JP4443656B2 - ファンデーション用プラスチック芯材及びその製造方法 - Google Patents

ファンデーション用プラスチック芯材及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はファンデーションのカップ部に組み込まれて使用されるファンデーション用プラスチック芯材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ファンデーションのカップ部に組み込まれる芯材は、(1)金属製のワイヤー,プレート又はコイルをU型にプレス又は単に折り曲げて得た金属製の芯材、(2)形状記憶合金で作られた形状記憶金属製の芯材、(3)ポリアセタールなどの樹脂をインジェクション成型して得たプラスチック製の芯材、(4)PET,PBT又はポリアセタール樹脂を直径3mm〜6mmの棒状又は管状に押出し、延伸とアニリング処理を施した後、120℃から150℃に昇温させつつ20分〜30分間プレスにて所定の形状に型付けして得たプラスチック製の芯材等があった。
【0003】
しかしながら、これらのうち(1)と(2)の金属製の芯材は剛性とバネ弾性に優れているものの、材質が金属であるため、(a)錆が発生しやすい、(b)軽量化が困難であること、(c)剛性が強すぎるためソフト感が得られにくいこと、(d)洗濯等の繰り返しにより被覆部をつき破って端部が露出しやすいこと、(e)端部が鋭利で不注意による怪我等の恐れがあること等の欠点があった。
【0004】
また、(3)のインジェクション成型によるプラスチック製の芯材は、(a)数多いサイズ毎に高価なインジェクション金型を作成せねばならず、ちょっとした寸法変更、サイズ変更もできにくい、(b)金属製と比べて強度が弱いため、洗濯等の外力で折れてしまうことがある等の欠点を有していた。
【0005】
さらに、(4)のプレス成型によるプラスチック製の芯材は、棒状又は管状物をプレスして、型付けするだけのため、(a)厚み(高さ)が薄くできない、(b)芯材としての剛性やバネ弾性や形状保持性に欠ける、(c)熱固定温度以下の温度での型付けのため、型付けが十分でなく型付け加工精度が悪い、(d)型付けに長時間を要する等の欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術によって得られる芯材の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は金属製の芯材が持つ剛性とバネ弾性(形状復元性)により近づけた性能を付与すると共に、厚みが薄く、しかも形状保持性に優れる安全性の高いファンデーション用プラスチック芯材及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明はファンデーションのカップ部内に組み込まれて使用される芯材において、前記芯材が特定の熱可塑性樹脂を主成分とするリボン状帯を幅方向に撓ませて該リボン状帯の長手方向のエッジ部分がその外周と内周を構成するようにして得られた略釣針型のものであることを特徴とするファンデーション用プラスチック芯材である。
また、本発明は超高分子ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、MMA−スチレン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂の単独又は組合せからなる熱可塑性樹脂を主成分とする配合物を押出し又は圧延し、これを80℃以下の温度に冷却した後、要すれば所望の幅にスリットしてリボン状帯とした後、該リボン状帯を、90℃〜180℃に再加熱して2.0倍〜5.0倍の延伸倍率で延伸し、幅2.5mm〜10mm、最大厚みが幅の略1/5〜3/5のリボン状帯を得た後、くせづけドラムで該リボン状帯を幅方向に撓ませてくせづけし、さらに延伸温度より高い少なくとも160℃以上の高温の型付きプレス金型で略釣針形状の型付けと熱固定処理と要すれば先端部エッジの丸み付けとを同時に施して、該リボン状帯の長手方向のエッジ部分がその外周と内周とを構成する略釣針型の芯材を得ることを特徴とするファンデーション用プラスチック芯材の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面により詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