JP4429189B2 - 基板処理装置及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板(以下、単に「基板」と称する)を処理液で処理する基板処理装置及びその方法に関する。
従来、燐酸を含む処理液を高温に加熱し(例えば、160℃)、その処理液で基板を処理する際に濃度を確認するためには燐酸濃度計を使う必要があるが、その濃度計自体が高価であるという問題や、濃度計で測定するには、その仕様で定められた測定温度(例えば、25℃)にまで処理液を冷ます必要があってリアルタイムでの計測ができないという問題がある。
上記の問題を解決する装置として、濃度測定のために、窒素ガス供給部と、レギュレータと、供給管と、圧力検出部とを備えているものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。この装置は、処理槽の所定深さに供給管の検出端を配置した状態で、窒素ガス供給部から窒素ガスを一定流量で供給し、このときの圧力を圧力検出部で検出し、圧力に応じた出力信号(電圧)として出力する。このようにして検出された圧力は、処理槽内における所定深さの圧力であり、この圧力と処理液の比重との間には相関関係がある。そして、検出した比重に基づいて処理液の濃度を求め、濃度を制御する等の処理を行っている。
特開平11−219931号公報(段落番号「0040」〜「0050」、図2)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
従来の装置は、供給管の検出端位置が僅かに変動しても検出される圧力が変動する。したがって、供給管の高さを調整するごとに圧力が変わり、また、その圧力も、同じ構造の装置であっても装置間で差異があるので、検出された圧力が装置だけの固有の意味合いしか持たない。そのため、同じ構造の他の装置との比較等に圧力を利用することができず、またユーザにとっても検出された圧力、つまり電圧の意味が分かりにくいものとなっている。さらに、装置の処理条件を調整する際に、装置ごとに独自の調整を行う必要があって、工数が多くなるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基準を設定することにより、絶対的な値としての換算濃度を得ることができるとともに、調整工数を低減できる基板処理装置及びその方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、薬液と希釈液とを混合してなる処理液によって基板に対して処理を行う基板処理装置において、処理液を貯留する処理槽と、処理液を加熱する加熱手段と、前記処理槽内の所定深さに検出端を有し、一定流量の気体を供給する供給管と、前記供給管内の圧力を検出し、圧力に応じた電圧を出力する圧力検出手段と、基準温度の基準液を前記処理槽に貯留した状態で、前記圧力検出手段からの電圧を基準電圧として記憶する記憶手段と、前記加熱手段により前記処理槽に貯留した処理液を処理温度にした状態で、前記圧力検出手段からの電圧を処理電圧とし、この処理電圧と前記記憶手段の基準電圧とに基づいて処理液の実比重を求める実比重算出手段と、前記実比重を、処理液の比重−濃度特性を測定した時の測定温度における比重に換算して換算実比重を求める換算手段と、前記換算実比重と比重−濃度特性とに基づいて処理液の換算濃度を求める演算手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、処理に先立って、基準温度の基準液を処理槽に貯留し、この状態で圧力検出手段から出力される電圧を基準電圧として記憶手段に記憶する。次に、処理槽に貯留した処理液を加熱手段で加熱し、この状態での電圧を処理電圧とし、この処理電圧と基準電圧とに基づいて実比重算出手段が処理液の実比重を求める。実比重は、この装置における基準電圧に対する比率を表すので、絶対的な意味をもち、各装置で基準電圧を測定すれば装置間における比較に利用できる。換算手段は、この実比重を、測定温度における比重に換算して換算実比重を求める。換算実比重は、比重−濃度特性を測定した時の処理液の測定温度に実比重を換算した場合の値を換算値である。演算手段は、換算実比重と比重−濃度特性とに基づき、処理液を測定温度にまで冷却したと想定した場合の換算濃度を求める。したがって、実比重が装置の基準電圧に対する比率を表すので、これに基づき温度換算されて得られた換算濃度も絶対的な値となる。その結果、各装置で換算濃度を求めれば装置間の比較に利用できるとともに、ユーザにとっても理解しやすい絶対的なものとすることができる。また、各装置で共通の基準を得ることができるので、各装置の調整工数を低減することができる。
