JP4429493B2 - 双方向リモートコントロールシステムと遠隔制御装置及び被制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被制御装置の遠隔制御に関する技術であり、特に家庭や業務用で使われる各種電子機器を制御する遠隔制御装置ならびに被制御装置からなる双方向リモートコントロールシステムと遠隔制御装置及び被制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から家庭で使われる家電商品や業務用で使われる情報機器などの各種電子機器(以下被制御装置)には、離れたところから被制御装置の操作制御を行なう遠隔制御装置(いわゆるリモコン)が使われており、その制御信号の送信には赤外線などが利用されている。また、使用される被制御装置毎に対となる遠隔制御装置が必要となる為、中には各種被制御装置の制御を1台の遠隔制御装置で行なえる技術も存在する。これは遠隔制御装置から各種被制御装置に対して機器IDを照会することにより、あらかじめ遠隔制御装置側で用意した複数の被制御装置の制御データを切り換えて、制御対応が行なえるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの遠隔制御装置において使われる赤外光や電波などの送信媒体には物理的な使用条件が求められる。例えば赤外光を利用する場合は遠隔制御装置と被制御装置の間に障害物が存在しないことが条件となる。また、電波を利用する場合は、電波が到達する距離の限界が条件となる。特に家庭内における家電商品などの各種電子機器が使用される環境下においては、様々な使用環境が考えられるため、上記使用条件が満たされない場合が多々生じる。その様な場合は、遠隔制御装置による被制御装置の操作が出来ないという問題が生じる。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みて遠隔制御装置で利用される送信媒体で被制御装置の制御ができない環境下においても、遠隔制御装置によって被制御装置を制御可能なリモートコントロールシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の双方向リモートコントロールシステムは、被制御装置の動作を制御する制御信号を送受信する送受信手段を有する遠隔制御装置ならびに被制御装置から構成されるリモートコントロールシステムであって、前記遠隔制御装置は前記被制御装置の動作を制御するための前記制御信号を発信するとともに、前記被制御装置は受信した前記制御信号に基づいて所定の動作を行なうとともに、前記制御信号は制御する被制御装置を特定する機器情報を含むことにより、前記被制御装置が受信した前記制御信号が他の被制御装置を制御対象とする場合には、受信した前記信号を再度送信することを特徴とする。
【0006】
本発明の双方向リモートコントロールシステムでは、前記制御信号は制御対象となる被制御装置に対する制御命令の一意性を特定する特定情報を含むことにより、前記制御信号を受信した制御対象となる被制御装置は前記特定情報を記憶することで、制御対象となる被制御装置が受信した他の制御信号に、既に記憶した前記特定情報が含まれる場合には、前記制御信号に基づいて所定の動作を行なわないことを特徴とする。
【0007】
本発明の双方向リモートコントロールシステムでは、制御信号を受信した制御対象でない被制御装置は、前記制御信号に自らの機器情報を付加することで制御信号を中継した被制御装置の送信経路情報を作成するとともに、制御信号を受信した制御対象でない被制御装置は、前記制御信号に含まれる前記送信経路情報に自らを特定する機器情報が存在する場合には、前記制御信号の送信を行なわないことを特徴とする
本発明の双方向リモートコントロールシステムでは、前記制御信号を受信した制御対象の被制御装置が該制御信号に基づく所定の動作を行った後に、前記制御信号を発信した遠隔制御装置に対して前記制御信号を実行した証として受信確認信号を返信するとともに、前記受信確認信号には前記制御信号に含まれる前記送信経路情報を有しており、該送信経路情報に基づいた被制御装置を経由して前記受信確認信号の中継送信を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明の双方向リモートコントロールシステムでは、前記受信確認信号を受信した前記遠隔制御装置は、前記受信確認信号に基づき発信元である被制御装置毎に送信経路情報を記憶するとともに、新たに前記被制御装置に対して制御信号を発信する場合は、前記制御信号の制御対象となる被制御装置の前記送信経路情報を前記制御信号に反映することで、前記送信経路情報に基づいた被制御装置を経由して前記制御信号の中継送信を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の遠隔制御装置は自らが発信した制御信号を受信した制御対象となる被制御装置より返信された受信確認信号を受信することで、前記被制御装置への前記制御信号の送信経路情報を取得できるとともに、前記被制御装置に対する新たな制御信号を発信する場合は、前記送信経路情報を前記制御信号に反映することを特徴とする。
