JP4442200B2 - ポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布およびフィルター - Google Patents

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Description

本発明は、剛性が高く遮蔽性やフィルター特性に優れたポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布に関し、特に、濾過操作時の流体抵抗により変形することの小さいフィルターとして好適な不織布に関し、更には、この不織布を構成素材として使用することにより、繊維の脱落がなく、濾過精度とフィルター寿命のバランスが良好である、プリーツ加工の施されたカートリッジフィルターに関するものである。
石炭ボイラー、都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、金属溶解・焼成炉などから発生するガス中には多量の粉塵が含まれており、これらの粉塵を除去する方法としては、バグフィルターを用いる濾過集塵法が主流となっている。
バグフィルターを用いた濾過集塵法を実施するに当っては、円筒状や封筒状に濾布を縫製し、集塵機内のリテーナーと呼ばれる円柱状の枠体に取り付けて使用される。その濾材は排ガスの温度によっても異なるが、高い耐熱性を必要とする。また、高い捕集効率が必要なことから、限られた空間内で濾過面積をできるだけ大きくする必要があった。
従来、バグフィルター用の濾布としては、耐熱性繊維であるポリフェニレンスルフィド(以下「PPS」と略す)やメタアラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリベンザゾール繊維、フッ素繊維、ガラス繊維などの繊維素材を使用し、短繊維ウェブと基布とを積層してニードルパンチなどの交絡処理を行うことによって得られるフェルトが用いられてきた。
濾過面積を大きくする手段として、ビル空調用、エアコン用、掃除機用などで一般的に使用されるフィルター材では、濾材にプリーツ加工を施すことで濾過面積を増大している。しかし、従来のバグフィルター用フェルトは柔軟であるため、プリーツ加工することができない。また短繊維不織布からなる従来の濾布では、例えばパルスジェット型集塵機に適用すると、パルスエアーによって粉塵を払い落とす際に、繊維脱落によりフィルター性能が低下する恐れがあった。
そこで、こうした難点を改善するものとして、PPS繊維不織布に熱硬化型の合成樹脂を含浸させた高剛性の不織布が提案されている(特許文献1参照)。
しかし樹脂含浸によって高剛性化法を図る手法では、プリーツ加工時に樹脂の剥離を生じさせる恐れがあり、樹脂の剥離箇所からの粉塵漏れや運転時の負荷により濾布破壊を起こし易くなる恐れがある。
しかも不織布に樹脂を含浸する方法では、樹脂を熱硬化させるために大きなエネルギーを要し、高価な濾布となってしまう。また、処理工程内に蓄積した熱硬化樹脂の塊が混入して濾布を傷つけたり、後工程で加工機の故障を招く原因になる可能性もあり、あまり好ましい方法とはいえない。
特開平11−158776号公報
本発明はこうした従来技術の課題を背景になされたもので、その目的は、石炭ボイラー、都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、金属溶解・焼成炉などの如き高温で使用される濾布として、耐熱性とプリーツ加工性、およびフィルターとしての濾過効率と寿命のバランスが良好な不織布を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明に係るPPS系長繊維不織布とは、3点支持曲げ剛性が0.10〜1.50N/2cmで、フラジール通気度が3〜40cc/cm/秒であるところに特徴を有している。
上記本発明においては、より好ましい構成として下記不織布(A),(B),(C)が、好ましくは該積層順で積層一体化されたものがよく、該積層一体化は熱接着によって行うことが好ましい。
不織布(A):繊維径が7〜20μmの複屈折率が150×10−3以上の繊維よりなる目付が10〜150g/mのPPS系長繊維不織布、
不織布(B):繊維径が20〜50μmの複屈折率が150×10−3未満の繊維よりなる目付が10〜100g/mのPPS系長繊維不織布、
不織布(C):繊維径が7〜50μmの複屈折率が150×10−3以上の繊維よりなる目付が50〜200g/mのPPS系長繊維不織布。
また本発明のPPS系長繊維耐熱性布帛は、少なくともいずれか一方向の160℃乾熱収縮率が25%以下であるものが好ましく、これらの要件を満たす不織布をプリーツ加工してなるカートリッジフィルターは、本発明の好ましい実施形態として極めて有用である。
本発明のPPS系長繊維不織布は、合成樹脂による繊維接着なしに高剛性で通気性の高い不織布であり、繊維脱落がなくて耐熱性、耐薬品性に優れ、濾過運転時の流体負荷による濾材変形も小さく、カートリッジフィルター用として好適に使用される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のPPS系長繊維不織布は、3点支持曲げ剛性が0.10〜1.50N/2cmの範囲に納まるもので、好ましくは0.15〜0.70N/2cm、より好ましくは0.25〜0.70N/2cmである。こうした剛性は、追って詳述する如く3種類の不織布を積層一体化することで達成することができ、本発明の目的である低圧損で高い剛性を確保できる。
不織布の剛性が上記好適範囲未満では、プリーツ加工してフィルターに用いたり、構造体として用いたときに、撓みなどの変形を生じ易くなるため好ましくない。しかし剛性が高過ぎると、プリーツ加工する際に大きな力を必要とし、加工性が劣るため好ましくない。
不織布の積層方法は特に限定されないが、フラットカレンダーロールによる加熱加圧処理が好ましい。積層後にニードルパンチ処理し、繊維を交絡処理してからフラットカレンダーによる加熱加圧処理を行ってもよい。ニードルパンチ処理による複合化のみでは、ニードル針の穴からのダスト漏れを生じることがあり、各層の繊維接点の破壊によってシートの剛性が低下する恐れがあるからである。
不織布のフラジール通気度は、3〜40cc/cm・秒であることが求められる。好ましくは5〜30cc/cm・秒、より好ましくは10〜25cc/cm・秒である。フラジール通気度が40cc/cm・秒を超える不織布は、繊維間隙が広いためダストが不織布内部まで侵入して目詰りを起こす原因になり、或は粉塵捕集が不十分になる傾向があるからである。逆に該通気度が3cc/cm・秒未満になると、フィルターとして使用したときの通気抵抗が大きくなり、送液ポンプやブロアなどの動力費が嵩む他、流体から受ける抗力でプリーツの山形が変形するなどの問題を生じることがあるので好ましくない。
本発明で使用されるポリフェニレンスルフィド(PPS)とは、繰り返し単位として、p−フェニレンスルフィド単位やm−フェニレンスルフィド単位などのフェニレンスルフィド単位を含有するポリマーを意味する。中でも、p−フェニレンスルフィド単位を90%以上含む実質的に線状のポリマーは、製糸性の観点からより好ましい。また、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の芳香族スルフィドとの共重合体や混合物を使用することもできる。
PPSを製造する際には、通常、工業的にはp−ジハロベンゼンと硫化ナトリウムを反応させ、ハロゲン元素をハロゲン化ナトリウムとして取り除くことが多いが、特にこれに限定されるものではない。また繊維中に、通常使用される添加物、例えば顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑材などを、本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。
長繊維不織布は、スパンボンド法やトウ開繊法などの手法を用いて製造される。手法は特に限定されないが、生産性も考慮して特に好ましいのはスパンボンド法である。本発明の不織布は長繊維で構成されているため、繊維の脱落がなくフィルターとして好適である。
前記不織布Aの繊維径は7〜20μmであることが望ましく、特に好ましいのは10〜15μmの範囲である。繊維径が7μm未満では、通気性が悪くなるだけでなく不織布としての機械的強度も低下し、濾布破壊などの問題を生じる。一方、繊維径が20μmを超えると、繊維間隙が大きくなってダストが不織布の内部まで侵入し易くなり、目詰まりを生じ易くなる。
該不織布Aは、目付が10〜150g/mであることが望ましく、より好ましくは50〜100g/mの範囲である。目付が10g/m未満では、表面の繊維間隙が大きくなるため、ダストが不織布の内部まで侵入して目詰まりを生じ易くなる。一方、目付が150g/mを超えても繊維間隙に大差がなく、単にコストアップを招くだけであるので不経済である。
また該不織布Aを構成する繊維の複屈折率は、150×10−3以上であることが望ましい。好ましくは150×10−3〜500×10−3、更に好ましくは160×10−3〜250×10−3であり、具体的には、延伸糸であることが望ましい。
また前記不織布Bは、繊維径が20〜50μmであることが望ましい。繊維径が20μm未満では、加熱加圧加工したときに繊維の融着や変形によって不織布繊維間隙の閉塞を生じ、通気性が低下する。一方、50μmを超えると、接点の減少(繊維本数の減少)によって一体化が不十分となり、プリーツ加工時に層間剥離を起こす恐れが生じてくる。しかも、50μmを超えると、長繊維不織布を製造する際に斑が大きくなり、接点強度のバラツキも大きくなる傾向が生じてくるので好ましくない。
該不織布Bは、目付が10〜50g/mであることが望ましい。目付が10g/m未満では、接点数の不足によってプリーツ加工時に層間剥離を生じる恐れが生じてくる。一方、100g/mを超えると、加熱加圧加工時の熱伝導性の問題から接着強度が低くなる傾向が生じてくる。しかも、厚みや重量の増大によって取扱い性が低下したり、通気性が低下するという問題も生じてくる。更に、厚みが増えると、プリーツ型フィルターとして使用する際に襞折り数が少なくなるため、有効濾過面積の拡大にも不利となる。
不織布Bは、前記不織布Aや後記不織布Cとを一体化するための機能も要求されるため、繊維の複屈折率は150×10−3未満であることが望ましい。好ましくは20×10−3〜150×10−3未満、更に好ましくは50×10−3〜100×10−3であり、具体的には、未延伸もしくは半延伸糸であることが望ましい。かかる複屈折率を有する繊維を選択することで、加熱加圧加工時に繊維の変形・融着が可能となる。延伸繊維では繊維の融着が不十分で、一体化することができない。
次に不織布Cは、繊維径が7〜50μmであることが望ましい。繊維径が7μm未満では、不織布としての強度が不十分となり、逆に繊維径が50μmを超えると、前記不織布B繊維との接点数が少なくなり、積層接着強度が不十分になる可能性がある。また、該不織布Cを構成する繊維の複屈折率は150×10−3以上であることが望ましい。好ましくは150×10−3〜500×10−3、更に好ましくは160×10−3〜250×10−3であり、具体的には、延伸糸であることが望ましい。
該不織布Cは、目付が50〜200g/mであることが望ましい。より好ましくは100〜180g/mである。この不織布Cは、他の不織布A,Bに比べて厚みや目付が高い場合が多く、加熱加圧処理で不織布を積層一体化する際に伝熱不良を生じる恐れがあるからである。一方、50g/m未満の場合は、十分な剛性を得ることが困難となる。
本発明の不織布は高い剛性を有しているので、フィルターとして使用する際にはプリーツ加工を施してカートリッジにすることが望ましい。プリーツ加工を施すことによって濾過面積を拡大できるからである。プリーツ加工法は特に限定されないが、一般的なレシプロ加工機やロータリー加工機などを使用すればよい。
次に実施例および比較例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明における不織布やフィルターの物性値の測定法は下記の通りである。
[繊維径]:走査型電子顕微鏡(SEM)の拡大写真より、100本以上の繊維を任意に読み取り、その算術平均値を繊維径とした。
[目付]:JIS-L-1906に準拠して評価した。
[曲げ剛性]:評価用試料片を幅2cm、長さ10cmの大きさに採取し、支持幅5cmによる3点支持曲げ剛性を測定した。加圧子はJIS-L-1096 曲げ反発性 C法(ループ圧縮法)で使用される形状とした。
[フラジール通気度]:JIS-L-1096に準じて測定した。
[MFR(Melt Flow Rate)]:荷重5kg、温度315.6℃の条件にて、ASTM-D-1238-82法に従って測定した。
[複屈折率(△n)]:ベレックコンペンセーターを装着した偏光顕微鏡を使用し、デターデーションと繊維径から試験数5の平均値として求めた。
[フィルター性能]:濾過面積0.04m2、濾過速度3.0m/min、ダストJIS 10種、14.5g/m3の濃度、ダスト払い落としは1.47MPa到達時に圧力制御で30回行い、ダスト払い落とし30回後のダスト吹き漏れ量から集塵効率と寿命を求めた。
実施例1
MFR=100g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径14μm、目付100g/m、複屈折率230×10-3の延伸繊維からなる不織布Aを得た。また、該不織布Aと同じ原料を用い、繊維径20μm、目付40g/m、複屈折率100×10-3の未延伸繊維からなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径14μm、目付150g/m、複屈折率230×10-3の延伸繊維からなる不織布Cを得た。
これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによって貼り合わせた。得られた不織布の曲げ剛性は0.50N/2cm、フラジール通気度は15cc/cm・秒であり、該貼り合せ不織布のフィルター性能は、集塵効率99.999%、寿命90minであった。
実施例2
MFR=100g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径14μm、目付70g/m、複屈折率230×10-3の延伸繊維からなる不織布Aを得た。また、この不織布Aと同じ原料を用い、繊維径30μm、目付40g/m、複屈折率100×10-3の未延伸繊維からなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径20μm、目付150g/m、複屈折率230×10-3の延伸繊維からなる不織布Cを得た。
これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによって貼り合せた。貼り合せた該不織布の曲げ剛性は0.56N/2cm、フラジール通気度は25cc/cm・秒であり、該貼り合せ不織布のフィルター性能は、集塵効率99.999%、寿命100minであった。
実施例3
MFR=200g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径10μm、目付100g/m、複屈折率200×10-3の延伸繊維よりなる不織布Aを得た。また、該不織布Aと同じ原料を用い、繊維径20μm、目付30g/m、複屈折率80×10-3である未延伸繊維よりなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径14μm、目付150g/m、複屈折率200×10-3の延伸繊維からなる不織布Cを得た。これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによって貼り合せた。貼り合せた該不織布の曲げ剛性は0.42N/2cm、フラジール通気度は10cc/cm・秒であり、フィルター性能は、集塵効率99.999%、寿命70minであった。