因みに、処理液の比重−濃度特性は、一般的にある測定温度でのデータが収集されているだけで、必ずしも処理液の処理温度におけるデータが存在しているわけではない。したがって、処理温度における処理液の実比重を測定温度における比重に換算することが必要となる。
なお、上記基準液とは、例えば純水や蒸留水であり、上記基準温度とは、例えば25℃や25〜30℃である。また、処理液とは、例えば、燐酸を純水で希釈したものや、フッ化水素酸を純水で希釈したもの等が挙げられる。
また、本発明において、実比重算出手段により求められた実比重に対して、処理温度における処理液の実比重と、前記処理液を測定温度とした状態で比重計により測定して得られた測定比重との比率に応じて予め設定した係数を乗じることにより処理温度における換算実比重を求めることが好ましい(請求項2、請求項5)。処理温度の処理液の比重を測定した実比重と、この処理液を密閉容器に収容して測定温度にまで冷却し、このときに比重計で得られた測定比重との比率はほぼ一定になることが発明者による種々の実験により判明した。そこで、実比重を求めれば、予め設定した係数を乗ずることで換算実比重を求めることができる。
また、本発明において、前記処理温度は、140〜170℃の範囲であることが好ましい(請求項3)。この温度範囲では、処理温度における処理液の比重(実比重)と、処理液を測定温度にしたときの比重(測定比重)の比率がほぼ一定の値となるので、これらの温度範囲では一つの係数で換算ができる。
なお、上記の温度範囲外であれば、その範囲内における係数を予め求めておき、処理液の温度に応じた係数を用いてもよい。
また、請求項4に記載の発明は、薬液と希釈液とを混合してなる処理液によって基板に対して処理を行う基板処理方法において、処理に先立って基準温度の基準液を処理槽に貯留した状態で、処理槽内の所定深さにおける圧力に応じて圧力検出手段から得られた基準電圧と、処理槽に貯留した処理液を処理温度にした状態で、圧力検出手段から得られた処理電圧とに基づいて処理液の実比重を求める過程と、前記実比重を、処理液の比重−濃度特性を測定した時の測定温度における比重に換算して換算実比重を求める過程と、前記換算実比重と比重−濃度特性とに基づいて処理液の換算濃度を求める過程とを備え、前記換算濃度に基づいて処理液の調整を行うことを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項4に記載の発明によれば、処理に先立って、基準温度の基準液を処理槽に貯留した状態で圧力検出手段から出力された基準電圧と、処理液を処理温度に加熱した状態で圧力検出手段から出力される電圧を処理電圧とに基づいて処理液の実比重を求める。実比重は、この装置における基準電圧に対する比率を表すので、絶対的な意味をもち、装置間で基準電圧を測定すれば装置間における比較に利用できる。この実比重を、測定温度における比重に換算して換算実比重を求める、換算実比重と比重−濃度特性とに基づき、処理液を測定温度にまで冷却したと想定した場合の換算濃度を求め、この換算濃度に基づいて処理液の調整を行う。したがって、実比重が装置の基準電圧に対する比率を表すので、これに基づき温度換算されて得られた換算濃度も絶対的な値となる。その結果、各装置で換算濃度を求めれば装置間の比較に利用できるとともに、ユーザにとっても理解しやすい絶対的な値とすることができる。また、各装置で共通の基準を得ることができるので、各装置の調整工数を低減できる。
本発明に係る基板処理装置によれば、処理電圧と基準電圧とに基づいて実比重算出手段が処理液の実比重を求め、この実比重を、測定温度における比重に換算して換算実比重を求める。換算実比重は、比重−濃度特性を測定した時の処理液の測定温度に実比重を換算した場合の値を換算値であり、演算手段は換算実比重と比重−濃度特性とに基づき、処理液を測定温度にまで冷却したと想定した場合の換算濃度を求める。したがって、実比重が装置の基準電圧に対する比率を表すので、これに基づき温度換算されて得られた換算濃度も絶対的な値となる。その結果、各装置で換算濃度を求めれば装置間の比較に利用できるとともに、ユーザにとっても理解しやすい絶対的な値とすることができる。また、各装置で共通の基準を得られるので、各装置の調整工数を低減できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は本発明の実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。ここでは薬液としての燐酸(H3PO4)と、希釈液としての純水とを混合して得られた処理液を加熱し、この処理液中に基板(例えば半導体ウエハ)を浸漬してエッチング処理する装置を例に採って説明する。
