JP4441384B2 - 連続鋳造方法ならびにストランドプール内流動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳片の気泡ならびに介在物系欠陥の少ない高品質の鋳片を製造するための、ストランドプール内での流動を電磁力を用いて制御する方法ならびにそのための装置に関する。
連続鋳造プロセスにおけるストランドプール(ここでは鋳型内湯面から最終凝固位置までの未凝固溶鋼プールを指す)内での流動は鋳片品質を大きく左右する。そのため、ストランドプール内での流動をいかに制御するかが極めて重要である。電磁力は非接触でプール内での流動を制御できるため、従来から様々な方法が検討されてきた。
リムド鋼やセミキルド鋼鋳造時に発生するCO気泡の発生ならびに捕捉防止を目的としたものでは、鋳型内に設けた電磁攪拌装置により鋳造中から圧延開始までの間に生成されるスケール厚みに相当する凝固層が形成されるまでの部位の凝固界面溶鋼に電磁流動を付与しつつ、浸漬ノズルの吐出孔を電磁流動下において水平または下向きに吐出させる方法(特許文献1)や浸漬ノズルの吐出孔を前記電磁攪拌装置よりも下方に配置し、鋳型内湯面位置から所定深さ(凝固厚みが少なくとも5mm形成される間)の凝固界面近傍の溶鋼を全体的にほぼ一定で0.1〜1m/sの流速を付与する方法(特許文献2)が開示されている。
しかし、特許文献1、特許文献2は、水平断面内で旋回流を付与しかつその流速が過大の場合、鋳型内溶鋼表面を乱すことから凝固界面に膜状の流動を付与することを狙ったものである(図1(a)参照)。そのため、電磁攪拌装置に印加する周波数は5〜20Hzの中で高い周波数が好ましいとしている。しかしながら、周波数が増大すると鋳型銅板による磁場ロスや銅板の背面に設けるステンレス板による磁場ロスが大となるため、鋳型銅板厚みや鋳型構造に特殊な細工が必要となる。そのため、通常の電磁攪拌では、周波数として3〜6Hz程度が選択される。その際、凝固界面から20mm程度の界面近傍だけでなく溶鋼プール内部まで電磁力が作用する。加えて、溶鋼の動粘性係数は1×10−6/s程度(水と同等)の低粘性の流体であるため、凝固界面近傍に膜状の強制流を付与することは困難である。そのため、凝固界面に膜状の流動を付与するのではなく、水平断面内で旋回流を形成する方法が一般的に用いられる。その結果、ノズル吐出流と攪拌流の干渉やノズル吐出流が短辺に衝突した後の吐出反転流と電磁攪拌による攪拌流とが干渉することがよく発生し、その部位での介在物捕捉防止効果が十分ではないという問題がある。(図1(b)参照)
この水平断面内で旋回流を形成する方法について従来技術を見直してみる。特許文献3においては、水平断面内で形成する旋回流の攪拌流速、流動方向を周期的に時間変化させ振動攪拌流を形成する方法が開示されている。また、特許文献4においては、鋳型内湯面近傍および鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズル吐出孔よりも下方の位置に電磁攪拌装置を設置し、両者の攪拌方向を連動して制御する方法が開示されている。
しかしながら、攪拌方向を切り替えると流速が0の時間帯を確実に通過することになる。凝固シェルへの介在物捕捉を防止するためにはある一定流速以上の流速が必要とすると、流速が0の時間帯では介在物捕捉が不可避的に発生することになる。
また、ノズル形状を適正化する方法として、特許文献5では、浸漬ノズルの底部に下方に向けて吐出孔を設けかつ、吐出孔の位置が電磁攪拌装置よりも下方に位置する方法が開示されている。
しかし、浸漬ノズル底部に吐出孔を設ける場合、主たる流れは下降流となるため、湯面近傍への熱供給が不十分になりやすいという問題が生じる。そのため、電磁攪拌による攪拌流と浸漬ノズルからの吐出流および吐出反転流との干渉を確実に防止する方法ならびに装置が求められている。
次に、電磁攪拌装置と浸漬ノズルとの位置関係という点で従来技術を見直してみる。特許文献9では、浸漬ノズルの吐出孔における磁束密度が電磁攪拌装置の最大磁束密度の50%以下の領域に浸漬ノズルの吐出孔を設置する方法が開示されている。また、特許文献10では、浸漬ノズルの吐出角度を35°以上75°以下とする方法が開示されている。