比較例1
MFR=200g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径14μm、目付100g/m、複屈折率100×10-3である延伸繊維よりなる不織布Aを得た。また、該不織布Aと同じ原料を用い、繊維径20μm、目付30g/m、複屈折率100×10-3である半延伸繊維よりなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径14μm、目付150g/m、複屈折率100×10-3である半延伸繊維からなる不織布Cを得た。これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによる貼り合せを試みたが、収縮が大きいため安定した複合化ができなかった。
比較例2
MFR=200g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径7μm、目付100g/m、複屈折率200×10-3である延伸繊維からなる不織布Aを得た。また、該不織布Aと同じ原料を用い、繊維径7μm、目付30g/m、複屈折率80×10-3である未延伸繊維からなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径7μm、目付150g/m、複屈折率200×10-3である延伸繊維からなる不織布Cを得た。これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによって貼り合せた。得られた貼り合せ不織布の曲げ剛性は0.30N/2cm、フラジール通気度は1cc/cm・秒であり、フィルター性能は、集塵効率99.999%、寿命30minであった。
比較例3
MFR=100g/minであるポリ−p−フェニレンスルフィド系ポリマーを用い、繊維径25μm、目付100g/m、複屈折率200×10-3である延伸繊維からなる不織布Aを得た。また、該不織布Aと同じ原料を用い、繊維径25μm、目付30g/m、複屈折率80×10-3である未延伸繊維からなる不織布Bを得た。更に、不織布Aと同じ原料を用い、繊維径25μm、目付150g/m、複屈折率200×10-3である延伸繊維よりなる不織布Cを得た。これらの不織布A、B、Cを順次積層し、プレーンカレンダーによって貼り合せた。得られた貼り合せ不織布の曲げ剛性は0.36N/2cm、フラジール通気度は50cc/cm・秒であり、フィルター性能を評価したところ、吹き漏れ量が多く、1.47MPaに到達しなかった。
本発明のポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布は、高剛性で高い通気性を有しており、繊維脱落がなく、耐熱性、耐薬品性に優れ、運転時の流体負荷による変形も少ない。よって、カートリッジフィルター用の濾材として好適に使用できる。具体的には、石炭ボイラー、都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、金属溶解・焼成炉などの集塵フィルターとして有用である。

Claims (4)

  1. 3点支持曲げ剛性が0.10〜1.50N/2cmで、フラジール通気度が3〜40cc/cm・秒であり、且つ下記不織布A,B,Cが積層一体化されたものであることを特徴とするポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布。
    不織布A:繊維径が7〜20μmで、複屈折率が150×10 −3 以上の繊維よりなる目付が10〜150g/m のポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布、
    不織布B:繊維径が20〜50μmで、複屈折率が150×10 −3 未満の繊維よりなる目付が10〜100g/m のポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布、
    不織布C:繊維径が7〜50μmで、複屈折率が150×10 −3 以上の繊維よりなる目付が50〜200g/m のポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布。
  2. 各不織布A,B,C層が熱接着によって積層一体化されている請求項に記載のポリフェニレンスルフィド系長繊維不織布。
  3. 少なくともいずれか一方向の160℃乾熱収縮率が25%以下である請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド長繊維不織布。
  4. 前記請求項1〜のいずれかに記載の不織布をプリーツ加工してなることを特徴とするカートリッジフィルター。
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