JP4437795B2 - 車両制御システム及び電子制御装置 - Google Patents

車両制御システム及び電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4437795B2
JP4437795B2 JP2006067202A JP2006067202A JP4437795B2 JP 4437795 B2 JP4437795 B2 JP 4437795B2 JP 2006067202 A JP2006067202 A JP 2006067202A JP 2006067202 A JP2006067202 A JP 2006067202A JP 4437795 B2 JP4437795 B2 JP 4437795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
data
electronic control
dependent
dependent data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006067202A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007238044A (ja
Inventor
尊裕 司代
誠司 宮本
和佳 野田
良 伊藤
洋之 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006067202A priority Critical patent/JP4437795B2/ja
Priority to US11/717,179 priority patent/US8010257B2/en
Priority to EP07005174.3A priority patent/EP1834840B1/en
Publication of JP2007238044A publication Critical patent/JP2007238044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4437795B2 publication Critical patent/JP4437795B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/023Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements for transmission of signals between vehicle parts or subsystems
    • B60R16/0231Circuits relating to the driving or the functioning of the vehicle
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J3/00Time-division multiplex systems
    • H04J3/02Details
    • H04J3/06Synchronising arrangements
    • H04J3/0635Clock or time synchronisation in a network
    • H04J3/0682Clock or time synchronisation in a network by delay compensation, e.g. by compensation of propagation delay or variations thereof, by ranging
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J3/00Time-division multiplex systems
    • H04J3/02Details
    • H04J3/14Monitoring arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/12Protocols specially adapted for proprietary or special-purpose networking environments, e.g. medical networks, sensor networks, networks in vehicles or remote metering networks

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electric Clocks (AREA)

Description

この発明は、いわゆるリアルタイム制御を車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて行う車両制御システム及び該車両制御システムに用いられる電子制御装置に関する。
この種の車両制御システムでは、例えば吸入空気量などの車両状況を監視するとともにこれを時間依存データとして上記車内ネットワーク上の複数の電子制御装置の間で授受する。そして、こうして共有される時間依存データに基づいて各種車載機器の分散制御を同期して行うこととなる。したがって、このような車両制御システムでは、各種車載機器の分散制御を行うにあたり、当該制御に供されるデータ、すなわち上記時間依存データの新鮮度が適切に維持されていることが、当該分散制御にかかる適正性を確保する上で重要である。
そこで従来は、この種の車両制御システムとして、例えば特許文献1に記載の車両制御システムを採用することが提案されている。
すなわち、この特許文献1に記載の車両制御システムでは、上記車内ネットワーク上の各電子制御装置が上記時間依存データの取得された時刻(タイムスタンプ)を管理する。そして、各種車載機器の分散制御に際しては、この管理される時刻(タイムスタンプ)を現在時刻と比較することにより上記時間依存データについての新鮮度を評価する。すなわち、このように時間依存データの有効性の有無を判定し、ひいてはこの判定結果に応じた適切な制御を行うことで、上記分散制御にかかる適正性を確保するようにしている。
特開2005−199954号公報
このように、上記従来の車両制御システムによれば、上記時間依存データの有効性の有無についての判定処理を通じて上記分散制御にかかる適正性は確かに確保される。しかしながら、このような従来の車両制御システムでは、その稼動状況によっては、上記有効性の有無についての判定にかかる信頼性が著しく低下しかねない。
すなわち、上記従来の車両制御システムは、いわゆる時刻同期のネットワークシステムとして実現されるものであるが、この同期される時刻は通常、定期的にカウントアップされるカウンタによるカウント値などとして表現される。ただし、こうしたカウンタは、例えばカウント値がその最大値までカウントアップされる度にリセットされるものであり、特定の数値範囲内の数値を周期的(例えば「2」秒毎)に繰り返し用いることによって時刻を表現するものである。このため、当該車両制御システムに何らかの異常が発生している間にカウント値が一周し、この一周したカウント値によって示される時刻をもとに上記有効性の有無についての判定処理が行われるようなことがあると、判定誤りが生じ、ひいては上述のリアルタイム制御にも悪影響を及ぼしかねない。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することのできる車両制御システム及び電子制御装置を提供することを目的とする。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の車両制御システムでは、車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにあって、前記各電子制御装置が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定することとした。
このような構成によれば、上記時間依存データの有効性の有無の判定が、上記計時手段による計時時間に基づいて行われる。したがって、同期される時刻を示す数値(カウント値)が一周してしまうような前述のシステム異常が発生した場合であっても、上記分散制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することができるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性も適切に確保することができるようになる。なお、時間依存データとは、例えば、吸入空気量や燃料噴射量、温度、車速、機関回転数など、上記分散制御に供されるデータのうち、時間の経過に伴って物理量が変化するデータのことである。
ところで上述の通り、このような車両制御システムでは、上記時間依存データと併せて上記新しさを示すデータも上記複数の電子制御装置の間で授受されることとなるが、こうしたデータ通信においても、上記新しさを示すデータとして上記計時手段による計時時間を用い、該計時時間を上記車内ネットワーク上の他の電子制御装置に送信することは可能である。ただし、上記送信されるデータとしてこのような計時時間を単に用いた場合、上記車内ネットワークの通信負荷や各電子制御装置の処理負荷などによって当該通信に遅延が生じるようなことがあると、この遅延した時間分が上記送信されるデータ(計時時間)に反映されないといった懸念がある。すなわちこの場合、上記新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置によって実行される車両制御とその受信側となる電子制御装置によって実行される車両制御との間に不整合が生じかねず、ひいては上記分散制御にかかる適正性にも悪影響を及ぼすようになる。
そこで、請求項1に記載の車両制御システムでは、上記車両制御システムにおいて、前記各電子制御装置が、前記車内ネットワーク上の他の電子制御装置から前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを受信するとともに、該時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻に基づいて前記時間依存データが取得されてからの時間を前記計時手段を通じて計時するようにしている。このような構成であれば、上記通信に遅延が生じたときであっても、この遅延した時間分が上記受信されるデータに反映されるようになり、上記分散制御にかかる適正性をより適切に確保することができるようになる。
また、この場合において、請求項2に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記有効性の有無の判定に際し、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定するようにすれば、上記有効性についての有無の判定をより簡易に行うことができるようになる。
また、請求項2に記載の車両制御システムにおいて、請求項3に記載の車両制御システムによるように、前記無効データの登録を、前記計時手段による計時時間に予め定められている無効値が設定されるかたちで行うようにすれば、上記無効データを登録しておくための記憶容量の削減を図ることができることはもとより、上記無効データについての登録の有無の判断も、上記計時手段による計時時間に基づいて容易に行うことができるようになる。
また、請求項2または3に記載の車両制御システムにおいて、上記無効データの登録については、例えば請求項に記載の車両制御システムによるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項5に記載の車両制御システムによるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項6に記載の車両制御システムによるように、
・前記計時手段が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を
超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する。
等々、といったかたちで上記無効データを登録するようにすることが、時間依存データが取得されてからの時間の計時をソフトウェアによって実現する上で望ましい。
