JP4432622B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4432622B2
JP4432622B2 JP2004161807A JP2004161807A JP4432622B2 JP 4432622 B2 JP4432622 B2 JP 4432622B2 JP 2004161807 A JP2004161807 A JP 2004161807A JP 2004161807 A JP2004161807 A JP 2004161807A JP 4432622 B2 JP4432622 B2 JP 4432622B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
heat exchanger
air
vehicle
door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004161807A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005343192A (ja
Inventor
四方  一史
敏幸 田代
良寛 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004161807A priority Critical patent/JP4432622B2/ja
Publication of JP2005343192A publication Critical patent/JP2005343192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4432622B2 publication Critical patent/JP4432622B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用空調装置の積層組付構造に関する。
従来、車両用空調装置の積層組付構造は、例えば、特許文献1にて知られている。この従来技術では、車両用空調装置の室内空調ユニット部のケースを下ケース、中ケースおよび上ケースの3つに分割し、下ケース内に冷却用熱交換器を上方から略水平に組み込み、冷却用熱交換器の上方から中ケースを下ケースに対して組み付けることにより、冷却用熱交換器を下ケースと中ケースの間で挟み込み固定する。
そして、中ケース内に加熱用熱交換器を上方から略水平に組み込み、加熱用熱交換器の上方から上ケースを中ケースに対して組み付けることにより、加熱用熱交換器を中ケースと上ケースの間で挟み込み固定する。更に、上ケース内部に吹出モード切替部を設けている。
従来技術では、ケースを上中下の3ケースに分割することにより冷却用熱交換器と加熱用熱交換器の両者を下方から上方へと一方向に順次積層する組付構造として、室内空調ユニット部の組み付け性の向上を図っている。
特開平9−123748号公報
ところで、車両用空調装置では、内外気切替、冷温風の風量割合の調整、吹出モードの切替等のために風路開閉ドアを備えており、これらの風路開閉ドアは通常回転軸を中心として回転可能になっている。このため、ドア回転軸をケースに対して回転可能に組み付ける必要が生じるが、特許文献1の従来技術では、風路開閉ドアの回転軸の組付構造については具体的に何ら記述されていない。
しかし、特許文献1では、上ケースに円筒状の吹出モード切替部を設け、この円筒状の吹出モード切替部内に吹出モード切替用のロータリドアを回転可能に設置する旨記載されているから、このロータリドアの回転軸は上ケースのみで回転可能に支持されることになる。
ここで、ロータリドアの回転軸は、ロータリドアの軸方向の両端部から軸方向の外方へ所定寸法突き出すから、上ケースをロータリドアの軸方向で左右2分割し、この左右の2分割上ケースの軸受け穴部にロータリドアの軸方向両端部の回転軸を挿入し、その後に、左右の2分割上ケースを一体に締結するという、上ケース部単独の組み付け作業を事前に実施しておく必要が生じる。
また、特許文献1では、中ケースの上方部に上ケースと並列に内外気切替箱を組み付け、この内外気切替箱内部に内外気切替ドアを組み付ける構成になっているので、内外気切替ドアの組み付けにおいても、上記吹出モード切替用のロータリドアと同様に、内外気切替箱を内外気切替ドアの軸方向で左右2分割し、この2分割した内外気切替箱の軸受け穴部に内外気切替ドアの軸方向両端部の回転軸を挿入し、その後に、2分割した内外気切替箱を一体に締結するという、内外気切替箱部単独の組み付け作業を事前に実施しておく必要がある。
以上のことから、吹出モード切替用ロータリドアや内外気切替ドアの組付のために、ケース側の分割個数が増えて、ケース製造コストが上昇するとともに、上ケース部単独および内外気切替箱部単独の事前組み付け作業(サブアッセンブリ単位の事前組み付け作業)が必要になって、組み付け工数も増えるという不具合がある。
また、従来、別のドア組み付け構造として、ケースを風路開閉ドアの軸方向で左右に2分割しないドア組み付け構造も知られている。この従来の別のドア組み付け構造では、ドア軸方向の一端部のみに軸方向外側へ突き出す回転軸を一体に設け、この回転軸部分を含むドア軸方向の全長をケース内部空間の寸法と同等以下に設計しておく。
一方、ドア軸方向の他端部には、ドア操作機構のリンク側の接続軸部が嵌合する嵌合凹部を設けておく。
そして、一端側の回転軸部分を含む風路開閉ドア全体をケースの内部空間に挿入し、ドア軸方向一端部の回転軸をケースの壁面に設けられた軸受け穴部に挿入する。しかる後に、ドア操作機構のリンク側接続軸部をケースの壁面に設けられた軸受け穴部を貫通してドア軸方向の他端部の嵌合凹部に挿入する。ここで、リンク側接続軸部とドア側の嵌合凹部は非円形の断面形状にて嵌合することにより回転方向に一体に結合される。
この従来技術によると、ケースをドア軸方向で2分割せずに、風路開閉ドアをケース内部に回転可能に組み込むことができるが、その反面、ドア軸方向の他端部に非円形の嵌合凹部を形成する必要が生じるとともに、非円形の断面形状を有するリンク側接続軸部を風路開閉ドアとは別部品として新たに設定する必要が生じ、これらのことがコストアップの原因となる。
また、上記別の従来技術においても、吹出モード切替部(上ケース部)や内外気切替箱部単独の事前組み付け作業(サブアッセンブリ単位の事前組み付け作業)が必要となるのはケース2分割タイプの従来技術と同じである。
本発明は、上記点に鑑み、室内空調ユニット部の組み付け性の向上を図ることを目的とする。
また、本発明は、室内空調ユニット部の体格の小型化と熱交換器性能の確保とを両立することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、略平行な分割面(15、16、60)にて車両上下方向に3つ以上に分割されたケース(12、13、13a、13b、14)を有し、
