JP4429102B2 - レーダ装置およびレーダ信号処理方法 - Google Patents
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Description
また、移動体に搭載されるアンテナ(空中線)としては、装置を小型化するために、送信および受信を兼用構成にした単一の送受信アンテナを用いることが望ましい。
そして、受信信号を送信信号とミキシングしてビート信号を生成し、ビート信号をアップフェーズおよびダウンフェーズにおいて観測し、各フェーズにおいて目標に対応する周波数(ビート周波数)を抽出して、これら2つの周波数から距離および速度を算出している。
すなわち、この関係に基づき、一方のフェーズで抽出されたビート周波数のスペクトル強度値と、他方のフェーズで抽出されたビート周波数のスペクトル強度値とから、方位角を算出している。
すなわち、この関係に基づき、ある電波ビームの方向のアップフェーズ(または、ダウンフェーズ)で抽出されたビート周波数のスペクトル強度値と、この方向に隣接する電波ビームの方向のアップフェーズ(または、ダウンフェーズ)で抽出されたビート周波数のスペクトル強度値とから、方位角を算出している。
図12はスペクトル強度値から方位角を算出する原理を示している。
図12において、横軸は電波ビームの方向B(I)〜B(I+3)と、検知結果となる方位角θ(I)〜θ(I+2)に対応し、縦軸は目標に対応するビート周波数のスペクトル強度値A(I)〜A(I+3)に対応している。
ここで、各目標に対して方向B(I)〜B(I+3)の電波ビーム(4つの放物曲線を参照)を送信し、各目標に対応するビート周波数のスペクトル強度値A(I)〜A(I+3)を取得する場合について説明する。
また、方向B(I+1)の電波ビームにおいて、第1の目標に対応するビート周波数のスペクトル強度値は、図中の「黒四角印」で示す値A(I+1)となる。
さらに、方向B(I+3)の電波ビームにおいて、第2の目標に対応するビート周波数のスペクトル強度値は、図中の「黒逆三角印」で示す値A(I+3)となる。
このとき、第1の目標に対応したスペクトル強度値A(I+1)(「黒四角印」参照)と、第2の目標に対応したスペクトル強度値A(I+2)(「黒三角印」参照)とから、方向B(I+1)の電波ビームにおけるスペクトル強度値A(I+1)は、「黒四角印」ではなく「□印」で示す値と見なされ、方向B(I+2)の電波ビームにおけるスペクトル強度値A(I+2)は、「黒三角印」ではなく「△印」で示す値と見なされる。この結果、「□印」および「△印」で示すように、実在しない目標の方位角θ(I+1)も得られることになる。
また、特許文献2の場合には、実在する目標に対応した方位角θ(I)、θ(I+2)に加えて、実在しない目標に対応した方位角θ(I+1)が誤検知されてしまうという課題があった。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1に係るレーダ装置およびレーダ信号処理方法について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図であり、図2は図1のレーダ装置による送受信信号の処理波形を示すタイミングチャートである。
また、図3は図1のレーダ装置によるアップフェーズおよびダウンフェーズの観測タイミングと電波ビーム方向との関係を示す説明図であり、図4は図1内の信号処理部の具体的な機能構成を示すブロック図である。
さらに、図6はこの発明の実施の形態1においてスペクトル強度値から方位角を算出する原理を示す説明図であり、図6内の(a)は前述の図12に対応している。
電圧発生回路102、VCO103、分配回路104、サーキュレータ105およびアンテナ106は、電波ビームを送信信号として走査空間に送信するための送信回路を構成している。
具体的には、アンテナ方向制御部113は、アップフェーズにおける観測時とダウンフェーズにおける観測時とで、電波ビームの方向が異なるようにアンテナ106を向けるようになっている。
このとき、ミキサ107は、アップフェーズおよびダウンフェーズからなる周波数変調された送信信号および受信信号をミキシングしてビート信号を生成する。
これにより、信号処理部112は、図4のように、信号処理制御部200と、周波数分析手段201と、距離・速度算出手段202と、同一目標探索手段203と、方位角算出手段204と、方位角判定手段205と、を備えた機能構成を有する。
距離・速度算出手段202は、所定方向の電波ビームにおけるビート周波数に基づいて目標の距離および速度を算出する。
同一目標探索手段203は、方向の異なる2つの電波ビームにおいて算出された目標の距離および速度から、2つの電波ビームで観測される同一目標の距離および速度を探索する。
具体的には、方位角算出手段204は、電波ビームの方向が異なる2つのアップフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいてアップフェーズにおける方位角を算出するとともに、電波ビームの方向が異なる2つのダウンフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいてダウンフェーズにおける方位角を算出する。
具体的には、方位角判定手段205は、方位角算出手段204で算出されたアップフェーズにおける方位角とダウンフェーズにおける方位角とのフェーズ間方位角差の大きさに基づいて、検知目標に関する観測データの出力内容を選択し、検知結果となる観測データを外部装置(図示せず)に送信する。
まず、制御部101は、電圧発生回路102のタイミングなどを制御し、図2内の波形(a)で示すように、時間的に三角波状に変化する電圧を電圧発生回路102から生成させ、電圧波形(a)をVCO103に印加する。
図2内の波形(b)は、時間tに対するFMCWの電圧変化を示し、図2内の波形(c)の実線は、時間tに対するFMCWの周波数変化を示す。
このとき、測定対象となる目標などが存在すれば、放射された送信電波ビームの一部が目標などで反射して再び空間を伝播し、図2内の(c)の破線で示すように、受信信号としてアンテナ106で受信される。
アンテナ106で受信された受信信号は、サーキュレータ105を介してミキサ107に入力される。
図2内の波形(d)は、時間tに対するビート信号の周波数変化を示し、図2内の波形(e)は、時間tに対するビート信号の電圧変化を示す。
AD変換器110は、制御部101の制御下で、アップフェーズまたはダウンフェーズ(図2内の波形(a)参照)の観測期間に同期してビート信号を取り込み、ビート信号をデジタル電圧値に変換してメモリ111に入力する。
また、メモリ111は、制御部101の制御下で、アップフェーズまたはダウンフェーズの観測期間が終了すると、記録されたデジタル電圧値のデータ読み出しを可能にする。
ここでは、観測空間内において、全部でn方向の電波ビームを用いる場合の動作について説明する。
まず、周波数分析手段201は、各フェーズのビート信号を周波数スペクトルに変換する(ステップS2)。
V(i)=Kv×{Fu(i)+Fd(i)} ・・・(2)
距離・速度算出手段202は、式(1)、(2)から、あらかじめ設定した基準範囲内の距離および速度の組合せが取得された場合にのみ、基準範囲内の距離および速度と、アップフェーズおよびダウンフェーズにおけるスペクトル強度値とを、同一目標探索手段203に入力する。
|V(i)−V(i+1)|≦Vε ・・・(4)
ステップS6において、変数iが式(3)、(4)のいずれかを満足しない(すなわち、No)と判定されれば、ステップS7〜S9を実行せずにステップS10に進み、変数iをインクリメントする。
θd(I)={Ad(I+1)−Ad(I)}/{Ad(I+1)+Ad(I)}×Kd(I)+{Bd(I+1)+Bd(I)}/2 ・・・(6)
すなわち、方位角算出手段204から方位角判定手段205に入力される情報には、距離R(I)、R(I+1)と、速度V(I)、V(I+1)と、方位角θu(I)、θd(I)とが含まれる。
図6において、前述と同様に、白ヌキ矢印で示す2方向に、距離および速度がほぼ等しい目標(たとえば並走する2つの目標)が存在し、n方向の電波ビームで観測中の目標の方位角変化は、無視できるほど小さいものと仮定する。
この結果、実在の目標に対応する方位角θu(I)、θu(I+2)以外に、いずれの目標にも対応しない方位角θu(I+1)が得られる。
この結果、実在の目標に対応する方位角θd(I)、θd(I+2)以外に、いずれの目標にも対応しない方位角θd(I+1)が得られる。
V={V(I)+V(I+1)}/2 ・・・(9)
θ={θu(I)+θd(I)}/2 ・・・(10)
これを受けて、制御部101は、動作が終了したか否かを判定し(ステップS12)、終了していない(すなわち、No)と判定されれば、ステップS1に戻って次の観測を開始し、動作が終了した(すなわち、Yes)と判定されれば、図5の処理ルーチンを終了する。
なお、上記実施の形態1では、特に言及しなかったが、電波ビームの方向の変化に応じて、アップフェーズにおける観測時とダウンフェーズにおける観測時との電波ビームの方向が異なるようにアンテナを向けてもよい。
以下、図面を参照しながら、各フェーズにおける観測時での電波ビームの方向を異なるようにしたこの発明の実施の形態2について説明する。
この場合、制御部101A、アンテナ方向制御部113Aおよび信号処理部112Aの一部機能のみが前述と異なる。
図8はこの発明の実施の形態2に係る信号処理部112Aの具体的な機能構成を示すブロック図であり、図8において、前述(図4参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
また、図10、図11において、それぞれ、(a)はアップフェーズの場合の方位角θlru、θrluを示し、(b)はダウンフェーズの場合の方位角θlrd、θrldを示している。
検知結果判定手段206は、電波ビームの方向の変化ごとに距離・速度算出手段202および方位角算出手段204で算出された観測データの複数の一次検知結果に応じて、検知目標に関する観測データの出力内容を選択する。
図9において、まず、制御部101Aは、カウンタ用の内部変数jを初期化して、j=0に設定する(ステップS21)。
ここで、各変数P[h]、Q[h]は、以下のように表される。
Q[h]=(Rql[h]、Rqr[h]、Vql[h]、Vqr[h]、θql[h]、θqr[h])
ただし、上記式において、あらかじめ設定された最大検知数をNmaxとすれば、hは1〜Nmaxの範囲内の値である。
また、ステップS24において、制御部101Aは、左から右への走査を行うために、アンテナ方向制御部113Aに対し、電波ビームの方向として、Blru(i){i=1〜n}と、Blrd(i){i=1〜n}とを設定する。
また、ステップS25において、制御部101Aは、右から左への走査を行うために、アンテナ方向制御部113Aに対し、電波ビームの方向として、Brlu(i){i=1〜n}と、Brld(i){i=1〜n}とを設定する。
Blrd(i)≠Brld(i)
具体的には、以下の式(11)〜(16)のように、一次検知結果を変数P[h]に格納する。
Rpr[h]=Rr[h] {h=1〜Nlr} ・・・(12)
Vpl[h]=Vl[h] {h=1〜Nlr} ・・・(13)
Vpr[h]=Vr[h] {h=1〜Nlr} ・・・(14)
θpl[h]=θu[h] {h=1〜Nlr} ・・・(15)
θpr[h]=θd[h] {h=1〜Nlr} ・・・(16)
信号処理制御部200Aの制御下で、検知結果判定手段206は、方位角算出手段204からNrl個の一次検知結果(Rl[h]、Rr[h]、Vl[h]、Vr[h]、θu[h]、θd[h]){h=1〜Nrl}を取り込み、この一次検知結果を内部変数セットQ[h]に格納する(ステップS28)。
具体的には、以下の式(17)〜(22)のように、一次検知結果を変数Q[h]に格納する。
Rqr[h]=Rr[h] {h=1〜Nrl} ・・・(18)
Vql[h]=Vl[h] {h=1〜Nrl} ・・・(19)
Vqr[h]=Vr[h] {h=1〜Nrl} ・・・(20)
θql[h]=θu[h] {h=1〜Nrl} ・・・(21)
θqr[h]=θd[h] {h=1〜Nrl} ・・・(22)
図10および図11において、前述と同様に、白ヌキ矢印で示す2方向に、距離および速度がほぼ等しい目標(たとえば、並走する2つの目標)が存在し、n方向の電波ビームの観測中に目標の方位角がほとんど変化しないものと仮定する。
ただし、このときの加算は、同じ周波数を有する2つのビート信号の時間領域における加算であり、そのスペクトル強度値は、両者の相対位相により変動する。
したがって、方向Blru(I+2)の電波ビームにおける目標に対応するビート周波数のスペクトル強度値は、種々の要因により変動する。
この結果、式(6)から、「□印」および「△印」で示す方位角θlrd(I+1)も算出される。
この結果、式(5)から、「□印」および「△印」で示す方位角θrlu(I+2)も算出される。
この結果、式(6)から、「□印」および「△印」で示す方位角θrld(I+1)も算出される。
したがって、前述の式(7)の判定基準により、方位角θlru(I)(または、θlrd(I))と、θlru(I+2)(または、θlrd(I+2))とが検知結果として出力される。
(B)左から右への走査のダウンフェーズにおける一次検知結果、
(C)右から左への走査のアップフェーズにおける一次検知結果、および
(D)右から左への走査のダウンフェーズにおける一次検知結果。
|Rpr[w]−Rqr[x]|≦ΔR ・・・(24)
|Vpl[w]−Vql[x]|≦ΔV ・・・(25)
|Vpr[w]−Vqr[x]|≦ΔV ・・・(26)
|θpl[w]−θpr[y]|≦Δθ ・・・(27)
|θpl[w]−θql[x]|≦Δθ ・・・(28)
|θpl[w]−θqr[x]|≦Δθ ・・・(29)
|θpr[x]−θqr[y]|≦Δθ ・・・(30)
ステップS12において、信号処理制御部200Aは、前述と同様に、全観測空間内に対する処理が終わったことを制御部101に伝え、これを受けて、制御部101は、動作終了を判定する。
Claims (7)
- アンテナの向きを変えて前記アンテナに関する電波ビームの方向を変えながら、前記電波ビームを送信信号および受信信号として送受信するとともに、アップフェーズおよびダウンフェーズからなる周波数変調された前記送信信号および前記受信信号をミキシングして生成されるビート信号を観測し、観測対象となる目標を検知して、前記アンテナに対する前記目標の相対距離、相対速度または方位角を含む観測データを測定するためのレーダ装置であって、
あらかじめ設定された複数の方向に前記電波ビームを向けるアンテナ方向制御部と、
所定方向の電波ビームにおける前記ビート信号から、前記目標に対応するビート周波数およびスペクトル強度値を抽出する周波数分析手段と、
前記所定方向の電波ビームにおける前記ビート周波数に基づいて前記目標の距離および速度を算出する距離・速度算出手段と、
方向の異なる2つの電波ビームにおいて算出された目標の距離および速度から、前記2つの電波ビームで観測される同一目標の距離および速度を探索する同一目標探索手段と、
前記2つの電波ビームで観測された前記同一目標のスペクトル強度値に基づいて前記同一目標の方位角を算出する方位角算出手段と、
前記2つの電波ビームで算出された前記同一目標の方位角に基づいて、検知目標に関する前記観測データの出力内容を選択する方位角判定手段とを備え、
前記アンテナ方向制御部は、前記アップフェーズにおける観測時と前記ダウンフェーズにおける観測時とで前記電波ビームの方向が異なるように前記アンテナを向け、
前記方位角算出手段は、前記電波ビームの方向が異なる2つのアップフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいて前記アップフェーズにおける方位角を算出するとともに、前記電波ビームの方向が異なる2つのダウンフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいて前記ダウンフェーズにおける方位角を算出し、
前記方位角判定手段は、前記方位角算出手段で算出された前記アップフェーズにおける方位角と前記ダウンフェーズにおける方位角とのフェーズ間方位角差の大きさに基づいて、前記検知目標に関する観測データの出力内容を選択することを特徴とするレーダ装置。 - 前記アンテナ方向制御部は、前記電波ビームの方向の変化に応じて、前記アップフェーズにおける観測時と前記ダウンフェーズにおける観測時との前記電波ビームの方向が異なるように前記アンテナを向け、
前記方位角判定手段は、検知結果判定手段を含み、
前記検知結果判定手段は、前記電波ビームの方向の変化ごとに前記距離・速度算出手段および前記方位角算出手段で算出された観測データの複数の一次検知結果に応じて、前記検知目標に関する観測データの出力内容を選択することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記検知結果判定手段は、前記電波ビームの方向の変化ごとの前記一次検知結果から得られる複数の観測データのうち、すべての相互距離差およびすべての相互速度差が第1の所定値よりも小さく、且つ、すべての相互方位角差のうちあらかじめ設定した所定数以上の相互方位角誤差が第2の所定値よりも小さい結果を、前記検知目標に関する観測データの出力内容として選択することを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
- 前記アンテナ方向制御部は、前記アップフェーズにおける観測時の電波ビームの方向と前記ダウンフェーズにおける観測時の電波ビームの方向とのフェーズ間方向差よりも、所定の観測時の電波ビームの方向と次の観測時の電波ビームの方向との観測間方向差の方が大きくなるように、前記アンテナを向けることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレーダ装置。
- アンテナの向きを変えて前記アンテナに関する電波ビームの方向を変えながら、前記電波ビームを送信信号および受信信号として送受信するとともに、アップフェーズおよびダウンフェーズからなる周波数変調された前記送信信号および前記受信信号をミキシングして生成されるビート信号を観測し、観測対象となる目標を検知して、前記アンテナに対する前記目標の相対距離、相対速度または方位角を含む観測データを測定するためのレーダ信号処理方法であって、
あらかじめ設定された複数の方向に前記電波ビームを向ける第1のステップと、
所定方向の電波ビームにおける前記ビート信号から、前記目標に対応するビート周波数およびスペクトル強度値を抽出する第2のステップと、
前記所定方向の電波ビームにおける前記ビート周波数に基づいて前記目標の距離および速度を算出する第3のステップと、
方向の異なる2つの電波ビームにおいて算出された目標の距離および速度から、前記2つの電波ビームで観測される同一目標の距離および速度を探索する第4のステップと、
前記2つの電波ビームで観測された前記同一目標のスペクトル強度値に基づいて前記同一目標の方位角を算出する第5のステップと、
前記2つの電波ビームで算出された前記同一目標の方位角に基づいて、検知目標に関する前記観測データの出力内容を選択する第6のステップとを備え、
前記第1のステップは、前記アップフェーズにおける観測時と前記ダウンフェーズにおける観測時とで前記電波ビームの方向が異なるように前記アンテナを向ける第7のステップを含み、
前記第5のステップは、
前記電波ビームの方向が異なる2つのアップフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいて前記アップフェーズにおける方位角を算出する第8のステップと、
前記電波ビームの方向が異なる2つのダウンフェーズにおける目標のスペクトル強度値に基づいて前記ダウンフェーズにおける方位角を算出する第9のステップとを含み、
前記第6のステップは、前記第8および第9のステップで算出された前記アップフェーズにおける方位角と前記ダウンフェーズにおける方位角とのフェーズ間方位角差の大きさに基づいて、前記検知目標に関する観測データの出力内容を選択する第10のステップを含むことを特徴とするレーダ信号処理方法。 - 前記第1のステップは、前記電波ビームの方向の変化に応じて、前記アップフェーズにおける観測時と前記ダウンフェーズにおける観測時との前記電波ビームの方向が異なるように前記アンテナを向ける第11のステップを含み、
前記第6のステップは、前記電波ビームの方向の変化ごとに算出された観測データの複数の一次検知結果に応じて、前記検知目標に関する観測データの出力内容を選択する第12のステップを含むことを特徴とする請求項5に記載のレーダ信号処理方法。 - 前記第12のステップは、前記電波ビームの方向の変化ごとの前記一次検知結果から得られる複数の観測データのうち、すべての相互距離差およびすべての相互速度差が第1の所定値よりも小さく、且つ、すべての相互方位角差のうちあらかじめ設定した所定数以上の相互方位角誤差が第2の所定値よりも小さい結果を、前記検知目標に関する観測データの出力内容として選択する第13のステップを含むことを特徴とする請求項6に記載のレーダ信号処理方法。
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