また、請求項2〜のいずれか一項に記載の車両制御システムにおいて、請求項7に記載の車両制御システムでは、前記各電子制御装置が、前記時刻データが受信されるときの受信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻を該受信時刻から減算し、これによって得られる減算値をもとに前記時間依存データが取得されてからの時間を前記計時手段を通じて計時するようにした。このような構成では、受信される時刻データを、上記時間依存データが上記送信側の電子制御装置によって取得されてからの時間(データ鮮度)に変換することができるようになり、受信側の電子制御装置が、こうしたデータ鮮度に基づいて上記受信される時間依存データについての有効性の有無の判定を適切に行うことができるようになる。
また、請求項に記載の車両制御システムにおいては、請求項8に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記時刻データの受信に際し、当該装置が内蔵する時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記無効データを登録するようにすることが、上記分散制御にかかる適正性を好適に維持する上で望ましい。
また、請求項2〜8のいずれか一項に記載の車両制御システムにおいては、請求項に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記受信される時刻データによって示される時刻が無効値であるとき、前記無効データを登録するようにすることが、上記分散制御にかかる適正性を好適に維持する上でより望ましい。
一方、車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについて
の新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにあって、前記各電子制御装置が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにおいて、請求項10に記載の車両制御システムでは、前記各電子制御装置が、前記新しさを示すデータの送信に際し、該新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するようにしている。このような構成によっても、上記通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記送信されるデータに反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
なお、上記送信される時刻データについては、例えば請求項10に記載の車両制御システムによるように、
・前記各電子制御装置が、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を該送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに作成し、送信する。
若しくは、請求項11に記載の車両制御システムによるように、
・前記各電子制御装置が、前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データが格納される記憶手段を備え、該記憶手段に格納されている時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信する。
等々、といったかたちで上記時刻データの作成、送信を行うようにすることが実用上望ましい。
ただし、上記送信される時刻データを、上記計時手段による計時時間とその送信時刻との減算値から作成するとした場合(請求項10に記載の車両制御システム)には、前記各電子制御装置が、前記時刻データの送信に際して前記時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記時刻データを無効値として送信するようにすることがより望ましい。すなわちこの場合、上記受信側となる電子制御装置では、上記時刻データとして無効値が受信されることに基づき上記送信側となる電子制御装置が内蔵する時計手段の異常を認識し、該認識に応じた適切な処理を施すことが可能となる。
また、請求項10または11に記載の車両制御システムにおいても、請求項12に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記有効性の有無の判定に際し、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定するようにすれば、上記有効性についての有無の判定をより簡易に行うことができるようになる。
また、請求項12に記載の車両制御システムにおいても、請求項13に記載の車両制御システムによるように、前記無効データの登録を、前記計時手段による計時時間に予め定められている無効値が設定されるかたちで行うようにすれば、上記無効データを登録しておくための記憶容量の削減を図ることができることはもとより、上記無効データについての登録の有無の判断も、上記計時手段による計時時間に基づいて容易に行うことができるようになる。
また、請求項12または13に記載の車両制御システムにおいて、上記無効データの登録についても、例えば請求項14に記載の車両制御システムによるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項15に記載の車両制御システムによるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項16に記載の車両制御システムによるように、
・前記計時手段が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する。
等々、といったかたちで上記無効データを登録するようにすることが、時間依存データが取得されてからの時間の計時をソフトウェアによって実現する上で望ましい。
なお、上記計時手段は、例えば、請求項17に記載の車両制御システムによるように、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るものであることが実用上望ましい。
特に、請求項18に記載の車両制御システムによるように、車内ネットワーク上の複数
の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにあって、前記各電子制御装置が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する場合でも、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るようにすることができる。
また、請求項18に記載の車両制御システムにおいては、請求項19に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記新しさを示すデータの送信に際し、該新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するようにしている。このような構成によっても、上記通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記送信されるデータに反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
そして、請求項19に記載の車両制御システムにおいては、請求項20に記載の車両制御システムによるように、前記各電子制御装置が、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を該送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに上記時刻データの作成、送信を行うようにすることが実用上望ましい。
他方、請求項21に記載の電子制御装置によるように、車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置として、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記判定手段が、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定するようにした場合であっても、上記請求項1に記載の車載制御システムと同様、同期される時刻を示す数値(カウント値)が一周してしまうような前述のシステム異常が発生した場合であっても、上記分散制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することができるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性も適切に確保することができるようになる。
また、この場合も、請求項21に記載の電子制御装置によるように、前記通信制御手段が、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置から受信するとともに、前記計時手段は、該受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻に基づいて前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するようにしても、上記通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記受信されるデータに反映されるようになり上記分散制御にかかる適正性より適切に確保することができるようになる。
そしてこの場合も、請求項22に記載の電子制御装置によるように、前記判定手段が、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定するようにすれば、上記有効性についての有無の判定をより簡易に行うことができるようになる。
また、この場合もさらに、請求項23に記載の電子制御装置によるように、前記無効データの登録を、前記計時手段による計時時間に予め定められている無効値が設定されるかたちで行うようにすれば、上記無効データを登録しておくための記憶容量の削減を図ることができることはもとより、上記無効データについての登録の有無の判断も、上記計時手段による計時時間に基づいて容易に行うことができるようになる。
また、請求項21または22に記載の電子制御装置においても、上記無効データの登録については、例えば請求項24に記載の電子制御装置によるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項25に記載の電子制御装置によるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項26に記載の電子制御装置によるように、
・前記計時手段が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する。
等々、といったかたちで上記無効データを登録するようにすることが、時間依存データが取得されてからの時間の計時をソフトウェアによって実現する上で望ましい。
また、請求項22〜26のいずれか一項に記載の電子制御装置において、請求項27に記載の電子制御装置では、前記通信制御手段が、前記時刻データが受信されるときの受信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻を該受信時刻から減算し、前記計時手段が、この減算値をもとに前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するようにしている。このような構成では、受信される時刻データを、上記時間依存データが上記送信側の電子制御装置によって取得されてからの時間(データ鮮度)に変換することができるようになり、受信側の電子制御装置が、こうしたデータ鮮度に基づいて上記受信される時間依存データについての有効性の有無の判定を適切に行うことができるようになる。
また、請求項27に記載の電子制御装置においては、請求項28に記載の電子制御装置によるように、前記通信制御手段が、前記時刻データの受信に際し、当該手段が内蔵する時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記無効データを登録するようにすることが、上記分散制御にかかる適正性を好適に維持する上で望ましい。
