JP4436460B2 - チアゾロベンゾ複素環、それらの製造及びそれらを含有する医薬 - Google Patents

チアゾロベンゾ複素環、それらの製造及びそれらを含有する医薬 Download PDF

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Description

チアゾロベンゾ複素環誘導体はA.RICHARDSON,J.Org.Chem.,28,2581−87(1963)により記述されているが、これらの生成物に関して薬理学的活性は記述されていない。
本発明は式:
Figure 0004436460
の化合物、それらの塩類、それらの製造方法及びそれらを含有する医薬に関する。
式(I)において、
1は硫黄またはセレン原子を表し、
2は水素原子またはアルキル基を表し、
−R3−R4−R5−は式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CO−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−、−CH2−CH(R13)−SO−または−CH2−CH(R13)−SO2−の鎖を表し、
6はポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシまたはポリフルオロアルキルチオ基を表し、
7はアルキル、−CH2OH、−CH2−SO2−alkまたは−CH2−NR1112基を表し、
8は基アルキル、ヒドロキシル、−CH2OH、−NR1112、−CH2−NR1112、−S−alk、−SO−alk、−SO2−alk、チエニル、フリル、フェニルまたはハロゲン原子並びにアルキル及びアルコキシ基から選択される置換基で置換されたフェニルを表し、
9はアルキルまたは−CH2OH基を表し、
10は水素原子またはアルキル基を表し、
11は水素原子またはアルキル、−CO−alkもしくは−CO−CF3基を表し、
12は水素原子またはアルキル基を表すか、
あるいはまたR11及びR12はそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成し、この複素環は未置換であるかまたはアルキル、フェニル、ハロフェニル及びフェニルアルキル基から選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されており、
13はアルキルまたは−CH2OH基を表し、
alkはアルキル基を表す。
上記の定義及び以下に示すものにおいて、他に示さないかぎり、アルキル及びアルコキシ基及び部分は1〜6個の直鎖状または分枝鎖状の炭素原子を含有し、そしてハロゲン原子は臭素、塩素、フッ素及びヨウ素原子である。
ポリフルオロアルキル基の中で、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル及びペルフルオロブチル基を挙げることができる。
ポリフルオロアルコキシ基の中で、トリフルオロメトキシ、ペルフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ペルフルオロプロポキシ及びペルフルオロブトキシ基を挙げることができる。
ペルフルオロアルキルチオ基の中で、トリフルオロメチルチオ、ペルフルオロエチルチオ及びペルフルオロプロピルチオ基を挙げることができる。
好ましいポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシ及びポリフルオロアルキルチオ基は、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ及びトリフルオロメチルチオ基である。
場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環として、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びチオモルホリンを挙げることができ、これらの複素環は未置換であるかまたはアルキル、フェニル、ハロフェニルもしくはフェニルアルキル基で置換されている。
本発明はまた式(I)の化合物の無機または有機酸との付加塩類に関する。
1個またはそれ以上の不斉中心を含む式(I)の化合物は異性体を有し;これらの異性体及び混合物は本発明の一部を形成する。また、これらの化合物のラセミ体及び鏡像異性体も本発明の一部を形成する。
1が硫黄またはセレン原子を表し、R2が水素原子を表し、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CO−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−の鎖を表し、ただし、R8はヒドロキシル基を表さない式(I)の化合物は、アルカリ金属チオシアネートまたはアルカリ金属セレノシアネートを、式:
Figure 0004436460
式中、
6は式(I)におけると同じ意味を有し、
−R3−R4−R5−は式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−、−CH2−CO−N(R10)−の鎖を表し、ここで、R7、R8、R9、R10及びR13は式(I)におけると同じ意味を有し、ただし、R8はヒドロキシル基を表さない、
の誘導体と反応させることにより製造することができる。
この反応は、一般に、15℃ないし反応媒質の沸点の間の温度で、酢酸のような有機溶媒中で、臭素、塩素、クロラミド及び塩化銅(II)の存在下で行われる。アルカリ金属チオシアネートとして、チオシアン酸カリウムを用いることが好ましい。アルカリ金属セレノシアネートとして、セレノシアン酸カリウムを用いることが好ましい。
6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2−メチル−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン及び2−オキソ−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロキノキサリン以外の式(II)の誘導体は新規であり、それらは本発明の一部を形成する。
2がアルキル基を表す式(I)の化合物は、R2が水素原子を表す式(I)の対応する化合物のアルキル化により製造することができる。
このアルキル化は、イミン官能基をアルキル化することを可能にする任意の方法により行われる。この方法は、好ましくは、20℃ないし反応媒質の沸点の間の温度において、アルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム)のような塩基の存在下にて、低級脂肪族アルコール(例えば、エタノール、プロパノールもしくはブタノール)、ケトン(例えば、アセトンもしくはメチルエチルケトン)またはジメチルホルムアミドのような不活性有機溶媒中で、誘導体Ra−X[ここで、Raはアルキル基を表し、そしてXはハロゲン原子(好ましくは、塩素、臭素もしくはヨウ素)またはトシルオキシ基のような反応性基を表す]を用いて行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、そしてR8がヒドロキシル基を表す式(I)の化合物は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CO−の鎖を表す式(I)の対応する化合物を還元することにより得ることができる。
この反応は、ケトンからアルコールに転化することを可能にする任意の方法により行われる。この方法は、一般に、0ないし25℃の間の温度でメタノールまたはエタノールのようなアルコール中でホウ水素化ナトリウムを用いて行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−、−CH2−CH(R13)−SO−または−CH2−CH(R13)−SO2−の鎖を表す式(I)の化合物は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−または−CH2−CH(R13)−S−の鎖を表す式(I)の対応する化合物を酸化することにより製造することができる。
この酸化は、M.HUDLICKY、Oxidations in Organic Chemistry,ACS Monograph,186,252−263(1990)により記述されている、硫黄含有誘導体を酸化する既知の方法に従って行われる。この方法は、例えば、0ないし25℃の間の温度で、塩素化溶媒(例えば、クロロホルムまたはジクロロメタン)のような不活性溶媒中で、有機過酸もしくはそのような酸の塩(過カルボン酸もしくは過スルホン酸、特に、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、4−ニトロ過安息香酸、過酢酸、過トリフルオロ酢酸、過ギ酸もしくはモノ過フタル酸)または無機過酸もしくはそのような酸の塩(例えば、過ヨウ素酸もしくは過硫酸)の作用により行われる。また、0ないし20℃の間の温度で、低級脂肪族アルコール、水またはこれらの溶媒の混合物のような不活性溶媒中で、過酸化水素及び過ヨウ素酸塩(例えば、過ヨウ素酸ナトリウム)を用いることもできる。また、25℃近傍の温度で、低級脂肪族アルコールまたは水−アルコール混合物中で、チタンテトライソプロポキシドまたはオキソンR(oxoneR)(商標)(ペルオキシモノ硫酸カリウム)の存在下でtert−ブチルヒドロペルオキシドを用いてこの方法を実施することもできる。
−R3−R4−R5−が式−CH(R7)−CH2−CH2−の鎖を表し、ここで、R7が基−CH2−NR1112を表し、そしてR2が水素原子を表す式(I)の化合物は、R11及びR12が式(I)におけると同じ意味を有する場合のアミンHNR1112を式:
Figure 0004436460
式中、R1及びR6は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体と反応させ、続いて、加水分解してイミンを遊離させることにより製造することができる。
この反応は、一般に、0ないし50℃の間の温度で、塩素化溶媒(例えば、クロロホルムまたはジクロロメタン)のような不活性溶媒中で行われる。加水分解は、好ましくは、20℃近傍の温度で水性−アルコール性媒質中でアルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム)を用いて行われる。
式(III)の誘導体は、−R3−R4−R5−が式−CH(R7)−CH2−CH2−の鎖を表し、ここで、R7が基−CH2−OHを表し、そしてR2が水素原子を表す式(I)の対応する化合物から以下の反応スキームに従って得ることができる:
Figure 0004436460
これらの式中、R1及びR6は式(I)におけると同じ意味を有する。
6が式(I)におけると同じ意味を有し、そして−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−の鎖を表し、R7がアルキル、−CH2OH、−CH2−NR1112または−CH2−SO2−alk基を表し、R8がアルキルまたは−CH2−NR1112基を表し、そしてR9がアルキル基を表す式(II)の誘導体は、式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、そして=R3−R4=R5−は式=CH−CH=CH−、=C(R7)−CH=CH−、=CH−CH=C(R8)−、=CH−C(R9)=CH−の鎖を表し、R7はアルキル、−CH2OH、−CH2−NR1112または−CH2−SO2−alk基を表し、R8はアルキルまたは−CH2−NR1112基を表し、R9はアルキル基を表し、R11及びR12は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体の水素化により得ることができる。
この水素化は、一般に、20℃近傍の温度で、酸化白金のような水素化触媒の存在下にて、低級脂肪族アルコール(例えば、メタノールもしくはエタノール)またはテトラヒドロフランまたはこれらの溶媒の混合物のような不活性有機溶媒中で2ないし12barの圧力で水素を用いるか、あるいは20℃近傍の温度でアルコール(例えば、メタノールまたはエタノール)中で塩化ニッケルまたはシアノホウ水素化ナトリウムの存在下でホウ水素化ナトリウムのような還元剤を用いるかのいずれかの手段で行われる。
=R3−R4=R5−が式=CH−CH=CH−、=C(R7)−CH=CH−、=CH−C(R9)=CH−の鎖を表し、R7がアルキル基を表し、そしてR9がアルキル基を表す式(IV)の誘導体は、実施例に記載された方法及びG.JONES,Heterocyclic compounds,Quinolines,32,part 1,Interscience,93−318(1977);J.Pharm.Sci.,68(3),336−8(1979)により記述されている方法の適用または応用により、4−ポリフルオロアルキルアニリン、4−ポリフルオロアルコキシアニリンまたは4−ポリフルオロアルキルチオアニリンから得ることができる。
4−ポリフルオロアルキルアニリン、4−ポリフルオロアルコキシアニリンまたは4−ポリフルオロアルキルチオアニリンは、市販されているかまたはJ.Org.Chem.,29,1(1964)並びに特許US 3,920,444、US 2,436,100、DE 2,606,982、EP 205821及びEP 546391に記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
=R3−R4=R5−が式=C(R7)−CH=CH−の鎖を表し、ここで、R7が基−CH2−NR1112を表す式(IV)の誘導体は、対応する2−メチル−6−ポリフルオロアルキルキノリンまたは2−メチル−6−ポリフルオロアルコキシキノリンまたは2−メチル−6−ポリフルオロアルキルチオキノリンから以下の反応スキームに従って得ることができる:
Figure 0004436460
これらの式中、R6、R11及びR12は式(I)におけると同じ意味を有する。
6が式(I)におけると同じ意味を有し、そして=R3−R4=R5−が式=C(R7)−CH=CH−の鎖を表し、R7が基−CH2OHを表す式(IV)の誘導体は、反応媒質の沸点で、2−メチル−6−ポリフルオロアルキルキノリン1−オキシドまたは2−メチル−6−ポリフルオロアルコキシキノリン1−オキシドまたは2−メチル−6−ポリフルオロアルキルチオキノリン1−オキシドを無水酢酸と反応させ、続いて、加水分解により、例えば、反応媒質の沸点で水−ジオキサン混合物のような溶媒中でアルカリ金属水酸化物の希薄溶液の作用により得ることができる。
=R3−R4=R5−が式=C(R7)−CH=CH−の鎖を表し、そしてR7が基−CH2−SO2−alkを表す式(IV)の誘導体は、0から80℃まで変わる(varying)温度で、エチレングリコールジメチルエーテル中で、6−ポリフルオロアルキルキノリン1−オキシド、6−ポリフルオロアルコキシキノリン1−オキシドまたは6−ポリフルオロアルキルチオキノリン1−オキシド及び無水酢酸をalkがアルキル基を表す場合の誘導体alk−SO2−CH2−COCH3と反応させることにより得ることができる。
2−メチル−6−ポリフルオロアルキルキノリン1−オキシド、2−メチル−6−ポリフルオロアルコキシキノリン1−オキシドまたは2−メチル−6−ポリフルオロアルキルチオキノリン1−オキシド及び6−ポリフルオロアルキルキノリン1−オキシド、6−ポリフルオロアルコキシキノリン1−オキシドまたは6−ポリフルオロアルキルチオキノリン1−オキシドは、20℃近傍の温度において、塩素化溶媒(例えば、クロロホルムまたはジクロロメタン)のような不活性有機溶媒中で、3−クロロ過安息香酸のような酸化剤を用いて対応するキノリンを酸化することにより得ることができる。
=R3−R4=R5−が式=C(R7)−CH=CH−または=CH−CH=C(R8)−の鎖を表し、そしてR7及びR8が−CH2−NR1112基を表す式(IV)の誘導体は、R11及びR12が式(I)におけると同じ意味を有する場合のアミンHNR1112を=R3−R4=R5−が式=C(R7)−CH=CH−または=CH−CH=C(R8)−の鎖を表し、そしてR7及びR8が−CH2OH基を表す反応性誘導体の形態の式(IV)の対応する誘導体と反応させることにより得ることができる。
この反応は、一般に、20℃ないし反応媒質の沸点の間の温度において、塩基の存在下にて、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサン)、塩素化溶媒(例えば、クロロホルム)のような不活性有機溶媒中で行われる。反応性誘導体として、クロリド、トシラートまたはメシラートを挙げることができる。
=R3−R4=R5−が式=CH−CH=C(R8)−の鎖を表し、そしてR8がアルキル基を表す式(IV)の誘導体は、KRAINER et al.,Chem.Heterocycl.Compd.9,217−219(1973)またはKhim.Geterotsikl.Soedin.,9(2),235−238(1973)により記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、そしてR8が基−CH2−OH、チエニル、フリル、フェニルまたはハロゲン原子及びアルキルもしくはアルコキシ基から選択される置換基で置換されたフェニルまたはNR1112を表し、ここで、R11及びR12が水素原子を表すか、またはR11が基−CO−alkを表し、そしてR12がアルキル基を表すか、またはR11が水素原子を表し、そしてR12がアルキル基を表すか、またはR11及びR12がそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合によりアルキル、フェニル、ハロフェニルもしくはフェニルアルキル基で置換されていてもよい飽和もしくは不飽和の5もしくは6員の複素環を形成する式(II)の誘導体は、式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体を誘導体Rb−CH=CH2と反応させることにより得ることができ、ここで、Rbは基−CH2−OH、チエニル、フリル、フェニルまたはハロゲン原子並びにアルキル及びアルコキシ基から選択される置換基で置換されたフェニルまたは−NR1112を表し、ここで、R11及びR12はそれらが結合する窒素原子と共にフタルイミド基を形成し、続いて、R11及びR12が水素原子を表すか、またはR11が基−CO−alkを表し、そしてR12がアルキル基を表す誘導体を得るために加水分解し、場合により続いて、R11が水素原子を表し、そしてR12がアルキル基を表す誘導体を得るために加水分解するか、あるいはR11及びR12はそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよく且つ場合によりアルキル、フェニル、ハロフェニルもしくはフェニルアルキル基で置換されていてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成するかのいずれかである。
この反応は、一般に、−80℃から20℃近傍の温度まで変わる温度において、四塩化スズ、四塩化チタン、三フッ化ホウ素エーテレートのようなルイス酸の存在下にて、塩素化溶媒(例えば、クロロホルムまたはジクロロメタン)のような不活性有機溶媒中で行われる。フタルイミド及びアシル化された誘導体の加水分解は、一般に、20℃ないし反応媒質の沸点の間の温度において水性媒質中で塩酸のような酸により行われる。
式(V)の誘導体は、25℃近傍の温度において塩酸の存在下にて水性媒質中でホルムアルデヒド及びp−トルエンスルフィン酸ナトリウム、そして次に4−ポリフルオロアルキルアニリン、4−ポリフルオロアルコキシアニリンまたは4−ポリフルオロアルキルチオアニリンの作用により得ることができる。
Rb−CH=CH2誘導体は、市販されているかまたはABARCA et al.,Tetrahedron、43(1),269−274(1987);NEGISHI et al.,Heterocycles、18spec.Issue,117−22(1982);REIJENDAM et al.,Tetrahedron,26,1291(1970);HACHIHAMA et al.,Chem.Abstr.,44,9720f(1950);TAGAKI et al.,Tetrahedron Lett.,2587(1974);Chem.Abstr.,65,18503e(1966);Chem.Abstr.,71,49326r(1969);Chem.Abstr,63,18119f(1965)及びChem.Abstr.,58,8083bにより記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、そしてR8が基−NR1112を表し、ここで、R11が水素原子を表し、そしてR12が基−CO−alkを表す式(II)の誘導体は、R11及びR12が水素原子を表す式(II)の対応する誘導体のアシル化により得ることができる。
この反応は、一般に、20℃ないし反応媒質の沸点の間の温度において、テトラヒドロフランのような不活性溶媒中で、ハロゲン化アシル、特に、塩化または臭化アシルにより行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、そしてR8が基−NR1112を表し、ここで、R11がアルキル基(2−6C)を表し、そしてR12がアルキル基を表す式(II)の誘導体は、R12がアルキル基を表し、そしてR11が基−CO−alkを表す式(II)の対応する誘導体を還元することにより得ることができる。
この還元は、一般に、20℃近傍の温度においてテトラヒドロフラン中でボラン−メチルスルフィド錯体により行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−NR1112を表し、ここで、R11及びR12がそれらが結合する窒素原子と共にピロリジン、モルホリン、ピペリジンまたはピペラジンを形成する式(II)の誘導体は、また、式:
Figure 0004436460
式中、Rcは2−オキソピロリジン−1−イル、3−オキソモルホリン−4−イル、2−オキソピペリジン−1−イルまたは2−オキソピペラジン−1−イルを表し、そしてR6は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体を還元することにより得ることができる。
この還元は、一般に、20℃近傍の温度においてテトラヒドロフラン中でボラン−メチルスルフィド錯体により行われる。
式(VI)の誘導体はそれら自体、式(V)の誘導体及びRbが2−オキソピロリジン−1−イル、3−オキソモルホリン−4−イル、2−オキソピペリジン−1−イルまたは2−オキソピペラジン−1−イル基を表す場合の誘導体Rb−CH=CH2から上記の方法に従って得られる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−NR1112を表し、R12が水素原子またはアルキル基を表し、そしてR11が基−CO−CF3を表す式(II)の誘導体は、無水トリフルオロ酢酸を−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−NR1112を表し、R12が水素原子またはアルキル基を表し、そしてR11が水素原子を表す式(II)の対応する誘導体と反応させることにより得ることができる。
この反応は、一般に、−30℃近傍の温度において、ピリジン中で行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−NR1112または−S−alkを表す式(II)の誘導体は、R8が基−NR1112または−S−alkを表し、R11、R12及びalkが式(I)におけると同じ意味を有する誘導体HR8を式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、Halはハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素原子を表し、そしてReはtert−ブチル基を表す、
の誘導体と反応させ、続いて、環窒素を脱保護することにより得ることができる。
8が基−NR1112を表す場合、この反応は、一般に、20℃近傍の温度においてアルコール(例えば、エタノール、メタノール)中で行われる。R8が基−S−alkを表す場合、この反応は、一般に、0ないし25℃の間の温度においてアルカリ金属水素化物(好ましくは、水素化ナトリウム)の存在下にてジメチルホルムアミド中で行われる。この脱保護は、好ましくは、20℃近傍の温度においてジクロロメタン中でトリフルオロ酢酸を用いて行われる。
式(VII)の誘導体は、対応する6−ポリフルオロアルキル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルまたは6−ポリフルオロアルコキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルまたは6−ポリフルオロアルキルチオ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルのハロゲン化により得ることができる。
このハロゲン化は、分子の残りの部分を改変しない当業者に知られている任意方法により行われる。例えば、20℃近傍の温度において、過酸化ベンゾイルの存在下にて、四塩化炭素のような塩素化溶媒のような不活性溶媒中で、N−ブロモスクシンイミドにより臭素化することが可能である。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−SO−alkまたは−SO2−alkを表す式(II)の誘導体は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、ここで、R8が基−S−alkを表す式(II)の対応する誘導体を酸化することにより得ることができる。
この酸化は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−、−CH2−CH(R13)−SO−または−CH2−CH(R13)−SO2−の鎖を表す式(I)の化合物の製造のために上に記述したようにして行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−Se−または−CH2−CH2−N(R10)−の鎖を表す式(II)の誘導体は、式:
Figure 0004436460
式中、Rdは酸素、硫黄もしくはセレン原子またはN(R10)を表し、そしてR6及びR10は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体を還元することにより得ることができる。
この反応は、20℃近傍の温度において、テトラヒドロフランのような不活性有機溶媒中で、テトラヒドロアルミン酸リチウムのような還元剤を用いて行われる。
式(VIII)の誘導体は、実施例並びにX.HUANG、Synthesis,851−852(1984),W.C.LUMMA et al.,J.Med.Chem.,24,93−101(1981)及びE.J.JACOBSEN et al.,J.Med.Chem.,39,158−175(1996)により記述されている方法の適用または応用により、式:
Figure 0004436460
式中、ReはOH、SH、SeHまたはNH(R10)基を表し、R6及びR10は式(I)におけると同じ意味を有する、
の誘導体から得ることができる。
式(IX)の誘導体は、R.BELCHER et al.,J.Chem.Soc.,3846(1954);B.L.MYLARY,J.Med.Chem.,34,108−122(1991);D.W.COMBS et al.,J.Med.Chem.,35,172−176(1992),W.C.LUMMA et al.,J.Med.Chem.,24,93−101(1981)及びA.V.ZEIGER et al.,J.Org.Chem.,42(3),542(1977)により記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CO−の鎖を表す式(II)の誘導体は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−の鎖を表す式(II)の対応する誘導体を酸化することにより得ることができる。
この反応は、一般に、20℃近傍の温度において、塩素化溶媒(例えば、ジクロロメタンまたはクロロホルム)のような不活性溶媒中で、水溶液中のtert−ブチルヒドロペルオキシド及び無水クロム酸を用いて行われる。−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−の鎖を表す式(II)の対応する誘導体の窒素は、好ましくは、予め保護される。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CO−N(R10)−の鎖を表す式(II)の誘導体は、エチルグリシネートを式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、そしてHalはハロゲン原子、特にフッ素を表す、
の誘導体と反応させ、続いて、還元−環化することにより得ることができる。R10がアルキル基を表す場合、アルキル化は還元−環化の前に行われる。
この反応は20℃ないし反応媒質の沸点の間の温度において行われる。反応還元−環化は、媒質の沸点においてエタノール水中で塩酸の存在下にてスズを用いてまたはラネーニッケルを用いて、処理することにより単一工程で行われる。アルキル化は、R2がアルキル基を表す式(I)の化合物の製造のために上に記述した方法により行われる。
式(X)の誘導体はChem.Abstr.113,233655に記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CO−N(R10)−の鎖を表す式(II)の誘導体は、また、以下の反応スキームに従って得ることもできる:
Figure 0004436460