は本発明のファンデーション用プラスチック芯材の斜視図、図2(a),図2(b)はそれぞれ本発明のプラスチック芯材のリボン状帯の形状例を示す一部破断斜視図、図3は本発明のファンデーション用プラスチック芯材をファンデーションに用いた使用例図、図4はリボン状帯の製造方法を示す説明図、図5はくせづけドラムを用いてリボン状帯を幅方向に撓ませてくせづけする方法を示す説明図、図6(a),図6(b)はそれぞれ単独式の型付きプレス下金型及び上金型の斜視図、図7は連続式の型付きプレス下金型の斜視図である。なお、発明の理解の容易のため図面中の一部の寸法は実際の寸法より誇張して記載し、エッジ部分及びそれに対応した金型の形状も実際の形状より角ばって記載している。
【0009】
図中1は本発明のファンデーション用プラスチック芯材、1aは先端部エッジ、2はプラスチック芯材の内周(リボン状帯の長手方向の一方のエッジ)、3はプラスチック芯材の外周(リボン状帯の長手方向の他方のエッジ)、4はリボン状帯、5はファンデーション、6はファンデーションのカップ部、tはリボン状帯の厚み(肉厚)、wはリボン状帯の幅、7は押出機、8は押出口、9は冷却バス、10は第1引取りドラム、11は延伸槽、12は第2引取りドラム、13は巻取りドラム、14はくせづけドラム、15は型付きプレス下金型、16は凹部、17は型付きプレス上金型である。
【0010】
本発明のファンデーション用プラスチック芯材1は、例えば図2に示す熱可塑性樹脂を主成分とするリボン状帯4を幅w方向に撓ませて、該リボン状帯4の長手方向の両エッジ部分が芯材1の内周2と外周3とを構成するようにして得られる略釣針型のものであり、剛性が大きく、形状復元性と形状保持性に優れるという特徴を有する。
【0011】
本発明のファンデーション用プラスチック芯材1は、図1に示すような略釣針型の形状を有し、図3に示すようなファンデーション5のカップ部6内の下部に組み込まれて使用されるが、その形状についてはファンデーション5のカップ部6の大きさもしくは形状又はデザイナーの好みにより両端が離れたタイプのものや両端が揃ったU型のようなものなど様々な形状に作製することができる。
【0012】
本発明のファンデーション用プラスチック芯材1は、例えば図2(a),図2(b)に示すような形状を有するリボン状帯4であるが、本発明のファンデーション用プラスチック芯材1は特にこれらの形状に制限されることはなく、ファンデーションのカップ部内に組み込まれて使用されるのに適した形状であれば、どのような形状でも差し仕えない。
【0013】
本発明では、このリボン状帯4は特定の熱可塑性樹脂を主成分とする配合物を押出し又は圧延し、次いで2.0〜5.0倍の延伸倍率で延伸して得られるものであることが好ましい。前記熱可塑性樹脂としては、例えば超高分子ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、MMA−スチレン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂の単独又は組合せを使用することができる。
【0014】
また、本発明では、リボン状帯4は幅wが2.5mm〜10mm、最大厚みtが幅wの略1/5〜3/5となるように形成することが好ましい。リボン状帯4の幅を2.5mm〜10mmとする理由は、幅wが2.5mm未満では、厚みとの関係において絶対強度(自荷重)や剛性が不足し、ファンデーション5のカップ部6のプラスチック芯材1としての役目を十分に果たし得ないからであり、一方、幅wが10mmを越えると、強度は保持できるものの、くせづけ時のくせづけ加工性が悪く、さらにファンデーション5のカップ部6に装着した場合の風合い等に問題があり好ましくないからである。
【0015】
また、リボン状帯4の最大厚みtを幅wの略1/5〜3/5とする理由は、ひとつにはリボン状帯4の形状を幅寸法が厚み寸法より広い扁平状に保つ必要があるからであり、他には強度保持の目的からである。なお、最大厚みtが幅wの1/5未満では、厚みが薄くなりすぎ、芯材1として剛性の保持が不十分になり、幅wの3/5を越えると、リボン状帯4を芯材1とするそもそもの目的を十分に達成できなくなる。
【0016】
リボン状帯4の形状に扁平状が必要とされる理由は、従来の厚みt方向の型付けという考え方では、芯材1とした場合に幅wと厚みtが転換するので、扁平状にした場合、芯材1としての厚さつまり高さが高くなりすぎて好ましくないのに対し、本発明で初めて見出した幅w方向の型付けでは、リボン状帯4の長手方向のエッジ3をファンデーション用芯材1の内周2と外周3とするため、できるだけ扁平状である方がより扁平な芯材4が得られ、棒状や管状をU型にくせづけした場合より厚みが薄く、かつはるかに大きい剛性と形状復元性が得られるからである。また、この結果ねじれが少なく、長期間の使用でも形状保持性(釣針形状のくずれや広がりがないこと)が良好なプラスチック芯材1を得ることができる。さらに、厚み方向にくせづけする場合と異なり、芯材1の厚さが薄く仕上がるのでファンデーション5のデザイン性を損なうことがなく、美しく仕上がり、かつ装着時の違和感も少ない。
【0017】
本発明では、リボン状帯4を形成するために、プラスチック芯材1を2.0倍〜5.0倍の延伸倍率で延伸するが、これはもっぱら芯材1の強度保持を目的として行われる。延伸倍率が2.0倍未満では、延伸による強度アップの効果が小さく、10.0倍を越えると、強度はアップするものの芯材1の使用としては硬くなりすぎるためもろくなることがあり好ましくない。
【0018】
なお、リボン状帯4の組成物として特定の熱可塑性樹脂を用いる理由は、低伸長域における強度を保持し、一定の剛性を芯材1に付与するためである。
【0019】
次に、このようにして得られたリボン状帯4は図5に示すようなくせづけドラム14で幅w方向に撓ませてくせづけされ、さらに延伸温度より高い、少なくとも160℃以上の高温度で図6又は図7に示すような単独式又は連続式の型付きプレス金型15,17で略釣針型形状の型付けと熱固定処理と要すれば先端部エッジ1aの丸み付けとが同時に施され、該リボン状帯4の長手方向のエッジ部分がその内周2と外周3を構成する略釣針型の芯材1として形成される。この場合、くせづけドラム14はリボン状帯14を幅w方向に撓ませてくせづけしやすいように巻取り方向にガイド溝(g)を設けることが好ましい。
【0020】
ここにおいて、略釣針形状の芯材1を形成するためには、延伸温度より高い、少なくとも160℃以上の高温でのプレス加工を行うが、この理由は型付けと熱固定処理と要すれば先端部エッジ1aの丸み付けとを同時に行うためである。芯材1はくせづけドラム14により内周2が圧縮され、外周3が伸ばされた状態に保たれているが、少なくとも160℃以上の高温でプレス加工を行うことによって芯材1の内外周の歪を吸収させると共に確実に略釣針形状に型付けし、そのまま熱固定すると共に先端部エッジ1aの丸み付けを行うことができる。
【0021】
従来行われていた線材を先にアニリングした後に比較的低い温度(120℃〜150℃)で型付け加工するという方法に比べ、この方法は一工程省略することができるばかりでなく、形成された芯材1そのものに必要な剛性と極めて高い形状復元性を与えかつ形状保持性というファンデーションカップ部6の芯材1として最も重要な特性を付与できる。さらに先端部エッジ1aを丸く滑らかなアールに型付けすることは安全性の面から重要であり、このような作業も高温プレス機を用いて、先端部エッジ1aを160℃以上に加熱加圧することにより初めてなし得る。尚、先端部エッジ1aの端末処理については高温プレス機での型付けの他、プレス加工後に、エポキシ接着剤を塗布したり溶融ナイロン溶液に浸漬したり、単に樹脂キャップを被せること等で処理することもできる。
【0022】
次に、本発明のプラスチック芯材1の製造工程について具体的に述べる。まず、図4のリボン状帯を作製する製造工程を説明すると、7は押出機(6点温調盤付)、8はギアポンプ装置付き押出口、9は冷却バス、10は第1の延伸機(第1引き取りドラム)、11は延伸槽、12は第2の延伸機(第2引き取りドラム)、13は巻取機(巻取りドラム)である。
【0023】
まず、押出機7に投入された熱可塑性合成樹脂を主成分とする配合物は押出口8を経てリボン状帯4に押出される。なお、この場合の押出し温度条件は使用樹脂のうち最も高い融点または軟化点を有する樹脂の融点または軟化点以上の押出温度で押出しする。
【0024】
