JP4432092B2 - コイン選別器、コイン検出装置、及び販売装置 - Google Patents

コイン選別器、コイン検出装置、及び販売装置 Download PDF

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Description

本発明は、所定種類のコインを選別するためのコイン選別器、そのコイン選別器を備えたコイン検出装置及び販売装置に関する。
従来、コインを種類別に選別するコイン選別器として、例えばコインの画像を入力し、その画像を処理することによってコインの選別を行うものがある(特許文献1)。このコイン選別器では、コイン両面の画像を、予め記憶された標準パターンの画像と比較することによって選別を行う。また、コイン周縁部などの特定部位の模様が裏表同じコインと、裏表で異なるコインとを判別する場合では、コインの特定部位の画像を取り出してコイン両面の画像を比較し、両面の画像が一致する場合には、裏表同じ模様が付されたコインであると判別し、両面の画像が一致しない場合には裏表の模様が異なるコインであると判別することによってコインの選別を行うものもある。このようなコイン選別器では、コインの模様の違いによってコインの種類を判別することができる。
しかしながら、このコイン選別器は、画像を取り込むための装置、及び取り込んだ画像を処理する処理装置を要し、このため装置全体が大がかりで高価となってしまう。また、取り込んだ画像を処理、比較するための、複雑なデータ処理が必要となる。
一方で、コインの外形形状を利用してコインの選別を行うコイン選別器がある(特許文献2)。このコイン選別器は、コイン周面のぎざぎざの有無によって選別を行うもので、コインを立てた状態で通過させる傾斜したコイン通路を有し、このコイン通路の底面及び頂面に二つの突起を互い違いに設けたものである。このコイン選別器では、周面にぎざぎざを有するコインは、ぎざぎざの凹部が突起に係合しながら通過することができるが、周面にぎざぎざを有しないコインは、二つの突起の間に引っかかり、コイン通路を通過できない。このように、このコイン選別器は、コインをコイン通路に通過させるだけで、コインの選別を行うものである。
特開2000−227969号公報 特公昭46−10121号公報
ところで、例えば、所定種類のコインが所定枚数投入されたときに販売物品の送出を行う販売装置では、電力を用いていないものがある。そのような場合には、特許文献1のような画像処理装置を使用することができない。このため、特許文献2のコイン選別器のように、コインを通過させるだけでコインの選別を行う簡単な構造が望ましい。また、装置を大がかりにせず、安価に製造するためにも、簡単な構造でコインの選別を行えるコイン選別器の開発が望まれる。
本発明の目的は、従来のコイン選別器とは異なる方式で、コインの外形形状を利用して、簡単な構造でコインの選別を行うことができるコイン選別器、このコイン選別器を備えたコイン検出装置及び販売装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係るコイン選別器は、コイン通路を通る第1のコインと第2のコインとをコイン外面の所定の凹凸形状の相違によって選別し、第1のコインは第1のコイン選別通路へ、また、第2のコインは第2のコイン選別通路に送るコイン選別器であって、コイン通路の経路上でコインを受け止めて、第1のコインと第2のコインとを選別する選別手段を有し、この選別手段は、コイン通路を通る第1のコインの外面の所定部分の凹凸に噛み合い可能な噛合部と、噛合部から所定間隔寸法を隔てたコイン係止位置に位置するコイン係止部とを有し、所定間隔寸法は、コイン通路を通る第1のコイン又は第2のコインを噛合部とコイン係止部との間に受け止め、且つ、それらの間を通過しないように第1のコイン及び第2のコインの所定部分の寸法よりも小さく設定されており、更に、コイン係止部を、コイン係止位置に向かって付勢する付勢手段と、噛合部に噛み合った第1のコインが、付勢手段による付勢力に抗して、噛合部とコイン係止部との間を押し広げて通過し、第1のコイン選別通路へ送られるように、噛合部を駆動する駆動手段と、コイン外面の所定部分の凹凸が噛合部と噛み合わない第2のコインを第2のコイン選別通路に案内する第2のコイン案内手段と、を備えることを特徴としている。
本発明においては、コインをコイン通路に通過させると、コイン係止部と噛合部との間にコインの所定部分の寸法よりも小さい間隔が形成されているため、コインがコイン係止部と噛合部との間に受け止められて、コインの外面が噛合部に接触する。ここで、コインが、その外面に、所定の凹凸を有する第1のコインである場合には、噛合部が第1のコインの外面の凹凸に噛み合い、駆動手段が噛合部を駆動することによって、第1のコインを第1のコイン選別通路に向かって移動させる。噛合部によって移動させられた第1のコインは、コイン係止部を付勢力に抗して移動させ、コイン係止部と噛合部との間に形成される間隔を広げる。これにより、第1のコインがコイン係止部と噛合部との間を通過可能となり、第1のコインは第1のコイン選別通路に送られる。
一方、コインが、その外面に所定の凹凸を有していない第2のコインである場合には、噛合部が第2のコインの外面の凹凸に噛合しないため、駆動手段は、噛合部を駆動して第2のコインを第1のコイン選別通路へ移動させることができない。したがって、第2のコインは、コイン係止部を移動させてコイン係止部と噛合部との間を押し広げることができないので、コイン係止部と噛合部との間を通過できない。この第2のコインは、第2のコイン案内手段によって、第2のコイン選別通路に案内される。
このようにして、コインが種類別に選別される。
本発明に係るコイン選別器によれば、噛合部がコイン外面の所定の凹凸に係合することによってコインを種類別に選別するので、従来の画像処理によるコイン選別器と比較して、画像処理装置等が不要となるから、安価で簡単な構造でコインを選別することができる。
また、噛合部が所定の凹凸に噛み合った第1のコインを駆動手段によって移動させ、その第1のコインがコイン係止部を移動させて噛合部とコイン係止部との間を通過するので、より確実な選別動作を行うことができる。すなわち、従来のコイン通路に突起を設けた構造のコイン選別器では、突起が設けられた位置でのコイン通路の寸法を、周面にぎざぎざを有するコインは通過でき、周面にぎざぎざを有しないコインは通過できない寸法に設定しなくてはならない。したがって、コイン通路や突起の寸法等の適切な設定範囲が非常に狭く、コインのぎざぎざの寸法のばらつき等の要因により、安定したコイン選別が難しい。これに対して、本発明に係るコイン選別器では、コイン通路を通過するコインを噛合部とコイン係止部の間で一旦係止させて噛合部に接触させ、コインが、コイン外面の所定の凹凸が噛合部と噛み合う第1のコインであるときは、駆動手段によって噛合部を駆動して第1のコインを移動させる。そして、第1のコインがコイン係止部と噛合部との間隔を押し広げることによって第1のコインを通過させて第1のコイン選別通路に送る。よって、噛合部がより確実にコイン外面の凹凸に噛合することができ、従来のコイン選別器に比べて、コイン選別能力がコインの寸法のばらつき等の要因に左右されにくく、従来より安定してコイン選別を行うことができる。
また、本発明の実施の形態では、噛合部は、第1のコイン外面の所定の凹凸に噛合可能な歯を有する歯車である。
この実施の形態においては、歯車である噛合部が回転し、コインが外面に所定の凹凸を有する第1のコインである場合には、その凹凸が歯に噛み合い、歯が第1のコインを第1のコイン選別通路に向かって移動させる。
したがって、この実施の形態によれば、噛合部が歯車であるので、回転駆動することによって第1のコインを第1のコイン選別通路方向に移動させることができるから、噛合部の駆動構造が簡単となる。また、噛合部が歯車であるので、この歯車を回転させると、歯が順次コイン外面に接触する。したがって、歯がコイン外面の凹凸に係合する機会が次々と訪れる。これにより、外面に所定の凹凸を有する第1のコインが噛合部に噛み合いやすくなり、コインの選別ミスの発生を抑制することができる。
本発明の別の実施の形態では、第2のコイン案内手段は、噛合部及びコイン係止部が取り付けられた揺動片と、コイン係止部と噛合部との間に第1のコイン又は第2のコインが受け止められてから所定時間後に、揺動片の揺動を許す揺動制御手段とを有し、揺動片は、噛合部が第2のコイン外面の所定の凹凸に係合せず、噛合部及びコイン係止部との間に残った第2のコインの重さによって、揺動制御手段で揺動が許された揺動片が揺動することにより、第2のコインを前記第2のコイン選別通路に案内する。
この別の実施の形態においては、コインが外面に所定の凹凸を有する第1のコインである場合には、揺動制御手段が揺動を許すまでの所定時間内に噛合部が凹凸に係合し、第1のコインがコイン係止部を移動させることによって噛合部とコイン係止部との間を通過して第1のコイン選別通路に案内される。一方、コインが外面に所定の凹凸を有していない第2のコインである場合には、所定時間を経過してもコイン係止部が移動せず、第2のコインは噛合部とコイン係止部との間に残る。所定時間を経過して揺動制御手段が揺動片の揺動を許すと、噛合部及びコイン係止部との間に第2のコインを受け止めたままの揺動片は、第2のコインの重さによって揺動し、第2のコインを第2のコイン選別通路に案内する。このようにして、コインを第1の通路または第2の通路に選別する。
したがって、この別の実施の形態によれば、第2コイン案内手段が、噛合部及びコイン係止部が取り付けられた揺動片と、揺動制御手段とを有するので、揺動片が第2のコインの重さによって揺動することにより、第2のコインを第2のコイン選別通路に案内することができる。
本発明の更に別の実施の形態では、駆動手段は、初期位置とスライド位置との間でスライド可能で、且つスライド方向に沿って駆動用ラックが形成されたスライド部材と、スライド部材をスライド位置から初期位置に向かって付勢するスライド部材付勢手段と、を備え、噛合部は、直接的または間接的に駆動用ラックに噛み合い可能に構成される。
この更に別の実施の形態においては、スライド部材を付勢力に抗してスライド位置にスライドさせると、付勢力によってスライド部材が初期位置に戻ろうとする。このとき、スライド部材には、駆動用ラックが形成され、この駆動用ラックには、直接的にあるいは間接的に、噛合部が噛み合い可能となっている。したがって、スライド部材が初期位置にスライドすると、駆動用ラックの移動によって噛合部が回転駆動される。
したがって、この更に別の実施の形態によれば、駆動手段が、スライド部材とスライド部材付勢手段とを備え、スライド部材の駆動用ラックが噛合部に噛み合い可能となっているので、スライド部材をスライドさせることにより、噛合部を回転駆動させる動力を得ることができる。よって、電力を用いず噛合部を駆動させてコイン選別を行うことができる。
本発明の他の実施の形態では、コインの外面の所定の凹凸は、コイン周面のぎざぎざである。
この他の実施の形態においては、コイン外面の所定の凹凸がコイン周面のぎざぎざであるので、コイン係止部は、噛合部との間に、コインの直径よりも小さな寸法の間隔を形成することとなる。そして、周面にぎざぎざを有する第1のコインが投入されると、噛合部がコイン周面のぎざぎざに係合し、第1のコインを第1のコイン選別通路に向かって移動させる。第1のコインはその周面でコイン係止部を移動させ、噛合部とコイン係止部との間を通過して、第1のコイン選別通路に送られる。
したがって、この他の実施の形態によれば、コイン外面の所定の凹凸が、コイン周面のぎざぎざであるので、コインが周面に所定のぎざぎざを有する第1のコインである場合には、噛合部が第1のコイン周面のぎざぎざに噛み合い、第1のコインを第1のコイン選別通路に移動させる。この時、第1のコインは、その周面でコイン係止部を移動させて噛合部とコイン係止部との間の間隔を押し広げる。したがって、コイン係止部は、コインの円形外形に沿って次第に噛合部との間隔を広げられるので、コイン係止部が滑らかに移動することができる。また、例えば噛合部が歯車の場合には、コイン周面と噛合部とが歯車のように接触するので、噛合部がコイン周面のぎざぎざに係合しやすいから、特に有用である。
本発明の第2の観点に係るコイン検出装置は、所定種類のコインが所定枚数投入されたことを検出して動作するコイン検出装置において、前述のコイン選別器と、コインを、該コイン検出装置外部に設けられたコイン収納手段に排出する排出機構と、所定種類のコインが所定枚数投入されたときに排出機構を作動させる動作制御機構とを備えた、ことを特徴としている。
本発明においては、コイン選別器がコインを種類別に選別し、所定種類のコインが所定枚数投入されると、動作制御機構が排出機構を作動させてコインをコイン収納手段に排出する。
本発明によれば、コイン検出装置が、前述のコイン選別器を備えているので、前述のコイン選別器の効果と同様の効果が得られ、簡単な構造でコインの選別を行うことができる。また、コイン検出装置が、コイン選別器と、排出機構と、動作制御機構とを備えているので、コイン選別器に連動して、所定種類のコインを所定枚数コイン収納手段に排出することができるので、簡単な構造で所定種類、所定枚数のコインの検出が可能となる。
本発明の第3の観点に係る販売装置は、前述のコイン選別器を備えたことを特徴とする、所定種類のコインが所定枚数投入されたときに取出口へ販売物品の送出を許す機構を持つ販売装置である。
本発明によれば、販売装置が前述のコイン選別器を備えているので、前述のコイン選別器と同様の効果が得られ、簡単な構造でコインの選別が可能となる。
本発明のコイン選別器および販売装置の実施形態について説明する。
[手動式販売装置の全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る販売装置としての手動式販売装置200を正面側からみた斜視図である。本発明の実施形態に係る手動式販売装置200は、一方を他方の上面の上に積み上げたすなわち上下二段構成になっている。上下の手動式販売装置200は、それぞれ箱型の筐体201を有する。筐体201の上部には、玩具等をカプセル等の容器に包装した物品Aを複数収納する収納ケース202が設けられている。また、手動式販売装置200の収納ケース202の下方には、筐体201の前面開口を覆うカバー体203が、ヒンジにより開閉自在に設けられている。
カバー体203には、コインを投入するためのコイン投入口204と、収納ケース202から取り出された物品Aが排出される物品取出口205と、返却されるコインが排出されるコイン受け皿206と、が設けられている。コイン投入口204からは、コインを受け入れてカバー体203の内部へ送り込むための、上部開口のコイン受入口12が突出している。また、カバー体203には、物品Aを収納ケース202から取り出すために操作する回転ハンドル210がカバー体203に対して回転可能に配置されている。さらに、カバー体203からは、投入したコインを返却させるための返却部材111が突出している。
次に、手動式販売装置200の内部構成を説明する。図2は、上下二段の手動式販売装置200のうち、上方の手動式販売装置200の内部を示す側断面図である。
図2に示すように、手動式販売装置200の上方には、収納ケース202が、中央には、投入されたコインを選別する本発明の実施形態に係るコイン検出装置1が、下方には、コイン検出装置1で選別されたコインを収納するコイン収納手段としてのコイン収納部208が設けられている。
収納ケース202の底面には、該底面に対して回転可能な回転台207が設けられている。回転台207には、周方向に等間隔に複数の孔(図示せず)が形成されている。また、収納ケース202の底面には、回転台207の孔の一つに対応する位置に孔(図示せず)が形成されており、この孔は、物品取出口205に連通している。回転台207が所定角度回動して回転台207の孔の一つが収納ケース202の底面の孔と一致すると、収納ケース202の中に収納された物品Aが一つ孔から落ち、物品取出口205に送られる。
回転台207の回動運動は、回転ハンドル210の回転運動によって行われる。
回転ハンドル210の回転軸211は、筐体201の後方まで延び、端部に歯車212を有する。歯車212は、歯車213を介して駆動歯車214に噛み合っている。
回転台207の底面の外縁には、歯が形成されており、この歯が駆動歯車214に噛み合う。このような構成により、回転ハンドル210を回転させると、歯車212,213を介して駆動歯車214が回転し、回転台207が所定角度回動する。
ここで、回転ハンドル210から回転台207までの減速比は、回転ハンドル210が一回転したときに、回転台207が1回転のうち孔の数分の1だけ回転するように設定されている。つまり、例えば回転台207の孔の数が5つであれば、減速比は、回転ハンドル210が一回転すると回転台207が72°(360°の5分の1)回動するように設定される。
コイン検出装置1は、筐体201に設けられた係合突起209Aおよびロックレバー209Bによって、一対のガイド壁209(図2では一方のガイド壁209のみを図示)の間に位置決め可能且つ着脱可能に設けられている。コイン検出装置1は、コイン受入口12がコイン投入口204から突出しており、コイン受入口12から受け入れたコインから所定の種類のコインを検出し、その枚数が所定枚数に達したかを検出する。また、コイン検出装置1は、コイン受け皿206に連通しており、返却されるべきコインをコイン受け皿206に排出する。さらに、コイン検出装置1は、コイン収納部208とも連通しており、回転ハンドル210が回転されるごとに、投入された所定枚数の所定の種類のコインを、コイン収納部208に排出する。
コイン検出装置1は、傘歯車85を有し、この傘歯車85は、筐体201に設けられた回転軸215の中央部に固定された傘歯車216に噛み合う。回転軸215の後端部には、歯車217が固定されており、この歯車217は、歯車218を介して回転ハンドル210の歯車212に噛み合う。
コイン検出装置1は、所定種類のコインが所定枚数投入されていると、傘歯車85が回転可能となるように構成されている。これにより傘歯車216、歯車217、歯車218が回転可能となることで、回転ハンドル210が回転可能となり、回転台207が回動されることにより、物品Aが取り出される。コイン検出装置1は、反対に、所定の種類のコインが所定枚数投入されていない場合には、傘歯車85の回転が阻止されるように構成されている。これにより、傘歯車85に連動する回転ハンドル210の回転も阻止され、物品Aは取り出されない。
[コイン検出装置の構造]
コイン検出装置1の構造について、以下に詳細に説明する。
図3は、コイン検出装置1を左側面から見た一部分解斜視図である。図4は、コイン検出装置1の側面図である。これらの図3及び図4に示すように、コイン検出装置1は、全体として、右枠体2Aと左枠体2Bとからなる装置本体2により構成されている。各枠体2A,2Bは、例えば硬質合成樹脂等により形成される。右枠体2Aと左枠体2Bとは、例えばネジにより連結させて固定されている。連結させた右枠体2Aと左枠体2Bとの間には、投入されるコインの厚みに応じた所定厚みの隙間が形成されており、該隙間によってコイン通路3の大部分が形成されている。
コイン検出装置1は、複数種類のコインを選別し、所定種類のコインが所定枚数投入されたときにだけ回転ハンドル210の回転を許すように構成されている。本実施形態では、コインとして、500円硬貨を採用し、500円硬貨が1枚投入されたときに、回転ハンドル210が回転可能となる構成について説明する。