これらの式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有する。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CF2−CH2−の鎖を表す式(II)の誘導体は、−R3−R4−R5−が式−CH2−CF2−CH(OH)−の鎖を表す式(II)の対応する誘導体を還元することにより得ることができる。
この反応は、一般に、20℃近傍の温度においてトリエチルシラン及びトリフルオロ酢酸により行われる。
−R3−R4−R5−が式−CH2−CF2−CH(OH)−または−CH2−CH(R13)−S−の鎖を表し、ここで、R13がアルキル基を表す式(II)の誘導体は、式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、−R4−R5−は基−CF2−CH(OH)−または−CH(alk)−S−を表し、そしてalkはアルキル基を表す、
の誘導体を還元することにより得ることができる。
この反応は、一般に、反応媒質の沸点において、トルエン中で、ボラン−メチルスルフィド錯体により行われる。
式(XI)の誘導体は以下の反応スキームに従って得ることができる:
Figure 0004436460
これらの式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、Etはエチルを表し、そしてBocはtert−ブトキシカルボニル基を表す、
Figure 0004436460
これらの式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、alkはアルキル基を表し、そしてBocはtert−ブトキシカルボニル基を表す。
アルデヒド(A)はChem.Abstr.,107,39815xに記述されている方法の適用または応用により得ることができる。
−R3−R4−R5−が鎖−CH2−CH(R13)−S−または−CH2−CH(R9)−CH2−を表し、ここで、R13及びR9が基−CH2OHを表す式(II)の誘導体は、式:
Figure 0004436460
式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、そしてR5は硫黄原子または−CH2−基を表す、
の誘導体を還元することにより得ることができる。
この反応は、好ましくは、反応媒質の沸点において、トルエンまたはテトラヒドロフランのような不活性溶媒中で、ボラン−ジメチルスルフィド錯体を用いて行われる。
式(XII)の誘導体は以下の反応スキームに従って得ることができる:
Figure 0004436460
これらの式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有し、そしてBocはtert−ブトキシカルボニル基を表す。
Figure 0004436460
これらの式中、R6は式(I)におけると同じ意味を有する。
式(c)の誘導体は2−ブロモプロピオン酸アルキルの代わりにブロモ酢酸アルキルを用いて式(B)の誘導体のために上に記述したようにして得ることができる。
式(D)の誘導体はJ.Med.Chem.,22(7),816−823(1979)に記述されている方法の適用または応用により製造することができる。
上記の本発明の方法を実施するためには、副反応を避けるためにアミノ官能基を保護する基を導入することが必要でありうることを当業者は理解する。その方法は、特に、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,A.Wiley Interscience Publication(1981)またはMc Omie,Protective Groups in Organic Chemistry,Plenum Press(1973)により記述されている方法に従って行われる。アミノ官能基を、例えば、フタルイミド、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、トリクロロエトキシカルボニル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、クロロアセチル、トリチル、ベンズヒドリル、ベンジル、アリル、ホルミル、アセチルもしくはベンジルオキシカルボニル基またはそれらの置換された誘導体によるかあるいはカルバミン酸tert−ブチルまたはメチルの形態で保護し、次に、テトラヒドロフラン中でトリフルオロ酢酸もしくは塩酸を用いて再生するか、あるいはカルバミン酸ベンジルの形態で保護し、次に本発明の方法を用いた後に水素化により再生することができる。
上記の様々な方法により得られる反応混合物は、通常の物理的方法(例えば、蒸発、抽出、蒸留、クロマトグラフィー及び結晶化)または通常の化学的方法(例えば、塩の形成)により処理する。
少なくとも1個の不斉部位を含んでいる式(I)の化合物の鏡像異性体は、キラル前駆物質からの合成によるかまたはラセミ体の分割により、例えば、W.H.PIRKLE et al.,asymmetric synthesis,vol.1,Academic Press(1983)に従ってキラルカラムでクロマトグラフィーにより得ることができる。
遊離塩基の形態の式(I)の化合物は、場合により、アルコール、ケトン、エーテルまたは塩素化溶媒のような有機溶媒中で無機または有機酸の作用によりそのような酸との付加塩に転化してもよい。
製薬学的に許容しうる塩の例として、酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、テオフィリン酢酸塩、サリチル酸塩、メチレン−ビス−β−オキシナフトエ酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩及びリン酸塩のような無機または有機酸との付加塩を挙げることができる。
式(I)の化合物は有用な薬理学的特性を示す。これらの化合物は抗痙攣薬であり、そしてグルタメーテルジック(glutamatergic)伝達を妨げ、それ故、血栓塞栓性及び出血性脳卒中のような脳血管障害、心停止、動脈低血圧症、心臓、血管もしくは肺の手術または重い低血糖症後の(巣状または全体的虚血のような)全ての虚血の処置または予防のために有用である。また、それらは周産期もしくは溺れた後であろうと無酸素症により引き起こされる影響、高血圧または脳脊髄損傷の処置においても有用である。また、これらの化合物を神経変性疾患、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病及び他の痴呆、筋萎縮性側索硬化症または他の運動ニューロン疾患、オリーブ橋小脳萎縮症並びにパーキンソン病の発症を処置または予防するために用いてもよい。また、これらの化合物をてんかん原及び/または痙攣の徴候に対して、脳または脊髄の外傷、内耳(R.PUJOL et al.,Neuroreport,3,299−302(1992))または網膜(J.L.MONSINGER et al.,Exp.Neurol.,113、10−17(1991))の変性に関連する外傷、耳鳴り、不安(KEHNE et al.,Eur.J.Pharmacol.,193、283(1991))、鬱病(TRULLAS et al.,Eur.J.Pharmacol.,185,1(1990))、精神分裂病(REYNOLDS,TIPS,13、116(1992))、トゥーレット症候群、肝性脳症、睡眠障害、注意欠陥障害、ホルモン状態の異常(GHまたはLHの過剰分泌、コルチコステロンの分泌)の処置のため、鎮痛薬(DICKENSON et al.,Neurosc.Letters,121,263(1991))、抗炎症薬(SLUTA et al.,Neurosc.Letters,149、99−102(1993))、抗食思減退薬(antianorectics)(SORRELS et al.,Brain Res.,572、265(1992))、抗偏頭痛薬、制吐薬として、そして神経毒またはNMDAもしくはAMPA受容体アゴニストである他の物質による中毒、並びにウイルス性髄膜炎及び脳炎、AIDS(LIPTON et al.,Neuron 7,111(1991))、狂犬病、麻疹及び破傷風(BAGETTA et al.,Br.J.Pharmacol.,101、776(1990))のようなウイルス性疾患と関係する神経学的疾患を処置するために用いてもよい。これらの化合物は薬物及びアルコールからの禁断症状の予防、それに対する耐性及び依存、並びにオピエート、バルビツレート、アンフェタミン及びベンゾジアゼピンに対する中毒及び依存の抑制のためにも有用である。また、ミトコンドリアミオパシーのようなミトコンドリア異常に関連する欠損症、レーバー症候群、ウェルニッケ脳症、レット症候群、ホモシステイン血症、高プロリン血症、ヒドロキシ酪酸−アミノ酸尿、鉛毒による脳症(慢性鉛中毒)及び亜硫酸酸化酵素欠損症の処置にそれらを用いてもよい。
抗痙攣薬としてのこれらの生成物の活性を最大電気ショック法によりマウスにおいて測定した。目の電極による電気ショック(75mA;期間 0.04秒)に供する10分前にホワイトCD1マウスに食塩水媒質中の試験化合物を静脈内に処置する。通常、このショックは未処置のマウスにおいて肢の伸張を特徴とする持続性痙攣を引き起こす。持続性痙攣が起こらない場合、動物は保護されるとみなされる。この試験において、式(I)の化合物は6mg/kg未満またはそれに等しいED50を有する。
抗グルタメートとしてのこれらの生成物の活性は、I.P.LAPIN,J.Neural.Transmission,54,229−238(1982)の技術により導かれた技術に従ってグルタメートにより誘導される痙攣で測定し;R.CHERMAT及びP.SIMON、J.Pharmacol.(Paris),6,489−492(1975)の技術により導かれた技術に従って脳心室内経路によりグルタメートを注入する。それらのED50は10mg/kg未満である。
式(I)の化合物は低い毒性を有する。それらのLD50はマウスにおいてIV経路により15mg/kgより大きい。
医薬用途のために、式(I)の化合物をそのまままたは製薬学的に許容しうる塩類の形態で用いることができ、すなわち、それらは適用投与量で無毒である。
特に有用なものは、
1が硫黄またはセレン原子を表し、
2が水素原子またはアルキル基を表し、
−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−の鎖を表し、
6がポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシまたはポリフルオロアルキルチオ基を表し、
7がアルキル、−CH2OHまたは−CH2NR1112基を表し、
8が−NR1112、−SO2−alk−、−SO−alkまたはフェニル基を表し、
11が水素原子またはアルキルもしくはアシル基を表し、
12が水素原子またはアルキル基を表すか、
あるいはまたR11及びR12がそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素または硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成する、
化合物である。
特に有用な化合物の中には、以下の化合物が挙げられる:
- 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
- (R,S)−2−イミノ−4−メチル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−6−オン、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6,6−ジオキシド、
- (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6−オキシド及びその鏡像異性体、
- (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6−オキシド及びその鏡像異性体、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン、
- (R,S)−2−イミノ−6−フェニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾオキサジン、
- (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノール及びその鏡像異性体、
- (R,S)−5,5−ジフルオロ−6−ヒドロキシ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
- (R,S)−エチルメチル(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−4−イルメチル)アミン及びその鏡像異性体、
- 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−セレナゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
- (R,S)−2−イミノ−6−エチルスルフィニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
- (R,S)−2−イミノ−6−エチルスルホニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
並びにそれらの塩類。
以下の実施例は本発明を例示するものであって、限定するものではない。
実施例1
20mlの酢酸中3.9gのチオシアン酸カリウム及び2.1gの6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液に、5mlの酢酸中に希釈した1.6gの臭素を20℃近傍の温度で10分にわたって滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で20時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、100mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機相を合わせ、100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチルで溶出し、0.6gの白色固体を得る。これを最小量のエタノールに再溶解し、次に、過剰の塩酸イソプロパノール(約5N)を追加する。エタノールからの再結晶化後、このようにして0.52gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を260℃より上で分解して融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):2.15(2H、m、CH2)、2.95(2H、t、J=6Hz、CH2−アリール)、4.15(2H、t、J=6Hz、NCH2)、7.45(1H、s、芳香族のCH)、8.00(1H、s、芳香族のCH)、10.50(2H、広幅s、NH.HCl)]。
6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:25mlのメタノール中0.4gの酸化白金と2.13gの6−トリフルオロメトキシキノリンを5ないし3barの圧力で20℃近傍の温度で1.5時間水素化する。反応媒質の濾過後、有機相を40℃で減圧下(2kPa)で濃縮し、わずかに褐色の油状物を得る。これを過剰の塩酸イソプロパノール(約5N)に溶解し、次に、再び減圧下で濃縮して1gの6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン塩酸塩を145℃で分解して融解する白色固体の形態で得る。その塩酸塩を水酸化ナトリウムの希薄溶液で処理し、酢酸エチルで抽出することにより、塩基を油状物の形態で得る。
6−トリフルオロメトキシキノリンを以下のように調製することができる:17.7gの4−トリフルオロメトキシアニリン、33.7gの3−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、6gの硫酸鉄7水和物、10gのホウ酸、250mlのグリセロール及び60mlの濃硫酸の混合物を150℃近傍の温度で1時間20分間加熱する。次に、反応混合物を氷上に注ぎ、濃水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にし、次に、300mlのジクロロメタンで3回抽出する。有機相を100mlの水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次に、減圧下(2kPa)で濃縮する。濃縮残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で70−30)で溶出して15gの6−トリフルオロメトキシキノリンを薄く着色した油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(20MHz):7.40(1H、dd、J=3及び7Hz、芳香族のCH)、7.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.60(1H、s、芳香族のCH)、8.10(1H、dd、J=7及び1Hz、芳香族のCH)、8.12(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、8.90(1H、dd、J=3及び1Hz、芳香族のCH)]。
実施例2
実施例1におけるように方法を実施するが、10mlの酢酸中に希釈した3.5gの臭素、40mlの酢酸中5gのチオシアン酸カリウム及び4.4gの6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。このようにして2.8gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を260℃より上で分解して融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.20(2H、m、CH2)、3.00(2H、t、J=6Hz、CH2−アリール)、4.15(2H、t、J=6Hz、NCH2)、7.75(1H、s、芳香族のCH)、8.30(1H、s、芳香族のCH)、10.80(2H、広幅s、NH.HCl)]。
6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンをJ.Chem.Soc.Perkin Trans.、1、(9)、1933−9(1980)中に記述されたように調製することができる。
実施例3
実施例1におけるように方法を実施するが、10mlの酢酸中1.6gの臭素、25mlの酢酸中2.3gのチオシアン酸カリウム及び2.1gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出し、油状物を得、それをエタノールに溶解し、それに塩酸イソプロパノールの溶液(約5N)をわずかに過剰に添加する。溶液を減圧下で濃縮し、得られた塩酸塩結晶を微量の酢酸エチルを含有するエタノールから再結晶化させる。このようにして約180℃で分解して融解する0.9gの(R,S)−2−イミノ−4−メチル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.35(3H、d、J=6Hz、CH3)、2.20(2H、m、CH2)、3.05(2H、m、CH2−アリール)、4.95(1H、m、NCH)、7.80(1H、s、芳香族のCH)、8.30(1H、s、芳香族のCH)、10.90(2H、広幅s、NH.HCl)]。
実施例1におけるように方法を実施するが、15mlのテトラヒドロフラン中2.1gの2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び0.2gの酸化白金から出発することにより、(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを調製することができる。水素化を10ないし5barの圧力で30分間実施する。2.1gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを薄く着色した油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.20(3H、d、J=6Hz、CH3)、1.35及び1.90(各1H、m、CH2)、2.75(2H、m、CH2−アリール)、3.35(1H、m、NCH)、6.35(1H、s、NH)、6.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.15(2H、m、2芳香族のCH)]。
2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリンをJ.Pharm.Sci.、68(3)、336−8(1979)中に記述されたように調製することができる。
実施例4
実施例1におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中0.67gの臭素、10mlの酢酸中0.94gのチオシアン酸カリウム及び0.9gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの左旋性異性体から出発する。このようにして200℃より上で分解する0.8gの(R,S)−2−イミノ−4−メチル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩の右旋性異性体を得る;[α]D 20=+39.0±0.7°(c=0.5;エタノール);[分析 C1212ClF32S、、%計算値 C:46.68、H:3.92、Cl:11.48、F:18.46、N:9.07、S:10.39、%実測値 C:46.3、H:4.3、Cl:11.4、F:18.1、N:9.1、S:10.2]。
(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの左旋性異性体を以下のように調製することができる:11gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを約50℃で最小量の酢酸エチル中17.5gの2,3−ジ−O−ベンゾイル−L−酒石酸で処理し、次に、溶液を20℃近傍の温度で放置して固体を得る。これを酢酸エチルから1回、次に60%メタノール水から2回再結晶化させて約142℃で融解する2.9gの白色結晶を得る;[α]D 20=−104.1±1.5°(c=0.5;エタノール)。このようにして得られた塩を30mlの1N水酸化ナトリウム溶液中に研和し、遊離した塩基を50mlのエチルエーテルで2回抽出する。有機相を10mlの蒸留水で洗浄し、次に、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して0.9gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの左旋性異性体を薄く着色した油状物の形態で得る;[α]D 20=−62.2±1.0°(c=0.5;エタノール)。
実施例5
実施例1におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中0.81gの臭素、10mlの酢酸中1.14gのチオシアン酸カリウム及び1.1gの2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの右旋性異性体から出発する。このようにして200℃より上で分解する1.0gの(R,S)−2−イミノ−4−メチル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩の左旋性異性体を得る;[α]D 20=−39.4±0.7°(c=0.5;エタノール)[分析 C1212ClF32S、%計算値 C:46.68、H:3.92、Cl:11.48、F:18.46、N:9.07、S:10.39、%実測値 C:46.5、H:3.9、Cl:11.7、F:18.2、N:9.0、S:10.5]。
(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの右旋性異性体を以下のように調製することができる:実施例4の(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの左旋性異性体の2,3−ジ−O−ベンゾイル−L−酒石酸塩の結晶化濾過液を減圧下で濃縮する。得られた濃縮残留物を水酸化ナトリウム希薄溶液で処理し、エチルエーテルで抽出することにより、5.7gの塩基を油状物の形態で得る。それらを約50℃で最小量の酢酸エチル中10.5gの2,3−ジ−O−ベンゾイル−D−酒石酸で処理し、次に、溶液を20℃近傍の温度で放置して固体を得る。これを酢酸エチルから1回、次に60%メタノール水から2回再結晶化させて約145℃で融解する3.3gの白色結晶を得る;[α]D 20=+94.6±1.4°(c=0.5;エタノール)。このようにして得られた塩を30mlの1N水酸化ナトリウム溶液中に研和し、遊離した塩基を50mlのエチルエーテルで2回抽出する。有機相を10mlの蒸留水で洗浄し、次に、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して1.1gの(R,S)−2−メチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの右旋性異性体を薄く着色した油状物の形態で得る;[α]D 20=+62.9±1.2°(c=0.5;エタノール)。
実施例6
20mlの酢酸中1.7gのチオシアン酸カリウム及び2.2gの(R,S)−2−メチル−スルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液に、5mlの酢酸中に希釈した1.2gの臭素を20℃近傍の温度で10分にわたって滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で20時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、150mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を合わせ、100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた固体をエチルエーテル中に研和することにより精製し、次に、酢酸エチルから再結晶化させる。このようにして1.2gの(R,S)−2−イミノ−4−メチルスルホニルメチル−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを195℃で融解する黄色結晶の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.95及び2.50(各1H、m、CH2)、2.80及び3.00(各1H、m、CH2−アリール)、3.15(3H、s、CH3)、3.50(2H、m、SCH2)、4.90(1H、m、NCH)、7.10(1H、s、芳香族のCH)、7.45(1H、s、芳香族のCH)、8.60(1H、s、NH)]。
(R,S)−2−メチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例1におけるような方法を実施するが、25mlのメタノール−テトラヒドロフラン混合物(容量で50−50)中2.3gの2−メチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシキノリン、0.4gの酸化白金から出発することにより調製することができる。このようにして2.2gの(R,S)−2−メチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを103℃で融解する白色固体の形態で得る。
2−メチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシキノリンを以下のように調製することができる:10mlのエチレングリコールのジメチルエーテル中2.7gの1−(メチルスルホニル)プロパン−2−オンの溶液を3.8mlの無水酢酸中4.6gの6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドの溶液に添加し、20℃近傍の温度で20時間、次に約60℃で20時間撹拌する。次に、反応媒質に5mlのメタノールを追加し、還流下で1時間加熱する。次に、それを氷上に注ぎ、次に、濃水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にする。生じた褐色沈殿物を150mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮し、褐色油状物を得、それは迅速に結晶化する。結晶を10mlのエタノール中に研和し、このようにして2.3gの2−メチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメトキシキノリンを143℃で融解する白色固体の形態で得る。
6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドを以下のように調製することができる:20℃近傍の温度で保った、200mlのジクロロメタン中8.9gの6−トリフルオロメトキシキノリンの溶液に3−クロロ過安息香酸を2回に分けて添加する(初めに7.2g、そして20時間後に3g)。反応媒質を2回目の添加後さらに4時間撹拌し、次に、20℃で減圧下(2kPa)で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル、次に酢酸エチル及びメタノールの混合物(容量で80−20)で溶出する。このようにして8.8gの6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドを薄褐色油状物の形態で得、それは72℃で融解する固体に結晶化する。
実施例7