次に、押出しされたリボン状帯4は冷却バス9によって80℃以下の温度に冷却された後、第1引き取りドラム10に巻かれ、さらに用いる樹脂の溶融温度より低く冷却温度よりも高い温度(即ち略90℃〜180℃の温度)を有する延伸槽11を通って、第2の巻取りドラム12に巻かれるが、この際、第1引き取りドラム10と第2引き取りドラム12とのスピード差によって2.0倍〜5.0倍の延伸倍率に延伸される。次いでリボン状帯4は巻取機13で巻取られる。
【0025】
なお、押出しに際しては、用いる樹脂の融点または軟化点により適正な押出し温度条件を定めなければならないが、四つのゾーンを有する押出機で押出しを行う場合、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂を主成分とする配合物の場合においては、押出機第1ゾーン温度250℃以上、第2ゾーン265℃以上、第3ゾーン280℃以上、第4ゾーンならびにヘッド及びダイス温度300℃以上、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、メチルペンテン樹脂を主成分とする配合物においては、押出機第1ゾーン温度235℃以上、第2ゾーン250℃以上、第3ゾーン265℃以上、第4ゾーンならびにヘッド及びダイス温度285℃以上、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、MMA−スチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂を主成分とする配合物においては、押出機第1ゾーン温度210℃以上、第2ゾーン225℃以上、第3ゾーン240℃以上、第4ゾーンならびにヘッド及びダイス温度260℃以上、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂を主成分とする配合物においては、押出機第1ゾーン温度160℃以上、第2ゾーン200℃以上、第3ゾーン230℃以上、第4ゾーンならびにヘッド及びダイス温度245℃以上が必要である。また、これら形成物の冷却温度は80℃以下、延伸温度は90℃〜180℃、延伸倍率2.0倍〜5.0倍が適当である。
【0026】
なお、リボン状帯4を作製する製造工程として上述の押出方式の他、圧延方式が採用できる。圧延方式では熱可塑性樹脂配合物をカレンダーで圧延し、広幅のシートを得た後、これを所望の幅にスリットしてリボン状帯4とし、これを2.0〜5.0倍に延伸して巻取りドラム13に巻取る。
【0027】
次にリボン状帯4を略釣針形状にする製造工程について説明すると、巻取りドラム13に巻取られたリボン状帯4は図5に示すようなくせづけドラム14に巻き直され、幅w方向に撓まされてくせづけされる。
【0028】
この場合、くせづけドラム14は必要により加熱することができる。また、くせづけされたリボン状帯4は長尺のままもしくは所望の長さにカットされ、図7の連続式型付きプレス金型又は図6の単独式型付きプレス金型で加工される。
【0029】
なお、上記のくせづけ工程は、図4のリボン状帯4を製造する工程と連結して連続的に行うことも可能であり、次工程の加熱プレス工程と連結して連続的に行うこともできる。さらにリボン状帯4の製造工程−くせづけ工程−加熱プレス工程を連続して行うことも可能である。
【0030】
次に、加熱プレス工程について説明すると、図5のくせづけドラムで幅w方向に撓まされ、くせづけされたリボン状帯4はあらかじめ所望の長さに切断され、図6の単独式型付きプレス金型15の略釣針形状の凹部16に挿入され、延伸温度より高い少なくとも160℃以上の高温でプレスされ、略釣針形状の型付けと熱固定処理と先端部エッジ1aの丸み付けとが同時に施される。
【0031】
さらに、図7の金型を用いて連続的に型付けされる場合も延伸温度より高い少なくとも160℃以上の高温でプレスするが、型付け後において、略U形状部の部分を残して切断し、残った釣針形状の先端部エッジ1aをエポキシ接着剤で塗布したり、溶融ナイロン溶液に浸漬したり、単に樹脂キャップを被せたりして端末部を丸く滑らかに仕上げることにより、所望のファンデーション用プラスチック芯材1を得ることができる。なお、加熱プレスの場合、プレス時間は単独式及び連続式金型のいずれにおいてもプレス温度にもよるが20分以下好ましくは10分〜5分が適当である。また、型付け後の芯材1の取り出しに際しては、必要により金型を冷却して行うこともできる。このようにして得られた上記芯材1は図3に示すようなファンデーション5のカップ部6の芯材1として実用に供される。