この基板処理装置は、処理液を貯留する処理槽1を備えている。この処理槽1の周囲には、処理槽1から溢れ出た処理液を回収するための回収槽2が設けられている。回収槽2で回収された処理液は循環系3を介して処理槽1に戻される。この循環系3は、回収槽2と処理槽1の底部に設けられた噴出管1aとを連通接続する配管4に、送液用のポンプ5、インラインヒータ6、およびフィルタ7を介在して構成されている。インラインヒータ6は、処理槽1に戻される処理液を循環系3において加熱するためのものである。フィルタ7は、処理槽1に戻される処理液からパーティクルを除去するために設けられている。処理槽1と回収槽2の外周囲には、各槽内の処理液を加熱するための槽用加熱器8が設けられている。インラインヒータ6および槽用加熱器8は、本発明における加熱手段に相当する。
処理槽1の上部には開閉自在のカバー9が設けられている。複数枚の基板Wは昇降自在の保持アーム10に等間隔に直立姿勢で保持されている。保持アーム10が槽外にあるとき、カバー9は閉じられている。基板W群を保持アーム10に保持して処理槽1内に投入するとき、カバー9が開けられる。基板W群が処理槽1内に投入されてエッチング処理を施している間、カバー9は再び閉じられる。
回収槽2には燐酸を供給する燐酸供給部11が配設されている。燐酸供給部11は、回収槽2の上部に配設されたノズル12と、このノズル12を燐酸供給源に連通接続する配管13と、この配管13に介在する流量調整弁14とを備えている。また、処理槽1には純水を補充するための純水補充部15が配設されている。純水補充部15は、処理槽1の縁近傍に配設されたノズル16と、このノズル16を純水供給源に連通接続する配管17と、この配管17に介在する流量調整弁18とを備えている。
処理槽1内には、処理液の温度を検出する温度センサ19が設けられている。この温度センサ19の検出信号は温度制御部20に与えられる。温度制御部20は、この検出信号に基づいてインラインヒータ6をPID(比例・積分・微分)制御するとともに、槽用加熱器8をON/OFF制御する。
さらに処理槽1には処理液の濃度を検出する濃度検出装置21が付設されている。この濃度検出装置21は、処理液中の燐酸濃度と燐酸溶液の比重との間に相関関係があることに着目して、燐酸を含む処理液の比重を実質的に検出することにより、燐酸を含む処理液の濃度を検出するものである。また、燐酸を含む処理液の比重は、処理槽1内の所定深さにおける圧力と相関関係をもつので、濃度検出装置21は、処理槽1内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することによって、燐酸溶液の濃度を検出している。以下に、濃度検出装置21について具体的な構成を説明する。
濃度検出装置21は、供給管22と、レギュレータ23と、圧力検出部24と、記憶部26と、濃度算出部27と、表示部28と、濃度制御部29を備えている。供給管22は、処理液に耐性を有するフッ素樹脂等で形成されており、その下端部である検出端は処理槽1内の所定深さに位置するように設けられている。レギュレータ23は、窒素ガス供給源からの窒素ガスを一定流量にして供給管22に供給する。すると、定常状態においては、窒素ガスの放出圧力は、処理槽1の液面から所定深さにおける液圧にほぼ等しいものとみなすことができる。圧力検出部24は、この供給管22内の窒素ガス圧力を測定する圧力センサを備えている。この圧力検出部24からは、例えば、0〜2.5[V]の電圧が出力される。この電圧は、処理槽1の液面からの所定深さにおける液圧であるとみなすことができる。
なお、圧力検出部24が本発明における圧力検出手段に相当する。
濃度算出部27は、圧力検出部24からの圧力に応じた電圧を、後述する基準電圧VDIWとして予め記憶部26に記憶させるとともに、処理時に基準電圧VDIWと処理電圧VSOLとに基づいて処理液の実比重を求める。さらに、この実比重に「係数」を乗じて換算実比重を求める。そして、予め記憶部26に記憶してある比重−濃度特性を表した検量線データを参照して、換算実比重に基づいて処理槽1内の処理液の燐酸濃度(換算濃度)を求める。表示部28は、濃度算出部27の制御の下、実比重、換算実比重、換算濃度等を逐次表示する。詳細は後述するが、換算実比重は、比重−濃度特性を測定した時の処理液の測定温度に実比重を換算した場合の値を換算値であり、換算濃度は、比重−濃度特性が収集された時の測定温度における処理温度の濃度換算値である。比重−濃度特性としては、検量線データに代えて、その特性を表す数式であってもよい。
なお、記憶部26が本発明における記憶手段に相当し、濃度演算部27が本発明における実比重算出手段及び換算手段並びに演算手段に相当する。
具体的な濃度算出手法は、特開平11−219931号公報に詳述されているが、簡単に説明すると以下のようなものである。
すなわち、圧力検出部24からの検出信号(電圧)と液圧とは所定の関数関係を有し、液圧は、液面から供給管22の検出端までの距離(深さ)と、処理液の比重との積に比例する値に大気圧を加えたものとしても表すことができる。したがって、検出端における液圧は、処理液の燐酸濃度と、検出端の深さとを変数とする関数で表現することができる。このため濃度及び深さは、圧力検出部24が出力した電圧との間に一定の関係が成り立つ。この関係から、所定深さに対して濃度と電圧との関係を予め求めておくことにより、圧力検出部24からの電圧に基づいて処理液の燐酸濃度を求めることができる。
濃度検出装置21で得られた処理液の濃度データ(後述する換算濃度)は濃度算出部27から濃度制御部29に与えられる。濃度制御部29は、処理液の燐酸検出濃度が処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように、純水の流量調整弁18を操作して純水の補充量を調整する。具体的には、濃度制御部29は、処理液の燐酸検出濃度に基づいてPID(比例・積分・微分)制御によって流量調整弁18を操作する。
主制御部31は、本基板処理装置の全体を管理するために設けられている。具体的には、主制御部31は、温度制御部20に対する処理液の設定温度の指令、濃度制御部29に対する処理液の目標濃度の指令、および燐酸の流量調整弁14の操作指令などを与える。
上述した「基準電圧」及び「処理電圧」等について、図2〜図6を参照して説明する。なお、図2は基準電圧の測定を模式的に示した図であり、図3は処理電圧の測定を模式的に示した図である。また、図4は基準電圧の測定手順を示すフローチャートであり、図5は処理時の測定手順を示すフローチャートである。また、図6は、換算濃度を求める手順を模式的に示した図である。
「基準電圧の測定」
実際に基板Wを処理する前に、次のようにして予め基準電圧を測定する。
まず、図2に示すように、処理槽1に基準温度の基準液を貯留する。基準温度とは、例えば、25℃であり、基準液とは、例えば、純水である。そして、後述する処理時における流量と同じ流量で純水が循環するように、ポンプ5を制御する(ステップS1)。なお、基準液として例えば蒸留水を採用してもよく、基準温度として例えば25〜30℃の範囲としてもよい。
そして、圧力検出部24からの出力信号である電圧が安定するのを濃度算出部27が監視し(ステップS2)、安定したときの電圧を基準電圧VDIWとして記憶部26に書き込んで記憶する(ステップS3)。
なお、処理槽1の構造上、純水を単に貯留しているだけでは、純水が僅かずつ排出されてしまい、液面が徐々に低下する。供給管22の検出端における圧力は、液面が変動すると変動することになるので、循環系3により上記のように純水を循環させることが好ましい。このようにすることにより、液面を一定に維持して供給管22の検出端が位置する深さを一定にできるので、基準液と処理液について同じ条件で圧力検出を行うことができる。したがって、両圧力の検出条件を揃えて後述する実比重の精度を高めることができる。
「処理時」
まず、図3に示すように、処理槽1に処理温度の処理液を貯留する。例えば、処理温度が160℃であり、処理液が燐酸と純水の混合液である。そして、処理時の循環流量で処理液が循環するようにポンプ5を制御する(ステップS10)。
このとき、圧力検出部24からの電圧(処理電圧VSOL)を測定し(ステップS11)、記憶部26に記憶されている基準電圧VDIWで処理電圧VSOLを除する演算を行う(ステップS12)。この結果(=VSOL/VDIW)は、純水の比重が1[g/cm3]であることから実比重を表す。
なお、異なる装置や同一装置の異なる処理槽1について、基準電圧VDIWを求めておくことにより、各装置や処理槽1における基準として利用できる。つまり、A槽において基準電圧VDIW=0.845[V]であり、B槽において基準電圧VDIW=0.830[V]であったとする。さらに、処理時における処理液の濃度に応じた比重が1.55[g/cm3]であったとする。このような場合には、A槽及びB槽では、処理時に調整の目標となる電圧は次のようになる。
A槽 1.55×0.845=1.309[V]
B槽 1.55×0.830=1.286[V]
上述したようにして求めた実比重は、処理液が処理温度の場合の比重に相当するものであるが、一般的に、処理液の比重−濃度特性は、所定の測定温度(例えば25℃)の条件でしかデータが収集されていない。したがって、処理温度の実比重と比重−濃度特性からでは正確な濃度を求めることができない。
発明者は、処理液の温度を150℃、155℃、160℃とし、各温度における処理電圧VSOLを測定した。そして、各処理液を密閉容器に入れて測定温度(例えば25℃)にまで冷却し、単体の比重計を用いて測定温度における比重(測定比重)を測定した。すると、以下の表1に示すように、各温度における実比重(m1)と各測定比重(m2)の間には約1.084という共通の比率(k)があることを見出した。この比率(k)は、熱膨張によって生じるものである。したがって、上記の温度範囲を含む140〜170℃では、上記の比率(k)がほぼ成り立つ。
Figure 0004429189
そこで、上記の温度範囲においては、上述したようにステップS12で求められた実比重(m1)に対して比率k=1.084を乗ずることにより、処理温度の処理液を、測定温度における比重に換算して換算実比重を求める(ステップS13)。この換算実比重が求められると、図6のグラフに示すように、測定温度(25℃)で収集された比重−濃度特性から換算濃度を求める(ステップS14)。上述した濃度算出部27は、上述したステップS10〜S14の各処理によって換算濃度を求め、これを表示部28及び濃度制御部29に出力する。
次に、図7を参照して、実際の処理時における動作について説明する。なお、図7は、処理時の手順を示すフローチャートである。
ステップS20,S21
まず、燐酸の流量調整弁14が開けられて、回収槽2に燐酸が供給される。回収槽2に供給された燐酸は、循環系3を介して処理槽1に送られる間にインラインヒータ6によって加熱される。処理槽1に導入された燐酸は槽用加熱器8によっても加熱される。
ステップS22,S23,S24
処理槽1内の燐酸の温度は、温度センサ19によって検出されて温度制御部20に与えられる。温度制御部20は、設定温度160°Cに対して±0.3°Cの範囲内で温度管理している。具体的には、液温度が159.7°C未満のときは、インラインヒータ6および槽用加熱器8による加熱を継続する。液温度が160.3°Cを超えるときは、インラインヒータ6および槽用加熱器8による加熱を停止して自然冷却によって液温度を下げる。液温度が159.7°Cから160.3°Cの範囲内に入ると次のステップS25に進む。
ステップS25
上述したステップS10〜S14のようにして、濃度検出装置21により処理槽1内の処理液の換算濃度が算出される。
ステップS26
上記ステップS25のようにして換算濃度が濃度検出装置21によって逐次検出される。濃度制御部29は、この検出された換算濃度が予め設定された目標濃度になるように、PID制御により流量調整弁18を操作して処理槽1に純水を補充する。この目標濃度は、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるよう設定されるのが好ましい。処理槽1内の処理液の検出濃度が目標濃度範囲を超える場合は純水の補充が継続される。一方、検出濃度が目標濃度範囲を下回る場合は、純水の補充が停止される。純水の補充が停止されると、処理液の加熱により処理液中の純水が蒸発して、処理液の濃度は自然に上昇する。
ステップS27,S28,S29
処理槽1内の処理液が目標濃度範囲に入って安定すると、保持アーム10に保持された基板W群が処理槽1内に投入されて、基板W群のエッチング処理が始まる。予め定められた処理時間が経過するまで、ステップS21〜S26の温度制御および濃度制御が繰り返し行なわれる。処理時間が経過すると基板W群が処理槽1内から引き上げられて、次の処理槽へ移送される。
上述したように、処理に先立って、基準温度の基準液を処理槽1に貯留し、この状態で圧力検出部24から出力される電圧を基準電圧VDIWとして記憶部26に記憶する。次に、処理槽1に貯留した処理液を処理温度に加熱し、この状態での電圧を処理電圧VSOLとし、この処理電圧VSOLと基準電圧VDIWとに基づいて濃度算出部27が処理液の実比重(m1)を求める。実比重(m1)は、この装置における基準電圧VDIWに対する比率を表すので、絶対的な意味をもち、各装置で基準電圧を測定すれば装置間における比較に利用できる。濃度算出部27は、この実比重(m1)を、測定温度における比重に換算して換算実比重を求める。換算実比重は、比重−濃度特性を測定した時の処理液の測定温度に実比重を換算した場合の値を換算値である。濃度算出部27は、換算実比重と比重−濃度特性とに基づき、処理液を測定温度にまで冷却したと想定した場合の換算濃度を求める。したがって、実比重(m1)が装置の基準電圧VDIWに対する比率を表すので、これに基づき温度換算されて得られた換算濃度も絶対的な値となる。その結果、各装置で換算濃度を求めれば装置間の比較に利用できるとともに、ユーザにとっても理解しやすい絶対的なものにできる。また、各装置で共通の基準を得ることができるので、各装置の調整工数を低減できる。
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形実施が可能である。
(1)上記の実施例では、燐酸を含む処理液を例に採って説明したが、硫酸溶液等の他の処理液であっても本発明を適用することができる。
(2)上記の装置では、処理液の燐酸検出濃度が処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように制御しているが、本発明はこのような制御に限定されるものではない。
本発明の実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 基準電圧の測定を模式的に示した図である。 処理電圧の測定を模式的に示した図である。 基準電圧の測定手順を示すフローチャートである。 処理電圧の測定手順を示すフローチャートである。 換算濃度を求める手順を模式的に示した図である。 処理時の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 … 処理槽
2 … 回収槽
6 … インラインヒータ(加熱手段)
8 … 槽用加熱器(加熱手段)
22 … 供給管
24 … 圧力検出部(圧力検出手段)
26 … 記憶部(記憶手段)
27 … 濃度演算部(実比重算出手段、換算手段、演算手段)
29 … 濃度制御部
DIW … 基準電圧
SOL … 処理電圧
(m1) … 実比重
(m2) … 測定比重
(k) … 比率

Claims (5)

  1. 薬液と希釈液とを混合してなる処理液によって基板に対して処理を行う基板処理装置において、
    処理液を貯留する処理槽と、
    処理液を加熱する加熱手段と、
    前記処理槽内の所定深さに検出端を有し、一定流量の気体を供給する供給管と、
    前記供給管内の圧力を検出し、圧力に応じた電圧を出力する圧力検出手段と、
    基準温度の基準液を前記処理槽に貯留した状態で、前記圧力検出手段からの電圧を基準電圧として記憶する記憶手段と、
    前記加熱手段により前記処理槽に貯留した処理液を処理温度にした状態で、前記圧力検出手段からの電圧を処理電圧とし、この処理電圧と前記記憶手段の基準電圧とに基づいて処理液の実比重を求める実比重算出手段と、
    前記実比重を、処理液の比重−濃度特性を測定した時の測定温度における比重に換算して換算実比重を求める換算手段と、
    前記換算実比重と比重−濃度特性とに基づいて処理液の換算濃度を求める演算手段と、
    を備えていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記換算手段は、前記実比重算出手段により求められた実比重に対して、処理温度における処理液の実比重と、前記処理液を測定温度とした状態で比重計により測定して得られた測定比重との比率に応じて予め設定した係数を乗じることにより処理温度における換算実比重を求めることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
    前記処理温度は、140〜170℃の範囲であることを特徴とする基板処理装置。
  4. 薬液と希釈液とを混合してなる処理液によって基板に対して処理を行う基板処理方法において、
    処理に先立って基準温度の基準液を処理槽に貯留した状態で、処理槽内の所定深さにおける圧力に応じて圧力検出手段から得られた基準電圧と、処理槽に貯留した処理液を処理温度にした状態で、圧力検出手段から得られた処理電圧とに基づいて処理液の実比重を求める過程と、
    前記実比重を、処理液の比重−濃度特性を測定した時の測定温度における比重に換算して換算実比重を求める過程と、
    前記換算実比重と比重−濃度特性とに基づいて処理液の換算濃度を求める過程とを備え、
    前記換算濃度に基づいて処理液の調整を行うことを特徴とする基板処理方法。
  5. 請求項4に記載の基板処理方法において、
    前記換算実比重を求める過程は、処理液の実比重に対して、処理温度における処理液の実比重と、前記処理液を基準温度とした状態で比重計により測定して得られた測定比重との比率に応じて予め設定した係数を乗じることにより処理温度における換算実比重を求めることを特徴とする基板処理方法。
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