無線端末から、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを前記無線基地局に送信するステップとを具備し、
    前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドが異なるタイミングで送信されるように構成され
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信方法。
  2. 1つの無線基地局と第1の無線端末及び第2の無線端末を含む複数の無線端末を有する無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを前記無線基地局に送信する、前記無線基地局により指定される第1の無線端末と、
    前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを前記無線基地局に送信する第2の無線端末とを具備し、
    前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドが異なるタイミングで送信されるように構成され
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信システム。
  3. 前記第1の送信フレームは、前記同期フィールドの送信後に前記第1AGCフィールドから前記第1データフィールドまでの長さを示す信号長情報を有するフレーム構成指示フィールドを送信するように構成される請求項2記載の無線通信システム。
  4. 前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1AGCフィールド及び第2AGCフィールドが同一タイミングで送信されるように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1AGCフィールド及び第2AGCフィールドが異なるタイミングで送信されるように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  6. 前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1データフィールド及び第2データフィールドが同一タイミングで送信されるように構成される請求項2乃至5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1AGCフィールド及び第2AGCフィールドとして前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドのAGCを行うための第1及び第2のサブAGCフィールドと、前記第1データフィールド及び第2データフィールドのAGCを行うための第3及び第4のサブAGCフィールドが送信されるように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  8. 前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1及び第2のサブAGCフィールドが異なるタイミングで送信され、前記第3及び第4のサブAGCフィールドが同一タイミングで送信されるように構成される請求項7に記載の無線通信システム。
  9. 1つの無線基地局と第1の無線端末及び第2の無線端末を含む複数の無線端末を有する無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを前記無線基地局に送信する、前記無線基地局により指定される第1の無線端末と、
    前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを前記無線基地局に送信する第2の無線端末とを具備し、
    前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドとしてそれぞれ周波数の異なる複数のサブ推定フィールドを順次送信するように構成され、かつ同時に送信されるサブ推定フィールドは異なる周波数を有するように構成され
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信システム。
  10. 1つの無線基地局と第1の無線端末及び第2の無線端末を含む複数の無線端末を有する無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを前記無線基地局に送信する、前記無線基地局により指定される第1の無線端末と、
    前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを前記無線基地局に送信する第2の無線端末とを具備し、
    前記第2の送信フレームは、前記同期フィールドと同時に該同期フィールドをサイクリックシフトさせた第2の同期フィールドを送信するように構成され
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信システム。
  11. 前記第1の送信フレームは、前記同期フィールドの送信後に信号長情報を有するフレーム構成指示フィールドを送信するように構成され、前記第2の送信フレームは、前記フレーム構成指示フィールドと同時に該フレーム構成指示フィールドをサイクリックシフトさせた第2のフレーム構成指示フィールドを送信するように構成される請求項10に記載の無線通信システム。
  12. 1つの無線基地局と第1の無線端末及び第2の無線端末を含む複数の無線端末を有する無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを前記無線基地局に送信する、前記無線基地局により指定される第1の無線端末と、
    前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを前記無線基地局に送信する第2の無線端末とを具備し、
    前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドとして、それぞれ直交化された複数のサブ推定フィールドを順次送信するように構成され
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信システム。
  13. 前記無線基地局は、前記第1の無線端末及び第2の無線端末に対してポーリングフレームを同時に送信するように構成され、前記第1の無線端末及び第2の無線端末は、前記ポーリングフレームを受信してから一定時間後に前記第1の送信フレーム及び第2の送信フレームとしてデータフレームを同時に送信するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  14. 前記無線基地局は、前記第1の無線端末及び第2の無線端末に対してデータフレームを同時に送信するように構成され、前記第1の無線端末及び第2の無線端末は、前記データフレームを受信してから一定時間後に前記第1の送信フレーム及び第2の送信フレームとして送達確認フレームを同時に送信するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  15. 前記無線基地局は、前記複数の無線端末に対して前記第1の無線端末及び第2の無線端末のいずれとして動作するかを通知するトリガフレームを送信するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  16. 前記無線基地局は、前記複数の無線端末から送信される信号の受信電力を基準として前記複数の無線端末をグルーピングし、同一グループ内の無線端末を前記第1の無線端末及び第2の無線端末として選択するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  17. 前記第1の無線端末及び第2の無線端末は、前記無線基地局における前記第1の送信フレーム及び第2の送信フレームの受信電力が設定値となるように前記第1の送信フレーム及び第2の送信フレームの送信電力を制御する送信電力制御手段を有する請求項2に記載の無線通信システム。
  18. 前記第1の無線端末は複数の送信部を有し、前記第1データフィールドについては複数の送信部により送信を行い、前記同期フィールドについては単一の送信部により送信を行うように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  19. 前記第1の無線端末は、前記無線基地局を宛先アドレスとするRTS(Request To Send)フレームを送信し、前記無線基地局からの該RTSフレームに対する応答のCTS(Clear To Send)フレームを受信した後、前記第1の送信フレームとしてデータフレームを送信するように構成され、前記第2の無線端末は、前記RTSフレームもしくは前記CTSフレームを受信した後、前記第2の送信フレームとしてデータフレームを送信するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  20. 前記第1の無線端末は、自局アドレスを宛先アドレスとするCTS(Clear To Send)フレームを受信した後、前記第1の送信フレームとしてデータフレームを送信し、前記第2の無線端末は、前記CTSフレームを受信した後、前記第2の送信フレームとしてデータフレームを送信するように構成される請求項2に記載の無線通信システム。
  21. 前記無線基地局は、前記トリガフレームを送信する際に、第2の無線端末として動作させる各端末のMACアドレスを通知することを特徴とする請求項15に記載の無線通信システム。
  22. 前記無線基地局は、前記トリガフレームを送信する際に、各無線端末のMIMO多重数に係わる情報を通知することを特徴とする請求項15記載の無線通信システム。
  23. 無線基地局が、複数の無線端末のうちいずれか1つを第1の無線端末として指定することと、
    前記無線基地局が、前記第1の無線端末から、前記無線基地局との間で同期をとるための同期フィールド、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第1AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第1チャネル推定フィールド及び第1データフィールドを含む第1送信フレームを受信することと、
    前記無線基地局が、前記複数の無線端末のうち前記第1の無線端末と異なる第2の無線端末から、前記無線基地局が受信した信号に対する受信ゲインを制御するための第2AGCフィールド、前記無線基地局との間のチャネルの推定を行うための第2チャネル推定フィールド及び第2データフィールドを含む第2送信フレームを受信することとを具備し、
    前記第1送信フレーム及び第2送信フレームは、前記第1チャネル推定フィールド及び第2チャネル推定フィールドが異なるタイミングで送信されるように構成され、
    前記第1の無線端末及び前記第2の無線端末は、空間分割多元接続方式に従って前記無線基地局と通信するように構成される無線通信方法。
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