前記3つ以上のケースは、最も車両上方向に配置される上ケース(12)と、最も車両下方向に配置される下ケース(14)と、これら上ケース(12)と下ケース(14)との間に配置される中ケース(13、13a、13b)とを包含しており、
前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)は車両上下方向に積層されて1つのケースを構成するようになっており、
前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)の内部には、送風空気を冷却する冷却用熱交換器(32)と、複数の吹出開口部(24〜26)を開閉する吹出モード切替ドア(27、271、272)が配置されるようになっており、
前記冷却用熱交換器(32)が、前記中ケース(13、13a、13b)内を貫通して前記下ケース(14)および前記上ケース(12)の内部に挿入されて固定され、
前記吹出モード切替ドア(27、271、272)の回転軸(27e、27f、271a、271b、272a、272b)が前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち2つのケースの端面間に回転可能に挟み込まれることを特徴としている。
これによると、略平行な分割面(15、16、60)にて車両上下方向に3つ以上に分割されたケース(12、13、13a、13b、14)のうち、1つのケース(例えば、下ケース(14))内に冷却用熱交換器(32を挿入して、この1つのケースに対して残りの他のケースを積層するとともに、3つ以上のケースのうち2つのケースの端面間に吹出モード切替ドアの回転軸を回転可能に挟み込むことにより、室内空調ユニット部の組み付けを行うことができる。
従って、吹出モード切替ドアの回転軸部の組付のために、事前にサブアッセンブリ単位の組み付け作業を行っておく必要がなく、3つ以上のケース、冷却用熱交換器および吹出モード切替ドアの三者をいずれも下方から上方へと一方向に順次積層していくという、簡潔な作業で室内空調ユニット部の組み付けを行うことができる。これにより、室内空調ユニット部の組み付け工数の低減を実現できる。
また、2つのケースの端面間に吹出モード切替ドアの回転軸を直接挟み込む構成であるから、吹出モード切替ドアの回転軸部の事前組付のためにケースの分割数やリンク側部品を増加させる必要がない。このことから、室内空調ユニット部の部品点数の低減を図ることができる。
更に、冷却用熱交換器(32ケース(13、13a、13b)内を貫通して3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)にわたって配置されるから、3つ以上のケースの内部空間全体を利用して十分大きな冷却用熱交換器の体格(熱交換面積)を確保できる。これにより、冷却用熱交換器(32)の冷却性能の確保、ひいては、冷房始動時の最大冷房性能の確保が容易である。
しかも、冷却用熱交換器(32の体格(高さ)の範囲内に吹出モード切替ドアを配置できるから、室内空調ユニット部の冷却用熱交換器の冷却性能の確保と体格の小型化とをうまく両立できる。
なお、請求項1において、「略平行な」分割面とは、3つ以上のケースが同一方向に積層されるための前提条件である。従って、3つ以上のケースを同一方向に積層できるならば、厳格に平行でなくても、平行面から多少ずれた分割面でもよいことを意味している。
請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の車両用空調装置において、前記冷却用熱交換器(32)は、具体的には、前記下ケース(14)の底面壁部と前記上ケース(12)の上面壁部との間に挟み込み固定すればよい。
とを特徴とする。
請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、前記吹出モード切替ドア(27、271、272)の回転軸(27e、27f、271a、271b、272a、272b)は、具体的には、前記上ケース(12)の端面と前記中ケース(13、13a、13b)の端面との間に回転可能に挟み込むようにすればよい。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記冷却用熱交換器(32)および前記吹出モード切替ドア(27、271、272)を収容しているユニット本体部(10)と、
車両左右方向において前記ユニット本体部(10)の側方に配置され、前記ユニット本体部(10)を通して車室内へ向かって空気を送風する送風機部(11)とを有し、
前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)は、前記ユニット本体部(10)のケースと、前記送風機部(11)のケースとを一体化した形状になっていることを特徴とする。
これによると、送風機部(11)をユニット本体部(10)の車両左右方向側方にオフセット配置する室内空調ユニットにおいてその組み付け性向上等の作用効果を良好に発揮できる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の車両用空調装置において、前記送風機部(11)には、外気と内気を導入する内外気切替箱(17)と、前記内外気切替箱(17)からの導入空気を前記ユニット本体部(10)に向かって送風する送風ファン(40)が備えられ、
前記内外気切替箱(17)内に、外気と内気の導入を切り替える内外気切替ドア(21)が設けられていることを特徴とする
これにより、内外気切替ドア(21)も2つのケース端面間で直接挟み込んで回転可能に支持できるから、内外気切替ドア(21)部の組み付けも簡単に行うことができる。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記冷却用熱交換器(32)の空気流れ下流側に送風空気を加熱する加熱用熱交換器(34)が配置され、
前記加熱用熱交換器(34)は、前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち、前記下ケース(14)と前記中ケース(13、13a、13b)の内部に挟み込み固定され、
前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち、前記加熱用熱交換器(34)が配置されない前記上ケース(12)側の部位に、前記吹出モード切替ドア(27、271、272)が前記加熱用熱交換器(34)に対して積層されるように配置されることを特徴とする。
これにより、冷却用熱交換器(32)の体格(高さ)の範囲内に吹出モード切替ドアと加熱用熱交換器(34)とをコンパクトに配置できるから、室内空調ユニット部の冷却用熱交換器(32)の冷却性能の確保と室内空調ユニット部の体格の小型化とをうまく両立できる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の車両用空調装置において、前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)内部に、前記冷却用熱交換器(32)通過後の冷風が前記加熱用熱交換器(34)をバイパスして流れる冷風バイパス通路(45)が形成され、