実施例1におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中に希釈した0.37gの臭素、7mlの酢酸中0.52gのチオシアン酸カリウム及び0.6gの(R,S)−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールから出発する。微量の石油エーテルを含有するエタノールからの再結晶化後、132℃で分解して融解する0.27gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノール塩酸塩を得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.00及び2.35(各1H、m、CH2)、2.90及び3.05(各1H、m、CH2−アリール)、3.65及び3.75(各1H、m、OCH2)、4.78(1H、m、NCH)、5.30(1H、広幅s、OH)、7.40(1H、s、芳香族のCH)、7.95(1H、s、芳香族のCH)]。
(R,S)−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールを実施例1におけるように調製することができるが、15mlのメタノール中1.5gの2−ヒドロキシメチル−6−トリフルオロメトキシキノリン及び0.3gの酸化白金から出発する。このようにして1.4gの(R,S)−6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールを薄く着色した油状物の形態で得、それは77℃で融解する固体に結晶化する。
6−トリフルオロメトキシキノリン−2−メタノールを以下のように調製することができる:35mlの無水酢酸中9.2gの2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドの溶液を沸騰温度で3時間加熱し、次に、減圧下で濃縮する。得られた油状物を50mlのジオキサン、次に30mlの蒸留水に溶解し、濃水酸化ナトリウム溶液(中和のために必要な量に加えて3ml)を添加する。反応媒質を還流下で1時間加熱し、次に、濃縮乾固させる。得られた残留物を400mlの酢酸エチルで抽出し、有機相を50mlの蒸留水で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出する。このようにして5.7gの6−トリフルオロメトキシキノリン−2−メタノールを75℃で融解する白色がかった固体の形態で得る。
2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドを以下のように調製することができる:50mlのジクロロメタン中2.8gの2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリンの20℃近傍の温度に保った溶液に3−クロロ過安息香酸を2回に分けて添加する(初めに2.8g、そして1時間後に0.3g)。反応媒質を2回目の添加後さらに19時間撹拌し、次に、炭酸水素ナトリウムの希薄溶液で洗浄する。次に、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、20℃で減圧下(2kPa)で濃縮する。得られた残留物を石油エーテル中に研和した後、2.5gの2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリン1−オキシドを105℃で融解する白色がかった固体の形態で得る。
2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリンを以下のように調製することができる:100mlのn−ブタノール中70.8gの4−トリフルオロメトキシアニリン、100mlの濃塩酸、99gの2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノンの懸濁液を還流温度まで加熱し、40mlのn−ブタノール中34gのクロトンアルデヒドの溶液を3時間にわたって滴下して添加し、次に、沸騰を20分間続け、温度を20℃近傍に戻す。中性生成物を400mlのエチルエーテルで4回抽出し、除き、次に、水相を120mlの濃水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にする。生じた油状物を500mlのエチルエーテルで3回抽出し、次に、有機相を100mlの蒸留水で洗浄し、次に、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出し、次に、0.7kPaで100℃で蒸留して52.5gの2−メチル−6−トリフルオロメトキシキノリンを約43℃で融解する緑がかった黄色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):2.70(3H、s、CH3)、7.55(1H、d、J=8Hz、3位のCH)、7.72(1H、dd、J=8及び2Hz、7位のCH)、8.01(1H、s、5位のCH)、8.08(1H、d、J=8Hz、8位のCH)、8.40(1H、d、J=8Hz、4位のCH)]。
実施例8
実施例1におけるように方法を実施するが、10mlの酢酸中2.2gの臭素、35mlの酢酸中3.09gのチオシアン酸カリウム及び3.2gの6−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−(1H)−キノリン−4−オンから出発する。有機相を170mlの約0.1N塩酸水溶液で抽出する。塩酸水相を4mlの10N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にし、100mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及び石油エーテルの混合物(容量で80−20)で溶出する。単離された黄色固体(0.3g)を石油エーテル及びイソプロピルエーテルの冷溶液(容量で60−40)で洗浄し、次に、40℃で減圧下(70pa)で乾燥させる。このようにして0.25gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−6−オンを192℃で融解する黄色粉末の形態で得る[分析 C117322S、%計算値 C:45.84、H:2.45、F:19.77、N:9.72、O:11.1、S:11.12、%実測値 C:45.5、H:2.1、F:19.4、N:9.3、S:11.1]。
6−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−(1H)−キノリン−4−オンを以下のように調製することができる:60mlのジクロロメタン中3.4gの4−オキソ−6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液に10mlのトリフルオロ酢酸を添加する。20℃近傍の温度で3時間後、反応媒質を減圧下で濃縮乾固させる。残留物を炭酸水素ナトリウム希薄溶液で処理し、エチルエーテルで抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、50℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。2.1gの黄土色固体を得、その固体をシリカゲルでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及び石油エーテルの混合物(容量で70−30)で溶出する。このようにして1.75gの6−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−(1H)−キノリン−4−オンを118℃で融解する鮮やかな黄色の固体の形態で得る。
4−オキソ−6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:120mlのジクロロメタン中11.6gの6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの撹拌溶液にtert−ブチルヒドロペルオキシドの70%水溶液18.5ml及び0.095gの無水クロム酸をまず添加する。20℃近傍の温度で4時間後、tert−ブチルヒドロペルオキシドの70%水溶液18.5ml及び0.095gの無水クロム酸を再び添加する。反応を完全なものにするために、18時間後にtert−ブチルヒドロペルオキシドの70%水溶液10ml及び60mgの無水クロム酸を添加し、次に、反応混合物を24時間放置する。次に、気体の発生が止まるまで、低温で、亜ジチオン酸ナトリウムの溶液を添加する。有機相を蒸留水で、そして塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次に、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた赤色油状物をシリカゲルで濾過し、石油エーテルで溶出する。このようにして8.45gの4−オキソ−6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを66℃で融解する黄色粉末の形態で得る。
6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:110mlのテトラヒドロフラン中11gの6−トリフルオロメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン及び11.8gの二炭酸ジ−tert−ブチルの溶液を沸騰温度まで加熱し、そこで16時間保つ。反応を完全なものにするために、1.9gの二炭酸ジ−tert−ブチルを添加し、沸騰を4時間続け、次に、混合物を減圧下で濃縮する。得られた残留物を300mlのエチルエーテルで抽出し、有機相を50mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、20℃で減圧下(2kPa)で濃縮する。石油エーテル中に残留物を研和した後、9.2gの6−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−(2H)−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを68℃で融解する白色結晶の形態で得る。
実施例9
100mlのジクロロメタン中5.3gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)のアルゴン下で5℃に冷却した溶液に3.35gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンを添加し、撹拌を20℃近傍の温度で16時間続ける。次に、炭酸水素ナトリウムの1M水溶液100mlを添加し、混合物を同じ温度で1時間撹拌する。2相の分離後、水相を50mlのジクロロメタンで2回抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた黄色油状物を直径2cmのカラム中に含まれる20gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチルで溶出する。得られた生成物(730mg)を50mlの無水エタノールに溶解し、次に、100μlのメタンスルホン酸を添加する。1時間45分間撹拌した後、沈殿物を濾過により分離し、エタノール、次にエチルエーテルで洗浄し、20℃で減圧下(2kPa)で乾燥させる。このようにして750mgの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6,6−ジオキシドメタンスルホン酸塩を260℃より高い温度で融解する白色固体の形態で得る[分析 C11113263、%計算値 C:31.43、H:2.64、F:13.56、N:6.66、S:22.88、%実測値 C:31.39、H:2.29、F:13.28、N:6.59、S:22.60]。
実施例10
150mlのジクロロメタン中4.5gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)のアルゴン下で−10℃に冷却した溶液に5gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンを添加し、混合物を20℃近傍の温度で1時間撹拌する。混合物を濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた黄色固体を直径2.5cmのカラム中に含まれる60gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びメタノールの混合物(容量で80−20)で溶出する。得られた生成物(3.3g)を200mlの無水エタノールに溶解し、次に、0.8mlのメタンスルホン酸を添加する。20℃で5時間撹拌した後、溶液を減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物をエチルエーテル中に懸濁し、濾過により分離し、エチルエーテルで洗浄し、20℃で減圧下(2kPa)で乾燥させる。このようにして3.9gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6−オキシドメタンスルホン酸塩を268℃で融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C11113253、%計算値 C:32.67、H:2.74、F:14.09、N:6.93、O:19.78、S:23.79、%実測値 C:32.87、H:2.39、F:14.46、N:6.91、S:23.49]。
実施例11
実施例1におけるように方法を実施するが、5mlの酢酸中に希釈した0.33mlの臭素、20mlの酢酸中1.5gの7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジン及び1.3gのチオシアン酸カリウムを用いる。このようにして1gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン塩酸塩を245℃で融解する黄色粉末の形態で得る[分析 C108ClF32OS2、%計算値 C:36.53、H:2.45、Cl:10.78、F:17.34、N:8.52、O:4.87、S:19.51、%実測値 C:36.59、H:2.18、Cl:10.48、F:16.94、N:8.63、S:19.15]。
7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:5℃でアルゴン下で保った、テトラヒドロフラン中のテトラヒドロアルミン酸リチウムの約0.5M溶液19mlに15mlの無水テトラヒドロフラン中2gの7−トリフルオロメトキシ−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンの溶液を15分にわたって滴下して添加する。次に、反応混合物を20℃で2時間撹拌する。不溶性物質を濾過により分離し、テトラヒドロフランで洗浄する。酢酸エチルで希釈した濾過液を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして1.7gの7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを琥珀色油状物の形態で得る[1H NMRスペクトル(CDCl3)、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):3.05(2H、m、SCH2)、3.65(2H、m、NCH2)、4.05(1H、広幅s、NH)、6.40(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、6.75(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、6.90(1H、s、芳香族のCH)]。
7−トリフルオロメトキシ−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを以下のように調製することができる:230mlの蒸留水中23gの2−アミノ−6−トリフルオロメトキシベンゾチアゾールの懸濁液に140gの水酸化カリウムペレットを約10gずつに分けて添加する。次に、混合物を20℃近傍の温度で16時間、次に還流下で5時間撹拌する。約20℃まで冷却した後、30gのブロモ酢酸メチル、次に30mlの蒸留水を添加し、媒質を同じ温度で16時間撹拌し、次に濾過する。次に、濾過液を5℃近傍の温度で濃塩酸で酸性化する。生じた沈殿物を濾過により分離し、蒸留水で洗浄し、約20℃で空気流下で乾燥させる。このようにして20gの7−トリフルオロメトキシ−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを185℃で融解する白色がかった固体の形態で得る。
2−アミノ−6−トリフルオロメトキシベンゾチアゾールをL.M.YAGUPOL’SKII等、Zh.Obshch.Khim.、33(7)、2301(1963)により記述された方法により調製することができる。
実施例12
15mlのジクロロメタン中500mgの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンの−10℃で保った溶液に全部で475mgの3−クロロ過安息香酸(80%純度)を5時間の期間にわたって3回に分けて添加する。次に、混合物を20℃近傍の温度で1時間撹拌し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物を直径2cmのカラム中に含まれる25gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、まず、酢酸エチルで、そして次に酢酸エチル及びメタノールの混合物(容量で80−20)で溶出する。得られた生成物(350mg)を5mlの無水エタノールに溶解し、それに95μlのメタンスルホン酸を添加する。20℃で16時間撹拌した後、生じた沈殿物をエタノールから再結晶化させる。このようにして366mgの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ−[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン6−オキシドメタンスルホン酸塩を236℃で融解する黄色がかった白色固体の形態で得る[分析 C11113243、%計算値 C:34.02、H:2.85、F:14.67、N:7.21、O:16.48、S:24.77、%実測値 C:33.7、H:2.7、F:14.3、N:7.00、S:24.9]。
実施例13
実施例1におけるように方法を実施するが、10mlの酢酸中2.2gの臭素、30mlの酢酸中3gの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾ−チアジン及び2.9gのチオシアン酸カリウムから出発する。得られた生成物(3.74g)を直径3cmのカラム中に含まれる50gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びシクロヘキサンの混合物(容量で50−50)で溶出する。得られた生成物を石油エーテル中に懸濁し、濾過により分離し、石油エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。(得られた全部で1.8gのうちの)0.3gの得られた生成物を5mlのエタノールに溶解し、それに0.07mlのメタンスルホン酸を添加する。20℃で1時間撹拌した後、生成物を無水エタノールから再結晶化させる。このようにして0.29gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ−[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンメタンスルホン酸塩を262℃で融解する白色固体の形態で得る[分析 C11113233、%計算値 C:35.48、H:2.98、F:15.30、N:7.52、O:12.89、S:25.83、%実測値 C:35.4、H:2.9、F:15.1、N:7.5、S:26.1]。
7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:実施例14におけるように方法を実施するが、テトラヒドロフラン中のテトラヒドロアルミン酸リチウムの溶液(約0.3M)16ml、10mlの無水テトラヒドロフラン中930mgの7−トリフルオロメチル−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを用いる。次に、反応混合物を20℃で16時間撹拌し、2mlの蒸留水をゆっくりと追加し、20℃近傍の温度で1時間撹拌する。不溶性物質を濾過により分離し、酢酸エチルで洗浄し、除く。濾過液及び洗浄液を合わせ、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして410mgの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを黄色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):3.00(2H、m、SCH2)、3.60(2H、m、NCH2)、6.65(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、6.85(1H、s、NH)、7.05(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.08(1H、s、芳香族のCH)]。
7−トリフルオロメチル−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを以下のように調製することができる:15mlのジクロロメタン中7.9gの(5−トリフルオロメチル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノフェニルスルファニル)酢酸メチル及び12mlのトリフルオロ酢酸の混合物を20℃近傍の温度で2時間撹拌する。次に、混合物を減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物をイソプロピルエーテル中に懸濁し、濾過し、同じ溶媒ですすぎ、排液し、20℃で減圧下(2kPa)で乾燥させる。このようにして3.5gの7−トリフルオロメチル−1H−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを168℃で融解する薄ベージュ色固体の形態で得る。
(5−トリフルオロメチル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノフェニル)スルファニル酢酸メチルを以下のように調製することができる:−20℃未満の温度でアルゴン大気下で保った、300mlの無水テトラヒドロフラン中20gの4−トリフルオロメチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルの溶液に、ペンタン中のtert−ブチルリチウムの溶液(約1.5M)102mlを30分にわたって滴下して添加する。混合物を同じ温度で3時間15分間撹拌し、次に、2.5gの硫黄を−30℃で添加する。温度を徐々に20℃まで上げながら、混合物を1.5時間撹拌し、10.8gのブロモ酢酸メチルを追加し、20℃近傍の温度で16時間撹拌する。蒸留水の添加後、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(29.5g)を直径6cmのカラム中に含まれる400gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で90−10)で溶出する。このようにして6.2gの(5−トリフルオロメチル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノフェニル)スルファニル酢酸メチルを琥珀色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(200MHz):1.50(9H、s、C(CH33)、3.60(3H、s、OCH3)、3.90(2H、s、SCH2CO)、7.65(1H、dd、J=2及び8Hz、芳香族のCH)、7.84(1H、d、J=2Hz、芳香族のCH)、7.87(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、8.70(1H、s、NH)]。
4−トリフルオロメチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:750mlの無水テトラヒドロフラン中96gの4−トリフルオロメチルアニリンの溶液上に、100mlの無水テトラヒドロフラン中163gの二炭酸ジ−tert−ブチルの溶液を0℃で10分にわたって注ぐ。反応媒質を80℃で3時間撹拌し、次に濃縮乾固させる。生成物を得、それを300mlの酢酸エチルに再溶解する。溶液を蒸留水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮乾固させる。このようにして136gの4−トリフルオロメチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルを121℃で融解する白色固体の形態で得る。
実施例14
40mlの酢酸中1.7gの(R,S)−4−フェニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン及び1.3gのチオシアン酸カリウムの溶液に、10mlの酢酸中0.96gの臭素の溶液を30℃未満の温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で2時間撹拌し、16gの氷上に注ぎ、18mlの約28%のアンモニア水及び25mlの酢酸エチルを追加し、次に濾過する。デカンテーション後、水相を全部で50mlの酢酸エチルで2回抽出し、有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(4.3g)を直径6.8cmのカラム中に含まれる835gの20−45μm中性シリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で98−2)で溶出する。得られた生成物(1.1g)を3mlのエタノールに溶解し、5mlの3.8N塩酸エーテルを添加し、5℃近傍の温度で1時間保存した後、不溶性物質を濾過により分離し、全部で20mlのエチルエーテルで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.8gの(R,S)−2−イミノ−6−フェニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を260℃より上で分解して融解する黄色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.40(2H、m、CH2)、4.05及び4.20(各1H、m、NCH2)、4.4(1H、t、J=6Hz、NCH)、7.20(3H、m、3芳香族のCH)、7.40(3H、m、3芳香族のCH)、8.30(1H、s、芳香族のCH)、10.50(2H、広幅s、NH.HCl)]。
(R,S)−4−フェニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:100mlのジクロロメタン中6.6gのN−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンの懸濁液に4.7gの四塩化スズを−78℃で5分にわたって滴下して添加する。混合物を10分間撹拌し、50mlのジクロロメタン中2.1gのスチレンの溶液を同じ温度で30分にわたって滴下して添加する。混合物を−78℃で1時間、そして20℃近傍の温度で15時間撹拌し、次に、100mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和する。50mlの蒸留水及び250mlのジクロロメタンの添加後、水相を全部で100mlのジクロロメタンで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、100mlの蒸留水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(5.6g)を直径6.8cmのカラム中に含まれる1390gの20−45μm中性シリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で85−15)で溶出する。このようにして3.3gの(R,S)−4−フェニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを黄色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.00(2H、m、CH2)、3.05及び3.25(各1H、m、NCH2)、4.15(1H、t、J=6Hz、CH−Ph)、6.65(2H、m、芳香族のCH及びNH)、6.85(1H、m、芳香族のCH)、7.10(2H、d、J=7Hz、2芳香族のCH)、7.25(2H、t、J=7Hz、2芳香族のCH)、7.30(2H、t、J=7Hz、2芳香族のCH)]。
N−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンを以下のように調製することができる:600mlの蒸留水中53.4gのパラートルエンスルフィン酸ナトリウムの溶液にホルムアルデヒドの37%水溶液26.75gを添加する。混合物を撹拌し、900mlの0.033N塩酸水溶液中48.3gのトリフルオロメチルアニリンの溶液を30℃未満の温度で20分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で15時間撹拌し、生じた不溶性物質を濾過により分離し、全部で500mlの蒸留水で2回洗浄する。得られた湿式生成物(161.2g)を900mlの沸騰メタノールに溶解し、冷却して5℃近傍の温度で1時間保存した後、生じた結晶を濾過により分離し、5℃に冷却した全部で600mlのメタノールで2回洗浄し、50℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして135℃で融解する75.9gのN−パラートルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンを得る。