また、請求項22〜28のいずれか一項に記載の電子制御装置においては、請求項29に記載の電子制御装置によるように、前記各電子制御装置が、前記受信される時刻データによって示される時刻が無効値であるとき、前記無効データを登録するようにすることが、上記分散制御にかかる適正性を好適に維持する上でより望ましい。
一方、請求項30に記載の電子制御装置によるように、車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置として、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記判定手段が、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する電子制御装置において、前記通信制御手段が、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するようにすれば、該通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記送信されるデータに反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
そしてこの場合も、上記送信される時刻データについては、例えば請求項30に記載の電子制御装置によるように、
・前記通信制御手段が、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を前記送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに作成し、送信する。
若しくは、請求項31に記載の電子制御装置によるように、
・前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データが格納される記憶手段をさらに備え、前記通信制御手段が、該記憶手段に格納されている時刻データを前記車内ネットワ
ークを通じて他の電子制御装置に送信する。
等々、といったかたちで上記時刻データの作成、送信を行うようにすることが実用上望ましい。
また、これも同様、上記請求項30に記載の電子制御装置においては特に、前記通信制御手段が、前記時刻データの送信に際して前記時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記時刻データを無効値として送信するようにすることが、受信側となる電子制御装置において上記分散制御をより適切に行う上で望ましい。
そしてこの場合も、請求項30または31に記載の電子制御装置において、請求項32に記載の電子制御装置によるように、前記判定手段が、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定するようにすれば、上記有効性についての有無の判定をより簡易に行うことができるようになる。
また、さらにこの場合、請求項32に記載の電子制御装置において請求項33に記載の電子制御装置によるように、前記無効データの登録を、前記計時手段による計時時間に予め定められている無効値が設定されるかたちで行うようにすれば、上記無効データを登録しておくための記憶容量の削減を図ることができることはもとより、上記無効データについての登録の有無の判断も、上記計時手段による計時時間に基づいて容易に行うことができるようになる。
また、これも同様、請求項32または33に記載の電子制御装置においては、上記無効データの登録については、例えば請求項34に記載の電子制御装置によるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項35に記載の電子制御装置によるように、
・前記無効データを、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録する。
若しくは、請求項36に記載の電子制御装置によるように、
・前記計時手段が、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する。
等々、といったかたちで上記無効データを登録するようにすることが、時間依存データが取得されてからの時間の計時をソフトウェアによって実現する上で望ましい。
なお、上記計時手段は、例えば、請求項37に記載の電子制御装置によるように、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るものであることが実用上望ましい。
特に、請求項38に記載の電子制御装置によるように、車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置として、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記判定手段が、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する場合でも、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るようにすることができる。
また、請求項38に記載の電子制御装置においては、請求項39に記載の電子制御装置によるように、前記通信制御手段が、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するようにすれば、該通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記送信されるデータに反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
そして、請求項39に記載の電子制御装置においては、請求項40に記載の電子制御装置によるように、前記通信制御手段が、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を前記送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに上記時刻データの作成、送信を行うようにすることが実用上望ましい。
(第1の実施の形態)
以下、この発明にかかる車両制御システム及び電子制御装置の第1の実施の形態について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態にかかる車両制御システムも、時刻同期のネットワークシステムを採用して、いわゆるリアルタイム制御を車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて行うシステムである。
具体的には、この実施の形態の車両制御システムは、図1に例示するように、
・内燃機関の吸気系に吸入される空気の量(吸入空気量)を計測しつつ、スロットルバルブの開度量を制御するスロットルバルブ制御装置110。
・内燃機関の燃焼室に供給すべき燃料量(燃料供給量)を演算しつつ、インジェクタによる燃料噴射量等を制御するインジェクタ制御装置120。
を含む複数の電子制御装置100を上記車内ネットワーク1上に備えて構成されている。そして、この車両制御システムでは、各々監視される吸入空気量や燃料噴射量を含めて各種の車両データ(時間依存データ)が上記複数の電子制御装置100の間で授受され、こうして共有される時間依存データに基づいて各種車載機器(スロットルバルブやインジェクタなど)の分散制御が同期して行われる。また、この実施の形態にかかる車両制御システムでは、このような時間依存データについての新しさを示すデータも上記複数の電子制御装置100の間で授受される。そして、上記分散制御に際しては、この新しさを示すデータに基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定し(判定手段)、その判定結果に応じた適切な制御を行うようにすることで、当該制御にかかる適正性を確保するようにしている。
しかしながら、前述の通り、このような判定処理に際し、上記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)を上記新しさを示すデータとして用い、該時刻データに基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定しようとすれば、上記判定に誤りが生じ、ひいては上述のリアルタイム制御にも悪影響を及ぼしかねない。
そこで、この実施の形態では、車両制御システムは、上記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、上記有効性の有無の判定に際しては、上記新しさを示すデータとして上記計時手段による計時時間(データ鮮度)を用い、該計時時間に基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定するようにしている。これにより、上記有効性の有無を判定するにあたり、同期される時刻を示す数値(カウント値)が一周してしまうような前述のシステム異常が発生した場合であっても、上記計時時間に基づいて上記分散制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することができるようになる。
ただしその一方で、上記複数の電子制御装置の間での通信に際し、このような計時時間が上記新しさを示すデータとして用いられて通信されるようなことがあると、上記分散制御にかかる適正性は必ずしも確保されるとは限らない。
図2(a)は、上記新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置100における上記計時時間を、上記時間依存データが取得されてからの実際の経過時間と対応させて示すグラフである。また、図2(b)は、上記新しさを示すデータの受信側となる電子制御装置100における上記計時時間を、上記時間依存データが取得されてから実際に経過した時間と対応させて示すグラフである。また、図2(c)は、上記送信側となる電子制御装置100と上記受信側となる電子制御装置100との間での通信に遅延が生じたときの様子を示すブロック図である。
すなわち、いま、図2(a)〜(c)に示されるように、上記時間依存データが取得されてから「x」ミリ秒の時間が経過していることを示すデータが上記新しさを示すデータとしてその送信側となる電子制御装置100から送信されたとする。そしてこのとき、当該通信に例えば「2」ミリ秒の遅延が発生したとすると、この遅延した「2」ミリ秒の時間分は上記送信されるデータの内容、すなわち上記時間依存データについての新しさの低下分として反映されない。このため、上記新しさを示すデータの受信側となる電子制御装置100では、上記時間依存データが取得されてから「x+2」ミリ秒の時間が経過した時点で、上記時間依存データが取得されてから「x」ミリ秒の時間しか経過していないことを示すデータを受信することとなる。したがって、このようなデータに基づき、上記新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置100とその受信側となる電子制御装置100とによって各種車載機器の分散制御が行われるようなことがあると、それら制御に不整合が生じ、ひいては上記分散制御にかかる適正性にも悪影響を及ぼすようになる。
この点、この実施の形態では、車両制御システムは、上記新しさを示すデータの通信に際しては、該新しさを示すデータとして上記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)を用い、該時刻データを上記車内ネットワーク1を通じて他の電子制御装置との間で授受するようにしている。これにより、それら電子制御装置の間での通信に遅延が発生した場合であっても、図3(a)〜(c)に示されるように、この遅延した時間分は上記送信されるデータの内容、すなわち上記時間依存データについての新しさの低下分として反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
図4は、図1に例示した電子制御装置100のうち、特にスロットルバルブ制御装置110及びインジェクタ制御装置120の内部構造をブロック図として機能的に示したものである。以下、同図4を併せ参照してこれら制御装置110、120の内部構造及びそれらの電気的な動作をさらに具体的に説明する。なお上述の通り、この実施の形態において、これら制御装置110、120は、吸入空気量についての計測処理などのほか、スロットルバルブの開度量の制御や、インジェクタによる燃料噴射量等の制御など、各種車載機器の制御も併せ行う装置であるが、ここでは、説明の便宜上、こうした分散制御に関わる部分についてはその図示を割愛し、上記新しさを示すデータについての各種操作やその管理を行う部分を中心に説明することとする。また、ここでは、上記時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置として上記スロットルバルブ制御装置110を、また受信側の電子制御装置として上記インジェクタ制御装置120をそれぞれ想定している。