しかしながら、上記2つの技術はいずれも浸漬ノズルからのノズル吐出流と攪拌流との干渉防止を狙ったものであるが、これら2つの流れが干渉するか否かは後述するように攪拌流の慣性力と注入流の慣性力との相対関係による。そのため、過剰にノズル吐出孔を下方に下げる必要もなければ、吐出角度を過大に下向きとすることもない。その弊害として、ノズル吐出流中に顕濁した介在物をストランドプール奥深くまで侵入させることになり、好ましくない。一方、吐出角度を仮に下向きとしても溶鋼は連続体であるため、その吐出流に引きずられた流れ(伴流)が生じ、伴流と攪拌流とが干渉することが起こりうる。
さらに、攪拌流速ならびに攪拌領域という観点で電磁攪拌装置に求められる条件について従来技術を見直してみる。特許文献6では、[S]<0.015%、[C×O]<8×10−4以下の成分組成の溶鋼を、鋳型または鋳型近傍に設けられた電磁攪拌装置により、1m/s以下の流速で強制的に流動させながら鋳造を行う方法が開示されている。確かに凝固開始位置から完了位置までこのように強攪拌するのが凝固シェルへの介在物および気泡捕捉防止の観点からは理想的であるが、大がかりな攪拌装置が必要となることは明らかである。特許文献1、特許文献2では、スケールオフする凝固厚みと同程度の領域に全体的にほぼ一定で0.1〜1m/s程度の流動を付与するとしているが、スケールオフする厚みに相当する部位だけ介在物や気泡の捕捉防止を図るだけでは不十分であり、表面から10mm程度までの領域で捕捉防止を達成する必要がある。但し、この場合においても、清浄性を確保するために必要な流速が凝固シェル厚でどのように変化するか不明瞭である。
最後に、パウダーの巻き込み防止という点で従来技術を見直してみる。特許文献7では、パウダー巻き込みを防止するため、パウダーの粘度を3poise以上とする方法が開示されている。しかしながら、電磁攪拌下でのパウダーの巻き込みがどのようにして発生するかが明らかにされていないため、攪拌推力に応じてパウダーの粘度をどのように設定するか、加えて電磁攪拌装置と浸漬ノズルの位置関係、注入流量との関係が不明瞭である。さらには、特許文献8では、電磁攪拌の中で1300℃における粘度が1〜6poiseであり、かつ凝固温度が1000〜1200℃であるパウダーを用いる方法が開示されている。この場合、電磁攪拌装置が浸漬ノズルよりも下方に設けられており、ノズル吐出流と攪拌流との干渉が最も起こりやすい条件である。加えて、パウダー巻き込みは攪拌流速によって決まるにも関わらず、電磁攪拌装置に通電する電流のみが記載されているにすぎない。電流値が一定であったとしても、周波数、鋳型銅板厚み、等によって実際に溶鋼プール中に形成される攪拌流速は大きく異なる。
また、鋳型内における電磁攪拌の他、鋳型よりも下方に位置する電磁攪拌に関するものとして、特許文献11、特許文献12が開示されている。
特許文献11は、浸漬ノズルからの吐出流が短辺部凝固シェルと衝突する位置よりも下方であり、かつ噴流最大浸透深さの下方1mの位置よりも上方の位置において、左右の短辺部凝固シェル近傍の溶鋼に電磁攪拌装置により左右交互に上昇流を形成する方法である。
しかしながら、ストランドプール内の温度はプール深さとともに減少していくことになるが、プール深部の過熱度が低い溶鋼を上部まで供給することになるため、低速鋳造の条件では、デッケル性欠陥(地鉄と介在物や気泡等が混じったもの)が凝固シェルに捕捉され、鋼板の欠陥になることがあった。そのため、湯面近傍に付与する電磁攪拌の条件を適正な条件とする必要がある。
また、特許文献12においては、鋳型内湯面近傍および鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズル吐出孔よりも下方の位置に電磁攪拌装置を設置し、両者の攪拌方向を連動して制御する方法が開示されている。
しかしながら、攪拌方向を切り替えると流速が0の時間帯を確実に通過することになる。特に、湯面近傍で生成される凝固シェルへの介在物捕捉を防止するためにはある一定流速以上の流速が必要とすると、流速が0の時間帯では介在物捕捉が不可避的に発生することになる。
特公昭58−52458号公報 特公昭59−24903号公報 特開2002−283017号公報 特開2003−39141号公報 特開平7−112248号公報 特開昭58−77755号公報 特開2000−280051号公報 特公平7−63817号公報 特開2001−47201号公報 特開2004−42062号公報 特開平11−28556号公報 特開2003−39141号公報
以上述べたように、従来の技術は電磁攪拌による攪拌流と浸漬ノズルからの吐出流および吐出反転流との干渉を回避し、鋳片の気泡や介在物の捕捉がなく、かつ、パウダーの巻き込みも生じない、高品質の鋳片を製造する方法ならびに装置を提供するという点では何れも不十分と言え、これらの課題を解決することが本発明の目的である。