実施例15
15mlの酢酸中1.06gの(R,S)−4−(N−メチルアセトアミド)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン及び0.83gのチオシアン酸カリウムの溶液に、3mlの酢酸中0.62gの臭素の溶液を30℃未満の温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し、20gの氷及び20mlの蒸留水上に注ぎ、全部で60mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を除き、水相を20mlの28%のアンモニア水でアルカリ性にし、全部で45mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.44g)を1mlのエタノールに溶解し、5mlの1.5N塩酸エーテルの添加後、混合物を5℃近傍の温度で1時間保存する。生じた不溶性物質を濾過により分離し、全部で10mlのエチルエーテルで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.4gの(R,S)−N−(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−6−イル−N−メチルアセトアミド塩酸塩を200℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る。
(R,S)−4−(N−メチルアセトアミド)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:25mlのジクロロメタン中1.65gのN−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンの懸濁液に3.25gの四塩化スズを−78℃で5分にわたって滴下して添加する。混合物を10分間撹拌し、15mlのジクロロメタン中0.5gのM−メチル−N−ビニルアセトアミドの溶液を同じ温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を−78℃で1時間、そして20℃近傍の温度で15時間撹拌する。生じた不溶性物質を濾過により分離し、全部で20mlのジクロロメタンで2回洗浄し、20mlの蒸留水中に懸濁し、撹拌した混合物を60mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和し、全部で70mlのジクロロメタンで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、全部で20mlの蒸留水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして1.06gの(R,S)−4−(N−メチルアセトアミド)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを黄色のラッカーの形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=393K、ppm単位のδ(400MHz):2.00(2H、m、CH2)、2.15(3H、s、COCH3)、2.70(3H、s、NCH3)、3.40(2H、m、NCH2)、5.50(1H、広幅s、NCH)、6.70(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.00(1H、d、J=2Hz、芳香族のCH)、7.25(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)]。
実施例16
20mlの酢酸中1.25gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−メタノール及び1.15gのチオシアン酸カリウムの溶液に、3.5mlの酢酸中0.86gの臭素の溶液を30℃未満の温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し、30gの氷及び30mlの蒸留水上に注ぎ、40mlのジクロロメタンで抽出する。有機抽出物を除き、水相を30mlの28%のアンモニア水でアルカリ性にし、次に、全部で60mlのジクロロメタンで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(1.09g)を10mlのメタノールに溶解し、15mlの1.2N塩酸エーテルの添加後、混合物を5℃近傍の温度で1時間保存する。生じた不溶性物質を濾過により分離し、全部で10mlのエチルエーテルで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。(得られた全部で0.9gのうちの)0.56gの得られた生成物を50℃で56mlの蒸留水中に懸濁し、脱色木炭の添加及び濾過後、濾過液を60℃で減圧下(0.13kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.46g)を5mlのアセトン中に懸濁し、濾過し、全部で6mlのアセトンで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.41gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−6−イル)メタノール塩酸塩を260℃より上で分解して融解する淡褐色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):2.20(2H、m、CH2)、3.20(1H、t、J=6Hz、CH)、3.70(2H、m、OCH2)、4.10及び4.30(各1H、m、NCH2)、5.20(1H、t、J=6Hz、OH)、7.85(1H、s、芳香族のCH)、8.30(1H、s、芳香族のCH)、10.80(2H、s、NH.HCl)]。
(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−メタノールを以下のように調製することができる:125mlのジクロロメタン中8.2gのN−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンの懸濁液に16.25gの四塩化スズを−78℃で5分にわたって滴下して添加する。混合物を10分間撹拌し、75mlのジクロロメタン中3.6gのアリルアルコールの溶液を同じ温度で15分にわたって滴下して添加する。混合物を−78℃で2時間、そして20℃近傍の温度で80時間撹拌し、次に、500mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和する。125mlの蒸留水、125mlのジクロロメタンの添加、濾過及びデカンテーション後、水相を全部で250mlのジクロロメタンで2回洗浄する。有機抽出物を合わせ、全部で250mlの蒸留水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(5.6g)を直径6.4cmのカラム中に含まれる380gの20−45μm中性シリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出する。このようにして1.25gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−メタノールを黄色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.65及び1.95(各1H、m、CH2)、2.80(1H、m、CH)、3.20(2H、m、NCH2)、3.50(2H、m、OCH2)、4.80(1H、t、J=6Hz、OH)、6.50(1H、s、NH)、6.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.15(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、7.25(1H、s、芳香族のCH)]。
実施例17
340mlの2N塩酸水溶液中3.38gの(R,S)−N−(2−イミノ−8−トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−6−イル)−N−メチルアセトアミドの溶液を沸騰温度で5時間加熱し、20℃近傍の温度で75時間保存し、100℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。60mlの酢酸中(得られた全部で3.56gのうちの)1gの得られた生成物の懸濁液を沸騰温度で15分間加熱し、冷却し、20℃近傍の温度で1時間保存する。不溶性物質を濾過により分離し、全部で6mlの酢酸で2回、全部で10mlのエチルエーテルで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.74gの(R,S)−N−メチル(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−6−イル)アミン二塩酸塩を260℃より上で分解して融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):2.45及び2.80(各1H、m、CH2)、2.65(3H、s、NCH3)、4.40(2H、m、NCH2)、4.80(1H、m、NCH)、8.20(1H、s、芳香族のCH)、8.55(1H、s、芳香族のCH)、10.10(2H、s、NH.HCl)、11.20(2H、広幅s、NH.HCl)]。
実施例18
15mlの酢酸中0.68gの(R,S)−4−(1−ピロリジニル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン及び0.53gのチオシアン酸カリウムの溶液に、5mlの酢酸中0.4gの臭素の溶液を25℃近傍の温度で5分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で4時間撹拌し、40gの氷及び40mlの蒸留水上に注ぎ、35mlの28%のアンモニア水でアルカリ性にし、全部で150mlのジクロロメタンで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、50mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、30℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.68g)を10mlのエタノールに溶解し、脱色木炭を追加した溶液を5分間撹拌し、濾過する。5mlの無水塩酸エーテルを追加した濾過液を5℃近傍の温度で1時間保存し、次に、生じた固体を濾過により分離し、全部で10mlの無水エーテルで2回洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.29gの(R,S)−2−イミノ−6−(1−ピロリジニル)−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを223℃で分解して融解する淡黄色粉末の形態で得る。
(R,S)−4−(1−ピロリジニル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:10mlの無水テトラヒドロフラン中1.42gの(R,S)−4−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンのアルゴン大気下で保った溶液に、ボラン−メチルスルフィド錯体のテトラヒドロフラン中2mol/lの溶液11mlを20℃近傍の温度で5分にわたって滴下して添加する。混合物を同じ温度で20時間撹拌し、20mlの蒸留水をゆっくりと追加し、15分間撹拌し、全部で50mlのジクロロメタンで4回抽出する。有機抽出物を合わせ、全部で20mlの蒸留水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、30℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(1.25g)を25mlのジクロロメタンに溶解し、溶液を全部で30mlの1N塩酸水溶液で3回抽出する。水性抽出物を合わせ、40mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液でアルカリ性にし、全部で60mlのジクロロメタンで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、20mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、30℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして0.56gの(R,S)−4−(1−ピロリジニル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを99℃で融解する白色固体の形態で得る。
(R,S)−2−イミノ−6−(2−オキソピロリジン−1−イル)−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを以下のように調製することができる:25mlの酢酸中1gの(R,S)−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン及び0.85gのチオシアン酸カリウムの溶液に、5mlの酢酸中0.64gの臭素の溶液を25℃近傍の温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で3時間撹拌し、60gの氷及び60mlの蒸留水の混合物上に注ぎ、50mlのジクロロメタンで抽出する。デカンテーション後、有機相を除き、水相を75mlの28%のアンモニア水でアルカリ性にし、全部で200mlのジクロロメタンで4回抽出する。有機抽出物を合わせ、50mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、30℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.9g)を20mlの無水エチルエーテルに溶解し、混合物を20℃近傍の温度で15分間保存する。生じた固体を濾過により分離し、5mlの無水エーテルで洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして171℃で融解する0.7gの(R,S)−2−イミノ−6−(2−オキソピロリジン−1−イル)−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを得る。
(R,S)−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:100mlのジクロロメタン中6.6gのN−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリンの懸濁液に13gの四塩化スズを−78℃で5分にわたって滴下して添加する。混合物を10分間撹拌し、60mlのジクロロメタン中2.2gの1−ビニル−2−ピロリジノンの溶液を同じ温度で10分にわたって滴下して添加する。混合物を−78℃で2時間、そして20℃近傍の温度で1時間撹拌する。生じた不溶性物質を濾過により分離し、全部で100mlのジクロロメタンで2回洗浄し、400mlの蒸留水及び400mlのジクロロメタン中に懸濁し、撹拌した混合物を400mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和し、濾過する。デカンテーション後、水相を全部で600mlのジクロロメタンで3回抽出し、有機抽出物を合わせ、200mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして4.9gの(R,S)−4−(2−オキソピロリジン−1−イル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを139℃で融解する白色粉末の形態で得る。
実施例19
40mlの酢酸中2.93gの7−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−[1,4]ベンゾオキサジン及び2.83gのチオシアン酸カリウムの溶液に、10mlの酢酸中2.1gの臭素の溶液を25℃近傍の温度で15分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で2時間撹拌し、40gの氷上に注ぎ、40mlの28%のアンモニア水でアルカリ性にし、全部で150mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(3.1g)を直径2.5cmのカラム中に含まれる30gの20−45μm中性シリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びメタノールの混合物(容量で95−5)で溶出する。得られた生成物(0.8g)を5mlのエタノールに溶解し、2mlの6.5N塩酸エタノールを添加し、5℃近傍の温度で1時間保存した後、生じた固体を濾過により分離し、2mlのエタノールで洗浄し、60℃で減圧下(0.13kPa)で乾燥させる。このようにして0.7gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de]−[1,4]ベンゾオキサジン塩酸塩を260℃より上で分解して融解する黄色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(400MHz):4.40(2H、t、J=6Hz、NCH2)、4.60(2H、t、J=6Hz、OCH2)、7.20(1H、s、芳香族のCH)、7.70(1H、s、芳香族のCH)、10.80(2H、広幅s、NH,HCl)]。
7−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−4H[1,4]ベンゾオキサジンを以下のように調製することができる:不活性雰囲気下で保ったテトラヒドロフラン中のテトラヒドロアルミン酸リチウムの0.5M溶液18mlに、20mlの無水テトラヒドロフラン中3.49gの7−トリフルオロメトキシ−4H−[1,4]ベンゾオキサジン−3−オンの溶液を5℃近傍の温度で35分にわたって滴下して添加する。混合物を20℃近傍の温度で1時間撹拌し、次に、温度を15℃未満に保ちながら15mlの蒸留水をゆっくりと添加する。混合物を濾過し、濾過液を全部で150mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機抽出物を合わせ、全部で150mlの蒸留水で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして2.98gの7−トリフルオロメトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−[1,4]ベンゾオキサジンを黄色固体の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):3.30(2H、t、J=6Hz、NCH2)、3.70(1H、広幅s、NH)、4.20(2H、t、J=6Hz、OCH2)、6.45(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、6.55(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、6.60(1H、d、J=2Hz、芳香族のCH)]。
7−トリフルオロメトキシ−4H−[1,4]ベンゾオキサジン−3−オンを以下のように調製することができる:懸濁液で17.3gの炭酸水素ナトリウムを含有する170mlのクロロホルム中9.85gの2−アミノ−5−トリフルオロ−メトキシフェノール及び9.8gの塩化トリエチルベンジルアンモニウムの溶液に85mlのクロロホルム中5.6gの塩化クロロアセチルの溶液を5℃近傍の温度で30分にわたって滴下して添加する。混合物を同じ温度で1時間、沸騰温度で5時間撹拌し、20℃近傍の温度まで冷却し、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物を170mlの蒸留水中に懸濁し、次に、不溶性物質を濾過により分離し、全部で255mlの蒸留水で3回洗浄し、風乾させる。得られた生成物(8.78g)を直径5.5cmのカラム中に含まれる200gの20−45μm中性シリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタンで溶出する。このようにして3.49gの7−トリフルオロメトキシ−4H−[1,4]−ベンゾオキサジン−3−オンを約150℃で融解する黄色固体の形態で得る。
2−アミノ−5−トリフルオロメトキシフェノールを以下のように調製することができる:225mlの6.5N塩酸ジオキサン溶液に12gのN−(2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメトキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチルを25℃近傍の温度で15分にわたって添加する。混合物を同じ温度で3時間撹拌し、600℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして9.85gの2−アミノ−5−トリフルオロメトキシフェノール塩酸塩を170℃で昇華するベージュ色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):6.90(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、7.05(1H、s、芳香族のCH)、7.45(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、9.50(3H、広幅s、NH2−HCl)、11.20(1H、s、OH)]。
N−(2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメトキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:130mlの無水テトラヒドロフラン中12gのN−(4−トリフルオロメトキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチルの不活性雰囲気下で保った溶液に、ペンタン中のtert−ブチルリチウムの1.5M溶液69mlを−70℃で1時間にわたって滴下して添加する。混合物を−20℃で2時間撹拌し、−70℃に冷却し、13.9gのホウ酸トリメチルを15分にわたって滴下して添加する。混合物を−20℃で1時間30分間撹拌し、7.8mlの酢酸を−5℃で15分にわたって滴下して添加する。混合物を5分間撹拌し、28.6mlの16%の過酸化水素を0℃で15分にわたって滴下して添加する。温度を20℃まで上げながら、混合物を撹拌し、次に、65mlの蒸留水及び170mlのエチルエーテルを添加する。デカンテーション後、エーテル性相を重亜硫酸ナトリウム水溶液、蒸留水、そして塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2.2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして12gのN−(2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメトキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチルを102℃で融解する黄色固体の形態で得る。
実施例20
実施例1におけるように方法を実施するが、21mlの酢酸中に希釈した3.8gの臭素、71mlの酢酸中5.3gのチオシアン酸カリウム及び5.5gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールから出発する。このようにして、265℃で分解して融解する0.6gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H、4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノール塩酸塩を得る[分析 C1212ClF32OS、%計算値 C:44.38、H:3.72、Cl:10.92、F:17.55、N:8.63、O:4.93、S:9.87、%実測値 C:44.6、H:4.1、Cl:11.0、F:17.1、N:8.5、S:9.5]。
(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールを実施例1におけるように調製することができるが、60mlのメタノール中6.4gの6−トリフルオロメチルキノリン−2−メタノール及び0.5gの酸化白金から出発する。5.5gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−メタノールを薄く着色した油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.55及び1.85(各1H、m、CH2)、2.75(2H、t、J=6Hz、CH2)、3.40(1H、m、NCH)、3.48(2H、広幅t、CH2O)、4.90(1H、t、J=5Hz、OH)、6.40(1H、s、NH)、6.70(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(2H、m、芳香族のCH)]。
6−トリフルオロメチルキノリン−2−メタノールを実施例7におけるように調製することができるが、200mlの無水酢酸中45.5gの2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドから出発する。このようにして6.4gの6−トリフルオロメチルキノリン−2−メタノールを85℃で融解する褐色がかった固体の形態で得る。
2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドを実施例6におけるように調製することができるが、200mlのジクロロメタン中10.5gの2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び41gの3−クロロ過安息香酸から出発する。このようにして11.6gの2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドをペースト状固体の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.75(3H、s、CH3)、7.45(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.75(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.90(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、8.15(1H、s、芳香族のCH)、8.90(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)]。
実施例21
実施例9におけるように方法を実施するが、20mlのジクロロメタン中1gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン及び4.2gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)から出発する。このようにして720mgの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン−6,6−ジオキシドメタンスルホン酸塩を260℃より高い温度で融解する白色粉末の形態で得る[分析 C11113253、%計算値 C:32.67、H:2.74、F:14.09、N:6.93、S:23.79、%実測値 C:46.6、H:4.1、F:17.1、N:8.5、S:9.51]。
実施例22
52mlの酢酸中3.6gのチオシアン酸カリウム及び3.43gの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジンの溶液に、6.75mlの酢酸中に希釈した2.07gの臭素を20℃近傍の温度でアルゴン下で10分にわたって滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で3時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、100mlの酢酸エチルで抽出する。有機相を50mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出して2.2gの淡黄色固体を得る。これを還流下でエチルエーテル中で木炭により脱色した後、2.7gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[5,4,3−de]−1,4−ベンゾセレナジンを130℃で融解する白色結晶の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):3.30(2H、t、J=6Hz、SeCH2)、4.30(2H、t、J=6Hz、NCH2)、7.60(1H、s、芳香族のCH)、7.75(1H、s、芳香族のCH)、8.80(1H、s、NH)]。