【0032】
【実施例】
表1に示す配合例の熱可塑性樹脂を主成分とする配合物を用いて押出し、3倍の延伸倍率で延伸して表2の寸法と性能を有するリボン状帯を得た。これを図5に示すようなくせづけドラムで幅方向に撓ませてくせづけした後、図6に示す型付き金型を用い180℃の温度で10分間のプレス加工による型付けを行って、略釣針形状のファンデーション用プラスチック芯材を得た。このプラスチック芯材の性能を調べたところ、表3に示す性能を有していた。
【0033】
【表1】
Figure 0004443656
【0034】
【表2】
Figure 0004443656
【0035】
【表3】
Figure 0004443656
【0036】
表3の結果に示されるように、本発明のプラスチック芯材は、ファンデーションのカップ部内に使用するのに十分好適な実用上の性能を有するものであった。
【0037】
【発明の効果】
本発明のプラスチック芯材は、上述したような構成を有するので以下のような効果を奏する:
▲1▼ リボン状帯を幅方向に撓めて略釣針形状に型付けするため、剛性が大きく、バネ弾性(形状復元性)に優れる他、ネジレやヨレに強い、
▲2▼ 長期間の使用においても形状保持性(釣針形状のくずれ)がない、
▲3▼ 厚さを薄く仕上げることができるのでファンデーションのデザイン性を損なうことなく、美しく仕上がり、かつ装着時の違和感もない、
▲4▼ 型付けと熱固定を短時間で同時に行えるので、製造上の工程数と時間の短縮を図ることができる。
▲5▼ 釣針型の芯材の両端末を丸く滑らかなエッジを持つ端末とすることができるので、ファンデーションのカップ部を破ったり、肌につきささることもなく安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファンデーション用プラスチック芯材の斜視図である。
【図2】(a),(b)はリボン状帯の形状例を示す一部破断斜視図である。
【図3】本発明のプラスチック芯材をファンデーションカップ部に用いた使用例図である。
【図4】リボン状帯の製法を示す工程図である。
【図5】リボン状帯を幅方向にくせづける方法を示す説明図である。
【図6】(a),(b)は単独式型付きプレス下金型の斜視図である。
【図7】連続式型付きプレス下金型の斜視図である。
【符号の説明】
1 ファンデーション用プラスチック芯材
1a 先端部エッジ
2 プラスチック芯材の内周(リボン状帯の長手方向の一方のエッジ)
3 プラスチック芯材の外周(リボン状帯の長手方向の他方のエッジ)
4 リボン状帯
5 ファンデーション
6 ファンデーションのカップ部
7 押出機
8 押出口
9 冷却バス
10 第1引取りドラム
11 延伸槽
12 第2引取りドラム
13 巻取りドラム
14 くせづけドラム
15 型付きプレス下金型
16 型付きプレスの凹部(釣針形状彫り込み部)
17 型付きプレス上金型
w リボン状帯の幅
t リボン状帯の厚み
g ガイド溝

Claims (1)

  1. 超高分子ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、MMA−スチレン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂の単独又は組合せからなる熱可塑性樹脂を主成分とする配合物を押出し又は圧延し、これを80℃以下の温度に冷却した後、要すれば所望の幅にスリットしてリボン状帯とした後、該リボン状帯を、90℃〜180℃に再加熱して2.0倍〜5.0倍の延伸倍率で延伸し、幅2.5mm〜10mm、最大厚みが幅の略1/5〜3/5のリボン状帯を得た後、くせづけドラムで該リボン状帯を幅方向に撓ませてくせづけし、さらに延伸温度より高い少なくとも160℃以上の高温の型付きプレス金型で略釣針形状の型付けと熱固定処理と要すれば先端部エッジの丸み付けとを同時に施して、該リボン状帯の長手方向のエッジ部分がその外周と内周とを構成する略釣針型の芯材を得ることを特徴とするファンデーション用プラスチック芯材の製造方法。
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