さらに、介在物系欠陥に対する要求は年々厳しくなっており、従来に比べて品質欠陥の少ない高品質鋳片への期待は益々高まってきている。
本発明の構成は、以下の通りである。
)水平断面内で旋回流を形成する電磁攪拌装置を鋳型内湯面近傍に設置し、連鋳ストランドプール内での流動を制御する方法において、注入流量Q(kg/s)、浸漬ノズルの浸漬深さL(m)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)、電磁攪拌装置の攪拌推力F(Pa/m)の関係が以下の関係式を満足することを特徴とする連続鋳造方法。
F/(Q×D/L)≧80 (Pa・s/kg/m) ・・・・・(2)
)電磁攪拌装置の攪拌推力F(Pa/m)とパウダーの粘度P(Pa・s)の関係が以下の関係式を満足することを特徴とする()に記載の連続鋳造方法。
4800≦F≦aP0.4 (Pa/m) ・・・・・・(3)
ここで、a=15000(Pa0.6-1-0.4
)ストランドプール内の湯面下2mから6mの領域内のいずれかの位置に、一方の短辺から他方の短辺に向けて一方向の推進力を付与し、かつ付与する推進力を周期的に変化するにあたり、付与する推進力X(Pa/m)と周期的に推進方向を切替える時間t(s)がそれぞれ以下の条件を満足することを特徴とする連続鋳造方法。
5000≦X≦23000 (Pa/m) ・・・・・・・(4)
10≦t≦60(s) ・・・・・・・(5)
)水平断面内で旋回流を形成する電磁攪拌装置を鋳型内湯面近傍に設置したストランドプール内での流動を制御する装置において、注入流量Q(kg/s)、浸漬ノズルの浸漬深さL(m)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)ならびに推力F(Pa/m)の関係が以下の関係式を満足するようにしたことを特徴とするストランドプール内流動制御装置。
F/(Q×D/L)≧80 (Pa・s/kg/m) ・・・・・(6)
4800≦F≦14000 (Pa/m) ・・・・・(7)
)ストランドプール内の湯面下2mから6mの領域内のいずれかの位置に、一方の短辺から他方の短辺に向けての一方向の推進力を付与し、その推進方向を周期的に変化させることが可能な電磁攪拌装置を設置することを特徴とする()に記載のストランドプール内での流動制御装置。
本発明の連続鋳造方法並びにストランドプール内での流動制御装置を用いることで、鋳片表層部、内部ともに気泡ならびに介在物欠陥の少ない高品質の鋳片を製造することができる。本発明は、垂直型、曲げ型、垂直曲げ型連鋳機のいずれのタイプの連鋳機にも適用できる。
一般的に、パウダー巻き込みには3種類の形態があることがよく知られている。(1)渦による巻き込み、(2)パウダー/溶鋼界面の形状が不安定になることによる巻き込み、(3)ノズル内に吹き込まれたAr気泡が溶鋼プール中を浮上し、パウダー/溶鋼界面で破裂すること(以下、ボイリング)による巻き込みである。発明者らは電磁攪拌印加時のパウダー巻き込み形態について詳細に検討した。
水平断面内で旋回流を付与する場合、先ず吐出流と攪拌流の干渉を確実に防止することが重要である(上記パウダー巻き込みの形態(1))。つまり、図2(a),(b)に示すように浸漬ノズルからストランドプール内に供給される流れ1(図中実線の矢印で図示)は主として鉛直断面内で循環流を形成する。一方、電磁攪拌装置によって水平断面内で旋回する流動2(図中点線の矢印で図示)が形成される。この両者の流れ、すなわち、浸漬ノズルからのノズル吐出流と電磁攪拌装置によって形成される攪拌流が同一箇所で形成されると後述するように渦によるパウダー巻き込みが発生しやすい。
渦によるパウダーの巻き込みは、以下の式で表される渦度の鉛直成分の絶対値(水平断面内での回転)が極めて大きくなった場合に起こるものであり、パウダー巻き込みを防止するにはこの値を小さくする必要がある。電磁攪拌によって水平断面内で旋回流を形成する場合、下式右辺第2項に比べて第1項は無視でき、流速の長辺に沿った成分uの鋳片厚み方向の勾配が重要となる。そのため、本発明では、渦の発生のしやすさを表す指標として、「鋳片厚み方向での速度勾配」を用い、これを流速の最大、最小値の差△uを厚み方向の距離△yで除したものとして定義する。
Figure 0004441384
