JP4430818B2 - オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを回収するプロセス - Google Patents

オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを回収するプロセス Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを再生するプロセスに関する。特に、本発明は、カチオン交換材料および電気化学セルを用いて、水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩を含有する溶液から、水酸化オニウムを再生するプロセスに関する。
【0002】
(発明の背景)
水酸化オニウム(例えば、水酸化第四級アンモニウム(水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)および水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)を含めて))は、何年にもわたって知られている強力な有機塩基である。水酸化第四級アンモニウムは、ゼオライト製造および高分子製造での使用を含めて、種々の用途が発見されている。水酸化第四級アンモニウムの水溶液(特に、TMAH溶液)はまた、印刷回路基板およびマイクロ電子チップの製作でのフォトレジスト用の現像液として、広範に使用されている。種々の理由のために、印刷回路基板およびマイクロ電子チップの製作で使用される現像液の全量を最小にするのが望ましい。水酸化物現像液の全量を最小にする1方法には、その廃棄現像液を再使用することがある。現像液を再使用することにより、その量の損失が減り、処分の問題が少なくなる。
【0003】
廃棄現像液は、イオン性不純物および非イオン性不純物を含めた不純物を含有する。イオン性不純物には、種々の金属カチオン(例えば、ナトリウム、カリウム、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、銅およびカルシウム);およびアニオン(例えば、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、炭酸イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン)を含有する。非イオン性不純物には、フォトレジスト、界面活性剤、アミンおよび非常に多くの他の有機分子が挙げられる。廃棄現像液はまた、比較的に低い濃度のこの水酸化物現像液を含有する。従って、水酸化物現像液が再使用されて、それにより、印刷回路基板およびマイクロ電子チップの製作で使用される現像液の全量を最小にし得るように、使用可能な形状で、この水酸化物現像液を効果的に回収することが、引き続いて必要とされている。
【0004】
米国特許第4,714,530号(Haleら)は、高純度水酸化第四級アンモニウムを調製する電解プロセスを記述しており、このプロセスは、カチオン交換膜により分離されたカソード液隔室およびアノード液隔室を包含するセルを使用する。このプロセスは、水酸化第四級アンモニウムの水溶液をこのアノード液隔室に充填すること、このカソード液隔室に水を添加すること、およびこの電解セルに直流を通して、このカソード液隔室にて、より高い純度の水酸化第四級アンモニウム(これは、引き続いて、回収される)を生成することを包含する。この’530特許はまた、その改良を記述しており、これは、この水酸化第四級アンモニウムをこの電解セルのアノード液隔室に充填する前に、この水酸化物を高温で加熱することを包含する。
【0005】
米国特許第4,938,854号(Sharifianら)もまた、潜在ハロゲン化物含量を少なくすることにより、水酸化第四級アンモニウムを精製する電解プロセスを記述している。この電解セルは、アニオンまたはカチオン選択性膜であり得る仕切板により、アノード液隔室とカソード液隔室とに分割され得る。このカソード液隔室にあるカソードは、亜鉛、カドミウム、スズ、鉛、銅またはチタン、またはそれらの合金、水銀または水銀アマルガムを含有する。
【0006】
特開昭60−131985号(1985年)(Takahashiら)は、カチオン交換膜によりアノードチャンバとカソードチャンバとに分割された電解セルにて、高純度水酸化第四級アンモニウムを製造する方法を記述している。このアノードチャンバには、不純物を含有する水酸化第四級アンモニウム溶液が充填され、そしてこのカソードチャンバに水を充填した後、2個の電極間には、直流が供給される。精製した水酸化第四級アンモニウムは、このカソードチャンバから得られる。この精製した水酸化第四級アンモニウムは、少ない量のアルカリ金属、アルカリ土類金属、アニオンなどを含有する。
【0007】
米国特許第5,439,564号および第5,545,309号(Shimizuら)は、有機水酸化第四級アンモニウムを含有する廃液をカチオン交換材料と接触させること、このカチオン交換材料から有機第四級アンモニウムカチオンを溶離すること、およびこの溶離液を2チャンバ電解セル(これは、アノード、カソードおよびカチオン交換膜を備えている)で電解することにより、この廃液を処理する方法に関する。この電解セルのカソードチャンバから、有機水酸化第四級アンモニウムが得られる。
【0008】
(発明の要旨)
1実施態様では、本発明は、オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを回収するプロセスに関し、このプロセスは、以下を包含する:このオニウム化合物に由来のオニウムカチオンの少なくとも一部がカチオン交換材料により吸着されるように、この溶液をこのカチオン交換材料と接触させること;酸をこのカチオン交換材料と接触させて、オニウム塩を溶離すること;このオニウム塩を電気化学セルに充填して、このセルに電流を通し、それにより、この水酸化オニウムを再生させることであって、この電気化学セルは、少なくとも3個の隔室、カソード、アノード、およびこのアノードからこのカソードの順に、双極膜およびカチオン選択性膜を包含する;およびこのセルからこの水酸化オニウムを回収すること。
【0009】
他の実施態様では、本発明は、オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを回収するプロセスに関し、このプロセスは、以下を包含する:このオニウム化合物に由来のオニウムカチオンの少なくとも一部がカチオン交換材料により吸着されるように、この溶液をこのカチオン交換材料と接触させること;酸をこのカチオン交換材料と接触させて、オニウム塩を溶離すること;このオニウム塩を電気化学セルに充填して、このセルに電流を通し、それにより、この水酸化オニウムを再生させることであって、この電気化学セルは、少なくとも2個の隔室、カソード、アノード、およびそれらの間のアニオン選択性膜を包含する;およびこのセルからこの水酸化オニウムを回収すること。
【0010】
さらに他の実施態様では、本発明は、第四級アンモニウム化合物を含有する溶液から水酸化第四級アンモニウムを回収するプロセスに関し、このプロセスは、以下を包含する:この第四級アンモニウム化合物に由来の第四級アンモニウムカチオンの少なくとも一部がカチオン交換材料により吸着されるように、この溶液をこのカチオン交換材料と接触させること;無機酸をこのカチオン交換材料と接触させて、第四級アンモニウム塩を溶離すること;この第四級アンモニウム塩を電気化学セルに充填して、このセルに電流を通し、それにより、この水酸化第四級アンモニウムを再生させることであって、この電気化学セルは、少なくとも4個の隔室、カソード、アノード、およびこのアノードからこのカソードの順に、双極膜、アニオン選択性膜およびカチオン選択性膜を包含する;およびこのセルからこの水酸化第四級アンモニウムを回収すること。
【0011】
なおさらに他の実施態様では、本発明は、テトラメチルアンモニウム化合物を含有する廃液から水酸化テトラメチルアンモニウムを回収するプロセスに関し、このプロセスは、以下を包含する:このテトラメチルアンモニウム化合物に由来のテトラメチルアンモニウムカチオンの少なくとも一部がカチオン交換樹脂により吸着されるように、この廃液をこのカチオン交換樹脂と接触させること;無機酸をこのカチオン交換樹脂と接触させて、テトラメチルアンモニウム塩を溶離すること;このテトラメチルアンモニウム塩を電気化学セルに充填して、このセルに電流を通し、それにより、この水酸化テトラメチルアンモニウムを再生させることであって、この電気化学セルは、少なくとも5個の隔室、カソード、アノード、およびこのアノードからこのカソードの順に、第一双極膜、アニオン選択性膜、カチオン選択性膜および第二双極膜を包含する;およびこのセルからこの水酸化テトラメチルアンモニウムを回収すること。
【0012】
特許請求の範囲に記載されている発明のプロセスの結果として、水酸化オニウムの回収溶液を得ることができ、この溶液では、その濃度および純度が高められている。水酸化オニウムの使用済み溶液を再利用することは、費用を節約するだけでなく、新しい水酸化物化合物溶液を合成することおよび付随した高価な精製プロセスの必要性をなくすことおよび廃液の毒性を低くすることにより、環境上の利点もまた、提供する。水酸化オニウムを溶液から除去した後、増加した量の水が回収できる。さらに、多量の化学物質を保管する必要はない。本発明によって得られ得る比較的に高い濃度および純度の水酸化オニウム溶液は、水酸化オニウム溶液が必要とされる非常に多くの用途に効果的に使用され得る。
【0013】
(好ましい実施態様の説明)
本発明のプロセスに従って、これらの水酸化オニウムは、水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩を含有する溶液から再生(生成、精製または再利用)される。本明細書中で使用するオニウム化合物とは、オニウムカチオン(例えば、水酸化オニウムおよびオニウム塩の少なくとも1種)を含有する化合物である。1実施態様では、オニウム化合物を含有する溶液は、印刷回路基板およびマイクロ電子チップの製作に付随したプロセス(特に、現像プロセス)で使用された後の水酸化オニウムの廃液である。このようなプロセスの結果として、不純物が入り、この溶液を汚染する。言い換えれば、オニウム化合物を含有する溶液は、水酸化オニウムの使い捨て廃液であり得る。他の実施態様では、オニウム化合物を含有する溶液は、あるプロセスで使用した後のオニウム塩の廃液である。この溶液または廃液は、他の化合物(例えば、上記および下記不純物および/または水酸化オニウムに対応するオニウム塩)を含有し得る。
【0014】
本発明のプロセスに従って処理されるオニウム化合物を含有する溶液は、酸化可能液体および約0.01重量%〜約50重量%のこのオニウム化合物を含有する混合物(好ましくは、溶液)であり、一般に、変化量の1種以上の望ましくない不純物、例えば、アニオン(例えば、ハロゲン化物、炭酸塩、ギ酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、硫酸塩など)、ある種のカチオン(例えば、亜鉛およびカルシウム、ナトリウム、カリウムを含めた金属)およびある種の中性の種(例えば、フォトレジスト、メタノール、アミンなど)を含有する。この酸化可能液体は、水、水および有機液体の混合物、または有機液体であり得る。有機液体には、アルコール、例えば、メタノールおよびエタノール、グリコールなどが挙げられる。
【0015】
1実施態様では、本発明のプロセスは、高純度の水酸化オニウムを生じつつ、オニウム化合物の溶液(例えば、水酸化第四級アンモニウムの溶液)中に存在するイオン性不純物および非イオン性不純物の両方の量を少なくするのに効果的である。さらに他の実施態様では、本発明のプロセスにより、高純度の水酸化オニウムを生じつつ、金属イオン不純物ならびにオニウム化合物(例えば、水酸化第四級アンモニウム)の溶液中の有機不純物が低下する。他の実施態様では、本発明のプロセスは、精製した水酸化オニウム(例えば、水酸化第四級アンモニウム、水酸化第四級ホスホニウムおよび水酸化第三級スルホニウム)を調製する際に有用である。
【0016】
これらの水酸化オニウムは、一般に、次式により特徴付けられ得る:
A(OH)X (I)
ここで、Aは、オニウム基であり、そしてxは、Aの原子価に等しい整数である。オニウム基の例には、アンモニウム基、ホスホニウム基、およびスルホニウム基が挙げられる。1実施態様では、この水酸化オニウムは、有用な回収率を可能にするために、水、アルコールまたは他の有機液体またはそれらの混合物のような溶液中に、充分に可溶性でなければならない。
【0017】
これらの水酸化第四級アンモニウムおよび水酸化第四級ホスホニウムは、次式により特徴付けられ得る:
【0018】
【化3】
Figure 0004430818
ここで、Aは、窒素原子またはリン原子であり、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、1個〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基、2個〜約20個の炭素原子を含有するヒドロキシアルキルまたはアルコキシアルキル基、アリール基またはヒドロキシアリール基であるか、またはR1およびR2は、Aと一緒になって、複素環式基を形成し得るが、但し、この複素環式基がC=A基を含有する場合、R3は、第二結合(the second bond)である。
【0019】
このアルキル基、R1〜R4は、直線状または分枝状であり得、1個〜20個の炭素原子を含有するアルキル基の特定の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、ヘキサデシル基およびオクタデシル基が挙げられる。R1、R2、R3およびR4はまた、ヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシエチル、およびヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチルなどの種々の異性体)であり得る。好ましい1実施態様では、R1、R2、R3およびR4はまた、独立して、1個〜10個の炭素原子を含有するアルキル基および2個〜3個の炭素原子を含有するヒドロキシアルキル基である。アルコキシアルキル基の特定の例には、エトキシエチル、ブトキシメチル、ブトキシブチルなどが挙げられる。種々のアリール基およびヒドロキシアリール基の例には、フェニル基、ベンジル基、およびベンゼン環が1個以上の水酸基で置換される等価の基が挙げられる。
【0020】
本発明のプロセスに従って再利用または精製され得る水酸化第四級アンモニウムは、式IIIにより表わされ得る:
【0021】
【化4】
Figure 0004430818
ここで、R1、R2、R3およびR4は、式IIで定義したとおりである。好ましい1実施態様では、R1〜R4は、1個〜約4個の炭素原子を含有するアルキル基および2個または3個の炭素原子を含有するヒドロキシアルキル基である。最も多くの場合、本発明のプロセスに従って精製した水酸化第四級アンモニウムは、水酸化テトラメチルアンモニウム(THAH)または水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)である。このような水酸化アンモニウムの特定の例には、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−オクチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化ジエチルジメチルアンモニウム、水酸化メチルトリプロピルアンモニウム、水酸化メチルトリブチルアンモニウム、水酸化セチルトリメチルアンモニウム、水酸化トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、水酸化トリメチルメトキシエチルアンモニウム、水酸化ジメチルジヒドロキシエチルアンモニウム、水酸化メチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、水酸化フェニルトリメチルアンモニウム、水酸化フェニルトリエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリエチルアンモニウム、水酸化ジメチルピロリジニウム、水酸化ジメチルピペリジウム、水酸化ジイソプロピルイミダゾリニウム、水酸化N−アルキルピリジニウムなどが挙げられる。
【0022】
本発明のプロセスに従って精製され得る式II(ここで、A=Pである)により表わされる水酸化第四級ホスホニウムの例には、水酸化テトラメチルホスホニウム、水酸化テトラエチルホスホニウム、水酸化テトラプロピルホスホニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム、水酸化トリメチルヒドロキシエチルホスホニウム、水酸化ジメチルジヒドロキシエチルホスホニウム、水酸化メチルトリヒドロキシエチルホスホニウム、水酸化フェニルトリメチルホスホニウム、水酸化フェニルトリエチルホスホニウムおよび水酸化ベンジルトリメチルホスホニウムなどが挙げられる。
【0023】
別の実施態様では、本発明に従って再利用または精製され得る水酸化第三級スルホニウムは、次式により表わされ得る:
【0024】
【化5】
Figure 0004430818
ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ独立して、1個〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基、2個〜約20個の炭素原子を含有するヒドロキシアルキルまたはアルコキシアルキル基、アリール基またはヒドロキシアリール基であるか、またはR1およびR2は、Sと一緒になって、複素環式基を形成し得るが、但し、この複素環式基がC=S基を含有する場合、R3は、第二結合である。
【0025】
式IVにより表わされる水酸化第三級スルホニウムの例には、水酸化トリメチルスルホニウム、水酸化トリエチルスルホニウム、水酸化トリプロピルスルホニウムなどが挙げられる。
【0026】
水酸化オニウムは、市販されている。さらに、水酸化オニウムは、対応するオニウム塩(例えば、対応するハロゲン化オニウム、炭酸オニウム、ギ酸オニウム、硫酸オニウムなど)から調製され得る。種々の調製プロセスは、米国特許第4,917,781号(Sharifianら)および第5,286,354号(Bardら)で記述されており、これらは、本明細書中で参考として援用されている。この水酸化オニウムが、いかにして得られるかまたは調製されるかについては、特定の制限はない。
【0027】
これらのオニウム塩は、任意の上記オニウムカチオンと塩アニオンまたは酸アニオンとの組合せにより、表わされる。式I〜IVの任意の1個を参照すると、そのOH-アニオンが塩または酸アニオンで置換されるとき、オニウム塩が示される。塩アニオンには、酢酸塩、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物)、重炭酸塩および炭酸塩、ギ酸塩、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩などが挙げられる。
【0028】
カチオン交換材料と接触する前に、この水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩および/または不純物を含有する溶液は、必要に応じて、濃縮されるか、そうでなければ、前処理され得る。すなわち、この溶液中の水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩の濃度は、このカチオン交換材料との接触前に高められ得るか、そして/または種々の不純物は、このオニウム化合物溶液から除去され得る。
【0029】
ある実施態様では、このカチオン交換材料との接触前に、この水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩の溶液を濃縮するのが好ましい。濃縮手順は、当業者に公知であり、とりわけエバポレーション、蒸留、ナノ濾過(nanofiltration)および逆浸透などが挙げられる。同様に、これらの濃縮手順は、必要に応じて、電気化学セルの供給隔室に充填されたオニウム塩溶液(さらに、以下で記述する)を濃縮するのに使用され得る。
【0030】
他の実施態様では、本発明に従ってこのカチオン交換材料と接触する前に、このオニウム化合物の溶液を、ある濾過形態で前処理することが好ましい。種々の型の濾過が実行でき、これには、重力濾過、微細濾過(例えば、ナノ濾過)、クロスフロー濾過、カートリッジ濾過、真空濾過および加圧濾過が挙げられる。関連したストレイニング(straining)およびスクリーニング前処理もまた実行され得る。フィルター膜は、液体から固体を分離するのに有用な公知材料から製造でき、これには、プラスチック(例えば、PTFE、PVDF、PET、ナイロン、ポリエチレンおよびポリプロピレン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、再生セルロース、ニトロセルロース)、紙(無灰(ashless)紙を含めて)、種々の繊維(ガラス繊維を含めて)、および種々の微粒子(活性炭、シリカ、砂などを含めて)が挙げられる。あるいは、前処理は、このオニウム化合物の溶液を種々の微粒子材料(例えば、活性炭)と接触させることを包含でき、その結果、有機不純物は吸収され、それにより、この微粒子材料により、溶液から除去される。
【0031】
ある実施態様では、1形式(または1通過)より多い濾過前処理が実行でき、各濾過前処理は、異なる種の不純物を除去し得るようにされる。例えば、1実施態様では、2回の濾過前処理が実行される:有機不純物は、重力濾過により、実質的にまたは部分的に除去され、そして金属不純物は、その溶液のpHを高めてある種の金属を不溶性水酸化物として形成させ、それにより、濾過(それゆえ、これらの不溶性種の分離)を容易にした後、他の重力濾過の通過により、実質的にまたは部分的に除去される。
【0032】
他の実施態様では、本発明に従ってこのカチオン交換材料との接触する前に、このオニウム化合物の溶液を、ある形態の金属処理で前処理することが好ましい。金属前処理は、このオニウム化合物の溶液から、過剰の金属不純物を除去する。1実施態様では、金属前処理は、このオニウム化合物の溶液を金属除去用の予備イオン交換材料と接触させることを包含する。この予備イオン交換材料は、好ましくは、予備カチオン交換材料であり、これは、このオニウム化合物の溶液中の金属イオン不純物の少なくとも一部がこの予備イオン交換材料により吸収されるように、金属カチオンとオニウムカチオンとを選択的に識別し得る。例えば、ナトリウムが親和性を有する予備イオン交換材料は、本発明に従ってこのカチオン交換材料と接触する前に、このオニウム化合物の溶液からナトリウムを除去するための金属前処理として使用できる。
【0033】
他の実施態様では、金属前処理は、このオニウム化合物の溶液を金属錯化(complexing)化合物と接触させることを包含する。金属錯化化合物は、このオニウム化合物の溶液中の金属イオン不純物の少なくとも一部を吸収し、結合し、錯化し、配位し、キレート化しまたはそうでなければ、連結して、それにより、本発明に従ってこのカチオン交換材料と接触する前に、それらを除去する。金属錯化化合物の例には、クラウンエーテル、クリプタンドおよびキレート化化合物(例えば、ジアミン、ジケトネートなど)が挙げられる。
【0034】
さらに他の実施態様では、金属前処理は、このオニウム化合物の溶液を、金属カチオンと不溶性沈殿物(少なくとも部分的に不溶性である)を形成できる酸または塩と接触させて、それにより、本発明に従ってこのカチオン交換材料と接触する前に、溶液からその沈殿物、従ってこの金属の容易な除去を可能にすることを包含する。
【0035】
本発明によれば、オニウム化合物を含有する溶液は、カチオン交換材料と接触され、このカチオン交換材料が、この溶液中のオニウムカチオン(水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩に由来のカチオン)を吸収するようにされる。このカチオン交換材料は、オニウム化合物から誘導されたオニウムカチオンを効果的に吸収する任意のイオン交換材料であり得る。このカチオン交換材料は、弱酸性カチオン交換材料または強酸性カチオン交換材料のいずれかであり得る。このカチオン交換材料のベースは、有機カチオン交換材料(例えば、カチオン交換樹脂)または無機カチオン交換材料(例えば、ゼオライト、シリカゲルなど)のいずれかであり得る。
【0036】
このカチオン交換材料は、粉末、ペレット、顆粒、フィルムおよび/または繊維材料のいずれか1種の形態であり得る。2種以上のカチオン交換材料は、このオニウム化合物溶液の素性および特性に依存して、例えば、弱酸性カチオン交換材料および強酸性カチオン交換材料の組合せとして、無機カチオン交換材料および有機カチオン交換材料の組合せ、それぞれが異なる形態(例えば、粉末および繊維)の2種以上のカチオン交換材料の組合せとして、組み合わされ得る。このカチオン交換材料の取扱性、経済的な局面およびイオン交換性能を考えると、顆粒弱酸性カチオン交換樹脂および/または強酸性カチオン交換樹脂が好ましい。
【0037】
このカチオン交換材料の例には、ゲル化または多孔形状カチオン交換樹脂が挙げられ、これらは、例えば、スチレン重合体または共重合体(例えば、ポリスチレンなど)、アクリル重合体または共重合体(例えば、ポリアクリル樹脂など)、メタクリル重合体および共重合体(例えば、ポリメタクリル樹脂など)およびテトラフルオロエチレン重合体または共重合体(例えば、ポリテトラフルオロエチレンなど))のベースの重合体または共重合体に、または変性重合体または共重合体(これは、これらの重合体または共重合体を架橋剤(例えば、ジビニルベンゼンなど)で変性することにより、調製される)に、スルホン酸基またはカルボン酸基を導入することにより、製造される。これらのカチオン交換材料には、さらに、リン酸および亜リン酸樹脂、ならびに無機カチオン交換材料(例えば、ゼオライト、シリカゲルなど)が挙げられる。
【0038】
特定の好ましい例には、Rohm & Haas Co.およびDow Chemical Co.から、それぞれ、AMBERLITE(登録商標)およびDOWEX(登録商標)の商品名で販売されているカチオン交換樹脂が挙げられる。さらに特定の例には、Rohm & Hass Co.から得たAMBERLITEの商品名(例えば、IR−100、IR−105、IR−105G、IR−112、IR−120、IR−122、IR−124、IRC−50、IRC−76、およびIRC−84SP)およびDUOLITEの商品名(例えば、C−280、C−291、C−433およびC−464)のもの;Sumitomo Chemical Co.から得たC−464;Dow Chemical Co.から得たDOWEXの商品名(例えば、HGRW2、HCR−S、HGRW2、MWC−1、50WX2、50WX4、および50WX8)およびMONOSPHERE DOWEXの商品名(例えば、C350、C500およびC650)のもの;Sybronから得たIonac CCおよびC−267;Organo Co.から得た種々のカチオン交換樹脂;およびMitsubishi Kasei Corp.から得たDIAIONの商品名(例えば、PK216H、PK212、PK228、HPK25、SK−1BS、SK−104、SK−112、SK−116、WK20、WK40およびWK100)のものが挙げられる。好ましい実施態様では、このカチオン交換樹脂は、Rohm & Haas Co.から得たIRC−84SPの少なくとも1種;Dow Chemical Co.から得たMONOSPHERE DOWEX C350、C500およびC650;およびMitsubishi Kasei Corp.から得たPK216H、PK212およびWK40である。
【0039】
水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩を含有する溶液をこのカチオン交換材料と接触するためには、このカチオン交換材料の素性および形態に従って、任意の公知方法が使用され得る。例えば、カラムシステム(この場合、このオニウム化合物を含有する溶液は、カチオン交換材料を充填したカラムに、連続的に通過される)、およびバッチシステム(この場合、このオニウム化合物を含有する溶液に、カチオン交換材料が添加され、後者は、それらを攪拌することにより、前者と接触されて、その後、そのブレンドは、固液分離用に濾過される)が使用され得る。
【0040】
次いで、このカチオン交換材料により先に吸収されたオニウムカチオンが溶出されてそこから除去されるような任意の様式で、酸は、このカチオン交換材料と接触される。カラムシステムが使用される実施態様では、この酸は、並流または向流様式で、このカラムに添加され得る。ヒドロニウムイオンは、オニウムイオンに取って代わるので、本発明のプロセスでは、再使用のために、新鮮なカチオン交換材料が利用できる。
【0041】
この溶出工程で使用する酸の選択は、このカチオン交換材料の素性、このオニウムカチオンの素性に従って、および電気化学セルが関与する工程に関連して、決定される。この酸は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、炭酸、リン酸、亜リン酸など)および有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、シュウ酸など)から選択され得る。1実施態様では、この酸は、約5未満のpKa、好ましくは、約4未満のpKaを有する。この酸の濃度は、広く変化し得、約0.01%より高い形態から約20%より高い形態まで、広い範囲から選択され得る。この酸は、好ましくは、無機酸である。特に、約0.05%より高い値または約2.0%より高い値の濃度を有する炭酸、塩酸または希硫酸がさらに好ましい。
【0042】
酸は、このカチオン交換材料と接触され、これによりオニウム塩が溶出する。このカチオン交換材料から溶出したオニウム塩は、少なくとも部分的には、オニウムカチオン(これは、このカチオン交換材料と最初に接触された溶液中の水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩から誘導される)およびアニオン(これは、このカチオン交換材料と接触された酸から誘導される)を含有する化合物から構成される。
【0043】
溶出したオニウム塩には、このオニウムカチオンおよび上で列挙した対応する任意の酸アニオンにより構成された塩が挙げられる。特定の典型的な例には、重炭酸オニウム、塩化オニウム、臭化オニウム、硝酸オニウム、リン酸オニウム、ギ酸オニウム、酢酸オニウムおよび硫酸オニウムの少なくとも1種、または上で列挙した任意の固有の酸アニオンに対応する任意の塩が挙げられる。
【0044】
このオニウム塩がこのカチオン交換材料から溶出されるとき、集められる酸の量を最小にするのが望ましい。殆どの実施態様では、ある種の酸が常に集められるものの、集められる酸の量は、この酸の流速、およびこのカチオン交換材料と接触された酸およびオニウム化合物の濃度を変えることにより、最小化され得る。望ましい流速および濃度は、このカチオン交換材料の素性、ならびにこのオニウムカチオンおよび酸の素性に依存して、変化する。流速および濃度のレベルは、当業者により決定され得る。
【0045】
本発明のプロセスに従って、水酸化オニウム(例えば、上記のもの)は、電気化学セルが関与するプロセスで再生(製造、精製または再利用)される。この電気化学セルには、電解セル中の電気分解または電気透析セル中の電気透析が関与し得る。この電気化学セルは、一般的に言えば、少なくとも、アノード、カソードおよびアニオン選択性膜か、またはアノード、カソード、カチオン選択性膜および双極膜か、いずれかを包含し、これらのいずれかは、このアノードとカソードとの間での操作上の配置のために組み立てられた1個またはそれ以上のユニットセルを有し得る。種々のユニットセルおよび複数のユニットセルを包含する多数の電解セルおよび電気透析セルが本明細書中で記述されており、これらは、本発明のプロセスで有用である。複数ユニットセルは、アノードとカソードとの間の多数の隔室により規定され得るか、または複数ユニットセルは、アノードおよびカソードを包含する多数の隔室により規定され得る。アノードおよびカソードを包含する複数ユニットセルは、単極配置または双極配置をとり得る。使用され得るユニットセルの数には、特定の限度はない。それにもかかわらず、1実施態様では、本発明に従って使用される電気化学セルは、1個〜約25個のユニットセル、好ましくは、1個〜約10個のユニットセルを包含する。
【0046】
これらのユニットセルは、このアノード、カソードならびにアニオン選択性膜、カチオン選択性膜および双極膜(これらは、微細孔拡散障壁、フィルターとして作用し得るか、またはある種のイオンがそこを通過できるまたはできない制御細孔サイズまたは細孔サイズ分布を有し得る)の少なくとも1つにより規定された少なくとも2個または3個のいずれかの隔室を包含し得る。本発明で使用される電気化学セルで有用な種々のアニオン選択性膜、カチオン選択性膜および双極膜が、以下でさらに詳細に記述される。
【0047】
本発明による電気化学セルは、少なくとも、2個または3個のいずれかの隔室を包含する。少なくとも2個の隔室を包含する電気化学セルは、一般に、供給隔室および酸隔室を有する。少なくとも3個の隔室を包含する電気化学セルは、一般に、供給隔室、回収隔室、および酸隔室および緩衝隔室の少なくとも1個を有する。必要に応じて、本発明による電気化学セルは、さらに、通過隔室を包含し得る。ある実施態様では、本発明による電気化学セルは、上記隔室の各々の2個またはそれ以上を有し得る。他の実施態様では、この電気化学セルは、上で列挙した1個以上の隔室の2個以上を有し得る。例えば、1実施態様では、電気化学セルは、供給隔室、2個の緩衝隔室および回収隔室を有し得る。
【0048】
各隔室には、溶液が充填される。この溶液は、水ベース、アルコールまたはグリコールベース、他の有機溶液またはその組合せであり得る。言い換えれば、これらの溶液は、水、水および有機液体の混合物、または有機液体を含有し得、この場合、この有機液体には、アルコール(例えば、メタノールおよびエタノール)、グリコールなどが挙げられる。好ましい実施態様では、各隔室に充填される溶液は、水溶液である。
【0049】
この供給隔室に充填される溶液は、このカチオン交換材料から溶出されたオニウム塩を含有する。この供給隔室に最初に充填されたオニウム塩の濃度は、約0.1M〜約6Mの範囲である。好ましい実施態様では、この供給隔室に充填された溶液中のオニウム塩の濃度は、約0.5M〜約1.5Mである。2個以上の供給隔室を包含する電気化学セルでは、これらの供給隔室に充填される溶液中のオニウム塩の濃度は、各供給隔室に対して、同一または異なり得る。この供給隔室は、その用語が暗示しているように、まず、本発明により処理されるカチオン交換材料と最初に接触した溶液に由来するオニウムカチオンを含有するオニウム塩溶液を保持している。
【0050】
ある実施態様では、この供給隔室からは、精製した水酸化オニウムが回収される。例えば、アニオン選択性膜だけを包含する電気化学セルが関与している実施態様では、電流を加えた後、この供給隔室(これは、このアニオン選択性膜およびカソードにより、規定される)から、精製した水酸化オニウムが回収される。同様に、アニオン選択性膜および第一および第二双極膜を包含する電気化学セルが関与している実施態様では、電流を加えた後、この供給隔室(これは、このアニオン選択性膜およびこれらの双極膜の1個により、規定される)から、精製した水酸化オニウムが回収される。
【0051】
この回収隔室は、もし存在するなら、まず、溶液(好ましくは、水溶液)で満たされる。この回収隔室に充填される溶液は、イオン性化合物を含有し得るかまたは含有し得ない。イオン性化合物とは、溶液中にて部分的または完全にイオン化する化学化合物(例えば、電解質)である。イオン性化合物の例には、塩、金属塩および酸、または水中に置いたときアニオンまたはカチオンを形成する任意の化合物が挙げられる。好ましい実施態様では、このイオン性化合物は、この供給隔室に充填されたオニウム塩と同じである(またはこの回収または供給隔室から回収された水酸化オニウムと同じである)。他の実施態様では、このイオン性化合物は、この供給隔室に充填されたオニウム塩とは異なる。この電気化学セルに電流を通した後、この水酸化オニウムは、一定濃度で、この回収隔室から回収されるか、またはそうでなければ、得られる。1実施態様では、この回収隔室中での水酸化オニウムの濃度は、約0.5Mより高い。他の実施態様では、この回収隔室中での水酸化オニウムの濃度は、約1Mより高い。さらに別の実施態様では、この回収隔室中での水酸化オニウムの濃度は、約2Mより高い。これらの値は、電気化学セルに回収隔室が存在しない実施態様において、この供給隔室からの水酸化オニウムの回収に適用できる。2個またはそれ以上の回収隔室を包含する電気化学セルでは、これらの回収隔室から回収される溶液中の有機水酸化物の濃度は、各回収隔室に対して、同一または異なり得る。
【0052】
この緩衝隔室は、もし存在するなら、一定濃度で、イオン性化合物の溶液を含有する。イオン性化合物を含有する緩衝隔室は、導電性を維持して低い操作セル電圧を可能にするのに役立つ。この緩衝隔室に充填された溶液中のイオン性化合物の濃度は、約0.1M〜約5Mの範囲である。好ましい実施態様では、この濃度は、約0.5M〜約2Mである。また、最も好ましい実施態様では、この濃度は、約0.7M〜約1.5Mである。2個またはそれ以上の緩衝隔室を含有する電気化学セルでは、この緩衝隔室に充填された溶液中のイオン性化合物の濃度は、各緩衝隔室に対して、同一または異なり得る。
【0053】
この通過隔室は、もし存在するなら、まず、溶液(好ましくは、水溶液)で満たされる。この通過隔室に充填される溶液は、イオン性化合物を含有し得るかまたは含有し得ない。このイオン性化合物は、もし存在するなら、この緩衝隔室のイオン性化合物と同一または異なり得る。殆どの実施態様では、この通過隔室は、2個のカチオン交換膜により、規定される。この電気化学セルに電流を通した後、このオニウムカチオンは、通過隔室を使用する実施態様では、この通過隔室を通る。この通過隔室には、ほとんどの望ましくない不純物は通過しないので、この通過隔室は、得られた水酸化オニウムをさらに精製するのに役立つ。
【0054】
この酸隔室は、溶液(好ましくは、水溶液)で満たされる。この酸隔室に充填される溶液は、イオン性化合物を含有し得るかまたは含有し得ない。このイオン性化合物は、もし存在するなら、この緩衝隔室のイオン化合物と同一または異なり得る。この酸隔室に充填された溶液中のイオン性化合物の濃度は、約0.1M〜約6Mの範囲である。好ましい実施態様では、この濃度は、約0.2〜約3Mである。また、最も好ましい実施態様では、この濃度は、約0.5M〜約1.5Mである。この電気化学セルに電流を通した後、このオニウムカチオンは、このカソードの方へと移動するのに対して、オニウム塩アニオンは、この供給隔室からこの酸隔室へと通る。その酸は、この酸隔室から回収され、そして水酸化オニウムおよび/またはオニウム塩を含有する溶液をこのカチオン交換材料と接触した後、このカチオン交換材料と接触した酸として、特に、連続操作で、再使用される。
【0055】
本発明で使用され得る電気化学セルのいくつかの実施態様を、図面を参照して、記述する。図面では、種々の電気化学セルの多くの実施態様が記載されているものの、これらの図面で具体的に記載されていない多くの追加実施態様が、本発明の範囲内で存在することは、当業者に容易に明らかとなる。
【0056】
図1では、1実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード11、カソード12およびユニットセル(これは、アノード11から始まって順に、アニオン選択性膜13を含む)を包含する電気化学セル10の概略図である。電気化学セル10は、2個の隔室、すなわち、酸隔室14および供給隔室15を包含する。
【0057】
図1で図示した電気化学セル10の操作では、オニウム塩は、供給隔室15に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、酸隔室14に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そしてアニオン選択性膜13を通って、酸隔室14へと入る。そのオニウムカチオンは、この供給隔室中の水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このアニオン選択性膜を通過し得、それゆえ、この酸隔室へと移動し得る。再生水酸化オニウムが形成され、そして供給隔室15から回収される。好ましい実施態様では、酸は、酸隔室14から回収され得る。
【0058】
図2では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード21、カソード22およびユニットセル(これは、アノード21から始まって順に、アニオン選択性膜23およびカチオン選択性膜24を含む)を包含する電気化学セル20の概略図である。電気化学セル20は、3個の隔室、すなわち、酸隔室25、供給隔室26および回収隔室27を包含する。
【0059】
図2で図示した電気化学セル20の操作では、オニウム塩は、供給隔室26に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、酸隔室25および回収隔室27に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そしてアニオン選択性膜23を通って、酸隔室25へと入る。そのオニウムカチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そしてカチオン選択性膜24を通って、この回収隔室へと入り、その場所で、それは、水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードへは引きつけられず、アニオン選択性膜23を通過し得るか、および/またはカチオン選択性膜24を通過せず、それゆえ、供給隔室26内にとどまるか、および/または酸隔室25へと移動する。再生水酸化オニウムが形成され、そして回収隔室27から回収される。好ましい実施態様では、酸は、酸隔室25から回収され得る。
【0060】
図3では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード31、カソード32およびユニットセル(これは、アノード31から始まって順に、第一双極膜33、アニオン選択性膜34および第二双極膜35を含む)を包含する電気化学セル30の概略図である。電気化学セル30は、4個の隔室、すなわち、第一緩衝隔室36、酸隔室37、供給隔室38および第二緩衝隔室39を包含する。
【0061】
図3で図示した電気化学セル30の操作では、オニウム塩は、供給隔室38に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、酸隔室37および第一および第二緩衝隔室36および39に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そしてアニオン選択性膜34を通って、酸隔室37へと入る。そのオニウムカチオンは、この供給隔室内にとどまり、その場所で、それは、この双極膜のアノード側で形成された水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、アニオン選択性膜34を通過し得る。再生水酸化オニウムが形成され、そして供給隔室38から回収される。好ましい実施態様では、酸は、酸隔室37から回収され得る。
【0062】
図4では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード41、カソード42およびユニットセル(これは、アノード41から始まって順に、双極膜43およびカチオン選択性膜44を含む)を包含する電気化学セル40の概略図である。電気化学セル40は、3個の隔室、すなわち、緩衝隔室45、供給隔室46および回収隔室47を包含する。
【0063】
図4で図示した電気化学セル40の操作では、オニウム塩は、供給隔室46に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、緩衝隔室45および回収隔室47に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、供給隔室46内にとどまる。そのオニウムカチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そしてカチオン選択性膜44を通って、回収隔室47へと入り、その場所で、それは、このカソードの表面で形成された水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードへは引きつけられないか、および/またはカチオン選択性膜44を通過せず、それゆえ、供給隔室46内にとどまる。再生水酸化オニウムが形成され、そして回収隔室47から回収される。好ましい実施態様では、酸は、供給隔室46から回収され得る。
【0064】
図5では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード51、カソード52およびユニットセル(これは、アノード51から始まって順に、第一双極膜53、カチオン選択性膜54および第二双極膜55を含む)を包含する電気化学セル50の概略図である。電気化学セル50は、4個の隔室、すなわち、第一緩衝隔室56、供給隔室57、回収隔室58および第二緩衝隔室59を包含する。
【0065】
図5で図示した電気化学セル50の操作では、オニウム塩は、供給隔室57に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、第一および第二緩衝隔室56および59ならびに回収隔室58に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、供給隔室57内にとどまる。そのオニウムカチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そしてカチオン選択性膜54を通って、回収隔室58へと入り、その場所で、それは、第二双極膜55のアノード側の表面で形成された水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードに引きつけられないか、および/またはカチオン選択性膜54を通過せず、それゆえ、供給隔室57内にとどまる。再生水酸化オニウムが形成され、そして回収隔室58から回収される。好ましい実施態様では、酸は、供給隔室57から回収され得る。
【0066】
図6では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード61、カソード62およびユニットセル(これは、アノード61から始まって順に、双極膜63、アニオン選択性膜64およびカチオン選択性膜65を含む)を包含する電気化学セル60の概略図である。電気化学セル60は、4個の隔室、すなわち、緩衝隔室66、酸隔室67、供給隔室68および回収隔室69を包含する。
【0067】
図6で図示した電気化学セル60の操作では、オニウム塩は、供給隔室68に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、緩衝隔室66、酸隔室67および回収隔室69に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そしてアニオン選択性膜64を通って、酸隔室67へと入る。そのオニウム塩カチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そしてカチオン選択性膜65を通って、回収隔室69へと入り、その場所で、それは、水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードに引きつけられず、アニオン選択性膜64を通過するか、および/またはカチオン選択性膜65を通過せず、それゆえ、供給隔室68内にとどまるか、および/または酸隔室67へと移動する。再生水酸化オニウムが形成され、そして回収隔室69から回収される。好ましい実施態様では、酸は、酸隔室67から回収され得る。
【0068】
図7では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード71、カソード72およびユニットセル(これは、アノード71から始まって順に、第一双極膜73、アニオン選択性膜74、カチオン選択性膜75および第二双極膜76を含む)を包含する電気化学セル70の概略図である。電気化学セル70は、5個の隔室、すなわち、第一緩衝隔室77、酸隔室78、供給隔室79、回収隔室80および第二緩衝隔室81を包含する。
【0069】
図7で図示した電気化学セル70の操作では、オニウム塩は、供給隔室79に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、第一および第二緩衝隔室77および81、酸隔室78ならびに回収隔室80に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そしてアニオン選択性膜74を通って、酸隔室78へと入る。そのオニウム塩カチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そしてカチオン選択性膜75を通って、回収隔室80へと入り、その場所で、それは、水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードに引きつけられず、アニオン選択性膜74を通過するか、および/またはカチオン選択性膜75を通過せず、それゆえ、供給隔室79内にとどまるか、および/または酸隔室78へと移動する。再生水酸化オニウムが形成され、そして回収隔室80から回収される。好ましい実施態様では、酸は、酸隔室78から回収され得る。
【0070】
図8では、別の実施態様の電気化学セルが図示されており、これは、アノード91、カソード92およびユニットセル(これは、アノード91から始まって順に、第一カチオン選択性膜93、第一双極膜94、第一アニオン選択性膜95、第二カチオン選択性膜96、第二双極膜97、第二アニオン選択性膜98、第三カチオン選択性膜99および第四カチオン選択性膜100を含む)を包含する電気化学セル90の概略図である。電気化学セル90は、9個の隔室、すなわち、第一緩衝隔室101、第二緩衝隔室102、第一酸隔室103、第一供給隔室104、第一回収隔室105、第二酸隔室106、第二供給隔室107、第二回収隔室108および第三緩衝隔室109を包含する。
【0071】
図8で図示した電気化学セル90の操作では、オニウム塩は、第一および第二供給隔室104および107に充填される。イオン性化合物の溶液(好ましくは、水溶液)は、第一、第二および第三緩衝隔室101、102および109、第一および第二酸隔室103および106ならびに第一および第二回収隔室105および108に充填される。このアノードとカソードとの間には、電位が確立され維持されて、このセルを横切る電流の流れを生じ、それから、このオニウム塩アニオンは、このアノードの方へと引きつけられ、そして第一および/または第二アニオン選択性膜95および98を通って、第一および/または第二酸隔室103および106へと入る。そのオニウム塩カチオンは、このカソードの方へと引きつけられ、そして第二および/または第三カチオン選択性膜96および99を通って、第一および/または第二回収隔室105および108へと入り、その場所で、それは、水酸化物イオンと合体して、所望の水酸化オニウムを生じる。不純物は、このカソードに引きつけられず、第一および/または第二アニオン選択性膜95および98を通過するか、および/または第二および/または第三カチオン選択性膜96および99を通過せず、それゆえ、第一および/または第二供給隔室104および107内にとどまるか、および/または第一および/または第二酸隔室103および106へと移動する。再生水酸化オニウムが形成され、そして第一および/または第二回収隔室105および108から回収される。好ましい実施態様では、酸は、第一および/または第二酸隔室103および106から回収され得る。
【0072】
本発明のプロセスの操作は、連続式またはバッチ式であり得る。連続プロセスでは、この電気化学セルから回収された酸は、このカチオン交換材料と接触されて、このオニウム塩を溶離し得る。本発明のプロセスの操作は、一般に、連続式であり、特定の成分は、連続的に再循環される。循環は、ポンプ上げおよび/または気体放出により、行われる。
【0073】
この電気化学セルでは、アノードとして、種々の材料が使用され得る。例えば、このアノードは、金属(例えば、チタン塗装電極、タンタル、ニッケル、ジルコニウム、ハフニウムまたはそれらの合金)から製造され得る。一般に、これらのアノードは、非不動態化触媒フィルムを有し、これは、金属性の貴金属(例えば、白金、イリジウム、ロジウムまたはそれらの合金)、または貴金属(例えば、白金、イリジウム、ルテニウム、パラジウムまたはロジウム)の少なくとも1種の酸化物または混合酸化物を含む電気導電性酸化物の混合物を含有し得る。1実施態様では、このアノードは、寸法安定性アノード(例えば、チタンベースを有し、その上に酸化ルテニウムおよび/または酸化イリジウムを備えたアノード)である。好ましい実施態様では、このアノードは、その上に酸化ルテニウムを備えたチタンベースを有する寸法安定性アノードである。
【0074】
電気化学セルでカソードとして使用されてきた種々の材料は、本発明の上記実施態様および他の実施態様で使用されるセルにおいて、包含され得る。カソード材料には、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、ニッケルメッキしたチタン、グラファイト、炭素鋼(鉄)またはそれらの合金などが挙げられる。用語「合金」は、広義に使用され、2種またはそれ以上の金属の密接に結合した混合物、および別の金属上に被覆した金属を含む。
【0075】
本発明のプロセスで利用される電気化学セルは、少なくとも1個のイオン選択性膜を、およびある実施態様では、少なくとも1個の双極膜を含有する。隔室は、以下の2個の間の領域として、規定される:イオン選択性膜および/または双極膜および/またはアノード(単数または複数)および/またはカソード(単数または複数)。このイオン選択性膜および/または双極膜は、拡散障壁および/または気体分離器として機能する。
【0076】
本発明のセルおよびプロセスで使用するカチオン選択性膜は、水酸化オニウムの電気化学的な精製または再利用で使用されてきた任意のものであり得る。好ましくは、このカチオン選択性膜は、耐久性の高い材料(例えば、フルオロカーボン系列をベースにした膜、またはポリスチレン系列またはポリプロピレン系列の低価格の材料に由来の膜)を含有すべきである。しかしながら、好ましくは、本発明で有用なカチオン選択性膜には、カチオン選択性基(例えば、過フルオロスルホン酸および過フルオロスルホン酸/過フルオロカルボン酸)を含むフッ化膜、過フルオロカーボン重合体膜(例えば、E.I.DuPont Nemours & Co.から、「Nafion」の一般商品名称で販売されているもの(例えば、DuPont’s Cationic Nafion 902膜))が挙げられる。他の適切なカチオン選択性膜には、旭硝子のCMVカチオン選択性膜およびカチオン選択性基(例えば、スルホネート基、カルボキシレート基など)含有スチレン−ジビニルベンゼン共重合体膜が挙げられる。Raipore Cationic R1010(Pall RAI製)、およびNEOSEPTA CMHおよびNEOSEPTA CM1膜(徳山曹達製)は、さらに高い分子から成る第四級化合物とを有し、特に有用である。カチオン選択性膜の調製および構造は、Encyclopedia of Chemical Technology(Kirk−Othmer、第3版、第15巻、92〜131頁、Wiley & Sons、New York、1985)の表題「Membrane Technology」の章に記述される。これらのページの内容は、本発明のプロセスで有用であり得る種々のカチオン選択性膜の開示について、本明細書中で参考として援用されている。この電気化学セルでは、少なくとも1個のカチオン選択性膜を使用するのが好ましい。
【0077】
任意のアニオン選択性膜が利用され得、これには、鹹水の淡水化用のプロセスで使用される膜が挙げられる。好ましくは、膜は、このセル中に存在する特定のアニオン(例えば、ハロゲン化物イオン)に関して選択性であるべきである。アニオン膜の調製および構造は、Encyclopedia of Chemical Technology(Kirk−Othmer、第3版、第15巻、92〜131頁、Wiley & Sons、New York、1985)の表題「Membrane Technology」の章に記述されている。これらのページの内容は、本発明のプロセスで有用であり得る種々のアニオン膜の開示について、本明細書中で参考として援用される。
【0078】
この電気化学セルで利用され得る市販のアニオン選択性膜には、以下がある:AMFLON,Series 310(これは、四級アンモニウム基で置換したフッ化重合体をベースにしており、American Machine and Foundry Companyにより製造されている);IONAC MA 3148、MA 3236およびMA3475(これらは、四級アンモニウムで置換し、不均質ポリ塩化ビニルから誘導した重合体をベースにしており、Ritter−Pfaulder Corp.,Permutit Divisionから製造されている);東ソー社から製造されているTosflex IE−SF34またはIE−SA48(これは、アルカリ媒体中で安定であるように設計された膜である);徳山曹達社のNEOSEPTA AMH、NEOSEPTA ACM、NEOSEPTA AFNまたはNEOSEPTA ACLE−SP;および旭硝子のSelemion ASV、Selemion AMVおよびSelemion AAV。1実施態様では、これらのTosflex IE−SF34およびNEOSEPTA AMHアニオン交換膜は、アルカリ溶液(例えば、本発明のプロセスで関与している水酸化物含有溶液)中でそれらが安定性であるために、好ましい。
【0079】
この電気化学セルで使用する双極膜は、3個の部分(カチオン選択側または領域、アニオン選択側または領域、ならびにこれらの2個の領域間の界面)を含む複合膜である。直流が、そのカソードに向かうかまたは面するカチオン選択側を有する双極膜を通るとき、電場の影響下で、この界面で起こる水の解離により生成したH+およびOH-イオンの輸送によって、電気伝導が達成される。双極膜は、例えば、米国特許第2,829,095号、第4,024,043号(単一フィルム双極膜)および第4,116,889号(鋳造双極膜)に記述されている。本発明のプロセスで有用な双極膜には、NEOSEPTA BIPOLAR 1(徳山曹達による)、WSI BIPOLAR、およびAqualytics Bipolar膜が挙げられる。
【0080】
電気化学セルが関与している工程は、このアノードとカソードとの間に電流(一般に、直流)を加えることにより、行われる。この電気化学セルを通る電流は、このセルの設計および性能特性により指定される電流であり、これは、当業者に容易に明らかとなるかおよび/または常套的な実験により決定され得る。1平方センチメートルあたり、約10ミリアンペアと約500ミリアンペアとの間の電流密度が使用され得、1平方センチメートルあたり、約70ミリアンペアと約300ミリアンペアの間の電流密度が好ましい。一定の特定の用途に対して、これより高いまたは低い電流密度が、使用され得る。この電流密度は、この供給または回収隔室において、この所望量または所望濃度の水酸化オニウムを結果として再生または形成するのに充分な期間にわたって、このセルに適用される。
【0081】
電気化学セルが関与している工程中にて、一般に、このセル内の液体の温度は、約2℃〜約90℃、好ましくは、約20℃〜約60℃の範囲内で維持するのが望ましい。また、電気化学セルが関与する工程中にて、一般に、このセル内の液体のpHは、アルカリ性または酸性のいずれかであるのが望ましい。これは、この電気化学セルの適当な隔室(単数または複数)に、適切な量の酸または水酸化物化合物を添加することにより、達成し得る。特許請求の範囲のプロセスは、水酸化物イオンおよび/または酸イオンが関与しているプロセスであるので、このセルまたは各隔室のpHは、このプロセスを実行するにつれて変化し、特に、このpHは、このプロセスを実行するにつれて、一般に、この回収隔室にて高くなり、そしてこの酸隔室にて低くなる。
【0082】
いずれの理論によっても束縛するつもりはないが、本発明による電気化学セルの操作は、一部には、加えた電流の結果として、このオニウム塩のカチオンおよび/またはアニオン(これは、まず、この供給隔室にて、荷電されている)のこの回収または酸隔室への移動に基づいている。
【0083】
本発明は、その好ましい実施態様に関して説明しているものの、それらの種々の変更は、この明細書を読めば、当業者に明かとなることが理解されるべきである。従って、本明細書で開示された発明は、添付した請求の範囲に入るようなこれらの改変を含むことを意図されていることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に従った1個のユニットセルを包含する2隔室電気化学セルの概略図である。
【図2】 図2は、本発明に従った3隔室電気化学セルの概略図である。
【図3】 図3は、本発明に従った4隔室電気化学セルの概略図である。
【図4】 図4は、本発明に従った他の3隔室電気化学セルの概略図である。
【図5】 図5は、本発明に従った他の4隔室電気化学セルの概略図である。
【図6】 図6は、本発明に従った他の4隔室電気化学セルの概略図である。
【図7】 図7は、本発明に従った5隔室電気化学セルの概略図である。
【図8】 図8は、本発明に従った9隔室電気化学セルの概略図である。

Claims (18)

  1. オニウム化合物を含有する溶液から水酸化オニウムを回収するプロセスであって、該プロセスは、以下を包含する:
    (A)該オニウム化合物に由来のオニウムカチオンの少なくとも一部がカチオン交換材料により吸着されるように、該溶液を該カチオン交換材料と接触させる工程;
    (B)酸を該カチオン交換材料と接触させて、オニウム塩を溶離する工程;
    (C)該オニウム塩を電気化学セル(70,90)に充填し、
    (C−7)該セル(70)に電流を通し、それにより、該水酸化オニウムを再生させる工程であって、該電気化学セルが、少なくとも5個の隔室、アノード(71)、カソード(72)、および該アノード(71)から該カソード(72)の順に、第一双極膜(73)、アニオン選択性膜(74)、カチオン選択性膜(75)、および第二双極膜(76)を備える工程;または
    (C−8)該セル(90)に電流を通し、それにより、該水酸化オニウムを再生させる工程であって、該電気化学セルが、少なくとも9個の隔室、アノード(91)、カソード(92)、および該アノード(91)から該カソード(92)の順に、第一カチオン選択性膜(93)、第一双極膜(94)、第一アニオン選択性膜(95)、第二カチオン選択性膜(96)、第二双極膜(97)、第二アニオン選択性膜(98)、第三カチオン選択性膜(99)、および第四カチオン選択性膜(100)を備える工程;および
    (D)該セルから該水酸化オニウムを回収する工程。
  2. 選択肢(C−7)において、前記オニウム塩が、前記カチオン選択性膜(75)の前記アノード(71)側に隣接して形成された供給隔室(79)に充填され、そして前記水酸化オニウムが、該カチオン選択性膜(75)の前記カソード(72)側に隣接して形成された回収隔室(80)から回収される、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記工程(B)で溶離された前記オニウム塩が、重炭酸オニウム、塩化オニウム、臭化オニウム、硝酸オニウムおよび硫酸オニウムの少なくとも1種を含有する、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記水酸化オニウムが、水酸化第四級アンモニウム、水酸化第四級ホスホニウムまたは水酸化第三級スルホニウムを含有する、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記酸が、前記第一双極膜(73)および前記アニオン選択性膜(74)により形成された酸隔室(78)から回収される、請求項2に記載のプロセス。
  6. 前記水酸化オニウムが、次式により表わされる水酸化第四級アンモニウムを含有し:
    Figure 0004430818
    ここで、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、1個〜約10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基であるか、またはR1およびR2は、該窒素原子と一緒になって芳香族または非芳香族複素環式環を形成し得るアルキル基であるが、但し、該複素環式基が−C=N−を含有する場合、R3が、第二結合である、請求項1に記載のプロセス。
  7. 前記カチオン選択性膜(75)の前記アノード(71)側に隣接して形成された供給隔室(79)にある前記オニウム塩を濃縮する工程をさらに包含する、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記オニウム塩を濃縮する工程が、逆浸透法、蒸留、ナノ濾過およびエバポレーションの1つにより、実行される、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記オニウム化合物を含有する溶液が、少なくとも1種の第四級アンモニウム化合物を含有する溶液であり、前記工程(C)のオニウム塩が、少なくとも1種の第四級アンモニウム塩を含有し、そして該溶液から回収される水酸化オニウムが、少なくとも1種の水酸化第四級アンモニウムである、請求項1に記載のプロセス。
  10. 前記工程(B)で溶離されたオニウム塩が、重炭酸第四級アンモニウム、塩化第四級アンモニウム、臭化第四級アンモニウム、硝酸第四級アンモニウムおよび硫酸第四級アンモニウムの少なくとも1種を含む第四級アンモニウム塩である、請求項1に記載のプロセス。
  11. 前記回収される水酸化オニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化メチルトリブチルアンモニウム、水酸化メチルトリプロピルアンモニウムおよび水酸化ジエチルジメチルアンモニウムの少なくとも1種を含む水酸化第四級アンモニウムである、請求項1に記載のプロセス。
  12. 前記四級アンモニウム塩を濃縮する工程が、前記供給隔室(79)から第四級アンモニウム塩溶液を除去する工程、該第四級アンモニウム塩溶液を逆浸透ユニットに通す工程、および濃縮した第四級アンモニウム塩溶液を該供給隔室(79)に戻す工程を包含する、請求項7に記載のプロセス。
  13. 前記オニウム化合物を含有する溶液から回収される水酸化オニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウムであり、前記工程(C)において充填されるオニウム塩が、テトラメチルアンモニウム塩である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記プロセスが、連続的であり、前記酸が、無機酸であり、該無機酸が、前記第一双極膜(73)および前記アニオン選択性膜(74)により形成された酸隔室(78)から回収され、そして該無機酸が、工程(B)で再使用される、請求項に記載のプロセス。
  15. 選択肢(C−8)において、前記テトラメチルアンモニウム塩が、
    (i)前記第一アニオン選択性膜(95)および前記第二カチオン選択性膜(96)、および
    (ii)前記第二アニオン選択性膜(98)および前記第三カチオン選択性膜(99)により形成された少なくとも1個の供給隔室(104,107)に充填され;そして
    水酸化テトラメチルアンモニウムが、
    (iii)前記第二カチオン選択性膜(96)および前記第二双極膜(97)、および
    (iv)前記第三カチオン選択性膜(99)および該第四カチオン選択性膜(100)、
    により形成された少なくとも1個の回収隔室(105,108)から回収される、請求項に記載のプロセス。
  16. 前記酸が無機酸であり、該無機酸が、
    (i)前記第一双極膜(94)および前記第一アニオン選択性膜(95)、および
    (ii)前記第二双極膜(97)および前記第二アニオン選択性膜(98)、
    により形成された少なくとも1個の酸隔室(103,106)から回収される、請求項15に記載のプロセス。
  17. オニウム化合物を含有する前記溶液が、さらに、不純物を含有し、前記プロセスが、さらに、前記工程(A)を行う前に、オニウム化合物および不純物を含有する該溶液を前処理して、該不純物の少なくとも一部を除去する工程を包含する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 選択肢(C−8)において、前記オニウム塩が、
    (i)前記第一アニオン選択性膜(95)および前記第二カチオン選択性膜(96)、および
    (ii)前記第二アニオン選択性膜(98)および前記第三カチオン選択性膜(99)により形成された少なくとも1個の供給隔室(104,107)に充填され;そして
    水酸化オニウムが、
    (iii)前記第二カチオン選択性膜(96)および前記第二双極膜(97)、および
    (iv)前記第三カチオン選択性膜(99)および該第四カチオン選択性膜(100)により形成された少なくとも1個の回収隔室(105,108)から回収される、請求項1に記載のプロセス。
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CN104261591A (zh) * 2014-10-08 2015-01-07 上海博丹环境工程技术有限公司 一种米鲜胺胺化工段高浓度含盐废水处理方法及其系统

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