7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジンを以下のように調製することができる:255mlのトルエン中10.5gの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジン−3−オンの懸濁液に、ボラン−メチルスルフィド錯体のテトラヒドロフラン中2N溶液35.5mlをアルゴン下で20℃近傍の温度で滴下して添加する。次に、反応媒質を沸騰温度まで加熱し、そこで1時間45分間保つ。約20℃まで冷却した後、それを600mlの炭酸水素ナトリウム飽和溶液で加水分解し、次に、100mlの酢酸エチルで3回抽出する。合わせた有機相を100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を石油エーテル中に研和した後、9.65gの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジンを55℃で融解する白色がかった結晶の形態で得る。
7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジン−3−オンを以下のように調製することができる:150mlのジクロロメタン中17gの2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルセラニル)酢酸エチルの溶液に15mlのトリフルオロ酢酸を添加する。20℃近傍の温度で29時間後、反応媒質を250mlの炭酸水素ナトリウム飽和溶液で処理し、250mlの酢酸エチルで抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物をエチルエーテル及び石油エーテルの混合物中に研和した後、10.5gの7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]セレナジン−3−オンを207℃で融解する白色結晶の形態で得る。
2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルセラニル)酢酸エチルを以下のように調製することができる:100mlのエタノール及び150mlのテトラヒドロフランの混合物中14.47gのN−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルジセラニル)−4−トリフルオロメチルフェニル]カルバミン酸tert−ブチルの溶液に、20℃近傍の温度でアルゴン下で、1gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを少しずつ添加する。10分後に、5mlのテトラヒドロフラン中7.5gのブロモ酢酸エチルの溶液を滴下して注ぐ。0.6gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを数回に分けて1時間にわたって再び添加する。次に、反応媒質を150mlの約4N塩化アンモニウム溶液上に注ぎ、250mlのエチルエーテルで抽出する。2相が生じるまで有機相を濃縮し、残留物を200mlのエチルエーテルで再び抽出する。有機相を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物を100mlのジメチルホルムアミドに20℃近傍の温度でアルゴン下で再溶解する。0.5gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを少しずつ、続いて3gのブロモ酢酸エチルを添加する。約20分後、混合物を200mlの約4N塩化アンモニウム溶液で処理し、100mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機相を100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を石油エーテル中に研和した後、10.85gの2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルセラニル)酢酸エチルを69℃で融解する白色結晶の形態で得る。
N−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルジセラニル)−4−トリフルオロメチルフェニル]カルバミン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:−20℃未満の温度でアルゴン大気下で保った、300mlの無水テトラヒドロフラン中42gの4−トリフルオロメチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルの溶液に、ペンタン中のtert−ブチルリチウムの溶液(約1.7M)200mlを30分にわたって滴下して添加する。混合物を同じ温度で2時間撹拌し、次に、13.5gのセレン粉末を−30℃で添加する。混合物を約−15℃で35分間撹拌し、次に、100mlの塩化アンモニウム飽和溶液を追加し、温度を約20℃まで上げる。次に、それを空気と接触してこの温度で18時間撹拌し、次に、600mlのエチルエーテルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物をシリカゲルで濾過し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で65−35)で溶出する。石油エーテル中に研和した後、39.1gのN−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルジセラニル)−4−トリフルオロメチルフェニル]カルバミン酸tert−ブチルを150℃で融解する黄色結晶の形態で得る。
実施例23
180mlの酢酸中9.3gのチオシアン酸カリウム及び4gの3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−キノリノールの溶液に、10mlの酢酸中に希釈した5.05gの臭素を20℃近傍の温度でアルゴン下で10分にわたって滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で18時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、200mlの酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で65−35、次に35−65)で溶出して黄色油状物を得る。これをエチルエーテルに再溶解し、塩酸エーテルの溶液を追加する。得られた固体をイソプロパノールに溶解し、次に、酢酸イソプロピルの添加により再沈殿させる。0.32gの(R,S)−5,5−ジフルオロ−6−ヒドロキシ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を200℃より上で分解して融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):4.75(2H、m、NCH2)、5.30(1H、dd、J=9及び3Hz、OCH)、7.15(1H、s、OH)、8.00(1H、s、芳香族のCH)、8.50(1H、s、芳香族のCH)、11.20(2H、s、NH.HCl)]。
3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−キノリノールを以下のように調製することができる:250mlのトルエン中10.76gの3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−キノリノンの懸濁液に、30mlのボラン−メチルスルフィド錯体をアルゴン下で20℃近傍の温度で滴下して添加する。次に、反応媒質を沸騰温度まで加熱し、そこで1時間10分間保つ。約20℃まで冷却した後、それを100mlの炭酸水素ナトリウム飽和溶液で加水分解し、次に、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を塩酸の希薄溶液で処理し、エチルエーテルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を石油エーテル中に研和した後、7.1gの3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−キノリノールを110℃で融解する桃色結晶の形態で得る。
3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−キノリノンを以下のように調製することができる:65mlのジオキサン中11.85gの3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン酸エチルの溶液に35mlの約6N塩酸ジオキサンを添加する。20℃近傍の温度で18時間後、反応媒質を真空下で濃縮し、次に、残留物を50mlの炭酸水素ナトリウム飽和溶液で処理し、200mlの酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を石油エーテル中に研和した後、6.8gの3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−キノリノンを171℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン酸エチルを以下のように調製することができる:10mlのジオキサン中1.45gの2−ホルミル−4−トリフルオロメチルフェニル−アミノカルボン酸tert−ブチルの溶液に、1.22gのブロモジフルオロ酢酸エチル、0.75gの亜鉛粉末及び0.3gのヨウ素を添加する。次に、反応媒質を30から50℃まで変わる(passing)温度で3時間超音波処理する。約0℃まで冷却し、100mlの酢酸エチルを添加した後、混合物を濾過し、次に、塩化ナトリウム飽和溶液を添加する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で70−30)で溶出して0.85gの3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2,2−ジフルオロ−3−ヒドロキシプロパン酸エチルを薄く着色した油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.25(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.50(9H、s、(CH33)、4.28(2H、q、J=6Hz、OCH2)、5.65(1H、m、OCH)、7.42(1H、d、J=4Hz、OH)、7.70(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.76(1H、s、芳香族のCH)、7.94(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、9.18(1H、s、NH)]。
2−ホルミル−4−トリフルオロメチルフェニル−アミノカルボン酸tert−ブチルをC.A 107:39815x中に記述された方法により調製することができる。
実施例24
実施例23におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中1.55gの臭素、30mlの酢酸中2.8gのチオシアン酸カリウム及び2.3gの3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出して約85℃で融解する約0.35gの白色がかった固体を得る。これをエチルエーテルに再溶解し、0.1mlのメタンスルホン酸を追加する。得られた固体をエチルエーテル中に研和した後、0.35gの5,5−ジフルオロ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンメタンスルホン酸塩を235℃より上で分解して融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.35(3H、s、CH3SO3H)、3.80(2H、t、J=−16Hz、CH2)、4.65(2H、t、J=13Hz、CH2)、7.90(1H、s、芳香族のCH)、8.40(1H、s、芳香族のCH)、10.70(1H、s、NH)]。
3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:15mlのジクロロメタン中0.7gの3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−キノリノールの溶液に、1mlのトリエチルシラン及び3mlのトリフルオロ酢酸をアルゴン下で20℃近傍の温度で添加する。反応媒質を同じ温度で4時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、酢酸エチル及びエチルエーテルの混合物で2回抽出する。有機抽出物を合わせ、塩化ナトリウム希薄溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で80−20)で溶出して0.18gの3,3−ジフルオロ−6−トリフルオロメチルー1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを無色の油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):3.30(2H、t、J=15Hz、CH2)、3.55(2H、t、J=12Hz、NCH2)、6.70(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、6.83(1H、s、NH)、7.30(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.32(1H、s、芳香族のCH)]。
実施例25
実施例23におけるように方法を実施するが、5mlの酢酸中2.93gの臭素、60mlの酢酸中5.3gのチオシアン酸カリウム及び3.7gの6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリンから出発する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びメタノールの混合物(容量で95−5)で溶出して約1.8gの黄色油状物を得る。これをエチルエーテルに溶解し、塩酸エーテルを追加する。得られた固体をエチルエーテル中に研和した後、それを濾過により単離し、次に、水に再溶解する。溶液を20%のアンモニア水でアルカリ性にし、100mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた油状残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン及びエタノールの混合物(容量で59.7−40−0.3)で溶出する。このようにして0.75gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[3,4,5−de]キノキサリンを112℃で融解する白色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):3.40(2H、d、J=5Hz、NCH2)、3.80(2H、d、J=5Hz、NCH2)、6.43(1H、s、NH)、6.78(1H、s、芳香族のCH)、7.12(1H、s、芳香族のCH)、8.35(1H、s、NH)]。
6−トリフルオロメチルー1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリンをRao等、J.Heterocycl.Chem.、(1973)、10(2)、213−5により記述された方法により調製することができる。
実施例26
実施例23におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中0.45gの臭素、10mlの酢酸中0.7gの2−ヒドロキシメチル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジン及び0.6gのチオシアン酸カリウムから出発する。得られた生成物をイソプロピルエーテル及びエチルエーテル中に懸濁し、濾過により分離し、イソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして得られた生成物(得られた全部で0.470gのうちの)0.188gを15mlのエタノールに溶解し、それに0.044mlのメタンスルホン酸を添加する。20℃で1時間撹拌した後、溶液を減圧下(2kPa)で濃縮乾固させ、生成物を10mlのアセトン中に溶解し、濾過により分離し、5mlのアセトンで2回洗浄し、換気した通風室下で16時間乾燥させる。このようにして0.215gの5−ヒドロキシメチル−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンメタンスルホン酸塩を216℃で融解する白色固体の形態で得る[分析 C12133243、%計算値 C:35.82、H:3.26、F:14.16、N:6.96、O:15.90、S:23.90、%実測値 C:35.91、H:3.13、F:14.12、N:6.73、S:24.11]。
2−ヒドロキシメチル−7−トリフルオロメチルー3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:アルゴン下で保った、50mlのトルエン及び約10mlのテトラヒドロフラン中1.7gの2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンの溶液に、テトラヒドロフラン中のボラン−ジメチルスルフィド錯体の約2M溶液6mlを素早く添加する。反応混合物を還流下で1時間加熱し、次に、20℃まで戻した後70mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び40mlの酢酸エチルで加水分解する。不溶性物質を濾過により除き、濾過液を沈降させた後に分離し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた黄色油状物を直径2cmのカラム中に含まれる35gの20−45μmシリカゲルでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びシクロヘキサン混合物(容量で75−25)で溶出する。このようにして0.72gの2−ヒドロキシメチル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを80℃で融解する黄色固体の形態で得る。
2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:100mlのメタノール中2.55gの2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−4H−[1,4]−ベンゾチアジン、9gのマグネシウム削り屑の混合物を約45℃で加熱する。反応を開始した後、温度は還流温度まで上がり、自動的にそこにとどまる。約20℃まで戻した後、反応媒質を50mlのメタノールで希釈し、約20℃で16時間撹拌する。約0℃に冷却した媒質を154mlの4N塩酸で加水分解し、1時間撹拌し、次にセライト(celite)545ベッドで濾過する。セライトを500mlのジクロロメタン及び40mlのアセトンで連続して洗浄する。次に、有機相を200mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして1.75gの2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−「1,4]ベンゾチアジンを褐色油状物の形態で得、それをそのままで用いる。
2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−4H−[1,4]−ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:7.8gの2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)−3−ジメチルアミノアクリル酸メチル、10.3gのトリフルオロ酢酸及び80mlの無水ジクロロメタンの混合物を約20℃で24時間撹拌する。減圧下で濃縮乾固させた後、残留物を200mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液中に溶解し、200mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させ、得られた生成物をイソプロピルエーテル中に再懸濁する。固体を濾過により分離し、イソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。2.57gの2−メトキシカルボニル−7−トリフルオロメチル−4H−[1,4]ベンゾチアジンを238℃で融解する橙色固体の形態で得る。
2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)−3−ジメチルアミノアクリル酸メチルを以下のように調製することができる:10.95gの(5−トリフルオロメチル−2−tert−ブトキシカルボニルアミノフェニル)スルファニル酢酸メチル、15.5gのtert−ブトキシ−ビス(ジメチルアミノ)メタン及び300mlの無水ジクロロメタンのアルゴン下で保った混合物を還流下で7時間加熱する。約20℃まで戻し、16時間撹拌した後、媒質を減圧下で濃縮乾固させ、得られた生成物を20mlのイソプロピルエーテル中に再懸濁する。固体を濾過により分離し、イソプロピルエーテルで3回洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして3.4gの2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)−3−ジメチルアミノアクリル酸メチルを139℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。先に得た固体の濾過液を減圧下(2kPa)で濃縮乾固させ、得られた生成物を直径2.5cmのカラム中に含まれる75gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で80−20)で溶出する。このようにして4.45gの2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)−3−ジメチルアミノアクリル酸メチルを140℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
実施例27
実施例23におけるように方法を実施するが、20mlの酢酸中6.55gの臭素、100mlの酢酸中9.6gの(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチルー3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジン及び8.9gのチオシアン酸カリウムから出発する。得られた生成物を直径3cmのカラム中に含まれる120gの20−45μmシリカゲルで窒素圧力下(150kPa)でクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びシクロヘキサンの混合物(容量で50−50)で溶出する。得られた生成物(9.9g)を150mlの無水エタノールに溶解し、それに2.7mlのメタンスルホン酸を添加する。約20℃で5時間30分間撹拌した後、生成物を濾過により分離し、無水エタノール、次にイソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして10.7gの(R,S)−2−イミノ−5−メチル−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジンメタンスルホン酸塩を260℃より高い温度で融解する淡褐色結晶の形態で得る[分析 C12133233、%計算値 C:37.30、H:3.39、F:14.75、N:7.25、O:12.42、S:24.89、%実測値 C:37.66、H:3.24、F:14.55、N:7.30、S:25.30]。
(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを以下のように調製することができる:320mlのトルエン中11.5gの(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンの混合物に、テトラヒドロフラン中のボラン−ジメチルスルフィド錯体の約2M溶液44mlを10分にわたって添加する。反応媒質を還流下で2時間加熱し、次に、約20℃まで戻した後、400mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び200mlの蒸留水上に注ぐ。生成物を150mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で濃縮乾固させ、このようにして得られた生成物を石油エーテル中に再懸濁し、次に、濾過により分離し、石油エーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして9.60gの(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−[1,4]ベンゾチアジンを112℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを以下のように調製することができる:30.1gの(R,S)−2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)プロピオン酸エチル、43gのトリフルオロ酢酸及び90mlのジクロロメタンの混合物を約20℃で16時間撹拌する。次に、減圧下で濃縮することにより溶媒を除き、150mlのテトラヒドロフランで置換する。混合物を還流下で24時間加熱し、次に、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させ、得られた生成物をイソプロピルエーテル中に再懸濁し、濾過により分離し、イソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして10.6gの(R,S)−2−メチル−7−トリフルオロメチル−2,4−ジヒドロ−[1,4]ベンゾチアジン−3−オンを200℃で融解する赤褐色固体の形態で得る。
(R,S)−2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)プロピオン酸エチルを以下のように調製することができる:−70℃未満の温度でアルゴン大気下で保った260mlの無水テトラヒドロフラン中20gの4−トリフルオロメチルフェニルカルバミン酸tert−ブチルの溶液に、ペンタン中のtert−ブチルリチウムの溶液(約1.7M)100mlを滴下して添加する。混合物を約−20℃に保った温度で3時間30分間撹拌し、次に、約−70℃まで冷却し、その後、2.5gの硫黄を添加し、温度を約−20℃まで上げ、混合物をこの温度で1時間保つ。温度を再び約−50℃にし、13.95gの(R,S)−2−ブロモプロピオン酸エチルを同時に添加する。温度を約20℃にし、そのようにして48時間撹拌する。蒸留水を添加した後、混合物を酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして30.1gの(R,S)−2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−トリフルオロメチルフェニルスルファニル)プロピオン酸エチルを琥珀色油状物の形態で得、それをさらに精製せずに用いる[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.08(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.39(3H、d、J=6Hz、CH3)、1.50(9H、s、(CH33)、4.00(3H、m、SCH及びOCH2)、7.72(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.67(1N、s、芳香族のCH)、8.05(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、8.52(1H、s、NH)]。
実施例28
16mlの酢酸中1.2gのチオシアン酸カリウム及び1.4gの(R,S)−ジメチル(6−トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イル−メチル)アミンの溶液に、5mlの酢酸中に希釈した0.87gの臭素を20℃近傍の温度でアルゴン下で滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で18時間撹拌し、氷上に注ぎ、32%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、全部で75mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で99−1、次に98−2)で溶出して褐色油状物を得る。これをエチルエーテルに再溶解し、活性炭により脱色し、次に、塩酸イソプロパノールの溶液を追加する。1gの(R,S)−ジメチル(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−4−イルメチル)アミン二塩酸塩を約210℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C1418Cl233S、%計算値 C:43.31、H:4.67、Cl:18.26、F:14.68、N:10.82、S:8.26、%実測値 C:43.0、H:5.0、Cl:18.0、F:14.2、N:10.5、S:7.8]。
(R,S)−ジメチル(6−トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イルメチル)アミンを以下のように調製することができる:21mlのメタノール中1.4gのジメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イルメチル)アミン及び0.23gの塩化ニッケル(II)6水和物の懸濁液に、0.84gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムをアルゴン下で20℃近傍の温度で30分にわたって添加する。
この温度で18時間及び21時間撹拌した後、0.12gの塩化ニッケル(II)6水和物及び0.42gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを2回にわけて添加する。最後の添加後に反応媒質を再び18時間撹拌し、次に、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮する。残留物を30mlの10%塩酸溶液中に溶解し、次に32%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、全部で150mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1、次に98−2)で溶出する。このようにして1.5gの(R,S)−ジメチル(6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イルメチル)アミンを褐色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.50及び1.90(各1H、m、CH2)、2.20ないし2.50の間(8H、m、CH2及びN(CH32)、2.80(2H、m、NCH2)、3.40(1H、m、NCH)、5.00(1H、s、NH)、6.50(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(2H、m、2芳香族のCH)]。
ジメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イルメチル)アミンを以下のように調製することができる:20mlのエタノール中1.9gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び36g/lのジメチルアミンを含有する27.8mlのエタノール性溶液の溶液を20℃近傍の温度で72時間撹拌する。反応媒質を40℃で減圧下(4kPa)で濃縮する。残留物を30mlの0.25N水酸化ナトリウム溶液中に溶解し、次に、全部で45mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で50−50)で溶出する。このようにして1.4gのジメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イルメチル)アミンを褐色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):2.30(6H、s、N(CH32)、3.70(2H、s、NCH2)、7.65(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.80(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、8.05(1H、s、芳香族のCH)、8.15(2H、m、芳香族のCH)]。
2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリンを以下のように調製することができる:500mlのテトラクロロメタン中52.75gの2−メチル−6−トリフルオロメチルキノリン、33.2gのN−クロロスクシンイミド及び1.1gの過酸化ベンゾイルの懸濁液をアルゴン下で沸騰温度まで加熱し、そこで24時間保つ。約20℃まで冷却した後、不溶性物質を濾過により除き、20mlのテトラクロロメタンで洗浄し、合わせた濾過液を40℃で減圧下(4kPa)で濃縮する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして24.1gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリンを66℃で融解する橙色固体の形態で得る。
実施例29
実施例28におけるように方法を実施するが、4.7mlの酢酸中1.47gの臭素、25mlの酢酸中2.05gのチオシアン酸カリウム及び2.5gの(R,S)−エチルメチル(6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イルメチル)アミンから出発し、反応を70時間続ける。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で98.75−1.25)で溶出して橙色油状物を得る。これを30mlのエチルエーテルに再溶解し、活性炭により脱色し、次に、塩酸イソプロパノールの溶液を追加する。1.4gの(R,S)−エチルメチル(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−4−イルメチル)アミン二塩酸塩を約280℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.30(3H、t、J=6Hz、CH3)、2.20及び2.75(各1H、m、CH2)、2.95(3H、s、NCH3)、3.00ないし3.60の間(6H、m、CH2及び2NCH2)、5.45(1H、m、NCH)、7.85(1H、s、芳香族のCH)、8.30(1H、s、芳香族のCH)]。
(R,S)−エチルメチル(6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イルメチル)アミンを実施例28におけるような方法を実施するが、3.4gのエチルメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イル)アミン、70mlのメタノール中0.52gの塩化ニッケル(II)6水和物を3回及び1.9gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを3回から出発し、次に、100gの氷で加水分解することにより調製することができる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして2.5gの(R,S)−エチルメチル(6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノール−2−イルメチル)アミンを橙色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.05(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.45及び1.85(各1H、m、CH2)、2.25(3H、s、NCH3)、2.25ないし2.90の間(6H、m、CH2及び2NCH2)、3.40(1H、m、NCH)、5.00(1H、s、NH)、6.50(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.15(2H、m、2芳香族のCH]。
エチルメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イル)アミンを以下のように調製することができる:35mlのエタノール中3.5gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び2.67gのエチルメチルアミンの溶液を窒素下で20℃近傍の温度で24時間撹拌する。反応混合物に70mlの蒸留水を追加し、次に、全部で105mlの酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及びシクロヘキサンの混合物(容量で75−25)で溶出する。このようにして3.4gのエチルメチル(6−トリフルオロメチルキノール−2−イル)アミンを褐色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.15(3H、t、J=6Hz、CH3)、2.30(3H、s、NCH3)、2.55(2H、q、J=6Hz、NCH2)、3.85(2H、s、NCH2)、7.75(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.87(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、8.10(1H、s、芳香族のCH)、8.20(2H、m、2芳香族のCH)]。
実施例30
実施例28におけるように方法を実施するが、3mlの酢酸中1.13gの臭素、13mlの酢酸中1.6gのチオシアン酸カリウム及び2.8gの(R,S)−2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1)で溶出する。1.4gの(R,S)−4−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを60℃で融解する黄色固体の形態で得る[分析 C222244S、%計算値 C:58.66、H:4.92、F:16.87、N:12.44、S:7.12、%実測値 C:58.70、H:4.98、F:16.61、N:12.43、S:6.88]。
(R,S)−2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例28におけるような方法を実施するが、4.4gの2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチルキノリン、50mlのメタノール中9.4gの塩化ニッケル(II)6水和物及び3.4gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムから出発することにより調製することができる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタンで溶出する。このようにして2.8gの(R,S)−2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを157℃で融解する淡黄色結晶の形態で得る。
2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチルキノリンを以下のように調製することができる:80mlのエタノール中3gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び6.6gの1−(4−フルオロフェニル)ピペラジンの溶液を20℃近傍の温度で70時間撹拌する。反応混合物を40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。残留物を50mlの蒸留水及び10mlの32%のアンモニア水で処理し、次に、全部で150mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で98−2)で溶出する。このようにして4.4gの2−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−6−トリフルオロメチルキノリンを113℃で融解する褐色固体の形態で得る。
実施例31
実施例28におけるように方法を実施するが、5mlの酢酸中0.85gの臭素、16mlの酢酸中1.18gのチオシアン酸カリウム及び1.5gの(R,S)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1)で溶出して黄色油状物を得る。これをエチルエーテルに再溶解し、活性炭により脱色し、次に、塩酸イソプロパノールの溶液を追加する。1.1gの(R,S)−2−イミノ−4−(ピロリジン−1−イルメチル)−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン二塩酸塩を約270℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C1620Cl233S、%計算値 C:46.38、H:4.87、Cl:17.11、F:13.76、N:10.14、S:7.74、%実測値 C:46.4、H:4.6、Cl:16.8、F:13.6、N:10.1、S:8.1]。
(R,S)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例28におけるような方法を実施するが、2.5gの2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリン、40mlのメタノール中0.74gの塩化ニッケル(II)6水和物を3回及び2.7gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムを3回から出発することにより調製することができる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で99−1)で溶出する。このようにして1.6gの(R,S)−2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを黄色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.50及び1.95(各1H、m、CH2)、1.80(4H、m、2CH2)、2.40ないし2.65の間(6H、m、3NCH2)、2.75(2H、m、CH2)、3.45(1H、m、NCH)、6.20(1H、s、NH)、6.70(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(2H、m、2芳香族のCH)]。
2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリンを実施例29におけるような方法を実施するが、30mlのエタノール中3gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び2.6gのピロリジンから出発することにより調製することができる。得られた粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で99−1)で溶出する。このようにして2.5gの2−(ピロリジン−1−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリンを橙色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.15(4H、m、2CH2)、3.30(4H、m、2NCH2)、4.50(2H、s、NCH2)、7.90(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、8.15(2H、m、2芳香族のCH)、8.25(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、8.35(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)]。
実施例32
実施例28におけるように方法を実施するが、3.7mlの酢酸中0.64gの臭素、12mlの酢酸中0.89gのチオシアン酸カリウム及び1.2gの(R,S)−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1)で溶出して褐色油状物を得る。これをエチルエーテルに再溶解し、活性炭により脱色し、次に、塩酸イソプロパノールの溶液を追加する。0.8gの(R,S)−2−イミノ−4−(モルホリン−4−イルメチル)−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン二塩酸塩を約263℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C1620Cl233OS、%計算値 C:44.66、H:4.68、Cl:16.48、F:13.24、N:9.76、O:3.72、S:7.45、%実測値 C:45.1、H:4.8、Cl:15.9、F:12.9、N:9.7、S:7.1]。
(R,S)−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例28におけるような方法を実施するが、3.5gの2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリン、50mlのメタノール中0.98gの塩化ニッケル(II)6水和物及び3.6gのテトラヒドロホウ酸ナトリウムから出発することにより調製することができる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で99−1)で溶出する。このようにして0.8gの(R,S)−2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを褐色油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.50及び1.90(各1H、m、CH2)、2.30ないし2.50の間(6H、m、3NCH2)、2.70(2H、m、CH2)、3.50(1H、m、NCH)、3.65(4H、m、2OCH2)、6.10(1H、s、NH)、6.65(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.15(2H、m、2芳香族のCH)]。
2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリンを実施例29におけるような方法を実施するが、30mlのエタノール中3gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリン及び3.18gのモルホリンから出発することにより調製することができる。得られた粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノ−ルの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして3.5gの2−(モルホリン−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチルキノリンを橙色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):2.55(4H、m、2NCH2)、3.75(4H、m、2OCH2)、3.85(2H、s、NCH2)、7.75(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.85(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、8.10ないし8.25の間(3H、m、3芳香族のCH)]。
実施例33
10mlのエタノール中0.3gの(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−8−チオシアナト−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液を沸騰温度まで加熱し、そこで74時間保つ。反応媒質を40℃で減圧下(4kPa)で濃縮する。残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタンで溶出して黄色泡状物を得る。これを20mlのジクロロメタンに再溶解し、溶液を活性炭により脱色し、次に、真空下で濃縮する。0.2gの(R,S)−4−エチルスルホニルメチル−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを140℃で融解する黄色がかった泡状物の形態で得る[分析 C14153222、%計算値 C:46.14、H:4.15、F:15.64、N:7.69、O:8.78、S:17.60、%実測値 C:46.00、H:3.84、F:15.20、N:7.51、S:17.71]。
(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−8−チオシアナト−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:4mlの酢酸中0.29gのチオシアン酸カリウム及び0.4gの(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液に、0.65mlの酢酸中に希釈した0.208gの臭素を20℃近傍の温度でアルゴン下で滴下して添加する。反応混合物を同じ温度で18時間撹拌し、氷上に注ぎ、32%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にする。不溶性物質を濾過により除き、濾過液を全部で75mlの酢酸エチルで2回抽出する。有機抽出物を合わせ、硫酸マグネシムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタンで溶出する。0.2gの(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−8−チオシアナト−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを137℃で融解する淡黄色結晶の形態で得る。
(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:14mlのメタノール−テトラヒドロフラン混合物(容量で50−50)中0.22gの酸化白金と1.3gの2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドを20℃近傍の温度で5barの圧力で1.5時間水素化する。反応媒質の濾過後、有機相を40℃で減圧下(4kPa)で濃縮する。粗生成物をまずジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で98.75−1.25)で溶出するシリカゲルカラムで、そして次にジクロロメタンで溶出するシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離する。このようにして0.7gの(R,S)−2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを85℃で融解する黄色結晶の形態で得る。
2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドを以下のように調製することができる:80mlのジクロロメタン中2gの2−エチルスルファニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリンのアルゴン下で5℃に冷却した溶液に、6.2gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)を少しずつ添加し、混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し続ける。次に、100mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び30mlのジクロロメタンを添加し、気体の発生が止まるまで撹拌を続ける。2相の分離後、水相を50mlのジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシムで乾燥させ、20℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた固体をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして1.3gの2−エチルスルホニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリン1−オキシドを166℃で融解する黄色結晶の形態で得る。
2−エチルスルファニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリンを以下のように調製することができる:鉱油中の水素化ナトリウムの60%分散液1.2gのアルゴン下で5℃に冷却した5mlのジメチルホルムアミド中の懸濁液に、20mlのジメチルホルムアミド中1.9gのエタンチオールの溶液を20分にわたって添加する。次に、反応媒質を約20℃で1時間撹拌し、次に、約5℃まで冷却した後、50mlのジメチルホルムアミド中6.7gの2−クロロメチル−6−トリフルオロメチルキノリンの溶液を1時間にわたって追加する。混合物を約20℃で16時間撹拌し、次に、100mlの蒸留水で約5℃で加水分解する。次に、それを全部で75mlの酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシムで乾燥させ、40℃で減圧下(4kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタンで溶出する。このようにして5.6gの2−エチルスルファニルメチル−6−トリフルオロメチルキノリンを褐色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.20(3H、t、J=6Hz、CH3)、2.48(2H、q、J=6Hz、SCH2)、4.00(2H、s、SCH2)、7.65(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.85(1H、dd、J=8及び2Hz、芳香族のCH)、8.10(2H、m、2芳香族のCH)、8.20(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)]。
実施例34
10mlの酢酸中0.79gのセレノシアン酸カリウムの懸濁液上に、1mlの酢酸中0.40gの臭素の溶液を2分にわたって滴下して注ぐ。約20℃で1時間撹拌した後、0.5gの6−トリフルオロメチルー1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液を1mlの酢酸中に注ぎ、混合物を約20℃で3時間撹拌する。次に、反応媒質を20gの氷及び20mlの蒸留水の混合物上に注ぐ。不溶性物質を濾過により除き、濾過液を15mlの28%のアンモニア水の水溶液でアルカリ性にし、50mlのジクロロメタンで3回抽出する。合わせた有機抽出物を50mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.34gのうちの)0.25gを全部で7.5mlの酢酸エチル中に懸濁し、それに1mlの約3.8M塩酸エーテルを滴下して添加する。約20℃で10分間撹拌した後、生成物を濾過により分離し、2.5mlのエチルエーテルで2回洗浄し、風乾させる。このようにして0.25gの2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−セレナゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を172℃で融解する黄色固体の形態で得る[分析 C1110ClF32Se、%計算値 C:38.67、H:2.95、Cl:10.38、F:16.68、N:8.20、%実測値 C:37.82、H:3.00、Cl:10.47、F:14.77、N:7.72、H2O:3.6]。
実施例35
1gの(R,S)−4−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン、10mlの10%炭酸カリウム水溶液、10mlのアセトン及び10mlのメタノ−ルの混合物を20℃近傍の温度で7時間撹拌する。混合物を50mlの蒸留水で加水分解し、50ml及び25mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で98.75−1.25)で溶出する。このようにして0.7gの(R,S)−4−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを52℃で融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C222244OS、%計算値 C:56.64、H:4.75、F:16.29、N:12.01、O:3.43、S:6.87、%実測値 C:56.7、H:4.8、F:16.1、N:11.9、S:6.8]。
(R,S)−4−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを以下のように調製することができる:アルゴン下で約0℃に保った、10mlのジクロロメタン中0.54gの(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−4−トリフルオロメチルスルホメチル−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンの溶液に、3.6mlの無水ジクロロメタン中0.36gの1−(4−フルオロフェニル)ピペラジンの溶液を滴下して添加する。混合物を0℃近傍の温度で15分間撹拌し、次に、温度を20℃近傍の温度まで徐々に戻し、そのようにして混合物を16時間撹拌し続ける。媒質を20mlの蒸留水で加水分解し、沈降した後に分離し、水相を15mlのジクロロメタンで1回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタンで溶出する。このようにして0.2gの(R,S)−4−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イルメチル]−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを163℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−4−トリフルオロメチルスルホメチル−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを以下のように調製することができる:2.5mlのジクロロメタン及び0.1gのピリジンのアルゴン下で−15℃に保った溶液上に、2.5mlのジクロロメタン中0.304gの(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノールの懸濁液、そして次に2mlのジクロロメタン中0.35gのトリフリック アンハイドライド(triflic anhydride)の溶液を滴下して注ぐ。混合物を−15℃で15分間撹拌し続け、次に、徐々に0℃近傍の温度にし、そこでそれをそのようにして2時間保つ。不溶性物質をセライト545及び硫酸マグネシウムのベッドで濾過により除き、2.5mlのジクロロメタンで洗浄し、そのようにして得られた(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−4−トリフルオロメチルスルホメチル−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンの濾過液を直接次の工程で反応させる。