前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)内部に、前記冷風バイパス通路(45)を通過する冷風と前記加熱用熱交換器(34)を通過する温風との風量割合を調整するエアミックスドア(33)が配置されることを特徴とする。
これにより、エアミックスドア(33)を用いて吹出空気温度制御を行うエアミックス方式において、請求項による作用効果を発揮できる。
請求項8に記載の発明のように、請求項7に記載の車両用空調装置において、前記エアミックスドア(33)の回転軸(33b)、33c)は、具体的には、前記下ケース(14)の端面と前記中ケース(13、13a、13b)の端面との間に回転可能に挟み込むようにすればよい。
請求項9に記載の発明のように、請求項ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記加熱用熱交換器(34)は、その下端部が前記下ケース(14)の内部に挿入され、その上端部が前記中ケース(13、13a、13b)の内部に突出し、
前記加熱用熱交換器(34)の上端部を前記中ケース(13、13a、13b)に一体に設けられた支持壁(44)により支持すればよい。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、前記冷却用熱交換器(32に熱交換媒体を循環させる配管部品(50、51、52が備えられており、
前記配管部品(50、51、52が前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち2つのケースの端面間に挟み込み固定されることを特徴とする。
これにより、冷却用熱交換器配管部品の固定も3つ以上のケースの積層作業に伴って極めて簡単に行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図5は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は第1実施形態による車両用空調装置の室内空調ユニットのうち、熱交換器を内蔵するユニット本体部10の断面図で、図2は室内空調ユニットのうち、送風機部11の断面図である。図3は室内空調ユニット全体の分解斜視図、図4はユニット本体部10の配管取り出し部の構成を示す分解斜視図、図5は図4の組み付け完了状態を示す斜視図である。
なお、図1〜図5における前後、左右、上下の各矢印は車両搭載状態における方向を示す。室内空調ユニットは車室内最前部の図示しない計器盤(インストルメントパネル)内側に配置されるものであって、上記ユニット本体部10と上記送風機部11とにより構成される。
ユニット本体部10は計器盤内側空間の車両左右方向の中央部付近に配置され、送風機部11は計器盤内側空間のうち助手席前方側の部位に配置される。本実施形態は右ハンドル車に適用した場合を示しているので、送風機部11はユニット本体部10の左側の側方にオフセット配置される。
本実施形態では、室内空調ユニットのケースを上中下の3つのケース12、13、14に分割し、この分割ケース12、13、14を公知の締結手段を用いて一体に締結することにより、室内空調ユニットのケースを構成している。この締結手段は、具体的には金属ばねクリック、ねじ止め等である。
室内空調ユニットのケース(分割ケース12、13、14)はその内部に車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成するとともに、後述の種々な機器を収容する役割を果たす。各分割ケース12、13、14は樹脂の成形品で構成される。この樹脂の材料としては、ポリプロピレンのごとくある程度の弾性を有し、機械的強度に優れた樹脂材が好ましい。
図1の1点鎖線15および図2の実線15は、上ケース12と中ケース13との間のケース割れ面(分割面)を示し、図1の1点鎖線16および図2の実線16は、中ケース13と下ケース14との間のケース割れ面(分割面)を示す。この上下のケース割れ面(分割面)15、16はともに略水平方向に延びる略平行な面である。中ケース13は上側端面および下側端面がともに全面的に開口している上下貫通形状の箱形状になっている
図3に示すように、上ケース12は、その車両左側部に送風機部11の内外気切替箱17を構成し、その車両右側部に吹出モード切替部18を構成している。内外気切替箱17の車両前方側部位に外気(車室外空気)を導入する外気導入口19を開口し、車両後方側部位に内気(車室内空気)を導入する内気導入口20を開口している。
内外気切替箱17の内部には、外気導入口19と内気導入口20を開閉する内外気切替ドア21が車両前後方向に回転可能に収容される。この内外気切替ドア21はドア回転中心から径外方側の所定位置にて回転方向(円周方向)に延びる円弧状若しくは平面状のドア本体部21aを有し、このドア本体部21aの軸方向両端部に扇状の側板21b、21cを設け、更に、この側板21b、21cの先端部(ドア回転中心の位置)に回転軸21d、21eを設けている。
この回転軸21d、21eは側板21b、21cの先端部から軸方向の左右外側へ突き出すように形成される。内外気切替ドア21のドア本体部21a、側板21b、21cおよび回転軸21d、21eは樹脂にて一体成形される。なお、回転軸21d、21eの軸方向(ドア軸方向)は図2の紙面垂直方向、すなわち、車両左右方向に向いている。
内外気切替ドア21の回転軸21d、21eは図2に示すように上ケース12と中ケース13との間のケース割れ面15に配置され、上ケース12の下側端面と中ケース13の上側端面との間で挟み込まれて回転可能に支持される。
このため、上ケース12のうち、内外気切替箱17部分の下側端面には、回転軸21d、21eの上半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部22a、22b(図3)が形成されている。また、中ケース13のうち、内外気切替箱17の下方に位置する部分の上側端面に、回転軸21d、21eの下半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部23a、23b(図3、図2)が形成されている。
図3、図1に示すように、上ケース12のうち車両右側部に位置する吹出モード切替部18には、デフロスタ開口部24とフェイス開口部25とフット開口部26が車両前後方向に並んで配置されている。この吹出モード切替部18には吹出モード切替ドア27が車両前後方向に回転可能に収容される。
この吹出モード切替ドア27は半円筒状の形状からなるドア本体部27aを有し、このドア本体部27aの円周面の一部に空気流通開口部27bを開口している。本例では、この空気流通開口部27bをドア本体部27aの軸方向に複数に分割して形成している。ドア本体部27aの軸方向の両端部に半円形状の側板27c、27dを設け、更に、この側板27c、27dのうち、ドア本体部27aの回転中心位置に回転軸27e、27fを設けている。