同図4に示されるように、送信側となるスロットルバルブ制御装置110は、上述の分散制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータの操作、管理等を行うデータ操作部111を中心に構成されている。このデータ操作部111は、空気量計測部112や時刻同期部(時計手段)113、データ格納部114、通信部115等との間でそれらデータの授受を行うこととなる。
ここで、上記空気量計測部112は、例えばエアフローセンサ等を通じて内燃機関の吸気系に吸入される空気の量(吸入空気量)を計測するとともに、上記データ操作部111に対し、この計測した吸入空気量の上記データ格納部114への登録を要求する部分である。すなわち後述するが、上記データ操作部111は、こうした登録要求に基づいて上記時間依存データ(ここでは吸入空気量)及び該時間依存データについての新しさを示すデータを上記データ格納部114に格納することとなる。また、上記時刻同期部113は、車内ネットワーク1上の他の電子制御装置と同期した時刻を例えばカウンタ等による適宜のカウント値として表示する部分である。また、上記データ格納部114は、上記時間依存データとしての吸入空気量に該吸入空気量が取得されてからの時間であるデータ鮮度が付与されるかたちで、それら吸入空気量及びそのデータ鮮度がデータ領域114a及びデータ鮮度領域114bにそれぞれ登録される部分(例えばRAMなどのメモリ)である。また、上記通信部115は、吸入空気量などの時間依存データやその取得された時刻を示すデータなどを上記車内ネットワーク1を介して他の電子制御装置との間で授受する部分である。
これに対し、受信側となるインジェクタ制御装置120は、上述の分散制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータの操作、管理等を行うデータ操作部121を中心に構成されている。このデータ操作部121は、供給燃料計算部122や時刻同期部123、データ格納部124、通信部125等との間での各種データの授受を行うこととなる。
ここで、上記供給燃料計算部122は、例えば上記データ操作部111に対し、上記データ格納部124に登録されている吸入空気量の取得を要求し、こうして取得される吸入空気量との関係などから、目標とされる空燃比を実現する上で適切な供給燃料量を計算する部分である。すなわち、こうして計算された供給燃料量が、上述のインジェクタによる燃料噴射量等の制御に供されることとなる。また、上記時刻同期部123は、車内ネットワーク1上の他の電子制御装置と同期した時刻を例えばカウンタ等による適宜のカウント値として表示する部分である。また、上記データ格納部124は、上記供給燃料計算部122によって計算された供給燃料量や上記スロットルバルブ制御装置110から送信された吸入空気量などの時間依存データにそのデータ鮮度が付与されるかたちで、それら時間依存データ及びそのデータ鮮度がデータ領域124a及びデータ鮮度領域124bにそれぞれ登録される部分(例えばRAMなどのメモリ)である。また、上記通信部125は、吸入空気量などの時間依存データやその取得された時刻を示すデータなどを上記車内ネットワーク1を介して他の電子制御装置との間で授受する部分である。
図5は、こうした制御装置110、120のうち、上記新しさを示すデータの送信側となるスロットルバルブ制御装置110において、上記計測された吸入空気量の上記データ格納部114への登録要求があったとき、上記データ操作部111によって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、いま、上記空気量計測部112によって吸入空気量が新たに計測され、上記データ操作部111に対し、この計測された吸入空気量についての上記データ格納部114への登録が要求されたとすると、このデータ操作部111はまず、同図5に示されるように、ステップS11の処理として、該要求を受けた吸入空気量(時間依存データ)を上記データ格納部114のデータ領域114aに格納する。そして、こうして吸入空気量(時間依存データ)を上記データ格納部114に登録した上で、その登録からの時間を計時すべく、次にステップS12の処理として、同吸入空気量についてのデータ鮮度(計時時間)を上記データ格納部114のデータ鮮度領域114bに格納する。ただしこの際、そのデータ鮮度についてはその値を「0」として登録しておく。
図6は、上記データ鮮度領域114bに格納されているこのような計時時間としてのデータ鮮度を更新する制御についてその処理手順を示すフローチャートである。なお、この制御は、例えば上記時刻同期部113によって表示される時刻などに基づいて上記データ操作部111により定期的に行われる。
この制御に際しては、まず、同図6に示されるように、ステップS21の処理として、上記データ鮮度が付与されるかたちで登録されている時間依存データが上記データ格納部114のデータ領域114aに存在するか否かの判断を行う。すなわち、当該データ鮮度についての更新処理は、このステップS21の処理において、上記吸入空気量などの時間依存データが上記データ領域114aに登録されていると判断されることを条件に、以下のステップS22〜S27の処理として行われる。
まず、上記ステップS22の処理では、該当する時間依存データ、例えば上記計測された吸入空気量についてのデータ鮮度に無効値が設定されているか否かの判断を行う。すなわち後述するが、この実施の形態では、上記時間依存データとしての吸入空気量に有効性がないと判断されるとき、該当するデータ鮮度にその無効を示す値として予め定められている無効値を設定するようにしている。したがって、このステップS22の処理において、該当する時間依存データについてのデータ鮮度に無効値が設定されていると判断されるときは、該データ鮮度を更新することなく、後述のステップS27の処理に移行する。
一方、このステップS22の処理において、該当するデータ鮮度に無効値が設定されていないときは、次にステップS23の処理として、該当するデータ鮮度をその値がカウントアップされるかたちで更新し、これによって上記吸入空気量が上記データ格納部114に登録(取得)されてからの時間を計時する。そしてその後は、こうして更新されたデータ鮮度に上述の無効値を設定すべきか否かの判断及び該判断に基づく制御を以下のステップS24〜S26の処理を通じて行う。
すなわち、まず、ステップS24の処理として、該当する時間依存データ、例えば上記吸入空気量に対してその有効期限の設定があるか否かの判断を行う。そして、該有効期限の設定がないと判断されるときは、次にステップS25aの処理として、上記更新されたデータ鮮度のカウント値が当該新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断する。そして、該カウント値が、例えばその最大カウント値までカウントアップされている場合など、当該新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えると判断されるときは、上記データ鮮度のカウント値にその無効を示す値として予め定められている無効値を設定した時点で(ステップS26)、後述のステップS27の処理に移行する。ただし、上記ステップS25aの処理において、上記カウント値が当該新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えないと判断されるときは、上記ステップS26の処理を行うことなく、後述のステップS27の処理に移行する。
一方、上記ステップS24の処理において、該当する時間依存データ、例えば上記吸入空気量に対してその有効期限の設定がないと判断されるときは、次にステップS25bの処理として、上記データ鮮度領域114bに格納されているデータ鮮度のカウント値がその有効期限を経過するか否かを判断する。なお、この有効期限は、上記カウント値が当該新しさを示すデータとして表現し得る限界時間よりも小さい値として設定されるものである。そして、該カウント値が、該有効期限を経過すると判断されるときは、上記データ鮮度のカウント値にその無効を示す値として予め定められている無効値を設定した時点で(ステップS26)、後述のステップS27の処理に移行する。ただし、上記ステップS25bの処理において、上記カウント値がその有効期限を経過しないと判断されるときは、上記ステップS26の処理を行うことなく、後述のステップS27の処理に移行する。
ちなみに、上記ステップS27の処理では、該当する時間依存データ、例えば上記吸入空気量のほかにデータ鮮度の付与された時間依存データが上記データ格納部114のデータ領域114aに登録されているか否かの判断を行う。そして、このようなデータが上記データ格納部114のデータ領域114aに登録されている限り、その時間依存データについてのデータ鮮度を対象として上記ステップS22〜S27の処理を繰り返し行うこととなる。そして、こうした処理の結果、上記ステップS27の処理において、全てのデータ鮮度についての更新が完了したと判断された時点で、この制御を終了する。
このように、上記時間依存データが取得されてからの時間を計時するようにすることで、上述の分散制御を同期して行うにあたり、上記有効性の有無の判定をこうした計時時間(データ鮮度)に基づいて行うことができるようになる。すなわち、同期される時刻を示す数値(カウント値)が一周してしまうような前述のシステム異常が発生した場合であっても、上記計時時間(データ鮮度)に基づいて上記分散制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することができるようになる。
図7は、上記送信側となるスロットルバルブ制御装置110から上記時間依存データとしての吸入空気量及び該吸入空気量についての新しさを示すデータがその受信側となるインジェクタ制御装置120に送信されるとき、上記データ操作部(通信制御手段)111によって行われる通信制御についてその処理手順を示すフローチャートである。次に、同図7を参照して、該通信制御の処理手順を説明する。なお、この処理は、例えば所定期間ごとに行われる。
この制御に際してはまず、ステップS31の処理として、当該通信の対象となる吸入空気量及び該吸入空気量についてのデータ鮮度を上記データ格納部114のデータ領域114a及びデータ鮮度領域114bから各々読み出す。また併せて、上記時刻同期部113から現在の時刻を取得する。そして次に、ステップS32の処理として、上記時刻同期部113により表示されている現在の時刻が正常であるか否かの判断を行う。なお、この処理は、例えば上記時刻同期部113によって表示されている時刻が予め定められた期間内に更新されるか否かの判断処理として行われる。そして、こうした判断処理の結果、上記時刻同期部113により表示されている現在時刻が正常であるときは、次にステップS33aの処理として、上記吸入空気量が取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)を作成する。なお、この実施の形態では、上記データ鮮度領域114bに格納されている鮮度データ、すなわち上記吸入空気量が取得されてからの時間を上記現在の時刻から減算し、これによって算出される該吸入空気量が取得された時刻をもとに、当該通信の対象となる時刻データを作成する。そして、こうして作成された時刻データが、次のステップS34の処理において、上記吸入空気量と併せて、その受信側となるインジェクタ制御装置120に上記通信部115を通じて送信されることとなる。
ただし、上記ステップS32の処理においては、上記時刻同期部113により表示されている現在時刻が異常であると判断される場合もある。この場合には、ステップS33bの処理として、上記吸入空気量が取得された時刻にその時刻が無効であることを示す値として予め定められた無効値を設定し、これをもとに当該通信の対象となる時刻データ(タイムスタンプ)を作成する。そして、こうして作成された時刻データを、上記吸入空気量と併せて、その受信側となるインジェクタ制御装置120に上記通信部115を通じて送信することとなる(ステップS34)。