(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノールを以下のように調製することができる:アルゴン下で20℃近傍の温度に保った、12mlの無水ジクロロメタン中0.6gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノールの懸濁液上に1.26gの無水トリフルオロ酢酸を滴下して注ぎ、撹拌を同じ温度で5時間続ける。次に、媒質を1.5mlのトリエチルアミンで中和し、次に、20℃近傍の温度で25mlの蒸留水で加水分解する。水相を20mlのジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1)で溶出する。このようにして0.7gの(R,S)−2−トリフルオロメチルカルボニルイミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノールを156℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
実施例36
実施例23におけるように方法を実施するが、0.4mlの酢酸中に希釈した1.24gの臭素、22mlの酢酸中1.73gのチオシアン酸カリウム及び1.8gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−メタノールから出発する。得られた生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして0.8gの(R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−5−メタノールを177℃で融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C121132OS、%計算値 C:50.0、H:3.85、F:19.77、N:9.72、O:5.55、S:11.12、%実測値 C:49.67、H:3.49]。
(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−メタノールを以下のように調製することができる:3.8mlの無水テトラヒドロフラン中0.38gのテトラヒドロアルミン酸リチウムのアルゴン下で約0℃で保った懸濁液上に、27mlの無水テトラヒドロフラン中2.73gの6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボン酸エチルの溶液を滴下して注ぐ。混合物を約5℃で1時間30分間、次に20℃近傍の温度で16時間撹拌する。次に、反応媒質を5℃に冷却し、次に、30mlの蒸留水でゆっくりと加水分解し、生成物を50ml次いで25mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(2.2g)をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で97.5−2.5)で溶出する。このようにして1.8gの(R,S)−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−メタノールを黄色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.70(1H、s、NH)、2.20(1H、m、CH)、2.55及び2.85(各1H、それぞれdd、J=16及び8Hz並びにdd、J=16及び4Hz、CH2アリール)、3.18及び3.50(各1H、それぞれdd、J=10及び8Hz並びにdd、J=10及び2Hz、NCH2)、3.65(2H、m、OCH2)、4.20(1H、s、OH)、6.50(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(2H、m、2芳香族のCH]。
6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボン酸エチルを以下のように調製することができる:300mlの酢酸中2.1gの木炭上10%パラジウムと30gの4−クロロ−6−トリフルオロメチルキノリン−3−カルボン酸エチルを20℃近傍の温度で5barの圧力で16時間水素化する。反応媒質を400gの氷上に注ぎ、28%のアンモニア水の水溶液で11のpHまでアルカリ性にする。生成物を500mlの酢酸エチルで抽出し、有機抽出物をクラルセル(clarcel)ベッドで濾過し、それを水で洗浄する。濾過液の水相を250mlの酢酸エチルで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタンで溶出する。このようにして3.1gの6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−カルボン酸エチルを69℃で融解する鮮やかな黄色の結晶の形態で得る。
4−クロロ−6−トリフルオロメチルキノリン−3−カルボン酸エチルをC.J.Matson等、J.Med.Chem.、22、(7)、816−823(1979)に従って調製することができる。
実施例37
実施例23におけるように方法を実施するが、3.5mlの酢酸中1.1gの臭素、20mlの酢酸中1.6gの7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−キノキサリン−2−オン及び1.54gのチオシアン酸カリウムから出発する。得られた生成物(1.8g)をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン及びメタノールの混合物(容量で99−1)で溶出する。このようにして0.3gの2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−2H,4H−チアゾロ[3,4,5−de]キノキサリン−5(6H)−オンを255℃で融解する黄色固体の形態で得る[分析 C106332S、%計算値 C:41.53、H:2.09、F:19.71、N:14.53、O:11.06、S:11.09、%実測値 C:41.00、H:1.7、F:19.2、N:14.50、S:11.6]。
7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−キノキサリン−2−オンを以下のように調製することができる:2.3mlのエタノール中0.92gのエチルN−(2−ニトロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)グリシネート、1.36gの粒状スズの懸濁液上に、3mlの36%塩酸を20℃近傍の温度で滴下して注ぐ。次に、反応媒質を還流下で2時間加熱し、次に、20℃近傍の温度まで戻した後、6mlの蒸留水で希釈し、固体炭酸ナトリウムで中和する。生成物を40mlの酢酸エチルで抽出し、次に、全部をクラルセルベッドで濾過し、10mlの酢酸エチルで洗浄する。次に、濾過液の水相を10mlの酢酸エチルで抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.7g)をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で75−25)で溶出する。このようにして0.3gの7−トリフルオロメトキシ−3,4−ジヒドロ−1H−キノキサリン−2−オンを140℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
エチルN−(2−ニトロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)グリシネートを以下のように調製することができる:5℃に保った17.3gの95%硫酸に、4.7gのエチルN−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−N−トシルグリシネートを添加し、温度を5°ないし10℃の間に保ちながらその上に2mlの95%硫酸中1.12gの94%硝酸の溶液を滴下して注ぐ。混合物を10℃で1時間撹拌し、次に、20℃近傍の温度で16時間撹拌する。反応媒質を50gの氷で加水分解し、50ml及び25mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で95−5)で溶出する。このようにして0.9gのエチルN−(2−ニトロ−4−トリフルオロメトキシフェニル)グリシネートを94℃で融解する橙色固体の形態で得る。
エチルN−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−N−トシルグリシネートを以下のように調製することができる:アルゴン下で保った、5mlの無水テトラヒドロフラン中0.44gの(流動パラフィン中60%の)水素化ナトリウムの懸濁液上に33mlの無水テトラヒドロフラン中3.31gのN−トシル−4−トリフルオロメトキシアニリンの溶液を滴下して注ぎ、次に、媒質を30mlの無水テトラヒドロフランで希釈する。20℃近傍の温度で1時間撹拌した後、12mlの無水テトラヒドロフラン中1.84gのブロモ酢酸エチルの溶液を注ぎ、混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌する。媒質を50mlの蒸留水で加水分解し、50ml及び25mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、シクロヘキサン及び酢酸エチルの混合物(容量で87.5−12.5)で溶出する。このようにして3.7gのエチルN−(4−トリフルオロメトキシフェニル)−N−トシルグリシネートを黄色油状物の形態で得る[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.15(3H、t、J=6Hz、CH3)、2.35(3H、s、CH3Ph)、4.10(2H、q、J=6Hz、OCH2)、4.30(2H、s、NCH2CO)、7.08(2H、d、J=7Hz、芳香族のCH)、7.20(4H、m、4芳香族のCH)、7.50(2H、d、J=7Hz、芳香族のCH)]。
N−トシル−4−トリフルオロメトキシアニリンを以下のように調製することができる:20℃近傍の温度でアルゴン下で保った、170mlのピリジン中30gの4−トリフルオロメトキシアニリンの溶液に32.2gのp−トルエンスルホニルクロリドを少しずつ添加し、そのようにして得られた混合物を同じ温度で16時間撹拌する。反応媒質を250mlの蒸留水で加水分解し、250ml及び125mlの酢酸エチルで2回抽出する。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物を200mlのトルエン中に2回溶解し、毎回減圧下で濃縮し、次に、100mlのイソプロピルエーテル中に溶解する。固体を濾過により分離し、50mlのイソプロピルエーテルで2回洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして45gのN−トシル−4−トリフルオロメトキシアニリンを115℃で融解する白色固体の形態で得る。
実施例38
5mlの酢酸中0.42gのチオシアン酸カリウムのアルゴン下で約17℃に保った溶液中に2mlの酢酸中0.25gの臭素の溶液を滴下して注ぎ、得られた懸濁液を10分間撹拌し、その後、それに1mlの酢酸中0.4gの4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液を添加する。反応混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し、次に、アンモニア水及び酢酸エチルの冷水溶液上に注ぐ。分離した有機抽出物を蒸留水、次に塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた生成物(0.35g)を酢酸エチルに溶解し、次に、イソプロパノール中約1.94Mのメタンスルホン酸0.55mlを添加する。沈殿物を濾過により分離し、酢酸エチルで洗浄し、50℃の温度で減圧下で乾燥させる。このようにして0.3gの2−イミノ−6−エチルスルフィニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンメタンスルホン酸塩を220℃で分解して融解する淡黄色固体の形態で得る[分析 C14173243、%計算値 C:39.06、H:3.98、F:13.24、N:6.51、O:14.87、S:22.34、%実測値 C:38.37、H:4.21、F:12.27、N:6.48、S:22.22]。
4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:先に50℃で減圧下で2時間乾燥させた25gのシリカを25mlのジクロロメタン中2gの4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液に添加する。混合物を減圧下で濃縮乾固させ、得られた残留物を50℃で減圧下で72時間保つ。20℃近傍の温度まで戻した後、シリカをテトラヒドロフラン中に溶解し、濾過により分離する。濾過液を減圧下で濃縮乾固させ、得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチルで溶出する。0.45gの4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを黄色油状物の形態で得、それをそのままで用いる。
4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:50mlのジクロロメタン中4.9gの4−エチルチオ−6−トリフルオロメチルー1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの約5℃に保った溶液に、3.2gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)を数回に分けて添加する。反応媒質を20℃近傍の温度で20時間撹拌し、次に、不溶性物質を濾過により除き、ジクロロメタンで洗浄する。有機濾過液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、次に蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、その後、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物(5.11g)をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン、次にジクロロメタン及び酢酸エチルの混合物(容量で80−20)で溶出する。このようにして2.9gの4−エチルスルフィニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物の形態で得る[ジアルテレオ異性体の60/40混合物の1H NMRスペクトル:多い方の異性体:DMSO−d6におけるスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(400MHz):1.25(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.52(9H、s、(CH33)、2.15ないし2.90の間(4H、m、SCH2及びCH2)、3.60及び4.00(各1H、m、NCH2)、4.40(1H、t、J=5Hz、SCH)、7.60ないし8.00の間(3H、m、3芳香族のCH)、少ない方の異性体:DMSO−d6におけるスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(400MHz):1.27(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.52(9H、s、(CH33)、2.20ないし3.05の間(4H、m、SCH2及びCH2)、3.70及び3.85(各1H、m、NCH2)、4.33(1H、t、J=5Hz、SCH)、7.55ないし8.00の間(3H、m、3芳香族のCH)]。
4−エチルチオ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:35mlの無水ジメチルホルムアミド中0.64gの水素化ナトリウム(流動パラフィン中60%純度)のアルゴン下で0℃近傍の温度で保った懸濁液上に、5mlのジメチルホルムアミド中1gのエタンチオールの溶液を滴下して注ぐ。約0℃で10分間撹拌した後、10mlのジメチルホルムアミド中6gの4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液を注ぎ入れ、混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し続ける。媒質を100mlの蒸留水で加水分解し、100mlの酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を50mlの蒸留水で3回、次に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。5.65gの4−エチルチオ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色の油状物の形態で得る[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(250MHz):1.25(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.52(9H、s、(CH33)、2.15(2H、m、CH2)、2.65(2H、m、SCH2)、3.75及び3.95(各1H、m、NCH2)、4.37(1H、t、J=5Hz、SCH)、7.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.70(1H、s、芳香族のCH)、7.95(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)]。
実施例39
5mlの酢酸中0.525gのチオシアン酸カリウムのアルゴン下で約17℃に保った溶液中に2mlの酢酸中0.59gの臭素の溶液を滴下して注ぎ、得られた懸濁液を10分間撹拌し、その後、それに1mlの酢酸中0.55gの(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液を添加する。反応混合物を20℃近傍の温度で16時間撹拌し、次に、アンモニア水の冷水溶液上に注ぐ。混合物を酢酸エチル及びジクロロメタンで抽出する。有機抽出物を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル及び石油エーテルの混合物(容量で60−40)で溶出する。このようにして0.32gの(R,S)−2−イミノ−6−エチルスルホニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを186℃で融解するベージュ色固体の形態で得る[分析 C13133222、%計算値 C:44.56、H:3.74、F:16.27、N:8.00、O:9.13、S:18.3、%実測値 C:45.01、H:4.05、N:7.58、S:17.21]。
(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:20mlのジクロロメタン中1.9gの(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチル、及び7.4gのトリフルオロ酢酸の溶液を20℃近傍の温度で4時間撹拌する。混合物を減圧下で濃縮乾固させ、得られた残留物を酢酸エチル中に溶解する。有機相を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、20mlの蒸留水で3回、そして次に塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン及び酢酸エチルの混合物(容量で95−5)で溶出する。0.57gの(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを150℃で融解する白色固体の形態で得る。
(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:40mlのジクロロメタン中3.3gの(R,S)−4−エチルチオ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの約5℃に保った溶液に7.8gの3−クロロ過安息香酸(80%純度)を数回に分けて添加する。反応媒質を20℃近傍の温度で20時間撹拌し、次に、45mlの炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和する。有機抽出物を蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、その後、減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。得られた残留物(4.83g)をエチルエーテル中に溶解し、0℃近傍の温度で16時間放置し、生成物を濾過により分離し、エチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。このようにして1.8gの(R,S)−4−エチルスルホニル−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを110℃で融解する白色固体の形態で得る。
実施例40
実施例1におけるように方法を実施するが、4mlの酢酸中に希釈した0.98gの臭素、18mlの酢酸中1.8gのチオシアン酸カリウム及び1.5gの(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。このようにして2gの黄色油状物を得、その油状物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及び石油エーテルの混合物(容量で80−20)、次に純粋な酢酸エチルで溶出する。得られた黄色油状物(0.5g)を5mlの酢酸エチル中に溶解し、それにイソプロパノール中のメタンスルホン酸の1.94N溶液1.5mlを添加する。5mlの酢酸エチル中に研和した、得られた沈殿物から0.4gの(R,S)−6−ジメチルアミノ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンジメタンスルホン酸塩を176℃で融解する白色粉末の形態で得る。
(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:25mlのジクロロメタン中2.5gの(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液に5mlのトリフルオロ酢酸を添加する。20℃近傍の温度で18時間後、得られた黄色溶液を減圧下で濃縮乾固させる。残留物を炭酸水素ナトリウム希薄溶液で処理し、エチルエーテルで抽出する。有機相を蒸留水、次に塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、50℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして1.6gの(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを橙色油状物の形態で得、それをそのままで次の工程に用いる[CDCl3における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(400MHz):1.90及び2.05(各1H、m、CH2)、2.32(6H、s、N(CH32)、3.35及び3.50(各1H、m、NCH2)、3.55(1H、m、NCH)、6.48(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.23(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.50(1H、s、芳香族のCH)]。
(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:25mlのエタノール中2.5gの(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液に、エタノール中のジメチルアミンの5.6N溶液3.5mlを添加する。20℃近傍の温度で18時間後、反応混合物を減圧下で濃縮乾固させる。得られたベージュ色固体を酢酸エチル中に溶解し、有機相を蒸留水、次に塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、50℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして1.5gの流動黄色油状物を得、その油状物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、石油エーテル及び酢酸エチルの混合物(容量で95−5)で溶出する。このようにして1gの(R,S)−4−ジメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを62℃で融解する白色固体の形態で得る。
(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを以下のように調製することができる:250mlの四塩化炭素中24.7gの6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルの溶液を14.5gのN−ブロモスクシンイミド及び1gの過酸化ベンゾイルの存在下で還流下で5時間100Wランプで照射する。反応混合物を濾過し、次に減圧下で濃縮乾固させ、得られた橙色油状物を−15℃の温度で研和することにより30mlのペンタン中で凝固させる。このようにして16.5gの(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを72℃で融解する白色固体の形態で得る。
実施例41
実施例1におけるように方法を実施するが、2mlの酢酸中に希釈した0.976gの臭素、20mlの酢酸中1.81gのチオシアン酸カリウム及び1.7gの(R,S)−4−ジエチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。このようにして1.7gの橙色油状物を得、その油状物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及び石油エーテルの混合物(容量で80−20)で溶出する。得られた橙色油状物(0.74g)を15mlのエチルエーテル中に溶解し、それにイソプロパノール中の塩酸の4N溶液1.1mlを添加する。このようにして0.8gの(R,S)−6−ジエチルアミノ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン塩酸塩を225℃で(分解して)融解する淡黄色粉末の形態で得る。
(R,S)−4−ジエチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例40におけるように調製することができるが、20mlのジクロロメタン及び10mlのトリフルオロ酢酸中2.2gの(R,S)−4−ジエチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルから出発する。このようにして1.53gの(R,S)−4−ジエチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを褐色油状物の形態で得、それをそのままで次の工程に用いる。
(R,S)−4−ジエチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを実施例40におけるように調製することができるが、60mlのエタノール中6gの(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチル及び5.76gのジエチルアミンから出発する。このようにして2.3gの褐色油状物を得、その油状物をそのままで次の工程に用いる[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.03(6H、t、J=6Hz、2CH3)、1.65及び1.95(各1H、m、CH2)、2.45(4H、m、2NCH2)、3.30(2H、m、NCH2)、3.95(1H、m、NCH)、6.45(1H、s、NH)、6.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.65(1H、s、芳香族のCH)]。
実施例42