たとえば、電磁攪拌によって厚みが250mmの矩形領域内で流速が0.6m/sの旋回流が付与されている場合、鋳片厚み方向での速度勾配は0.6−(−0.6)/0.25=4.8/sである(図3(a))。一方、吐出流速が仮に1m/sとすると、吐出流による鋳片厚み方向での速度勾配は1/0.125=8/sである(図3(b))。この両者が同時に存在すると、鋳片厚み方向での速度勾配は、0.6−(−1)/0.125=12.8/sとなり、飛躍的に増加する(図3(c))。なお、各図中には鋳片厚み方向での速度勾配を模式的に示す直角三角形を図示した。この直角三角形の底辺の長さが長くなるほど速度差が大きく、また、斜辺の長さが長いほど鋳片厚み方向での速度勾配が大きいことを意味する。図3に示すようにノズル吐出流と攪拌流が干渉する条件では、鋳片厚み方向での速度勾配が電磁攪拌のみ、ノズル吐出流のみに比べ大きくなる。このように、両者の流れの干渉がないように浸漬ノズルの条件や電磁攪拌装置の条件を明らかにする必要がある。
発明者らは、注入流と攪拌流の干渉を回避するための条件を水モデル実験を行い検討した。電磁攪拌を模擬するため、それぞれの長辺前面に所定流速で移動する板(幅がコア厚に相当)を設置し、それぞれ反対方向に移動させることで水平断面内で旋回流を形成した。攪拌流速U(m/s)、吐出流速V(m/s)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)、浸漬深さL(m)、容器厚みT(m)を用いて、以下の式を用いて表される鋳片厚み方向での速度勾配と攪拌流速Uとの関係を示したのが図4である。ここで攪拌流速Uは電磁攪拌を模擬している板の移動速度とし、吐出流速Vは流量を左右の吐出孔面積の和で除した値とした。図4から明らかなように、攪拌流のみでは鋳片厚み方向での速度勾配は小さいが、注入流が重なり、かつその流量が増えると以下の式で求められる鋳片厚み方向での速度勾配が大きくなる。ここで、左辺括弧内の第2項の吐出流速Vにコア厚Dを浸漬深さLで除した係数D/Lがかかっているが、これはコア下端での吐出流速の強さを示すためである。すなわち、D/L=1の場合、ノズル吐出孔上端とコア下端が一致する場合であり、D/L≧1の場合が攪拌流と吐出流が直接干渉することになる。逆に、D/Lが小さくなる、すなわち、吐出孔がコア下端から離れるに従い、電磁攪拌コイルの下端での吐出流の影響は小さくなる。
(U+V×D/L)/(T/2)≦10(1/s) ・・・・・・(1)
さらに、水面を詳細に観察すると、図5に示すように、先に述べた鋳片厚み方向での速度勾配が10/sを超えると、頻繁に水面で渦が発生することがわかった。図5の縦軸は水面に形成される渦が単位時間あたり何回観察されたかを示している。そこで、本発明では上記関係式で表される鋳片厚み方向での速度勾配を10以下とする。
次に、上記攪拌流速と注入流速の関係を満足するための鋳造条件に関して検討した。その結果、図6に示すように電磁攪拌装置の推力F(Pa/m)と浸漬ノズルの浸漬深さL(m)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)、吐出流量Q(kg/s)との関係が以下の関係式を満足することで、注入流量によらず浸漬ノズルからの吐出流と攪拌流との干渉を回避できることを知見した。推力Fとは鋳型内壁面から15mmの位置に真鍮板を設置し、電磁攪拌装置を駆動させ真鍮板に作用する力を歪みゲージ等を用いて測定した値を意味し、単位はPa/mである。コア厚Dならびに浸漬深さLは図2(c)に示した通りであり、注入流量はQの単位はkg/sで表示している。
F/(Q×D/L)≧80 ・・・・・・(2)
上式の分子は攪拌流の慣性力を示す指標である。一方、分母は電磁攪拌コイルのコア下端におけるノズル吐出流に起因した流れの程度を示すものである。(1)式と同様に、D/L=1の場合、ノズル吐出孔上端とコア下端が一致する場合であり、D/L≧1の場合が攪拌流と吐出流が直接干渉することになる。逆に、D/Lが小さくなる、すなわち、吐出孔がコア下端から離れるに従い、電磁攪拌コイルの下端での吐出流の影響は小さくなる。加えて、分母の次元も分子に併せて力の次元にすべきところであるが、今対象としているスラブ鋳造においては、鋳片厚みが250mm程度とおよそ一定で、浸漬ノズル径ならびに吐出孔径は大きく変わることはないため、簡便のため流量の次元のままとしている。すなわち、上式の左辺はノズル吐出流と攪拌流の流動の強さの比を示したものであり、この値が大きいほど攪拌流の影響が大であること、逆に小さければノズル吐出流の影響が大であることを示している。具体的には推力ならびに注入流量に応じて浸漬深さとコア厚の関係を調整し、左辺の数値を80以上とすることでノズル吐出流と攪拌流との干渉は皆無にすることができ、渦による巻き込みを防止することができる。すなわち、注入流量が大になるほど、コア厚よりも浸漬深さをできるだけ大きくとる必要があることになる。図7に(1)式で表現される鋳片厚み方向での速度勾配と(2)式で示される攪拌推力と注入流量の強度比との関係を示した。すなわち、(1)式の条件と(2)式の条件は1対1に対応することがわかる。(図7左下のプロット1点は推力が0の条件なので上記対応とは無関係である。)
このように、本発明では、F/(Q×D/L)を80以上とすることで、渦発生頻度を大幅に低減することができ、攪拌流とノズル吐出流が干渉することに起因したパウダー巻き込みを防止し、気泡ならびに介在物欠陥の少ない高品質の鋳片を製造することができるので下限を80とした。
次に、パウダー/溶鋼界面が不安定になることによる巻き込み(先の巻き込み形態(2))について検討した。その結果、図8に示すように、パウダー粘度を増大することで、巻き込みが始まる攪拌推力が増大すること、パウダー粘度と臨界推力の関係は以下のように表現できることを知見した。
F(Pa/m)≦aP0.4 ・・・・・・(3)
ここで、F:推力(Pa/m)、P:パウダー粘度(Pa・s at 1573K)、
a:15000(Pa0.6-1-0.4
連続鋳造の場合、1573Kでの粘度をパウダー粘度の指標として用いるためその慣習に従い上記の表示とした。粘度の増大とともに臨界推力が上昇するのは以下の理由による。巻き込みは攪拌流によって溶鋼/パウダー界面にできる波が不安定となったときに生じる。界面波が不安定になるということは、くぼみ部分が液滴として離脱することであるため、波長の短いものほど容易に、一方波長の長いものほど離脱しにくいことになる。注意深く界面形状を観察していると、粘度が高くなるにつれ、界面での波長の短い波が抑制されることがわかった。その結果として、粘度が高くなるほど、波長の短い波が抑制され波長の長い波のみが残存することとになり、巻き込みに至る流速が増大する。一方、ある溶液中に粘度の異なる第2相の液体を噴出しエマルジョンさせる際、エマルジョンさせるために必要な吹き込み流速は第2相の液体粘度の1/5乗に比例して増大することが知られている。一方、推力は流速のおよそ2乗に比例する。以上より、図8で示した実線は臨界推力が粘度の0.4乗に比例するとして実験結果を再現するためのaのパラメータを求め図示したものである。バラツキはあるものの、上式で規程される推力よりも下側で操業すべきことを意味している。その結果として、粘度をあげることで巻き込み発生に至る推力をアップすることができる。
確かに、使用するパウダー粘度を高くすることで付与できる攪拌推力を高くすることができるが、電源装置やコイルの冷却装置が膨大となること、銅板や銅板変形のために銅板背面に設置するステンレス板内に誘導される電流によるロスも増大するため、常用としては攪拌推力14000Pa/m以下で用いる。
最後に、ボイリングによるパウダー巻き込み(先の巻き込み形態(3))を防止するための攪拌条件について検討した。実際の鋳造時に湯面を観察していると、界面で気泡が破裂したと推定される現象(ボイリング)が観察される。注意深く観察していると、ボイリングの発生する場所や頻度が攪拌推力によって異なることを知見した。ボイリングの単位時間あたりの回数と推力との関係を図9に示す。特に攪拌推力が4800Pa/m以上になると、ボイリング頻度が大幅に減少していることがわかる。これは、水平断面内で形成された旋回流によってノズル近傍に集中しやすい気泡が分散することによる。そのため、本発明ではボイリング起因のパウダー巻き込みを防止するため、推力が4800Pa/m以上の攪拌推力を付与する。
F(Pa/m)≧4800 ・・・・・・(4)
このように、電磁攪拌装置と浸漬ノズルの位置関係ならびに浸漬ノズルからの吐出流量と攪拌推力の関係、攪拌推力とパウダー粘度の関係、加えてボイリング発生頻度と推力との関係が以下の条件を満足することによってパウダー巻き込みを防止することができる。
F/(Q×D/L)≧80 ・・・・・・(5)
4800≦F≦aP0.4 ・・・・・・(6)
a:15000
以上述べたように、本発明によれば、電磁攪拌装置を用いて水平断面内で攪拌流を形成する方法において、
(1)注入流量に応じて攪拌推力、電磁攪拌装置のコア厚、浸漬ノズルの浸漬深さとの関係を調整することで、攪拌流とノズル吐出流ならびに湯面での攪拌流とノズル吐出反転流との干渉を回避することができること。
(2)パウダー粘度に応じて推力を調整することでパウダー巻き込みを防止できること。