この回転軸27e、27fは側板27c、27dから軸方向の左右外側へ突き出すように形成される。吹出モード切替ドア27のドア本体部27a、側板27c、27dおよび回転軸27e、27fは樹脂にて一体成形される。なお、回転軸27e、27fの軸方向(ドア軸方向)は図1の紙面垂直方向、すなわち、車両左右方向に向いている。
吹出モード切替ドア27が車両前後方向に回転して、ドア本体部27aの空気流通開口部27bの位置が移動することによりデフロスタ開口部24とフェイス開口部25とフット開口部26が開閉される。
また、ドア27の回転方向(車両前後方向)の端部に位置するデフロスタ開口部24とフット開口部26の開口位置から外れる位置までドア本体部27aが回転することにより、これら開口部24、26を開口するようにしてもよい。
吹出モード切替ドア27の回転軸27e、27fは図1に示すように上ケース12と中ケース13との間のケース割れ面15に配置され、上ケース12の下側端面と中ケース13の上側端面との間で挟み込まれて回転可能に支持される。
このため、上ケース12のうち、吹出モード切替部18の下側端面には、回転軸27e、27fの上半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部(図示せず)が形成され、また、中ケース13のうち、吹出モード切替部18の下方に位置する部分の上側端面には回転軸27e、27fの下半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部28a、28b(図3)が形成されている。
なお、中ケース13のうち、内外気切替箱17の下方に位置する車両左側部分は矩形状の空間29(図2、3)を形成しており、この空間29は除塵、脱臭等を目的とした空気浄化用フィルタ(図示せず)の設置空間等に使用される。そして、中ケース13のうち、この空間29の下側部位は遠心送風機のスクロールケーシングの上部ケーシング30(図2、3)を形成している。このスクロールケーシングの上部ケーシング30の内周部にはベルマウス状の吸入口31(図2)が形成されている。
中ケース13のうち、車両右側部分は図1に示すように冷却用熱交換器32、エアミックスドア33、および加熱用熱交換器34等の収容用空間35を形成するとともに、車両最後方部にフット吹出通路36を形成している。収容用空間35とフット吹出通路36との間は仕切り壁37により仕切られている。
エアミックスドア33は、本例では平板状のドア本体部33aの軸方向両端部に回転軸33b、33cを一体に結合した板ドアにより構成されている。エアミックスドア33のドア本体部33aと回転軸33b、33cは樹脂にて一体成形される。なお、エアミックスドア33の回転軸33b、33cの軸方向(ドア軸方向)は図1の紙面垂直方向、すなわち、車両左右方向に向いている。
また、エアミックスドア33の回転軸33b、33cは、図1に示すように車両前後方向において吹出モード切替ドア27の回転軸27e、27fとほぼ同一位置に配置され、回転軸27e、27fに対してほぼ真下の部位に回転軸33b、33cが配置されている。
そして、エアミックスドア33の回転軸33b、33cは中ケース13と下ケース14との間のケース割れ面16に配置され、中ケース13の下側端面と下ケース14の上側端面との間で挟み込まれて回転可能に支持される。
このため、中ケース13のうち、車両右側部分の下側端面に回転軸33b、33cの上半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部(図示せず)が形成され、また、下ケース14のうち、車両右側部分の上側端面に回転軸33b、33cの下半分が回転可能に嵌合する半円状の軸受け凹部38a、38b(図3)が形成されている。
下ケース14のうち、車両左側部分は遠心送風機のスクロールケーシングの下部ケーシング39(図2、3)を形成している。
上下のケーシング30、39から構成されるスクロールケーシングの内部には図2に示すように遠心送風機の送風ファン40が配置される。この送風ファン40には駆動用モータ41の回転軸が一体に結合される。この駆動用モータ41は、下ケース14の下部ケーシング39の底面部に開口しているファン挿入穴39aの外周縁部にフランジ部42を介して固定される。
上下のケーシング30、39から構成されるスクロールケーシングの吹出通路は、ユニット本体部10の車両最前部の空間、すなわち、冷却用熱交換器32の車両前方側の空間に連通するようになっている。従って、冷却用熱交換器32の車両前方側の空間はユニット本体部10の空気入口空間43(図1)を構成する。
ここで、冷却用熱交換器32は、図1に示すように中ケース13内部を貫通して車両上下方向に配置され、それにより、冷却用熱交換器32は上中下の3つのケース12、13、14の全体にわたって配置されている。
なお、冷却用熱交換器32は周知のごとく冷凍サイクルの低圧冷媒が送風空気から蒸発潜熱を吸熱して蒸発することにより送風空気を冷却するものである。冷却用熱交換器32は低圧冷媒が流れる複数の扁平状チューブ(図示せず)が上下方向に配置され、この複数の扁平状チューブ相互間にコルゲートフィン(図示せず)を接合した熱交換コア部を有し、扁平状チューブとコルゲートフィンとの間の空隙を送風空気の全量が車両前方側から車両後方側へと通過する。
ユニット本体部10の内部空間において、冷却用熱交換器32の車両後方側(空気流れ下流側)にエアミックスドア33が配置され、エアミックスドア33の車両後方側(空気流れ下流側)に加熱用熱交換器34が配置されている。
加熱用熱交換器34は温水(エンジン冷却水)を熱源として空気を加熱するもので、冷却用熱交換器32と同様の熱交換コア部を有している。すなわち、加熱用熱交換器34の熱交換コア部は温水が流れる複数の扁平状チューブ(図示せず)が上下方向に配置され、この複数の扁平状チューブ相互間にコルゲートフィン(図示せず)を接合し、扁平状チューブとコルゲートフィンとの間の空隙を送風空気が車両前方側から車両後方側へと通過する。
図1に示すように加熱用熱交換器34も冷却用熱交換器32と同様に車両上下方向に配置されるが、加熱用熱交換器34の高さが冷却用熱交換器32の高さに比して十分小さく設定してあるので、加熱用熱交換器34の大部分は下ケース14の内部に配置され、加熱用熱交換器34の上端部のみが中ケース13内部に突出し、中ケース13と一体の支持壁44により加熱用熱交換器34の上端部を支持するようになっている。
なお、両熱交換器32、34の配置方向が車両上下方向であるとは、それぞれの熱交換コア部の面が車両上下方向に向いていることを意味している。
ユニット本体部10の内部空間において加熱用熱交換器34の上方部(中ケース13の内部空間)に冷風バイパス通路45が形成され、また、加熱用熱交換器34の車両後方側(空気流れ下流側)から上方部にかけて温風通路46が形成される。