コイン検出装置1は、コインを1枚ずつ投入できるようにするコイン投入機構5と、コイン投入口204から投入されたコインを500円硬貨と500円以外のコインとに選別する本発明に係るコイン選別器としてのクレードル式コインセレクタ10と、コイン通路3に投入された所定枚数のコインをコイン検出装置1の外部のコイン収納部208に排出する排出機構70と、クレードル式コインセレクタ10で選別された硬貨が所定の枚数投入されたときにだけ回転ハンドル210の回転を許し、排出機構70を作動させる動作制御機構としての回転制御機構80と、投入されたコインを返却するための返却機構110と、を備える。
ここで、コイン通路3は、コイン投入口204から投入されたコインをクレードル式コインセレクタ10に案内する上部コイン通路3Aと、クレードル式コインセレクタ10内に形成される中部コイン通路3Bと、クレードル式コインセレクタ10から排出されたコインが通過する下部コイン通路3Cとを備えて構成される。なお、上部コイン通路3A及び下部コイン通路3Cは、主に右枠体2Aと左枠体2Bとの間に形成された隙間によって形成されているが、中部コイン通路3Bは、クレードル式コインセレクタ10を構成する2枚の板状の枠体11の間の隙間によって形成されている。
上部コイン通路3Aは、コインを垂直に立てた状態、すなわち、コインの各主面を略鉛直に保った状態で、該コインを通過させることができるように形成されている。上部コイン通路3Aの入口側(上流側)の端部は、カバー体203のコイン投入口204から突出するコイン受入口12となっている。また、上部コイン通路3Aの出口側(下流側)の端部は、クレードル式コインセレクタ10のコイン入口13に連通するコイン落下口14となっている。この上部コイン通路3Aは、コイン受入口12からコイン落下口14に向かって下降するように傾斜している。したがって、コイン受入口12に投入されたコインは、自重によって、コイン受入口12側である上流側からコイン落下口14側である下流側に向かって、傾斜した上部コイン通路3Aの底面3Dをコインの周面で転がりながら移動するようになっている。
図5は、上部コイン通路3Aの部分を拡大して示す側面図である。上部コイン通路3Aには、コイン投入機構5が設けられている。コイン投入機構5は、上部コイン通路3Aに沿ってスライド可能なスライド部材15と、スライドしたスライド部材15を元の位置に戻すタイミングを制御するスライド制御手段16と、を備える。
スライド部材15は、上部コイン通路3Aに沿って左枠体2Bの内面に隣接して配置されるプレート部17と、プレート部17の上流側の端部に連結され、装置本体2から上流側に突出する前述のコイン受入口12とを有する。
プレート部17は、上部コイン通路3Aの上下方向の寸法とほぼ同じ寸法を有して板状に形成され、上部コイン通路3Aの上面3E及び底面3Dに案内されながら上部コイン通路3Aの上流側または下流側に向かってスライド可能となっている。プレート部17には、左枠体2Bに上部コイン通路3Aに沿って形成されたたスリット18を貫通して延びるばね取付部19が設けられており、左枠体2Bの外面に設けられたばね取付部20との間に、引っ張りばね21が取り付けられている。この引っ張りばね21により、プレート部17は、プレート部17のばね取付部19がスリット18の上流側の端部に接触する位置で位置決めされる。この位置は、プレート部17のスライド範囲のうち最も上流側の位置となり、この位置がプレート部17の初期位置となる。
一方、プレート部17を下流側に移動させると、プレート部17のばね取付部19がスリット18の下流側の端部に接触してそれ以上のスライドが阻止される。したがって、この位置が、プレート部17のスライド範囲のうち最も下流側の位置となり、この位置がプレート部17のスライド位置となる。したがって、スライド部材15は、初期位置とスライド位置との間で上部コイン通路3Aに沿ってスライド可能となっている。そして、引っ張りばね21は、スライド部材15をスライド位置から初期位置に向かって付勢する。
なお、スライド部材15のスライド範囲は、左枠体2Bのスリット18の他、プレート部17の下部に取り付けられた板状のストッパ22によっても規制される。つまり、ストッパ22は、上流側端面22Aと下流側端面22Bとを有し、左枠体2Bに形成された開口部2B内に配置されている。スライド部材15の初期位置では、上流側端面22Aが開口部2Bの上流側の縁部に接触し、スライド部材15のスライド位置では、下流側端面22Bが開口部2Bの下流側の縁部に接触することにより、スライド部材15のスライド範囲が規制されている。
プレート部17のばね取付部19の下方には、コイン受入口12から投入されたコインを上部コイン通路3A内で一旦係止させるコイン滞留部24が設けられている。コイン滞留部24は、スライド部材15のスライド方向に沿って配置された弾性を有する棒状部材で、下流側の基端部24Aは、プレート部17の左枠体2B内面に対向する側の面に固定されている。コイン滞留部24の上流側の先端部24Bは、端部を左枠体2B側に折り曲げた形状の自由端となっており、プレート部17に形成されたスリット25から、上部コイン通路3A内に突出可能となっている。
このコイン滞留部24は、スライド部材15の初期位置において、左枠体2Bの内面に接触することにより、その弾性によって基端部24Aから先端部24Bに向かって右枠体2Aに近接する方向に湾曲する。したがって、コイン滞留部24の先端部24Bは、上部コイン通路3A内に突出して配置されることとなる。また、スライド部材15がスライドすると、コイン滞留部24の先端部24Bが、左枠体2Bの内面を乗り越えて、左枠体2Bに形成された開口部2Bに連続するスリット2C内に収納される。このため、スライド部材15のスライド位置においては、上部コイン通路3A内に突出しない。この状態では、コイン受入口12に投入されたコインが上部コイン通路3Aを下流側に通過可能になる。
スライド部材15には、スライド部材15のスライド位置から初期位置へのスライド速度を調整するための速度調整機構26が設けられている。速度調整機構26は、プレート部17に形成されたラック27と、ラック27に噛み合う第1歯車28及び第2歯車29と、第2歯車29に噛み合うはずみ車30とを備える。
ラック27は、プレート部17の上端に、上部コイン通路3Aに沿った方向に形成されている。このラック27は、上部コイン通路3Aの上面に形成された左枠体2Bの開口部2Dから装置本体2の外部に露出している。第1歯車28は、左枠体2Bに軸支され、ラック27の上方に位置し、開口部2Dを通してラック27に噛み合っている。この第1歯車28は、プレート部17が初期位置にあるとき、ラック27の下流側に噛合するように配置されている。
第2歯車29は、左枠体2Bの外側で、第1歯車28の軸28Aを中心に揺動可能な揺動プレート31に取り付けられ、且つ第1歯車28と噛み合っている。このような構成により、第2歯車29は、軸28Aを中心に第1歯車28の回りを揺動可能に第1歯車28に噛み合っている。はずみ車30は、第2歯車29に噛み合うことにより、第2歯車29を介して第1歯車28の回転速度が均一になるように調整し、かくしてスライド部材15のスライド速度を調整するようになっている。
コイン受入口12は、プレート部17に連続する側面12Aと、この側面12Aに対向する他方の側面12Bと、上流側の端部で側面12A,12Bを連結する端面12Cと、側面12A,12Bの下端を連結する底面12Dとを備え、上部に開口部12Eが形成される。スライド部材15が初期位置にあるとき、コイン受入口12は、カバー体203から突出し、開口部12Eからコインを投入することが可能となる。一方、スライド部材15がスライド位置にあるとき、コイン受入口12は、図5の一点鎖線に示すように、そのほとんどがカバー体203内に押し込まれ、開口部12Eのほとんどがカバー体203内に収容されるため、開口部12Eからコインを投入できなくなる。
スライド制御手段16は、初期位置からスライド位置に移動させたスライド部材をスライド位置で保持し、所定のタイミングで初期位置へのスライドを許すように構成されている。
図6及び図7は、本発明の実施形態によるコイン検出装置1のスライド制御手段16の部分を示す拡大図であり、図6は、スライド部材15が初期位置にあるときの図であり、図7は、スライド部材15がスライド位置にあるときの図である。
スライド制御手段16は、はずみ車30に噛み合い可能なはずみ車保持部32と、コインが投入されたことを検出するコイン検出部33とを備える。
はずみ車保持部32は、上部コイン通路3Aの下流側端部で軸支され、左枠体2Bの外面に軸32Aを中心に揺動可能に支持された揺動部材である。このはずみ車保持部32は、軸32Aから上流に向かって延び、その先端部がはずみ車30に噛み合うはずみ車噛合部34と、はずみ車噛合部34の延びる方向に対して略直角に下方に延びる跳ね上げ部35とを有し、全体として略V字形に形成されている。はずみ車噛合部34の上面には、重り36が設けられ、重り36の自重によってはずみ車噛合部34は下方に付勢されている。重り36には、略水平方向に延びるガイドピン36Aが取り付けられている。ガイドピン36Aは、重り36の左枠体2Bに対向する面から、上部コイン通路3Aの上方に略水平に突出している。ガイドピン36Aは、プレート部17の下流端からさらに下流に向かって突出するガイドバー37の上に載置されている。
図6に示すように、スライド部材15が初期位置にあるとき、ガイドピン36Aはガイドバー37の上に載置され、はずみ車噛合部34は、水平方向よりも若干上方に持ち上げられ、これにより、はずみ車噛合部34は、はずみ車30に噛み合わない状態となる。一方、図7に示すように、スライド部材15がスライド位置にあるとき、プレート部17の上面に形成された凹部38が、ガイドピン36Aの位置に移動する。ガイドピン36Aは、重り36の重みによって凹部38内に入り、はずみ車噛合部34は、下方に下がってその先端部がはずみ車30に噛み合う。これにより、はずみ車30の回転が阻止され、スライド部材15がスライド位置で保持され、初期位置に戻るのが阻止される。なお、このとき、はずみ車噛合部34の下面は、左枠体2Bに固定されたストッパ2Eに当接されてそれ以上下方に揺動するのが阻止される。