(3)所定の推力以上の攪拌流を付与することで、気泡の分散が図れボイリング頻度が大幅に低減すること。
これらの結果、パウダー巻き込みを防止しつつ、鋳片表層部(表面から10mmまで)における介在物および気泡の捕捉を防止でき、鋳片表層部の清浄性を大幅に改善することができる。
さらに、表面欠陥に加え内部気泡等の内部欠陥を低減させるには、ストランドプール下部での流動を制御する方法及び装置について検討する必要がある。一般に、気泡や介在物の密度は溶鋼の密度よりも小さいため、気泡ならびに介在物は浮上しパウダーに吸着されることで系外に除去される。その結果、マクロ的にはプール下部になるに従い、プール中での気泡ならびに介在物個数密度は小さくなる。しかしながら、気泡や介在物が局部的に集積すると欠陥に至る。局部的な気泡ならびに介在物の集積を防止しようとすると、できるだけ幅広い範囲にわたって適度な流動を付与することで、気泡や介在物を凝固シェルに捕捉されることなく分散させ浮上を促進させることが好ましい。そのための流動パターンとしては、図10に示すパターンが考えられる。すなわち、一方の短辺から他方の短辺に向けての推進力を加えることで、推進流が衝突する短辺側で上下に流れが分岐した後、それぞれの短辺に沿って上昇あるいは下降する流れを形成するため、鉛直断面内で上下に異なる回転方向の循環流を2つ形成することができる。この流動方式が最も広い範囲にわたって流動を付与することができる。
しかしながら、このような流動を定常的に付与すると、それぞれの短辺においてその上方から短辺に沿って侵入する下降流が存在するため、片方の短辺側でノズル吐出流の侵入を助長することになる。そのため、推進方向を周期的に切り替えれば、幅広い領域にわたって流動を付与しつつ偏った流れを防止することができる。
加えて、鋳型内湯面近傍では水平断面内で旋回流を付与するため、旋回流による攪拌領域が存在する。この攪拌領域と前述した循環流の領域を適正に組み合わせることで最も広範囲にわたって流れが偏ることなく攪拌できる条件ということになる。
ここでポイントとなるのは、推進力の大きさ、推進方向の切り替え条件、加えて推進力を加える領域の3点である。
そこで、推進力と循環領域との関係および推進方向を切り替える周期を明らかにするため、水モデル実験を行い検討した。水モデル実験では、両短辺にホースを取り付け、ホースとポンプを接続し、ポンプで水流を一方の短辺からプール内に送り込むと同時に他方の短辺から抜くことで幅方向に推進する流動を形成した。加えて、介在物に見立てたトレーサーを添加し、プール内での状況を調査した。
その結果、図11に示すように推進力を大きくすることで循環領域長さが大きくなることがわかった。特に、5000(Pa/m)以上とすることで循環領域長さを2m以上確保できるので、推進力の下限値は5000(Pa/m)とする。ここで循環領域長さとは推進流の上下に形成される循環流が形成されている領域を示している。循環領域長さが2mの場合、上下あわせて4m循環流領域が形成されていることを意味する。なお、少なくとも鋳片幅と同程度かそれ以上の循環流領域形成が好ましいため、推進力の下限値は5000(Pa/m)とする。しかしながら、推進力が23000(Pa/m)を超えると介在物に見立てたトレーサーがプール深部に到達する個数が増加する。そのため、推進力としては、以下に示すようにすることが好ましい。
5000≦X≦23000 (Pa/m) ・・・・(7)
次に、推進力の範囲は上記範囲内で推進方向を切り替える周期の適正値について検討した。調査方法としては、各条件で介在物を模擬したトレーサーのプール上壁面への付着個数を測定した。その結果、図12に示すように、以下の関係式を満足する周期で推進方向を変化することで、循環領域長さを確保しつつ壁面に付着する介在物個数を低位にできることがわかった。ここで下限値が10(s)以上必要なのは、流れが発達するために必要な時間である。一方、上限値が60(s)となるのは、前述したように偏った流れが顕著となるためである。
10≦t≦60(s) ・・・・・・・(8)
ここで、tは同一方向に推進力を加える時間(s)を表す。
次に、推進力を加える領域を明らかにするため推進力を異なる位置に加えた条件で数値解析を行い検討した。ここで推進力ならびに推進方向を切り替える条件は(7),(8)式の条件とした。また、解析では鋳型内電磁攪拌を加えた条件で行い、各条件で循環領域長さをそれぞれ調べた。結果を図13に、ストランドプール内で形成される流動パターンを模式的に図14に示す。先ず、図13に示したように、湯面下2〜6mの位置に推進力を付与することで最も広範囲にわたって循環流を付与できることがわかった。ここで湯面下2m未満で小さくなるのは、湯面近傍に設けた電磁攪拌装置(図14のコイルA)によって形成される旋回流領域と、幅方向に推進力を付与することで形成される上部の循環領域(図14の上部の循環流)とが重なり、上部の循環流形成領域が小さくなるためである。一方、湯面下2〜6mの条件に加えた場合、湯面近傍に旋回流を付与することで形成される流動が、図14のコイルBによって幅方向の推進力を加えることで、その上方に形成される流動を補完する形となり、上部の循環流形成を容易にしていることがわかった。これは、図14のコイルBによって形成される流動と同方向の流動がコイルAによっていずれかの長辺で絶えず形成されていることによる。そのため、コイルBと湯面近傍に設けたコイルAとにより、コイルBの推進方向を切り替えた条件において、循環流を形成することが可能となるためである。一方、湯面下6mよりも下方に設置すると、コイルAによって形成される旋回流領域の下方によどんだ領域が形成され、その下方に循環流領域が形成されていた。そのため、循環流領域は減少した。そのため、本発明において、推進力を加える領域は湯面下2〜6mのいずれかの領域とする。
なお、解析結果をより詳細に調べると、湯面下1mから少なくとも7m下方の位置までは凝固シェル前面に平行な流動が付与されていた。
次に、このような流動を付与するための装置について検討する。本発明では、湯面近傍で4800(Pa/m)以上の推力を付与できる電磁攪拌装置(コイルA)を設置する。次に、鉛直断面内で循環流を形成する電磁攪拌装置(コイルB)を湯面から2〜6mの位置に設置する。そして、コイルAでは相対する長辺で逆向きの推力を付与することで水平断面内で旋回流を形成する。一方、コイルBによっては、相対する長辺で同方向の推進力を付与することで一方の短辺から他方の短辺に向かう推進流を形成し、その推進方向を周期的に切り替える。その結果として、下段の電磁攪拌装置(コイルB)と湯面近傍に設けた電磁攪拌装置(コイルA)とにより、湯面近傍では水平断面内で旋回流を形成し、その直下に循環方向が周期的に切り替わる鉛直断面内での循環流を効率よく形成することができる。
転炉での精錬と還流式真空脱ガス装置での処理ならびに合金添加により極低炭素鋼を溶製した。この溶鋼を厚み250mm、幅1800mmのスラブに鋳造した。コア厚や推力が異なる幾つかの電磁攪拌コイルを用意し、コア上端が鋳型内湯面位置となるように設置した。鋳造速度は1〜2.5m/minでノズル内にArガスを3Nl/min流した。浸漬ノズルも鋳造速度に応じて浸漬深さならびにノズル内径および吐出孔径を変化させて鋳造した。電磁攪拌装置によって形成される攪拌流速の測定は、得られた鋳片のデンドライト傾角を測定し、以下の(A−1)式に示す傾角θおよび凝固速度fと流速Uの関係式を用いて推算した。
Figure 0004441384
上式において、U:流速(cm/s)、f:凝固速度(cm/s)、θ:鋳片表面の法線に対する偏向角(°)、K:凝固シェル成長速度係数(cm/min1/2)、δ:凝固シェル厚(mm)である。各鋳造速度において電磁攪拌コイルのコア中心高さに相当するシェル厚δでの傾角を測定した。併せて、その凝固シェル厚での凝固速度fを(A−2)式で推算し、(A−1)式を用いて攪拌流速を推定した。
なお、上記推算を行うにあたってKは2.2cm/min1/2とした。一方、吐出流速については、流量を浸漬ノズル吐出孔面積の和で除した平均流速とした。鋳片表層部の気泡・介在物個数については、全幅×鋳造方向長さ200mmのサンプルを鋳片の上面、下面それぞれから切り出し、全幅×長さ200mmの表面内における気泡・介在物を表面から1mmおきに研削し、100ミクロン以上の気泡・介在物個数を調査(欠陥指数I)した。表1に条件と結果を示す。
なお、欠陥指数については、従来の欠陥指数Iの他、厳しい条件として50ミクロン以上の気泡・介在物個数についても調査(欠陥指数II)した。
Figure 0004441384
