JP4432184B2 - 壁クロスの剥離工法及びこの工法に供される剥離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の側壁や天井壁に張設された石膏ボードの表面から壁クロスを効率的に剥離する壁クロスの剥離工法及びこの工法に供される剥離装置に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、住宅などの建物の側壁や天井壁には石膏ボードが張設され、さらにその上に紙製又は合成樹脂製の壁クロスが張られている例が多い。ところが、建物を解体するときやリフォームするときなどのように、石膏ボードを廃棄する必要があるときは、石膏ボード自体とその上に貼着された壁クロスとを分別して廃棄する必要がある。
【0003】
現在は、壁クロスにカッタで切れ目を作り、その間から手を入れて引き剥す方法や、ドラムに針を植設した部材を壁クロスの上に転動させて細かい穴を穿ち、この穴から水を染み込ませて糊を柔らかくして壁クロスと石膏ボードとの間の接着力を弱めてから剥す方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の方法によれば、壁クロスはかなりの強度で石膏ボードに貼着されているから、きれいに剥れず、剥し途中で壁クロスが剥れず、切れてしまいやすいので、作業が煩雑であった。また、後者の方法では、糊が軟化するまでに時間がかかった。したがって、いずれの場合も、作業効率に問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解消し、壁クロスの剥離作業を効率よく行なうことができ、分別廃棄を促進することができる壁クロスの剥離工法及びその剥離装置を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解消するため、本発明に係る壁クロスの剥離工法は、壁に張設された石膏ボードの表面から壁クロスを剥離する工法において、圧縮空気供給源に接続した中空の剥離用ロッドの先端で前記石膏ボードの表面紙を破る程度の穴を穿ち、圧縮空気供給源からの圧縮空気を剥離用ロッドの先端の空気吹き出し孔から前記石膏ボードと壁クロスとの間に吹き込んで、上記壁クロスを石膏ボードから浮かせて剥すことを特徴とする。
【0007】
また、空気の吹き込み態様も、前記空気を前記石膏ボードと前記表面紙との間に吹き込んでも、あるいは空気を前記石膏ボードの表面紙と壁クロスとの間に吹き込んでもよい。
【0008】
また、上記剥離工法に供される剥離装置は、ピストンを摺動自在に収容するシリンダと、上記ピストンに一端が貫通した状態で結合された中空のロッドと、中空のロッドを案内するガイド筒とを設け、圧縮空気を上記シリンダに供給して上記ピストンを駆動したとき、ロッドの先端がガイド筒の先端から石膏ボードの表面紙を貫通する程度に突出させるとともに、上記シリンダに供給した圧縮空気を、さらに前記表面紙を貫通したロッドの先端の空気吹き出し孔から前記石膏ボードと壁クロスとの間に吹き込んで前記壁クロスを石膏ボードから浮かせて剥すことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る壁クロスの断面で、符号1は石膏ボードを示す。この石膏ボード1は石膏板1aの表面に表面紙2、裏面に裏紙3を張設したもので、通常は石膏ボード1は建物の側壁や天井壁に張設され、さらに表面紙2の上に壁クロス4が貼着されている。
【0010】
5は剥離用ロッド5を示す。この剥離用ロッド5は筒状に形成され、先端は尖っていてもよく、平面状、球状でもよい。中央の中空部6は剥離用ロッド5の先端の側面に開口した空気吹き出し孔7に連通している。剥離用ロッド5の中空部6は圧縮空気供給源(図示せず)に接続し、圧縮空気が供給されるように構成され、手元で操作できる部位にはバルブ(図示せず)が設けられている。
【0011】
石膏ボード1の表面から壁クロス4を剥離するにあたっては、図2(a) 又は同図(b) に示されるように、剥離用ロッド5をある程度の力で石膏ボード1に打ち付け、または押し付けて表面紙2を破る程度の穴8を穿った後、剥離用ロッド5のバルブを開いて中空部6に圧縮空気を供給して穴8から石膏ボード1と壁クロス4との間に空気を吹き込む。空気は膨張し、石膏ボード1と壁クロス4との間に入り込むので、壁クロス4が石膏ボード1から浮く。空気の層9は外方に広がるから、壁クロス4が図3に示すように風船のように膨らむ。しかし、空気の層9は大きくなるにつれて広がりにくくなる。そうしたら、剥離用ロッド5を抜き出し、図3のように石膏ボード1の別の部位で同様にして穴8を明けて空気を吹き込み、壁クロス4を一定の範囲だけ浮かせて分離させる。これを繰り返して全体が終ったら、手で壁クロス4を剥離すればよい。壁クロス4の多くの部分は既に石膏ボード1から浮いているので、簡単かつ迅速に剥離することができ、剥離作業を効率的に行なうことができる。
【0012】
壁クロス4を剥す場合、図2(a) のように空気9を前記石膏ボード1と前記表面紙2との間に吹き込んでもよく、また同図(b) に示されるように、石膏ボード1の表面紙2と壁クロス4との間に吹き込むようにしてもよい。図2(a) の場合、表面紙2は一枚の紙であるが、細かくさか剥けるので、同図の状態になる。
【0013】
なお、石膏ボード1と壁クロス4との間に空気を吹き込む手段は必ずしも上述のような剥離用ロッド5に限定されない。他の手段によってもよい。
【0014】
次に、剥離作業は剥離用ロッド5による手作業でなく、図4に示す壁クロス剥離装置10によれば、壁クロス4をより効率的に行なうことができる。すなわち、この壁クロス剥離装置10は空気圧工具と同様に、圧縮空気によって作動するもので、グリップ11は圧縮空気供給源に接続するとともに、内部には圧縮空気を貯留するエアチャンバ12が形成されている。ボディ13には打撃機構が設けられ、ボディ13の先端にはガイド筒14が突設されている。打撃機構は、トリガレバー15によってトリガバルブ16を作動させ、トリガバルブ16の作動によってヘッドバルブ17の開閉作動制御し、ヘッドバルブ17の開閉によってシリンダ18内のピストン19aを駆動制御するもので、ピストン19aには中空のロッド19が一体に結合され、ロッド19は上記ガイド筒14内に摺動自在に案内されている。
【0015】
なお、上記ロッド19の上端は上記ピストン19aに貫通した状態で結合されている。このため、シリンダ18とロッド19の中空部6とは常時連通している。そして、ロッド19の下端は閉じ、側面には上記中空部6に連続する吹き出し孔7が形成されている。
【0016】
また、上記ピストン19aが図5に示す下死点に到達してバンパ20に当たったとき、ロッド19の先端はガイド筒14の先端14aからわずかに突出するように設定されている。
【0017】
上記構成の壁クロス剥離装置10によれば、ガイド筒14の先端14aを壁クロス4の上に当ててトリガレバー15を引くと、トリガバルブ16のバルブステム21が上方に作動されるため、ヘッドバルブ17に接続するエア通路22はエアチャンバ12に対して閉じる一方、バルブステム21の周囲を通って大気に通じるから、ヘッドバルブ17の上室23に通じるエア通路22内の圧縮空気が排気される。このため、ヘッドバルブ17が図5に示すように開き作動し、エアチャンバ12内の圧縮空気がシリンダ18に供給され、ピストン19aが下方に駆動されるとともに、ロッド19も下動してガイド筒14よりも少し突出するから、その衝撃により壁クロス4及び石膏ボード1には表面紙2を破る程度の穴8が穿たれる。このように、ロッド19の打ち込み深さはガイド筒14によって規制される。ロッド19はガイド筒14によって位置決めされる。ところで、ピストン19aが駆動されると同時に、ロッド19の中空部6にもシリンダ18内の圧縮空気が供給されるから、その先端の吹き出し孔7から圧縮空気が吹き出す。この圧縮空気により、前述のように壁クロス4が石膏ボード1の表面から浮き上る。
【0018】
圧縮空気が十分にゆき渡った後、トリガレバー15の力を解放すると、再びトリガバルブ16のバルブステム21は下方に作動するため、ヘッドバルブ17に接続するエア通路22はエアチャンバ12に対して開き、大気に閉じるから、エアチャンバ12内の圧縮空気がエア通路22を通ってヘッドバルブ17の上室23に送られてヘッドバルブ17を閉じ作動させる。同時にシリンダ18の上端開口部は排気通路24に開き、ピストン19aの上面に対する空気圧は減圧する。同時に、ロッド19からの空気の吹き出しも停止する。ピストン19aの下面には、ピストン19a駆動時に供給されたブローバックチャンバ25内の圧縮空気が作用するから、ピストン19aは上動して初期位置に復帰し、次の作動が準備される。
【0019】
そして、図3のように石膏ボード1の別の部位で同様にして穴8を明けて空気を吹き込み、壁クロス4を一定の範囲だけ浮かせて分離させる。これを繰り返して全体が終ったら、手で壁クロス4を剥離すればよい。
【0020】
上述の剥離装置10によれば、壁クロス4の多くの部分は既に石膏ボード1から浮いているので、簡単かつ迅速に剥離することができるから、上述の剥離装置10を使用することにより、実質的にはトリガレバー15の操作だけで壁クロス4を剥離することができるため、壁クロス4の剥離作業を効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 壁クロスを貼着した石膏ボードの断面図
【図2】 石膏ボードと壁クロスとの間に空気を吹き込んだ状態の断面図
【図3】 石膏ボード全体における空気層の形成状態を示す平面図
【図4】 壁クロスの剥離方法に供される剥離装置の断面図
【図5】 上記剥離装置の作動態様説明図
【符号の説明】
1 石膏ボード
2 表面紙
4 壁クロス
19 ロッド
Claims (4)
- 壁に張設された石膏ボードの表面から壁クロスを剥離する工法において、圧縮空気供給源に接続した中空の剥離用ロッドの先端で前記石膏ボードの表面紙を破る程度の穴を穿ち、圧縮空気供給源からの圧縮空気を剥離用ロッドの先端の空気吹き出し孔から前記石膏ボードと壁クロスとの間に吹き込んで、上記壁クロスを石膏ボードから浮かせて剥すことを特徴とする壁クロスの剥離工法。
- 前記石膏ボードと壁クロスとの間が、前記石膏ボードと前記表面紙との間であることを特徴とする、請求項1に記載の壁クロスの剥離工法。
- 前記石膏ボードと壁クロスとの間が、前記石膏ボードの表面紙と壁クロスとの間であることを特徴とする、請求項1に記載の壁クロスの剥離工法。
- ピストンを摺動自在に収容するシリンダと、上記ピストンに一端が貫通した状態で結合された中空のロッドと、中空のロッドを案内するガイド筒とを設け、圧縮空気を上記シリンダに供給して上記ピストンを駆動したとき、ロッドの先端がガイド筒の先端から石膏ボードの表面紙を貫通する程度に突出させるとともに、上記シリンダに供給した圧縮空気を、さらに前記表面紙を貫通したロッドの先端の空気吹き出し孔から前記石膏ボードと壁クロスとの間に吹き込んで前記壁クロスを石膏ボードから浮かせて剥すことを特徴とする壁クロスの剥離工法に供される剥離装置。
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JP2000034960A JP4432184B2 (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 壁クロスの剥離工法及びこの工法に供される剥離装置 |
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