図8は、こうして送信される吸入空気量及び時刻データ(タイムスタンプ)が上記受信側となるインジェクタ制御装置120によって受信されたとき、該インジェクタ制御装置120のデータ操作部(通信制御手段)121によって行われる通信制御についてその処理手順を示すフローチャートである。次に、同図8を参照して、該通信制御の処理手順を説明する。
この制御に際してはまず、ステップS41の処理として、上記時刻同期部123から現在の時刻を取得する。そして次に、ステップS42の処理として、上記受信された時刻データ(タイムスタンプ)によって示される時刻に無効値が設定されているか否かの判断を行う。また併せて、受信側の時刻同期部123により表示されている現在の時刻が正常であるか否かの判断も行う。なお、この処理も同様、例えば上記時刻同期部123によって表示されている時刻が予め定められた期間内に更新されるか否かの判断処理として行われる。そして、こうした判断処理の結果、上記時刻データによって示される時刻に無効値が設定されておらず、且つ、上記時刻同期部113により表示されている現在時刻が正常であるときは、次にステップS43aの処理として、上記送信側のデータ格納部114に上記吸入空気量が格納(取得)されてからの時間(データ鮮度)を算出するための処理を行う。なお、この実施の形態では、このデータ鮮度は、上記時刻データとしてのタイムスタンプによって示される上記吸入空気量が取得された時刻が上記取得された現在の時刻から減算されること(減算値)によって算出される。そして次に、ステップS44の処理として、受信した吸入空気量を上記データ格納部124のデータ領域124aに格納するとともに、上記算出されたデータ鮮度を同データ格納部124のデータ鮮度領域124bに格納する。すなわち、受信側のデータ領域124aに上記データ鮮度としてこのような適切なカウント値がセットされることで、受信側の制御装置120では、上述の分散制御を行うにあたり、このデータ鮮度に基づいて上記受信される時間依存データ(吸入空気量)についての有効性の有無の判定を適切に行うことができるようになる。なお、この受信側のデータ鮮度領域124bに格納されるデータ鮮度も、例えばデータ操作部121によって、先の図6に例示したデータ鮮度の更新制御の処理手順に基づいて定期的に更新されることとなる。
ただし、上記ステップS42の処理においては、上記受信された時刻データ(タイムスタンプ)によって示される時刻に無効値が設定されていると判断される場合や、上記時刻同期部123により表示されている現在時刻が異常であると判断される場合もある。この場合には、ステップS43bの処理として、上記吸入空気量が取得されてからの時間(データ鮮度)が格納されるデータ鮮度領域114bにその値が無効であることを示す無効値を格納した時点で、この制御を終了する。
以上説明したように、この実施の形態にかかる車両制御システム及び電子制御装置によれば、以下のような多くの優れた効果が得られるようになる。
(1)電子制御装置100では、時間依存データが取得されてからの時間を計時するとともに、上記計時された時間(データ鮮度)に基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定することとした。したがって、上記分散制御に供される時間依存データの新鮮度(有効性の有無)をより高い信頼性の下で評価(判定)することができるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性も適切に確保することができるようになる。
(2)送信側となる電子制御装置100では、時間依存データについての新しさを示すデータを送信するにあたり、該新しさを示すデータとして上記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)を用い、該時刻データを上記車内ネットワーク1を通じて他の電子制御装置に送信するようにした。このため、上記通信に遅延が生じたとき、この遅延した時間分が上記送信されるデータに反映されるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
(3)上記時刻データの送信に際し、上記計時された時間(データ鮮度)を同時刻データの送信時刻から減算すること(減算値)によって上記時間依存データの取得された時刻を算出することとした。該データをこのように作成することで、同時刻データを記憶保持しておく必要がなくなり、当該システムの記憶容量についての効率的な利用が図られるようになる。
(4)送信側となる電子制御装置100では、上記時刻データの送信に際して、同期する時刻が正常な状態にあるか否かを判断するとともに、異常な状態にあるときは、上記時刻データによって示される時刻に無効値を設定することとした。これにより、受信側となる電子制御装置100では、上記時刻データによって示される時刻に無効値が設定されていることに基づき上記送信側において同期する時刻が異常な状態にあることを認識し、該認識に応じた適切な処理(例えばステップS43bの処理など)を施すことが可能となる。
(5)電子制御装置100では、上記データ鮮度のカウント値に無効値が設定されているか否かの判断に基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定することとしたため、該判定をより簡易に行うことができるようになる。
(6)上記データ鮮度のカウント値が上記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、該カウント値に無効値を設定することとしたため、時間依存データが取得されてからの時間をソフトウェアによってより的確に計時することができるようになる。
(7)受信側となる電子制御装置100では、受信された時刻データ(タイムスタンプ)によって示される時刻をそのときの受信時刻から減算することにより、上記送信側となる電子制御装置100によって上記時間依存データが取得されてからの時間(データ鮮度)を算出することとした。そして、こうして算出されるデータ鮮度を定期的に更新することとしたため、このデータ鮮度に基づいて上記受信される時間依存データについての有効性の有無の判定を、上記受信側となる電子制御装置100においても適切に行うことができるようになる。
(8)受信側となる電子制御装置100では、上記時刻データ(タイムスタンプ)の受信に際し、同期する時刻が正常な状態にあるか否かを判断するとともに、異常な状態にあるときは、上記データ鮮度が格納されるデータ鮮度領域114bに無効値を登録することとしたため、上記分散制御に供される時間依存データの有効性の有無をより高い信頼性の下で評価することができるようになり、ひいては上記分散制御にかかる適正性もより適切に確保されるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、図9〜図11を参照して、この発明にかかる車両制御システム及び電子制御装置についてその第2の実施の形態を説明する。なお、この実施の形態の車両制御システムも、先の第1の実施の形態の車両制御システム(図1)とほぼ同様、時刻同期のネットワークシステムを採用して、いわゆるリアルタイム制御を車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて行うシステムであり、複数の電子制御装置100を上記車内ネットワーク1上に備えて構成されている。またこれも同様、この実施の形態にかかる車両制御システムにおいても、
・時間依存データが上記複数の電子制御装置100の間で授受され、こうして共有される時間依存データに基づいて各種車載機器(スロットルバルブやインジェクタなど)の分散制御が同期して行われる。
・時間依存データについての新しさを示すデータも上記複数の電子制御装置100の間で授受され、上記分散制御に際しては、この新しさを示すデータに基づいて上記時間依存データの有効性の有無が判定される。
等々、といった処理が行われる。
ただし、この実施の形態では、上記新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置100にあって、データ操作部111は、上記時間依存データの登録要求を受けたとき、その時刻を示す時刻データを登録しておき、上記新しさを示すデータの送信に際しては、該登録された時刻データを上記新しさを示すデータとして用いる。すなわち、上記登録された時刻データを上記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するようにしている。
図9は、この実施の形態において、上記新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置の内部構造を機能的に示したブロック図である。なおここでも、説明の便宜上、上述の分散制御に関わる部分についてはその図示を割愛し、上記新しさを示すデータについての各種操作やその管理を行う部分を中心に説明することとする。またここでも、上記時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置100としてスロットルバルブ制御装置210を想定している。
同図9に示されるように、この実施の形態にかかるスロットルバルブ制御装置210も、上述の分散制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータの操作、管理等を行うデータ操作部111を中心に構成されている。また、このデータ操作部111も、空気量計測部112や時刻同期部113、データ格納部(記憶手段)214、通信部115等との間でそれらデータの授受を行うこととなる。ただしこのうち、上記データ格納部214は、その記憶領域として、
・時間依存データとしての吸入空気量が格納されるデータ領域214a。
・吸入空気量が取得されてからの時間であるデータ鮮度が格納されるデータ鮮度領域214b。
・吸入空気量が取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)が格納されるタイムスタンプ領域214c。
といった3つの記憶領域214a〜214cを有している。
図10は、この実施の形態にかかるスロットルバルブ制御装置210において、上記計測された吸入空気量の上記データ格納部214への登録要求があったとき、上記データ操作部111によって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャートである。
すなわち、いま、上記空気量計測部112によって吸入空気量が新たに計測され、上記データ操作部111に対し、この計測された吸入空気量についての上記データ格納部214への登録が要求されたとすると、このデータ操作部111はまず、同図10に示されるように、該要求を受けた吸入空気量(時間依存データ)を上記データ格納部214のデータ領域214aに格納する(ステップS111)。そして、こうして吸入空気量(時間依存データ)を上記データ格納部214に登録した上で、その登録からの時間を計時すべく、同吸入空気量についてのデータ鮮度(計時時間)を上記データ格納部214のデータ鮮度領域214bに格納する(ステップS112)。また併せて、上記時刻同期部113から現在の時刻を取得し、これを上記データ格納部214のタイムスタンプ領域214cに格納する(ステップS113)。なお、この実施の形態においても、上記データ鮮度は、上記データ鮮度領域214bにその値が「0」として格納される。そしてその後は、上記データ操作部111によって定期的に更新されることとなる(図6参照)。
このように、この実施の形態では、吸入空気量が上記データ格納部214に登録(取得)されるとき、上記時刻同期部113によって表示される時刻をタイムスタンプ領域214cに格納する。したがって、上記時刻データ(タイムスタンプ)の送信に際しては、図11に示されるように、上記タイムスタンプ領域214cに格納されている時刻を読み出し(ステップS131)、これを上記時刻データ(タイムスタンプ)として用いることができるようになる(ステップS132)。これにより、上記時刻データ(タイムスタンプ)を得るための処理がより簡易なものとなり、ひいては当該時刻データの通信にかかる処理についての円滑化が期待できるようになる。
一方、この実施の形態においても、受信側となる電子制御装置100では、こうして送信される吸入空気量及び時刻データ(タイムスタンプ)が受信されることに基づき、先の第1の実施の形態(図8参照)に準じたかたちでその受信処理を行うこととなる。