転炉での精錬と還流式真空脱ガス装置での処理ならびに合金添加により極低炭素鋼を溶製した。この溶鋼を10.5mRの湾曲型連鋳機で厚み250mm、幅1800mmのスラブに鋳造した。鋳造速度は1m/minでノズル内にArガスを3Nl/min流した。鋳型内の電磁攪拌コイルは最大推力10000Pa/mのコイルを用い、コイル中心を湯面から100mmの位置に設置した。一方、ストランドの電磁攪拌装置に関しては、湯面から1,2,3,5,6,7mの位置に設置した。推進力としては最大20000Pa/mの推進力が付与できるものを用いた。内部欠陥となる気泡欠陥の評価方法としては、鋳造幅全幅×鋳造長さ方向10mmのサンプルを切り出し、X線透過写真を撮影し気泡欠陥の分布を調査した。一方、鋳片表層部の介在物個数については、全幅×鋳造方向長さ200mmのサンプルを鋳片の上面、下面それぞれから切り出し、全幅×長さ200mmの表面内における介在物を表面から1mmおきに研削、研磨し、100ミクロン以上の介在物個数を調査した。結果を表2に示した。表2で、攪拌(1)は鋳型内の電磁攪拌コイルの攪拌条件、攪拌(2)はストランドの電磁攪拌装置による推進力ならびに切り替え周期を示す。なお、垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて操業した際にも、同様な結果をえることができた。電磁攪拌装置によって形成される攪拌流速の測定は、実施例1と同様である。
Figure 0004441384
湯面での流動の模式図(従来発明との比較)。 (a)湯面、(b)1/2厚鉛直断面での流動の模式図と(c)浸漬ノズルの浸漬深さと電磁攪拌コイルのコア厚との関係を示す模式図。 (a)攪拌流のみ、(b)ノズル吐出流のみ、(c)攪拌流とノズル吐出流が干渉した場合の鋳片厚み方向での速度勾配を模式的に示した図であり、直角三角形の底辺の長さが速度差を、また斜辺の長さが速度勾配の大きさを意味する。 攪拌流速と鋳片厚み方向での速度勾配との関係を示した図。 鋳片厚み方向での速度勾配と渦発生頻度との関係を示した図。 推力/(注入流量×コア厚/浸漬深さ)と渦発生頻度との関係を示した図。 鋳片厚み方向での速度勾配と推力/(流量×コア厚/浸漬深さ)との関係を示した図。 パウダー粘度と巻き込みが始まる臨界推力の関係を示した図。 推力とボイリング頻度の関係を示した図。 下部プールでの攪拌流の模式図。 推進力と循環領域長さおよびプール最下端でのトレーサー個数指数の関係を示した図。 同一方向推進時間とトレーサー個数の関係を示した図。 推進力を付与する電磁攪拌装置の設置位置と循環流領域長さの関係を示した図。 湯面近傍の電磁攪拌とプール下部に一組の電磁攪拌を設けた場合の流動状況模式図。

Claims (5)

  1. 水平断面内で旋回流を形成する電磁攪拌装置を鋳型内湯面近傍に設置し、連鋳ストランドプール内での流動を制御する方法において、注入流量Q(kg/s)、浸漬ノズルの浸漬深さL(m)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)、電磁攪拌装置の攪拌推力F(Pa/m)の関係が以下の関係式を満足することを特徴とする連続鋳造方法。
    F/(Q×D/L)≧80 (Pa・s/kg/m) ・・・・・(2)
  2. 電磁攪拌装置の攪拌推力F(Pa/m)とパウダーの粘度P(Pa・s)の関係が以下の関係式を満足することを特徴とする請求項1記載の連続鋳造方法。
    4800≦F≦aP 0.4 (Pa/m) ・・・・・・(3)
    ここで、a=15000(Pa 0.6 -1 -0.4
  3. ストランドプール内の湯面下2mから6mの領域内のいずれかの位置に、一方の短辺から他方の短辺に向けて一方向の推進力を付与し、かつ付与する推進力を周期的に変化するにあたり、付与する推進力X(Pa/m)と周期的に推進方向を切替える時間t(s)がそれぞれ以下の条件を満足することを特徴とする連続鋳造方法。
    5000≦X≦23000 (Pa/m) ・・・・・・・(4)
    10≦t≦60(s) ・・・・・・・(5)
  4. 水平断面内で旋回流を形成する電磁攪拌装置を鋳型内湯面近傍に設置したストランドプール内での流動を制御する装置において、注入流量Q(kg/s)、浸漬ノズルの浸漬深さL(m)、電磁攪拌装置のコア厚D(m)ならびに推力F(Pa/m)の関係が以下の関係式を満足するようにしたことを特徴とするストランドプール内流動制御装置。
    F/(Q×D/L)≧80 (Pa・s/kg/m) ・・・・・(6)
    4800≦F≦14000 (Pa/m) ・・・・・(7)
  5. ストランドプール内の湯面下2mから6mの領域内のいずれかの位置に、一方の短辺から他方の短辺に向けての一方向の推進力を付与し、その推進方向を周期的に変化させることが可能な電磁攪拌装置を設置することを特徴とする請求項4記載のストランドプール内での流動制御装置。
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