JP2004356409A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リニアに流量を調節可能な構成を採用することにより、精度良く希釈液の補充量を調節することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】濃度検出装置45の検出濃度に応じて電空変換器39の出力圧Poutを調整し、エア制御弁37を操作して純水の補充量を調整する。電空変換器39は濃度制御部55からの入力信号Sinに応じてリニアに出力圧Poutを可変できるので、それに応じてエア制御弁37を動作させることにより、出力圧Poutに応じて純水の補充量をリニアに調整できる。したがって、濃度検出装置45における検出濃度に応じて精度良く純水を補充することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】濃度検出装置45の検出濃度に応じて電空変換器39の出力圧Poutを調整し、エア制御弁37を操作して純水の補充量を調整する。電空変換器39は濃度制御部55からの入力信号Sinに応じてリニアに出力圧Poutを可変できるので、それに応じてエア制御弁37を動作させることにより、出力圧Poutに応じて純水の補充量をリニアに調整できる。したがって、濃度検出装置45における検出濃度に応じて精度良く純水を補充することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板(以下、単に「基板」と称する)を処理液で処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、例えば基板表面のシリコン窒化膜を高温度の燐酸(H3PO4)溶液を用いてエッチング処理する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−181041号公報(第3頁、第1図)
【0004】
以下、図5を参照して説明する。この装置は、燐酸溶液を貯留する処理槽101と、この処理槽101から溢れた燐酸溶液を回収する回収槽102と、この回収槽102に回収された燐酸溶液を処理槽101に戻す循環系103と、処理槽101内の燐酸溶液を絶えず加熱している加熱器104と、燐酸の供給部105と、燐酸溶液の温度調整のために処理槽101に純水を補充する開閉弁106とを備えている。なお、開閉弁106は、開放または閉止のいずれか一方の状態をとりうる。
【0005】
このような構成の装置では、シリコン酸化膜との高エッチングレートを維持した状態で処理を施すことがある。その場合には、所定濃度に調整された燐酸溶液を、その濃度に応じた沸点直前の高温度(120〜170℃)に保つことが行われる。そして、燐酸溶液の温度が設定温度よりも高い場合は、その程度に応じて開閉弁106の開放時間を長めに調整して処理槽101内に純水を補充することによりその温度が下げられ、逆に設定温度よりも低い場合は、純水を補充せずにその程度に応じて加熱器104によってその温度が上げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、開閉弁106は、純水の補充量を調節するためにその開放時間を調整することになるので、従来装置では補充量を精度良く調整して補充することが困難であるという問題がある。
【0007】
なお、上記の従来例は、高エッチングレートを維持するために、所定濃度に調整された燐酸溶液がその濃度に応じた沸点直前の高温度に保たれている場合であるが、そのような装置でなくとも、処理槽101に純水や薬液などの希釈液を開閉弁106により補充する基板処理装置であれば上記同様の問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、リニアに希釈液の流量を調節可能な構成を採用することにより、精度良く希釈液の補充量を調節することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、薬液と希釈液とを混合した処理液中に基板を浸漬して処理を施す基板処理装置において、処理液を貯留する処理槽と、処理液を加熱する加熱手段と、エア制御弁が設けられ、前記加熱手段により加熱された処理液に希釈液を補充する配管と、前記エア制御弁に出力圧を与える電空変換器と、処理液の濃度を検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段の検出結果に基づき、前記電空変換器の出力圧を調整し、前記エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する濃度制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
(作用・効果)本発明では、処理液の温度制御と処理液の濃度制御とが各々独立して行なわれる。例えば、基板が処理槽に投入された状態で、何らかの原因で処理槽内の処理液の温度が上昇した場合、加熱手段を操作して処理液の温度上昇を抑制する。つまり、従来装置のように希釈液を補充して処理液の温度を下げるという温度調整手法を採らないので、処理液の温度調整に伴って処理液の濃度が変動することがない。濃度制御手段は、濃度検出手段の検出濃度に応じて電空変換器の出力圧を調整し、エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する。電空変換器は電気信号に応じてリニアに出力圧を可変することができるので、それに応じてエア制御弁を動作させる。その結果、電空変換器からエア制御弁への出力圧に応じて補充量をほぼリニアに調整することができるので、検出濃度に応じて精度良く希釈液を補充することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、処理液の温度を検出する温度検出手段と、処理液の検出温度が設定温度になるように前記加熱手段を操作する温度制御手段と、前記濃度制御手段は、前記濃度検出手段による処理液の検出濃度が、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように前記電空変換器の出力圧を調整することを特徴とするものである。
【0013】
(作用・効果)濃度制御手段は、処理液の検出濃度が、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように、電空変換器を操作して希釈液の補充量を調整するので、精度良く処理液のエッチングレートを高い状態に維持することができる。
【0014】
図5に示した従来装置において、所定濃度に調整された燐酸溶液を、その濃度に応じた沸点直前の高温度(120〜170℃)に保った状態で処理を施す場合、まずエッチング処理される基板Wがほぼ「L」の字状の保持アーム107の水平ガイド107a上に等間隔に直立した状態に並べられて処理槽101内に投入される。処理槽101には、保持アーム107に保持された基板W群を出し入れするための上部開口に、開閉自在のカバー108が設けられている。このカバー108は、保持アーム107が処理槽101の外にあるときは閉じられている。基板W群を処理槽101に投入するとき、カバー108が開けられる。基板W群が処理槽101に投入された後、カバー108が再び閉じられて図5に示す状態でエッチング処理される。この状態で保持アーム107の吊り下げアーム107bは、カバー108に形成された開口108aを通って外部へ導出されている。
【0015】
このような構成の従来装置では、基板W群が処理槽101の外にある「ロットアウト」状態から、基板W群が処理槽101内に投入された「ロットイン」状態になると、処理槽101内の燐酸溶液の濃度が著しく変動するという問題がある。この燐酸溶液の濃度変動はエッチング処理の品質を低下させ、また、ロットイン状態になったときに、燐酸溶液が突然に沸騰(突沸)することもある。燐酸溶液が突沸すると、燐酸溶液の激しい流動のために、水平ガイド107aに保持された基板W群が振動して基板W群に悪影響を及ぼす。
【0016】
上記の問題は、発明者等が鋭意研究の結果、次のようなメカニズムで生じていることを知見した。
すなわち、基板W群が槽外(ロットアウト状態)にあるとき、カバー108は閉じられているが、保持アーム107はカバー108の上方位置にあるので、カバー108の開口108aは開放された状態にある。そのため処理槽101内の燐酸溶液がもっている熱は、開口108aを通して外部に幾分逃げている。このようなロットアウト状態で、処理槽101内の燐酸溶液が沸点直前の高温度に維持されて熱的にバランスするように加熱器104が調整されている。
【0017】
次に、基板W群が槽内(ロットイン状態)に投入されると、ロットアウト状態のときと同様にカバー108は閉じられるが、保持アーム107の吊り下げアーム107bがカバー108の開口108aを通って外部に導出される関係で、開口108aが吊り下げアーム107bによって閉塞された状態になる。そのため、ロットアウト状態のときにはこの開口108aを介して外部に逃げていた燐酸溶液の熱が逃げ場を失うことになる。
【0018】
つまり、処理槽101の熱的バランスが崩れて保温効果が高まる結果、燐酸溶液の温度が急に上昇する。この温度上昇は図示しない温度検出器によって検出され、開閉弁106から純水が槽内に補充されて燐酸溶液の温度が下げられる。この純水の補充により燐酸溶液の濃度が低下して濃度変動を引き起こす。また、燐酸溶液の濃度が低下すると、その濃度に対応する沸点も急激に下がるので、沸点が槽内の燐酸溶液の温度を下回る結果、純水の補充により温度が下げられているにも関わらず燐酸溶液の突沸を引き起こす。
【0019】
そこで、請求項1の構成に加えて、本請求項2に記載の構成を付加することにより、処理槽内の処理液の濃度を精度良く一定に維持して、突沸を未然に防止することが可能となる。
【0020】
また、前記装置はさらに、前記処理槽から溢れ出した処理液を回収する回収槽と、この回収槽で回収された処理液を処理槽に戻す循環系と、を備えていることが好ましい(請求項3)。
【0021】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液の利用効率を向上することができる。
【0022】
また、前記加熱手段は、処理槽に付設されて処理槽内の処理液を加熱する槽用加熱器と、前記循環系を循環する処理液を加熱する循環系加熱器とを備えていることが好ましい(請求項4)。
【0023】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液を効率よく加熱することができる。
【0024】
また、前記濃度検出手段は、処理液の比重を実質的に検出することにより、処理液の濃度を検出することが好ましい(請求項5)。
【0025】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液の濃度を比較的に簡単に検出することができる。
【0026】
また、前記濃度検出手段は、処理槽内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することが好ましい(請求項6)。
【0027】
(作用・効果)処理槽内の所定深さにおける処理液の圧力は、処理液の比重に比例するので、処理液の圧力を検出することにより、処理液の比重が判り、その比重から処理液の濃度を知ることができる。
【0028】
また、前記濃度制御手段は、処理液が設定温度に近い温度範囲に入ったときにのみ作動することが好ましい(請求項7)。
【0029】
(作用・効果)処理液の温度が設定温度から大きく外れている場合に濃度制御を行うと、処理液の濃度低下に基づく突沸の危険性があるので、濃度変動の範囲に留意が必要である。しかし、請求項6記載の発明によれば、処理液が設定温度に近い温度範囲に入ったときにのみ濃度制御を行うので、設定温度に対応した沸点濃度を考慮すればよく、突沸の危険性を一層低減することができる。
【0030】
また、前記濃度制御手段は、処理液の検出濃度が目標濃度を超えるときは希釈液を補充し、処理液の検出濃度が目標濃度を下回るときは希釈液の補充を停止することが好ましい(請求項8)。
【0031】
(作用・効果)この構成によれば、希釈液を補充することにより処理液の濃度が低下しする。一方、希釈液の補充を停止すると、加熱された処理液中からの希釈液の蒸発によって、処理液の濃度は自ずと上昇する。したがって、請求項7記載の発明によれば、処理液の濃度を容易に目標濃度に維持することができる。
【0032】
また、前記処理液は、薬液としての燐酸と希釈液としての純水とを混合した燐酸溶液であることが好ましい(請求項9)。
【0033】
(作用・効果)一定濃度の燐酸溶液を沸点に近い温度に維持して処理できるので、窒化膜などを高いエッチングレートで処理することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。ここでは薬液として燐酸と希釈液として純水とを混合して得られた処理液である燐酸溶液を加熱し、この燐酸溶液中に基板(例えば半導体ウエハ)を浸漬してエッチング処理する装置を例に採って説明する。
【0035】
この基板処理装置は、燐酸溶液を貯留する処理槽1を備えている。この処理槽1の周囲には、処理槽1から溢れ出た燐酸溶液を回収するための回収槽3が設けられている。回収槽3で回収された燐酸溶液は循環系5を介して処理槽1に戻される。この循環系5は、回収槽3と処理槽1の底部に設けられた噴出管7とを連通接続する配管9に、循環ポンプ11、循環系加熱器13、およびフィルタ15備えている。循環系加熱器13は処理槽1に戻される燐酸溶液を加熱するためのものであり、フィルタ15は処理槽1に戻される燐酸溶液からパーティクルを除去するためのものである。処理槽1と回収槽3の外周囲には、槽内の燐酸溶液を加熱するための槽用加熱器17が設けられている。循環系加熱器13および槽用加熱器17は、本発明における加熱手段に相当する。
【0036】
処理槽1の上部には開閉自在のカバー19が設けられている。処理対象である複数枚の基板Wは昇降自在の保持アーム21に等間隔に直立姿勢で保持されている。保持アーム21が槽外にあるとき、カバー19は閉じられている。基板W群を保持アーム21に保持して槽内に投入するとき、カバー19が開けられる。基板W群が槽内に投入されてエッチング処理を施している間、カバー19は再び閉じられる。これらの点は図5に示した従来装置の場合と同様である。
【0037】
回収槽3には燐酸を供給する燐酸供給部23が配設されている。燐酸供給部23は、回収槽3の上部に配設されたノズル25と、このノズル25を燐酸供給源に連通接続する配管27と、この配管27に介在する流量調整弁29とを備えている。また、処理槽1には純水を補充するための純水補充部31が配設されている。この純水補充部31は、処理槽1の縁近傍に配設されたノズル33と、このノズル33を純水供給源に連通接続する配管35と、この配管35に介在するエア制御弁37とを備えている。
【0038】
上記のエア制御弁37は、例えば、電空変換器39から出力圧Poutを与えられ、その流路断面積が調整されて、配管35内の純水流量が精度良く調整されるものである。電空変換器39は、電空レギュレータとも呼ばれ、与えられている所定圧力の圧縮空気を、入力信号Sinに応じた出力圧Poutに変換する。入力信号Sinとしては、例えば4〜20[mA]が与えられ、それに対応して出力圧Poutが0〜1.0[MPa]に調整される。その出力圧Poutを与えられることにより、エア制御弁37は配管35の純水流量を0〜400[mL/min]に調整する。このようなエア制御弁37の特性を示したのが図2の流量特性図である。この特性図からも、電空変換器39の出力圧Poutに応じてエア制御弁37により純水流量がリニアに調整されていることがわかる。なお、電空変換器39への入力信号Sinは、後述する濃度制御部43から与えられる。
【0039】
処理槽1内には燐酸溶液の温度を検出する温度センサ41が設けられている。この温度センサ41の検出信号は温度制御部43に与えられる。温度制御部43は、この検出信号に基づいて循環系加熱器13をPID(比例・積分・微分)制御するとともに、槽用加熱器17をON/OFF制御する。具体的には、温度制御部43は、燐酸溶液の温度が159.7〜160.3°Cの範囲に入るように循環系加熱器13を制御する。また、温度制御部43は、燐酸溶液の温度が160.3°C以下では槽用加熱器17をON状態に維持し、160.3°Cを超えるとOFF状態にする。
【0040】
なお、上記の温度センサ41は本発明における温度検出手段に、温度制御部43は本発明における温度制御手段にそれぞれ相当する。
【0041】
さらに処理槽1には、燐酸溶液の濃度を検出する濃度検出装置45が付設されている。この濃度検出装置45は、燐酸溶液の濃度と燐酸溶液の比重との間に相関関係があることに着目して、燐酸溶液の比重を実質的に検出することにより、燐酸溶液の濃度を検出するものである。また、燐酸溶液の比重は処理槽1内の所定深さにおける圧力と相関関係を有するので、濃度検出装置45は、処理槽1内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することによって、燐酸溶液の濃度を検出している。以下に、濃度検出装置45の構成を具体的に説明する。
【0042】
濃度検出装置45は、検出管47と、レギュレータ49と、圧力検出部51と、濃度算出部53とを備える。検出管47は、燐酸溶液に耐性を有するフッ素樹脂等で形成されており、その先端部である圧力検出端は処理槽1内の所定深さに位置するように設けられている。レギュレータ49は、窒素ガス供給源からの窒素ガスを一定流量にして検出管47に供給する。すると、定常状態においては、窒素ガスの放出圧力は、処理槽1の液面から所定深さにおける液圧にほぼ等しいものとみなすことができる。圧力検出部51は、この検出管47内の窒素ガス圧力を測定する圧力センサを備えている。したがって、この圧力検出部51からの出力信号は、処理槽1の液面からの所定深さにおける液圧であるとみなすことができる。濃度算出部53は、圧力検出部51からの圧力に応じた電圧と濃度との対応関係を表した検量線データを予め記憶しており、圧力検出部51からの検出信号(電圧)に基づいて、処理槽1内の燐酸溶液の濃度を求める。
【0043】
具体的な濃度算出手法は、特開平11−219931号公報に詳述されているので詳細な説明を省略するが、簡単に説明すると以下のようなものである。
【0044】
すなわち、圧力検出部51からの検出信号(電圧)と液圧とは所定の関数関係を有し、液圧は、液面から検出管22の検出端までの距離(深さ)と、燐酸溶液の比重との積に比例する値に大気圧を加えたものとしても表すことができる。したがって、検出端における液圧は、燐酸溶液の濃度と、検出端の深さとを変数とする関数で表現することができる。このため濃度及び深さは、圧力検出部51が出力した電圧との間に一定の関係が成り立つ。この関係から、所定深さに対して濃度と電圧との関係を予め求めておくことにより、圧力検出部51からの電圧に基づいて燐酸溶液の濃度を求めることができる。
【0045】
なお、上記の濃度検出装置45は、本発明における濃度検出手段に相当する。
【0046】
濃度検出装置45で得られた燐酸溶液の濃度データは濃度制御部55に与えられる。濃度制御部55は、燐酸溶液の検出濃度が燐酸溶液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように、上述した電空変換器39を操作してエア制御弁37を調整し、これによりノズル33から処理槽1に供給される純水の補充量を調整する。具体的には、濃度制御部55は、燐酸溶液の検出濃度に基づいてPID(比例・積分・微分)制御によって電空変換器39を操作する。
【0047】
主制御部57は、本基板処理装置の全体を管理するために設けられている。具体的には、主制御部57は、温度制御部43に対する燐酸溶液の設定温度の指令、濃度制御部55に対する燐酸溶液の目標濃度の指令、および燐酸の流量調整弁29の操作指令などを与える。
【0048】
次に本基板処理装置の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0049】
ステップS1,S2
まず、燐酸の流量調整弁29が開けられて、ノズル25から回収槽3に燐酸が供給される。回収槽3に供給された燐酸は、循環系5を介して処理槽1に送られる間に循環系加熱器13によって加熱される。処理槽1に導入された燐酸は槽用加熱器17によっても加熱される。
【0050】
ステップS3,S4,S5
処理槽1内の燐酸の温度は温度センサ41によって検出されて温度制御部43に与えられる。この温度制御部43は、設定温度160°Cに対して±0.3°Cの範囲内で温度管理している。具体的には、液温度が159.7°C未満のときは、循環系加熱器13および槽用加熱器17による加熱を継続する。液温度が160.3°Cを超えるときは、循環系加熱器13および槽用加熱器17による加熱を停止して自然冷却によって液温度を下げる。液温度が159.7°Cから160.3°Cの範囲内に入ると次のステップS6に進む。
【0051】
ステップS6
処理槽1内の液濃度が濃度検出装置45によって逐次検出される。濃度制御部45は、この検出濃度が予め設定された目標濃度になるように、PID制御により電空変換器39への入力信号Sinを調整することにより、エア制御弁37を制御して処理槽1に純水を補充する。この目標濃度は、燐酸溶液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるよう設定される。処理槽1内の燐酸溶液の検出濃度が目標濃度範囲を超える場合は純水の補充が継続される。一方、検出濃度が目標濃度範囲を下回る場合は、純水の補充が停止される。純水の補充が停止されると、燐酸溶液の加熱により燐酸溶液中の純水が蒸発して、燐酸溶液の濃度は自然に上昇する。
【0052】
このように電空変換器39は濃度制御部55からの入力信号Sinに応じてリニアに出力圧Poutを可変できるので、それに応じてエア制御弁37を動作させることにより、出力圧Poutに応じて純水の補充量をリニアに調整できる。したがって、濃度検出装置45における検出濃度に応じて精度良く純水を補充することができる。
【0053】
ステップS7,S8,S9
処理槽1内の燐酸溶液が目標濃度範囲に入って安定すると、保持アーム21に保持された基板W群が処理槽1内に投入されて、基板W群のエッチング処理が始まる。予め定められた処理時間が経過するまで、ステップS2〜S6の温度制御および濃度制御が繰り返し行なわれる。処理時間が経過すると基板W群が槽内から引き上げられて、次の処理槽へ移送される。
【0054】
次に本実施例における燐酸溶液の温度制御と濃度制御との関係を、図4を参照して説明する。なお、図4は、燐酸溶液の濃度および温度と、シリコン窒化膜エッチングレートとの関係を示すグラフである。
【0055】
この図4に示すように、沸点BPは、燐酸溶液の濃度が高くなるにつれて高くなる性質を有する。また、本実施例では、温度制御部43が燐酸溶液の温度を一定に保つように制御していることから、シリコン窒化膜のエッチング時の選択比(エッチングレート)は、濃度の変動に応じて、温度ごとのエッチングレート曲線ERCに沿って移動することになる。ここでは、温度150℃の場合を曲線ERC1とし、温度160℃の場合を曲線ERC2とし、温度170℃の場合を曲線ERC3としている。本実施例では燐酸溶液の設定温度は160℃であるので、曲線ERC2に沿って濃度が変動する。曲線ERC2上の沸点濃度BPよりも少し高めの濃度域がサブ沸点SBPである。燐酸溶液の濃度を沸点BP境界の乱域TZ側に位置するサブ沸点SBPに維持することでエッチングレートを最も高く維持することができる。本実施例の燐酸溶液の目標濃度は、このサブ沸点域に設定されている。
【0056】
上述したように、本実施例おいて、燐酸溶液の温度が設定温度範囲を超えたときに、純水を供給することなく加熱停止によって燐酸溶液の温度を下げ(図3のステップS5)、また、濃度制御は、燐酸溶液の温度が159.7〜160.3℃の範囲に入ったときに行うようにしている(ステップS6)。
【0057】
上記のような制御を行う理由は次のとおりである。燐酸溶液が例えば170℃にまで上昇したときに、温度を下げるために純水を供給すると、燐酸溶液の濃度は図4の曲線ERC3に沿って左方向(濃度が低下する方向)に変化する。すると、燐酸溶液が設定温度に対応した目標濃度(図4の曲線ERC2上のサブ沸点SBP)に達する前に、沸点BPに達して突沸を引き起こす恐れがある。突沸を避けるためには、純水の補充を徐々に行う必要があるが、そうすると燐酸溶液を設定温度にするのに長時間を要する。
【0058】
これに対して本実施例では、燐酸溶液の温度を循環系加熱器13と槽用加熱器17の操作のみで制御しているので、燐酸溶液の温度を昇降させても燐酸溶液の濃度が変動しない。したがって、燐酸溶液の突沸を未然に防止することができる。また、燐酸溶液の濃度調整のための純水補充は、燐酸溶液の温度が設定温度範囲に入っている場合にのみ行うので、純水の補充により突沸が発生することもない。その上、純水の補充を、電空変換器39の出力圧Poutを調整し、エア制御弁37を操作して行うので、突沸を防止しつつも精度良く処理液のエッチングレートを高い状態に維持できる。
【0059】
以上のように本実施例によれば、燐酸溶液の設定温度に対応した曲線ERC2に沿って、燐酸溶液の濃度が目標濃度よりも高い場合は純水が補充されて濃度が下げられ、逆に、燐酸溶液の濃度が目標濃度よりも低い場合は純水の供給が停止されて、加熱された燐酸溶液からの純水の蒸発によって濃度を上げているので、燐酸溶液の濃度をサブ沸点に精度よく維持することができ、もって燐酸溶液のエッチングレートを高い状態で維持することができる。
【0060】
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形実施が可能である。
【0061】
(1)上記の実施例では、処理液として燐酸溶液を例に採って説明したが、硫酸溶液等の他の処理液であっても本発明を適用することができる。
【0062】
(2)上記の実施例では、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように処理液の濃度を調整しているが、このような制御を行うことなく、薬液や純水などを処理槽に補充する基板処理装置であれば本発明を適用することができる。
【0063】
(3)本発明は、上述したような処理液を循環させる循環系の配管を備えた装置でなくとも適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、濃度検出手段の検出濃度に応じて電空変換器の出力圧を調整し、エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する。電空変換器は電気信号に応じてリニアに出力圧を可変できるので、それに応じてエア制御弁を動作させることにより、電空変換器からエア制御弁への出力圧に応じて希釈液の補充量をリニアに調整できる。その結果、検出濃度に応じて精度良く希釈液を補充することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】エア制御弁の流量特性図を示すグラフである。
【図3】処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】燐酸溶液の濃度および温度とシリコン窒化膜エッチングレートとの関係を示すグラフである。
【図5】従来装置の説明に供する図である。
【符号の説明】
W … 基板
1 … 処理槽
3 … 回収槽
5 … 循環系
13 … 循環系加熱器(加熱手段)
17 … 槽用加熱器(加熱手段)
37 … エア制御弁
39 … 電空変換器
30 … 温度センサ(温度検出手段)
43 … 温度制御部(温度制御手段)
45 … 濃度検出装置(濃度検出手段)
55 … 濃度制御部(濃度制御手段)
57 … 主制御部
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板(以下、単に「基板」と称する)を処理液で処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、例えば基板表面のシリコン窒化膜を高温度の燐酸(H3PO4)溶液を用いてエッチング処理する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−181041号公報(第3頁、第1図)
【0004】
以下、図5を参照して説明する。この装置は、燐酸溶液を貯留する処理槽101と、この処理槽101から溢れた燐酸溶液を回収する回収槽102と、この回収槽102に回収された燐酸溶液を処理槽101に戻す循環系103と、処理槽101内の燐酸溶液を絶えず加熱している加熱器104と、燐酸の供給部105と、燐酸溶液の温度調整のために処理槽101に純水を補充する開閉弁106とを備えている。なお、開閉弁106は、開放または閉止のいずれか一方の状態をとりうる。
【0005】
このような構成の装置では、シリコン酸化膜との高エッチングレートを維持した状態で処理を施すことがある。その場合には、所定濃度に調整された燐酸溶液を、その濃度に応じた沸点直前の高温度(120〜170℃)に保つことが行われる。そして、燐酸溶液の温度が設定温度よりも高い場合は、その程度に応じて開閉弁106の開放時間を長めに調整して処理槽101内に純水を補充することによりその温度が下げられ、逆に設定温度よりも低い場合は、純水を補充せずにその程度に応じて加熱器104によってその温度が上げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、開閉弁106は、純水の補充量を調節するためにその開放時間を調整することになるので、従来装置では補充量を精度良く調整して補充することが困難であるという問題がある。
【0007】
なお、上記の従来例は、高エッチングレートを維持するために、所定濃度に調整された燐酸溶液がその濃度に応じた沸点直前の高温度に保たれている場合であるが、そのような装置でなくとも、処理槽101に純水や薬液などの希釈液を開閉弁106により補充する基板処理装置であれば上記同様の問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、リニアに希釈液の流量を調節可能な構成を採用することにより、精度良く希釈液の補充量を調節することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の発明は、薬液と希釈液とを混合した処理液中に基板を浸漬して処理を施す基板処理装置において、処理液を貯留する処理槽と、処理液を加熱する加熱手段と、エア制御弁が設けられ、前記加熱手段により加熱された処理液に希釈液を補充する配管と、前記エア制御弁に出力圧を与える電空変換器と、処理液の濃度を検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段の検出結果に基づき、前記電空変換器の出力圧を調整し、前記エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する濃度制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
(作用・効果)本発明では、処理液の温度制御と処理液の濃度制御とが各々独立して行なわれる。例えば、基板が処理槽に投入された状態で、何らかの原因で処理槽内の処理液の温度が上昇した場合、加熱手段を操作して処理液の温度上昇を抑制する。つまり、従来装置のように希釈液を補充して処理液の温度を下げるという温度調整手法を採らないので、処理液の温度調整に伴って処理液の濃度が変動することがない。濃度制御手段は、濃度検出手段の検出濃度に応じて電空変換器の出力圧を調整し、エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する。電空変換器は電気信号に応じてリニアに出力圧を可変することができるので、それに応じてエア制御弁を動作させる。その結果、電空変換器からエア制御弁への出力圧に応じて補充量をほぼリニアに調整することができるので、検出濃度に応じて精度良く希釈液を補充することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、処理液の温度を検出する温度検出手段と、処理液の検出温度が設定温度になるように前記加熱手段を操作する温度制御手段と、前記濃度制御手段は、前記濃度検出手段による処理液の検出濃度が、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように前記電空変換器の出力圧を調整することを特徴とするものである。
【0013】
(作用・効果)濃度制御手段は、処理液の検出濃度が、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように、電空変換器を操作して希釈液の補充量を調整するので、精度良く処理液のエッチングレートを高い状態に維持することができる。
【0014】
図5に示した従来装置において、所定濃度に調整された燐酸溶液を、その濃度に応じた沸点直前の高温度(120〜170℃)に保った状態で処理を施す場合、まずエッチング処理される基板Wがほぼ「L」の字状の保持アーム107の水平ガイド107a上に等間隔に直立した状態に並べられて処理槽101内に投入される。処理槽101には、保持アーム107に保持された基板W群を出し入れするための上部開口に、開閉自在のカバー108が設けられている。このカバー108は、保持アーム107が処理槽101の外にあるときは閉じられている。基板W群を処理槽101に投入するとき、カバー108が開けられる。基板W群が処理槽101に投入された後、カバー108が再び閉じられて図5に示す状態でエッチング処理される。この状態で保持アーム107の吊り下げアーム107bは、カバー108に形成された開口108aを通って外部へ導出されている。
【0015】
このような構成の従来装置では、基板W群が処理槽101の外にある「ロットアウト」状態から、基板W群が処理槽101内に投入された「ロットイン」状態になると、処理槽101内の燐酸溶液の濃度が著しく変動するという問題がある。この燐酸溶液の濃度変動はエッチング処理の品質を低下させ、また、ロットイン状態になったときに、燐酸溶液が突然に沸騰(突沸)することもある。燐酸溶液が突沸すると、燐酸溶液の激しい流動のために、水平ガイド107aに保持された基板W群が振動して基板W群に悪影響を及ぼす。
【0016】
上記の問題は、発明者等が鋭意研究の結果、次のようなメカニズムで生じていることを知見した。
すなわち、基板W群が槽外(ロットアウト状態)にあるとき、カバー108は閉じられているが、保持アーム107はカバー108の上方位置にあるので、カバー108の開口108aは開放された状態にある。そのため処理槽101内の燐酸溶液がもっている熱は、開口108aを通して外部に幾分逃げている。このようなロットアウト状態で、処理槽101内の燐酸溶液が沸点直前の高温度に維持されて熱的にバランスするように加熱器104が調整されている。
【0017】
次に、基板W群が槽内(ロットイン状態)に投入されると、ロットアウト状態のときと同様にカバー108は閉じられるが、保持アーム107の吊り下げアーム107bがカバー108の開口108aを通って外部に導出される関係で、開口108aが吊り下げアーム107bによって閉塞された状態になる。そのため、ロットアウト状態のときにはこの開口108aを介して外部に逃げていた燐酸溶液の熱が逃げ場を失うことになる。
【0018】
つまり、処理槽101の熱的バランスが崩れて保温効果が高まる結果、燐酸溶液の温度が急に上昇する。この温度上昇は図示しない温度検出器によって検出され、開閉弁106から純水が槽内に補充されて燐酸溶液の温度が下げられる。この純水の補充により燐酸溶液の濃度が低下して濃度変動を引き起こす。また、燐酸溶液の濃度が低下すると、その濃度に対応する沸点も急激に下がるので、沸点が槽内の燐酸溶液の温度を下回る結果、純水の補充により温度が下げられているにも関わらず燐酸溶液の突沸を引き起こす。
【0019】
そこで、請求項1の構成に加えて、本請求項2に記載の構成を付加することにより、処理槽内の処理液の濃度を精度良く一定に維持して、突沸を未然に防止することが可能となる。
【0020】
また、前記装置はさらに、前記処理槽から溢れ出した処理液を回収する回収槽と、この回収槽で回収された処理液を処理槽に戻す循環系と、を備えていることが好ましい(請求項3)。
【0021】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液の利用効率を向上することができる。
【0022】
また、前記加熱手段は、処理槽に付設されて処理槽内の処理液を加熱する槽用加熱器と、前記循環系を循環する処理液を加熱する循環系加熱器とを備えていることが好ましい(請求項4)。
【0023】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液を効率よく加熱することができる。
【0024】
また、前記濃度検出手段は、処理液の比重を実質的に検出することにより、処理液の濃度を検出することが好ましい(請求項5)。
【0025】
(作用・効果)このような構成によれば、処理液の濃度を比較的に簡単に検出することができる。
【0026】
また、前記濃度検出手段は、処理槽内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することが好ましい(請求項6)。
【0027】
(作用・効果)処理槽内の所定深さにおける処理液の圧力は、処理液の比重に比例するので、処理液の圧力を検出することにより、処理液の比重が判り、その比重から処理液の濃度を知ることができる。
【0028】
また、前記濃度制御手段は、処理液が設定温度に近い温度範囲に入ったときにのみ作動することが好ましい(請求項7)。
【0029】
(作用・効果)処理液の温度が設定温度から大きく外れている場合に濃度制御を行うと、処理液の濃度低下に基づく突沸の危険性があるので、濃度変動の範囲に留意が必要である。しかし、請求項6記載の発明によれば、処理液が設定温度に近い温度範囲に入ったときにのみ濃度制御を行うので、設定温度に対応した沸点濃度を考慮すればよく、突沸の危険性を一層低減することができる。
【0030】
また、前記濃度制御手段は、処理液の検出濃度が目標濃度を超えるときは希釈液を補充し、処理液の検出濃度が目標濃度を下回るときは希釈液の補充を停止することが好ましい(請求項8)。
【0031】
(作用・効果)この構成によれば、希釈液を補充することにより処理液の濃度が低下しする。一方、希釈液の補充を停止すると、加熱された処理液中からの希釈液の蒸発によって、処理液の濃度は自ずと上昇する。したがって、請求項7記載の発明によれば、処理液の濃度を容易に目標濃度に維持することができる。
【0032】
また、前記処理液は、薬液としての燐酸と希釈液としての純水とを混合した燐酸溶液であることが好ましい(請求項9)。
【0033】
(作用・効果)一定濃度の燐酸溶液を沸点に近い温度に維持して処理できるので、窒化膜などを高いエッチングレートで処理することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。ここでは薬液として燐酸と希釈液として純水とを混合して得られた処理液である燐酸溶液を加熱し、この燐酸溶液中に基板(例えば半導体ウエハ)を浸漬してエッチング処理する装置を例に採って説明する。
【0035】
この基板処理装置は、燐酸溶液を貯留する処理槽1を備えている。この処理槽1の周囲には、処理槽1から溢れ出た燐酸溶液を回収するための回収槽3が設けられている。回収槽3で回収された燐酸溶液は循環系5を介して処理槽1に戻される。この循環系5は、回収槽3と処理槽1の底部に設けられた噴出管7とを連通接続する配管9に、循環ポンプ11、循環系加熱器13、およびフィルタ15備えている。循環系加熱器13は処理槽1に戻される燐酸溶液を加熱するためのものであり、フィルタ15は処理槽1に戻される燐酸溶液からパーティクルを除去するためのものである。処理槽1と回収槽3の外周囲には、槽内の燐酸溶液を加熱するための槽用加熱器17が設けられている。循環系加熱器13および槽用加熱器17は、本発明における加熱手段に相当する。
【0036】
処理槽1の上部には開閉自在のカバー19が設けられている。処理対象である複数枚の基板Wは昇降自在の保持アーム21に等間隔に直立姿勢で保持されている。保持アーム21が槽外にあるとき、カバー19は閉じられている。基板W群を保持アーム21に保持して槽内に投入するとき、カバー19が開けられる。基板W群が槽内に投入されてエッチング処理を施している間、カバー19は再び閉じられる。これらの点は図5に示した従来装置の場合と同様である。
【0037】
回収槽3には燐酸を供給する燐酸供給部23が配設されている。燐酸供給部23は、回収槽3の上部に配設されたノズル25と、このノズル25を燐酸供給源に連通接続する配管27と、この配管27に介在する流量調整弁29とを備えている。また、処理槽1には純水を補充するための純水補充部31が配設されている。この純水補充部31は、処理槽1の縁近傍に配設されたノズル33と、このノズル33を純水供給源に連通接続する配管35と、この配管35に介在するエア制御弁37とを備えている。
【0038】
上記のエア制御弁37は、例えば、電空変換器39から出力圧Poutを与えられ、その流路断面積が調整されて、配管35内の純水流量が精度良く調整されるものである。電空変換器39は、電空レギュレータとも呼ばれ、与えられている所定圧力の圧縮空気を、入力信号Sinに応じた出力圧Poutに変換する。入力信号Sinとしては、例えば4〜20[mA]が与えられ、それに対応して出力圧Poutが0〜1.0[MPa]に調整される。その出力圧Poutを与えられることにより、エア制御弁37は配管35の純水流量を0〜400[mL/min]に調整する。このようなエア制御弁37の特性を示したのが図2の流量特性図である。この特性図からも、電空変換器39の出力圧Poutに応じてエア制御弁37により純水流量がリニアに調整されていることがわかる。なお、電空変換器39への入力信号Sinは、後述する濃度制御部43から与えられる。
【0039】
処理槽1内には燐酸溶液の温度を検出する温度センサ41が設けられている。この温度センサ41の検出信号は温度制御部43に与えられる。温度制御部43は、この検出信号に基づいて循環系加熱器13をPID(比例・積分・微分)制御するとともに、槽用加熱器17をON/OFF制御する。具体的には、温度制御部43は、燐酸溶液の温度が159.7〜160.3°Cの範囲に入るように循環系加熱器13を制御する。また、温度制御部43は、燐酸溶液の温度が160.3°C以下では槽用加熱器17をON状態に維持し、160.3°Cを超えるとOFF状態にする。
【0040】
なお、上記の温度センサ41は本発明における温度検出手段に、温度制御部43は本発明における温度制御手段にそれぞれ相当する。
【0041】
さらに処理槽1には、燐酸溶液の濃度を検出する濃度検出装置45が付設されている。この濃度検出装置45は、燐酸溶液の濃度と燐酸溶液の比重との間に相関関係があることに着目して、燐酸溶液の比重を実質的に検出することにより、燐酸溶液の濃度を検出するものである。また、燐酸溶液の比重は処理槽1内の所定深さにおける圧力と相関関係を有するので、濃度検出装置45は、処理槽1内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することによって、燐酸溶液の濃度を検出している。以下に、濃度検出装置45の構成を具体的に説明する。
【0042】
濃度検出装置45は、検出管47と、レギュレータ49と、圧力検出部51と、濃度算出部53とを備える。検出管47は、燐酸溶液に耐性を有するフッ素樹脂等で形成されており、その先端部である圧力検出端は処理槽1内の所定深さに位置するように設けられている。レギュレータ49は、窒素ガス供給源からの窒素ガスを一定流量にして検出管47に供給する。すると、定常状態においては、窒素ガスの放出圧力は、処理槽1の液面から所定深さにおける液圧にほぼ等しいものとみなすことができる。圧力検出部51は、この検出管47内の窒素ガス圧力を測定する圧力センサを備えている。したがって、この圧力検出部51からの出力信号は、処理槽1の液面からの所定深さにおける液圧であるとみなすことができる。濃度算出部53は、圧力検出部51からの圧力に応じた電圧と濃度との対応関係を表した検量線データを予め記憶しており、圧力検出部51からの検出信号(電圧)に基づいて、処理槽1内の燐酸溶液の濃度を求める。
【0043】
具体的な濃度算出手法は、特開平11−219931号公報に詳述されているので詳細な説明を省略するが、簡単に説明すると以下のようなものである。
【0044】
すなわち、圧力検出部51からの検出信号(電圧)と液圧とは所定の関数関係を有し、液圧は、液面から検出管22の検出端までの距離(深さ)と、燐酸溶液の比重との積に比例する値に大気圧を加えたものとしても表すことができる。したがって、検出端における液圧は、燐酸溶液の濃度と、検出端の深さとを変数とする関数で表現することができる。このため濃度及び深さは、圧力検出部51が出力した電圧との間に一定の関係が成り立つ。この関係から、所定深さに対して濃度と電圧との関係を予め求めておくことにより、圧力検出部51からの電圧に基づいて燐酸溶液の濃度を求めることができる。
【0045】
なお、上記の濃度検出装置45は、本発明における濃度検出手段に相当する。
【0046】
濃度検出装置45で得られた燐酸溶液の濃度データは濃度制御部55に与えられる。濃度制御部55は、燐酸溶液の検出濃度が燐酸溶液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように、上述した電空変換器39を操作してエア制御弁37を調整し、これによりノズル33から処理槽1に供給される純水の補充量を調整する。具体的には、濃度制御部55は、燐酸溶液の検出濃度に基づいてPID(比例・積分・微分)制御によって電空変換器39を操作する。
【0047】
主制御部57は、本基板処理装置の全体を管理するために設けられている。具体的には、主制御部57は、温度制御部43に対する燐酸溶液の設定温度の指令、濃度制御部55に対する燐酸溶液の目標濃度の指令、および燐酸の流量調整弁29の操作指令などを与える。
【0048】
次に本基板処理装置の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0049】
ステップS1,S2
まず、燐酸の流量調整弁29が開けられて、ノズル25から回収槽3に燐酸が供給される。回収槽3に供給された燐酸は、循環系5を介して処理槽1に送られる間に循環系加熱器13によって加熱される。処理槽1に導入された燐酸は槽用加熱器17によっても加熱される。
【0050】
ステップS3,S4,S5
処理槽1内の燐酸の温度は温度センサ41によって検出されて温度制御部43に与えられる。この温度制御部43は、設定温度160°Cに対して±0.3°Cの範囲内で温度管理している。具体的には、液温度が159.7°C未満のときは、循環系加熱器13および槽用加熱器17による加熱を継続する。液温度が160.3°Cを超えるときは、循環系加熱器13および槽用加熱器17による加熱を停止して自然冷却によって液温度を下げる。液温度が159.7°Cから160.3°Cの範囲内に入ると次のステップS6に進む。
【0051】
ステップS6
処理槽1内の液濃度が濃度検出装置45によって逐次検出される。濃度制御部45は、この検出濃度が予め設定された目標濃度になるように、PID制御により電空変換器39への入力信号Sinを調整することにより、エア制御弁37を制御して処理槽1に純水を補充する。この目標濃度は、燐酸溶液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるよう設定される。処理槽1内の燐酸溶液の検出濃度が目標濃度範囲を超える場合は純水の補充が継続される。一方、検出濃度が目標濃度範囲を下回る場合は、純水の補充が停止される。純水の補充が停止されると、燐酸溶液の加熱により燐酸溶液中の純水が蒸発して、燐酸溶液の濃度は自然に上昇する。
【0052】
このように電空変換器39は濃度制御部55からの入力信号Sinに応じてリニアに出力圧Poutを可変できるので、それに応じてエア制御弁37を動作させることにより、出力圧Poutに応じて純水の補充量をリニアに調整できる。したがって、濃度検出装置45における検出濃度に応じて精度良く純水を補充することができる。
【0053】
ステップS7,S8,S9
処理槽1内の燐酸溶液が目標濃度範囲に入って安定すると、保持アーム21に保持された基板W群が処理槽1内に投入されて、基板W群のエッチング処理が始まる。予め定められた処理時間が経過するまで、ステップS2〜S6の温度制御および濃度制御が繰り返し行なわれる。処理時間が経過すると基板W群が槽内から引き上げられて、次の処理槽へ移送される。
【0054】
次に本実施例における燐酸溶液の温度制御と濃度制御との関係を、図4を参照して説明する。なお、図4は、燐酸溶液の濃度および温度と、シリコン窒化膜エッチングレートとの関係を示すグラフである。
【0055】
この図4に示すように、沸点BPは、燐酸溶液の濃度が高くなるにつれて高くなる性質を有する。また、本実施例では、温度制御部43が燐酸溶液の温度を一定に保つように制御していることから、シリコン窒化膜のエッチング時の選択比(エッチングレート)は、濃度の変動に応じて、温度ごとのエッチングレート曲線ERCに沿って移動することになる。ここでは、温度150℃の場合を曲線ERC1とし、温度160℃の場合を曲線ERC2とし、温度170℃の場合を曲線ERC3としている。本実施例では燐酸溶液の設定温度は160℃であるので、曲線ERC2に沿って濃度が変動する。曲線ERC2上の沸点濃度BPよりも少し高めの濃度域がサブ沸点SBPである。燐酸溶液の濃度を沸点BP境界の乱域TZ側に位置するサブ沸点SBPに維持することでエッチングレートを最も高く維持することができる。本実施例の燐酸溶液の目標濃度は、このサブ沸点域に設定されている。
【0056】
上述したように、本実施例おいて、燐酸溶液の温度が設定温度範囲を超えたときに、純水を供給することなく加熱停止によって燐酸溶液の温度を下げ(図3のステップS5)、また、濃度制御は、燐酸溶液の温度が159.7〜160.3℃の範囲に入ったときに行うようにしている(ステップS6)。
【0057】
上記のような制御を行う理由は次のとおりである。燐酸溶液が例えば170℃にまで上昇したときに、温度を下げるために純水を供給すると、燐酸溶液の濃度は図4の曲線ERC3に沿って左方向(濃度が低下する方向)に変化する。すると、燐酸溶液が設定温度に対応した目標濃度(図4の曲線ERC2上のサブ沸点SBP)に達する前に、沸点BPに達して突沸を引き起こす恐れがある。突沸を避けるためには、純水の補充を徐々に行う必要があるが、そうすると燐酸溶液を設定温度にするのに長時間を要する。
【0058】
これに対して本実施例では、燐酸溶液の温度を循環系加熱器13と槽用加熱器17の操作のみで制御しているので、燐酸溶液の温度を昇降させても燐酸溶液の濃度が変動しない。したがって、燐酸溶液の突沸を未然に防止することができる。また、燐酸溶液の濃度調整のための純水補充は、燐酸溶液の温度が設定温度範囲に入っている場合にのみ行うので、純水の補充により突沸が発生することもない。その上、純水の補充を、電空変換器39の出力圧Poutを調整し、エア制御弁37を操作して行うので、突沸を防止しつつも精度良く処理液のエッチングレートを高い状態に維持できる。
【0059】
以上のように本実施例によれば、燐酸溶液の設定温度に対応した曲線ERC2に沿って、燐酸溶液の濃度が目標濃度よりも高い場合は純水が補充されて濃度が下げられ、逆に、燐酸溶液の濃度が目標濃度よりも低い場合は純水の供給が停止されて、加熱された燐酸溶液からの純水の蒸発によって濃度を上げているので、燐酸溶液の濃度をサブ沸点に精度よく維持することができ、もって燐酸溶液のエッチングレートを高い状態で維持することができる。
【0060】
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形実施が可能である。
【0061】
(1)上記の実施例では、処理液として燐酸溶液を例に採って説明したが、硫酸溶液等の他の処理液であっても本発明を適用することができる。
【0062】
(2)上記の実施例では、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように処理液の濃度を調整しているが、このような制御を行うことなく、薬液や純水などを処理槽に補充する基板処理装置であれば本発明を適用することができる。
【0063】
(3)本発明は、上述したような処理液を循環させる循環系の配管を備えた装置でなくとも適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、濃度検出手段の検出濃度に応じて電空変換器の出力圧を調整し、エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する。電空変換器は電気信号に応じてリニアに出力圧を可変できるので、それに応じてエア制御弁を動作させることにより、電空変換器からエア制御弁への出力圧に応じて希釈液の補充量をリニアに調整できる。その結果、検出濃度に応じて精度良く希釈液を補充することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】エア制御弁の流量特性図を示すグラフである。
【図3】処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】燐酸溶液の濃度および温度とシリコン窒化膜エッチングレートとの関係を示すグラフである。
【図5】従来装置の説明に供する図である。
【符号の説明】
W … 基板
1 … 処理槽
3 … 回収槽
5 … 循環系
13 … 循環系加熱器(加熱手段)
17 … 槽用加熱器(加熱手段)
37 … エア制御弁
39 … 電空変換器
30 … 温度センサ(温度検出手段)
43 … 温度制御部(温度制御手段)
45 … 濃度検出装置(濃度検出手段)
55 … 濃度制御部(濃度制御手段)
57 … 主制御部
Claims (9)
- 薬液と希釈液とを混合した処理液中に基板を浸漬して処理を施す基板処理装置において、
処理液を貯留する処理槽と、
処理液を加熱する加熱手段と、
エア制御弁が設けられ、前記加熱手段により加熱された処理液に希釈液を補充する配管と、
前記エア制御弁に出力圧を与える電空変換器と、
処理液の濃度を検出する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段の検出結果に基づき、前記電空変換器の出力圧を調整し、前記エア制御弁を操作して希釈液の補充量を調整する濃度制御手段と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
処理液の温度を検出する温度検出手段と、
処理液の検出温度が設定温度になるように前記加熱手段を操作する温度制御手段と、
前記濃度制御手段は、前記濃度検出手段による処理液の検出濃度が、処理液の設定温度に対応した沸点濃度よりも少し高くなるように前記電空変換器の出力圧を調整することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または2に記載の基板処理装置において、前記装置はさらに、
前記処理槽から溢れ出した処理液を回収する回収槽と、
この回収槽で回収された処理液を処理槽に戻す循環系と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記加熱手段は、処理槽に付設されて処理槽内の処理液を加熱する槽用加熱器と、前記循環系を循環する処理液を加熱する循環系加熱器とを備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記濃度検出手段は、処理液の比重を実質的に検出することにより、処理液の濃度を検出することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項5に記載の基板処理装置において、
前記濃度検出手段は、処理槽内の所定深さに検出端を有し、この検出端に付与される処理液の圧力を検出することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
処理液の温度を検出する温度検出手段と、
処理液の検出温度が設定温度になるように前記加熱手段を操作する温度制御手段と、
前記濃度制御手段は、処理液が設定温度に近い温度範囲に入ったときにのみ作動することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または請求項7に記載の基板処理装置において、
前記濃度制御手段は、処理液の検出濃度が目標濃度を超えるときは希釈液を補充し、処理液の検出濃度が目標濃度を下回るときは希釈液の補充を停止することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理液は、薬液としての燐酸と希釈液としての純水とを混合した燐酸溶液であることを特徴とする基板処理装置。
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- 2003-05-29 JP JP2003152642A patent/JP2004356409A/ja not_active Abandoned
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