以上説明したように、この実施の形態にかかる車両制御システム及び電子制御装置によっても、基本的には先の第1の実施の形態の前記(1)、(2)、(5)〜(8)の効果と同等、あるいはそれに準じた効果を得ることができるとともに、以下の効果を新たに得ることができるようになる。
(9)吸入空気量が上記データ格納部214に登録(取得)されるとき、上記時刻同期部113により表示される時刻をタイムスタンプ領域214cに格納する。そして、上記時刻データ(タイムスタンプ)の送信に際しては、上記タイムスタンプ領域214cに格納されている時刻を読み出し、これを上記時刻データ(タイムスタンプ)として用いるようにしている。したがって、当該時刻データの通信にかかる処理の円滑化が期待できるようになる。
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施の形態では、各制御装置110、120、210を、スロットルバルブの開度量の制御や、インジェクタによる燃料噴射量等の制御など、車載機器の駆動制御も併せ行う装置とした。ただし、こうした車載機器の駆動制御については、上記車内ネットワーク1上の他の電子制御装置100が別途行うようにしてもよい。
・上記第2の実施の形態では、上記時刻同期部113から現在の時刻を取得し、これを上記データ格納部214のタイムスタンプ領域214cに格納するにあたり、上記時刻同期部113により表示されている現在の時刻が正常であるか否かの判断を行うようにすることがより望ましい。すなわち、上記時刻が異常であるとき、上記時刻データによって示される時刻に無効値を設定するようにすれば、受信側となる電子制御装置100では、この無効値に基づき上記送信側において同期する時刻が異常な状態にあることを認識し、該認識に応じた適切な処理を施すことができるようになる。
・上記時間依存データの有効性の有無についての判定結果に応じた適切な制御は、上記分散制御にかかる適正性を維持することのできる制御であればよい。例えば、上記データ鮮度のカウント値に上記無効値が設定されていた場合、すなわち上記時間依存データの新鮮度が低く、上記分散制御に供されるデータとしての有効性は既に失われていると判定された場合には、
(イ)該当する時間依存データを用いた制御を禁止、若しくは中止する。
(ロ)該当する時間依存データを補正し、この補正したデータを用いて制御する。
等々、といった制御態様を採用することとなる。
・時刻同期のネットワークシステムの実現手段は任意である。
・上記受信側の電子制御装置100は、上記送信側の電子制御装置100によって上記時間依存データが取得された時点で、その取得されたときの時刻を示すデータを受信し、該データに基づいて上記時間依存データが取得されてからの時間を計時するようにしてもよい。
・上記データ鮮度に無効値を設定すべきか否かの判断及び該判断に基づく制御を行うための処理(ステップS24〜S26)については、上記データ鮮度の更新制御(図6)とは別の制御として行うようにしてもよい。
・上記データ鮮度に無効値を設定すべきか否かの判断を行うための処理は、上記ステップS25a、S25bの処理のいずれかのみによって行うようにしてもよい。
・上記データ鮮度のカウント値が無効であるとき、該データ鮮度に無効値を設定せず、同データ鮮度とは別にその旨を示すデータ(無効データ)を登録するようにしてもよい。
・上記時間依存データの有効性の有無を判定するときに、上記データ鮮度のカウント値が無効であるか否かを判断し(ステップS25aやステップS25b)、この判断に基づいて記時間依存データの有効性の有無を判定するようにしてもよい。
・時間依存データが取得されてからの時間を計時するとともに、この計時された時間(データ鮮度)に基づいて上記時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システム、若しくはこの車両制御システムに用いられる電子制御装置であれば、前記(1)の効果を得ることはできる。したがって、この(1)の効果を得る上では、時間依存データについての新しさを示すデータを通信するにあたり、該新しさを示すデータとして上記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データ(タイムスタンプ)を必ずしも用いなくてもよい。ただし前述のように、上記車内ネットワーク1の通信負荷や各電子制御装置100の処理負荷などによって当該通信に遅延が生じるようなことがあると、この遅延した時間分が上記通信されるデータ(計時時間)に反映されないことに鑑みれば、上記時間依存データについての新しさを示すデータの通信に際しては、該新しさを示すデータとして上記時刻データ(タイムスタンプ)を用いるようにすることがより望ましい。
・上記時間依存データは、例えば、吸入空気量や燃料噴射量、温度、車速、機関回転数など、上記分散制御に供されるデータのうち、時間の経過に伴って物理量が変化するデータ、すなわち該データについての新しさを示すデータが付与されるデータであればよい。
・上記データ鮮度は、定期的に更新されることによって上記時間依存データが取得されてからの時間を計時するものであればよい。例えば上記データ鮮度のカウント値がカウントダウンされることによって上記時間依存データが取得されてからの時間を計時するようにすることも可能である。
・上記実施の形態では、上記時間依存データの取得された時刻を、電子制御装置内のデータ格納部に上記時間依存データが格納された時刻として取り扱うこととした。ただし、上記時間依存データの取得された時刻は基本的に任意であり、例えば空気量計測部によって上記時間依存データが計測された時刻をその基準時刻として取り扱うようにしてもよい。要は、電子制御装置を構成する要素(例えばデータ操作部やデータ格納部などの電子部品)のいずれかに上記時間依存データが取り込まれた時刻であればよい。
この発明の第1の実施の形態にかかる車両制御システムにて採用される時刻同期のネットワークシステム、及び該システムに用いられる電子制御装置を示すブロック図。 (a)は、新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置における計時時間を、時間依存データが取得されてからの実際の経過時間と対応させて示すグラフ。(b)は、新しさを示すデータ(タイムスタンプ)の受信側となる電子制御装置における計時時間を、時間依存データが取得されてから実際に経過した時間と対応させて示すグラフ。(c)は、送信側となる電子制御装置と受信側となる電子制御装置との間での通信に遅延が生じたときの様子を示すブロック図。 (a)は、新しさを示すデータの送信側となる電子制御装置における計時時間を、時間依存データが取得されてからの実際の経過時間と対応させて示すグラフ。(b)は、新しさを示すデータ(データ鮮度)の受信側となる電子制御装置における計時時間を、時間依存データが取得されてから実際に経過した時間と対応させて示すグラフ。(c)は、送信側となる電子制御装置と受信側となる電子制御装置との間での通信に遅延が生じたときの様子を示すブロック図。 車内ネットワーク上の電子制御装置のうち、特にスロットルバルブ制御装置及びインジェクタ制御装置の内部構造を示すブロック図。 この実施の形態にかかるスロットルバルブ制御装置にあって、空気量計測部により吸入空気量が新たに計測されたとき、データ操作部によって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャート。 データ鮮度領域に格納されているデータ鮮度を更新する制御についてその処理手順を示すフローチャート。 新しさを示すデータが送信されるとき、送信側の電子制御装置のデータ操作部によって行われる通信制御についてその処理手順を示すフローチャート。 新しさを示すデータが送信されるとき、受信側の電子制御装置のデータ操作部によって行われる通信制御についてその処理手順を示すフローチャート。 この発明の第2の実施の形態にかかる車両制御システムに用いられる電子制御装置の内部構造を示すブロック図。 この実施の形態にかかるスロットルバルブ制御装置にあって、空気量計測部により吸入空気量が新たに計測されたとき、データ操作部によって行われる制御についてその処理手順を示すフローチャート。 この実施の形態にかかるスロットルバルブ制御装置にあって、データ操作部が新しさを示すデータを送信するときに行う制御についてその処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…車内ネットワーク、100…電子制御装置、110、210…スロットルバルブ制御装置、120…インジェクタ制御装置、111、121…データ操作部、112…空気量計測部、113、123…時刻同期部、114、124、214…データ格納部、114a、124a、214a…データ領域、114b、124b、214b…データ鮮度領域、214c…タイムスタンプ領域、115、125…通信部、122…供給燃料計算部。

Claims (40)

  1. 車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにおいて、
    前記各電子制御装置は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備えるとともに、前記車内ネットワーク上の他の電子制御装置から前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを受信し、該時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻に基づいて前記時間依存データが取得されてからの時間を前記計時手段を通じて計時してかつ、この計時した計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する
    ことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記各電子制御装置は、前記有効性の有無の判定に際し、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定する
    請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間にその無効を示す値として予め定められている無効値が設定されるかたちで登録され
    請求項2に記載の車両制御システム。
  4. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録され
    請求項2または3に記載の車両制御システム。
  5. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録され
    請求項2または3に記載の車両制御システム。
  6. 前記計時手段は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する
    請求項2または3に記載の車両制御システム。
  7. 前記各電子制御装置は、前記時刻データが受信されるときの受信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻を該受信時刻から減算し、これによって得られる減算値をもとに前記時間依存データが取得されてからの時間を前記計時手段を通じて計時す
    請求項2〜のいずれか一項に記載の車両制御システム。
  8. 前記各電子制御装置は、前記時刻データの受信に際し、当該装置が内蔵する時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記無効データを登録す
    請求項に記載の車両制御システム。
  9. 前記各電子制御装置は、前記受信される時刻データによって示される時刻が無効値であるとき、前記無効データを登録す
    請求項2〜8のいずれか一項に記載の車両制御システム。
  10. 車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにおいて、
    前記各電子制御装置は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定するとともに、前記新しさを示すデータの送信に際し、該新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するものであって、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を該送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに前記時刻データを作成することとし、前記時刻データの送信に際しては、前記時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記時刻データを無効値として送信する
