JP4439256B2 - 銀器類用洗浄剤組成物 - Google Patents
銀器類用洗浄剤組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4439256B2 JP4439256B2 JP2003428026A JP2003428026A JP4439256B2 JP 4439256 B2 JP4439256 B2 JP 4439256B2 JP 2003428026 A JP2003428026 A JP 2003428026A JP 2003428026 A JP2003428026 A JP 2003428026A JP 4439256 B2 JP4439256 B2 JP 4439256B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silverware
- silver
- cleaning
- acid
- aluminum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Description
研磨剤で磨く例としては、特許文献1には、研磨剤としてリン酸水素カルシウムと酸化アルミニウムを使用することが提案されている。しかし、研磨剤を使用した場合、銀器に対するダメージが大きく、好ましい方法とはいえない。
また、銀器類の形成材は、純銀によるものは少なく、銅、亜鉛、ニッケル等の基材表面に銀メッキされたものや銀合金が広く使用されている。銀メッキ品や銀合金でない場合も、銀中に不純物として、これら金属元素が少量含有されていることが多い。従って、単純に、銀器類にアルカリの洗浄剤を使用した場合、銀器類表面の傷やエッジ部分等の基材部が露出している部分から、あるいは合金中から、あるいは不純成分から、銅、亜鉛、ニッケル等の銀以外の金属成分が溶出し、この溶出成分が、洗浄過程中に銀器類の表面にメッキされた状態で再付着してしまう現象(再変色ともいう)がおき、新たに変色したり、再度変色したようになるなど、銀器にダメージを与えてしまうという問題があった。
一方、銀器類のうち、特に銀食器は、食材由来の有機物汚れが付着しており、この汚れは前記したような従来の銀器類用洗浄剤では、十分に洗浄することができなかった。
すなわち本発明は、アルカリ金属炭酸塩及びキレート剤を含有し、アルミニウム存在下で使用されることを特徴とする銀器類用洗浄剤組成物を提供するものである。
また本発明は、さらにアルカリ金属リン酸塩を含有することを特徴とする前記銀器類用洗浄剤組成物を提供するものである。
また本発明は、1重量%水溶液において、30℃で、pHが10以上及び/または電気伝導度が10mS/cm以上であることを特徴とする前記銀器類用洗浄剤組成物を提供するものである。
また本発明は、さらに変色防止剤を含有することを特徴とする前記銀器類用洗浄剤組成物を提供するものである。
また本発明は、銀器類が銀食器類であることを特徴とする前記銀器類用洗浄剤組成物を提供するものである。
さらにまた本発明は、前記の洗浄剤組成物を、水溶液の状態でアルミニウム存在下で使用することを特徴とする銀器類を洗浄する方法を提供するものである。
本発明でいうアルミニウム存在下で使用するとは、金属アルミニウムと本発明の銀器類用洗浄剤組成物中のアルカリ分とが水中で反応し、下記の反応式のように発生期水素といわれる水素原子が発生し、これが銀器類と電子の受け渡しが可能な状態、すなわち金属アルミニウムと銀器類が直接接触する、もしくは電子伝達可能な物質(金属等)を介して接触する状態であればよい。
Al + OH− + H2O → AlO2 − + 3H
AgS +2H → 2Ag + H2S
キレート剤の例としては、公知のキレート剤であればよく、アミノカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系及びリン酸系のものから選択される1又は2以上のものを使用することができる。
キレート剤の具体的な例をあげると、アミノカルボン酸系としては、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリアセチックアシッド、トリエチレンテトラアミンヘキサアセチックアシッド、ジカルボキシメチルグルタミックアシッド、ヒドロキシエチルイミノジアセチックアシッド、ジヒドロキシエチルグリシン、1,3−プロパンジアミンテトラアセチックアシッド、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンテトラアセチックアシッド等あるいはこれらの塩の1種または2種以上を使用することができる。ヒドロキシカルボン酸系のものとしては、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸等あるいはこれらの塩の1種または2種以上を使用することができる。リン酸系のものとしては、ヒドリキシエチリデンジホスホニックアシッド、ニトリロトリスメチレンホスホニックアシッド、ホスホノブタントリカルボキシリックアシッド等あるいはこれらの塩の1種または2種以上を使用することができる。
キレート剤の好ましい配合量は、本発明の銀器類用洗浄剤組成物中、0.01〜50重量%が好ましく、0.1〜20重量%がより好ましい。0.01重量%より少ないと、十分なキレート効果が得られず好ましくなく、50重量%より多いと、洗浄溶液中での溶解性の点で好ましくない。
