JP4428935B2 - スローアウェイ式切削工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローアウェイチップ(以下、チップという)を装着するスローアウェイ式切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
スローアウェイチップ(以下、チップという)を固着するスローアウェイ式切削工具(以下、切削工具という)において、1つのチップ座に形状の異なるチップを装着して、その切削工具の機能を高めるものがあるが、例えば従来においては以下のような切削工具がある。
【0003】
第1の従来工具は図10および図11に示すスローアウェイ式正面フライス(以下、正面フライスという)である。この正面フライス1は、形状の異なる仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20を1つのチップ座に装着できるようにしたものである。この正面フライス1は、工具本体1aが回転軸線Oを中心として略円柱状をなし、前記工具本体1aの基端側に図示しない工作機械の主軸又はチャックに把持されるシャンク部が形成され、該工具本体1aの先端部外周に外周面に沿って所定間隔をおいて複数の切りくずポケット2が形成されている。なお、以下では、正面フライス1又は工具本体1aの回転軸線O、基端側、先端側、外周側、内周側、回転方向Kをそれぞれ、単に回転軸線O、基端側、先端側、外周側、内周側、回転方向Kという。これら切りくずポケット2の回転方向Kを向く壁面には、先端部にそれぞれ同形同大のチップ座が設けられている。このチップ座は、切りくずポケット2から回転方向K後方側に凹状に形成されて回転方向Kを向く底面31と、この底面31から起立して先端部の外周側および軸線O側を向く側壁部32、33から構成されている。この側壁部32、33は、先端部の外周側に向く受け面32aと、先端部の上記軸線O側を向き、前記受け面32aに略直交する受け面33aとを有している。底面31にはねじ穴3cが形成されていて、例えば四角形チップを受けるための超硬合金製の板状シート70が、ねじ穴3cに螺着されるシート固定ねじ80によって固定される。このシート固定ねじ80の内径部にはチップ固定ねじ50が螺着されるねじ穴34が形成されている。
【0004】
上記チップの1つは、略正方形板状に形成される粗加工用チップ20であって、上面の4つの稜辺にそれぞれ主切れ刃21aが形成され、4つのコーナ部分にそれぞれさらい刃21bが設けられ、着座面をなす下面20bの略中央には、下面20bに略直交させて、上面に通じるねじ挿通孔20Cが形成されている。4つの各側面20cは、それぞれ工具本体1aのチップ座に面接触される取付基準面20d、20eを構成する。そして粗加工用チップ20は、チップ座に装着する向きを変えることでコーナチェンジして4コーナ使用可能となっている。
【0005】
上記粗加工用チップ20は、工具本体1aのチップ座に対して、着座面をなす下面20bを、底面31に取り付けられるシート70の上面71に面接触させ、また側面20cのうち、使用する主切れ刃21a、さらい刃21bに対応する取付基準面をなす2面20d、20eを、側壁部32、33の受け面32a、33aにそれぞれ面接触させ、この状態でねじ挿通孔20Cに挿通されるチップ固定ねじ50を底面31に螺着されたシート固定ねじ80のねじ穴34に螺着することで、チップ座に押圧固定されている。これによって主切れ刃21aは外周側に向けられて外周刃とされ、さらい刃21bは先端側から突出される。
【0006】
このように構成される正面フライス1において、工具本体1aの一部のチップ座に仕上げ加工用チップ10を装着することで、ワークの加工面の仕上げを行うことができる。図11は、仕上げ加工用チップ10を装着した状態にある正面フライス1の先端部の中央縦断面図である。
【0007】
仕上げ加工用チップ10は、チップをその一辺に沿った方向に延長して大略長方形板状とし、そのコーナ部のうちの例えば一つに斜辺を形成したものである。そして斜辺に隣接する長手方向の側面と上面との交差稜線が外周刃をなす主切れ刃11aとされ、斜辺における側面と上面との交差稜線が、切れ刃よりも幅広の仕上げ刃11bとされている。この仕上げ加工用チップ10において、下面10bは着座面をなし、側面10cのうち、仕上げ刃11bに対して対角線上にあるコーナ部分の両側に位置する長手方向の側面10dと短手方向10eの側面とが仕上げ刃11bに対応する取付基準面とされる。
【0008】
この仕上げ加工用チップ10は、粗加工用チップ20と同様、着座面をなす下面10bをチップ座の底面31に固定されるシート70の上面71に面接触させ、かつ取付基準面をなす側面10d、10eを、側壁部32、33の受け面32a、33aにそれぞれ面接触させた状態で、チップ固定ねじ50によって工具本体1aに装着されるものである。ここで、仕上げ加工用チップ10は、チップ座に対して、長手方向の側面10dを受け面32aに、短手方向の側面10eを受け面33aにそれぞれ面接触させて装着されるものであって、これによって工具本体1aに装着した際に、粗加工用チップ20と仕上げ加工用チップ10とでそれぞれ外周刃をなす主切れ刃11a、21aの回転軌跡が重なるように、かつ仕上げ刃11bが先端側を向くようにしている。また仕上げ加工用チップ10は、取付基準面をなす側面10d、10eに対する仕上げ刃11bの距離が、粗加工用チップ20における側面20d、20eに対するさらい刃21bの距離よりも大きくとられており、工具本体1aに装着した際に、仕上げ刃11bが粗加工用チップのさらい刃21bよりも先端側に突出するようになっている。
【0009】
このように構成される仕上げ加工用チップ10は、正面フライス1において粗加工用チップ20の一部と交換して使用することで、被削材表面において粗加工用チップ20のさらい刃21bを用いた切削によって得た被削材の加工面を、仕上げ刃11bによって切削し、より平坦な仕上げ面を得ることができるものである。(例えば、特許文献1参照)
【0010】
第2の従来例として、図12および図13に示す正面フライスがある。この正面フライス1は略円柱状をなす工具本体1aを有し、この工具本体1aの一端面を基端面1bとし、中央部に貫通するフライス穴1cが設けられ、前記基端面1bと前記フライス穴1cとが図示しない工作機械の主軸又はアーバに係止され回転駆動される。該工具本体1aは、先端部の外周に切りくずポケット2が外周面1dに沿って略等間隔に形成され、前記切りくずポケット2の回転方向K後方側に凹状のカートリッジ溝3が同形同大に形成される。前記カートリッジ溝3は、回転方向Kに向く回転方向側壁3a(図示しない)と、外周側に向く径方向側壁3bと、から構成され、前記径方向側壁3bに軸線O側に向かって第1のねじ穴3cと第2のねじ穴3dとが形成されている。カートリッジ30は、上記カートリッジ溝3の前記回転方向側壁3aと前記径方向側壁3bとにそれぞれ面接触する壁面30a(図示しない)と壁面30bを有し、前記第1のねじ穴3cと第2のねじ穴3dとを臨む位置にそれぞれ第1の挿通穴35と第2の挿通穴36とが設けられる。そして、前記カートリッジ30は、カートリッジ固定ねじ40が前記第1の挿通穴35に係合するとともに、前記第1のねじ穴3cに螺合することにより、工具本体1aに固定される。偏心ピン90は、ねじ部90aとそのねじ部90a軸線に対して偏心する軸部90bを有しており、前記第2の挿通穴36に挿通され、前記ねじ部90aが前記第2のねじ穴3dに螺合する。前記偏心ピン90を回転させることにより、前記偏心する軸部90bが第2の挿通穴36の内壁を軸線O方向先端側に押圧し、前記カートリッジ30は先端側に進出することとなり、工具本体1aに対する切れ刃の突出量が調整される。
【0011】
前記カートリッジ30は、回転方向Kに向く側壁の先端部に凹状をなすチップ座が形成される。前記チップ座は、回転方向Kに向く底面31と、この底面31から起立して先端部の外周側および軸線O側を向く側壁部32、33から構成されている。前記側壁部32、33は、先端部の外周側に向く受け面32aと、先端部の軸線O側を向き前記受け面に鋭角をなす受け面33aとを有している。そして、前記底面31にはチップ固定ねじ50が螺合するねじ穴34が形成される。
【0012】
上述した正面フライスに装着されるチップは、図13(a)に示すように、超硬合金などからなるチップ本体10Bに切れ刃となるダイヤモンド焼結体10Aをろう付け固着したダイヤモンドチップ10と、図13(b)に示すように、超硬合金からなる母材に硬質膜を被覆したコーティングチップ20と、があり、これらのチップ10、20はともに上面が略平行四辺形をなし平板状の同形同大のチップであり、中央部に挿通穴10C、20Cを有している。これらチップの使い分け方法として、例えば、安価且つ高靭性の前記コーティングチップ20は、経済性と切れ刃の耐欠損性に優れるので粗加工用チップ20として用いられる。一方ダイヤモンドチップは、アルミ合金などの被削材の加工において前記粗加工用チップ20より平坦な仕上げ面が得られることから仕上げ加工用チップ10として用いられる。これらチップ10、20は、第1の従来例と同じく、同一チップ座に装着される。詳細には、これらチップ10、20は、着座面となる下面10b、20bを前記チップ座の底面31に当接し、取付基準面となる側面10d、10e、20d、20eを前記チップ座の受け面32a、33aに当接し、前記挿通穴10C、20Cにチップ固定ねじ50が係合されるとともにカートリッジ30に設けられた前記ねじ穴34に螺合することにより、チップ座に固定されている。そして、前記チップ10、20の主切れ刃11a、21aは該工具本体1aの外周面1dから突出するとともに、さらい刃11b、21bが該工具本体1aの先端面1eから突出する。粗加工と仕上げ加工を一度に行う場合には、粗加工用チップ20の一部と交換して仕上げ加工用チップ10を装着し、仕上げ加工用チップ10のさらい刃11bが粗加工用チップ20のさらい刃21bに対して、先端側に適宜突出させる。そうして、粗加工用チップ20のさらい刃21bが切削した被削材の加工面を仕上げ加工用チップ10のさらい刃11bが切削することとなり、より優れた仕上げ面あらさが得られることとなる。(例えば、非特許文献2参照)
【0013】
第3の従来例として、図14乃至図17に示す正面フライスがある。工具本体1aは、略円柱状に形成され、工具本体1aの外周面1dに沿って、チップを固定するチップ座を備えたカートリッジ30が工具本体1aに装着されている。図15(A)乃至(C)に示すように、チップ10、20はカートリッジ30にチップ固定ねじ50により固定され、カートリッジ30はカートリッジ固定ねじ40によりカートリッジ溝3に保持される。チップ10、20のさらい刃11b、21bの工具本体に対する突出量は、位置決め駒61に頭部60aを当接する調整ねじ60を回動し、先端側に進出させるとともに、カートリッジを先端側に押動することにより適宜調整される。
【0014】
該正面フライス1に装着されるチップ10、20は、図16に示すように、例えば矩形状をなす超硬合金等からなるチップ本体10Bの1つの角部に、切れ刃となる焼結ダイヤモンド10A等をろう付け固着した仕上げ加工用チップ10と、図17に示すように正方形をなし、主切れ刃が4角形の4辺に設けられ、順次取付け方向を変えて4コーナ使用することができる粗加工用チップ20と、がある。これらチップ10、20は、主切れ刃11a、21aから連なる側面10c、20cが、図16および図17の断面図に示すように上面10a、20aから下面10b、20bに近づくにしたがって内側に傾斜するいわゆるポジをなす。粗加工用チップ20は、4コーナ使用することができるように、4辺に連なる側面20cすべてがポジであり、仕上げ加工用チップ10は、主切れ刃10が備わる側面10cのみがポジである。前記主切れ刃に対応する取付基準面10d、10eは、チップ下面10bに対して直角のいわゆるネガとなっている。そのため、図15(B)および(C)に示すように、仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20の両チップにおいて、チップ座の受け面32aと底面31の法線とのなす角度が異なっており、前記両チップはチップ座形状の相違する2つの専用カートリッジ30、30Bに装着されることとなる。
【0015】
上記2つの専用カートリッジ30、30Bは、チップ座の中央付近にチップ固定ねじと螺合するねじ穴34が設けられ、前記両チップは、中央付近に上下面に貫通する挿通穴10C、20Cが設けられ、前記挿通穴10C、20Cにチップ固定ねじ50が係合するとともに前記ねじ穴34に螺合することで、それぞれの専用カートリッジ30、30Bのチップ座に固着される。さらに、前記両チップ10、20の表面にはクランプ溝10Dが形成され、このクランプ溝のすくい面側を止めねじ90で押圧され、カートリッジ30、30Bをカートリッジ溝3の側壁3aに押しつけられることで、工具本体1aに固定されている。(例えば、特許文献3参照)
【0016】
【特許文献1】
特開2001−138122号公報(第2頁乃至第9頁、図1および図2)
【非特許文献2】
「バレナイトマスターミル説明書」バレナイト・ウィディア ジャパン株式会社、1997年発行、(第14頁および第15頁)
【特許文献3】
特開2002−113609号公報(第3頁乃至第6頁、図1乃至図4)
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、上述した第1および第2の従来技術では、正面フライス1の同一チップ座に粗加工用チップ20と仕上げ加工用チップ10とが固着される場合がある。そして、粗加工用チップ20は、切り込み、送りといった切削条件が高く設定されるため、切削時の切れ刃への負荷が高くなる。それに伴い、前記チップ20の取付基準面20d、20eを保持するチップ座の受け面32a、33aへの負荷が高まり、このような状態が長時間継続した場合、前記受け面32a、33aが塑性変形を生じるおそれがある。この塑性変形が生じた受け面32a、33aを有するチップ座に仕上げ加工用チップ10が固着されることになると、前記チップ10の取付基準面10d、10eが上記塑性変形が生じた受け面32a、33aに保持され、固着されることになるため、前記チップ10に備えられる仕上げ刃11bは、工具本体1aに対して所定の傾きが得られなくなり、被削材の加工面を平坦に仕上げることができなくなる。
【0018】
一方、第3の従来技術で記述した正面フライス1は、仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20はそれぞれ専用のチップ座を有するカートリッジ30、30Bに装着されるため、前述した問題は生じないが、2種類のカートリッジ30、30Bが必要となり、コストの上昇、カートリッジ30、30Bの交換による作業性の低下が生じてしまう。
【0019】