【0010】
本発明の被制御装置は受信した制御信号が自らを制御対象としている場合は、前記制御信号に基づき所定の動作を行うとともに、受信した前記制御信号が自らを制御対象としていない場合は、制御信号の送信経路情報に基づき前記制御信号の中継送信を行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について図面を使って説明する。
図1は本発明のリモートコントロールシステムの構成図である。遠隔制御装置1は、CPU111、キーやタッチパネルなどで構成される入力部112、遠隔制御装置の状態を表示するLEDや液晶などで構成される表示部113、被制御装置の情報などを格納する記憶部114、被制御装置と制御信号などをやりとりする送信部115、受信部116から構成される。被制御装置2は遠隔制御装置1により操作され、CPU121、遠隔制御装置や他の被制御装置と制御信号などをやりとりする受信部122、送信部123、被制御装置の機器ID情報などを格納する記憶部124、被制御装置を実際に制御している機器制御ユニット125から構成される。上記遠隔制御装置1は、電子機器を遠隔操作するためのリモコンに相当し、被制御装置は前記電子機器もしくは前記リモコンからの制御信号を送受信する機能のみを有する中継装置に相当する。上記構成図は双方向リモートコントロールシステムに対応するために必要な機能をブロック図として表記しており、用途別に異なるリモコン並びに電子機器の各機能については図示してはいない。
【0012】
以下の説明では、赤外線を用いた双方向リモートコントロールシステムを例に説明しているが、通信手段は赤外線に限定されず、電波なども用いた場合においても同様の制御によって本発明の目的を達成することが可能である。また、以下の説明では制御信号を中継するのは双方向リモートコントロールシステムに対応した被制御装置を例に説明しているが、この被制御装置は同様の中継機能のみを持ち、それ自体は制御の対象とならない中継装置であっても構わない。
【0013】
まず初めに、図1で説明した遠隔制御装置であるリモコンから送信される制御信号が直接制御対象となる被制御装置であるテレビに届かない場合に、本発明の双方向リモートコントロールシステムを適用することで、どのように制御信号が送信されるかを説明する。
【0014】
図2は本発明の双方向リモートコントロールシステムに対応した遠隔制御装置のリモコン11並びに被制御装置である天井ランプ12、エアコン13、テレビ14が部屋の中に存在している環境下で、赤外線を用いて制御信号の送受信を行なう状況を仮定している。また、リモコン11を操作したときに送信される制御信号の論理的構成内容を図4の401に示す。制御信号は制御信号を最初に発信したリモコンの機器IDを表す発信元機器ID、制御対象となるテレビの機器IDを表す送信先機器ID、実際にリモコンからテレビの電源を入れるとかチャンネルを変えるなどの制御命令を表すコマンドから構成される。まず、リモコン11を使ってテレビ14を操作する場合、テーブル15がリモコン11とテレビ14との間に存在するため、制御信号201を直接やりとりすることが出来ない。一方、天井ランプ12はリモコン11から送信されたテレビの制御信号202を受信することが出来る。このとき、天井ランプ12の処理の流れを図5を使って説明する。まず、制御信号を受信したかどうかを判定し(S501)、受信していなければそのまま処理を終了する。制御信号を受信している場合は、その制御信号に含まれる送信先機器IDが天井ランプ12の機器IDと一致するかどうかを判断し(S502)、一致しない場合は受信した制御信号202を制御信号203として再度送信する(S503)。天井ランプ12がS503で再度送信した制御信号203をテレビ14が受信した場合、図5で説明した処理と同様にS502で制御信号203の送信先機器IDがテレビ14の機器IDと一致するので、テレビ14は制御信号203に基づく制御処理を行なう(S504)。
【0015】
これにより、リモコン11とテレビ14との間にテーブル15が存在するために直接制御信号が届かない場合でも、リモコン11から送信されたテレビ14を制御対象とした制御信号は、天井ランプ12を経由してテレビ14に受信されるので、リモコン11から送信された制御信号に基づいてテレビ14は所定の動作を行なうことができる。
【0016】
次に、複数の制御対象とならない被制御装置から再度送信された制御信号を制御対象となる被制御装置が順次受信した場合の処理を説明する。
【0017】
図4の402は、リモコン11から送信される制御信号の論理的構成図である。この制御信号は図4の401で説明した制御信号に対して、コマンドIDが付加されている。コマンドIDはリモコン11から制御信号が一度送信される毎に生成され、有効数字の範囲で一意性を持つように決定される。例えば、送信毎にインクリメントされるカウンタの値などが該当する。すなわち、リモコン11から送信された制御信号は、コマンドIDを比較することにより、一つの操作で送信された同じ制御目的を持つ制御信号かどうかを判定することができる。
【0018】
図4の410は処理済み制御信号テーブルの一例である。制御対象である被制御装置において、受信した制御信号のコマンドIDがこの処理済み制御信号テーブルに存在する場合は処理を行なわないようにすることで、遠隔制御装置の一つの操作により送信された制御信号が制御対象とならない被制御装置に中継されることで生成された複数の制御信号を順次受信しても、同じ動作を複数回行なわれることを防ぐことができる。
【0019】
図2を使って、上記コマンドIDを持った制御信号の処理を説明する。天井ランプ12が再度送信した制御信号は、テレビ14に届く制御信号203の他に、エアコン13に届く制御信号204もあり、エアコン13においても天井ランプ12と同様に図5で説明した処理がなされ、受信した制御信号204は制御信号205として再度送信され、テレビ14に受信される。このときの天井ランプ12、エアコン13、テレビ14における処理の流れを図6を使って説明する。まず制御信号を受信したかどうかを判定し(S601)、受信していなければそのまま処理を終了する。受信している場合は、その制御信号の送信先機器IDが自分の機器IDと一致するかどうかを判断し(S602)、天井ランプ12ならびにエアコン13においては一致しないので受信した制御信号を再度送信する(S606)。テレビ14においては、S602で制御信号の送信先機器IDがテレビ14の機器IDと一致するので、その制御信号のコマンドIDが処理済み制御信号テーブルに該当するかを確認する(S603)。該当しない場合は、その制御信号初めて受信した制御信号であるから、その制御信号に基づく処理を行ない(S604)、処理済み制御信号テーブル410にその制御信号のコマンドIDを追加して(S605)終了する。S603にてその制御信号のコマンドIDが処理済み制御信号テーブル410に該当する場合は、処理を終了する。この処理により、テレビ14に届いた2つの制御信号(図2の202→203と202→204→205)は、最初にテレビ14に届いた制御信号に基づいてテレビ14は所定の動作を行ない、遅れて届いた制御信号に基づいては動作しない。
【0020】
次に制御信号を受信した制御対象でない被制御装置から再度送信された制御信号が被制御装置間で永遠にループしない仕組みを説明する。
【0021】
図4の403は、リモコン11から送信される制御信号の論理的構成図である。図4の402の制御信号に対して、コマンド種別、受信指定ID、中継機器IDリストが付加されている。コマンド種別はリモコン11から被制御装置への制御信号か、被制御装置からリモコン11への受信確認信号かを示す(種別の内分けは図4の409を参照)。受信指定IDは次に受信すべき制御信号の中継を行なう被制御装置の機器IDを指定する(機器IDの内分けは図4の408を参照)。ここに特定の被制御装置の機器IDが指定してある場合は、指定されている被制御装置のみが制御信号の中継を行なう。中継機器IDリストには制御信号を中継した被制御装置の機器IDがリストとして並び、送信経路情報として記録される。図4の403ではリモコン11から送信された制御信号を表し、被制御装置による中継はされていない状態なので、中継機器IDリストの中味は空である。
【0022】
図3に示すように、リモコン11からテレビ14を操作するために送信された制御信号202は天井ランプ12が受信する。天井ランプ12で中継された制御信号204はエアコン13が受信する。エアコン13で中継された制御信号205はテレビ14に到達する。この場合の各被制御装置における制御信号に基づく処理の流れを、図7を使って説明する。まず制御信号を受信したかどうかを判定し(S701)、受信していなければそのまま処理を終了する。制御信号を受信している場合は、送信先機器IDと受信した被制御装置の機器IDとを比較して(S702)、自分宛の制御信号かどうかを確認する。天井ランプ12は、自分宛の制御信号ではないので、図4の403に示すリモコン11から受信した制御信号の中継機器IDリストに自分の機器IDを追加する(S703)。その結果を図4の404に示す。中継機器IDの機器IDは追加された天井ランプ12の機器ID(0x0234)である。天井ランプ12は自分の機器IDを中継機器IDリストに付加した制御信号を再度送信して処理を終了する(S704)。この制御信号を受信したエアコン13でも同様の処理を行ない、自分の機器IDを中継機器IDリストに付加する。その結果を図4の405に示す。図4の404に比べて、中継機器IDリストにエアコン13の機器ID(0x0345)が追加されているのがわかる。エアコン13はこの制御信号を送信する。テレビ14では、S702で送信先機器IDと自分の機器IDが一致するので、受信した制御信号に則った処理を行ない(S705)、図4の405に示す受信した制御信号のコマンド種別を受信確認信号(0x2222)に置き換え、中継機器IDリストの最後にあるエアコン13の機器IDを受信指定IDに設定して、図4の406に示す受信確認信号を生成して送信する。
【0023】
続いて上記処理の際、図2に示す例のように天井ランプ12とエアコン13との間で制御信号204と制御信号206のように制御信号が往復を繰り返す可能性がある。以下に、それを防ぐ仕組みについて説明する。
【0024】
図4の403はリモコン11から送信される制御信号の論理的構成内容を示し、図4の405はリモコン11→天井ランプ12→エアコン13と中継されたときに、エアコン13から再送信される制御信号の論理的構成内容を示している。これらの制御信号を天井ランプ12が受信した場合の処理の流れを図8を使って説明する。まず天井ランプ12は受信した制御信号のコマンド種別を見て、制御信号を受信したかどうかを確認する(S801)。制御信号を受信していなければそのまま処理を終了する。制御信号であれば、次に中継機器IDリストに自分の機器IDがあるかどうか確認する(S802)。図4の405に示す制御信号の場合は、中継機器IDリストに天井ランプ12の機器ID(0x0234)が存在するので、それ以上の処理は行なわず終了し制御信号は再度送信されない。図4の403に示す制御信号の場合は、天井ランプ12の機器IDは中継機器IDリストに存在しないので、送信先機器IDを見て、自分宛てに送信された制御信号かどうかを確認し(S803)、違っていれば中継機器IDリストに天井ランプ12の機器IDを追加して(S804)、その制御信号を再度送信する(S805)。S803でランプ12が処理する制御信号だった場合は、制御信号に基づいた処理を行ない(S806)、コマンド種別を受信確認信号に置き換えて、中継機器IDリストの最後にある機器IDを受信指定IDに設定して、受信確認信号を送信する。
【0025】
次に制御信号を受信した制御対象となる被制御装置が受信確認信号を前記制御信号を発信した遠隔制御装置に対して中継送信する仕組みを説明する。
【0026】
この受信確認信号の処理の流れについて、図9を使って説明する。図3においてテレビ14から送信された受信確認信号207を受信したエアコン13は受信確認信号のコマンド種別IDを見て、受信確認信号を受信したかどうかを確認する(S901)。受信確認信号でなければそのまま終了する。受信確認信号を受信した場合、受信指定IDが自分の機器IDと一致するかどうかを確認して、自分が中継すべき受信確認信号かどうかを判断する(S902)。自分が中継すべき受信確認信号でなければ、そのまま処理は終了する。そうでなければ、中継機器IDリストから自分の機器IDの前にある天井ランプ12の機器IDを受信指定IDに設定して図4の407に示す受信確認信号206を送信する(S903)。受信確認信号206を受信した天井ランプ12も図9の処理に則ってリモコン11を受信指定とした受信確認信号208を送信する。
【0027】
最後に受信確認信号を受信した遠隔制御装置の処理を説明する。
【0028】
図3においてテレビ14から受信確認信号207→206→208と中継された受信確認信号をリモコン11が受信すると、受信確認信号中の中継機器IDリストから、リモコン11はリモコン11とテレビ14との間の送信経路情報を得ることができる。この情報を図4の412に示す内容で操作対象となる被制御装置毎に対応する中継機器IDリストを送信経路情報として学習テーブルに記憶しておき、次回からは、すでに送信経路を確立している操作対象機器に対して送信経路を指定することにより、無駄な中継機器を経由して制御信号を送信する処理を削減することが可能となる。図10は受信確認信号を学習する手順である。受信確認信号を受信したかどうかを確認し(S1001)、受信した場合は図4の412に示すような学習テーブルに操作機器IDと中継機器IDリストを格納して(S1002)終了する。同じ操作機器に対する情報がすでに学習されている場合は上書きする。これで受信確認信号をリモコン11が受信することにより該リモコンは操作対象機器に対応する中継機器情報を学習することができる。図11は、リモコン11が操作された場合に制御信号を生成する処理の流れを示す。まず、リモコン11の操作に合わせて、送信先機器ID、コマンド種別、コマンドIDを生成する(S1101)。図4の413はこのとき生成される制御信号の内容である。次に学習テーブルから送信先機器に対する送信経路情報があるかどうかを確認し(S1102),存在していたら前記送信経路情報を制御信号の中継機器IDリストに設定し、該中継機器IDリストの最初の機器IDを受信指定IDに設定する(S1103)。図4の414はこのときの制御信号の内容を示している。S1102で学習されている送信経路情報がなければ、中継機器IDリストの情報と、受信指定IDにNULLを指定する(S1105)。図4の415はこのときの制御信号の状態を示している。上記のようにS1103またはS1105で生成された制御信号を送信して(S1104)処理を終了する。
【0029】
【発明の効果】
上記実施例で説明した通り、本発明の双方向リモートコントロールシステムは被制御装置の動作を制御する制御信号を送受信する送受信手段を有する遠隔制御装置ならびに被制御装置から構成されるリモートコントロールシステムであって、前記遠隔制御装置は前記被制御装置の動作を制御するための前記制御信号を発信するとともに、前記被制御装置は受信した前記制御信号に基づいて所定の動作を行なうとともに、前記制御信号は制御する被制御装置を特定する機器情報を含むことにより、前記被制御装置が受信した前記制御信号が他の被制御装置を制御対象とする場合には、受信した前記信号を再度送信することにより制御信号を中継し、制御対象となる被制御装置に直接制御信号が届かない状況下でも、被制御装置の制御が可能となる。
【0030】
また、本発明の双方向リモートコントロールシステムにより、前記制御信号は制御対象となる被制御装置に対する制御命令の一意性を特定する特定情報を含むことにより、前記制御信号を受信した制御対象となる被制御装置は前記特定情報を記憶するとともに、制御対象となる被制御装置が受信した制御信号に、記憶した前記特定情報が含まれる場合には、前記制御信号に基づいて所定の動作を行なわないため、中継された複数の制御信号を受信しても最初に受信した制御信号のみに基づいて被制御装置は所定の動作を行う。
【0031】
また、本発明の双方向リモートコントロールシステムにより、制御信号を受信した制御対象でない被制御装置は、前記制御信号に自らの機器情報を付加することで制御信号を中継した被制御装置の送信経路情報を作成するとともに、制御信号を受信した制御対象でない被制御装置は、前記制御信号に含まれる前記送信経路情報に自らを特定する機器情報が存在する場合には、前記制御信号の送信を行なわないことでいたずらに信号の増加を防ぐことができる。
【0032】
また、本発明の双方向リモートコントロールシステムにより、前記制御信号を受信した制御対象の被制御装置が前記制御信号を送信した遠隔制御装置に前記制御信号を受信確認信号として返信する場合には、前記制御信号に含まれる前記送信経路情報の被制御装置を経由して前記受信確認信号を送信することができるので、効率的な受信確認信号の送信が可能となる。
【0033】
また、本発明の双方向リモートコントロールシステムにより、前記受信確認信号を受信した前記遠隔制御装置は、前記受信確認信号に基づき発信元である被制御装置毎に送信経路情報を記憶するとともに、新たに前記被制御装置に対して制御信号を発信する場合は、前記制御信号の制御対象となる被制御装置の前記送信経路情報を前記制御信号に反映することで、前記送信経路情報に基づいた被制御装置に中継送信されることができるので効率的な制御信号の送信が行える。
【0034】
また、本発明の遠隔制御装置は自らが発信した制御信号を受信した制御対象となる被制御装置より返信された受信確認信号を受信することで、前記被制御装置への前記制御信号の送信経路情報を取得できるとともに、前記被制御装置に対する新たな制御信号を発信する場合は、前記送信経路情報を前記制御信号に反映することができるので、同じ制御対象となる被制御装置に対して効率的な制御信号の送信を行える。
【0035】
また、本発明の被制御装置は受信した制御信号が自らを制御対象としている場合は、前記制御信号に基づき所定の動作を行うとともに、受信した前記制御信号が自らを制御対象としていない場合は、制御信号の送信経路情報に基づき前記制御信号の中継送信を行うことができるので、制御対象となる被制御機器に直接制御信号が届かない条件下でも中継送信された制御信号に基づき動作を行える。
【0036】
以上のように、本発明の双方向リモートコントロールシステムに対応した遠隔制御装置と被制御装置間で制御信号を中継送信することにより、障害物や距離などの物理的制約によって遠隔制御装置と制御を目的とする被制御装置との間で制御信号を直接通信することが不可能な状況でも、制御信号を通信することが可能となり、制御信号の送信経路を確立することで被制御装置の遠隔制御の操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双方向リモートコントロールシステムを構成する遠隔制御装置と被制御装置のシステム構成図。
【図2】本発明の双方向リモートコントロールシステムにおける信号の流れを示す模式図その1。
【図3】本発明の双方向リモートコントロールシステムにおける信号の流れを示す模式図その2。
【図4】制御信号ならびに受信確認信号などの論理的構成図。
【図5】制御対象でない被制御装置が受信した制御信号の再送信処理を説明したフローチャート図。
【図6】制御対象である被制御装置が受信した複数の制御信号の受信処理を説明したフローチャート図。
【図7】。制御対象でない被制御装置が受信した制御信号に中継機器としてのIDを付加する処理を説明したフローチャート図。
【図8】制御対象でない被制御装置が受信した制御信号が一度中継した場合の処理を説明したフローチャート図。
【図9】受信した受信確認信号の再送信処理を説明したフローチャート図。
【図10】受信確認信号を受信したリモコンが、送信経路情報を学習する処理を説明したフローチャート図。
【図11】送信経路情報の学習テーブルに基づいて、制御信号を生成する処理を説明したフローチャート図。
【符号の説明】
1 遠隔制御装置
2 被制御装置
111 CPU
112 入力部
113 表示部
114 記憶部
115 送信部
116 受信部
121 CPU
122 受信部
123 送信部
124 記憶部
125 機器制御ユニット
Claims (7)
- 制御対象である被制御装置に所定の動作をさせる制御信号を送受信する送受信手段を有する遠隔制御装置ならびに被制御装置から構成される双方向リモートコントロールシステムであって、
前記遠隔制御装置から発信された前記制御信号を受信した前記被制御装置は、受信した前記制御信号が自らを制御対象とする場合は、前記制御信号に基づいて所定の動作を行い、一方、受信した前記制御信号が自らを制御対象としない場合は、受信した前記制御信号に自らを特定する機器情報を含めて、当該制御信号を中継送信することを特徴とする双方向リモートコントロールシステム。 - 前記遠隔制御装置から発信される前記制御信号は一意性を有しており、異なる送信経路を経由した前記制御信号を受信した前記被制御装置は前記制御信号の一意性を確認することで、最初に受信した前記制御信号に基づいて所定の動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の双方向リモートコントロールシステム。
- 前記被制御装置は、受信した前記制御信号に自らを特定する前記機器情報が含まれている場合、前記制御信号の再送信を行わないことを特徴とする請求項1、2に記載の双方向リモートコントロールシステム。
- 前記制御信号に基づく所定の動作を行った被制御装置は、前記制御信号を発信した遠隔制御装置に対する受信確認信号を作成して返信するとともに、前記受信確認信号は、前記制御信号に含まれていた機器情報を送信経路情報として有しており、該送信経路情報に基づいた被制御装置に中継送信されることを特徴とする請求項1、2、3に記載の双方向リモートコントロールシステム。
- 前記受信確認信号を受信した前記遠隔制御装置は、前記受信確認信号に基づき発信元である被制御装置毎に送信経路情報を記憶するとともに、新たに前記被制御装置に対して制御信号を発信する場合は、前記送信経路情報を前記制御信号に反映することで、前記送信経路情報に基づいた被制御装置に中継送信されることを特徴とする請求項4に記載の双方向リモートコントロールシステム。
- 制御対象である被制御装置に所定の動作をさせる制御信号を送受信する送受信手段を有する遠隔制御装置において、
前記遠隔制御装置は、自らが発信した制御信号であって、当該制御信号の制御対象ではない被制御装置が自らを特定する機器情報を含めた制御信号を受信した制御対象である被制御装置より返信された、当該制御信号に含まれていた機器情報を送信経路情報として有する受信確認信号を受信することで、前記制御対象である被制御装置への前記制御信号の送信経路情報を取得できるとともに、
前記制御対象である被制御装置に対する新たな制御信号を発信する場合は、前記送信経路情報を前記制御信号に反映することを特徴とする遠隔制御装置。 - 制御対象である被制御装置に所定の動作をさせる制御信号を送受信する送受信手段を有する被制御装置において、
前記被制御装置は受信した制御信号が自らを制御対象としている場合は、前記制御信号に基づき所定の動作を行い、
一方、受信した前記制御信号が自らを制御対象としていない場合は、受信した前記制御信号に自らを特定する機器情報を含めて、当該制御信号の中継送信を行うことを特徴とする被制御装置。
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