JP4430012B2 - ラベル情報の自動読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、製品に貼付される製品ラベルの貼付面上に表示されたコードの読み取り装置、該読み取り装置を用いた製造ライン管理システム、および粘着剤が塗布された貼付面を有し、該貼付面上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられた製品ラベルに関する。
従来注射剤等の医薬品の製造ラインにおいて、医薬品が入ったアンプル、バイヤル等に適切な製品ラベルが貼付されていることの確認、すなわち製品の照合は、ラベル貼付後の製品の一部をラインから取り出して目視確認により実施されていた。
しかし、米国や欧州では、全ての製品について照合を行う傾向にあり、今後原則全数確認がグローバルスタンダードになることが予想される。この場合に、現在と同様に製品の照合を目視確認で行うと、ラインの生産効率が大幅に低下することが予想される。
ライン上を流れる製品または部品の照合を自動化するため、製品または部品に貼付されたコードを読み取り、これに基づいて製造ラインの管理を行うシステムが開示されている(特開平10−254537号公報、特開2002−244715号公報、特開2002−358112号公報、特開2003−6287号公報参照)。
医薬品に貼付される製品ラベルに表示される情報は年々増加している。一方で小容量のアンプルまたはバイアルに貼付可能な表示ラベルの面積は限られている。製造ラインの管理用のコードは、ユーザには全く無関係であり、ユーザからは不必要な情報をラベルに表示せず、医薬品を使用する上で必要な情報を見やすく表示するために、面積を有効利用して欲しいという強い要望がある。
さらに、米国では、医薬品の誤投与や処方ミスを防止するため、医薬品情報を共通コードとしてバーコード化して医薬品に表示することが義務付けられている。これを受けて、米国の製薬会社は、医薬品情報に加えて、医薬品関連情報を医薬品の種類、製造元、服用量の情報を定めるナショナル・ドラッグ・コード(NDC)と、有効期限、出荷番号の三点を一次元バーコードと二次元バーコードの組み合わせで医薬品に表示し始めている。
すなわち、製品ラベルに表示すべき情報は増加傾向にあり、製造ライン管理用の情報等ユーザにとって不必要な情報を表示するスペースは極めて限定されるようになる。また製品ラベル上に、製品ライン管理用コードやユーザが使用するコード等、コード化された情報が複数存在することで、目的とは違うコードを読み取ってしまう読み取りミスのおそれもある。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するものであり、製品ラベル表示面上に製造ラインの管理目的で使用される情報を表示することなしに、製造ラインでの製品の照合が可能な製造ライン管理システムを提供することを目的とする。また、製品に貼付された際に露出する表示面(すなわちラベル表面)ではなく、ラベルを製品に貼付する際に製品に貼付される貼付面(すなわちラベル裏面)上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられた製品ラベル、および該製品ラベルの貼付面上に設けられたコードを、ラベルの製品への貼付前に読み取るための自動読取装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、粘着剤が塗布された貼付面を有し、該貼付面上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられた製品ラベルを提供する。
本発明の製品ラベルにおいて、前記光学的手段で読み取り可能なコードは、一次元コードおよび/または二次元コードであることが好ましい。
本発明の製品ラベルにおいて、前記光学的手段で読み取り可能なコードは、製造ラインの管理に使用される情報を含むものである。
本発明の製品ラベルにおいて、前記製造ラインの管理に使用される情報は、少なくとも製品名、製品規格およびラベルの版番号を含むものである。
また、本発明は、本発明の製品ラベルの貼付面上に設けられた光学的手段で読み取り可能なコードの自動読み取り装置であって、以下の(a)〜(c)を備え、製品ラベルの製品への貼付以前に該コードを読み取るように構成されたことを特徴とする装置を提供する;(a)製品ラベルをラベラーに供給する手段;(b)製品ラベルを製品に貼付するラベラーであって、製品ラベルが供給されてから製品に貼付するまでの間、製品ラベルの貼付面を光学的読み取り手段により読み取り可能な状態で製品ラベルを保持するラベラー;(c)製品ラベルの貼付面上に設けられたコードを、製品ラベルがラベラー上に保持された状態で読み取り可能に設置された光学的読み取り手段。
また、本発明は、本発明の自動読み取り装置と、該自動読み取り装置で読み取られたコードと、予め記憶させた製品情報と、を照合する手段と、を含む製造ライン管理システムを提供する。より詳細には、(a)本発明の自動読み取り装置、および(b)該自動読み取り装置で読み取られたコードと、あらかじめ記憶させた製品情報とを照合する手段、を備えた製造ライン管理システムであって、照合手段においてコードと製品情報が一致しないことが確認された場合に警告を発する、および/または照合手段においてコードと製品情報が一致することが確認された場合に製品に貼付したラベル数を計数するように構成されたことを特徴とする製造ライン管理システムを提供する。
図1は、本発明の製品ラベルの概念図であり、製品ラベルはロール状に巻き取られた状態で示されている。
図2aおよび図2bは、本発明の製品ラベルの正面図であり、製品ラベルの貼付面を示している。
図3は、本発明のコード自動読み取り装置を説明するための概念図である。
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。但し、図面は説明を目的とするものであり、本発明はこれに限定されない。
図1は、本発明の製品ラベルの概念図であり、製品ラベル1は使用前、すなわち、貼付面12が台紙2に剥離可能な状態で貼付されてロール10状に巻き取られた状態で示されている。
図2aは、本発明の製品ラベル1の正面図であり、製品ラベルの貼付面12を示している。図2aに示すように、本発明の製品ラベル1は、貼付面12上に光学的手段で読み取り可能なコード3が設けられている。貼付面12には粘着剤が塗布されている。すなわち、本発明の製品ラベル1は、製品に貼付された際に露出する表示面11(すなわちラベル表面)ではなく、粘着剤が塗布されており、ラベルを対象物に貼付する際には対象物に貼付される貼付面12(すなわちラベル裏面)上にコード3が設けられている。
光学的手段で読み取り可能なコード3とは、機械により光を用いて認識・読取されるコードであり、一次元コードおよび/または二次元コードであることが好ましい。一次元コードは一次元シンボル、リニアコードとも呼ばれ、バーコードがその代表である。二次元コードは二次元シンボルとも呼ばれ、具体的にはQRコード(登録商標)(JIS X0510)、PDF417、DataMatrix、Maxi Code等がある。また、一次元コードと二次元コードを複合して構成したものはコンポジットシンボルと呼ばれる。光学的手段で読み取り可能なコード3は、製品ラベル1の貼付面12上に1または複数個設けてよく、コード3の種類は、一種類でも複数種の組合せでもよい。
本発明の製品ラベル1において、コード3に含まれる情報は、必要に応じて適宜選択することができる。但し、製品ラベル1の貼付面12上に設けられたコード3は、製品ラベル1を製品に貼付した後は通常は利用されない。したがって、コード3は、製造時における製品とそれに貼付される製品ラベルとの照合のような、製造者が製造ラインの管理目的にのみ使用する情報に関するものであることが好ましい。このような情報の具体例としては、例えば製品名、品番、製品規格、製品ラベルロールの版番号、ラベル製造業者名、製品製造会社名、製品ラベル管理番号等が挙げられる。本発明の製品ラベル1において、コード3に含まれる情報は、少なくとも製品名、製品規格および製品ラベルの版番号を含むことが好ましい。一方、製品のロット番号や有効期限等、同一製品・同一規格品の間でも同一ラベルとして共通で使用できない情報は含まないことが好ましい。
本発明の製品ラベル1を用いて、製造者が製造ラインの管理目的に使用する情報を製品ラベル1の貼付面12上に表示すれば、この種の情報を製品ラベル1の表示面11に表示してほしくないというユーザからの要望を満足することができる。
また、製品ラベル1の貼付面12上にコード3が設けられているため、製品ラベル1の1枚当たりの表示面11に表示可能な情報が増加している。さらにまた、製品に貼付された製品ラベル1から製品の識別情報等を含んだコードを読み取る際に、製品ラベル1の表示面11上に多数のコードが存在しないため、コードの読み取りエラーが防止される。これは誤投与や誤処方の防止のために、商品情報および関連情報に関する共通コードを表示することが義務付けられる可能性のある医薬品にとって特に有用である。
したがって、本発明の製品ラベルの好適用途の一例は、注射剤のアンプルまたはバイヤルに貼付されるラベルのような医薬品用の製品ラベルである。この他、成分表示についての基準が年々厳しくなり、それにともなって製品ラベルに表示すべき情報が多くなっている化粧品や健康食品用の製品ラベルとしても好ましい。
なお、本発明の製品ラベル1は、粘着剤が塗布された貼付面12を有し、該貼付面12上に光学的手段で読み取り可能なコード3が設けられることを特徴とし、それ以外については特に限定されない。したがって、製品ラベル1の大きさ、形状、貼付面12上に設けられるコード3の位置、数、大きさおよび形状等は特に限定されず、必要に応じて適宜選択することができる。また、少なくとも一つの光学的手段で読み取り可能なコード3が設けられている限り、コード3以外にも目視で認識可能な文字・数字・図柄などが設けられてもよい。但し、同一のコード読み取り装置で使用される製品ラベルについては、図2bに示すように、大きさが異なる製品ラベル1’であっても、貼付面12’のコード3’を設ける位置は同一であることが好ましい。
貼付面12上に設けられるコード3は、主として製造ライン管理目的に使用され、ユーザには無関係な情報に関するものであるため、一度貼付された製品ラベル1、より具体的にはコード3が設けられた貼付面12、は製品から容易に剥離できないようになっていることが好ましい。このため、貼付面12に塗布される粘着剤は強粘性の粘着剤であることが好ましい。ここでいう強粘性とは、貼付する対象物、すなわち製品に対して強粘性を示すことを意味し、未使用時に粘着面を保護する台紙に対しては容易に剥離可能であると理解される。
また、ラベル全体が剥離困難である必要はなく、少なくとも一部が剥離困難であるように構成されていれば良い。例えば、製品使用時などにラベルの一部を剥離し切り取って、輸液バックやカルテに貼付したり保存したい場合には、貼付面12に強粘性部分と、弱粘性または剥離・再接着可能な部分を設けることがある。このような構成の場合、貼付面12上に設けられるコード3は、強粘性の部分に設けられていることが好ましい。
貼付面12に塗布される粘着剤は、感熱性の粘着剤でもよい。感熱性の粘着剤は熱を加えたときに粘着性を発揮するので、ラベルの貼付直前に熱を加えて製品へ貼付する。感熱性の粘着剤を塗布した製品ラベルの場合、未使用時には、貼付面が粘着性を有しないので、図1に示すような、未使用時に粘着面を保護するための台紙を必要としない。よって未使用時のラベルは、台紙を介することなしに、ラベル同士を直接重ねた枚葉式の形態で保管され、この状態でラベラーへ供給することができる。
また、製品ラベル1は積層ラベルであってもよい。積層ラベルとは、製品に直接貼付される第一ラベル上に、第二ラベルが積層されたものをいう。製品ラベル1が積層ラベルである場合、光学的手段で読み取り可能なコードは、第二ラベルの貼付面上に設けられていてもよい。但し、上記したように、コードが設けられた貼付面は、一度製品に貼付された後は、容易には製品から剥離できないようになっていることが好ましい。したがって、本発明の製品ラベルが積層ラベルであって、第二ラベルの貼付面上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられている場合、該コードを設けられた部分は、一度貼付した後は剥離困難に構成されている。一方、第二ラベルのコードを設けた部分が再剥離を目的として構成されている場合は、本発明の製品ラベルには該当しない。
貼付面12上に設けられるコード3は、表示面11側からは光学的読み取り手段により読み取り不可能とする必要があるので、本発明の製品ラベル1の少なくともコード3が設けられる部分は、不透明な部材により構成される。
貼付面12上に設けられるコード3は、ラベル1が製品に貼付された後には光学的読み取り手段で読み取ることは困難である。製品が透明なアンプルやバイアルのような容器であったとしても、容器には液体や粉末などの内容物が含まれており、製品に貼付後のラベル1の貼付面12上に設けられたコード3を容器の裏から光学的読み取り手段を用いて読み取ることは、内容物および容器自体による光の屈折、吸収または反射のため困難となる。
よって、本発明の製品ラベル1の貼付面12上に表示されたコード3は、製品ラベル1の製品への貼付前に読み取られる必要がある。この目的のため、本発明は、本発明のラベル1を製造ラインで使用するために、以下に説明する自動読み取り装置を提供するものである。
図3は、本発明の製品ラベルに表示されたコードの自動読み取り装置(以下、単に「本発明のコード自動読み取り装置。」ともいう。)を説明するための概念図である。この自動読み取り装置は、(a)製品ラベルをラベラーに供給する手段、(b)製品ラベルを製品に貼付するラベラーであって、製品ラベルが供給されてから製品に貼付するまでの間、製品ラベルの貼付面を光学的読み取り手段により読み取り可能な状態に製品ラベルを保持するラベラー、および(c)製品ラベルの貼付面上に設けられたコードを、製品ラベルがラベラー上に保持された状態で読み取り可能に設置された光学的読み取り手段とを備え、前記製品ラベルを製品へ貼付する前に、特に製品へ貼付する直前に前記コードを読み取るように構成されていることを特徴とする。
図3では、貼付面12が剥離可能な状態で台紙2に貼付された状態でロール10状に巻き取られた製品ラベル1を、ラベラー4を用いてアンプル6や、バイアル6’のような製品に貼付する様子が示されている。ここで製品ラベル1は、貼付面12上に光学的手段で読み取り可能なコード3が設けられた本発明の製品ラベルである。製品ラベル1は台紙2に貼付面12が貼付された状態でラベラー4に供給される。ラベルを供給する手段は、製品ラベル1が添付された台紙2の形状により適宜選択される。図3のようにロール10状に巻き取られた形で製品ラベル1が提供される場合は、ロール状のラベルテープを繰り出し回転可能にかつ着脱交換可能に支持するテープ供給リールを使用可能である。ラベルを供給する手段は、テープ供給リールのような供給部と共に、製品ラベル1が剥離された後の台紙2を回収するテープ回収部を備えていることが好ましい。製品ラベルが感熱性の粘着剤を使用するものであって、台紙を介することなしに、ラベル同士を直接重ねた枚葉式の形態である場合、このような枚様式の製品ラベルに適したラベル供給手段を適宜選択して使用する。
図3において、円筒形状をしたラベラー4は、たとえば、内部が減圧されており、その外表面に開口部を有するものである。台紙2に剥離可能な状態で貼付された製品ラベル1が、軸を中心に回転するラベラー4の外表面に接触すると、ラベラー4内部が減圧されていることによって生じる吸引力により、製品ラベル1は台紙2から剥離されて、その貼付面12を光学的読み取り手段により読み取り可能な状態、すなわち、貼付面12を露出した状態でラベラー4の外表面上に保持される。この状態で、製品6,6’をラベラー4の外表面に接触させると、側面が円筒形状をした製品6,6’がラベラー4の回転力によって回転し、製品6,6’と製品ラベル1の貼付面12とが接触して、製品6,6’の所望の位置に製品ラベル1が貼付される。
本発明のコード自動読み取り装置は、製品ラベル1が貼付面12を露出してラベラー4外表面上に保持された状態で、該貼付面12に表示されたコード3を読み取り可能に設置された光学的読み取り手段5を有する。ここで光学的読み取り手段5は、対象物上に表示されたコードを、光を用いて認識し、読み取る手段を広く含む。したがって、貼付面12に表示されたコード3を、CCDカメラ等を用いて画像として認識し、読み取るものであってもよい。本発明において、光学的読み取り手段5は、レーザー光やLED等からの光を、バーコードのような一次元コードや二次元コードに照射して、これらのコードによる反射光の強弱を電気信号に変換して読み取る手段、すなわちバーコードリーダに代表される一次元コードリーダや二次元コードリーダ等が好ましい。ここでいう光あるいは光学的とは、赤外線〜可視領域の光をいい、いわゆるアンテナとICチップにより構成される非接触データキャリアに対して読み書きするような電磁波は含まない。光学的読み取り手段5は、読み取ったコード情報を後述する照合手段に送信する。光学的読み取り手段5は、情報を記録しておく記憶部、コード情報をコンピュータ処理可能にデコードする情報処理部、データ送信部など必要な機能を適宜備えることができる。
本発明のコード自動読み取り装置は、ラベル供給手段と、ラベラーと、上記した光学的読み取り手段を用いて、ラベラーの外表面上に保持された状態にある製品ラベル上に表示されたコードを読み取り可能な位置に該光学的読み取り手段を設置することで実現することができる。さらに、ラベラーと光学的読み取り手段はプログラム等により同期して制御することも可能である。
本発明の自動読み取り装置は、ラベル供給手段、ラベラー、光学的読み取り手段に加え、製品をラベラーに供給する手段、ラベラーと光学的読み取り手段を同期制御する手段等を含むことができる。ラベラーは、製品ラベルの貼付面を光学的読み取り手段により読み取り可能な状態で保持することができるものであれば、上記説明したもの以外であってもよい。例えば、ラベラーは、上記したような内部が減圧されていることによって生じる吸引力を利用するものではなく、その外表面が粘着性を有することでラベルを保持するものであってもよい。
ラベラーと光学的読み取り手段を同期制御する手段は、たとえば、ラベラーの回転速度や位相を検知する検知部と、検知部からの情報に基づき光学的読み取り手段の読み取りタイミングを算出するプログラムと、プログラムの指示により光学的読み取り手段に信号を送る指示部を備える。しかしこれに限定されるものではなく、ラベラー、光学的読み取り手段の種類により適宜変更し得る。たとえば、ラベラーの回転速度を制御する指示部、光学的読み取り手段が読み取ったコード情報にタイミングマークを付加するコード情報処理部なども使用し得る。該制御手段はネットワーク手段を介して、ラベラーおよび光学的読み取り手段に接続される。このような制御手段は、一般的なコンピュータを用いて実現することができる。後述する本発明のシステムに含まれる照合手段と同一のコンピュータ上で実現することも可能である。
製品ラベルが貼付される製品の形状についても、図示したようなアンプル6、バイアル6’のように側面が円筒形状をしたものに限定されず、側面が楕円形状をしたもの、側面がテーパ状になったもの、側面が平面になったもの等であってもよい。
また、本発明における製品とは、アンプル、バイアルのような個別製品に限らず、個別製品を収容した箱やパックなどの包装体も含むものである。
本発明のコード自動読み取り装置は、台紙2から剥離されて、貼付面12を露出した状態でラベラー4の外表面上に保持された製品ラベル1の、該貼付面12上に表示されたコード3を光学的読み取り手段5で読み取るものである。したがって、本発明の製品ラベル1を製品に貼付する際に、該製品ラベル1の貼付面12上に設けられた、光学的手段で読み取り可能なコード3を読み取るのに好適である。
製品に貼付されたバーコードを読み取ることで製品の照合を行う従来の方法であると、ライン上を流れる製品は、移動方向は一定であるが、製品の向き、より具体的にはバーコードの向きが製品間で完全には一致していない場合もあり、バーコードリーダの読み取りエラーを生じるおそれがある。これに対して、本発明のコード自動読み取り装置は、製品ラベルの貼付面上に表示されたコードを、一定の速度で回転するラベラーの外表面に保持した状態で読み取るため、コードの読み取りエラーが生じにくい。
本発明の自動読み取り装置は、製品の製造ラインの管理システムとして使用することが好ましい。
本発明の製造ライン管理システムは、上記した本発明のコード自動読み取り装置と、該コード自動読み取り装置で読み取られたコードと予め記憶させた製品情報とを照合する手段と、を少なくとも含む。
以下、図3を例に本発明の製造ライン管理システムを説明する。上記したように、図3において、本発明のコード自動読み取り装置は、製品ラベル1がその貼付面12を露出させてラベラー4の外表面に保持された状態で、該貼付面12上に表示されたコード3を読み取る。コード自動読み取り装置において、光学的読み取り手段5で読み取られたコード3は、ネットワーク手段を介して照合手段に送られる。すなわち、本発明の製造ライン管理システムにおいて、コード自動読み取り装置と照合手段とは、ネットワーク手段を介して接続されている。
照合手段は、自動読み取り装置で読み取られたコードと、予め記憶させた製品情報と、を照合する。照合手段は、CPU、記憶媒体、記憶媒体読取装置、表示手段、入出力手段等を備えた一般的なコンピュータにより実現することができる。照合手段は、あらかじめ製品情報が記憶された記憶部と、照合手段に送られてきたコード情報を該製品情報と比較し正否を判断する判定部とを備えることを特徴とする。記憶部と判定部はコンピュータ上の記憶媒体に置かれたデータと、コンピュータ上で実行可能なプログラムとして実現することができる。照合手段に記憶される製品情報は、製品ラベル1の貼付面12に表示されたコード3に含まれる情報に対応するものであり、コードと製品情報と、を照合することで製品に適切な製品ラベルが貼付されていることを、連続的に、すなわちラインを稼働させた状態で、全数確認することができる。また、コードをCCDカメラ等で画像として読み取る場合には、照合手段にはコード自体の画像も製品情報の一部として記憶させておき、読み取った画像と予め記憶させておいた画像を照合するように構成すればよい。
照合手段は、照合の結果を記憶媒体に書き込むと共に、照合の結果正しいラベルではないと判断した場合は警告手段に信号を送るよう構成することもできる。また、照合の結果正しいラベルであると判断した場合は計数手段に信号を送るよう構成することもできる。
本発明の製造ライン管理システムは、照合手段でコードと製品情報とが一致しないことが確認された場合に、製品に誤った製品ラベルが貼付されていることを警告する手段を有することが好ましい。警告手段としては、警報のように音声を用いた手段であってもよく、ディスプレイに警告メッセージを表示させることのように視覚的な手段であってもよい。これらの代わりに、またはこれらとともにライン自体を停止させる手段を有していてもよい。
また、本発明の製造ライン管理システムは、コード自動読み取り手段で読み取られたコードを用いて、製品に貼付された製品ラベルの数を計数する計数手段を有することが好ましい。計数手段は、たとえばコンピュータ上で実行可能なプログラムとして実現できる。このような手段を有していれば、製品ラベルの数を計数することで、ラインで製造された製品の数を確認することができる。さらに、計数手段による計数結果を、製品供給数と照合する手段を有することにより、製造ラインにおける自動的かつ正確な数量管理が可能となる。
すなわち、本発明は、(a)本発明の自動読み取り装置、および(b)該自動読み取り装置で読み取られたコードとあらかじめ記憶させた製品情報とを照合する手段、を備えた製造ライン管理システムであって、照合手段においてコードと製品情報が一致しないことが確認された場合に警告を発する、および/または照合手段においてコードと製品情報が一致することが確認された場合に製品に貼付したラベル数を計数するように構成されていることを特徴とする製造ライン管理システムを提供する。
本発明の製造ライン管理システムは、さらに他の手段を含んでもよい。例えば、予め記憶された製品情報に基づいて、適切な製品ラベルのロールを選択して、ラベル供給手段にセットする手段を有していてもよい。他に、製品ラベルに製造番号、使用期限などを捺印する手段、供給製品数および/またはラベル貼付処理完了製品数を計数する手段等を含むことができる。本発明の製造ライン管理システムを構成する各手段は、ネットワーク手段を介して照合手段を搭載しているコンピュータと接続される。
本発明の製品ラベルは、製造ラインの管理目的に使用される情報を光学的手段で読み取り可能なコードとして貼付面上に設けることができるため、この種の情報をラベルに表示してほしくないというユーザからの要望を満足することができる。
また、製品ラベルの貼付面にコードが設けられているため、製品ラベルの1枚当たりの表示面に表示可能な情報が増加している。
さらにまた、製品に貼付された製品ラベルから製品の識別情報等を含んだコードを読み取る際に、製品ラベルの表示面上に多数のコードが存在しないため、コードの読み取りエラーが防止される。
本発明のコード自動読み取り装置は、本発明の製品ラベルを製品に貼付する際に、該製品ラベルの貼付面上に設けられたコードを読み取るのに好適である。
本発明のコード自動読み取り装置は、製品ラベルの貼付面上に表示されたコードを、一定の速度で動作するラベラーの外表面に保持された状態で読み取るため、ライン上を流れる製品に貼付されたバーコードを読み取る従来の手段に比べて、コードの読み取りエラーが生じにくい。
本発明の製造ライン管理システムは、コード自動読み取り装置で読み取られたコードと、予め記憶させた製品情報と、を比較照合することで、製品に適切な製品ラベルが貼付されていることを、連続的に、すなわちラインを稼働させた状態で、全数確認することができる。
本発明の製造ライン管理システムは、コード自動読み取り手段で読み取られたコードを用いて、製品に貼付された製品ラベル数を計数する手段を含めることで、製品ラベル数を計数して、ラインで製造された製品の数を確認することができる。

Claims (6)

  1. 粘着剤が塗布された貼付面を有し、該貼付面上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられ、少なくとも該コードが設けられる部分は不透明な部材により構成され、ラベル表面からは該コードが光学的手段で読み取り不可能とされていることを特徴とする製品ラベル。
  2. 前記光学的手段で読み取り可能なコードは、一次元コードおよび/または二次元コードである請求の範囲第1項に記載の製品ラベル。
  3. 前記光学的手段で読み取り可能なコードが、製造ラインの管理に使用される情報を含むものである請求の範囲第1項または第2項に記載の製品ラベル。
  4. 前記製造ラインの管理に使用される情報が、少なくとも製品名、製品規格およびラベルの版番号を含むことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の製品ラベル。
  5. 粘着剤が塗布された貼付面を有し、該貼付面上に光学的手段で読み取り可能なコードが設けられ、少なくとも該コードが設けられる部分は不透明な部材により構成され、ラベル表面からは該コードが光学的手段で読み取り不可能とされていることを特徴とする製品ラベルに表示された該コードの自動読み取り装置であって、以下の(a)〜(c)を備え、製品ラベルの製品への貼付以前に該コードを読み取るように構成されたことを特徴とする装置;
    (a)製品ラベルをラベラーに供給する手段;
    (b)製品ラベルを製品に貼付するラベラーであって、製品ラベルが供給されてから製品に貼付するまでの間、製品ラベルの貼付面を光学的読み取り手段により読み取り可能な状態で製品ラベルを保持するラベラー;
    (c)製品ラベルの貼付面上に設けられたコードを、製品ラベルがラベラー上に保持された状態で読み取り可能に設置された光学的読み取り手段。
  6. 請求の範囲第5項に記載の自動読み取り装置と、
    該自動読み取り装置で読み取られたコードと、予め記憶させた製品情報と、を照合する手段と、を含む製造ライン管理システム。
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