エアミックスドア33は、冷風バイパス通路45の開度と温風通路46の入口部46aの開度を調整することにより、冷風バイパス通路45を通過する冷風と温風通路46を通過する温風との風量割合を調整して、車室内吹出空気の温度を制御する。
冷風バイパス通路45からの冷風と温風通路46からの温風は、吹出モード切替ドア27の内側部付近の空間で混合されて所望温度となり、その後、この所望温度の空調風が、吹出モード切替ドア27により選択された1つまたは複数の吹出開口部24、25、26を通して車室内へ吹き出すようになっている。
エアミックスドア33の図1の破線位置は最大暖房位置であり、冷風バイパス通路45を全閉し、温風通路46の入口部46aを全開する。冷風バイパス通路45側に備えられるシール面45aは中ケース13に形成されている。
また、エアミックスドア33の図1の2点鎖線位置は最大冷房位置であり、冷風バイパス通路45を全開し、温風通路46の入口部46aを全閉する。温風通路46の入口部46a側に備えられるシール面46bは下ケース14の底面部に形成されている。
なお、下ケース14の車両最後部にはフット吹出通路47が形成されている。このフット吹出通路47の上端部は中ケース13のフット吹出通路36に接続され、フット吹出通路47の下端部は図3に示すように左右に分岐され、左右のフット吹出口48a、48bを形成している。フット吹出通路47と温風通路46との間は仕切り壁49(図1)により仕切られている。
冷却用熱交換器32に一体に設けられている入口側および出口側の冷媒配管50、51は車両前方側に向くように配置され、この冷媒配管50、51の先端部には冷凍サイクルの減圧装置をなす膨張弁52が接続されている。この膨張弁52は、冷却用熱交換器(蒸発器)32の出口冷媒の感温部を一体に内蔵するボックス型の膨張弁であり、冷却用熱交換器32の出口冷媒の過熱度が所定値となるように弁体開度を調整する。
図4、図5に示すように、膨張弁52は縦長の矩形状に形成され、中ケース13の下側端面と下ケース14の上側端面との間で挟み込まれて支持固定される。
このため、中ケース13のうち、車両右側部分の下側端面に膨張弁52の上側半分と嵌合する矩形状の凹部53が形成され、下ケース14のうち、車両右側部分の上側端面に膨張弁52の下側半分と嵌合する矩形状の凹部54が形成されている。なお、膨張弁52の前方側の配管接続部52a、52bにはエンジンルーム側の冷媒配管(図示せず)が接続される。
加熱用熱交換器34に一体に設けられている入口側および出口側の温水配管55、56も車両前方側に向くように配置され、更に、この温水配管55、56の先端側は車両左右方向に並ぶように配置されている。そして、この車両左右方向に並んでいる温水配管55、56の先端側部分が、中ケース13の下側端面と下ケース14の上側端面との間で挟み込まれて支持固定される。
このため、中ケース13のうち、車両右側部分の下側端面に温水配管55、56の上半分が嵌合する半円状の凹部57a、57bが形成され、また、下ケース14のうち、車両右側部分の上側端面に温水配管55、56の下半分が回転可能に嵌合する半円状の凹部58a、58b(図3)が形成されている。
次に、本実施形態による室内空調ユニットの組み付け方法を図3に基づいて説明する。最初に、送風機部11の送風ファン40を下ケース14に組み付ける。具体的には、下ケース14の下部スクロールケーシング39の底面に送風ファン40より大きい径寸法を有するファン挿入穴39a(図2)が開けてあるので、このファン挿入穴39aから送風ファン40を矢印aのように下ケース14の下部スクロールケーシング内に挿入し、駆動用モータ41のフランジ部42を上記ファン挿入穴39aの外周縁部にねじ止め等の締結手段により固定する。これにより、送風ファン40を駆動用モータ41とともに下ケース14に組み付けることができる。
次に、冷却用熱交換器32、エアミックスドア33および加熱用熱交換器34をそれぞれ矢印bのように下方へ移動させて下ケース14に対して組み付ける。具体的には、冷却用熱交換器32は予め冷媒配管50、51および膨張弁52と一体に組み付けられているので、膨張弁52を下ケース14の矩形状凹部54に嵌合させながら、冷却用熱交換器32の下側部分を下ケース14内部に挿入する。
また、エアミックスドア33の軸方向両端部の回転軸33b、33cを下ケース14の半円状の軸受け凹部38a、38b上に嵌合させながら、エアミックスドア33のドア本体部33aを下ケース14内部に挿入する。
また、加熱用熱交換器34は予め温水配管55、56と一体に組み付けられているので、温水配管55、56を下ケース14の半円状の凹部58a、58bに嵌合させながら、加熱用熱交換器34の下側部分を下ケース14内部に挿入する。
次に、中ケース13を矢印cのように上方から下ケース14上に組み付ける。具体的には、中ケース13の下側端面の矩形状凹部53を膨張弁52の上側部に嵌合させ、また、中ケース13の下側端面の半円状凹部57a、57bを温水配管55、56の上側部に嵌合させ、更に、中ケース13の下側端面の別の半円状凹部(図示せず)を、エアミックスドア33の回転軸33b、33cの上側部に嵌合させながら、中ケース13の下側端面を下ケース14の上側端面に組み付ける。
その後に、中ケース13と下ケース14の両端面間を金属ばねクリック等の締結手段により締結する作業を行って、中ケース13と下ケース14とを一体に締結する。これにより、加熱用熱交換器34は中ケース13の支持壁44と下ケース14の底面壁部との間で挟み込み固定される。
また、エアミックスドア33の回転軸33b、33cは中ケース13と下ケース14の両端面間で回転可能に嵌合支持され、また、膨張弁52および温水配管55、56は中ケース13と下ケース14の両端面間で挟み込み固定される。
なお、中ケース13の下側端面と下ケース14の上側端面のうち、一方側には凸状の嵌合部を形成し、他方側には凹状の嵌合部を形成して、この凸状部と凹状部とを嵌合することにより、中ケース13と下ケース14との間の嵌合部のシール機能を発揮するようになっている。
次に、中ケース13の上側端面上に内外気切替ドア21および吹出モード切替ドア27を矢印d、eのように組み付ける。具体的には、内外気切替ドア21の回転軸21d、21eを中ケース13の半円状軸受け凹部23a、23b上に嵌合させながら、内外気切替ドア21を中ケース13の上側端面上に組み付ける。
同様に、吹出モード切替ドア27の回転軸27e、27fを中ケース13の半円状軸受け凹部28a、28b上に嵌合させながら、吹出モード切替ドア27を中ケース13の上側端面上に組み付ける。
次に、上ケース12を矢印fのように上方から中ケース13上に組み付ける。具体的には、上ケース12の下側端面の半円状軸受け凹部22a、22bを内外気切替ドア21の回転軸21d、21eの上側部に嵌合させ、また、上ケース12の下側端面の別の半円状軸受け凹部(図示せず)を吹出モード切替ドア27の回転軸27e、27fの上側部に嵌合させながら、上ケース12の下側端面を中ケース13の上側端面に組み付ける。
その後に、上ケース12と中ケース13の両端面間を金属ばねクリック等の締結手段により締結する作業を行って、上ケース12と中ケース13とを一体に締結する。これにより、冷却用熱交換器32は上ケース12の上面壁部と下ケース14の底面壁部との間で挟み込み固定される。
また、内外気切替ドア21および吹出モード切替ドア27が上ケース12と中ケース13の両端面間で回転可能に嵌合支持される。
なお、上ケース12の下側端面と中ケース13の上側端面との間にも凸状部と凹状部との嵌合部を形成して、上ケース12と中ケース13との間のシール機能を発揮するようになっている。
以上のごとく、本実施形態の組み付け構造によると、室内空調ユニットの送風ファン42部を除く大部分の機器、すなわち、3つのケース12、13、14、2つの熱交換器32、34、および3つのドア21、27、33を、下ケース14を起点として上方への一方向に順次積み上げて積層する方式にて室内空調ユニットの組み付けを完了できる。これにより、室内空調ユニットの組み付け作業を簡素化して、組み付け作業工数の低減を図ることができる。
更に、本実施形態の組み付け構造によると、冷却用熱交換器32の冷却性能を確保しながら室内空調ユニットの体格を効果的に小型化できる利点がある。この利点を本実施形態の比較例との対比により以下に説明する。
図6は第1比較例であり、冷却用熱交換器32および加熱用熱交換器34をともに水平方向に配置して、冷却用熱交換器32を下側に、加熱用熱交換器34を上側に配置している。第1比較例によると、上中下の3つのケース12、13、14の割れ面(分割面)15、16と両熱交換器32、34の長手方向(厚さ方向と直交する方向)とが同一方向となるので、ドア27、33の回転軸27e、27f、33b、33cをケース割れ面(分割面)15、16に配置しようとすると、ドア27、33をともに加熱用熱交換器34の車両後方側に配置せざるを得ない。
この結果、加熱用熱交換器34の長手方向寸法と、ドア27の回転作動スペースとドア33の回転作動スペースとを車両前後方向に直列に設定する必要が生じ、室内空調ユニットの車両前後方向の体格が本実施形態に比較して大幅に増大し、車両搭載性を悪化する。
図7は第2比較例であり、冷却用熱交換器32を中ケース13と下ケース14のみで形成される空間内に配置している点が本実施形態と相違している。第2比較例では、冷却用熱交換器32の高さ寸法を冷却性能確保のために本実施形態の冷却用熱交換器32と同一に設定している。
この結果、吹出モード切替ドア27の高さ分だけ、室内空調ユニットの全高さ寸法が本実施形態に比較して増大し、車両搭載性を悪化する。
図8は第3比較例であり、第2比較例の構成において、室内空調ユニットの全高さ寸法を本実施形態と同一に設定したものに相当する。第3比較例によると、冷却用熱交換器32の高さ寸法(長手方向寸法)が本実施形態の冷却用熱交換器32に比較して吹出モード切替ドア27の高さ分だけ、必然的に減少する。この結果、第2比較例の冷却用熱交換器32の熱交換面積が減少して冷却性能の低下を招く。
以上のごとく、第1ないし第3比較例と本実施形態との比較から明白なように、本実施形態によると、冷却用熱交換器32を車両上下方向に配置するとともに、冷却用熱交換器32の高さ寸法の範囲内に全ドア21、27、33を配置しているから、冷却用熱交換器32の必要性能の確保と、室内空調ユニットの体格の小型化とを良好に両立できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、空気流通開口部27bを有する半円筒状のドア本体部27aを回転軸27e、27fにより回転可能に構成し、この半円筒状のドア本体部27aを有する1つの吹出モード切替ドア27によって複数の吹出開口部24、25、26を開閉するようにしているが、第2実施形態では、図9に示すように、吹出モード切替ドアを板ドアからなる複数の吹出モード切替ドア271、272で構成している。
第1の吹出モード切替ドア271はその軸方向の左右両側へ突出する回転軸271a、271bにより回転可能な板ドアであり、デフロスタ開口部24を開閉する。また、第2の吹出モード切替ドア272はその軸方向の左右両側へ突出する回転軸272a、272bにより回転可能な板ドアであり、フェイス開口部25とフット開口部26を切替開閉する。
第2実施形態では、室内空調ユニットのケース割れ面として、上中下の3つのケース割れ面15、16、60を設定して、室内空調ユニットのケースを上ケース12、第1中ケース13a、第2中ケース13b、および下ケース14からなる4つのケースに分割している。
これは、第1の吹出モード切替ドア271がデフロスタ開口部24を開口するときに接触するシール面61を加熱用熱交換器34の上端部を支持する支持壁部44の上方部に配置し、また、第2の吹出モード切替ドア272がフェイス開口部25を開口するときに接触するシール面62を支持壁部44の上方部に配置する必要が生じるためである。
すなわち、シール面61、62と支持壁部44を、第1実施形態による単一の中ケース13に型成形することは型抜き上の都合から困難となるので、第2実施形態では、シール面61、62を第1中ケース13a側に形成し、支持壁部44を第2中ケース13b側に形成している。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に冷却用熱交換器32の高さ寸法の範囲内に第1、第2の吹出モード切替ドア271、272をラップして配置しているから、冷却用熱交換器32の高さ寸法(熱交換面積)を十分確保しながら、室内空調ユニットの全高さ寸法を低く抑えることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態は上記第2実施形態の変形である。すなわち、第2実施形態では、冷却用熱交換器32を上ケース12、第1中ケース13a、第2中ケース13b、および下ケース14からなる4つのケース全体にわたって配置しているが、第3実施形態では、冷却用熱交換器32を上ケース12内に配置せずに、第1中ケース13a、第2中ケース13b、および下ケース14の3つのケースの内部だけに配置している。
第3実施形態によると、冷却用熱交換器32の高さ寸法が第2実施形態に比較して上ケース12内の設置高さ分だけ減少するが、第2、第3実施形態の吹出モード切替ドア271、272は板ドアで構成され、かつ、この吹出モード切替ドア271、272の回転作動スペースを第1中ケース13a内に形成しているから、第2実施形態における冷却用熱交換器32の上ケース12内の設置高さ分は元々小さい値である。
従って、第3実施形態による冷却用熱交換器32の高さ寸法減少量は僅少である。第3実施形態においても、冷却用熱交換器32を、第1中ケース13a、第2中ケース13b、および下ケース14の3つのケースの内部を貫通して配置するから、冷却用熱交換器32の高さ寸法(熱交換面積)を十分確保しながら、室内空調ユニットの全高さ寸法を低く抑えることができる。
(他の実施形態)