本発明の銀器類用洗浄剤組成物は、0.1〜5重量%の濃度の水溶液として使用するのが好ましく、0.5〜1重量%の濃度で使用するのがより好ましい。洗浄時の水温は、30〜70℃好ましく、50〜60℃がより好ましい。30℃より低いと十分な金属アルミニウムとの反応が行われない点で好ましくなく、70℃より高いと作業上の安全性の点から好ましくない。
本発明の銀器類用洗浄剤組成物を使用する場合に、存在させるアルミニウムの量は、本発明の銀器類用洗浄剤組成物100gに対して0.1〜10gの割合で使用すればよい。
本発明の銀器類用洗浄剤組成物には、上記成分のほかに、任意の配合成分として、界面活性剤、水溶性溶剤、色素、防腐剤、等があげられる。
使用される銀器類の例としては、銀製品、銀メッキ製品、銀合金製品であればよく、具体的には、スプーン、フォーク等の銀食器類、日用品類、宝飾品類、貴金属製品、銀細工製品、アンティーク製品等があげられる。特に銀食器類の洗浄に好ましく使用される。
銀メッキ製スプーンを25℃、1重量%硫化ナトリウム水溶液に浸漬し、その表面にターニッシュを生成させ試験に供試した。本発明の銀器類用洗浄剤組成物(実施例1〜7)は1重量%の水溶液とし、60℃に調整して洗浄液とした。実施例1〜7のそれぞれの洗浄液中にアルミホイルを0.2g/l添加した後、すぐに銀器を浸漬し1分間保持した。
比較品(比較例1〜4)は1重量%の水溶液で、比較例5の液体酸洗浄剤はそのままで25℃に調整し、銀器を浸漬し1分間保持した。
それぞれの洗浄液に1分間銀器を浸漬させた後の銀器の表面状態を以下の基準で目視評価した。結果を表1に示す。
◎:光沢が完全に回復した。
○:ほぼ光沢が回復した。
△:一部光沢が回復した。
×:ほとんど光沢が回復しなかった。
清浄(銀色)光沢の銀メッキスプーンを、上記<光沢回復能評価>と同様に調整した洗浄液に5時間浸漬させた後、銀器の表面状態を以下の基準で目視評価した。結果を表1に示す。
◎:変色しなかった。
○:ほとんど変色しなかった。
△:一部黄色く変色した。
×:全体が黄色く変色した。
上記、<光沢回復能評価>と同様に洗浄した銀器を、洗浄後、25℃で空気中に1週間放置し、洗浄直後の銀器表面状態と放置後の状態を以下の基準で目視にて比較評価した。結果を表1に示す。
◎:変色しなかった。
○:ほとんど変色しなかった。
△:一部黄色く変色した。
×:全体が黄色く変色した。
傷のついた洋白地金の銀メッキスプーンを、上記<光沢回復能評価>と同様に調整した洗浄液に5時間浸漬させた後、銀器の表面状態を以下の基準で目視評価した。結果を表1に示す。
◎:表面状態に全く変化はなかった。
○:ほとんど表面状態に変化はなかった。
△:一部表面に地金由来の金属がメッキされた。
×:表面全体に地金由来の金属がメッキされた。
銀メッキ性のスプーンに0.5g汚垢(牛脂:スキムミルク:コーンスターチ=1:1:1(重量比))を塗布し試験に供試した。上記<光沢回復能評価>と同様に調整した洗浄液に1分間浸漬させた後、表面状態を以下の基準で目視評価した。結果を表1に示す。
◎:完全に汚れが除去された。
○:ほぼ完全に汚れが除去された。
△:一部汚れが残留していた。
×:多く汚れが残留していた。
Claims (7)
- アルカリ金属炭酸塩及びキレート剤を含有し、アルミニウム存在下で使用されることを特徴とする銀器類用洗浄剤組成物。
- さらにアルカリ金属リン酸塩を含有することを特徴とする請求項1記載の銀器類用洗浄剤組成物。
- 1重量%水溶液において、30℃で、pHが10以上及び/または電気伝導度が10mS/cm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の銀器類用洗浄剤組成物。
- さらに変色防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の銀器類用洗浄剤組成物。
- 銀器類が銀食器類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の銀器類用洗浄剤組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物を、水溶液の状態でアルミニウム存在下で使用することを特徴とする銀器類を洗浄する方法。
- 銀器類が銀食器類であることを特徴とする請求項6に記載の銀器類を洗浄する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003428026A JP4439256B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 銀器類用洗浄剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003428026A JP4439256B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 銀器類用洗浄剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005187852A JP2005187852A (ja) | 2005-07-14 |
JP4439256B2 true JP4439256B2 (ja) | 2010-03-24 |
Family
ID=34787135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003428026A Expired - Fee Related JP4439256B2 (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 銀器類用洗浄剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4439256B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5561987B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2014-07-30 | 小林製薬株式会社 | 義歯洗浄剤 |
JP5641759B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-12-17 | 小林製薬株式会社 | 義歯洗浄剤 |
WO2017204148A1 (ja) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | 花王株式会社 | 硬質表面の洗浄方法 |
-
2003
- 2003-12-24 JP JP2003428026A patent/JP4439256B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005187852A (ja) | 2005-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI424091B (zh) | 用於銅及銅/鎳層之穩定蝕刻溶液 | |
CN101903988B (zh) | 蚀刻剂、蚀刻方法及蚀刻剂制备液 | |
JP5699794B2 (ja) | アルミニウム酸化皮膜用除去液及びアルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法 | |
JPH04231484A (ja) | フェニルメルカプトテトラゾール/トリルトリアゾール腐食抑制組成物 | |
CN115466964A (zh) | 一种铝及铝合金精密零件的多合一清洗剂及其应用 | |
GB2176798A (en) | Alkaline cleaner composition | |
JP4439256B2 (ja) | 銀器類用洗浄剤組成物 | |
TWI779028B (zh) | 蝕刻液組成物及蝕刻方法 | |
JP2001064700A (ja) | Al基金属材用洗浄剤および洗浄方法 | |
JP2005163108A (ja) | エッチング剤及びこれを用いたエッチング方法 | |
US3888778A (en) | Bright dip composition for tin/lead | |
JPH02217431A (ja) | 銅素地から錫、鉛、または錫・鉛合金析出物を剥離する方法と剥離用組成物 | |
WO2020251016A1 (ja) | 過酸化水素分解抑制剤 | |
CN104498950A (zh) | 一种高选择性钛层腐蚀液组合物 | |
US3644155A (en) | Cleaning and brightening of lead-tin alloy-resisted circuit boards | |
JP4277954B2 (ja) | スズまたはスズ合金めっきの変色除去・防止剤 | |
JP2002194574A (ja) | 錫又は錫合金皮膜剥離液 | |
JP4078473B2 (ja) | 金属研磨方法 | |
CN113430063A (zh) | 用于选择性移除硬遮罩的清洗液、其制备方法及应用 | |
JP2007194615A (ja) | 半導体製造装置洗浄用組成物及びそれを用いた洗浄方法 | |
JP4399709B2 (ja) | スズ含有合金製部品用洗浄剤組成物および洗浄方法 | |
JP2013075971A (ja) | 洗浄剤組成物およびその製造方法 | |
JP7416425B2 (ja) | アルミニウムおよびアルミニウム合金のめっき前処理方法 | |
WO2000075404A1 (fr) | Decapant electrolytique de l'argent et procede de decapage electrolytique | |
JP3500239B2 (ja) | 析出強化型銅合金製品の電解エッチング液および電解エッチング方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061027 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090526 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090722 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091222 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100105 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4439256 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |