JP4431188B1 - 化粧品用容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】棒状の把持部12の先端に塗布具13,14を有する化粧筆7と、この化粧筆7を収納する収納室8とを具備した化粧品用容器において、収納室8の側壁面9aと塗布具13との当接を阻害する突起15が収納室8の内部に突設されており、この突起15には、この突起15に向けて化粧筆7を移動させたときに、この化粧筆7を収納室8から脱出させる上方向に案内するガイド部16が形成されている。
【選択図】図1
Description
図15は、従来の一般的な化粧品用容器51における化粧筆52の取り出し状況を示しており、化粧筆52は、収納室53の周壁54に押しつけられて上方の開口部55から取り出される。しかし、化粧筆52の塗布具56がスポンジのような比較的摩擦係数の大きなものである場合には、周壁54との摩擦抵抗も大きく、収納室53が狭小であることと相俟って、一層、化粧筆52の取り出しを困難にしていた。
即ち、棒状の把持部の先端に塗布具を有する化粧筆と、この化粧筆を収納する収納室とを具備した化粧品用容器において、
前記収納室は、前記化粧筆を囲繞する周壁と上方向に開放された開口部とを備えており、
この収納室の内部に前記化粧筆を収納した状態において、前記周壁のうち前記把持部の軸心方向に直交する方向に対面する側壁面と前記把持部との間には、前記側壁面と前記塗布具との当接を阻害する突起が、前記収納室の内部又は前記把持部の胴部外周の少なくとも何れか一方に突設されており、
この突起には、前記化粧筆を前記側壁面に向けて移動させたときに、前記化粧筆を前記収納室の開口部から脱出させる上方向に摺接案内する、湾曲面又は傾斜面を有するガイド部が形成されているものとした。
このように、上凸の湾曲形状又は上凸の屈曲形状(山型に折り曲がった傾斜状)とすれば、化粧筆の把持部をより取り出し方向に円滑に案内できる。なお、ガイド部はこれらの形状に限定されず、上凸に山型に曲がっていない単一の傾斜面や、上凸に山型に曲がっていない単一の傾斜面を有する複数の突起の組み合わせ等としてもよい。
このようにすると、収納室から化粧筆を取り出している最中に指先が突起に接触しなくなるか又は接触し難くなるので、操作が一層容易となる。
更に、前記収納室の内部には、複数の化粧筆を並行に収納し、前記収納室の内部に突設された突起は、各化粧筆の間に配置されたものとすることができる。
このような構成であると、突起を収納室の内部に突設した場合と同様に、収納室から化粧筆を取り出す際に、化粧筆を把持部の軸心方向に直交する方向に移動させても、突起の存在により塗布具が側壁面に圧接されることがないので、たとえ塗布具が摩擦係数の大きな材質で形成されていても化粧筆の取り出しの抵抗とはならず、ガイド部の存在により、スムーズに化粧筆を取り出すことができる。
図1乃至図4は、本発明に係る化粧品用容器1の第1実施形態を示している。本第1実施形態の化粧品用容器1は、正方形乃至長方形状の皿形をした容器本体2と、この容器本体2を開閉する略同形の蓋体3とが、ヒンジ部4を介して互いに揺動自体に連結されたものを示している。
なお、ここにおいて「内部底面10に沿って移動(横移動)」とは、化粧品用容器1を水平にして使用すると仮定すれば、水平移動に相当する。
図3に示すように、本実施形態では、第1ガイド部16aの接線Taの内部底面10に対する傾斜角度は45°以上であって、第2ガイド部16bの接線Tbの内部底面10に対する傾斜角度よりも大きくなっている。
ところで、ガイド部16における上凸の湾曲形状は、そのカーブの曲率半径(数値的な範囲)が限定されるものではない。また、一定の曲率半径で設けられているか、複数種の曲率半径を組み合わせたカーブであるか(サイクロイド曲線やインボリュート曲線等)が限定されるものでもない。
また、化粧筆7の全長おける把持部12と塗布具13,14との長さ割合や、塗布具が一端部のみに設けられたような場合では、突起15(ガイド部16)も相応に変更させればよいものである。例えば、本第1実施形態では図2に示すように、突起15は、平面視したときの長手方向中央部が最も膨出するような湾曲形状としてあるが、一端部のみに塗布具を設ける場合であれば、突起15の一端部を取出側壁面9aと交差する壁面9b,9c(図2の左側又は右側の壁面)まで届かせるように形成してもよい。
本第2実施形態の突起15には、化粧筆7における把持部12の長手方向中途部との間に、隙間を形成する為の窪み17が設けられている。つまり、本第2実施形態の突起15の外観形状は、概ね瓢箪型を長軸方向に1/4にしたような形状を呈している。そのため、主としてガイド部16を構成する部分は、突起15の長手方向に2箇所存在することになる。窪み17の存在により、収納室8から化粧筆7を取り出している最中に、指先が突起15に接触しなくなるか又は接触し難くなるので、操作が一層容易となる。
なお、突起15については、第1実施形態で説明したものでも第2実施形態で説明したものでもよい(図例は第2実施形態で説明したのと同様に、窪み17が形成されたものとしてある)。
図7及び図8は、本発明に係る化粧品用容器1の第4実施形態を示している。本第4実施形態の化粧品用容器1では、収納室8に複数(図例では2本)の化粧筆7を並行且つ隣接して収納可能となっている。そして、この収納室8の内部底面10に突起15(以下、15Bとする)が各化粧筆7の隣接間を仕切る底部位置から突設されたものとなっている。
内部底面10から突設された突起15Bは、ガイド部16及び窪み17を化粧品収容部6に近い方の側壁面9dへ向けるようにして形成されている。この突起15Bにおいて、化粧品収容部6から遠い方の側壁面9aに面する部分は内部底面10から直立する立面としてあり(ガイド部16や窪み17は形成させておらず)、これによって収納室8の内部が徒に広くなりすぎないようにしてある。即ち、化粧品用容器1全体としての大型化を抑制してある。
なお、内部底面10に突設された突起15Bにおいては、その両側に収納した化粧筆7A,7Bの取り出しを容易化させるために、化粧品収容部6から遠い方の側壁面9aへ向く側と、化粧品収容部6に近い方の側壁面9dへ向く側との両方に、ガイド部16や窪み17を形成させてもよい。つまり、突起15Bの外観形状を概ねラグビーボールや瓢箪型を長軸方向に1/2にしたような形状を呈するようにすることもできる。
図9は、本発明に係る化粧品用容器1の第5実施形態を示している。本第5実施形態の化粧品用容器1が前記第1実施形態等と異なるところは、突起15のガイド部16が、第1実施形態が上凸の湾曲形状であるのに対し、上凸の直線状の傾斜面の組合せで構成されている点であり、その他の構成については略同様である。
なお、以上の実施形態では、突起15のガイド部16が、湾曲面か傾斜面で構成されているが、第1ガイド部16a及び第2ガイド部16bの一方が、湾曲面で他方が直線上の傾斜面というような組合せも可能である。
本第8実施形態では、上記第7実施形態したように化粧筆7を立ち上がり状に姿勢変更させるまでもなく、化粧筆7を取り出しを予定した方向の側壁面9aに向けて移動させるだけで、化粧筆7は、突起30の楕円形の外周部分で構成されたガイド部31が側壁面9aに対して摺接し、側壁面9aの頂部9a’を乗り越えるようにガイド部16に案内されて収納室8から脱出する。
以上の各実施形態では、突起15として収納室8側にのみ設けた場合と、突起30として把持部12側にのみ設けた場合を説明しているが、収納室8側と把持部12側の両方に、それぞれ突起15と突起30を設けることも当然可能である。このように両者を併設した場合には、より一層、化粧筆7を取り出し易くなるという効果が期待できる。
(その他)
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく適宜変更可能である。容器本体2の外形状、化粧品収容部6や収納室8の形状、ヒンジ部4や蓋体3の有無など、何ら限定されるものではない。また、化粧筆7において、塗布具13,14は、スポンジ材料からなるハケとする他、毛筆としてもよく、把持部12の一端側にのみ設けてもよく、把持部12は、断面形状を円形、正方形、長方形、長丸形など、種々に変更することが可能である。
7 化粧筆
8 収納室
9 周壁
9a 側壁面(取出側壁面)
11 開口部
12 把持部
13 塗布具
14 塗布具
15 突起
16 ガイド部
30 突起
31 ガイド部
Claims (7)
- 棒状の把持部の先端に塗布具を有する化粧筆と、この化粧筆を収納する収納室とを具備した化粧品用容器において、
前記収納室は、前記化粧筆を囲繞する周壁と上方向に開放された開口部とを備えており、
この収納室の内部に前記化粧筆を収納した状態において、前記周壁のうち前記把持部の軸心方向に直交する方向に対面する側壁面と前記把持部との間には、前記側壁面と前記塗布具との当接を阻害する突起が、前記収納室の内部又は前記把持部の胴部外周の少なくとも何れか一方に突設されており、
この突起には、前記化粧筆を前記側壁面に向けて移動させたときに、前記化粧筆を前記収納室の開口部から脱出させる上方向に摺接案内する、湾曲面又は傾斜面を有するガイド部が形成されていることを特徴とする化粧品用容器。 - 棒状の把持部の先端に塗布具を有する化粧筆と、この化粧筆を収納する収納室とを具備した化粧品用容器において、
前記収納室は、前記化粧筆を囲繞する周壁と上方に向けて開放された開口部とを備えており、
この収納室の内部に前記化粧筆を収納した状態において、前記周壁のうち前記把持部の軸心方向に直交する方向に対面する側壁面と前記塗布具との当接を阻害する突起が前記収納室の内部に突設されており、
この突起には、この突起に向けて前記化粧筆を移動させたときに、この化粧筆を前記収納室の開口部から脱出させる上方向に摺接案内する、湾曲面又は傾斜面を有するガイド部が形成されていることを特徴とする化粧品用容器。 - 棒状の把持部の先端に塗布具を有する化粧筆と、この化粧筆を収納する収納室とを具備した化粧品用容器において、
前記収納室は、前記化粧筆を囲繞する周壁と上方に向けて開放された開口部とを備えており、
この収納室の内部に前記化粧筆を収納した状態において、前記周壁のうち前記把持部の軸心方向に直交する方向に対面する側壁面と前記塗布具との当接を阻害する突起が前記収納室の内部に突設されており、
この突起には、この突起に向けて前記化粧筆を移動させたときに、この化粧筆を前記収納室の開口部から脱出させる上方向に摺接案内する、上凸の湾曲形状又は上凸の屈曲形状を有するガイド部が形成されていることを特徴とする化粧品用容器。 - 前記収納室の内部に突設された突起には、この突起と前記把持部との間に隙間を形成する窪みが形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の化粧品用容器。
- 前記収納室の内部には、複数の化粧筆を並行に収納しており、前記収納室の内部に突設された突起は、各化粧筆の間に配置されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の化粧品用容器。
- 棒状の把持部の先端に塗布具を有する化粧筆と、この化粧筆を収納する収納室とを具備した化粧品用容器において、
前記収納室は、前記化粧筆を囲繞する周壁と上方に向けて開放された開口部とを備えており、
この収納室の内部に前記化粧筆を収納した状態において、前記周壁のうち前記把持部の軸心方向に直交する方向に対面する側壁面と前記塗布具との当接を阻害する突起が前記把持部の胴部外周に突設されており、
この突起には、前記側壁面に向けて前記化粧筆を移動させたときに、この化粧筆を前記収納室の開口部から脱出させる上方向に摺接案内する、湾曲面又は傾斜面を有するガイド部が形成されていることを特徴とする化粧品用容器。 - 前記把持部の胴部外周に突設された突起は、前記化粧筆を把持部の領域と塗布具の領域とに仕切るフランジ状に形成されており、把持部の軸心方向から見た形状が楕円形又は菱形とされていて、この楕円形又は菱形の外周部分で前記ガイド部が構成されていることを
特徴とする請求項6に記載の化粧品用容器。
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