なお、上述の第1実施形態では、内外気切替ドア21として、ドア回転中心から径外方側の所定位置にて回転方向(円周方向)に延びる円弧状若しくは平面状のドア本体部21aを有するドアを用いているが、エアミックスドア33や第1、第2吹出モード切替ドア271、272と同様の平板状の板ドアを用いて内外気切替ドア21を構成してもよい。
また、上述の第1実施形態では、室内空調ユニットのケース12、13、13a、13b、14が、熱交換器32、34を内蔵するユニット本体部10から送風機部11に至るまで一体になっているが、ユニット本体部10のケースと、送風機部11のケースとをそれぞれ別体で成形し、ユニット本体部10のケース構造および組み付け構造のみに本発明の考え方を適用するようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、冷却用熱交換器32側の配管部品として、膨張弁52を中ケース13と下ケース14との間で挟み込み固定しているが、冷却用熱交換器32側の冷媒配管50、51を中ケース13と下ケース14との間で挟み込み固定し、膨張弁52は室内空調ユニットのケース外部へ配置するようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、エアミックスドア33により冷温風の風量割合を調整して、車室内吹出空気温度を制御するエアミックスタイプについて説明したが、エアミックスドア33を廃止し、その代わりに、加熱用熱交換器34に循環する温水の流量あるいは温水の温度を制御する温水制御弁を設け、この温水流量あるいは温水温度を制御することにより、車室内吹出空気温度を制御する温水制御タイプに本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態による車両用空調装置の室内空調ユニットのうち、熱交換器を内蔵するユニット本体部の断面図である。 第1実施形態による室内空調ユニットのうち、送風機部の断面図である。 第1実施形態による室内空調ユニット全体の分解斜視図である。 第1実施形態による室内空調ユニットのうち、ユニット本体部の配管取り出し部の分解斜視図である。 図4の組み付け完了状態を示す斜視図である。 第1実施形態に対する第1比較例のユニット本体部の断面図である。 第1実施形態に対する第2比較例のユニット本体部の断面図である。 第1実施形態に対する第3比較例のユニット本体部の断面図である。 第2実施形態による室内空調ユニットのうち、ユニット本体部の断面図である。 第3実施形態による室内空調ユニットのうち、ユニット本体部の断面図である。
符号の説明
10…ユニット本体部、11…送風機部、12…上ケース、
13、13a、13b…中ケース、14…下ケース、
15、16、60…ケース割れ面(分割面)、21…内外気切替ドア(風路開閉ドア)、
27…吹出モード切替ドア(風路開閉ドア)、32…冷却用熱交換器、
33…エアミックスドア(風路開閉ドア)、34…加熱用熱交換器。

Claims (10)

  1. 略平行な分割面(15、16、60)にて車両上下方向に3つ以上に分割されたケース(12、13、13a、13b、14)を有し、
    前記3つ以上のケースは、最も車両上方向に配置される上ケース(12)と、最も車両下方向に配置される下ケース(14)と、これら上ケース(12)と下ケース(14)との間に配置される中ケース(13、13a、13b)とを包含しており、
    前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)は車両上下方向に積層されて1つのケースを構成するようになっており、
    前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)の内部には、送風空気を冷却する冷却用熱交換器(32)と、複数の吹出開口部(24〜26)を開閉する吹出モード切替ドア(27、271、272)が配置されるようになっており、
    前記冷却用熱交換器(32)が、前記中ケース(13、13a、13b)内を貫通して前記下ケース(14)および前記上ケース(12)の内部に挿入されて固定され、
    前記吹出モード切替ドア(27、271、272)の回転軸(27e、27f、271a、271b、272a、272b)が前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち2つのケースの端面間に回転可能に挟み込まれることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記冷却用熱交換器(32)は、前記下ケース(14)の底面壁部と前記上ケース(12)の上面壁部との間に挟み込み固定されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記吹出モード切替ドア(27、271、272)の回転軸(27e、27f、271a、271b、272a、272b)は、前記上ケース(12)の端面と前記中ケース(13、13a、13b)の端面との間に回転可能に挟み込まれることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記冷却用熱交換器(32)および前記吹出モード切替ドア(27、271、272)を収容しているユニット本体部(10)と、
    車両左右方向において前記ユニット本体部(10)の側方に配置され、前記ユニット本体部(10)を通して車室内へ向かって空気を送風する送風機部(11)とを有し、
    前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)は、前記ユニット本体部(10)のケースと、前記送風機部(11)のケースとを一体化した形状になっていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記送風機部(11)には、外気と内気を導入する内外気切替箱(17)と、前記内外気切替箱(17)からの導入空気を前記ユニット本体部(10)に向かって送風する送風ファン(40)が備えられ、
    前記内外気切替箱(17)内に、外気と内気の導入を切り替える内外気切替ドア(21)が設けられていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記冷却用熱交換器(32)の空気流れ下流側に送風空気を加熱する加熱用熱交換器(34)が配置され、
    前記加熱用熱交換器(34)は、前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち、前記下ケース(14)と前記中ケース(13、13a、13b)の内部に挟み込み固定され、
    前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち、前記加熱用熱交換器(34)が配置されない前記上ケース(12)側の部位に、前記吹出モード切替ドア(27、271、272)が前記加熱用熱交換器(34)に対して積層されるように配置されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)内部に、前記冷却用熱交換器(32)通過後の冷風が前記加熱用熱交換器(34)をバイパスして流れる冷風バイパス通路(45)が形成され、
    前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)内部に、前記冷風バイパス通路(45)を通過する冷風と前記加熱用熱交換器(34)を通過する温風との風量割合を調整するエアミックスドア(33)が配置されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記エアミックスドア(33)の回転軸(33b)、33c)が、前記下ケース(14)の端面と前記中ケース(13、13a、13b)の端面との間に回転可能に挟み込まれることを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記加熱用熱交換器(34)は、その下端部が前記下ケース(14)の内部に挿入され、その上端部が前記中ケース(13、13a、13b)の内部に突出し、
    前記加熱用熱交換器(34)の上端部が前記中ケース(13、13a、13b)に一体に設けられた支持壁(44)により支持されることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記冷却用熱交換器(32に熱交換媒体を循環させる配管部品(50、51、52が備えられており、
    前記配管部品(50、51、52が前記3つ以上のケース(12、13、13a、13b、14)のうち2つのケースの端面間に挟み込み固定されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
JP2004161807A 2004-05-31 2004-05-31 車両用空調装置 Expired - Fee Related JP4432622B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004161807A JP4432622B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004161807A JP4432622B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005343192A JP2005343192A (ja) 2005-12-15
JP4432622B2 true JP4432622B2 (ja) 2010-03-17

Family

ID=35495984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004161807A Expired - Fee Related JP4432622B2 (ja) 2004-05-31 2004-05-31 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4432622B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010047045A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Japan Climate Systems Corp 車両用空調装置
JP6493234B2 (ja) * 2016-01-20 2019-04-03 株式会社デンソー 車両空調装置
CN111038220B (zh) * 2019-12-31 2023-03-21 博耐尔汽车电气系统有限公司 一种加强型内外循环风门

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56114914U (ja) * 1980-02-01 1981-09-03
JP3018394B2 (ja) * 1990-05-14 2000-03-13 株式会社デンソー エアコンの室内ユニット
JP2970490B2 (ja) * 1994-09-22 1999-11-02 株式会社デンソー 自動車用空調装置
JP2000289431A (ja) * 1999-04-09 2000-10-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ダンパ取付構造及びダンパ取付方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005343192A (ja) 2005-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4432992B2 (ja) 車両用空調装置
JP4375440B2 (ja) 車両用空調装置
JP2970490B2 (ja) 自動車用空調装置
JP2007182206A (ja) 加熱用熱交換器および空調装置
JP4894447B2 (ja) 車両用空調装置
JP5195141B2 (ja) 空気通路開閉装置
JP3232934B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JP4432622B2 (ja) 車両用空調装置
JP2009001169A (ja) 空気通路切替装置および車両用空調装置
JP2005349942A (ja) 車両用空調装置
JP2002096620A (ja) 車両用空調装置
JP2007210598A (ja) 空調装置
JP2008254601A (ja) 車両用空調装置
JP3785980B2 (ja) 車両用空調装置
JP4147692B2 (ja) 車両用空調装置
JP4466532B2 (ja) 空調装置
JP3969232B2 (ja) 車両用空調装置
JP4624773B2 (ja) 車両用空調装置
KR101342935B1 (ko) 차량용 공조장치
JP2002274153A (ja) 車両用空調装置
JP4075809B2 (ja) 車両用空調装置
JP3719353B2 (ja) 車両用空調装置およびその組み付け方法
JP6607108B2 (ja) 車両用空調装置
JP5314460B2 (ja) 車両用空調装置のリンク構造
JP2001277841A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4432622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140108

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S802 Written request for registration of partial abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311802

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees