JP5888376B2 - 通信装置及び通信方法、並びに通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有する空間分割多元接続(Space Division Multuple Access:SDMA)を適用する通信装置及び通信方法に係り、特に、複数のユーザー宛ての可変長フレーム・フォーマットのフレームを多重して伝送する通信装置及び通信方法に関する。
無線通信は、旧来の有線通信における配線作業の負担を解消し、さらには移動体通信を実現する技術として利用に供されている。例えば、無線LAN(Local Area Network)に関する標準的な規格として、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11を挙げることができる。IEEE802.11a/gは既に広く普及している。
IEEE802.11a/gの規格では、2.4GHz帯あるいは5GHz帯周波数において、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)を利用して、最大(物理層データレート)で54Mbpsの通信速度を達成する変調方式をサポートしている。また、その拡張規格であるIEEE802.11nではMIMO(Multi−Input Multi−Output)通信方式を採用してさらなる高ビットレートを実現している。ここで、MIMOとは、送信機側と受信機側の双方において複数のアンテナ素子を備え、空間多重したストリームを実現する通信方式である(周知)。IEEE802.11nによって100Mbps超の高スループット(High Throughput:HT)を達成できるものの、伝送コンテンツの情報量の増大に伴い、さらなる高速化が求められている。
例えば、MIMO通信機のアンテナ本数を増やして空間多重するストリーム数が増加することによって、下位互換性を保ちながら、1対1の通信におけるスループットを向上させることができる。しかしながら、将来は、通信におけるユーザー当たりのスループットに加え、複数ユーザー全体でのスループットを向上させることが要求されている。
IEEE802.11ac作業部会では、6GHz以下の周波数帯を使い、データ伝送速度が1Gbpsを超える無線LAN規格の策定を目指しているが、その実現には、マルチユーザーMIMO(MU−MIMO)若しくはSDMA(Space Division Multuple Access)のように、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有する空間分割多元接続方式が有力である。
現在のところ、空間分割多元接続は、PHS(Personal Handyphone System)やLTE(Long Term Evolution)などの時分割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)をベースにした次世代携帯電話系システムの基盤技術の一つとして検討されている。また、無線LAN分野では、上記のように1対多の通信が注目されつつあるが、適用例はほとんどない。これは、パケット通信において複数のユーザーを効率よく多重化することが難しいことにも依拠すると思料される。
因みに、従来からのIEEE802.11規格とは下位互換性を保つパケット・フォーマットからなるRTS、CTS、ACKパケットを用いて、従来からのIEEE802.11規格におけるキャリアセンスとアダプティブ・アレイ・アンテナによる空間分割多元接続という2つの技術を組み合わせた通信システムについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
ここで、空間分割多元接続を無線LANに適用する場合、可変長のフレームを同一の時間軸上で多重化するケースが考えられる。複数ユーザーの各々に対する送信データ長がすべて同じ大きさであれば問題ないが、送信データ長の相違により多重化するフレーム長がまちまちになると、送信期間中にフレーム多重化数が増減することに伴って総送信電力が急峻に変化する。長さの異なるフレームをそのまま多重化送信すると、受信側ではフレーム多重化数の増減により受信電力が急峻に変化して、自動利得制御(Auto Gain Control:AGC)の点で不安定な動作を誘発することとなり、また、IEEE802.11で規格化されているRCPI(Received Channel Power Indicator:受信チャネル電力インジケーター)についてフレーム内の電力分布が一定でなくなるなどのさまざまな観点から問題が生じる可能性がある。このため、同一時間軸上で多重されるフレームは、ユーザー毎の送信データ長がまちまちであったとしても、最終的には同じフレーム長で送信される必要がある。
例えば、従来のセルラーシステムのような固定フレーム・フォーマットのシステムにおいては、ダイバーシティー用データの挿入や(例えば、特許文献2を参照のこと)、割り当て時間のスケジューリング(例えば、特許文献3を参照のこと)、可変データ・レート(例えば、特許文献4、5を参照のこと)、可変チャネル構成(例えば、特許文献6を参照のこと)によりフレームなどの埋め合わせを行なうことができる。これに対し、無線LANのような可変長フレーム・フォーマットを採用するシステムとは根本的に構造が異なることから、これらの従来技術を適用することは困難である。
特開2004−328570号公報 特開2001−148646号公報 特表2009−506679号公報 特開2008−236065号公報 特許第2855172号公報 特開2007−89113号公報
本発明の目的は、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有する空間分割多元接続を適用して好適に通信動作を行なうことができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、複数のユーザー宛ての可変長フレーム・フォーマットのフレームを多重して好適に伝送することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、複数ユーザーの各々に対する送信データ長が均一であるとは限らない場合であっても、送信側での総送信電力の急峻な変化を回避しながら、可変長フレーム・フォーマットのフレームを多重して好適に伝送することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
同一時間上で送信すべき複数のフレームを上位層から取得するフレーム取得部と、
前記フレーム取得部で取得した前記複数のフレームのフレーム長を調整するフレーム長調整部と、
前記複数のフレームを同一時間上で多重して送信する通信部と、
を具備し、
前記フレーム長調整部は、
前記フレーム取得部で取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム長にならない場合に、いずれかのフレームに対してパッディング処理を施すことで最終的に同じフレーム長になるようにフレーム長を調整する、
ことを特徴とする通信装置である。
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置において、前記上位層はMAC層であり、前記フレーム長調整部はPHY層で動作する。
本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置の前記フレーム取得部が取得する複数のフレームは、宛先情報が異なる2以上のフレームを含んでいる。
本願の請求項4に記載の発明によれば、請求項3に係る通信装置の前記フレーム長調整部は、宛先情報が異なる2以上のフレームを組み合わせて統合フレームを生成するように構成されている。
本願の請求項5に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置の前記フレーム長調整部は、前記統合フレームに対してパッディング処理を施すことで、同一時間上で送信すべき他のフレームと最終的に同じフレーム長になるようにフレーム長を調整するように構成されている。
また、本願の請求項6に記載の発明は、
同一時間上で送信された複数のフレームを受信する受信部を具備し、
前記複数のフレームは、前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理が施され、前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム長にならない場合に、いずれかのフレームに対してパッディング処理を施すことで最終的に同じフレーム長になるようにフレーム長が調整されている、
ことを特徴とする通信装置である。
本願の請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の通信装置は、フレームを送信する送信部をさらに備え、同一時間上で送信された前記複数のフレームは、自分以外の宛先情報を持つフレームを含んでいる。そして、前記複数のフレームに先立ちトレーニング要求フレームを受信したことに応答して、前記送信部は、前記トレーニング要求フレームを用いて周波数誤差の補正を実施して、前記自分以外の宛先情報の端末局と同時に同一の記載内容からなるトレーニング・フレームを返信するように構成されている。
本願の請求項8に記載の発明によれば、請求項6に記載の通信装置は、フレームを送信する送信部をさらに備え、同一時間上で送信された前記複数のフレームは、自分以外の宛先情報を持つフレームを含んでいる。そして、前記複数のフレームに含まれる自分の宛先情報を持つフレームを受信したことに応答して、前記送信部は、前記自分以外の宛先情報の端末局と同時に確認応答フレームを返信するように構成されている。
また、本願請求項9に記載の発明は、
同一時間上で送信すべき複数のフレームを上位層から取得するフレーム取得ステップと、
前記フレーム取得ステップで取得した前記複数のフレームのフレーム長を調整するフレーム長調整ステップと、
前記複数のフレームを同一時間上で多重して送信する通信ステップと、
を有し、
前記フレーム長調整ステップでは、
前記フレーム取得ステップで取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム長にならない場合に、いずれかのフレームに対してパッディング処理を施すことで最終的に同じフレーム長になるようにフレーム長を調整する、
ことを特徴とする通信方法である。
また、本願請求項10に記載の発明は、
同一時間上で送信された複数のフレームを受信する受信ステップを有し、
前記複数のフレームは、前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理が施され、前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム長にならない場合に、いずれかのフレームに対してパッディング処理を施すことで最終的に同じフレーム長になるようにフレーム長が調整されている、
ことを特徴とする通信方法である。
本発明によれば、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有する空間分割多元接続を適用して好適に通信動作を行なうことができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することができる。
また、本発明によれば、ユーザー毎の送信データ長がまちまちであったとしても、同一時間上で多重される各フレームを最終的には同じフレーム長で送信することによって、送信側での総送信電力の急峻な変化を回避しながら、可変長フレーム・フォーマットのフレームを多重して好適に伝送することができる、優れた通信装置及び通信方法を提供することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を模式的に示した図である。 図2は、空間分割多元接続を適用し、複数ユーザーの多重化を行なうことができる通信装置の構成例を示した図である。 図3は、空間分割多元接続を適用せず、IEEE802.11aなどの従来規格に準拠した通信装置の構成例を示した図である。 図4は、図1に示した通信システムにおいて、アクセスポイントとして動作する通信局STA0がデータ送信元となり、端末局として動作する各通信局STA1〜STA3がデータ送信先となり、STA0が各通信局STA1〜STA3宛ての送信フレームを空間軸上で多重して同時送信する場合のシーケンス例を示した図である。 図5は、同一時間軸上で多重されるフレームA及びフレームBの長さが異なる様子を示した図である。 図6は、異なる長さの複数のフレームを、同一時間上で多重する場合にパッディングを施すイメージを示した図である。 図7は、2以上の短いフレームに対してAggregatoinを施して1つのフレームを統合して、フレーム長の長いフレームとの間でフレーム長を調整するイメージを示した図である。 図8は、図2に示した通信装置が、図7に示した通信シーケンスにおいて、アクセスポイント(STA0)として動作して、複数の通信局宛てのフレームを同一時間上で多重送信するための処理手順を示したフローチャートである。 図9は、図2に示した通信装置が、図7に示した通信シーケンスにおいて、いずれかの端末局(STA1〜STA3)として動作して、アクセスポイントから同一時間上で多重送信されたフレームを受信するための処理手順を示したフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を模式的に示している。図示の通信システムは、アクセスポイント(AP)として動作する通信局STA0と、端末局(クライアント・デバイス)(MT)として動作する複数の通信局STA1、STA2、STA3で構成される。
各通信局STA1、STA2、STA3はそれぞれの通信範囲内に通信局STA0を収容し、それぞれSTA0とは直接通信を行なうことができる(言い換えれば、各通信局STA1、STA2、STA3は、アクセスポイントとしてのSTA0の配下に置かれ、BSS(Basic Service Set)を構成する)。但し、端末局としての各通信局STA1、STA2、STA3が互いの通信範囲内に存在する必要はなく、以下では端末局間での直接通信については言及しない。
ここで、アクセスポイントとしてのSTA0は、複数のアンテナを備えアダプティブ・アレイ・アンテナによる空間分割多元接続を行なう通信装置からなり、空間軸上の無線リソースを複数ユーザーに割り当てて、フレーム通信を多重化する。すなわち、STA0は、IEEE802.11acなどの新規規格に準拠する通信装置であり、宛て先通信局が異なる2以上のフレームを同一の時間軸上で多重化したり、2以上の通信局が同一の時間軸上で多重化送信した自局宛てのフレームを送信元毎に分離したりして、1対多のフレーム通信を行なう。STA0は、より多くのアンテナを装備することで、空間多重が可能な端末局の台数を増大することができる。勿論、STA0は、空間分割多元接続を適用して各通信局STA1、STA2、STA3と1対多のフレーム通信を行なうだけでなく、各通信局STA1、STA2、STA3と個別に1対1でフレーム通信を行なってもよい。
他方、端末局としての通信局STA1、STA2、STA3は、複数のアンテナを備え、アダプティブ・アレイ・アンテナによる空間分割多元接続を行なう通信装置からなるが、受信時のみユーザー分離を行ない、送信時のユーザー分離すなわち送信フレームの多重化を行なわないので、アクセスポイントほどのアンテナ本数を装備する必要はない。なお、端末局のうち少なくとも一部の端末局は、IEEE802.11aなどの従来規格に準拠した通信装置であってもよい。言い換えれば、図1に示す通信システムは、該新規規格の通信機が従来規格の通信機と混在する通信環境である。
図2には、空間分割多元接続を適用し、複数ユーザーの多重化を行なうことができる通信装置の構成例を示している。図1に示した通信システムにおいて、アクセスポイントとして動作する通信局STA0や、端末局として動作する通信局STA1〜STA3のうち一部の空間分割多元接続に対応したものは、図2に示した構成を備え、新規規格に則って通信動作を行なうものとする。
図示の通信装置は、それぞれアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nを備えたN本の送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nと、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nと接続して、送受信データの処理を行なうデータ処理部25で構成される(但し、Nは2以上の整数)。これら複数のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nは、適当なアダプティブ・アレイ・アンテナの重みをかけることによって、アダプティブ・アレイ・アンテナとして機能することができる。アクセスポイントとしての通信局STA0は、アダプティブ・アレイ・アンテナによる空間分割多元接続を行なうが、多くのアンテナ素子を持つことで、多元接続により収容可能な端末局台数を向上することが可能である。
各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−N内では、各アンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nが、共用器22−1、22−2、…、22−Nを介して、送信処理部23−1、23−2、…、23−N並びに受信処理部24−1、24−2、…、24−Nに接続されている。
データ処理部25は、上位層アプリケーションからの送信要求に応じて送信データを生成すると、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nに振り分ける。また、通信装置がアクセスポイントとして動作するSTA0の場合、データ処理部25は、上位層アプリケーションからの送信要求に応じて、複数のユーザーすなわち各通信局STA1、STA2、STA3宛ての送信データを生成すると、送受信ブランチ毎のアダプティブ・アレイ・アンテナの送信重みを乗算して空間分離してから、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nに振り分ける。但し、ここで言う送信時の「空間分離」は、フレームを同時送信するユーザー毎に空間分離するユーザー分離のみを意味するものとする。
各送信処理部23−1、23−2、…、23−Nは、データ処理部25から供給されたディジタル・ベースバンド送信信号に対し、符号化、変調などの所定の信号処理を施した後にD/A変換して、さらにRF(Radio Frequency)信号へのアップコンバートし、電力増幅する。そして、かかる送信RF信号は、共用器22−1、22−2、…、22−Nを介してアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nに供給され、空中に放出される。
一方、各受信処理部24−1、24−2、…、24−Nでは、アンテナ素子21−1、21−2、…、21−NからのRF受信信号が共用器22−1、22−2、…、22−Nを介して供給されると、低雑音増幅してからアナログ・ベースバンド信号へダウンコンバートし、その後にD/A変換し、さらに所定の復号、復調などの所定の信号処理を施す。
データ処理部25は、各受信処理部24−1、24−2、…、24−Nから入力されるディジタル受信信号に対してアダプティブ・アレイ・アンテナの受信重みをそれぞれ乗算して空間分離し、ユーザー毎すなわち通信局STA1、STA2、STA3の各々からの送信データを再現すると、上位層アプリケーションに渡す。但し、ここで言う受信時の「空間分離」には、フレームを同時送信するユーザー毎に空間分離するユーザー分離と、空間多重されたMIMOチャネルを元の複数のストリームに分離するチャネル分離の双方の意味を含むものとする。
ここで、データ処理部25は、複数のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nは、アダプティブ・アレイ・アンテナを機能させるために、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nに振り分けた送信データに対してアダプティブ・アレイ・アンテナの送信重みをかけ、また、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nからの受信データに対してアダプティブ・アレイ・アンテナの受信重みをかけるよう、各送信処理部23−1、23−2、…、23−N並びに各受信処理部24−1、24−2、…、24−Nを制御する。また、データ処理部25は、各通信局STA1、STA2、STA3との空間分割多元接続に先立ち、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習しておく。例えば、各通信相手STA1〜STA3から受信した既知シーケンスからなるトレーニング信号(後述)に対してRLS(Recursive Least Square)などの所定の適応アルゴリズムを用いて、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を行なうことができる。
データ処理部25は、例えば図1に示す通信システムで実装されるメディア・アクセス制御(Media Access Control:MAC)方式における通信プロトコルの各層の処理を実行する。また、各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nは、例えばPHY層に相当する処理を実行する。後述するように、長さが異なる複数のフレームが上位層から送られてくるが、最終的にPHY層から送信されるフレームの長さを揃えるようになっている。但し、かかるフレーム長の制御は、データ処理部25又は各送受信ブランチ20−1、20−2、…、20−Nのいずれで行なうかは特に限定されない。
なお、端末局としての通信局STA1、STA2、STA3は、複数のアンテナを備えアダプティブ・アレイ・アンテナによる空間分割多元接続を行なうが、受信時のみユーザー分離を行ない、送信時のユーザー分離すなわち送信フレームの多重化を行なわないので、アクセスポイントほどのアンテナ本数を装備する必要はない。
また、図3には、空間分割多元接続を適用せず、IEEE802.11aなどの従来規格に準拠した通信装置の構成例を示している。図1に示した通信システムにおいて、端末局として動作する通信局STA1〜STA3の中には、図3に示した構成を備え、従来規格に則ってのみ通信動作を行なうものも存在する。
図示の通信装置は、アンテナ素子31を備えた送受信ブランチ30と、この送受信ブランチ30と接続して、送受信データの処理を行なうデータ処理部35で構成される。また、送受信ブランチ30内では、アンテナ素子31が、共用器32を介して、送信処理部33並びに受信処理部34に接続されている。
データ処理部35は、上位層アプリケーションからの送信要求に応じて送信データを生成して、送受信ブランチ30に出力する。送信処理部33は、ディジタル・ベースバンド送信信号に対し、符号化、変調などの所定の信号処理を施した後、D/A変換し、さらにRF信号へのアップコンバートし、電力増幅する。そして、かかる送信RF信号は、共用器32を介してアンテナ素子31に供給され、空中に放出される。
一方、受信処理部34では、アンテナ素子31からのRF受信信号が共用器32を介して供給されると、低雑音増幅してからアナログ・ベースバンド信号へアップコンバートし、その後にD/A変換して、さらに所定の復号、復調などの所定の信号処理を施す。データ処理部35は、受信処理部34から入力されるディジタル受信信号から元の送信データを再現して、上位層アプリケーションに渡す。
図1に示した通信システムにおいて、アクセスポイントとしてのSTA0は、複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nに対してアダプティブ・アレイ・アンテナの重みをかけることによってアダプティブ・アレイ・アンテナとして機能させて、各通信局STA1〜STA3に対する指向性を形成することができる。この結果、空間軸上の無線リソースをユーザー毎に分離して、各通信局STA1〜STA3宛ての複数のフレームを多重化して同時送信することができる。また、STA0は、アダプティブ・アレイ・アンテナとして機能することによって、各通信局STA1〜STA3から同時送信された各フレームを空間軸上でユーザー毎に分離して受信処理することができる。
ここで、複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nがアダプティブ・アレイ・アンテナとして機能するためには、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を事前に行なう必要がある。例えば、STA0は、各通信局STA1〜STA3からそれぞれ受信した既知シーケンスからなるトレーニング信号から伝達関数を取得することによってアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習することができる。あるいは、STA0は、複数の通信相手の各々から受信したトレーニング信号に対してRLS(Recursive Least Square)などの所定の適応アルゴリズムを用いて、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を直接行なうことができる。
いずれの方法にせよ、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を行なうSTA0は、各通信局STA1〜STA3にトレーニング信号を送ってもらう必要がある。また、従来規格にのみ従う通信装置が混在する通信環境下では、通常のフレーム交換シーケンスをキャリアの衝突を回避しながら実施しなければならないのと同様に、従来規格にのみ従う通信装置による干渉を回避しながら、トレーニング信号を伝送させなければならない。
すなわち、STA0は、従来規格との下位互換性を保ちながらアダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を行なう必要がある。
図4には、トレーニング信号に基づいてアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習するための通信シーケンス例を示している。図示の例では、学習を行なう通信局がトレーニング信号の送信を要求するトレーニング要求(TRQ:Training ReQuest)フレームを送信し、TRQフレームを受信した各周辺局がそれぞれ学習に用いる既知シーケンスを含んだトレーニング・フレームを返信するようになっている。なお、図4中の通信局STA4は、図1には含まれないが、従来規格にのみ準拠した通信局であり、通信局STA0〜STA3のうち少なくとも1つの通信範囲内の存在する隠れ端末であるとする。
アクセスポイントとしてのSTA0は、事前に物理キャリアセンスを行なってメディアがクリアであることを確認し、さらにバックオフを行なった後に、TRQフレームを送信する。この時点ではまだアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習していない(すなわち、複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nがアダプティブ・アレイ・アンテナとして機能していない)ことから、無指向性でTRQフレームを送信する。
TRQフレームは、従来規格であるIEEE802.11に従うフィールドを含み、TRQフレームの宛て先でない通信局(隠れ端末)に対し、一連の信号送受信シーケンスが終了するまで(図示の例では、ACKの送信が完了するまで)の期間に相当するNAVのカウンター値を設定することを要求するデュレーション情報が記載されているものとする。
従来規格に従うSTA4は、自局を宛て先に含まない上記TRQフレームを受信した場合には、当該フレーム内のデュレーションに記述された情報に基づいてNAVのカウンター値を設定して、送信動作を控える。
また、図1に示した通信局配置では、STA0から送信されたTRQフレームは各通信局STA1〜STA3に届く。これに対し、各通信局STA1〜STA3は、宛て先アドレスに自局のアドレスが記載されたTRQフレームを受信してから所定のフレーム間隔SIFS(Short Inter Frame Space)が経過した後に、アダプティブ・アレイ・アンテナの学習に用いることができる既知シーケンスを含んだトレーニング・フレームをそれぞれ返信する。
本実施形態では、従来規格との下位互換性を保ちながらアダプティブ・アレイ・アンテナの重みの学習を行なうために、トレーニング・フレームは、従来規格であるIEEE802.11に従う前半のフィールドと、従来規格とは下位互換性のない、トレーニング用の既知シーケンスを含んだ後半のフィールドからなる。前半の従来規格に従うフィールド内では、従来規格に準拠した周辺局が一連の信号送受信シーケンスが終了するまでの期間にわたり送信動作を控えさせるために、後にACKの送信が完了する時点までは当該トレーニング・フレームが続くと誤認させるよう、記載の偽装(spoofing)を施すものとする。なお、Spoofing技術の詳細については、例えば本出願人に既に譲渡されている特開2008−252867号公報を参照されたい。
また、図4に示す例では、各通信局STA1〜STA3は、トレーニング・フレームを同時送信するようになっている。
ここで、各トレーニング・フレームを時分割で送信する方法も考えられる。しかしながら、時分割送信すると、トレーニング・フレームを返信する(すなわち、学習しなければならない)通信局の台数の増加とともにすべてのトレーニング・フレームの送信が終了するまでの期間(すなわち、周辺局にとっての送信待機期間)が長くなってしまうため、システム全体のスループットの低下やオーバーヘッドの増大を招来する。また、時間軸上で後方に送信されるトレーニング・フレームしか受信できない周辺局(隠れ端末)は、トレーニング・フレームが届く前にNAVのカウンター値が消滅して、送信動作を開始してしまう可能性があり、キャリアの衝突を回避できなくなる。これらの理由により、本実施形態では、トレーニング・フレームを同時送信する。
一方、STA0は、TRQフレームを送信完了した後、TRQフレームの各宛て先局STA1〜STA3からそれぞれ返信されるトレーニング・フレームを受信待機する。STA0は、トレーニング・フレームを受信する時点では、アダプティブ・アレイ・アンテナの学習を行なっていないことから、いずれか1つのアンテナ素子を用いて同時に複数のトレーニング・フレームを受信する必要がある。ここで、以下の3つの条件を満たす場合には、STA0は、同時送信されるトレーニング・フィールドのうち前半の下位互換性を持つフィールド部分を、衝突を回避して受信することが可能となる。
(1)OFDM変調方式を用いていること。
(2)各通信局STA1、STA2、STA3の発振器がSTA0で用いる発振器との周波数誤差を補正するように動作すること。
(3)各通信局STA1、STA2、STA3が送信するトレーニング・フレームの該当フィールドの記載内容がすべて同一であること。
条件(1)のOFDM変調方式は、マルチパス・フェージングに強いことが知られている。また、条件(2)は、各通信局STA1、STA2、STA3が、STA0からのTRQフレーム受信時に周波数補正を実施することで満足することができる。周波数補正を実施することにより、各通信局STA1、STA2、STA3から同時送信されるトレーニング・フレームがSTA0に到達する遅延時刻は、ガード・インターバル内に収まることが保証される。そして、条件(3)で挙げるように、各通信局STA1、STA2、STA3の該当フィールドが同一の記載内容であれば、これらを通常の遅延波と同様に扱うことができ、1つのアンテナ素子を用いて同時に受信することが可能になる。
また、トレーニング・フレームのうち、従来規格とは下位互換性のない、トレーニング用の既知シーケンスを含んだ後半のフィールドについては、STA0は、複数のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nを用いて受信する。あらかじめ各通信局STA1、STA2、STA3にそれぞれ固有のコード・シーケンスをトレーニング用の既知シーケンスとして割り当てておくことにより、STA0は、各々のシーケンスを空間的に分離することができる。但し、空間分割によって多元接続する通信局の台数が増大すると、各々を区別する必要から、既知シーケンスは自ずと長くなる。
そして、STA0は、各既知シーケンスに基づいて、RLSアルゴリズムなどの所定の適応アルゴリズムを用いてアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習する。以降、STA0が持つ複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nはアダプティブ・アレイ・アンテナとして機能し、STA0は空間分割多元接続を行なうことが可能になる。
他方、従来規格にのみ従うSTA4は、自局を宛て先に含まない上記トレーニング・フレームを受信した場合には、spoofing(前述)により後続のACKフレームの送信終了時刻までトレーニング・フレームが継続するものと誤認して、送信動作を控える。
STA0は、各通信局STA1、STA2、STA3からのトレーニング・フレームを受信完了してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、各通信局STA1、STA2、STA3の各々に宛てたデータ・フレーム(Fragment1−0、Fragment2−0、Fragment3−0)をそれぞれ送信する。STA0は、上記の学習したアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを利用することで、複数のデータ・フレームを空間分割多重して同時送信することができる。
これに対し、各通信局STA1、STA2、STA3は、それぞれ自局宛てのデータ・フレーム(Fragment1、Fragment2、Fragment3)を受信完了すると、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、ACKフレーム(ACK1、ACK2、ACK3)を同時に返信する。
STA0の複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nは既にアダプティブ・アンテナとして機能しており、同時受信した複数のACKフレーム(ACK1、ACK2、ACK3)をユーザー毎に空間分離することができる。例えば、各ACKフレームに各々のトランスミッタ・アドレスとして通信局STA1、STA2、STA3のアドレスがそれぞれ記載しておくことにより、STA0は、受信した各ACKフレームの送信元を特定することができる。また、ACKフレームにもトレーニング用の既知シーケンスを含ませておくと、STA0は、受信した各ACKフレームに含まれる既知シーケンスに基づいて、学習済みのアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを、環境変化に適応的に追従させることができる。
従来規格に従うSTA4は、自局宛てでない上記データ・フレームを受信した場合には、そのデュレーションに記述された情報に基づいてNAVのカウンター値を設定して、送信動作を控える。また、従来規格に従うSTA4は、自局宛てでない上記ACKフレームを受信した場合には、そのデュレーションに記述された情報に基づいてNAVのカウンター値を設定して、送信動作を控える。
図4に例示した通信シーケンスからも分かるように、空間分割多元接続を行なうSTA0は、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みを好適に学習することができるとともに、さらに学習した後は、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有して複数ユーザー宛ての複数のデータ・フレームを多重化して送信することで、1対多すなわち複数ユーザー全体でのスループットを向上させることができる。
ここで、無線LANは、一般にパケット通信方式を採用するが、各ユーザーが通信したいトラフィックの量はまちまちである。このため、パケット(フレーム)の長さに相違が生じる。例えば、図4に示した通信シーケンス例では、TRQ、トレーニング、ACKの各フレームはフレーム長が均一であることが期待されるが、STA0が送信する複数のデータ・フレームは、宛て先毎に送信データ量が相違することに起因して、MAC層からPHY層へ送られてくるフレーム長が相違する可能性がある。
ところが、空間分割多元接続により複数のユーザー宛てのフレームを多重化して同時送信する場合には、フレーム長の相違により総送信電力の急峻な変化が生じると、受信側での受信電力の急峻な変化に伴うAGCの不安定な動作を誘発するなどの問題がある(前述)。
また、多重化するフレームの一部が先に終了し、その他のフレームの送信が継続していると、通信可能な帯域を有効に利用できていないことになり、空間分割多元接続の効果が減じられる。図5には、同一時間軸上で多重されるフレームA及びフレームBの長さが異なる様子を示している。図示の例では、フレームBの長さが短く、フレームBを送信終了した以降は通信可能な帯域が無駄になっていることが分かる。
このため、同一時間上で多重されるフレームは、ユーザー毎の送信データ長がまちまちであったとしても、最終的には同じフレーム長で送信される必要がある。
例えば、空間的に多重する複数のフレームのうち短いものに対し、例えばPHY層においてパッディングを施してフレーム長の長いものに合わせるという方法も考えられる。図6には、図4に示した通信シーケンス例において、上位層(例えばMAC層)からSTA1〜STA3宛てに同一時間上で送信すべきデータが送られてくる時点で、STA1宛てのデータ(DATA1)に比べ、STA2、STA3宛ての各データ(DATA2、DATA3)のデータ量が少ない場合において、STA2、STA3宛ての各データ(DATA2、DATA3)にパッディングを施して、より長いデータ(DATA1)と長さが同じになるように調整して、最終的にPHY層から送信されるフレームの長さが均一にする様子を示している。
しかしながら、パッディングは、実データを含まないオーバーヘッドとなり得ることから、なるべくパッディングに頼らずにフレーム間の長さを調整することが好ましいと思料される。
そこで、本発明者らは、フレーム長の短い2以上の宛て先のフレームを、Aggregationにより1つのフレームに統合することによって、フレーム長の長いフレームとの間で長さを調整する方法を提案する。ここで言うAggregationは、高速通信に関するIEEE802.11nにおいて、複数のフレームから単一の物理層データ部を構成して、オーバーヘッドを削減するフレーム・フォーマットとして知られている。
図7には、図4に示した通信シーケンス例において、上位層(例えばMAC層)からSTA1〜STA3宛てに同一時間上で送信すべきデータが送られてくる時点で、STA1宛てのデータ(DATA1)に比べ、STA2、STA3宛ての各データ(DATA2、DATA3)のデータ量が少ない場合に、STA2、STA3宛ての各データ(DATA2、DATA3)をAggregationにより1つのフレームとして統合して、より長いデータ(DATA1)と長さが同じになるように調整して、最終的にPHY層から送信されるフレームの長さが均一にする様子を示している。
これらAggregationフレームを受信した通信局は、フレーム先頭に記載されている宛先情報を参照し、自分宛のデータ部を抽出する方法が考えられる。例えばSTA2、STA3宛のデータをAggregationしたフレームを受信したSTA2、STA3は、そのフレームが自分宛のデータを含むということをフレーム先頭の宛先情報で認識し、フレーム内各データに付加されるヘッダー情報でどのデータが各々に宛てられているかを区別し、所望のデータを取り出す。
アクセスポイントSTA0は、Aggregateしたフレームを送信する際のMIMOのアンテナ重み付けを、Aggregateフレームの宛て先であるすべての通信局に対して単独で送信する場合のMIMOのアンテナ重み付けを足し合わせて利用する方法が考えられる。図6に示した通信シーケンス例では、通信局当たりに利用される送信電力がSTA1、STA2、STA3にそれぞれ分割して割り当てられるので、総電力の3分の1になる。これに対し、図7に示した通信シーケンス例では、STA2とSTA3宛てのデータがAggregationされるので、これらの2通信局間での分割は必要なくなる。すなわち、空間分割多元接続方式にAggregationを利用することによって、通信局当たりに利用される送信電力が総電力の2分の1になり、通信品質の向上を期待することができる。
また、図7に示すように、Aggregateフレームを受信した各通信局STA1〜STA3は、Aggregateフレームの受信がすべて終了した時点で、送信元であるSTA0宛てのACKフレームを同一時間上で返信する。これに対し、STA0の複数本のアンテナ素子21−1、21−2、…、21−Nは既にアダプティブ・アンテナとして機能しており、同時受信した複数のACKフレーム(ACK1、ACK2、ACK3)をユーザー毎に空間分離することができる(同上)。
図8には、図2に示した通信装置が、図7に示した通信シーケンスにおいて、アクセスポイント(STA0)として動作して、複数の通信局宛てのフレームを同一時間上で多重送信するための処理手順をフローチャートの形式で示している。アクセスポイントは、例えば上位層アプリケーションからデータ送信要求又は受信要求が発生したことに応じて、図12に示す処理手順を開始するものとする。
アクセスポイントは、事前に物理キャリアセンスを行なってメディアがクリアであることを確認し、さらにバックオフを行なうなどして、自局が送信可能な状況になったときに、データを多重して送信したい1以上の端末局(STA1〜STA3)に対して、トレーニング要求(TRQ)フレームを送信する(ステップS1)。
そして、アクセスポイントは、TRQフレームを送信完了してから、所定のフレーム間隔SIFS(Short Inter Frame Space)が経過すると、各トレーニング要求先(STA1〜STA3)から返信されるトレーニング・フレームの受信を待機する(ステップS2)。
ここで、アクセスポイントは、いずれのトレーニング要求先(STA1〜STA3)からもトレーニング・フレームを受け取ることができなかったときには(ステップS3のNo)、TRQフレームの再送処理に移行する。但し、フレーム再送処理手順の詳細については、説明を省略する。
一方、アクセスポイントは、いずれか1以上のトレーニング要求先(STA1〜STA3)からトレーニング・フレームを受け取ることができたときには(ステップS3のYes)、受信できたトレーニング・フレームにそれぞれ含まれている学習用の既知シーケンスを用いて、アダプティブ・アレイ・アンテナの重みを学習する。
続いて、トレーニング・フレームを受信できた各通信局宛ての多重するフレームの長さが均一か否かをチェックする(ステップS4)。
ここで、多重するフレームの長さが均一である場合には(ステップS4のYes)、トレーニング・フレームを受信完了してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、トレーニング・フレームを受信できた端末局に対するデータ・フレームをそのまま多重して送信し、本処理ルーチン全体を終了する。
このとき、アクセスポイントは、学習したアダプティブ・アレイ・アンテナの重みを利用することで、複数の端末局宛てのデータ・フレームを空間分割多重して同時送信することができる。但し、トレーニング・フレームを受信できなかった端末局に関しては、学習を行なっていないことに加え、そもそも通信可能範囲に存在するかも不明であることから、データ・フレームの送信を差し控えるようにする。
他方、多重するフレームの長さが均一でない場合には(ステップS4のNo)、続いて、多重フレームの送信先となる複数の通信局(STA1〜STA3)の中で、アンテナ重み付けの合成に適当な組み合わせがあるか(例えば、近隣に位置する通信局の組み合わせがあるか)どうかをチェックする(ステップS5)。
ここで、近隣に位置する通信局の組み合わせか否かを判断する1つの方法として、通信局同士のアンテナ重み付けの値を比較する方法が挙げられる。すなわち、アクセスポイントは、ある通信局と別のある通信局のアンテナ重み付けの値が似ているかどうかを所定の基準として判断し、両通信局に対するアンテナ重み付けの値が似ている場合にはそれらを適当な組み合わせであると判断することができる。例えば、STA0が3本のアンテナを持ち、STA1のアンテナ重み付けの組み合わせが「アンテナ1は大、アンテナ2は中、アンテナ3は小」とし、STA2の重み付けの組み合わせが「アンテナ1は大、アンテナ2は小、アンテナ3は中」STA3の重み付けが「アンテナ1は大、アンテナ2は小、アンテナ2は中」とした場合、STA2とSTA3の重み付けの値は似ているからSTA2とSTA3を組み合わせるのは適当と判断することができる。また、近隣に位置する通信局の組み合わせか否かを判断する他の方法として、各通信局に搭載されたGPS(Global Positioning System)情報に基づいて、通信局の位置が近隣にあるかを判断して、所定の基準を満たす近さにある通信局同士を適当な組み合わせであると判断することもできる。
アンテナ重み付けの合成に適当な通信局の組み合わせがある場合には(ステップS5のYes)、当該組み合わせの通信局宛ての各フレームを、Aggregationすることによって、同一時間上で多重するすべてのフレームの長さの均一化を図ることが可能かどうか否かをさらにチェックする(ステップS6)。
そして、Aggregationすることによって、同一時間上で多重するすべてのフレームの長さの均一化を図ることが可能である場合には(ステップS6のYes)、複数ユーザーのフレームのAggregation処理を実施する(ステップS7)。具体的には、Aggregateしたフレームを送信する際のMIMOのアンテナ重み付けを、Aggregateフレームの宛て先であるすべての通信局に対して単独で送信する場合のMIMOのアンテナ重み付けを足し合わせて利用する。
そして、Aggregateしたフレームと、同一時間上で多重するその他のフレームのフレーム長が完全に同じでないときには、適宜一方のフレームにパッディングを施して、すべてのフレーム長を同じにする(ステップS8)。
他方、アンテナ重み付けの合成に適当な通信局の組み合わせが存在しない場合や(ステップS5のNo)、Aggregationしてもすべてのフレームの長さの均一化を図ることができない場合には(ステップS6のNo)、マルチユーザーへのフレームをAggregateすることを諦めて、パッディング処理のみによって、すべてのフレーム長を同じにする(ステップS8)。
そして、トレーニング・フレームを受信完了してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、フレーム長を調整したフレームを多重して送信し、本処理ルーチン全体を終了する。
図9は、図2に示した通信装置が、図7に示した通信シーケンスにおいて、いずれかの端末局(STA1〜STA3)として動作して、アクセスポイントから同一時間上で多重送信されたフレームを受信するための処理手順をフローチャートの形式で示している。ここでは、各端末局は、アクセスポイントからTRQフレームを受信したことに応じて、図13に示す処理手順を開始するものとする。但し、各端末局は、受信したTRQフレームの例えばヘッダー部のL−LTFを用いて周波数誤差の補正を実施し、互いのクロック誤差はガード・インターバル内に収まることが保証されているものとする。
端末局は、アクセスポイントからTRQフレームを受信完了してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に(ステップS11のYes)、アクセスポイントに対してトレーニング・フレームを返信する(ステップS12)。
ここで、端末局は受信したTRQフレームを用いて周波数誤差の補正を実施する。したがって、トレーニング・フレームを返信する端末局が複数存在するときには、アクセスポイントへの到達時刻がガード・インターバル内に収まることが保証されるので、アクセスポイントは1つのアンテナ素子を用いて同時に受信することができる。
そして、端末局は、トレーニング・フレームを送信完了してから、所定のフレーム間隔SIFSが経過すると(ステップS13のYes)、アクセスポイントから送信されるデータ・フレームの受信を待機する(ステップS14)。
ここで、端末局は、データ・フレームを受信できないか、若しくは、受信したデータ・フレームをフレーム・エラーなどにより復号できなかったときには(ステップS15のNo)、データ・フレームの受信に失敗したものとして、当該処理ルーチンを終了する。あるいは、端末局は、アクセスポイントに対して、データ・フレームの再送を促すNACKを返信するようにしてもよい。
一方、端末局は、アクセスポイントからデータ・フレームを受信できたときには(ステップS15のYes)、データ・フレームを受信完了してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に(ステップS16のYes)、アクセスポイントに対してACKフレームを返信して(ステップS17)、当該処理ルーチンを成功裏に終了することができる。
図7、図8から分かるように、本実施形態に係る通信システムでは、通信装置は、上位層から送信要求が渡される時点でユーザー毎のフレーム長がまちまちであったとしても、短い2以上のフレーム同士をAggregateして長いフレームに統合することによって、同一時間上で多重される各フレームを最終的には同じフレーム長で送信することができる。
Aggregationは、高速通信に関するIEEE802.11nにおいて、複数のフレームから単一の物理層データ部を構成して、オーバーヘッドを削減するフレーム・フォーマットである。本実施形態では、空間分割多元接続方式にフレームのAggregationを組み合わせることによって、オーバーヘッドの削減と1対多通信の高スループット化を同時に実現することができる。
また、通信装置が複数の可変長フォーマットのフレームを同一時間上で多重する際に、フレーム長を同じに揃えることで、総送信電力の急峻な変化を回避することができる。多重されたフレームを受信する側では、受信電力の急峻な変化に伴うAGCの動作不安定を解消することができる。付言すれば、Aggregateフレームは、多重するフレーム総数が低減することから、送信側では宛て先の通信局当たりに利用される送信電力が増大し、通信品質の向上を期待することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、1Gbpsという超高スループットの実現を目指すIEEE802.11acのような新規の無線LAN規格に適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、空間軸上の無線リソースを複数のユーザーで共有するその他の無線LANシステムや、LAN以外のさまざまな無線システムに対しても、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
20−1、20−2、…送受信ブランチ
21−1、21−2、…アンテナ素子
22−1、22−2、…共用器
23−1、23−2、…送信処理部
24−1、24−2、…受信処理部
25…データ処理部
30…送受信ブランチ
31…アンテナ素子
32…共用器
33…送信処理部
34…受信処理部
35…データ処理部

Claims (11)

  1. 同一時間上で送信すべき宛先情報が異なる2以上のフレームを含む複数のフレームを上位層から取得するフレーム取得部と、
    前記フレーム取得部で取得した前記複数のフレームのフレーム時間長を調整するフレーム長調整部と、
    前記複数のフレームを同一時間上で多重して送信する通信部と、
    を具備し、
    前記フレーム長調整部は、
    前記フレーム取得部で取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
    前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム時間長にならない場合に、いずれかの統合フレームに対してパッディング処理を施す、
    通信装置。
  2. 前記フレーム長調整部は、宛先情報が異なる2以上のフレームを組み合わせて統合フレームを生成する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記上位層はMAC層であり、前記フレーム長調整部はPHY層で動作する、
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記フレーム長調整部は、前記統合フレームに対してパッディング処理を施すことで、同一時間上で送信すべき複数のフレームが最終的に同じフレーム時間長になるようにフレーム時間長を調整する、
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記通信部は、同一時間上で送信すべき前記複数のフレームを空間分割多重して送信する、
    請求項1に記載の通信装置。
  6. 同一時間上で送信すべき宛先情報が異なる2以上のフレームを含む複数のフレームを上位層から取得するフレーム取得ステップと、
    前記フレーム取得ステップで取得した前記複数のフレームのフレーム時間長を調整するフレーム長調整ステップと、
    前記複数のフレームを同一時間上で多重して送信する通信ステップと、
    を有し、
    前記フレーム長調整ステップでは、
    前記フレーム取得ステップで取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
    前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム時間長にならない場合に、いずれかの統合フレームに対してパッディング処理を施す、
    通信方法。
  7. 前記フレーム長調整ステップでは、宛先情報が異なる2以上のフレームを組み合わせて統合フレームを生成する、
    請求項6に記載の通信方法。
  8. 同一時間上で送信すべき宛先情報が異なる2以上のフレームを含む複数のフレームを上位層から取得し、前記複数のフレームのフレーム時間長を調整した後に、同一時間上で多重して送信する送信装置と、
    同一時間上で送信された複数のフレームを受信する受信装置と、
    を具備し、
    前記送信装置は、
    前記上位層から取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
    前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム時間長にならない場合に、いずれかの統合フレームに対してパッディング処理を施す、
    通信システム。
  9. 前記送信装置は、宛先情報が異なる2以上のフレームを組み合わせて統合フレームを生成する、
    請求項8に記載の通信システム。
  10. 送信装置において、同一時間上で送信すべき宛先情報が異なる2以上のフレームを含む複数のフレームを上位層から取得し、前記複数のフレームのフレーム時間長を調整した後に、同一時間上で多重して送信するステップと、
    受信装置において、同一時間上で送信された複数のフレームを受信するステップと、
    を有し、
    前記送信するステップでは、
    前記上位層から取得した前記複数のフレームのうち2以上を組み合わせて1つの統合フレームを生成するフレーム統合処理を行い、
    前記フレーム統合処理によって同一時間上で送信すべき複数のフレームが同じフレーム時間長にならない場合に、いずれかの統合フレームに対してパッディング処理を施す、
    通信方法。
  11. 前記送信するステップでは、宛先情報が異なる2以上のフレームを組み合わせて統合フレームを生成する、
    請求項10に記載の通信方法。
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