    ことを特徴とする車両制御システム。
  11. 車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにおいて、
    前記各電子制御装置は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定するとともに、前記新しさを示すデータの送信に際し、該新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するものであって、前記各電子制御装置は、さらに前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データが格納される記憶手段を備え、該記憶手段に格納されている時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信する
    ことを特徴とする車両制御システム。
  12. 前記各電子制御装置は、前記有効性の有無の判定に際し、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定する
    請求項10または11に記載の車両制御システム。
  13. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間にその無効を示す値として予め定められている無効値が設定されるかたちで登録される
    請求項12に記載の車両制御システム。
  14. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録される
    請求項12または13に記載の車両制御システム。
  15. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録される
    請求項12または13に記載の車両制御システム。
  16. 前記計時手段は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する
    請求項12または13に記載の車両制御システム。
  17. 前記計時手段は、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るものであ
    請求項1〜16のいずれか一項に記載の車両制御システム。
  18. 車内ネットワーク上の複数の電子制御装置を通じて各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記複数の電子制御装置の間で授受しつつ、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する車両制御システムにおいて、
    前記各電子制御装置は、前記時間依存データが取得されてからの時間を定期的にカウントアップすることにより得られるカウント値に基づいて計時する計時手段を備え、前記有効性の有無の判定に際し、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する
    ことを特徴とする車両制御システム。
  19. 前記各電子制御装置は、前記新しさを示すデータの送信に際し、該新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信する
    請求項18に記載の車両制御システム。
  20. 前記各電子制御装置は、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該装置が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を該送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに前記時刻データを作成す
    請求項19に記載の車両制御システム。
  21. 車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置において、
    前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記通信制御手段は、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置から受信するとともに、前記計時手段は、該受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻に基づいて前記時間依存データが取得されてからの時間を計時し、前記判定手段は、前記計時手段による計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する
    ことを特徴とする電子制御装置。
  22. 前記判定手段は、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定する
    請求項21に記載の電子制御装置。
  23. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間にその無効を示す値として予め定められている無効値が設定されるかたちで登録され
    請求項22に記載の電子制御装置。
  24. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録され
    請求項21または22に記載の電子制御装置。
  25. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録され
    請求項21または22に記載の電子制御装置。
  26. 前記計時手段は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する
    請求項21または22に記載の電子制御装置。
  27. 前記通信制御手段は、前記時刻データが受信されるときの受信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記受信された時刻データによって示される前記時間依存データの取得された時刻を前記受信時刻から減算し、前記計時手段は、この減算値をもとに前記時間依存データが取得されてからの時間を計時す
    請求項22〜26のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  28. 前記通信制御手段は、前記時刻データの受信に際し、当該手段が内蔵する時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記無効データを登録す
    請求項27に記載の電子制御装置。
  29. 前記通信制御手段は、前記受信される時刻データによって示される時刻が無効値であるとき、前記無効データを登録す
    請求項22〜28のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  30. 車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置において、
    前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段を備え、前記判定手段は、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定するとともに、前記通信制御手段は、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信するものであって、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を前記送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに前記時刻データを作成することとし、前記時刻データの送信に際しては、前記時計手段が正常な状態にあるか否かを判断し、該時計手段が異常な状態にあるとき、前記時刻データを無効値として送信する
    ことを特徴とする電子制御装置。
  31. 車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置において、
    前記時間依存データが取得されてからの時間を計時する計時手段と、前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データが格納される記憶手段とを備え、前記判定手段は、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定するとともに、前記通信制御手段は、前記新しさを示すデータとして前記記憶手段に格納されている時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信する
    ことを特徴とする電子制御装置。
  32. 前記判定手段は、前記計時手段による計時時間が無効である旨を示す無効データについての登録があるか否かを判断し、該無効データの登録があるとき、前記時間依存データに有効性がない旨判定する
    請求項30または31に記載の電子制御装置。
  33. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間にその無効を示す値として予め定められている無効値が設定されるかたちで登録される
    請求項32に記載の電子制御装置。
  34. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるとき、前記計時手段によって登録される
    請求項32または33に記載の電子制御装置。
  35. 前記無効データは、前記計時手段による計時時間が前記時間依存データの有効性が維持される有効期限を経過するとき、前記計時手段によって登録される
    請求項32または33に記載の電子制御装置。
  36. 前記計時手段は、前記時間依存データが取得されてからの時間を計時するにあたり、該当する時間依存データに対してその有効期限の設定があるか否かを判断し、該有効期限の設定がないときは、計時する時間が前記新しさを示すデータとして表現し得る限界時間を超えるか否かを判断するとともに該限界時間を超えることに基づいて前記無効データを登録し、前記有効期限の設定があるときは、計時する時間がその有効期限を経過するか否かを判断するとともに該有効期限を経過することに基づいて前記無効データを登録する
    請求項32または33に記載の電子制御装置。
  37. 前記計時手段は、定期的にカウントアップすることにより前記計時時間としてのカウント値を得るものであ
    請求項21〜36のいずれか一項に記載の電子制御装置。
  38. 車内ネットワーク上の他の電子制御装置と各種車載機器の分散制御を同期して行うにあたり、当該制御に供される時間依存データ及び該時間依存データについての新しさを示すデータを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置との間で授受する通信制御手段と、前記新しさを示すデータに基づいて前記授受される時間依存データの有効性の有無を判定する判定手段とを備える電子制御装置において、
    前記時間依存データが取得されてからの時間を定期的にカウントアップすることにより得られるカウント値に基づいて計時する計時手段を備え、前記判定手段は、前記新しさを示すデータとして前記計時手段による計時時間を用い、該計時時間に基づいて前記時間依存データの有効性の有無を判定する
    ことを特徴とする電子制御装置。
  39. 前記通信制御手段は、前記新しさを示すデータとして前記時間依存データの取得された時刻を示す時刻データを用い、該時刻データを前記車内ネットワークを通じて他の電子制御装置に送信する
    請求項38に記載の電子制御装置。
  40. 前記通信制御手段は、前記時刻データが送信されるときの送信時刻を当該手段が内蔵する時計手段から取得するとともに、前記計時手段による計時時間を前記送信時刻から減算することによって前記時間依存データの取得された時刻を算出し、該算出された時刻をもとに前記時刻データを作成す
    請求項39に記載の電子制御装置。
