JP4436611B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液二次電池に関するものであり、特にスルホランを非水電解液の溶媒として用いた非水電解液二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池などの非水電解液二次電池は、高エネルギー密度であることから、携帯電話、ノート型PC、携帯情報端末などの市場拡大と共に、需要がますます増大している。
【0003】
非水電解液電池に用いられる電解液としては、非プロトン性有機溶媒に、LiBF4、LiPF6、LiClO4などのリチウム塩を溶解したものが通常使用されている。非プロトン溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどのカーボネート類、γ−ブチロラクトン、酢酸メチルなどのエステル類、ジエトキシエタンなどのエーテル類などが使用されている。これらの中でも、環状スルホンは、誘電率が大きく、0.0V〜4.5V(vs.Li/Li+)において電気化学的に安定であるため、非水電解液電池の溶媒として有用な物質の1つである。特に、スルホランは沸点が287℃と、プロピレンカーボネートやエチレンカーボネートよりも高く、溶媒として使用することにより、電池の安全性向上に寄与することが期待できる。
【0004】
しかしながら、スルホランは、凝固点が28℃と高く、スルホランを主溶媒として用いた電池は、低温特性が悪くなる。また、スルホランは黒鉛負極との相性が悪く、エチレンカーボネートとスルホランを混合して用いた場合においても、充電容量が小さく、黒鉛の理論容量の放電容量を得るためのC6Liまで充電できないことが知られている。
【0005】
特許文献1においては、スルホランとエチルメチルカーボネートの混合溶媒を用いることが提案されているが、エチルメチルカーボネートのような低沸点溶媒と混合すると、スルホランが高沸点溶媒であり電池の安全性向上に寄与するというスルホランの効果が大幅に低下すると考えられる。
【0006】
また、特許文献2においては、高誘電率溶媒にビニレンカーボネートを添加することが提案されているが、スルホランに単にビニレンカーボネートを添加するのみでは、初期の充放電特性が十分に得られない。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−12078号公報
【特許文献2】
特開2001−297794号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、スルホランは沸点が高く、電池の安全性向上に寄与することが期待されているにもかかわらず、スルホランを非水電解液の溶媒として用いた従来の電池では、十分な充放電特性が得られていない。
【0009】
本発明の目的は、スルホランを非水電解液の溶媒として用いた非水電解液二次電池において、充放電特性が改善された非水電解液二次電池を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正極活物質を含む正極と、炭素材料を負極活物質として含む負極と、溶媒及び溶質を含む非水電解液とを備える非水電解液二次電池であり、非水電解液が溶媒としてスルホランを溶媒全体に対して15体積%以上含有しており、非水電解液にビニルエチレンカーボネートと、ビニレンカーボネートまたはその誘導体の両方が添加されていることを特徴としている。
【0011】
本発明に従い、スルホランを溶媒として含有する非水電解液に、ビニルエチレンカーボネートと、ビニレンカーボネートまたはその誘導体の両方を添加することにより、充放電特性を改善することができる。これは、ビニルエチレンカーボネートと、ビニレンカーボネートまたはその誘導体を非水電解液に添加することにより、炭素負極表面に、安定でかつリチウムイオンの透過性に優れた被膜が形成されることによるものと考えられる。このような被膜は、初期充電時に、ビニルエチレンカーボネートとビニレンカーボネートまたはその誘導体が還元されることにより、負極表面に形成されるものと考えられる。
【0012】
本発明においてスルホランは、溶媒全体に対して15体積%以上含有されていることが好ましく、20〜45体積%含まれていることが特に好ましい。スルホランの含有割合が少ないと、高沸点溶媒であるスルホランを含有することにより電池の安全性を向上させるという効果が失われてしまう場合がある。また、スルホランの含有割合が多くなると、電解液の凝固点が高くなるため、実用性に乏しくなる場合がある。
【0013】
ビニルエチレンカーボネートの添加量としては、非水電解液100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、1〜3重量部が特に好ましい。
ビニレンカーボネートまたはその誘導体の添加量としては、非水電解液100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、1〜3重量部が特に好ましい。
【0014】
いずれの場合も、添加量が少なすぎると、充放電特性を改善するという本発明の効果が十分に得られない場合があり、添加量が多すぎると、負極表面に形成される被膜が厚くなり、負極の反応抵抗が増大し、充放電特性が低下するおそれがある。
【0015】
ビニレンカーボネートの誘導体としては、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−エチル−5−メチルビニレンカーボネート、4−エチル−5−プロピルビニレンカーボネート、4−メチル−5−プロピルビニレンカーボネートなどが挙げられる。ビニレンカーボネート及びその誘導体のうち、ビニレンカーボネートが、充放電サイクル特性に優れているため、特に好ましい。なお、ビニレンカーボネート及びその誘導体は、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0016】
本発明において、スルホランと混合して用いる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、プロパンスルトンなどが例示される。また、通常電池の非水溶媒として用いられる、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリルなども使用することができる。特に、高沸点溶媒でありながら、スルホランの欠点である凝固点の高いことを補うことができる、γ−ブチロラクトン、及びプロピレンカーボネートが好ましく用いられる。炭素負極表面への被膜形成の機構がスルホランと類似していることから、γ−ブチロラクトンが特に好ましく用いられる。
【0017】
また、本発明においては、セパレーターへの濡れ性を向上させるため、リン酸トオクチルや、分子量の大きいエステルなどの界面活性剤を、非水電解液に添加することが好ましい。添加量としては、非水電解液100重量部に対して、0.5〜5重量部程度が好ましい。
【0018】
本発明における非水電解液の溶質としては、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(Cl2l+1SO2)(Cm2m+1SO2)(l、mは1以上の整数)、LiC(Cp2p+1SO2)(Cq2q+1SO2)(Cr2r+1SO2)(p、q、rは1以上の整数)等が挙げられる。これらの溶質は、1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。なお、溶質の含有量は、0.1〜1.5モル/リットルの濃度が好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.5モル/リットルの濃度である。
【0019】
本発明において用いる負極活物質は、炭素材料であれば特に限定されるものではない。スルホランを含有する電解液において、良質の被膜をその表面に形成できるという観点からは、炭素材料の表面のラマン分光法により算出されるR値(ID/IG)が0.2以上であることが好ましい。R値(ID/IG)は、レーザーラマンスペクトル測定における1580cm-1付近のピーク強度(IG)に対する1360cm-1付近の強度(ID)の比により算出される。1580cm-1付近のピークは、黒鉛構造に近い六方対称性を有する積層構造に起因している。1360cm-1付近のピークは、炭素局部の乱れた非晶質構造に起因している。従って、R値(ID/IG)は、炭素材料の表層における非晶質部分の割合が大きい程大きな値を示す。炭素材料の表面における結晶性が低いと、より均一で緻密な表面被膜が形成される。そのため、ラマン分光法により求められるR値(ID/IG)が0.2以上であると、優れた放電特性が得られる。逆に、R値(ID/IG)が1.0より大きくなると、表面が非常に非晶質な状態になり、充放電効率の低下を引き起こすおそれがある。従って、R値(ID/IG)は、0.2〜1.0の範囲が好ましく、0.3〜0.6の範囲がさらに好ましい。
【0020】
本発明で用いられる炭素材料としては、芯材となる第1の炭素材料とその表面の一部または全部を被覆する第2の炭素材料から構成された炭素複合材料を用いてもよい。第2の炭素材料は、第1の炭素材料より結晶性の低い炭素材料である。黒鉛の表面の一部または全部を結晶性の低い第2の炭素材料で被覆することにより、炭素材料表面の結晶性を制御することができ、放電特性に優れた非水電解液二次電池とすることができる。
【0021】
上記炭素複合材料の合成方法としては、芯材となる炭素材料を炭化可能な有機化合物と混合して焼成する方法や、芯材となる炭素材料に有機化合物蒸気を高温条件下で一定時間導入して処理する方法(CVD法)などが挙げられる。
【0022】
混合して焼成する有機化合物としては、例えば、ピッチやタール、またはフェノールホルムアルデヒド樹脂、フルフリールアルコール樹脂、カーボンブラック、塩化ビニリデン、セルロース等を使用することができ、これらの有機化合物をメタノール、エタノール、ベンゼン、アセトン、トルエン等の有機溶媒に溶解して使用することができる。有機化合物の溶液に芯材となる炭素材料を浸漬させ、有機化合物の溶液から取り出した後、表面に付着した有機化合物を、不活性雰囲気下で500〜1800℃、好ましくは700〜1400℃で炭化することにより製造することができる。
【0023】
CVD法で用いられる有機化合物としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ブテン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、シクロペンテンなどの炭化水素類またはその誘導体を使用することができる。これらの有機化合物を加温、蒸気化させた後、窒素や不活性ガスをキャリアーとして芯材となる炭素材料を収納した反応容器に送り込むことにより炭素複合材料を製造することができる。なお、このときの芯材となる炭素材料の処理温度は500〜1800℃が好ましく、700〜1400℃がより好ましい。
【0024】
本発明で負極活物質として用いられる炭素材料の中でも、特に黒鉛材料が好ましく用いられる。X線回折により求められる(002)面の面間隔(d002)が0.335〜0.338nmの範囲であり、かつc軸方向の結晶子の大きさ(LC)が30nm以上であるものが好ましく、さらには面間隔(d002)が0.335〜0.336nmの範囲であり、かつ結晶子の大きさ(LC)が100nm以上であるものがより好ましく用いられる。このような炭素材料を用いることにより、高い放電容量を有する電池とすることができる。
【0025】
本発明で用いられる炭素材料は、X線回折による(002)面のピーク強度(I002)と、(110)面のピーク強度(I110)の比(I110/I002)が、5×10-3〜1.5×10-2の範囲であることが好ましい。このような範囲であれば、高率放電特性を向上させることができる。
【0026】
上記炭素材料は、常法に従い、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の結着剤と混練し、合剤として用いられる。
【0027】
本発明における正極活物質は、非水電解液二次電池の正極活物質として用いることができるものであれば特に制限なく用いることができる。例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2)、リチウムマンガン酸化物(LiMn24)等のリチウム含有遷移金属酸化物を用いることができる。これらを、アセチレンブラック、カーボンブラック等の導電剤及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の結着剤と混合し、合剤として用いることができる。
【0028】
本発明の非水電解液二次電池は、上記の正極活物質、負極活物質及び非水電解液の他に、セパレーター、電池ケース、活物質を保持すると共に集電を担う集電体などの電池構成部材により構成することができる。なお、各構成要素については、特に制限されるものではなく、公知のものを含み種々の部材を用いることができる。
【0029】
また、本発明の非水電解液二次電池を作製する工程において、電解液注入後の最初の充電を、5時間率(0.2C)以下の電流値で行うことが好ましい。最初の充電電流が5時間率より大きくなると、ビニルエチレンカーボネート及びビニレンカーボネートまたはその誘導体による被膜の形成が均一に行われず、良好な被膜が形成されず、良好な放電特性が得られない場合がある。また、この最初の充電においては、最初の充電のうちの初期部分において、電池容量の10%以上の容量を5時間率以下の電流値で行うことが好ましく、最初の充電のうちの初期部分以降は5時間率より大きい電流値で充電を行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0031】
(実施例1)
〔作用極の作製〕
黒鉛粉末(d002=0.336nm、Lc>100nm)を、溶融状態のピッチに浸漬させた後、分離し乾燥してピッチ被覆黒鉛を得た。このピッチ被覆黒鉛を窒素雰囲気下にて、1100℃で2時間焼成して、低結晶性炭素で表面を被覆した黒鉛(I110/I002=1.1×10-2、R値(ID/IG=0.40)を得た。この黒鉛を負極活物質として用いた。負極活物質97.5重量部に、スチレンブタジエンゴム(SBR)1重量部及びカルボキシメチルセルロース(CMC)1.5重量部を混合して負極合剤とし、これを水に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを銅箔の片面に塗布し、乾燥した後、圧延して直径20mmの円板に切り出し、作用極とした。
【0032】
〔対極の作製〕
所定の厚みのリチウム圧延板から、直径20mmの円板を打ち抜いて、対極とした。
【0033】
〔電解液の調製〕
スルホラン(SL)及びγ−ブチロラクトン(γBL)の混合溶媒(体積比SL:γBL=30:70)に、溶質としての四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を1.2モル/リットルの割合で溶解させた。この非水電解液100重量部に対して、2重量部のビニルエチレンカーボネート(VEC)、2重量部のビニレンカーボネート(VC)、及び2重量部のリン酸トリオクチル(TOP)を添加し、非水電解液を調製した。
【0034】
〔評価用電池の作製〕
上記の作用極、対極及び電解液を用いて、扁平型の本発明用評価電池A1(電池寸法:直径24.0mm、厚さ3.0mm)を作製した。図1は、作製した評価用電池を示す図である。図1に示すように、作用極1と対極2は、セパレーター3を介して対向するように設けられており、作用極側電池缶4と対極側電池缶5からなる電池ケース内に収容されている。対極2は、対極側集電板7を介して対極側電池缶5に接続されている。作用極1は、作用極側集電板6を介して作用極側電池缶4に接続されている。対極側電池缶5の外周部は、絶縁パッキング8を介して作用極側電池缶4の内側に嵌め込まれている。セパレーター3としては、ポリエチレン製の微多孔膜が用いられており、セパレーター3に上記非水電解液が含浸されている。
【0035】
上記の評価用電池は、本発明の負極及び電解液の充放電特性を評価するために構成されたものである。従って、作用極を電気化学的に放電する方向に電流を通じると、作用極である負極にリチウムイオンが吸蔵されて充電される。また、作用極を電気化学的に充電する方向に電流を通じると、作用極である負極からリチウムイオンが放出されて放電される。この評価用電池は、電気容量的に金属リチウムが大過剰の状態で構成されており、この評価用電池により、負極及び電解液の特性を評価することができる。
【0036】
評価用電池A1について、負極への充電(電気化学的に放電)を0.5mA/cm2の電流密度で行ない、終止電圧を0.0Vとした。さらに、0.25mA/cm2(終止電圧0.0V)、次に0.1mA/cm2(終止電圧0.0V)の電流密度で負極への充電を行った。そして、電流密度0.25mA/cm2の定電流で、1.0Vまで放電(電気化学的には充電)し、負極の充放電特性を測定した。表1に、初期充電容量、初期放電容量及び初期充放電効率を示す。
【0037】
(実施例2及び比較例1〜3)
ビニルエチレンカーボネート(VEC)及びビニレンカーボネート(VC)の添加量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の評価用電池A2、及び比較評価用電池X1〜X3を作製した。作製した各電池について、実施例1と同様にして負極の初期充放電特性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004436611
【0039】
表1に示す結果から明らかなように、ビニルエチレンカーボネートとビニレンカーボネートを共に電解液に添加した本発明に従う評価用電池A1及びA2は、比較評価用電池X1〜X3に比べ、放電容量が大きく、高い初期充放電効率を示している。これは、ビニルエチレンカーボネートとビニレンカーボネートを共に用いることにより、黒鉛負極の表面にリチウムイオン透過性の高い良質な被膜が形成され、充放電特性が向上したためと考えられる。
【0040】
上記実施例では、負極及び電解液を評価するため、評価用電池を作製して評価したが、本発明は、非水電解液二次電池に広く適用し得るものである。例えば、正極活物質に、リチウムコバルト酸化物(LiCoO2)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2)、リチウムマンガン酸化物(LiMn24)等を用いたいわゆるロッキングチェア型の非水電解液二次電池においても、同様の効果が得られる。また、電池の形状については、特に限定されるものではなく、円筒型、角型、扁平型など種々の形状の非水電解液二次電池に適用し得るものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明に従えば、スルホランを非水電解液の溶媒として用いた非水電解液二次電池において、充放電特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において作製した評価用電池を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1…作用極
2…対極
3…セパレーター
4…作用極側電池缶
5…対極側電池缶
6…作用極側集電板
7…対極側集電板
8…絶縁パッキング

Claims (5)

  1. 正極活物質を含む正極と、炭素材料を負極活物質として含む負極と、溶媒及び溶質を含む非水電解液とを備える非水電解液二次電池において、
    前記非水電解液が溶媒としてスルホランを溶媒全体に対して15体積%以上含有しており、前記非水電解液にビニルエチレンカーボネートと、ビニレンカーボネートまたはその誘導体の両方が添加されていることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記ビニルエチレンカーボネートが、非水電解液100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加されていることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記ビニレンカーボネートまたはその誘導体が非水電解液100重量部に対して0.1〜5重量部の割合で添加されていることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記非水電解液が、γ−ブチロラクトンとスルホランを主溶媒として含有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  5. 前記炭素材料のラマン分光法により算出されるR値(I/I)が0.2以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
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