図6に戻って、コイン検出部33は、クレードル式コインセレクタ10内に設けられ、軸33Aを中心に揺動可能な揺動部材である。軸33Aよりも上方に位置する上部33Bは、はずみ車保持部32の跳ね上げ部35に接触可能となっている。コイン検出部33において軸33Aよりも下方に位置する下部33Cは、一方の側面33Dで、中部コイン通路3Bの一部を形成する。また、下部33Cの他方の側面33Eは、クレードル式コインセレクタ10の枠体11に取り付けられたストッパ11Aに当接し、これによって、コイン検出部33は、それ以上、中部コイン通路3Bを広げる方向に揺動するのが阻止される。
コイン検出部33は、スライド部材15が初期位置にあるとき、図6に示すように側面33Dが中部コイン通路3Bの一部を形成するように位置する。一方、スライド部材15がスライド位置にあるとき、はずみ車保持部32の跳ね上げ部35が揺動することによってコイン検出部33の上部33Bを押し、これによりコイン検出部33の下部33Cは、図7に示すように、軸33Aを中心に揺動して、中部コイン通路3Bに突出する。これにより、中部コイン通路3Bにコインが投入されると、コインがコイン検出部33の下部33Cに当接し、コイン検出部33がコインの投入を検知する。
次に、クレードル式コインセレクタ10について説明する。
図8及び図9は、本発明の実施形態によるクレードル式コインセレクタ10の側面図であり、図9は、図8を反対側から見た図である。
図8に示すように、クレードル式コインセレクタ10は、前述の図3にも示すように、装置本体2の中央部に形成された収納凹部2Aに着脱自在に収納されており、装置本体2の上方に設けられたたロック部材8によって収納凹部2Aから外れないように固定されている。
クレードル式コインセレクタ10は、2枚の板状の枠体11を有し、これらの枠体11をコインの厚み寸法にほぼ等しい間隔を隔てて対向配置することにより、枠体11の間に中部コイン通路3Bを形成している。中部コイン通路3Bの上流端は、枠体11上部の開口端であり、上部コイン通路3Aのコイン落下口14と連通するコイン入口13となっている。中部コイン通路3Bの下流側は、枠体11間の隙間を仕切り11Bで仕切ることにより、第1中部コイン選別通路3Fと第2中部コイン選別通路3Gとに分岐されている。これらの第1及び第2中部コイン選別通路3F,3Gの下流端は、枠体11下部の開口端となっており、これらは中部コイン通路3Bのコイン出口39,40である。これらのコイン出口39,40は、それぞれ下部コイン通路3Cのコイン入口41,42(図3)と連通する。
本実施形態のクレードル式コインセレクタ10は、500円硬貨と500円硬貨以外のコインとをそれぞれ第2中部コイン選別通路3Gと第1中部コイン選別通路3Fに選別するようになっており、500円硬貨とそれ以外の10円、100円等の硬貨を、直径の違いによって選別するようになっている。ところが、手動式販売装置100には日本のコインの他、500ウォン硬貨が投入される場合がある。この500ウォン硬貨は、500円硬貨と、直径、厚み、及び重さがほぼ等しいため、500円硬貨との選別が非常に難しい。そこで、本実施形態のクレードル式コインセレクタ10は、500円硬貨と500ウォン硬貨のコイン周面のぎざぎざに注目して、これらのコインの選別を行う。つまり、500円硬貨の周面には、コインの厚み方向に対して斜めになったぎざぎざが形成されているが、500ウォン硬貨の周面には、コインの厚み方向に対して略平行にぎざぎざが形成されている。本実施形態のクレードル式コインセレクタ10は、このコイン外面の凹凸形状の違いを利用して、500円硬貨と500ウォン硬貨の選別を行う。
クレードル式コインセレクタ10は、中部コイン通路3Bの途中で、第1及び第2中部コイン選別通路3F,3Gの分岐点に設けられた選別手段43を有する。選別手段43は、500ウォン硬貨周面のぎざぎざに噛み合い可能な噛合部としての選別歯車44と、選別歯車44を回転駆動する駆動手段45と、選別歯車44から所定間隔寸法を隔てたコイン係止位置に配置されるコイン係止部46と、コイン係止部46をコイン係止位置に向かって付勢する付勢手段47と、を有する。選別歯車44、コイン係止部46、及び付勢手段47は、揺動片としてのクレードル48に支持されている。
図10は、図9のクレードル48部分を拡大した斜視図である。
図8乃至図10に示すように、クレードル48は、3つの第1アーム49、第2アーム50、及び第3アーム51を有し、全体として略Y字形に形成されている。クレードル48は、枠体11の外側に配置され、第1、第2及び第3アーム49,50,51の連結部分が枠体11に軸支され、当該部分がクレードル48の揺動中心軸52となっている。
第1アーム49は、枠体11の外側で揺動中心軸52から中部コイン通路3Bを横切るように径方向に延びる。第1アーム49の先端には、コイン係止部46を移動可能に支持するためのスリット53が形成されている。また、第1アーム49の基端には、付勢手段47を取り付けるための取付部54が設けられている。枠体11には、第1アーム49の揺動範囲を規定するために、上端ストッパ11Cと下端ストッパ11Dが固定されている。上端ストッパ11Cは、第1アーム49が上端ストッパ11Cに当接されるとき、第1アーム49が揺動中心軸52から先端に向かって斜め下方に延びるように固定されている。また、下端ストッパ11Dは、第1アーム49が下端ストッパ11Dに当接されるとき、第1アーム49が揺動中心軸52から先端に向かって鉛直方向よりも若干上端ストッパ11C寄りに斜めに延びるように固定されている。
かくして、第1アーム49は、上端ストッパ11Cに当接され、コイン係止部46と選別歯車44との間でコインを把持してコインを選別する選別位置と、下端ストッパ11Dに当接され、コイン係止部46と選別歯車44との間に残ったコインを第2中部コイン選別通路3Gに送る第2コイン案内位置との間で揺動中心軸52を中心に揺動可能となっている。2枚の枠体11には、第1アーム49の先端の揺動軌跡に沿って、上端ストッパ11Cから下端ストッパ11Dの位置まで、円弧状の開口部11Eが形成されている。なお、枠体11には、クレードル48が揺動したとき、クレードル48に保持されているコインを第2中部コイン選別通路3Gへ誘導する押出片11Fが設けられている。
第2アーム50は、第1アーム49が上端ストッパ11Cに当接される状態で、揺動中心軸52から径方向に上方に延び、その先端が枠体11に形成された切欠部11Gの縁部よりも上方に配置される。第2アーム50の先端には、2枚の枠体11の上縁を横切って略水平に延びる、クレードル48の揺動を制止するための当接片55が設けられている。
第3アーム51は、第1アーム49が上端ストッパ11Cに当接される状態で、揺動中心軸52から径方向に下方に延び、その先端に重り56が取り付けられている。この重り56は、通常状態では、第1アーム49が上端ストッパ11Cに当接される位置に維持され、クレードル48に500円硬貨または500ウォン硬貨のコインが受け止められたときに、コインの自重によってクレードル48が揺動するような重さに設定されている。
選別歯車44は、中部コイン通路3Bの途中で枠体11の間に配置され、中部コイン通路3Bを通過するコイン周面に接触可能に、中部コイン通路3Bの側方に配置されている。選別歯車44は、クレードル48の第1アーム49に軸支されている。選別歯車44は、500ウォン硬貨の周面のぎざぎざに噛み合い可能なように、回転軸方向に沿って平行な歯が形成されており、この歯の間隔は、500ウォン硬貨周面のぎざぎざの間隔に対応している。
駆動手段45は、選別歯車44と同軸上に取り付けられたかな歯車44Aに噛み合う伝達歯車57と、伝達歯車57に噛み合う駆動用ラック58とを備える。
伝達歯車57は、クレードル48が設けられた側とは反対側の枠体11の外面に設けられ、クレードル48の揺動中心軸52に軸支されている。このような構造により、クレードル48が揺動するとき、伝達歯車57は揺動しないが、選別歯車44は、伝達歯車57の軸を中心に、伝達歯車57と噛み合ったままクレードル48と共に揺動することとなる。このため、選別歯車44の揺動を許すように、枠体11には、選別歯車44の揺動軌跡に沿って円弧状の開口部11Hが形成されている。
駆動用ラック58は、スライド部材15のプレート部17の下方に吊り下げ状態に取り付けられている。したがって、駆動用ラック58は、スライド部材15のスライドに伴ってスライドし、このスライド動作によって伝達歯車57を介して選別歯車44を回転させることができるようになっている。
ここで、選別歯車44の回転方向は、スライド部材15がスライド位置から初期位置に戻るときに、選別歯車44の中部コイン通路3B側の部分、つまりコインに接触する部分が、中部コイン通路3Bの上流側から下流側に移動するように、つまり中部コイン通路3Bの上方から下方に移動するように設定されている。このため、選別歯車44の歯に500ウォン硬貨の周面のぎざぎざが噛み合うと、選別歯車44は、500ウォン硬貨を、中部コイン通路3Bの下方に移動させる。
また、駆動用ラック58には、クレードル48の第2アーム50の当接片55が当接することにより、クレードル48の揺動を阻止する揺動制止片59が設けられている。揺動制止片59は、スライド部材15のスライド方向に沿って配置され、揺動制止片59の下面59Aが当接片55の上面55Aと当接可能となっている。揺動制止片59は、スライド部材15の初期位置においては、図8に示すように、当接片55の上方に配置されず、当接片55の上面55Aが当接しない。したがって、クレードル48は揺動自在となる。また、スライド部材15のスライド位置においては、揺動制止片59の下面59Aが当接片55の上面55Aに当接し、クレードル48の揺動を阻止する。ここで、揺動制止片59は、スライド方向に沿って所定長さを有しており、スライド部材15がスライド位置から初期位置に戻る間、当接片55の上面55Aに当接するようになっている。したがって、スライド部材15がスライド位置から初期位置に戻る間、所定時間にわたってクレードル48の揺動が阻止される。なお、揺動制御片59とクレードル48の当接片55によって本発明の実施形態による揺動制御手段が構成されている。
コイン係止部46は、クレードル48の第1アーム49にスライド可能に取り付けられたスライダ60と、スライダ60の先端に取り付けられコイン周面に当接する爪部61とを備える。
スライダ60は、第1アーム49の延びる方向に沿って配置された棒状部材で、基端に第1アーム49の取付部54が嵌合するスリット62が形成されている。スライダ60の長手方向略中央には、付勢手段47の一端を取り付けるための取付部63が設けられている。
爪部61は、スライダ60の先端に、スライダ60の延びる方向に略直角に突出し、2枚の枠体11の円弧状の開口部11Eを貫通して枠体11の厚み方向に横切るように延びている。したがって、爪部61は、枠体11間の中部コイン通路3Bを通過するコイン周面に、選別歯車44とは反対側から当接可能となる。爪部61の選別歯車44側の面には、投入されたコイン周面が当接される凸部64が設けられている。爪部61は、第1アーム49のスリット53に嵌合し、これにより、コイン係止部46は、第1アーム49の長手方向に沿って移動可能となる。
付勢手段47は、引っ張りばねからなり、第1アーム49の取付部54と、コイン係止部46の取付部63との間に取り付けられている。この付勢手段47により、コイン係止部46は、第1アーム49の取付部54がスライダ60のスリット62に当接し、爪部61が第1アーム49のスリット53に当接する位置で保持される。この位置がコイン係止部46のコイン係止位置となり、付勢手段47は、コイン係止部46を揺動中心軸52に向かってコイン係止位置に付勢している。
ここで、コイン係止位置における凸部64と選別歯車44との間隔は、500円硬貨以外の、10円、100円等の硬貨の直径よりも大きく、500円硬貨の直径よりも小さく設定されている。したがって、中部コイン通路3Bを通るコインの内、10円、100円等の直径の小さいコインは、凸部64と選別歯車44との間を通過する。一方、500円硬貨と500ウォン硬貨は、凸部64と選別歯車44との間に係止されることとなる。
また、付勢手段47の強さは、選別歯車44と凸部64との間に500円硬貨及び500ウォン硬貨を載せたときに、スライダ60がスライドせずにこれらのコインを選別歯車44と凸部64との間に保持することができる程の強さであり、且つ、選別歯車44が500ウォン硬貨の周面のぎざぎざに噛み合って、選別歯車44がこのコインを中部コイン通路3Bの下方に移動させたときに、付勢手段47の付勢力に抗して、コインの周面によってスライダ60がスライドし、選別歯車44と凸部64との間の間隔が押し広げられる程の強さに設定されている。
枠体11には、上端ストッパ11Cの近傍に、コイン係止部46のスライド範囲を規定するためのスライドストッパ11Jが固定されている。スライドストッパ11Jは、コイン係止部46の先端よりも揺動中心軸52から遠い位置で、且つ第1アーム49の先端よりも揺動中心軸52に近い位置に配置されている。第1アーム49が上端ストッパ11Cに当接される状態でコイン係止部46がスライドすると、その先端がスライドストッパ11Jに当接されてそれ以上の移動が阻止される。これにより、コイン係止部46がスリット62から外れるのが防止される。なお、コイン係止部46がスライドストッパ11Jに当接された状態では、凸部64と選別歯車44との間隔は、500円硬貨及び500ウォン硬貨の直径よりも大きく設定されている。
コイン係止部46のスライダ60には、上面60Aから上方に突出する突起65が形成されている。この突起65は、枠体11に揺動可能に取り付けられスライダ60がスライド可能になるタイミングを制御するスライド制止制御片66と係合可能となっている。スライド制止制御片66は、揺動中心66Aから下方に延び、突起65と係合可能な係合部67と、揺動中心66Aから上方に延びる動作片68とを有する。動作片68は、スライド部材15がスライド位置に位置するとき、揺動制御片59の上方で駆動用ラック58に固定された押付片69に当接可能となっている。この押付片69は、その端面で動作片68を枠体11の切欠部11Gの縁部に押しつけるようになっている。また、枠体11には、スライド制止制御片66の揺動範囲を規制するためのストッパ11Kが固定されている。
次に、本発明の実施形態による下部コイン通路3C及び排出機構70の構造について説明する。
図11は、図3に示したコイン検出装置1の排出機構70の部分を拡大して示す斜視図である。下部コイン通路3Cは、図4に示すように、第2中部コイン選別通路3Gに連通する排出通路3Jと、第1中部コイン選別通路3Fに連通する返却通路3Kとを有する。
排出通路3Jには、クレードル式コインセレクタ10によって選別された500円硬貨が通過するようになっている。排出通路3Jの下部、すなわち装置本体2の下面には、右枠体2Aと左枠体2Bとの間の隙間が開放可能に構成されることにより、この隙間によってコイン排出口73が形成されている。コイン排出口73は、コイン収納部208の上方に位置し、コイン収納部208と連通可能となっている。また、排出通路3Jは、手動式販売装置200のコイン受け皿206に連通する通路に開口している。
返却通路3Kには、クレードル式コインセレクタ10によって選別された500円硬貨以外の硬貨が通過するようになっている。返却通路3Kは、返却口72に連通しており、返却口72は、手動式販売装置200のコイン受け皿206に連通する通路に開口している。
排出機構70は、右枠体2Aの外面から装置本体2内に突出する通路板74により主に形成されている。この通路板74は、コイン排出口73を塞ぐ。これにより、通路板74の上面74Aによって、排出通路3Jの底壁部が形成され、選別された500円硬貨がこの上面74Aに載置される。通路板74は、装置本体2の外側において、長手方向線を中心に回動可能に構成されている。通路板74は、回動することによって装置本体2に対して出没可能となっており、装置本体2内に突出するときにはコイン排出口73をふさぎ、装置本体2内に突出しないときにはコイン排出口73を開放する。
通路板74は、ばね等の付勢手段(図示せず)によって、付勢されており、この付勢力によって、重みによって通路板74が回動することなく、500円硬貨が通路板74の上面74Aに載置される。排出通路3Jの途中には、外部から排出通路3J内に突出可能な遮断軸112が設けられている。排出通路3Jに入った500円硬貨は、通路板74の上面74Aに載置され、遮断軸112に当接することにより、静止する。この遮断軸112は、その突出位置によって通路板74上に載置されるコインの数を設定できる。本実施形態では通路板74上に500円硬貨が1つ載置されるように、遮断軸112は、排出通路3Jの上流側から硬貨1つ分の位置に配置されている。
通路板74の上流側端部には、通路板74を付勢手段の付勢力に抗して回動させ、コイン排出口73を開放するための押圧部75が形成されている。
通路板74には、通路板74の回動中心線を挟んで通路板74とは反対側に、丸棒状のコイン落下防止ピン76が一体的に連結されている。このコイン落下防止ピン76は、装置本体2の外部から、排出通路3J内に突出可能となっている。コイン落下防止ピン76は、通路板74上の500円硬貨と、その上の500円硬貨との間に位置する。
コイン落下防止ピン76は、通路板74が付勢手段の弾性により付勢されて装置本体2内に突出している際には、装置本体2内に突出せず、通路板74が付勢手段の弾性に抗して回動し、装置本体2内に突出せずにコイン排出口73を開放するときには、装置本体2内に突出することになる。
回転制御機構80は、主に左枠体2Bに設けられ、左枠体2Bに対して回転可能な回転盤81と、回転盤81と同軸上に左枠体2Bから離間する方向に順に配置された、係合円板82と、爪歯車83と、円筒カム84と、傘歯車85とを有する。傘歯車85は、手動式販売装置200の傘歯車216に噛み合う。
なお、本実施形態では、上記の各構成要素の位置関係を理解し易くするために、各構成要素の回転軸線において左枠体2Bから離間する方向(外方に向かう方向、図11に示す矢印Yの方向)を、「レベルが高くなる」と表現し、反対に各構成要素の回転軸線において左枠体2Bに近接する方向(右枠体2Aに向かって内方に向かう方向)を「レベルが低くなる」という表現を用いる。
回転盤81は、排出通路3Jの下方に配置された通路板74と略同じレベルに設けられている。回転盤81の径寸法は、回転中心軸線から通路板74の押圧部75までの距離よりも大きく設定されている。また、回転盤81の外周縁には、凹部86が形成されており、この凹部86によって径方向に沿った端面86Aが形成される。したがって、回転盤81が回転すると、端面86Aが通路板74の押圧部75を押圧することとなり、押圧部75が凹部86内に配置されるまで、通路板74を押圧し続けることとなる。
係合円板82は、回転盤81と一体的に形成され、回転盤81よりも高いレベルに設けられており、この係合円板82と同じレベルには、回転盤81の凹部86に対応する位置に、係合円板82の外周から径方向に出没可能な出没部材87が設けられている。この出没部材87は、ばね88によって径方向外側に付勢されている。
通路板74の近傍には、係合円板82と同じレベルに、出没部材87が当接可能なストッパ89が設けられている。ここで、係合円板82の径寸法は、回転中心軸線からストッパ89までの距離よりも小さく設定されており、したがって、係合円板82は、回転する際にストッパ89に当接されることがない。一方、係合円板82の回転中心軸線から、係合円板82の外周から突出した状態での出没部材87の端部までの距離は、回転中心軸線からストッパ89までの距離よりも大きく設定されている。つまり、係合円板82が回転すると、出没部材87が係合円板82から突出しているときには、出没部材87がストッパ89に当接し、さらに回転することができなくなる。
排出通路3J内において、右枠体2Aまたは左枠体2Bのいずれかには、図11に示すように、押圧片90が揺動可能に取り付けられている。この押圧片90は、一方においてコインに当接する当接面90Aを有し、他方において出没部材87を押圧する押圧突起90Bを有している。また、押圧片90は、出没部材87を押圧するべく、出没部材87と同じレベルに設けられている。
爪歯車83は、回転盤81と一体的に形成され、係合円板82よりも高いレベルに配置されており、外周に複数の爪を有する。これらの爪に、バネ部材(弾性部材)91によって付勢された係止爪92が係合されることより、爪歯車83、つまり回転盤81が一方向(図11において時計回りの方向)にのみ回転するように規制されている。
また、爪歯車83の表面からは、位置決めピン83Aが突出しており、この位置決めピン83Aは、左枠体2Bに設けられた位置決め片93と係合する。位置決め片93は、左枠体2Bに対して回動可能となるように取り付けられ、且つバネ部材(弾性部材)94により、時計回り方向に付勢される。また、位置決め片93は、ストッパ片95により係止されそれ以上の時計回り方向への回動が規制されている。この位置決め片93および位置決めピン83Aにより、爪歯車83、つまり回転盤81の初期位置が設定される。なお、回転盤81の初期位置は、位置決めピン83Aが位置決め片93に当接した位置となる。
図12は、図3に示したコイン検出装置1の回転制御機構80の部分を拡大して示す斜視図である。
図12に示すように、円筒カム84は、爪歯車83と一体的に形成され、爪歯車83よりも高いレベルに配置されている。円筒カム84には、高いレベル側の端部から低いレベルに向かって凹む略V字状の凹部84Aが形成されている。この凹部84Aの端面には、左枠体2Bの外面に設けられた追随部材96の先端側に形成された追随ピン96Aが当接されている。追随部材96は、円筒カム84の径方向に略沿って配置され、基端側が円筒カム84の径方向と略直交する方向を中心に回動可能に左枠体2Bに支持されている。また、追随部材96は、ばね部材97によってレベルが低くなる方向に付勢されており、これにより、追随ピン96Aが円筒カム84に適切な付勢力で当接され、凹部84Aに追随可能となっている。
追随部材96の基端近傍には、排出通路3J内に規定枚数のコインが溜められた際に返却口72から最も遠い位置に溜められたコインに対応する位置に、排出通路3J内に突出可能な当接ピン98が形成されている。また、追随部材96の先端近傍には、係合円板82よりも外周側で、出没部材87の端部よりも径方向内側に対応する位置に、出没部材87のレベルまで突出可能なストッパピン99が形成されている。
返却機構110は、カバー体103から突出する返却部材111(図4)と、図示しないリンク機構によって返却部材111に連結された前述の遮断軸112(図11)とを備える。返却部材111を押圧すると、リンク機構によって遮断軸112が排出通路3Jから突出しなくなり、排出通路3J内のコインを返却口72へ解放する。
次に、本発明の実施形態にかかる手動式販売装置200の動作について説明する。
[コイン投入機構及びクレードル式コインセレクタの動作]
手動式販売装置200の初期状態では、スライド部材15が初期位置にあり、コイン受入口12がカバー体203から突出している。この状態では、コイン滞留部24が上部コイン通路3A内に突出している。コイン受入口12の開口部12Eからコインを投入すると、コインがコイン滞留部24によって係止され、下流に移動せずにコイン受入口12に留まる。スライド部材15を押し込むと、スライド部材15が引っ張りばね21の付勢力に抗してスライド位置へ移動する。
スライド部材15がスライド位置まで移動すると、はずみ車保持部32のはずみ車噛合部34がはずみ車30に噛み合い、はずみ車30の回転を阻止する。これにより、はずみ車噛合部34は、第2歯車29、及び第1歯車28を介してラック27の移動を阻止し、スライド部材15が引っ張りばね21の付勢力によって初期位置に戻るのを阻止する。スライド部材15がスライド位置に保持される状態では、コイン滞留部24は、左枠体2Bのスリット2Cに収納され、上部コイン通路3A内に突出しなくなるため、コイン受入口12に投入されたコインが、下流側に向かって上部コイン通路3Aを通過する。
図13及び図14は、クレードル式コインセレクタ10の動作を示す図である。スライド部材15がスライド位置に位置する状態では、図13に示すように、コイン検出部33の下部33Cは中部コイン通路3B内に突出している。また、当接片55の上面55Aに揺動制止片59の下面59が接触し、クレードル48の揺動が阻止される。さらに、押付片69がスライド制止制御片66の動作片68を枠体11の切欠部11Gの縁部に押しつけるため、スライド制止制御片66が揺動中心66Aを中心に揺動し、係合部67がスライダ60の突起65に係合する。これにより、スライダ60の移動が阻止される。
コインが上部コイン通路3Aを通過してクレードル式コインセレクタ10に入ると、図13に示すように、コインCは、中部コイン通路3B内でコイン検出部33の下部33Cに接触し、下部33Cを押して中部コイン通路3Bを押し広げながら落下すする。コイン検出部33の下部33Cは、図14に示すように、軸33Aを中心に揺動して、上部33Bが跳ね上げ部35を押す。これにより、はずみ車噛合部34が上方に移動してはずみ車30との噛み合いが外れ、スライド部材15が初期位置に戻るようにスライドを開始する。コインCが500円硬貨または500ウォン硬貨である場合には、コインCは、クレードル48の凸部64と選別歯車44との間に載置されて中部コイン通路3Bの途中で一旦係止される。これにより、コインCの周面が選別歯車44に接触する。なお、コインCが500円硬貨よりも直径の小さい100円硬貨や10円硬貨等である場合には、クレードル48の凸部64と選別歯車44との間にコインCが載置されず、その間を通って、第1中部コイン選別通路3Fに落下する。落下したコインは、返却通路3Kを通って返却口72からコイン受け皿206に返却される。
コインCが凸部64と選別歯車44との間に載置されるとき、スライダ60の移動は係合部67と突起65との係合によって阻止されているので、落下してくるコインによって凸部64が移動することがない。したがって、コインの重さによって凸部64と選別歯車44との間の間隔が押し広がってしまうことがなく、コインは、凸部64と選別歯車44との間に常に同じ条件で載置される。また、このとき、当接片55が揺動制止片59に接触しているため、コインが凸部64と選別歯車44との間に載置されても、クレードル48は揺動しない。
このように、コイン検出部33によってコインの投入を検出し、コインの投入が検出されると、スライド部材のスライド動作が開始され、このスライド動作によって、クレードル式コインセレクタ10の選別動作が開始される。
スライド部材15のスライド動作が開始されると、はずみ車30は、スライド部材15のスライド速度を均一に調整する。図14に示すように、駆動用ラック58は、スライド部材15と共に移動し、伝達歯車57及びかな歯車44Aを介して選別歯車44を回転させる。この選別歯車44の回転により、コインCの選別動作が行われる。
ここで、スライド部材15がスライドを開始すると、押付片69がスライド制止制御片66の動作片68から離間するため、係合部67の突起65への係合が外れ、スライダ60が移動可能となる。一方、当接片55は、スライド部材15のスライド動作中、揺動制止片59に接触しているので、クレードル48の揺動動作は阻止される。
図15は、投入されたコインCが500円硬貨である場合の選別歯車44及び爪部61の動作を示す図である。投入されたコインCが500円硬貨である場合には、選別歯車44が回転しても、コインCの周面のぎざぎざが選別歯車44の歯に噛み合わない。したがって、500円硬貨は、選別歯車44が回転している間、爪部61と選別歯車44との間に載置されたままになる。
図16及び図17は、コインCが500円硬貨である場合のクレードル48の動作及びコインCの移動経路を示す図である。スライド部材15が初期位置まで戻ると、選別歯車44の回転動作が終了し、揺動制止片59の当接片55への接触が外れる。これにより、選別歯車44による選別動作が開始されてから所定時間後に、クレードル48は揺動可能となる。このとき、爪部61と選別歯車44との間には、コインCが載置されているので、クレードル48は、図16に示すように、コインCの重みによってコインCを載置したまま揺動する。すると、コインCの周面が、押出片11Fに当接し、凸部61と選別歯車44との間から押し出される。そして、コインは、図17に示すように、第2中部コイン選別通路3Gに落下する。
図18は、コインCが500ウォン硬貨である場合の選別歯車44及び爪部61の動作を示す図である。投入されたコインCが500ウォン硬貨である場合には、選別歯車44が回転すると、周面の歯が、コインC周面のぎざぎざに噛み合う。選別歯車44は、コインCを下流側に向かって移動させるように回転するので、コインCはこの力によって下方に移動する。すると、爪部61は、コインCの周面に押されて、付勢手段47の付勢力に抗して選別歯車44から離間する方向に移動する。
図19及び図20は、コインCが500ウォン硬貨である場合のコインCの移動経路を示す図である。図19に示すように、コインCは、爪部61を押すことにより、爪部61と選別歯車44との間の間隔を押し広げる。これにより、爪部61と選別歯車44との間を、コインCが通過可能となる。爪部61と選別歯車44との間を通過したコインCは、図20に示すようにそのまま第1中部コイン選別通路3Fに落下する。そして、落下したコインCは、返却通路3Kを通って返却口72からコイン受け皿206に返却される。
[回転制御動作および排出動作]
次に、回転制御機構80および排出機構70の動作について説明する。図21および図22は、回転制御機構80および排出機構70の動作を示す斜視図である。
まず、購入者が回転ハンドル210を回すと、傘歯車216が回転し、コイン検出装置1の傘歯車85に回転が伝達される。これにより、回転盤81は、図4の向きから見て時計回りの方向に回転しようとする。
排出通路3J内にコインが溜められていない場合には、押圧片90の当接面90Aがコインに当接されないため、出没部材87が押圧片90に当接すると、図21に示すように、押圧片90が揺動して、出没部材87を押圧しない。よって、出没部材87は、係合円板82内に没入することなく、係合円板82の外周から突出する。
回転盤81が回転するにしたがって、追随部材96の追随ピン96Aは、円筒カム84の凹部84Aに追随しようとし、当接ピン98が排出通路3J内に突出しようとする。このとき、コインが排出通路3Jに存在しない状態では、当接ピン98は、その先端がコインに当接されないため、前述の図12に示すように、排出通路3J内に突出し、また、追随ピン96Aは凹部84Aに追随する。追随部材96が凹部84Aに追随すると、ストッパピン99が装置本体2内に突出して、出没部材87に当接するため、出没部材87のさらなる回転を阻止する。回転盤81は、これによってそれ以上回転することができず、購入者は物品Aを取り出すことができない。したがって、追随部材96は、コインの厚みが適切か否かを検出する機能を果たしている。
なお、出没部材87は、係合円板82から突出しているので、ストッパ片89に当接する位置にあるから、回転盤81は、これによってもそれ以上の回転が阻止される。
排出通路3Jに500円硬貨が投入されている場合には、押圧片90は、出没部材87を押圧して係合円板82内に没入させる。この結果、出没部材87は、ストッパ片89に当接しなくなるので、回転盤81はさらに回転することができる。このように、押圧片90は、コインの径寸法が適正である場合に出没部材87を押圧するから、押圧片90は、コインの径を検出する手段として機能するということができる。
なお、このとき追随部材96の当接ピン98は、500円硬貨に当接されるため、追随ピン96Aは凹部84Aに追随せず、ストッパピン99も装置本体2内に突出しないため、ストッパピン99が回転盤81の回転を阻止することはない。
回転盤81がストッパ片89を越えてさらに回転すると、回転盤81に形成された凹部86の段差86Aが、通路板74の押圧部75に当接する。回転盤81のさらなる回転により、段差86Aは、通路板74を付勢手段の付勢力に抗して回動させる。通路板74が回動すると、排出通路3Jの下面が開放され、コイン排出口73が開口する。通路板74上に載置されていた500円硬貨は、コイン排出口73を通って落下し、下方に配置されたコイン収納部208に収納される。
このとき、通路板74の回動に連動して、コイン落下防止ピン76が第2中部コイン選別通路3G内に突出する。このコイン落下防止ピン76は、第2中部コイン選別通路3Gに載置されたコインと該コインの上に載置された次のコインとの間に突出するので、通路板74が回動してコイン排出口73が開口している間、次のコインがコイン排出口73に落下するのを防止する。
回転盤81が回転して、凹部86が通路板74の押圧部75の位置に到達すると、回転盤81による押圧部75の押圧が外れ、通路板74は付勢手段の弾性により回動して、排出通路3J内に突出し、コイン排出口73を塞いで排出通路3Jの下面を構成する。通路板74の回動に連動して、コイン落下防止ピン76は、第2中部コイン選別通路3Gから突出しなくなるので、次のコインが排出通路3J内に位置し、通路板74の上面74Aに載置される。回転盤81は、位置決めピン83Aが位置決め片93に当接するまで回転し、この後停止して初期位置に戻る。
このようにして、購入者が所定種類のコインを所定枚数投入した後、回転ハンドル210を回すと、回転盤81が1回転してコインがコイン収納箱208に収納されるとともに、回転ハンドル210の回転により回転台207が所定角度回転してケース収納部202から物品Aが取り出される。
以上のような実施形態によれば、次のような優れた効果が得られる。
選別手段43が、コインCの周面のぎざぎざに噛み合い可能で駆動手段45によって回転駆動される選別歯車44と、選別歯車44との間でコインCを保持するコイン係止部46と、コイン係止部46をコイン係止位置に付勢する付勢手段47とを備えているので、コインCの周面にぎざぎざを有する500ウォン硬貨は、選別歯車44と噛み合い、凸部64を移動させて、凸部64と選別歯車44との間の間隔を押し広げて通過して第1中部コイン選別通路3Fに選別される。また、コインCの周面に500ウォン硬貨のぎざぎざとは形状が異なるぎざぎざを有する500円硬貨は、選別歯車44と噛み合わず、凸部64と選別歯車44の間に残ったままとなり、クレードル48が揺動することによって、第2中部コイン選別通路3Gに選別される。したがって、コインCの直径、厚み、重さがほぼ同じコインであっても、コインCの周面のぎざぎざ形状の相違によってコインを種類別に選別することができる。これにより、従来の画像処理によるコイン選別器と比較して、画像処理装置等が不要となるので、安価で簡単な構造でコインCを選別することができる。また、本実施形態のコイン検出装置1は、電力を使用せずにコインCの選別を行うことができるので、例えば電力を使用せず屋外等に設置する手動式販売装置に適用する場合等に特に有用である。
コインCが凸部64と選別歯車44との間を押し広げることによって、コインCが第1中部コイン選別通路3Fを通過可能となるので、コイン係止部46のコイン係止位置における凸部64と選別歯車44との間の間隔を、500円硬貨及び500ウォン硬貨の直径よりも小さく設定することができる。これにより、コインCを凸部64と選別歯車44との間に安定して係止させることができ、コインCの直径のばらつきによる選別ミスの発生を抑制して、より確実にコインCの選別を行うことができる。
選別手段43が選別歯車44を有するので、回転することでその周囲の歯がコインCの周面に噛み合いやすい。また、歯が回転することによってコインCの周面に当接されるため、選別歯車44がコインCの周面のぎざぎざに噛み合おうとする機会が次々と連続的に訪れる。したがって、コインCが凸部64と選別歯車44との間に係止されている間に、選別歯車44がコインCの周面のぎざぎざに噛み合いやすくなり、選別ミスの発生を抑制することができる。
さらに、選別手段43が、コインCの周面のぎざぎざの形状の違いを利用してコインCの選別を行うので、選別歯車44が接触するコインCの面が曲面となり、選別歯車44がコインCのぎざぎざに噛み合いやすくなる。また、コインCの周面で凸部64を押すことになるので、凸部64と選別歯車44との間隔がコインCの円形外形に沿って徐々に押し広げられる。これにより、凸部64を滑らかに移動させることができる。
駆動手段45が、駆動用ラック58と、スライド部材15と、引っ張りばね21とを有するので、スライド部材15を初期位置からスライド位置に移動させることにより、スライド部材15がスライド位置から初期位置に戻るスライド動作を利用して、選別歯車44を回転駆動することができる。したがって、電力を使用せずに選別歯車44を駆動させることができる。
また、スライド部材15のスライド動作が、コイン投入機構5としての動作を兼ねているので、コインCを一つずつコイン検出装置1に投入することができる。したがって、クレードル式コインセレクタ10にコインCを一つずつ投入することができ、コインCの選別を確実に行うことができる。
クレードル48が揺動中心軸52を中心に揺動可能に構成されているので、コインCの周面に、500ウォン硬貨の周面のぎざぎざ形状とは異なる形状のぎざぎざを有する500円硬貨を、クレードル48が揺動することによって第2中部コイン選別通路3Gに案内することができる。
また、クレードル48の当接片55が揺動制止片59に当接することにより、スライド部材15が初期位置に戻るまでの間、クレードル48の揺動を阻止することができる。したがって、スライド部材15がスライド位置から初期位置に戻るまでの所定時間、選別歯車44がコインCの周面に接触しながら回転してコインC周面のぎざぎざに噛み合うか否かを判別することができ、より確実なコイン選別を行うことができる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、選別手段は、前述の実施形態では、500ウォン硬貨のコインの厚み方向に略平行なぎざぎざに選別歯車を噛み合わせることによって、コインの選別を行う構造であったが、これに限らない。例えば、500円硬貨の周面の、厚み方向に対して斜めに形成されたぎざぎざに噛み合い可能な選別歯車を使用して、500円硬貨を第1のコイン選別通路へ送る構造となっていてもよい。
また、選別手段は、前述の実施形態では、コイン周面のぎざぎざ形状の違いによって、つまりコインの厚み方向に対してぎざぎざが斜めに形成されているものと略平行に形成されているものとの違いによって選別するものであったが、これに限らず、例えばコイン周面のぎざぎざが有るものと無いものとを選別してもよい。この場合でも、選別手段は、前述の実施形態のようにぎざぎざの凹凸に噛み合う選別歯車を使用することができる。
コイン外面の凹凸形状は、コイン周面のぎざぎざに限らず、主面の凹凸形状であってもよく、その形状、形成位置等は、コインの種類に応じて任意に選択することができる。
噛合部は、歯車の他、例えばラックや単なる突起等、コイン外面の所定の凹凸形状に噛み合い可能なものであればよく、任意の形状、構造のものを採用できる。
第2のコイン案内手段は、噛合部及びコイン係止部を揺動片に取り付けることにより、噛合部とコイン係止部との間に係止されたコインを第2のコイン選別通路に案内するものであったが、これに限らず、任意の構造を採用することができる。例えば、第2のコイン案内手段は、噛合部とコイン係止部とが、第1のコイン選別通路及び第2のコイン選別通路の上方に移動可能に構成され、噛合部とコイン係止部との間に残ったコインを、第2のコイン選別通路の上方まで移動させ、コイン係止部を強制的に移動させることにより、噛合部とコイン係止部の間隔を広げて、コインを第2のコイン選別通路に送ってもよい。あるいは、このとき、第1のコイン選別通路及び第2のコイン選別通路が噛合部及びコイン係止部に対して移動可能に構成されてもよい。
駆動手段は、駆動用ラックが、伝達歯車を介して選別歯車に噛み合っていたが、このように駆動用ラックが間接的に選別歯車に噛み合う構造に限らず、例えば駆動用ラックが選別歯車に直接噛み合っている構造であってもよい。
また、駆動手段は、駆動用ラックと、スライド部材と、スライド部材付勢手段を有する構造のものに限らず、例えば選別歯車を直接回転させるハンドルが設けられているものであってもよい。あるいは、駆動手段は、一部または全部を電動で駆動させる構造であってもよい。
コイン選別器の選別対象は、500円硬貨と500ウォン硬貨に限らず、例えば500円硬貨と、500円硬貨と直径、厚み、重さが同じ不正コインであってもよい。また、コイン選別器の選別対象は、500円硬貨等の日本の硬貨に限らず、外国の硬貨であっても良く、あるいは硬貨に限らず、コイン状のものであってもよい。
コイン検出装置は、コインを選別する前述の実施形態のようなコイン選別器を、コイン通路上に直列に複数個設けることによって、三種類以上のコインを選別するように構成しても良い。
販売装置は、二台上下に設けられているものに限らず、一台ずつ設置されるものであってもよいし、あるいは三台以上が上下に設けられているものや、横方向に複数台連結しているものなど、その配置は任意に設定できる。また、販売装置は、前述のような手動式のものに限らず、モータなどを使用して作動する電動式のものであってもよい。
本発明の実施形態による販売装置を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態による販売装置の一部を破断した側面図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の一部を分解した斜視図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の側面図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置のコイン投入機構の部分を拡大して示す図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置のスライド制御手段の部分を拡大して示す図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置のスライド制御手段の部分を拡大して示す図である。 本発明の実施形態による選別手段の側面図である。 本発明の実施形態による選別手段を、図8とは反対の方向から見た側面図である。 本発明の実施形態による選別手段の拡大斜視図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の排出機構の部分を拡大して示す図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の回転制御機構の部分を拡大して示す図である。 本発明の実施形態によるコイン選別器の動作を示す図である。 本発明の実施形態によるコイン選別器の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有しないコインを選別するときの、選別手段の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有しないコインを選別するときの選別手段の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有しないコインを選別するときの選別手段の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有するコインを選別するときの、選別手段の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有するコインを選別するときの、選別手段の動作を示す図である。 周面にぎざぎざを有するコインを選別するときの、選別手段の動作を示す図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の回転制御機構及び排出機構の動作を示す図である。 本発明の実施形態によるコイン検出装置の回転制御機構及び排出機構の動作を示す図である。
符号の説明
1 コイン検出装置
3 コイン通路
3B 中部コイン通路
3F 第1中部コイン選別通路
3G 第2中部コイン選別通路
10 クレードル式コインセレクタ
15 スライド部材
21 引っ張りばね
27 ラック
43 選別手段
44 選別歯車
45 駆動手段
46 コイン係止部
47 付勢手段
48 クレードル
55 当接片
58 駆動用ラック
59 揺動制止片
61 爪部
64 凸部
66 スライド制止制御片
69 押付片
70 排出機構
80 回転制御機構
200 手動式販売装置

Claims (5)

  1. コイン通路を通る第1のコインと第2のコインとをコイン外面の所定の凹凸形状の相違によって選別し、第1のコインは第1のコイン選別通路へ、また、第2のコインは第2のコイン選別通路に送るコイン選別器であって、
    前記コイン通路の経路上でコインを受け止めて、第1のコインと第2のコインとを選別する選別手段を有し、
    この選別手段は、前記コイン通路を通る第1のコインの外面の所定の凹凸に噛合可能な歯を有する歯車と、前記歯車から所定間隔寸法を隔てたコイン係止位置に位置するコイン係止部とを有し、前記所定間隔寸法は、前記コイン通路を通る第1のコイン又は第2のコインを前記歯車と前記コイン係止部との間に受け止め、且つ、それらの間を通過しないように第1のコイン及び第2のコインの所定部分の寸法よりも小さく設定されており、
    更に、前記コイン係止部を、前記コイン係止位置に向かって付勢する付勢手段と、
    前記歯車に噛み合った第1のコインが、前記付勢手段による付勢力に抗して、前記歯車と前記コイン係止部との間を押し広げて通過し、前記第1のコイン選別通路へ送られるように、前記歯車を駆動する駆動手段と、
    コイン外面の所定部分の凹凸が前記歯車と噛み合わない第2のコインを前記第2のコイン選別通路に案内する第2のコイン案内手段と、を備え、
    前記第2のコイン案内手段は、前記歯車及び前記コイン係止部が取り付けられた揺動片と、前記コイン係止部と前記歯車との間に第1のコイン又は第2のコインが受け止められてから所定時間後に、前記揺動片の揺動を許す揺動制御手段とを有し、
    前記揺動片は、前記歯車が第2のコイン外面の所定の凹凸に係合せず、前記歯車及び前記コイン係止部との間に残った第2のコインの重さによって、前記揺動制御手段で揺動が許された前記揺動片が揺動することにより、第2のコインを前記第2のコイン選別通路に案内する、
    ことを特徴とするコイン選別器。
  2. コイン通路を通る第1のコインと第2のコインとをコイン外面の所定の凹凸形状の相違によって選別し、第1のコインは第1のコイン選別通路へ、また、第2のコインは第2のコイン選別通路に送るコイン選別器であって、
    前記コイン通路の経路上でコインを受け止めて、第1のコインと第2のコインとを選別する選別手段を有し、
    この選別手段は、前記コイン通路を通る第1のコインの外面の所定の凹凸に噛合可能な歯を有する歯車と、前記歯車から所定間隔寸法を隔てたコイン係止位置に位置するコイン係止部とを有し、前記所定間隔寸法は、前記コイン通路を通る第1のコイン又は第2のコインを前記歯車と前記コイン係止部との間に受け止め、且つ、それらの間を通過しないように第1のコイン及び第2のコインの所定部分の寸法よりも小さく設定されており、
    更に、前記コイン係止部を、前記コイン係止位置に向かって付勢する付勢手段と、
    前記歯車に噛み合った第1のコインが、前記付勢手段による付勢力に抗して、前記歯車と前記コイン係止部との間を押し広げて通過し、前記第1のコイン選別通路へ送られるように、前記歯車を駆動する駆動手段と、
    コイン外面の所定部分の凹凸が前記歯車と噛み合わない第2のコインを前記第2のコイン選別通路に案内する第2のコイン案内手段と、を備え、
    前記駆動手段は、初期位置とスライド位置との間でスライド可能で、且つスライド方向に沿って駆動用ラックが形成されたスライド部材と、前記スライド部材を前記スライド位置から前記初期位置に向かって付勢するスライド部材付勢手段と、を備え、前記歯車は、直接的または間接的に前記駆動用ラックに噛み合い可能に構成される、
    ことを特徴とするコイン選別器。
  3. コインの外面の所定の凹凸は、コイン周面のぎざぎざである、ことを特徴とする請求項1または2に記載のコイン選別器。
  4. 所定種類のコインが所定枚数投入されたことを検出して動作するコイン検出装置において、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコイン選別器と、
    コインを、該コイン検出装置外部に設けられたコイン収納手段に排出する排出機構と、 所定種類のコインが所定枚数投入されたときに前記排出機構を作動させる動作制御機構とを備えた、ことを特徴とするコイン検出装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコイン選別器を備えたことを特徴とする、所定種類のコインが所定枚数投入されたときに取出口へ販売物品の送出を許す機構を持つ販売装置。
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