本発明の切削工具は上述した問題に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、1つのチップ座にチップ側面の傾斜(以下、逃げ角という)が相違する複数のチップを固着可能とすることにより、これらチップを固着する切削工具の用途を拡大すること、機能を高めることにある。また、第2の目的は、前記チップ側面の逃げ角が相違するそれぞれのチップを高い精度でチップ座に固着可能とし、その状態を長時間維持することにある。さらに、上述したチップ座を簡易な構造で実現することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の切削工具は、上記課題を解決し目的を達成するために、少なくとも1つのスローアウェイチップを固着する工具本体を有し、前記工具本体に前記スローアウェイチップを着脱自在に固着する少なくとも1つのチップ座を具備するスローアウェイ式切削工具において、前記チップ座は前記スローアウェイチップの上面又は下面のいずれか一方に当接する底面と、前記底面から起立する少なくとも1つの側壁部と、を有し、前記側壁部は、前記底面の上方へ遠ざかる方向へ順次形成されていて、前記底面の法線とのなす角度が異なる少なくとも2つの受け面を備え、少なくとも2種のスローアウェイチップの側面が、前記角度が異なる少なくとも2つの受け面に夫々選択的に当接して拘束されることによって、前記少なくとも2種のスローアウェイチップが前記チップ座に選択的に固着可能とされていることを特徴とするスローアウェイ式切削工具である。
【0021】
本発明のスローアウェイ式切削工具は、チップ座の側壁部に、底面の法線に対して少なくとも2つの異なる角度をなす受け面が形成されるので、チップ側面の逃げ角が相違するチップを1つのチップ座に固着することができる。そして、チップ座の1つの受け面は、固着されるチップの側面の逃げ角と略同一の傾斜に形成され、前記チップ側面と略面接触することになるので、前記チップを正確且つ確実に保持することができる。また、チップ座の一方の受け面は、他方の受け面で保持されたチップと接触することがないので、仮に他方のチップ座の受け面に塑性変形が生じたときにも、チップを保持する精度を維持することができる。前記チップ座は、工具本体に一体的に形成されても、例えばカートリッジのようなチップ座を有する部材を介して工具本体に形成されてもよい。そうすれば、1つの切削工具において、装着するチップの側面の逃げ角に応じてチップ座の受け面形状の異なる複数種類の専用チップ座を設ける必要がなく、同一形状のチップ座を設けるだけで済む。また、チップ座が前記チップ座を有する部材を介して工具本体に形成される場合でも、前記部材には1つのチップ座を設けるだけで済むので、前記部材の形状集約が図られる。以上のことから、1つの切削工具にチップ側面の逃げ角が相違する2つ以上のチップを装着することができるので、前記切削工具の機能を高めることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る第1実施例である正面フライスを図1乃至図7を参照しながら説明する。図1はこの正面フライスの正面図であり、図2は底面図である。図3はこの正面フライスのカートリッジの斜視図である。図4(a)および(b)は上記カートリッジの正面図および底面図である。図5(a)と(b)はそれぞれこのカートリッジに仕上げ加工用チップを装着したときの正面図と底面図である。図6(a)と(b)はそれぞれこのカートリッジに粗加工用チップを装着したときの正面図と底面図である
【0023】
第1実施例の正面フライス1は、図1および図2に示すように、工具本体1aが回転軸線Oを中心とする略円柱状をなし、その一端部に基端面1bと、中央付近に軸線O方向に沿ってフライス穴1cとが形成される。前記基端面1bとフライス穴1cが図示しない工作機械の主軸又はアーバに嵌合し固着され回転駆動される。該工具本体1aは、先端部外周に複数の切りくずポケット2が外周面1dに沿って略等間隔に設けられ、前記切りくずポケット2の回転方向K後方にはカートリッジ取付溝3が角溝状に形成される。前記カートリッジ取付溝3の外周側に向く側壁3bには、軸線O側に向かってねじ穴3cが設けられる。前記カートリッジ取付溝3の基端側に連なるように微調整ねじ取付溝4が形成され、前記微調整ねじ取付溝4の基端側の壁面に基端側に向かってねじ穴4aが形成され、このねじ穴4aに微調整ねじ60が螺合する。
【0024】
カートリッジ30は、略矩形状をなし、回転方向K後方に向く側壁30aと軸線O側を向く側壁30bを、これら側壁30a、30bに対向する前記カートリッジ取付溝3の側壁3a、3bに面接触し、さらに、基端側を向く壁30cを前記微調整ねじ60の頭部に接触するように、前記カートリッジ溝3に嵌入される。そして、前記カートリッジ30は、基端側の外周側を向く側壁30eに前記ねじ穴3cを臨む挿通穴35が設けられ、この挿通穴35にカートリッジ固定ねじ40が係合し前記ねじ穴3cに螺合することにより、前記カートリッジ30は該工具本体1aに固着される。
【0025】
図3および図4に示すように、前記カートリッジ30の先端側の回転方向Kを向く壁面に凹状をなすチップ座が形成される。前記チップ座は、回転方向Kを向く底面31と、この底面31から起立して外周側および軸線O側を向く側壁部32、33と、から構成される。前記側壁部32、33は、先端部の外周側を向く受け面32a、32bと、先端部の軸線O側を向き前記受け面32a、32bに対して鋭角をなす受け面33a、33bと、を有している。受け面32、33は、前記底面31側に形成される第1受け面32a、33aと、前記底面31から離間して形成される第2受け面32b、33bと、で構成される。前記第1受け面32a、33aと第2受け面32b、33bはそれぞれ前記底面31の法線とのなす角度α1、α2が相違し、α1<α2の関係にある。そして、前記底面31の中央付近にはねじ穴34が設けられる。
【0026】
この第1実施例の正面フライス1に装着するチップは、例えば仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20であり、仕上げ加工用チップ10は、図5に示すように、略平行四辺形の板状をなし、例えば超硬合金からなるチップ本体10Bの1つの角部に切れ刃となる焼結ダイヤモンド10A等がろう付け固着された1コーナ使用のチップである。前記切れ刃は、該チップ10が工具本体1aに装着されたときに外周刃をなす主切れ刃11aと、該工具本体の先端側を向き幅広に形成された仕上げ刃11bと、から構成されている。粗加工用チップ20は、図6に示すように、略平行四辺形の板状をなし、また、該工具本体1aに装着されたときに外周刃をなす主切れ刃21aと、先端側を向き幅の狭いさらい刃21bと、から構成され、これら切れ刃21a、21bがチップ中心を基準として対称に形成される2コーナ使用のチップである。
【0027】
双方のチップ10、20は、着座面となる下面10b、20bがチップ座底面31に接触し、取付基準面となる側面10d、10e、20d、20eが前記チップ座の受け面32、33に面接触する。ここで、仕上げ加工用チップ10においては、前記取付基準面10d、10eと下面10bの法線とのなす角度がα1であり、前記取付基準面10d、10eは前記チップ座の第1受け面32a、33aによって保持される。一方、粗加工用チップ20においては、前記取付基準面20d、20eと下面20bの法線とのなす角度がα2であり、前記取付基準面20d、20eは前記チップ座の第2受け面32b、33bによって保持されることとなる。そして、両チップ10、20は、その中央付近に形成された挿通穴10C、20Cに係合するチップ固定ねじ50がカートリッジ30のチップ座底面31に形成されたねじ穴3cに螺合することによって、チップ座に固着される。そして、この第1実施例の正面フライス1では、図1および図2に示すように、工具本体1aに設けられた5つのチップ座に、例えば4個の粗加工用チップ20と、1個の仕上げ加工用チップ10と、が固着される。前記粗加工用チップ20が固着されたカートリッジ30の基端側に設けられた微調整ねじ60を回動し先端側に進出させることにより、前記粗加工用チップ20のさらい刃21bは、該工具本体1aに対する回転軸線方向の突出量が略一定に調整され、さらに、前記仕上げ加工用チップ10が固着されたカートリッジ30の基端側に設けられた微調整ねじ60を回動し先端側に進出させることにより、前記仕上げ加工用チップ10の仕上げ刃11bは、前記粗加工用チップ20のさらい刃21bに対する回転軸線O方向の突出量を適宜調整される。このように構成される正面フライス1は、粗加工用チップ20のさらい刃21bによって切削した被削材の加工面を仕上げ加工用チップ10の仕上げ刃11bによって切削し、より平坦な仕上げ面を得ることができる。なお、本発明にかかる切削工具に装着されるチップは、その側面の逃げ角が適宜相違する角度に設定されることに加え、例えば切れ刃形状(チップ上面の形状)が適宜選択されてもよい。
【0028】
上述したように、第1実施例の正面フライスは、1つのチップ座に仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20のどちらでも装着することができるので、粗加工用途に加え、仕上げ加工用途の機能を併せ持つことができる。仕上げ加工用チップ10と粗加工用チップ20はそれぞれ異なる受け面にその取付基準面10d、10e、20d、20eを保持されることとなるので、例えば、粗加工用チップ20が受ける切削時の負荷によって、前記粗加工用チップ20の取付基準面20d、20eを保持するチップ座の受け面32b、33bに塑性変形が生じたとしても、仕上げ加工用チップ10の取付基準面10d、10eを保持するチップ座の受け面32a、33aは、前記塑性変形の影響を及ぼされることがなく、チップ10の保持精度が高く、その精度を長期間に亘って維持することができる。よって、前記仕上げ加工用チップ10の仕上げ刃11bは、長期間に亘って工具本体1aに対する所定の傾きを維持することができ、被削材の加工面を平坦に仕上げることができる。しかも上述したチップ座は、固着するチップの側面の逃げ角に対応する受け面を前記チップ座の側壁部に形成するだけでよいので、非常に構造が簡易である。また、この正面フライス1は、1つのカートリッジ30に、仕上げ加工用チップ10および粗加工用チップ20を装着できるので、カートリッジ30の種類が増えず、その在庫も不要であるため低コストであり、カートリッジ30の交換が不要であるためチップ交換の作業性が向上する。
【0029】
図7(a)はこの正面フライスにおいて、チップ側面とチップ座の受け面との接触状態を示す図である。この図に示すように2つのチップ10、20は、それらの取付基準面となる側面10d、10e、20d、20eと下面10bの法線とのなす角度がα1、α2である。そして、それぞれのチップ10、20の取付基準面を保持する受け面32a、33a、32b、33bは、チップ座底面31の法線となす角度が前記角度と同じくα1、α2をなす。そうすれば、それぞれのチップの取付基準面10d、10e、20d、20eは、チップの受け面32a、33a、32b、33bに面接触し保持される。なお、この実施例では2種類の逃げ角のチップを固着するチップ座を例示したが、これだけに限定されず、図7(b)のように3種類以上の逃げ角のチップを保持するチップ座であってもよい。従来のチップ側面の逃げ角の設定数から考えれば、チップ座に固着可能なチップ側面の逃げ角は6種類以下とするのが妥当である。なお、チップ座に固着可能なチップ側面の逃げ角の種類が増えるにしたがいチップ座の受け面の面積が狭くなってしまうため、例えばチップ厚みが4.76mmであれば5種類以下が特に好ましく、チップ厚みが3.97mmであれば4種類以下が特に好ましく、チップ厚みが3.18mmであれば3種類以下が特に好ましい。また、第1実施例では、チップをチップ固定ねじで固着する形式であるため、上記チップの中央付近に挿通穴が形成されているが、前記挿通穴が無いチップにも実施可能であり、その場合、チップは楔、押え駒などによってチップ座に固着される。そして、図7に示すチップ座の断面図において、チップ座の側壁部32、33に形成される個々の受け面のチップ座底面31の法線方向における幅は、前記側壁部32、33全体の幅の10%以上90%以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは、25%以上75%以下の範囲である。受け面の上記幅が上記10%未満になると、該受け面は、強度が不充分となるおそれがあり、塑性変形が生じたときに該受け面に隣接する受け面に変形を及ぼしてしまうおそれがある。受け面の上記幅が上記90%を越えると、該受け面に隣接する受け面において、上述した問題が生じるおそれがある。受け面の上記幅が上記25%以上になると該受け面はさらに強度が高められ、例えば切削抵抗が高くなる高能率粗加工に対して該受け面の変形を抑制することができる。なお、最もチップ底面寄りに形成される第1の受け面の上記幅は、前記側壁部32、33全体の幅の25%以上90%以下の範囲とするのが好ましい。前記第1受け面の上記幅が上記25%未満になると、前記第1受け面とチップの取付基準面との接触する位置が該チップ上面に対して著しく下がるため、該チップの保持安定性が損なわれるおそれがある。前記第1受け面の上記幅が上記90%を越えると、前記第1受け面に隣接する受け面の上記幅が上記10%未満となるため、上述した問題が生じるおそれがある。上記受け面の上記幅は、25%以上75%以下の範囲とするのが特に好ましい。
【0030】
また、チップ座の受け面と、該チップ座の底面の法線と、のなす角度α1、α2は、該チップ座に固着されるチップの取付基準面と該チップの下面の法線とのなす角度(逃げ角)に対して、0度未満−1度以上の範囲に設定されてもよい。上記0度未満であれば、前記受け面は前記底面から最も離れた位置(該チップの最も上面寄りの位置)のみが該チップの取付基準面と接触することとなり、チップの取付精度が安定する。また、前記受け面に塑性変形が生じたとしても前記受け面に隣接する受け面に前記塑性変形の影響が及ぶことがないので、前記隣接する受け面のチップ保持精度を維持することができる。一方、上記−1度以上であれば、前記受け面は、該チップの取付基準面との接触点が尖鋭にならず、塑性変形が抑制されることとなり、前記受け面のチップ保持精度が長期間維持される。
【0031】
なお、第1実施例は、チップ10、20がカートリッジ30を介して工具本体1aに装着される形式の正面フライス1であるが、これに限定されず、例えば、工具本体1aに一体的にチップ座が設けられる形式の切削工具でもよい。また、チップ座へのチップ固着姿勢についても上述した実施例に限定されず、例えば、チップ側面が回転方向Kを向くすくい面となるように、上面と側面を逆転させた、いわゆる竪刃形式(俗に言う竪インサート型)のチップ固着姿勢にも適用可能である。この場合にも、上述した本発明に係る切削工具と同様の作用効果が得られる。
【0032】
次に、第2実施例のバイトを図8および図9を参照しながら説明する。図8(a)と(b)はそれぞれこのバイトの正面図と側面図である。図9(a)はこのバイトホルダにチップ側面の逃げ角が0度のいわゆるネガチップを装着したときの先端視側面図であり、図9(b)はこのバイトホルダにチップ側面の逃げ角が正のいわゆるポジチップを装着したときの先端視側面図である。
【0033】
このバイトホルダ1aは、おもに被削材の穴部内径をくり広げる中ぐり加工に使用されるバイトホルダ1Aである。該バイトホルダ1Aは、被削材の穴部の軸線Oに対して該バイトホルダ1Aの軸線Oaが平行をなすように配置され、前記穴部の径方向に切込み、該バイトホルダ1Aが軸線Oa方向に送りを与えられることにより前記穴部内径をくり広げる。
【0034】
該バイトホルダ1Aは、図8(a)に示すように工具本体1aが略丸棒状をなし、先端部(図8の左側)に切りくずポケット2が形成され、この切りくずポケット2に凹状のチップ座が形成される。このチップ座は、底面31と、この底面31から起立し正面から見て先端側に向かってV字状をなす2つの側壁部32、33と、で構成され、前記側壁部32、33にはチップの側面と接触する受け面32a、33a、32b、33bが備えられている。また、チップ10をチップ座に保持する機構として、従来のバイトホルダ1Aにおいて従来公知となっているレバーロック機構が備えられている。前記切りくずポケット2の後部には図示しない工作機械の刃物台等に把持される丸シャンク部7が形成され、この丸シャンク部7の外周面には軸線Oa方向に沿って平坦面7aが軸線Oaを基準にして略対称に形成される。
【0035】
このバイトホルダ1Aに装着されるチップは、三角形板状をなし、チップ側面の傾斜(逃げ角)が0゜と11゜の2種類のチップである。これらチップは、中央付近に挿通穴10C、20Cが形成されている。図9に示すように前記逃げ角0゜のチップ(ネガチップ)は、その取付基準面となる側面10d、10eをチップ座の第1受け面32a、33aに保持される。また、前記逃げ角11゜のチップ(ポジチップ)は、その取付基準面となる側面20d、20eをチップ座の第2受け面32b、33bに保持される。これらチップは、中央付近に設けられる挿通穴10C、20Cにチップ座の底面31の中央付近から突出するレバー軸部6bが挿入され、レバーロック機構のクランプねじ6aを回動しレバー軸部6bを前記受け面側へ傾倒させることにより、これらチップの挿通穴10C、20Cの内壁面が前記受け面側に押圧されチップ座に固着される。このようにチップをチップ座に固着した状態において、切れ刃11c、11d、21c、21dは該バイトホルダ1Aの外周面1dおよび先端面1eから突出している。
【0036】
このバイトホルダ1Aに形成されるチップ座は、前述した正面フライスのカートリッジに形成されるチップ座と同様な構成であり、2つの側壁部の受け面は、チップ座の底面31側に形成される第1受け面32a、33aと、前記底面31から離間して形成される第2受け面32b、33bと、で構成される。前記第1受け面32a、33aと第2受け面32b、33bはそれぞれ前記底面31の法線となす角度α1、α2が相違し、α1<α2の関係にある。例えばこの実施例では、前記角度α1とα2はそれぞれ0゜と11゜に設定されている。
【0037】
上述したバイトホルダ1Aによれば、図9に示すようにネガチップ10とポジチップ20とが1つのチップ座に固着可能であり、例えば、ネガチップ10を固着したときは、ポジチップ20を固着したときにくらべ、上下面を使用することができるので使用コーナ数が2倍となり、コストを低減することができる。一方、ポジチップ20を固着したときは、被削材の穴部の内周加工面と切れ刃21eの側面(逃げ面)とのクリアランスが大きくなるため、ネガチップ10を固着したときにくらべ、より小径の穴加工が可能となる。以上のように、この実施例のバイトホルダ1Aは、1つの工具本体1aにネガチップ10とポジチップ20を装着することができ、前記ネガチップ10を装着したときの切れ刃使用回数の増加によるコストメリットに加え、ポジチップ20を装着したときの加工可能な最小穴径が小さくなるという機能の向上が図られる。また、チップ座は、固着するチップの側面の逃げ角に対応する受け面を前記チップ座の側壁部に形成するだけでよいので、構造が簡易であり、製作が容易である。さらに、このバイトホルダ1Aは、1つのチップ座に、ネガチップ10およびポジチップ20を固着できるので、工具本体1aの種類が増えず、その在庫も不要であるため低コストであり、バイトホルダ1Aの交換が不要であるため工具交換の作業性が向上する。なお、本発明に係る切削工具は、上述した実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適用可能である。例えば、正面フライス、バイトホルダに限定されず、スローアウェイチップを装着するドリル、ボーリングカッタ、リーマ、サイドカッタ、エンドミルにも適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の切削工具は、少なくとも1つのスローアウェイチップを固着する工具本体を有し、前記工具本体に前記スローアウェイチップを着脱自在に固着する少なくとも1つのチップ座を具備するスローアウェイ式切削工具において、前記チップ座は前記スローアウェイチップの上面又は下面のいずれか一方に当接する底面と、前記底面から起立する少なくとも1つの側壁部と、を有し、前記側壁部に前記チップ座底面の法線とのなす角度が相違する少なくとも2つの受け面が形成されている。この構成により、本発明の工具は次の効果を有する。第1の効果は、1つのチップ座にチップ側面の逃げ角が相違する複数のチップを固着可能とすることにより、これらチップを固着する切削工具の用途を拡大したり、機能を高めたりすることができる。また、第2の効果は、前記チップ側面の逃げ角が相違するそれぞれのチップを高い精度でチップ座に固着可能とし、その高い精度を長期間維持することができる。さらに、そのチップ座を簡易な構造で実現できることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施例の正面フライスの正面図である。
