JP4431758B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

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Description

この発明は、スイッチングレギュレータに関し、特に、半導体スイッチのオン・オフ動作により直流電圧の変換を行うスイッチングレギュレータに関する。
図5に、降圧型のスイッチング電源回路の一例を示す。従来のスイッチング電源回路では、Pチャネル型の半導体スイッチ1、Nチャネル型の半導体スイッチ2、出力インダクタ3、出力コンデンサ4からスイッチングレギュレータが構成されている。このスイッチングレギュレータには、発振器5、比較器6、及びフィードバックされた出力電圧レベルに応じて所定の制御信号を生成するドライバ7が接続され、この制御信号によって半導体スイッチ1,2のオン・オフを切り替えて、入力電源電圧Vddを所望の直流電圧に変換して出力コンデンサ4に出力している。
ここでは、半導体スイッチ1,2が同時にオンして、入力電源電圧Vdd(高位電源)と接地電位GND(低位電源)との間に貫通電流が流れないよう、ドライバ7の制御信号には半導体スイッチ1,2を両者ともにオフ状態とする期間(デッドタイム;Dead Time)が設けられている。
上述の降圧型のスイッチング電源回路は、例えば携帯電話などのバッテリー駆動の製品において使用した場合には、所定の電力変換効率を維持するだけでなく、半導体スイッチ1,2のスイッチング時のノイズを小さくすることが望まれていた。ところが、図5のスイッチングレギュレータには示していないが、実際には、寄生インダクタ成分が入力電源電圧Vdd側に無視できない大きさで存在しているために、この部分にスイッチングによる急激な電流変化が起こることで、高周波の電源電圧変動(以下、スイッチングノイズという。)が生じていた。
そこで、従来からスイッチングレギュレータの出力段を構成するスイッチの個数を変化させて、出力ノードの電位変化を制御する、いわゆるスルーレート制御によって入出力の電流変化率を抑えてスイッチングノイズを低減する方法があった。また、電力変換効率を上げるためには、一律にスルーレートを落とすのではなく、出力ノードの電位を観測してスイッチング期間だけスルーレートを落とすといった、特許文献1に示されている手法も知られていた。
しかし、特許文献1に記載された従来の技術では、出力ノードの電圧観測はMOSトランジスタ構成の論理ゲートによって行われていたため、論理ゲートでの判定電圧がNMOSトランジスタとPMOSトランジスタのサイズ比によって決まる閾値に応じて設定されることになる。したがって、NMOSトランジスタの入力信号が“H”レベルのときはNMOSトランジスタの閾値Vth2程度以上、“L”レベルのときはPMOSトランジスタの閾値(Vdd−Vth1)以下が限界となって、例えば入力電源電圧Vddや接地電位GND近辺まで閾値を高く設定することができない。
図5では、出力段の半導体スイッチ1,2には寄生ダイオードが存在し、そのオン電圧はNチャネル型の半導体スイッチ2の寄生ダイオードでは約−0.7V、Pチャネル型の半導体スイッチ1の寄生ダイオードではVdd+0.7V程度である。この寄生ダイオードによるオン、オフ時の電流急変に起因するリンギングを防ぎたい場合には、スルーレートを遅くさせたい出力電圧が、入力電源電圧Vdd以上であったり接地電位GND以下であったりする。
米国特許第4779013号明細書
従来の技術では、出力電圧を観測して制御回路にフィードバックする際、所望の電圧と論理ゲートの閾値との間でズレが生じるため、現状では精密なフィードバック信号を得ることができなかった。
また、精密制御を行うためにコンパレータを導入したとしても、通常の論理ゲートよりも格段に大きな遅延が生じることになって、現実的ではない。
さらに、電源のスイッチング周波数が高くなり、スイッチングスピードが高速化している現状では、nsオーダのフィードバック信号が必要となる一方で、論理ゲートには遅延が存在する。したがって、出力段トランジスタはサイズが大きく、その容量負荷も大きいために、特に出力段を駆動するには論理ゲートもある程度の大きさが必要となり、遅延は増大することになる。すなわち、論理ゲートによって出力段に対するnsオーダでのフィードバック信号を形成することは現実的でないという問題があった。
この発明は、以上のような従来のスイッチングレギュレータにおける問題点に鑑みてなされたものであり、スイッチングノイズを十分に抑制することができ、回路損失の少ないスイッチングレギュレータを提供することを目的とする。
この発明は、上記の課題を解決するために、半導体スイッチのオン・オフ動作により直流電圧の変換を行うスイッチングレギュレータが提供できる。このスイッチングレギュレータは、高位電源と低位電源との間に直列に接続され、交互にオン・オフする一対の半導体スイッチからなる半導体回路と、前記半導体回路の各半導体スイッチを所定期間のデッドタイムを挟んでオン・オフ制御する駆動回路と、前記半導体回路の出力ノードと前記高位電源、及び前記低位電源との間にそれぞれ接続され、それぞれの閾値電圧の絶対値が前記高位電源と前記低位電源との間の電位差Vddと前記半導体回路の各半導体スイッチにおける寄生ダイオードのビルトインポテンシャルを加算したものより小さく設定した高閾値半導体スイッチからなる制御回路と、を備えている。
第1に、出力段を構成する半導体回路に並列に設けられた高閾値半導体スイッチからなる制御回路によって、スイッチング時の後半のスルーレートを選択的に落とすことができ、スイッチングノイズと電力変換効率の低下を同時に抑えられる。
第2に、寄生ダイオードが導通状態になることを防ぐことができる。これによって寄生ダイオードによる急激な電流変化を防ぎ、スイッチング時のノイズを抑えられる。
第3に、出力段の寄生ダイオードがオンしないので逆回復電流によるノイズを抑えられる。
第4に、出力段の一対の半導体スイッチが同時にオフ状態となる期間(デッドタイム)を自動的に最小の長さに抑えられる。
第5に、制御回路の高閾値半導体スイッチのゲート端子と出力ノードとの間に論理ゲートが存在しないので、高速なフィードバック制御が可能となる。
第6に、制御回路(高閾値半導体スイッチのゲート端子)が直接に出力ノードと接続されているので、ゲートチャージが出力電流として還流され、スイッチング損失を最小にできる。
本発明の適用範囲は低スイッチングノイズを要求する電源装置の全てに適用可能であるが、特に閾値Vthの範囲が狭いことから、入力電源電圧Vddの低い、例えば携帯電話などのバッテリー駆動製品に適用することが有効である。
図1は、この発明に係るスイッチングレギュレータを示す回路図である。
このスイッチングレギュレータでは、半導体スイッチ1,2のオン・オフ動作により、入力電源電圧Vddを変換して出力ノードNの電位を制御するもので、一対の半導体スイッチ1,2からなる半導体回路は、入力電源電圧Vdd(高位電源)と接地電位GND(低位電源)との間に直列に接続され、所定期間のデッドタイムt1,t2を挟んでオン・オフ制御される。半導体スイッチ1,2の駆動回路は、発振器5、比較器6、及びドライバ7によって構成され、出力インダクタ3と出力コンデンサ4との接続点からフィードバックされた出力電圧レベルに応じて所定の制御信号を生成している。
ここでは、半導体回路の出力ノードNと入力電源電圧Vdd、及び接地電位GNDとの間に、それぞれの閾値電圧の絶対値がVddと半導体スイッチ1,2における寄生ダイオードD1,D2のビルトインポテンシャルを加算したものより小さく設定した高閾値半導体スイッチ11,12からなる制御回路を備えている。
このスイッチングレギュレータは、PチャネルMOSトランジスタからなる半導体スイッチ1、NチャネルMOSトランジスタからなる半導体スイッチ2、出力インダクタ3、出力コンデンサ4を備えているところは、従来の同期式降圧型スイッチング電源回路と同一であるが、図5のものと異なるのは、高閾値半導体スイッチ11,12を半導体スイッチ1,2に対してそれぞれ並列に設けている点である。これらの高閾値半導体スイッチ11,12の各ゲート端子は、半導体スイッチ1,2の接続点である出力ノードと接続されている。
つぎに、実施例のように構成されたスイッチングレギュレータの動作を説明する。
図2は、図1のスイッチングレギュレータのボトム電流が常に正値となる重負荷接続の場合における出力ノードの電圧波形を示す図、図3は、図1のスイッチングレギュレータのボトム電流が負値となる軽負荷接続の場合における出力ノードの電圧波形を示す図である。
最初に、出力ノードNの電位Vnが入力電源電圧Vddのレベルから接地電位(GND)レベルヘ変移するときの動作を説明する。
ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ1がオン、半導体スイッチ2がオフしているときは、出力ノードNの電位Vnは入力電源電圧Vddとなる。そして、半導体スイッチ1がオフ、又はオフ直前の高抵抗状態であって、他方の半導体スイッチ2がオンしていないデッドタイムt1になると、出力ノードNの電位Vnは高閾値半導体スイッチ11,12のゲート容量などからなる寄生容量Cpから出力インダクタ3に流れ出るインダクタ電流iL(>0)によって負電位になる。
出力ノードNの電位Vnが負電位になると、高閾値半導体スイッチ11がオンし始めるために入力電源電圧Vdd側からインダクタ電流iLが供給され、出力ノードNでの電位変化のスルーレートは落ちる。すなわち、この高閾値半導体スイッチ11の閾値Vth1を接地電位GNDと半導体スイッチ2の寄生ダイオードD2の閾値Von2(オン電圧)との間の電圧値に設計しておくことで、半導体スイッチ2の寄生ダイオードD2がオン状態になることを防いで、アンダーシュートを抑えることができる。
つぎに、ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ2がオンすると出力ノードNの電位Vnはほぼ接地電位(GND)レベルになる。このため高閾値半導体スイッチ11は自動的にオフとなる。
このスイッチングレギュレータでは、上述した一連の動作によって、スイッチング時の後半で出力ノードNの電位Vnが接地電位(GND)レベル以下になった時のスルーレートだけを選択的に落とすことができる。
同様に、出力ノードNの電位Vnが接地電位(GND)レベルから入力電源電圧Vddのレベルへ変移するときの動作を説明する。
半導体スイッチ2がオフ、又はオフ直前の高抵抗状態であって、他方の半導体スイッチ1がオンしていないデッドタイムt2には、軽負荷接続状態であれば寄生容量Cpに出力インダクタ3からインダクタ電流iL(<0)が流れ込む。そのため、出力ノードNの電位Vnは、図3に示すように入力電源電圧Vddレベルを越える電圧となる。
その後、出力ノードNの電位VnがVddを越えると、高閾値半導体スイッチ12がオンし始めるために接地電位GND側に電流が流れ出し、出力ノードNでの電位変化のスルーレートは落ちる。すなわち、この高閾値半導体スイッチ12の閾値Vth2を入力電源電圧Vddより高く、Vdd+Von1(Von1は寄生ダイオードD1のビルトインポテンシャル)よりは低く設定しておくことで、半導体スイッチ1の寄生ダイオードD1がオン状態になることを防いで、オーバーシュートを抑えることができる。
つぎに、ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ1がオンすると出力ノードNの電位Vnはほぼ入力電源電圧Vddレベルになる。このため高閾値半導体スイッチ12は自動的にオフとなる。
このような一連の動作によって、軽負荷接続の場合には、図3に示すようにスイッチング時の後半で出力ノードNの電位Vnが入力電源電圧Vdd以上になった時、そのスルーレートを選択的に落とすことができる。そして、半導体スイッチ2がオフした直後のインダクタ電流iLは負であるため、デッドタイムt2では寄生容量Cpを充電して出力電圧は急速に上昇し、高閾値半導体スイッチ12の閾値電圧Vth2に等しくなったところで電位Vnの上昇はストップする。その場合、デッドタイムt2中にインダクタ電流iLを供給している高閾値半導体スイッチ12は、そのオン抵抗RonがRon×iL=Vth2となる状態で平衡している。
なお、重負荷接続の場合には、ボトム電流が常に正値となるためにインダクタ電流iLも常に正となり、図2に示すようにデッドタイムt1,t2のいずれでも寄生容量Cpの電荷を放電して出力ノードNの電位Vnは急速に低下するが、高閾値半導体スイッチ11の閾値Vth1に等しくなったところで電位Vnの低下はストップする。その場合、デッドタイムt2中にインダクタ電流iLを供給している高閾値半導体スイッチ11は、そのオン抵抗RonがRon×iL=Vth1となる状態で平衡している。高閾値半導体スイッチ11,12は出力ノードNの電位Vnが通常の電圧範囲にあるときはオンしないので、電力変換効率を落とすことはない。
以上述べたところから明らかなように、従来の特許文献1のように構成したものと、この発明のように構成したものとでは、軽負荷時での出力ノードの電位波形が図4に示すように異なっている。したがって、高閾値半導体スイッチ11,12の閾値電圧Vth1,Vth2を、
Vdd+0.7>|Vthi|>Vdd (i=1,2)
に設定することで、デッドタイムt1,t2の間で半導体スイッチ1,2の寄生ダイオードD1,D2がオンする以前にオーバーシユート、アンダーシュートを回復させることができる。なお、寄生ダイオードD1,D2のドロップ電圧(ビルトインポテンシャル)分を、それぞれ0.7Vとしている。
つぎに、図6,図7により、この発明に係る別のスイッチングレギュレータについて説明する。
図6に示すスイッチングレギュレータも、図1のものと同様、第1、第2の半導体スイッチ1,2のオン・オフ動作により、入力電源電圧Vddを変換して出力ノードNの電位を制御するもので、一対の半導体スイッチ1,2からなる半導体回路は、入力電源電圧Vdd(高位電源)と接地電位GND(低位電源)との間に直列に接続され、所定期間のデッドタイムt1,t2(図7参照)を挟んでオン・オフ制御される。半導体スイッチ1,2の駆動回路は、発振器5、比較器6、及びドライバ7によって構成され、出力インダクタ3と出力コンデンサ4との接続点からフィードバックされた出力電圧レベルに応じて所定の制御信号を生成している。
ここでは、半導体回路の出力ノードNと入力電源電圧Vdd、及び接地電位GNDとの間には、半導体スイッチ1,2に対してそれぞれ並列に接続される第3、第4の半導体スイッチ21,22、及びリセット回路8によってオン・オフ制御されるリセットスイッチ23,24からなる制御回路を備えている。
このスイッチングレギュレータは、第1の半導体スイッチ1(PチャネルMOSトランジスタ)、第2の半導体スイッチ2(NチャネルMOSトランジスタ)、出力インダクタ3、及び出力コンデンサ4を備え、第3,第4の半導体スイッチ21,22が第1、第2の半導体スイッチ1,2に対してそれぞれ並列に設けられているところは、図1の同期式降圧型スイッチング電源回路と同一であるが、第3,第4の半導体スイッチ21,22のゲート端子がそれぞれ所定の容量値のコンデンサC1,C2を介して半導体回路の出力ノードNと接続されている点で異なっている。また、第3,第4の半導体スイッチ21,22のゲート端子には、それぞれ入力電源電圧Vdd、及び接地電位GNDとの間にPチャネルトランジスタ、Nチャネルトランジスタからなるリセットスイッチ23,24が設けられており、リセット回路8では、第1、第2の半導体スイッチ1,2のスイッチングに先立って、第3,第4の半導体スイッチ21,22をオン・オフ制御して、そのゲート端子とソース端子とを同電位とするように構成されている。
つぎに、このように構成された実施例2のスイッチングレギュレータの動作について説明する。
図7は、図6のスイッチングレギュレータのボトム電流が負値となる軽負荷接続の場合における出力ノードの電圧波形を示す図である。
最初に、出力ノードNの電位Vnが入力電源電圧Vddのレベルから接地電位(GND)レベルヘ変移するときの動作を説明する。
ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ1がオン、半導体スイッチ2がオフしているときは、出力ノードNの電位Vnは入力電源電圧Vddとなる。このとき、半導体スイッチ1と並列に設けた第3の半導体スイッチ21は、リセットスイッチ23がオンしていることから、そのソース・ゲート間が導通しており、ゲート端子の電位は出力ノードNの電位Vn(=Vdd)に等しくなっている。その後、コンデンサC1には電荷が蓄積されていない状態でリセットスイッチ23がオフするから、出力ノードNの電位Vnが変化するスイッチング時に先立って、第3の半導体スイッチ21のゲート端子の電位は、第3の半導体スイッチ21のゲート容量と出力ノードNに接続された容量C1との比に応じて出力ノードNの電圧を分配した大きさになる。
そこで、第1の半導体スイッチ1がオフ、又はオフ直前の高抵抗状態であって、第2の半導体スイッチ2がオンしていないデッドタイムt1になるため、出力ノードNの電位Vnは、半導体スイッチ21,22のゲート容量などからなる寄生容量から出力インダクタ3に流れ出るインダクタ電流iL(>0)によって、急激に負電位に変化する。このとき、リセットスイッチ23,24はいずれもオフしている。したがって、出力ノードNには、その電位Vnが負電位になると半導体スイッチ21がオンし始めるために入力電源電圧Vdd側からインダクタ電流iLが供給され、出力ノードNでの電位変化のスルーレートは落ちる。すなわち、この半導体スイッチ21の出力ノードNから見た閾値が、接地電位GNDと半導体スイッチ2の寄生ダイオードD2の閾値Von2(オン電圧)との間の電圧値となるようにコンデンサC1の容量値を決定することによって、第2の半導体スイッチ2の寄生ダイオードD2がオン状態になることを防ぎ、アンダーシュートを抑えることができる。
その後、ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ2がオンすると出力ノードNの電位Vnはほぼ接地電位(GND)レベルになる。このため半導体スイッチ21は自動的にオフとなる。
このスイッチングレギュレータでは、出力ノードNが入力電源電圧Vddから接地電位GNDへ変移する一連の動作によって、スイッチング時の後半で出力ノードNの電位Vnが接地電位(GND)レベル以下になった時のスルーレートだけを選択的に落とすことができる。
つぎに、出力ノードNの電位Vnが接地電位(GND)レベルから入力電源電圧Vddのレベルへ変移するときの動作を説明する。
第2の半導体スイッチ2がオフ、又はオフ直前の高抵抗状態であって、第1の半導体スイッチ1もオンしていないデッドタイムt2には、軽負荷接続状態であれば寄生容量Cpに出力インダクタ3からインダクタ電流iL(<0)が流れ込む。そのため、出力ノードNの電位Vnは、図7に示すように入力電源電圧Vddレベルを越える電圧となる。
その後、出力ノードNの電位VnがVdd+Von1(Von1は寄生ダイオードD1のビルトインポテンシャル)を越えると、半導体スイッチ22がオンし始めるために接地電位GND側に電流が流れ出し、出力ノードNでの電位変化のスルーレートは落ちる。すなわち、この半導体スイッチ22の出力ノードNから見た閾値が、入力電源電圧VddとVdd+Von1との間の電圧値となるようにコンデンサC2の容量値を決定することによって、第1の半導体スイッチ1の寄生ダイオードD1がオン状態になることを防ぎ、オーバーシュートを抑えることができる。
その後、ドライバ7からの制御信号により半導体スイッチ1がオンすると出力ノードNの電位Vnはほぼ入力電源電圧Vddレベルになる。このため半導体スイッチ22は自動的にオフとなる。
このように、実施例2では制御回路を構成する第3、第4の半導体スイッチ21,22のオン・オフが、ゲート端子に接続した所定の容量値のコンデンサC1,C2によって制御される。したがって、実施例1の場合のように、MOSトランジスタをチャネルインプラなどによって高閾値化しておかなくても、出力段トランジスタを出力ノードNの電位を制御して直接にオン・オフ制御することで、フィードバックの遅延時間を抑えることができる。そのため、余分な拡散工程などの製造プロセスを省略して、スイッチングノイズを十分に抑制できる。
以上述べたところから明らかなように、各コンデンサC1,C2の容量値をそれぞれC1,C2、制御回路の第3、第4の半導体スイッチ21,22のゲート容量をそれぞれC11,C12、第1、第2の半導体スイッチにおける寄生ダイオードのビルトインポテンシャルを0.7とした場合、第3、第4の半導体スイッチ21,22の閾値電圧Vth1,Vth2を、それぞれ以下の範囲に設定することにより、デッドタイムt1,t2の間で半導体スイッチ1,2の寄生ダイオードD1,D2がオンする以前にオーバーシユート、アンダーシュートを回復させることができる。
(Vdd+0.7)×C1/(C1+C11)>|Vth1|>Vdd×C1/(C1+C11)
(Vdd+0.7)×C2/(C2+C12)>|Vth2|>Vdd×C2/(C2+C12)
ここで、第3、第4の半導体スイッチ21,22のゲート容量C11,C12は、電圧依存性があるだけでなく、リセットスイッチ23,24を構成するトランジスタのドレインと基板との間の接合容量など、その他の寄生容量が含まれている。ただし、出力ノードNから見た第3、第4の半導体スイッチ21,22の閾値が上述の式の範囲外に設定された場合には、出力ノードNの電位Vnが接地電位より高い状態であって、かつ入力電源電圧Vddよりも低い状態においても第3の半導体スイッチ21と第2、第4の半導体スイッチ2,22が同時に導通したり、第4の半導体スイッチ22と第1、第3の半導体スイッチ1,21が同時に導通したりすることがある。そうすると、短絡電流によって電力変換効率が低下することになる。そこで、実験、シミュレーション、理論解析などにより、この寄生容量値を事前に求めて、設計を行う必要がある。
なお、出力ノードNの電位Vnが通常の電圧範囲内にある時は、第1、第2の半導体スイッチ1,2にそれぞれ並列に接続された第3、第4の半導体スイッチ21,22は動作しないので、電力変換効率を落とすおそれはない。
この発明に係るスイッチングレギュレータを示す回路図である。 スイッチングレギュレータのボトム電流が正値である場合における出力ノードの電圧波形を示す図である。 スイッチングレギュレータのボトム電流が負値である場合における出力ノードの電圧波形を示す図である。 この発明に係るスイッチングレギュレータの軽負荷時での出力ノードの電位波形を従来技術のものと比較して示す図である。 従来のスイッチングレギュレータの一例を示す回路図である。 この発明に係る別のスイッチングレギュレータを示す回路図である。 図6のスイッチングレギュレータのボトム電流が負値となる軽負荷接続の場合における出力ノードの電圧波形を示す図である。
符号の説明
1 半導体スイッチ(第1の半導体スイッチ)
2 半導体スイッチ(第2の半導体スイッチ)
3 出力インダクタ
4 出力コンデンサ
5 発振器
6 比較器
7 ドライバ
8 リセット回路
11,12 高閾値半導体スイッチ
21 半導体スイッチ(第3の半導体スイッチ)
22 半導体スイッチ(第4の半導体スイッチ)
23,24 リセットスイッチ
C1,C2 コンデンサ

Claims (7)

  1. 半導体スイッチのオン・オフ動作により直流電圧の変換を行うスイッチングレギュレータにおいて、
    高位電源と低位電源との間に直列に接続され、交互にオン・オフする一対の半導体スイッチからなる半導体回路と、
    前記半導体回路の各半導体スイッチを所定期間のデッドタイムを挟んでオン・オフ制御する駆動回路と、
    前記半導体回路の出力ノードと前記高位電源、及び前記低位電源との間にそれぞれ接続され、それぞれの閾値電圧の絶対値が前記高位電源と前記低位電源との間の電位差Vddと前記半導体回路の各半導体スイッチにおける寄生ダイオードのビルトインポテンシャルを加算したものより小さく設定した高閾値半導体スイッチからなる制御回路と、
    を備えたことを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 前記半導体回路、及び前記制御回路は、それぞれ前記高位電源、及び前記低位電源との間の各半導体スイッチが反対導電型のMOSトランジスタスイッチによって構成されていることを特徴とする請求項1記載のスイッチングレギュレータ。
  3. 前記制御回路は、ソース端子が前記高位電源に接続されたPチャネルトランジスタと、ソース端子が前記低位電源に接続されたNチャネルトランジスタとによって構成され、前記各トランジスタのゲート端子及びドレイン端子がそれぞれ前記半導体回路の出力ノードに接続されていることを特徴とする請求項2記載のスイッチングレギュレータ。
  4. 前記制御回路のPチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタの閾値電圧Vth1,Vth2を、
    Vdd+0.7>|Vthi|>Vdd (i=1,2)
    に設定したことを特徴とする請求項3記載のスイッチングレギュレータ。
  5. 半導体スイッチのオン・オフ動作により直流電圧の変換を行うスイッチングレギュレータにおいて、
    高位電源と低位電源との間に直列に接続され、交互にオン・オフする第1、第2の半導体スイッチからなる半導体回路と、
    前記半導体回路の各半導体スイッチを所定期間のデッドタイムを挟んでオン・オフ制御する駆動回路と、
    前記半導体回路の出力ノードと前記高位電源、及び前記低位電源との間に前記第1、第2の半導体スイッチに対してそれぞれ並列に接続した第3、第4の半導体スイッチからなる制御回路と、
    を備え、前記第3の半導体スイッチは、ソース端子が前記高位電源に接続されたPチャネルトランジスタであり、前記第4の半導体スイッチは、ソース端子が前記低位電源に接続されたNチャネルトランジスタであって、前記各トランジスタのドレイン端子がそれぞれ前記半導体回路の出力ノードに接続され、前記各トランジスタのゲート端子がそれぞれ所定の容量値のコンデンサを介して前記半導体回路の出力ノードに接続されていることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  6. 前記制御回路は、前記各トランジスタのゲート端子及びソース端子とを同電位にリセットするリセット回路を備えていることを特徴とする請求項5記載のスイッチングレギュレータ。
  7. 前記各コンデンサの容量値をそれぞれC1,C2、前記制御回路のPチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタのゲート容量をそれぞれC11,C12、前記第1、第2の半導体スイッチにおける寄生ダイオードのビルトインポテンシャルをV1,V2とする場合において、
    前記制御回路のPチャネルトランジスタとNチャネルトランジスタの閾値電圧Vth1,Vth2を、
    (Vdd+V1)×C1/(C1+C11)>|Vth1|>Vdd×C1/(C1+C11)
    (Vdd+V2)×C2/(C2+C12)>|Vth2|>Vdd×C2/(C2+C12)
    に設定したことを特徴とする請求項5記載のスイッチングレギュレータ。
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