25mlの酢酸中2.8gのチオシアン酸カリウムの溶液に、5mlの酢酸中に希釈した1.52gの臭素を20℃近傍の温度で10分にわたって滴下して添加し、混合物を1時間撹拌し続け、次に、5mlの酢酸中2.5gの(R,S)−4−エチルメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液を注ぎ入れる。反応混合物を同じ温度で20時間撹拌し、氷上に注ぎ、20%のアンモニア水の溶液でアルカリ性にし、100mlの酢酸エチルで3回抽出する。有機相を合わせ、100mlの蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、40℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。粗生成物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、石油エーテル及びテトラヒドロフランの混合物(容量で70−30)で溶出し、1.2gの黄色油状物を得る。これを25mlのエチルエーテルに再溶解し、次に、1.6mlの塩酸イソプロパノール(約4N)を追加する。このようにして1gの(R,S)−2−イミノ−6−エチルメチルアミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン二塩酸塩を230℃で分解して融解する白色固体の形態で得る。
(R,S)−4−エチルメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例40におけるように調製することができるが、3.5gの(R,S)−4−エチルメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチル、10mlのジクロロメタン及び10mlのトリフルオロ酢酸から出発する。このようにして2.5gの(R,S)−4−エチルメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを褐色油状物の形態で得、それをそのままで次の工程に用いる[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.05(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.70及び1.90(各1H、m、CH2)、2.22(3H、s、NCH3)、2.45(2H、m、NCH2)、3.30(2H、m、NCH2)、3.80(1H、m、NCH)、6.45(1H、s、NH)、6.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.20(1H、d、芳香族のCH)、7.55(1H、s、芳香族のCH)]。
(R,S)−4−エチルメチルアミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを実施例40におけるように調製することができるが、7.5gの(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチル、80mlのエタノ−ル及び5.8gのエチルメチルアミンから出発する。このようにして3.2gの粘性のある橙色油状物を得、その油状物をそのままで次の工程に用いる[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(400MHz):1.01(3H、t、J=6Hz、CH3)、1.51(9H、s、(CH33)、1.80及び1.95(各1H、m、CH2)、2.16(3H、s、NCH3)、2.42(2H、q、J=6Hz、NCH2)、3.55及び3.88(各1H、m、NCH2)、3.91(1H、m、NCH)、7.50(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.78(1H、s、芳香族のCH)、7.86(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)]。
実施例43
実施例42におけるように方法を実施するが、20mlの酢酸中に希釈した0.83gの臭素、15mlの酢酸中1.52gのチオシアン酸カリウム及び1.6gの(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。このようにして1.6gの橙色泡状物を得、その泡状物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにより分離し、酢酸エチル及び石油エーテルの混合物(容量で55−45)で溶出する。得られた黄色油状物(0.7g)を10mlの酢酸エチル中に溶解し、イソプロパノール中のメタンスルホン酸の1.94N溶液2mlを添加する。このようにして0.76gの(R,S)−2−イミノ−6−チオモルホリノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンジメタンスルホン酸塩を約180℃で(分解して)融解する桃色固体の形態で得る。
(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例40におけるように調製することができるが、25mlのジクロロメタン及び5mlのトリフルオロ酢酸中2.3gの(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルから出発する。このようにして1.6gの(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを90℃で融解する結晶の形態で得る。
(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを実施例40におけるように調製することができるが、6gの(R,S)−4−ブロモ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチル、60mlのエタノール及び3.3gのチオモルホリンから出発する。このようにして5.5gの粘性のある褐色油状物を得、その油状物は一部分結晶化する。120mlの沸騰ペンタン中に研和した後、不溶性物質を濾過して分離し、−15℃に冷却した母液から白色結晶を析出させる。このようにして1.5gの(R,S)−4−チオモルホリノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−カルボン酸tert−ブチルを116℃で融解する白色結晶の形態で得る。
実施例44
実施例42におけるように方法を実施するが、5mlの酢酸中0.512gのチオシアン酸カリウム、2mlの酢酸中0.55gの臭素の溶液1ml及び6mlの酢酸中0.55gの(R,S)−4−トリフルオロアセトアミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンから出発する。このようにして0.48gの(R,S)−2−イミノ−6−トリフルオロアセトアミド−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリンを236℃で融解するベージュ色固体の形態で得る。
(R,S)−4−トリフルオロアセトアミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:約−30℃に冷却した20mlのピリジン中2gの(R,S)−4−アミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンの溶液に、1.28mlの無水トリフルオロ酢酸を滴下して添加する。30分後、反応混合物を150mlの蒸留水中に溶解し、30mlのジクロロメタンで抽出する。有機相を50mlの蒸留水で3回、次に20mlの塩酸溶液(1N)、次に再び50mlの蒸留水で2回、そして最後に20mlの塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、50℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させた有機相から1.2gのベージュ色固体を得、それをシリカゲルでクロマトグラフィーにより分離し、石油エーテル及び酢酸エチルの混合物(容量で80−20)で溶出する。このようにして0.4gの(R,S)−4−トリフルオロアセトアミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを150℃で融解する白色固体の形態で得る。
(R,S)−4−アミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを以下のように調製することができる:50mlのメタノール中の溶液の5gの(R,S)−4−フタルイミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを1.4mlのヒドラジン水和物の存在下で還流下で5時間加熱する。次に、反応混合物を水中に溶解し、メタノールを減圧下で蒸発させる。溶液を酢酸エチルで抽出し、水酸化ナトリウム、次に塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、次に全部で35mlの塩酸(1N)で3回洗浄する。次に、水相を20mlの水酸化ナトリウム(10N)でアルカリ性にし、次に、酢酸エチルで抽出し、蒸留水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、60℃で減圧下(2kPa)で濃縮乾固させる。このようにして2.4gの(R,S)−4−アミノ−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを橙色油状物の形態で得、それをそのままで次の工程に用いる[DMSO−d6における1H NMRスペクトル、T=300K、ppm単位のδ(300MHz):1.65及び1.80(各1H、m、CH2)、3.25(2H、m、NCH2)、3.80(1H、m、NCH)、6.50(1H、s、NH)、6.55(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.15(1H、d、J=8Hz、芳香族のCH)、7.50(1H、s、芳香族のCH)]。
(R,S)−4−フタルイミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを実施例15におけるように調製することができるが、16.25gの四塩化スズ、125mlのジクロロメタン中8.25gのN−パラ−トルエンスルホニルメチル−4−トリフルオロメチルアニリン、60mlのジクロロメタン中4.35gのN−ビニルフタルイミドから出発する。このようにして8.1gの(R,S)−4−フタルイミド−6−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリンを177℃で融解する淡黄色固体の形態で得る。
本発明の薬剤は純粋状態のまたは不活性もしくは生理学的に活性であってもよい任意の他の製薬学的に適合しうる生成物と組み合わせた組成物の形態の式(I)の化合物またはそのような化合物の塩からなる。本発明の薬剤は経口、非経口、直腸または局所的経路により用いることができる。
経口投与のための固体組成物として錠剤、丸剤、散剤(ゼラチンカプセル剤、カシェー剤)または顆粒剤を用いることができる。これらの組成物では、本発明の有効成分を澱粉、セルロール、ショ糖、ラクトースまたはシリカのような1つまたはそれ以上の不活性希釈剤とアルゴン気流下で混合する。また、これらの組成物は希釈剤以外の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムもしくはタルクのような1つもしくはそれ以上の滑剤、着色剤、被覆(糖衣錠)または艶だし剤を含んでなってもよい。
経口投与のための液体組成物として、水、エタノール、グリセロール、植物油またはパラフィン油のような不活性希釈剤を含有する製薬学的に許容しうる溶液、懸濁剤、乳剤、シロップ剤及びエリキシル剤を用いることができる。これらの組成物は希釈剤以外の物質、例えば、湿潤剤、甘味料、増粘剤、香料または安定剤を含んでなることができる。
非経口投与のための滅菌組成物は、好ましくは水性または非水性の溶液、懸濁剤または乳剤であってもよい。溶媒またはビヒクルとして水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチル、または他の適当な有機溶媒を用いることができる。また、これらの組成物は添加剤、特に、湿潤剤、等張化剤、乳化剤、分散剤及び安定剤を含有してもよい。滅菌を多数の方法で、例えば、無菌濾過により、組成物中に滅菌剤を入れることにより、照射によりまたは加熱により実施することができる。また、使用時に滅菌水または任意の他の注射用滅菌媒質中に溶解することができる滅菌した固体組成物の形態でそれらを調製してもよい。
直腸投与のための組成物は、活性生成物に加えてココアバター、半合成のグリセリドまたはポリエチレングリコールのような賦形剤を含有する座薬または直腸投与カプセルである。
局所的投与のための組成物は、例えば、クリーム、ローション、目薬、うがい薬、点鼻薬またはエアロゾルであってもよい。
ヒトの治療において、本発明の化合物は、AMPA受容体のアンタゴニストまたはNMDA受容体のアンタゴニストの投与を必要とする状態の処置及び/または予防のために特に有用である。これらの化合物は全ての虚血、特に脳虚血、無酸素症により引き起こされる影響、神経変性疾患、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病及び他の痴呆、筋萎縮性側索硬化症または他の運動ニューロン疾患、オリーブ橋小脳萎縮症並びにパーキンソン病の発症を処置及び/または予防するため、てんかん原及び/または痙攣の徴候、脳または脊髄の外傷に対して、内耳または網膜の変性に関連する外傷、耳鳴り、不安、鬱病、精神分裂病、トゥーレット症候群、肝性脳症、睡眠障害、注意欠陥障害、ホルモン状態の異常(GHまたはLHの過剰分泌、コルチコステロンの分泌)の発症を処置及び/または予防するため、鎮痛薬、抗炎症薬、抗食思減退薬、抗偏頭痛薬、制吐薬として、そして神経毒またはNMDAもしくはAMPA受容体アゴニストである他の物質による中毒、並びにウイルス性髄膜炎及び脳炎、AIDS、狂犬病、麻疹及び破傷風のようなウイルス性疾患と関係する神経学的疾患を処置するため、薬物及びアルコールからの禁断症状の予防、それに対する耐性及び依存、並びにオピエート、バルビツレート、アンフェタミン及びベンゾジアゼピンに対する中毒及び依存の抑制のため、ミトコンドリアミオパシーのようなミトコンドリア異常に関連する欠損症、レーバー症候群、ウェルニッケ脳症、レット症候群、ホモシステイン血症、高プロリン血症、ヒドロキシ酪酸−アミノ酸尿、鉛毒による脳症(慢性鉛中毒)及び亜硫酸酸化酵素欠損症の処置において特に有用である。
投与量は所望とされる効果、処置の期間及び用いる投与の経路に依存し;一般に、それらは5mgから50mgまでの範囲の活性物質の単位投与量で成人に対して経口経路により1日当たり10mgないし300mgの間である。
一般に、医師が年齢、体重及び処置される患者に特異的な全ての他の因子により適切な投薬量を決定するであろう。
以下の実施例は本発明の組成物を例示するものである:
実施例A
以下の組成を有する50mg投与量の活性生成物を含有するゼラチンカプセル剤を通常の技術に従って製造する:
- 式(I)の化合物 ・・・・・・・・・・・・・・ 50mg
- セルロース ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18mg
- ラクトース ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55mg
- コロイド状シリカ ・・・・・・・・・・・・・・ 1mg
- カルボキシメチル澱粉ナトリウム ・・・・・・・ 10mg
- タルク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10mg
- ステアリン酸マグネシウム ・・・・・・・・・・ 1mg
実施例B
以下の組成を有する50mg投与量の活性生成物を含有する錠剤を通常の技術に従って製造する:
- 式(I)の化合物 ・・・・・・・・・・・・・・ 50mg
- ラクトース ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104mg
- セルロース ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40mg
- ポリビドン ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10mg
- カルボキシメチル澱粉ナトリウム ・・・・・・・ 22mg
- タルク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10mg
- ステアリン酸マグネシウム ・・・・・・・・・・ 2mg
- コロイドシリカ ・・・・・・・・・・・・・・・ 2mg
- ヒドロキシメチルセルロース、グリセリン、酸化チタンの混合物
(72−3.5−24.5) 適当量
245mgの1個の完成フィルム被覆錠剤
実施例C
以下の組成を有する10mgの活性生成物を含有する注入可能な溶液を製造する:
- 式(I)の化合物 ・・・・・・・・・・・・・ 10mg
- 安息香酸 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80mg
- ベンジルアルコール ・・・・・・・・・・・・ 0.06ml
- 安息香酸ナトリウム ・・・・・・・・・・・・ 80mg
- エタノール、95% ・・・・・・・・・・・・ 0.4ml
- 水酸化ナトリウム ・・・・・・・・・・・・・ 24mg
- プロピレングリコール ・・・・・・・・・・・ 1.6ml
- 水 ・・・・・・・・・・・・・・・適当量・・ 4ml

Claims (12)

  1. 式:
    Figure 0004436460
    式中、
    1は硫黄またはセレン原子を表し、
    2は水素原子またはアルキル基を表し、
    −R3−R4−R5−は式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CO−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−、−CH2−CH(R13)−SO−または−CH2−CH(R13)−SO2−の鎖を表し、
    6はポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシまたはポリフルオロアルキルチオ基を表し、
    7はアルキル、−CH2OH、−CH2−SO2−alkまたは−CH2−NR1112基を表し、
    8は基アルキル、ヒドロキシル、−CH2OH、−NR1112、−CH2−NR1112、−S−alk、−SO−alk、−SO2−alk、チエニル、フリル、フェニルまたはハロゲン原子ならびにアルキル及びアルコキシ基から選択される置換基で置換されたフェニルを表し、
    9はアルキルまたは−CH2OH基を表し、
    10は水素原子またはアルキル基を表し、
    11は水素原子またはアルキル、−CO−alkもしくは−CO−CF3基を表し、
    12は水素原子またはアルキル基を表すか、
    あるいはまたR11及びR12はそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成し、この複素環は未置換であるかまたはアルキル、フェニル、ハロフェニル及びフェニルアルキル基から選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されており、
    13はアルキルまたは−CH2OH基を表し、
    alkはアルキル基を表し、
    アルキル及びアルコキシ基及び部分は1〜6個の直鎖状または分枝鎖状の炭素原子を含有すると理解される、
    の化合物、それらの異性体、ラセミ体もしくは鏡像異性体またはそれらの無機もしくは有機酸との塩類。
  2. 6がトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、ペルフルオロエチル、ペルフルオロプロピル及びペルフルオロブチル基から選択されるポリフルオロアルキル基を表す、請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  3. 6がトリフルオロメトキシ、ペルフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ、ペルフルオロプロポキシ及びペルフルオロブトキシ基から選択されるポリフルオロアルコキシ基を表す、請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  4. 6がトリフルオロメチルチオ、ペルフルオロエチルチオ及びペルフルオロプロピルチオ基から選択されるポリフルオロアルキルチオ基を表す、請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物。
  5. 11及びR12がそれらが結合する窒素原子と共に、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びチオモルホリンから選択される、場合により窒素、酸素及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成し、これらの複素環は未置換であるかまたはアルキル、フェニル、ハロフェニルもしくはフェニルアルキル基で置換されている、請求の範囲第1ないし4項のいずれかに記載の式(I)の化合物。
  6. 1が硫黄またはセレン原子を表し、
    2が水素原子またはアルキル基を表し、
    −R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−の鎖を表し、
    6がポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシまたはポリフルオロアルキルチオ基を表し、
    7がアルキル、−CH2OHまたは−CH2NR1112基を表し、
    8が−NR1112、−SO2−alk−、−SO−alkまたはフェニル基を表し、
    11が水素原子またはアルキルもしくはアシル基を表し、
    12が水素原子またはアルキル基を表すか、
    あるいはまたR11及びR12がそれらが結合する窒素原子と共に場合により窒素、酸素または硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよい飽和または不飽和の5または6員の複素環を形成し、
    アルキル及びアルコキシ基及び部分が1〜6個の直鎖状または分枝鎖状の炭素原子を含有し、そしてアシル基が2〜6個の直鎖状または分枝鎖状態の炭素原子を含有すると理解される、
    請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物、それらの異性体、ラセミ体もしくは鏡像異性体またはそれらの無機もしくは有機酸との塩類。
  7. 以下の化合物:
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
    - (R,S)−2−イミノ−4−メチル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−6−オン、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン−6,6−ジオキシド、
    - (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン−6−オキシド及びその鏡像異性体、
    - (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン−6−オキシド及びその鏡像異性体、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]ベンゾチアジン、
    - (R,S)−2−イミノ−6−フェニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメトキシ−4,5−ジヒドロ−2H−チアゾロ[3,4,5−de][1,4]−ベンゾオキサジン、
    - (R,S)−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン−4−メタノール及びその鏡像異性体、
    - (R,S)−5,5−ジフルオロ−6−ヒドロキシ−2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
    - (R,S)−エチルメチル(2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノール−4−イルメチル)アミン及びその鏡像異性体、
    - 2−イミノ−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−セレナゾロ[5,4,3−ij]キノリン、
    - (R,S)−2−イミノ−6−エチルスルフィニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
    - (R,S)−2−イミノ−6−エチルスルホニル−8−トリフルオロメチル−5,6−ジヒドロ−2H,4H−チアゾロ[5,4,3−ij]キノリン及びその鏡像異性体、
    から選択される、請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物またはそれらの塩類。
  8. 1が硫黄原子を表し、R2が水素原子を表し、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CO−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−の鎖を表し、ただし、R8はヒドロキシル基を表さない、請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物を製造するにあたり、アルカリ金属チオシアネートまたはアルカリ金属セレノシアネートを式:
    Figure 0004436460
    式中、
    6はポリフルオロアルキル、ポリフルオロアルコキシまたはポリフルオロアルキルチオ基を表し、
    −R3−R4−R5−は式−CH2−CH2−CH2−、−CH(R7)−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH(R8)−、−CH2−CH(R9)−CH2−、−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CO−、−CH2−CH2−N(R10)−、−CH2−CO−N(R10)−、−CH2−CF2−CH2−、−CH2−CF2−CH(OH)−、−CH2−CH(R13)−S−の鎖を表し、
    8は基−CH2−OH、−NR1112、−CH2−NR1112、チエニル、フリル、フェニルまたはハロゲン原子ならびにアルキル及びアルコキシ基から選択される置換基で置換されたフェニルを表し、
    7、R9、R10、R11、R12及びR13は請求の範囲第1項におけると同じ意味を有する、
    の誘導体と反応させ、生成物を単離し、そして場合により塩に転化することを特徴とする上記式(I)の化合物の製造方法。
  9. 2がアルキル基を表す請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物を製造するにあたり、R2が水素原子を表す式(I)の対応する化合物をアルキル化し、生成物を単離し、そして場合により塩に転化することを特徴とする上記式(I)の化合物の製造方法。
  10. 2が水素原子またはアルキル基を表し、−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CH(R8)−の鎖を表し、そしてR8がヒドロキシル基を表す請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物を製造するにあたり、R2が水素原子またはアルキル基を表し、そして−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−CO−の鎖を表す式(I)の対応する化合物を還元し、生成物を単離し、そして場合により塩に転化することを特徴とする上記式(I)の化合物の製造方法。
  11. 2が水素原子またはアルキル基を表し、そして−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−SO−、−CH2−CH2−SO2−、−CH2−CH(R13)−SO−または−CH2−CH(R13)−SO2−の鎖を表す請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物を製造するにあたり、R2が水素原子またはアルキル基を表し、そして−R3−R4−R5−が式−CH2−CH2−S−、−CH2−CH2−Se−またはCH2−CH(R13)−S−の鎖を表す式(I)の対応する化合物を酸化し、生成物を単離し、そして場合により塩に転化することを特徴とする上記式(I)の化合物の製造方法。
  12. −R3−R4−R5−が式−CH(R7)−CH2−CH2−の鎖を表し、ここで、R7が−CH2−NR1112基を表し、そしてR2が水素原子を表す請求の範囲第1項記載の式(I)の化合物を製造するにあたり、R11及びR12が請求の範囲第1項におけると同じ意味を有する場合のアミンHNR1112を式:
    Figure 0004436460
    式中、
    1及びR6は請求の範囲第1項におけると同じ意味を有する、
    の誘導体と反応させ、続いて、加水分解してイミンを遊離させ、生成物を単離し、そして場合により塩に転化することを特徴とする上記式(I)の化合物の製造方法。
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