【図2】 図1に示す正面フライスの先端視側面図である。
【図3】 図1に示す正面フライスに装着されるカートリッジ斜視図である。
【図4】(a) 図1に示すカートリッジの正面図である。
(b) 図1(a)に示すカートリッジの下側面図である。
(c) 図1(a)に示すカートリッジのチップ座詳細図である。
【図5】(a) 図4に示すカートリッジに仕上げ加工用チップを装着したときの正面図である。
(b) 図5(a)の下側面図である。
【図6】(a) 図4に示すカートリッジに粗加工用チップを装着したときの正面図である。
(b) 図6(a)の下側面図である。
【図7】(a) 図6に示すカートリッジのチップ座詳細図である。
(b) 図6(a)に示すチップ座変形例の詳細図である。
【図8】(a) 本発明に係る第2実施例のバイトホルダの正面図である。
(b) 図8(a)に示すバイトホルダの下面図である。
【図9】(a) 図8に示すバイトホルダにネガチップを装着したときの先端視形状である。
(b) 図8に示すバイトホルダにポジチップを装着したときの先端視形状である。
【図10】(a) 異なる形状のチップが装着可能な第1の従来正面フライスに粗加工用チップを装着したときの正面視断面図である。
(b) 図10(a)に示す正面フライスの側面視断面図である。
【図11】(a) 図10に示す従来正面フライスに仕上げ加工用チップを装着したときの正面視断面図である。
(b) 図11(a)に示す正面フライスの側面視断面図である。
【図12】 異なる形状のチップが装着可能な、第2の従来正面フライスの正面図である。
【図13】(a) 図12に示す正面フライスのカートリッジに仕上げ加工用チップを装着したときの正面図である。
(b) 図12に示す正面フライスのカートリッジに粗加工用チップを装着したときの正面図である。
【図14】 第3の従来正面フライスの先端側からみた側面図である。
【図15】(A) 図15に示す正面フライスの要部正面図である。
(B) 図14(a)に示す正面フライスに仕上げ加工用チップを装着したときのF−F断面図である。
(C) 図14(a)に示す正面フライスに粗加工用チップを装着したときのF−F断面図である。
【図16】(A) 図14に示す正面フライスに装着される仕上げ加工用チップの正面図である。
(B) 図17(A)に示すチップのG−G側面図である。
【図17】(A) 図14に示す正面フライスに装着される粗加工用チップの正面図である。
(B) 図18(a)に示すチップのH−H側面図である。
【符号の説明】
1 正面フライス
1A バイトホルダ
1a 工具本体
1b 基端面
1c フライス穴
1d 外周面
1e 先端面
2 切りくずポケット
3 カートリッジ取付溝
4 微調整ねじ取付溝
5 クーラント穴
7 シャンク部
10 チップ
20 チップ
11a、21a 主切れ刃
11b 仕上げ刃
21b さらい刃
10c、20c チップ側面
10d、10e、20d、20e 取付基準面
10C、20C 挿通穴
30 カートリッジ
31 チップ座の底面
32a、32b 第1受け面
33a、33b 第2受け面
40 カートリッジ固定ねじ
50 チップ固定ねじ
60 微調整ねじ
70 シート
80 シート固定ねじ
90 偏心ピン

Claims (3)

  1. 少なくとも1つのスローアウェイチップを固着する工具本体を有し、
    前記工具本体に前記スローアウェイチップを着脱自在に固着する少なくとも1つのチップ座を具備するスローアウェイ式切削工具において、
    前記チップ座は前記スローアウェイチップの上面又は下面のいずれか一方に当接する底面と、
    前記底面から起立する少なくとも1つの側壁部と、を有し、
    前記側壁部は、前記底面の上方へ遠ざかる方向へ順次形成されていて、前記底面の法線とのなす角度が異なる少なくとも2つの受け面を備え、
    少なくとも2種のスローアウェイチップの側面が、前記角度が異なる少なくとも2つの受け面に夫々選択的に当接して拘束されることによって、前記少なくとも2種のスローアウェイチップが前記チップ座に選択的に固着可能とされていることを特徴とするスローアウェイ式切削工具。
  2. 前記チップ座が工具本体に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具。
  3. 前記チップ座がスローアウェイチップを固着する部材に形成され、前記部材が工具本体に着脱自在に固着されることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具。
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