JP2006067202A 2006-03-13 2006-03-13 車両制御システム及び電子制御装置 Expired - Fee Related JP4437795B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006067202A JP4437795B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両制御システム及び電子制御装置
US11/717,179 US8010257B2 (en) 2006-03-13 2007-03-13 Electronic control units for controlling in-vehicle devices using time-dependent data and vehicle control system integrating such units for real-time distributed control
EP07005174.3A EP1834840B1 (en) 2006-03-13 2007-03-13 Electronic control units for controlling in-vehicle devices using time-dependent data and vehicle control system integrating such units for real-time distributed control

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006067202A JP4437795B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両制御システム及び電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007238044A JP2007238044A (ja) 2007-09-20
JP4437795B2 true JP4437795B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=38198465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006067202A Expired - Fee Related JP4437795B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 車両制御システム及び電子制御装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8010257B2 (ja)
EP (1) EP1834840B1 (ja)
JP (1) JP4437795B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5165957B2 (ja) * 2007-08-03 2013-03-21 株式会社オートネットワーク技術研究所 車載通信システム
KR101428093B1 (ko) 2008-09-08 2014-08-08 현대자동차주식회사 차량 네트워크에서의 데이터 유효성 진단 장치
CN104199335A (zh) * 2014-07-23 2014-12-10 小米科技有限责任公司 一种发送、接收物品信息的方法和装置
CN106904133B (zh) * 2017-01-22 2022-03-08 斑马信息科技有限公司 汽车时间系统及其时间控制方法和控制系统
EP3546355B1 (en) * 2018-03-29 2021-07-07 Airbus Operations GmbH Aircraft area having a textile display, and an aircraft including such an aircraft area
US11560240B2 (en) 2018-03-29 2023-01-24 Airbus Operations Gmbh Aircraft area having a textile display, aircraft passenger seat having a textile display, and aircraft including an aircraft area
US10999216B2 (en) * 2018-07-13 2021-05-04 EMC IP Holding Company LLC Resource allocation and provisioning in a multi-tier edge-cloud virtualization environment
JP7059959B2 (ja) * 2019-02-12 2022-04-26 トヨタ自動車株式会社 車載ネットワークシステム
US11323456B2 (en) * 2020-01-06 2022-05-03 Centurylink Intellectual Property Llc Telemetry hub

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4497057A (en) * 1981-08-07 1985-01-29 Nippondenso Co., Ltd. Motor vehicle diagnostic monitoring system
JPH11261611A (ja) 1998-03-12 1999-09-24 Mitsubishi Electric Corp 送信用バスインタフェース装置
US6065406A (en) * 1998-06-24 2000-05-23 Katzer; Matthew A. Model train control system
US6998996B1 (en) * 1998-12-03 2006-02-14 Agilent Technologies, Inc. Motion control using time synchronization
JP2001141508A (ja) 1999-11-11 2001-05-25 Yokogawa Electric Corp 測定機器並びにデータ収集機器及びこれらを用いた測定システム
DE10218645A1 (de) 2002-04-25 2003-11-13 Infineon Technologies Ag An einen Bus angeschlossene Einrichtung
JP2004085286A (ja) 2002-08-26 2004-03-18 Alpine Electronics Inc 車載用ナビゲーション装置、ナビゲーション情報表示方法及びプログラム
JP2004220326A (ja) 2003-01-15 2004-08-05 Denso Corp 制御ソフトウエア構造およびこの構造を用いた制御装置
US20040260788A1 (en) 2003-05-30 2004-12-23 Kazuhiko Miyano Information provision system, terminal unit and relay unit forming part of that system, and image display customizing system
JP4237681B2 (ja) 2003-09-12 2009-03-11 株式会社日本自動車部品総合研究所 情報放送装置
JP4089620B2 (ja) 2004-01-15 2008-05-28 株式会社デンソー 車両制御システム
JP4311210B2 (ja) 2004-01-19 2009-08-12 株式会社デンソー 車両リアルタイム制御システム、送信ecuおよび受信ecu
JP4509603B2 (ja) * 2004-02-27 2010-07-21 富士重工業株式会社 制御ユニットおよびデータ送信方法
JP4595637B2 (ja) 2005-04-11 2010-12-08 株式会社デンソー 車両用制御装置および車両用制御装置に用いるプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US8010257B2 (en) 2011-08-30
EP1834840B1 (en) 2018-12-05
EP1834840A1 (en) 2007-09-19
US20070213888A1 (en) 2007-09-13
JP2007238044A (ja) 2007-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4437795B2 (ja) 車両制御システム及び電子制御装置
US20160321844A1 (en) Assessment of electronic sensor data to remotely identify a motor vehicle and monitor driver behavior
CN101900064B (zh) 本体加热器使用检测和冷却剂温度调节
US7610128B2 (en) Securely calculating and storing vehicle odometer data
US7512469B2 (en) Method and system for controlling behaviors of vehicle
WO2010151690A3 (en) APPARATUS, SYSTEM, AND METHOD FOR ESTIMATING DETERIORATION OF A NOx SENSOR RESPONSE RATE
JP5287839B2 (ja) 燃料噴射特性学習装置
US20120239246A1 (en) Vehicular system, ecu, storing instruction transmission device, and storing request transmission device
US20110056265A1 (en) Identification of air and/or fuel metering drift
KR20080015430A (ko) 센서의 신호 보정 방법 및 장치
KR102257648B1 (ko) 연료 분사기의 연료 계량을 위한 보정값을 결정하기 위한 방법
KR20140108650A (ko) 연료 분사 밸브의 제로 양 보정을 위한 방법 및 장치
TWI616586B (zh) 氫基發動機脫碳的系統及其方法
JP5892112B2 (ja) 電子制御装置
US9567968B2 (en) Method for detecting a glow plug replacement
JP5024430B2 (ja) 燃料噴射制御装置
US9885635B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP5832635B2 (ja) 内燃機関における動作時に予熱プラグの温度を決定するための方法及び装置
US7302336B2 (en) Method and device for controlling an internal combustion engine
KR101768060B1 (ko) 정지시간 측정기를 포함하는 엔진제어장치, 및 이를 포함하는 차량용 전원관리시스템
JP2020091657A (ja) 電子制御装置
EP1816333B1 (en) A method and an electronic control unit for determining the degree of cooling during non-operation of an internal combustion engine
JP5868547B2 (ja) 有利には内燃機関の燃焼室内に設けられた圧力センサの、センサ内に組み込まれた評価回路の出力信号のオフセットを算出するための方法及びセンサ
KR101611970B1 (ko) Hfm 유량 학습 시스템 및 방법
JP2012002620A (ja) 筒内圧力センサの校正装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091224

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4437795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees