JP4428733B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノーマルメモリアレイに不良が発生したときにそれを補償するための冗長メモリアレイを有する半導体記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図21は、冗長メモリアレイを備えた従来の半導体記憶装置の構成を示す概念図である。メモリアレイは、ノーマルメモリアレイ1と冗長メモリアレイ2とから構成され、冗長メモリアレイ2はノーマルメモリアレイ1に不良セルがあった場合の置き換えに使用される。ノーマルメモリアレイ1の任意のノーマルメモリセルは、アドレス信号によって選択される。アドレス信号には、コラムアドレス信号とロウアドレス信号とが含まれる。コラムアドレス信号がノーマルコラムデコーダ3でデコードされ、そのデコードの結果を示す信号がノーマルコラム選択線駆動回路5に伝達される。ノーマルコラム選択線駆動回路5は、ノーマルコラムデコーダ3から与えられた信号に基づいて複数のノーマルコラム選択線11のうちの一本を活性状態にする。
一方、ロウアドレス信号がノーマルロウデコーダ7でデコードされ、そのデコードの結果を示す信号がノーマルワード線駆動回路9に与えられる。ノーマルワード線駆動回路9はノーマルロウデコーダ7から与えられた信号に基づいてノーマルワード線12の一本を活性状態にする。通常動作時において、ノーマルコラム選択線11とノーマルワード線12が活性状態にされた状態が図22に示されている。図22において、太実線で示された信号線が活性状態にされた信号線である。活性状態にされた一本のノーマルコラム選択線11と一本のノーマルワード線12によって、ノーマルメモリアレイ1の中の特定のノーマルメモリセル群が選択される。一本のノーマルコラム選択線11に対応して複数組のビット線対が設けられているため、そのビット線対に接続された複数のノーマルメモリセルが同時に選択される。
【0003】
図26は、選択信号線とビット線対との関係を示すブロック図である。図26において、40はコラム選択線または冗長コラム選択線、41a〜41dはコラム選択線40によって能動状態となるセンスアンプ、42〜44はそれぞれ異なる列に配置されてるが同一のセンスアンプ41aによってデータの読み出しが可能なメモリセル、45はセンスアンプ41aに接続されてメモリセル42〜44等へのデータの読み書きを行うためのビット線対、46〜48はそれぞれセンスアンプ41b〜41dに接続されたビット線対、49はメモリセル42等に接続されてメモリセルの選択を行うためのノーマルワード線、50,51はそれぞれ冗長メモリセル43,44等に接続されて冗長メモリセルの選択を行うための冗長ワード線である。コラム選択線40が活性化されると、4本のビット線対が選択され、最終的に入力アドレスに対応するメモリセルが選択される。
【0004】
もし、ノーマルメモリアレイ1上のノーマルメモリセルに不良があれば、ノーマルメモリアレイ1のノーマルメモリセルを、ワード線単位あるいはコラム選択線単位で冗長メモリアレイ2上の冗長メモリセルに置き換えることが可能である。たとえばあるコラム選択線で選択されるメモリセルに不良がある場合、そのアドレスが入力されたときにはコラム選択線は活性状態にされず非選択となり、かわりに冗長コラム選択線が活性状態にされ、冗長メモリアレイ2上の冗長メモリセルが選択されることになる。
【0005】
例えば、不良が発生した一本のノーマルコラム選択線11の代わりに一本の冗長コラム選択線13が用いられる場合にも、不良が発生していないロウを指定するロウアドレス信号に対するノーマルロウデコーダ7およびノーマルワード線駆動回路9は、不良がない場合と同様の動作を行う。しかしこの場合、不良が発生したノーマルコラム選択線11を指定するコラムアドレス信号が与えられると、不良コラムアドレス検知回路4がそのコラムアドレス信号を検出してそれに対応するノーマルコラムデコーダ3を不能化するとともに、冗長コラム選択線駆動回路6aが冗長コラム選択線13を駆動するように信号を出力する。この時の冗長コラム選択線13とノーマルワード線12が活性状態にされた状態が図23に示されている。図23において、太実線で示された信号線が活性状態にされた信号線である。
もし、さらに置き換えが必要な場合には、例えば冗長コラム選択線14を用いて他のノーマルコラム選択線11の置き換えが行われる。不良コラムアドレス検知回路4からの信号を受けて、冗長コラム選択線駆動回路6bがこの冗長コラム選択線14を駆動する。
また、不良が生じたノーマルワード線12が冗長ワード線15あるいは冗長ワード線16で置き換えられる場合もある。この場合には、不良が生じたノーマルメモリセルを指定するロウアドレス信号は、不良ロウアドレス検知回路8によって検出される。不良ロウアドレス検知回路8は、そのようなロウアドレス信号を検出すると、冗長ワード線駆動回路10aや冗長ワード線駆動回路10bに冗長ワード線15や冗長ワード線16を駆動させるための冗長ロウ選択信号を出力するとともに、ノーマルロウ選択信号を出力することによってノーマルロウデコーダ7を不能化する。
【0006】
次に、不良コラムアドレス検知回路4の構成および動作について図24を用いて説明する。図24は、コラム選択手段の構成を示すブロック図である。ここで、コラム選択手段とは、図21における不良コラムアドレス検知回路4、ノーマルコラム選択線駆動回路5、および冗長コラム選択線駆動回路6a,6bを示している。スペアコンパレータ17は、不良コラムアドレスに関する情報を保持しており、コラムアドレス信号CAとその情報とを比較することによって不良コラムアドレスが指定されたか否かを検出する。冗長コラム選択信号発生手段18は、スペアコンパレータ17で不良コラムアドレスが指定されていないと判定された場合には、冗長コラム選択線を非活性状態にするための冗長コラム選択信号を発生する。冗長コラム選択線駆動回路6は、この冗長コラム選択信号を受けて、冗長コラム選択線を非活性状態にするよう動作する。そして、ノーマルコラム選択信号発生手段19は、冗長コラム選択信号発生手段18のこの冗長コラム選択信号を受けて、ノーマルコラム選択線を活性状態にするためのノーマルコラム選択信号を発生する。ノーマルコラムデコーダ3およびノーマルコラム選択線駆動回路5は、このノーマルコラム選択信号によって、そのアドレスに対応するコラム選択線のみを活性状態にするよう動作する。
反対に、冗長コラム選択信号発生手段18は、スペアコンパレータ17で不良コラムアドレスが指定されていると判定された場合には、冗長コラム選択線を活性状態にするための冗長コラム選択信号を発生する。冗長コラム選択線駆動回路6は、この冗長コラム選択信号を受けて、冗長コラム選択線を活性状態にするように動作する。そして、ノーマルコラム選択信号発生手段19は、冗長コラム選択信号発生手段18のこの冗長コラム選択信号を受けて、ノーマルコラム選択線を非活性状態にするためのノーマルコラム選択信号を発生する。ノーマルコラムデコーダ3およびノーマルコラム選択線駆動回路5は、このノーマルコラム選択信号によって、ノーマルコラム選択線を非活性の状態としておく。
【0007】
図25は、複数のスペアコンパレータを持ち、2本の冗長コラム選択線が配置されている半導体記憶装置のノーマルコラム選択信号発生手段19の回路構成を示す図である。ノーマルコラム選択信号発生手段19は、冗長コラム選択信号発生手段18a,18bが出力する冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2の否定論理積を出力するNANDゲート21と、NANDゲート21の出力を反転するインバータ23cによって構成されている。
また、ノーマルコラムデコーダ3は、複数のNANDゲート3a,3b等を含んで構成されている。例えば、NANDゲート3a,3bには、複数本の信号線によってアドレス信号CAが与えられる。ただし、各NANDゲート3a,3b等が“L”を出力可能な状態となるのは、それぞれのゲートに対応する値をアドレス信号CAが採る場合である。図25では簡単のため、NANDゲート3a,3bはアドレス信号CAを受ける入力端が単数として描かれている。そして、各NANDゲート3a,3b等が“L”を出力可能な状態の時に、ノーマルコラム選択信号NCEが“H”であれば、NANDゲート3a,3b等の中のいずれかのNANDゲートが“L”を出力する。しかし、ノーマルコラム選択信号NCEが“L”であれば、ノーマルコラムデコーダ3を構成するどのNANDゲート3a,3b等も“L”を出力しない。
【0008】
冗長メモリセルへの置き換えが行われていない場合、冗長コラム選択信号発生手段18a,18bからは冗長コラム選択信号ZSCS1=“H”,ZSCS2=“H”がそれぞれ発生される。これを受けて、冗長コラム選択線駆動回路6a,6bは信号SCSL1,SCSL2を非アクティブにして冗長コラム選択線13,冗長コラム選択線14を非活性状態にする。この時、ノーマルコラム選択信号発生手段19は、信号ZSCS1,ZSCS2を受けて、ノーマルコラムデコーダ3を制御にするノーマルコラム選択信号NCE=“H”とし、複数のノーマルコラム選択線11に与える信号CSL1〜CSLnのうちの一つをアクティブにする。
【0009】
次に、ノーマルコラム選択線11の一つによって選択されるノーマルメモリセルに不良があり冗長コラム選択線13で選択される冗長メモリセルで置き換えを行う場合について説明する。不良があるノーマルメモリセルのコラムアドレスが入力されると、スペアコンパレータ17aでの判定に基づいて冗長コラム選択信号発生手段18aから冗長コラム選択信号ZSCS1=“L”が発生され、これに応じて冗長コラム選択線駆動回路6aが出力するアクティブな信号SCSL1によって、そのアドレスに対しては常に冗長コラム選択線13が活性状態となる。なお、この時置き換えが行われず使用されない冗長コラム選択線14に対しては、冗長コラム選択信号ZSCS2は“H”のままである。そして、冗長コラム選択信号ZSCS1=“L”を受けてノーマルコラム選択信号NCE=“L”となり、そのアドレスに対して常にノーマルコラム選択線11は非活性状態となる。したがって不良のあるノーマルメモリアレイ1上のメモリセルは選択されない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の半導体記憶装置は以上のように構成されているので、一度置き換えられたノーマルコラム選択線やノーマルワード線は二度と選択されない。そのため、半導体記憶装置の評価、不良解析時においてメモリセル間の干渉の影響をみる時など置き換えられたノーマルコラムやロウにもデータを書き込みたいという要求を満たすことができないという問題がある。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、置き換えられたノーマルコラム選択線やノーマルワード線も選択することができるようなテストモードを備えた半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明にかかる半導体記憶装置は、ノーマルメモリセルと該ノーマルメモリセルに不良が発生したときに該ノーマルメモリセルの置き換えに使用される冗長メモリセルとを有するメモリセルアレイと、前記ノーマルメモリセルの選択を行う複数の第1線と、第1のアドレス信号によって前記複数の第1線の中から活性状態にすべきものを選択するデコーダと、前記ノーマルメモリセルに不良が発生したときに、該不良のノーマルメモリセルを選択する前記第1線である第2の信号線と置き換え、前記冗長メモリセルを選択する複数の第3の線と、前記複数の第3の線に対応して設けられ、前記第2の線に係わる前記第1のアドレス信号である第2のアドレス信号を検出する複数のスペアコンパレータと、前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、該第2のアドレス信号に対応する前記第3の線が活性状態になることを許可する冗長選択信号を発生する複数の第1の手段と、前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、通常動作時は前記第2の線を非活性状態し、テスト時に前記第2の線を活性状態にする選択信号出力し、前記デコーダを制御する第2の手段とを備える。
【0013】
第2の発明にかかる半導体記憶装置は、第1の発明の半導体記憶装置において、前記第2の線が、書き込み動作の際、前記テスト時に発生するテストモード信号によって活性状態となることを特徴とする。
【0014】
第3の発明にかかる半導体記憶装置は、第1の発明の半導体記憶装置において、前記第2の線が、センス動作が完了した期間において、前記テスト時に発生するテストモード信号によって活性状態となることを特徴とする。
【0015】
第4の発明にかかる半導体記憶装置は、第3の発明の半導体記憶装置において、前記テスト時に発生するテストモード信号がバーンインテストを行う際に活性化することを特徴とする。
【0016】
第5の発明に係る半導体記憶装置は、第1の発明の半導体記憶装置において、前記第2の手段は、ノーマル選択信号を発生するノーマル選択信号発生手段と、前記ノーマル選択信号を前記選択信号に切り替え出力する選択信号切り替え手段とを含み、前記ノーマル選択信号発生手段は、前記複数の第1の手段が出力する複数の前記冗長選択信号の否定論理積を出力する第1ゲートであり、前記選択信号切り替え手段は、前記第1ゲートの出力信号と前記テスト時に発生するテストモード信号の否定論理積を出力する第2ゲートであることを特徴とする。
【0017】
第6の発明に係る半導体記憶装置は、ノーマルメモリセルと該ノーマルメモリセルに不良が発生したときに該ノーマルメモリセルの置き換えに使用される冗長メモリセルとを有するメモリセルアレイと、通常動作時に、第1のアドレス信号に応じて選択的に活性状態にされて前記ノーマルメモリセルの選択を行う複数の第1線と、前記通常動作時に、前記ノーマルメモリセルに不良が発生したときに、該不良のノーマルメモリセルを選択する前記第1線である第2の線と置き換え、前記冗長メモリセルを選択する複数の第3の線と、第1のテスト動作時に、前記第1のアドレス信号と該第1のテスト動作時に発生する第1のテストモード信号とによって前記複数の第3の線に対し選択的に活性状態になることを許可する第3の手段と、前記第1のアドレス信号によって前記複数の第1線の中から活性状態にすべきものを選択するデコーダと、前記複数の第3の線に対応して設けられ、前記第2の線に係わるアドレス信号である第2のアドレス信号を検出する複数のスペアコンパレータと、前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、該第2のアドレス信号に対応する前記第3の線を活性状態にするための冗長選択信号を発生する複数の第1の手段と、前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、前記第2の線を非活性状態とするノーマル選択信号を発生し、第2のテスト動作時に発生する第2のテストモード信号によって前記ノーマル選択信号を、前記第2の線を活性状態にする選択信号に切り替え出力し、前記デコーダを制御する第2の手段とを備える。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による半導体記憶装置のコラム選択手段の構成を示すブロック図である。図示を省略しているが、実施の形態1による半導体記憶装置が、ノーマルコラムデコーダ3とコラム選択線を駆動するノーマルコラム選択線駆動回路5と冗長コラム選択線を駆動する冗長コラム選択線駆動回路6a,6bを制御するための不良コラムアドレス検知回路4、およびノーマルロウデコーダ7とノーマルワード線駆動回路9および冗長ワード線駆動回路10a,10bを制御するための不良ロウアドレス検知回路8を備えているのは、図21に示した従来の半導体記憶装置と同様である。
【0020】
不良コラムアドレス検知回路4は、スペアコンパレータ17と冗長コラム選択信号発生手段18とノーマルコラム選択信号発生手段19とを備えて構成されている。スペアコンパレータ17は、入力されたコラムアドレス信号CAが冗長メモリセルへの置換が行われたアドレスを指定しているかどうかを判定する。冗長コラム選択信号発生手段18は、スペアコンパレータ17の検出結果に基づいて冗長コラム選択線を活性状態にするか、非活性状態にするかを制御する冗長コラム選択信号を発生する。ノーマルコラム選択信号発生手段19は、ノーマルコラム選択線を活性状態にするか、非活性状態にするかを制御するノーマルコラム選択信号を発生する。
【0021】
実施の形態1による半導体記憶装置は、テストモード信号に基づいてノーマルコラム選択線を活性状態にさせるようにノーマルコラム選択信号を強制的に設定するノーマルコラム選択信号切り替え手段20をさらに備える。
あるコラムアドレスで指定されるノーマルコラム選択線で選択されるノーマルメモリセルが冗長コラム選択線で選択される冗長メモリセルに置き換えられた時の通常動作について説明する。
通常動作ではテストモード信号TMC1は非アクティブになっている。冗長コラム選択信号発生手段18は、スペアコンパレータ17の判定に基づいて冗長メモリセルへの置き換えが行われているアドレスについては冗長コラム選択線を活性状態にするように冗長コラム選択信号を発生する。
【0022】
置き換えが行われているアドレスの場合、冗長コラム選択信号は、冗長コラム選択線駆動回路6に入力され、冗長コラム選択線駆動回路6が冗長コラム選択線を活性状態にする。この時同時に、ノーマルコラム選択信号発生手段19は冗長コラム選択信号発生手段18から冗長コラム選択信号を受けてノーマルコラム選択線を非活性状態にするようなノーマルコラム選択信号を発生する。
一方、冗長コラム選択信号発生手段18は、置き換えが行われたコラムアドレス以外のアドレスでは冗長コラム選択線を非活性状態にするように冗長コラム選択信号を発生する。この冗長コラム選択信号を受けて、ノーマルコラム選択信号発生手段19は、ノーマルコラム選択線を活性状態にさせるようなノーマルコラム選択信号を発生する。
【0023】
次に、ノーマルコラムのノーマルメモリセルが冗長コラムの冗長メモリセルに置き換えられた時にテストを行うモード(以下「テストモードA」)の動作について説明する。
テストモード信号TMC1が活性状態にされることによって、半導体記憶装置はテストモードA状態となる。ノーマルコラムのノーマルメモリセルが冗長コラムの冗長メモリセルに置き換えが行われているアドレスが入力された場合、通常動作と同様に冗長コラム選択信号発生手段18は冗長コラム選択線を活性状態にするように冗長コラム選択信号を発生し、ノーマルコラム選択信号発生手段19はコラム選択線を非活性状態にするようなノーマルコラム選択信号を発生する。
【0024】
しかし、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20はテストモード信号が入力されると、ノーマルコラム選択信号発生手段19が発生したノーマルコラム選択信号の値に依らず、ノーマルコラム選択線を活性状態にするようにノーマルコラム選択信号を設定する。テストモードA状態では、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20で切換が行われた結果として、冗長コラム選択線と置き換えられたコラム選択線が同時に活性状態にされる。
【0025】
図2は、複数のスペアコンパレータを持ち、2本の冗長コラム選択線が配置されている半導体記憶装置のノーマルコラム選択信号発生手段19の回路構成を示す図である。ここでは、説明を簡単化するため、冗長コラム選択線が2本の場合について説明するが、冗長コラム選択線は3本以上であってもよく、この点については以下の実施の形態についても同様である。
スペアコンパレータ17a,17bは、それぞれ置き換えられたアドレスとして異なるアドレスが指定されている。冗長コラム選択信号発生手段18a,18bは、それぞれスペアコンパレータ17a,17bの検出結果に応じて冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2を発生する。ノーマルコラム選択信号発生手段19は冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2の否定論理積を出力するNANDゲート21で構成されている。
ノーマルコラム選択信号切り替え手段20は、テストモード信号TMC1とNANDゲート21の出力信号との否定論理積を出力するNANDゲート23で構成されている。NANDゲート23の出力信号がノーマルコラム選択信号NCEである。
ここで、ノーマルコラム選択信号発生手段19がNANDゲート21のみで構成されインバータ23cを含んでいないのは、NANDゲート23がインバータの機能を兼ねているためである。
【0026】
通常、NANDゲート23は4つのトランジスタで構成でき、NANDゲート23がインバータの機能を兼ねるため、ノーマルコラム選択信号発生手段19においてインバータが一つ削減できたことにより、トランジスタの増加数は2個である。このような簡単な構成によって、ノーマルコラム選択信号NCEの切り替えが可能となっている。
【0027】
次に、図3を用いて図2に示したコラム選択手段を持つ半導体記憶装置の動作について説明する。図3は、図2に示した半導体記憶装置のメモリアレイ構成および動作状態を示す概念図である。
この発明の実施の形態1による半導体記憶装置のメモリアレイにおいて、ノーマルメモリアレイ1と、ノーマルメモリアレイ1に不良セルがあった場合の置き換えに使用される冗長メモリアレイ2とを含んで構成されている点は、従来の半導体記憶装置のメモリアレイと同様である。また、実施の形態1による半導体記憶装置が、ノーマルコラムデコーダ3とノーマルコラム選択線を駆動するノーマルコラム選択線駆動回路5と冗長コラム選択線を駆動する冗長コラム選択線駆動回路6とを備える点も従来の半導体記憶装置と同様である。さらに、ノーマルロウデコーダ7とノーマルワード線を駆動するノーマルワード線駆動回路9と、冗長ワード線を駆動する冗長ワード線駆動回路10とをさらに備える点についても従来と同様である。
また、あるノーマルコラム選択線で選択されるメモリセルに不良がある場合、そのノーマルメモリセルはコラム選択線単位で冗長メモリセルに置き換えられることについても従来と同様である。
【0028】
通常動作時には、テストモード信号TMC1が“H”に設定されることによって、NANDゲート23がNANDゲート21の出力信号に対しインバータとして動作する。従って、図2のノーマルコラム選択信号発生手段19とノーマルコラム選択信号切り替え手段20とをあわせた回路構成が、図25のノーマルコラム選択信号発生手段19と同様の回路構成となるため、図25で説明したのと同じ動作を行うので、ここでは通常動作時の説明を省く。
【0029】
半導体記憶装置がテストモードAの動作状態になっている場合、置き換えが行われたアドレスが入力されると冗長コラム選択線13または14が活性状態にされ、冗長メモリアレイ2上の冗長メモリセルが選択されるが、それと同時に置き換えられたコラム選択線11も活性状態にされノーマルメモリアレイ1上のノーマルメモリセルが選択される。
テストモード動作状態においては、テストモード信号TMC1は“L”(活性状態)である。冗長コラム選択線を用いて不良メモリセルが冗長メモリセルに置き換えられている場合、不良メモリセルのコラムアドレスに対しては冗長コラム選択線13または14が選択されることになるが、それと同時にテストモード信号TMC1が“L”であるためNANDゲート23が出力するノーマルコラム選択信号NCE=“H”となり、ノーマルコラム選択線11も活性状態にされて不良メモリセルのあるノーマルコラム選択線も選択されることになる。
【0030】
実施の形態1による半導体記憶装置によれば冗長回路への置き換えが行われたノーマルメモリアレイ1上のノーマルメモリセルに対しても書込みが可能となる。そして、ノーマルメモリセルに対してデータを書き込みを行うことにより、メモリセル間の干渉の影響をみるなどのテストが行える。
【0031】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。
図4はこの発明の実施の形態1の他の態様のロウ選択手段の構成を示す図である。図4のスペアコンパレータ67a,67bはスペアコンパレータ17a,17bに、冗長ロウ選択信号発生手段68a,68bは冗長コラム選択信号発生手段18a,18bに、ノーマルロウ選択信号発生手段69はノーマルコラム選択信号発生手段19に、ノーマルロウ選択信号切り替え手段70はノーマルコラム選択信号切り替え手段20に、冗長ワード線駆動回路10a,10bは冗長コラム選択線駆動回路6a,6bにノーマルロウデコーダ7はノーマルコラムデコーダ3に、ノーマルワード線駆動回路9はノーマルコラム選択線駆動回路5に相当し、図2のコラム選択手段が、ノーマルコラム選択線11または冗長コラム選択線13,14を選択するのに対し、図4のロウ選択手段はノーマルワード線12または冗長ワード線15,16を選択する。なお、ノーマルロウ選択信号発生手段69がNANDゲート71で、ノーマルロウ選択信号切り替え手段70がNANDゲート73で構成されるのは、ノーマルコラム選択信号発生手段19がNANDゲート21でノーマルコラム選択信号切り替え手段20がNANDゲート23で構成されているのと同様である。
【0032】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による半導体記憶装置のコラム選択手段の構成を示すブロック図である。図5は、図1に示す実施の形態1による半導体記憶装置のコラム選択手段に対し、テストモード信号TMC2およびコラムアドレスCAに基づいて冗長コラム選択線を非活性状態に、または活性状態にするように冗長コラム選択信号を切り替える冗長コラム選択信号切り替え手段24をさらに備えたものである。
【0033】
冗長コラムで置き換える場合に、冗長コラムに不良メモリが存在すると、置き換えが行われても半導体記憶装置は不良品となってしまう。このような原因で半導体記憶装置を不良品としないためには、冗長コラムに不良メモリが存在しないことを検査する必要がある。冗長コラム選択信号切り替え手段24は、コラムアドレス信号によって、テストモードの一態様として、冗長コラムのメモリセルを検査するために、置き換えが行われる前に冗長コラム選択線を活性状態にする。つまり、この冗長コラム選択信号切り替え手段24は、テスト時においては、冗長コラム選択線選択手段となる。
【0034】
図6は、この発明の実施の形態2による半導体記憶装置の冗長コラム選択信号切り替え手段24の回路構成の一例を示す図である。図2に示された構成に対し、冗長コラム選択線13を活性状態にさせるための冗長コラム選択信号切り替え手段24aが冗長コラム選択信号発生手段18aとノーマルコラム選択信号発生手段19aとの間に介挿され、また冗長コラム選択線14を活性状態にさせるための冗長コラム選択信号切り替え手段24bが冗長コラム選択信号発生手段18bとノーマルコラム選択信号発生手段19aとの間に介挿された構成となっている。その他の図と同一符号のものは図の同一符号部分に相当する部分である。
【0035】
まず、不良メモリセルの置き換えが行われる前のテストモード(以下「テストモードB」)について説明する。冗長コラム選択信号切り替え手段24aは、テストモード信号TMC2及びコラムアドレス信号CAを入力するNANDゲート25aと、NANDゲート25aの出力と冗長コラム選択信号発生手段18aを入力するNANDゲート26aと、NANDゲート26aの出力を反転するインバータ27aとから構成されている。同様にして冗長コラム選択信号切り替え手段24bは、NANDゲート25a,26a及びインバータ27aのそれぞれに対応するNANDゲート25b,26b及びインバータ27bとから構成されている。テストモード信号TMC2を“H”にしないと、冗長コラム選択信号切り替え手段24a,24bはコラムアドレス信号CAに応じた切り替えを行わない。テストモード信号TMC2を“H”にすると、NANDゲート25a,25bはコラムアドレス信号CAに応じて冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2を“L”にすることによって冗長コラム選択線13,14を活性状態にする。なお、NANDゲート25a,25bは、TMC2=“H”であり、かつコラムアドレス信号CAが異なる値を採ることに対応して“L”を出力する。例えば、TMC2=“H”であってNANDゲート25aがアドレスAd1で“L”を出力すればNANDゲート25bはアドレスAd1では“H”を出力し、NANDゲート25aがアドレスAd2で“H”を出力すればNANDゲート25bはアドレスAd2では“L”を出力する。しかし、図においては簡単のためNANDゲート25a,25bはアドレスコラム信号CAを受ける入力端が単数として描かれている。
このように、テストモード信号TMC2が“H”の時は、テストモード信号TMC1=“H”とすることでノーマルコラム選択線は活性化せず、この場合のテストモードB状態では、冗長コラム選択線を順番に活性状態にすることによってすべての冗長メモリアレイ上のメモリセルを選択することができる。
【0036】
通常動作については、冗長コラム選択信号発生手段18a,18bの出力が冗長コラム選択信号切り替え手段24a,24bをそのまま通過するので、実施の形態1の図2で説明した半導体記憶装置のコラム選択手段と同じ動作を行う。つまり、テストモード信号TMC2=“L”で、NANDゲート25aはコラムアドレス信号CAに係わらず常に“H”を出力するので、NANDゲート26aとインバータ27aとでバッファを構成しているのと同じであり、冗長コラム選択信号発生手段18a,18bからでた信号はそのまま冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2として伝えられる。この時、テストモード信号TMC1=“H”となっており、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20はインバータとして動作する。
【0037】
次に、テストモードAについて説明する。まず、テストモードA状態にするには、テストモード信号TMC1=“L”(活性状態)、テストモード信号TMC2=“L”(非活性状態)とする。上記実施の形態1で図2で記述した動作と同様に冗長回路への置き換えの行われているアドレス(コラム)に対しては冗長コラム選択信号発生手段18aからは“L”が出力されZSCS1=“L”であり、テストモード信号TMC1=“L”によりNCE=“H”なので、冗長コラム選択線とノーマルコラム選択線は同時に活性状態にされ、それらで選択されるメモリセルにはデータが同時に書き込まれる。
なお、置き換えが行われた後に順次冗長コラム選択線のみを活性状態にすることも可能である。
【0038】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。
すなわち、図7に示すように、図4のロウ選択手段に対して冗長ロウ選択信号切り替え手段74a,74bを追加すればよい。
そして、図7の冗長ロウ選択信号切り替え手段74a,74bが、NANDゲート75a,75bと、NANDゲート76a,76bと、インバータ77a,77bで構成されているのは、図6の冗長コラム選択信号切り替え手段24a,24bが、NANDゲート25a,25bと、NANDゲート26a,26bと、インバータ27a,27bで構成されているのと同様である。
【0039】
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3による半導体記憶装置のコラム選択手段の構成を示すブロック図である。図8のコラム選択手段は、図1のコラム選択手段に対し、冗長コラム選択線駆動回路6と冗長コラム選択信号発生手段18との間に、さらに冗長コラム選択信号切り替え手段28を備えて構成されている。なお、図8において、図1と同一符号のものは、図1の同一符号部分に相当する部分である。図8において、冗長コラム選択信号切り替え手段28は置き換えの行われた冗長コラム選択線をテスト時において常に非活性状態とするように冗長コラム選択信号を切り替える。
【0040】
通常モード時には、テストモード信号TMC1は非アクティブであり、図8に示したコラム選択手段はノーマルコラム選択信号切り替え手段20と冗長コラム選択信号切り替え手段28が共にノーマルコラム選択信号および冗長コラム選択信号の切り替えを行わないので、図1のコラム選択手段と同様に冗長コラム選択線およびノーマルコラム選択線の選択を行う。
【0041】
テストモードA状態では、テストモード信号TMC1がアクティブになる。この時、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20はノーマルコラム選択信号発生手段19が出力したノーマルコラム選択信号を切り替えて、ノーマルコラム選択線を活性状態にできるよう許可する。また、この時同時に、冗長コラム選択信号切り替え手段28は冗長コラム選択信号発生手段18が出力した冗長コラム選択信号を切り替えて、冗長コラム選択線をテストの間中常に非活性状態にする。
【0042】
次に、冗長コラム選択信号切り替え手段28の構成について図9を用いて説明する。図2に示した構成では、置き換えた冗長コラム選択線と置き換えられたノーマルコラム選択線とがテストモード時に同時選択されるため、両者には同一データしか書くことができない。そこで図9では、冗長コラム選択信号発生手段18a,冗長コラム選択信号発生手段18bが出力する冗長コラム選択信号ZSCS1,ZSCS2を強制的に“H”に設定する冗長コラム選択信号切り替え手段28a,28bを冗長コラム選択線駆動回路6a,6bと冗長コラム選択信号発生手段18a,冗長コラム選択信号発生手段18bの間に設けている。
【0043】
冗長コラム選択信号切り替え手段28aは、冗長コラム選択信号発生手段18aの出力を反転するインバータ29a並びにインバータ29aの出力とテストモード信号TMC1の否定論理積を冗長コラム選択線駆動回路6aに対し出力するNANDゲート30aで構成されている。同様に、冗長コラム選択信号切り替え手段28bは、冗長コラム選択信号発生手段18bの出力を反転するインバータ29b並びにインバータ29bの出力とテストモード信号TMC1の否定論理積を冗長コラム選択線駆動回路6bに対し出力するNANDゲート30bで構成されている。このように冗長コラム選択信号を切り替えるため図2の構成に対し冗長コラム選択信号切り替え手段28a,28bを追加するという簡単な構成の変更で、冗長メモリセルへの置き換えを行った後でも、テスト中にノーマルメモリセルの選択のみを行うことができるようになる。
【0044】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。
すなわち、図10に示すように図4のロウ選択手段に対して冗長ロウ選択信号切り替え手段78a,78bを追加すればよい。
そして、図10の冗長ロウ選択信号切り替え手段78a,78bが、インバータ79a,79bと、NANDゲート80a,80bで構成されているのは、図9の冗長コラム選択信号切り替え手段28a,28bが、インバータ29a,29bと、NANDゲート30a,30bで構成されているのと同様である。
【0045】
実施の形態4.
実施の形態3によるコラム選択手段では、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20と冗長コラム選択信号切り替え手段28を設けたが、図11に示すように、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20と冗長コラム選択信号切り替え手段28を一つにまとめて、冗長コラム選択信号切り替え手段31とすることができる。テスト時には冗長コラム選択線とノーマルコラム選択線のうち一方が活性状態となるように、ノーマルコラム選択信号切り替え手段20と冗長コラム選択信号切り替え手段28が出力する冗長コラム選択信号とノーマルコラム選択信号は相補的な関係を持つ。一方、通常時に冗長コラム選択信号によって冗長コラム選択線が活性状態とされているときにはノーマルコラム選択信号発生手段19によってノーマルコラム選択線を非活性状態とする。従ってノーマルコラム選択信号切り替え手段20と冗長コラム選択信号切り替え手段28の共通化が可能となる。そのためには、ここで、冗長コラム選択信号発生手段18の出力の切換を行う冗長コラム選択信号切り替え手段31の出力がノーマルコラム選択信号発生手段19と冗長コラム選択線駆動回路6に供給されるよう構成されている。
【0046】
図11の冗長コラム選択信号切り替え手段31の回路構成の一例を図12に示す。図12における冗長コラム選択信号切り替え手段31a,31bはそれぞれインバータ32a,32bおよびNANDゲート33a,33bで構成され、図9における冗長コラム選択信号切り替え手段28a,28bと同様の構成を有している。従って、図12におけるノーマルコラム選択信号発生手段19は従来と同様にNANDゲート21とインバータ23cで構成している。
【0047】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。ロウ選択手段の構成の一例を図13に示す。
【0048】
実施の形態5.
図14はこの発明の実施の形態5による冗長コラム選択手段の構成を示すブロック図である。図14に示した冗長コラム選択手段は、図8に示した実施の形態3によるコラム選択手段に、図5に示した冗長コラム選択信号切り替え手段24を備えて構成されている。つまり、実施の形態2に示す発明と実施の形態3に示す発明を組み合わせることができることを示したものである。図15には、図14の冗長コラム選択信号切り替え手段24と冗長コラム選択信号切り替え手段28とノーマルコラム選択信号切り替え手段20との回路構成の一例を示す。図15に示した実施の形態5による半導体記憶装置によれば、実施の形態2および3に示した発明を合わせた効果を奏する。
【0049】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。ロウ選択手段の構成の一例を図16に示す。図16において、図7または図10と同一符号のものは図7または図10の同一符号部分に相当する部分である。
【0050】
実施の形態6.
図17は、この発明の実施の形態6による半導体記憶装置のコラム選択手段の構成を示すブロック図である。図17は、図1に示す実施の形態1による半導体記憶装置のコラム選択手段におけるノーマルコラム選択信号切りえ手段20について、さらに書き込み動作信号WDEによってノーマルコラム選択信号NCEの制御を行わせるようにした構成を示している。
【0051】
ノーマルコラム選択信号切りえ手段20はテストモード信号TMC1を反転させるインバータ23dと、インバータ23dの出力と書き込み動作信号WDEとを入力するNANDゲート23eと、ノーマルコラム選択信号発生手段19の出力及びNANDゲート23eの出力とを入力するNANDゲート23とから構成されており、NANDゲート23がノーマルコラム選択信号NCEを出力する。
【0052】
実施の形態1で説明したように、通常状態ではテストモード信号TMC1は“H”であって、NANDゲート23eは書き込み動作信号WDEの値に拘らずに“H”を出力する。従って、通常状態におけるノーマルコラム選択信号切りえ手段20の動作は実施の形態1において説明されたそれと同じである。
【0053】
一方、テストモード信号TMC1を“L”にすると、NANDゲート23eは書き込み動作信号WDEの反転が出力される。書き込み動作信号WDEは、書き込み時、読み出し時に応じてそれぞれ“H”,“L”を採る。従って、書き込み時においては実施の形態1で説明されたテストモードA状態が実現されるものの、読み出し時にはNANDゲート23eはテストモード信号TMC1の値に拘らずに“H”を出力する。
【0054】
実施の形態1においては、不良と判断されたノーマルコラム選択線に置換された冗長コラム選択線に対してテストを行おうとする場合、このノーマルコラム選択線及びこれに対応して置換された冗長コラム選択線のいずれにもデータは書き込まれる。しかし、そのテストは書き込みのみならず、読み出しをも行う必要があり、実施の形態1においては一旦テストモードA状態から抜けて通常状態に戻る必要があった。テストモード状態のままでは、冗長コラム選択線のみを選択して読み出すことができないためである。
【0055】
これに対して実施の形態6においては、読み出し時にはテストモード信号TMC1の機能を無効にするので、テストモードA状態から抜け出る事無く、冗長コラム選択線のみを読み出してテストを行う事ができる。
【0056】
ここではコラムについてだけ説明したが、ロウについても同様に構成でき、ノーマルコラム選択線がワード線、冗長コラム選択線が冗長ワード線に変わるだけで同様の動作を行うよう構成することができる。
【0057】
図18はこの発明の実施の形態6の他の態様のロウ選択手段の構成を示す図である。図18におけるノーマルロウ選択信号発生手段69、ノーマルロウ選択信号切りえ手段70、NANDゲート73,73e、インバータ73d、テストモード信号TMR1は、それぞれ図18におけるノーマルコラム選択信号発生手段19、ノーマルコラム選択信号切りえ手段20、NANDゲート23,23e、インバータ23d、テストモード信号TMC1に対応している。
【0058】
実施の形態7.
図19は、この発明の実施の形態7による半導体記憶装置のロウ選択手段の構成を示すブロック図である。図19は、図18に示された構成とは構成上で同一であるが、書き込み動作信号WDEの代わりに、センス動作完了信号SCがNANDゲート73eに与えられる。つまり、半導体記憶装置のロウ選択手段におけるノーマルロウ選択信号切りえ手段70について、テストモード信号TMR1のみならず、さらにセンス動作完了信号SCによってノーマルロウ選択信号NREの制御を行わせるようにした構成が示されている。但し、センス動作完了信号SCはセンス動作中は“L”を、動作が完了した後は“H”を採る。ここでセンス動作中とは、センスアンプによって読み出しが行われる際にビット線の電位が確定するまでの過渡期を指す。
【0059】
テストモードの書き込み動作においてはセンス動作完了信号SCは“H”であって、選択されたノーマルロウ選択線が不良と判定された場合には、当該ノーマルロウ選択線及びこれに置換される冗長ロウ選択線の両方にデータが書き込まれている。また、テストモード信号TMR1が“L”となってテストモードにある場合であるにも拘らず、センス動作が完了するまではノーマルロウ選択信号発生手段69の出力に基づいてノーマルロウ選択信号NREが決定される。従って書き込み動作から読み出し動作のうちセンス動作が完了するまでは実施の形態6の他の態様と共通した動作が行われる。
【0060】
しかし実施の形態6の他の態様では、読み出し時には冗長ロウ選択線のみが読み出されるので、メモリがDRAMであった場合、不良と判定されたノーマルロウ選択線のリフレッシュが行われない可能性が残る。
【0061】
これに対して実施の形態7では、センス動作が完了すればテストモード信号TMR1が“L”となってテストモードにある限り、ノーマルロウ選択信号発生手段69の出力に拘らずにノーマルロウ選択信号NREが“H”となる。また、不良と判定されたノーマルロウ選択線及びこれに置換される冗長ロウ選択線には同一のデータが書き込まれていた。従って、冗長ロウ選択線についてのセンス動作が完了し、読み出されたデータの電位が確定してから、そのデータを以て不良と判定されたノーマルロウ選択線のリフレッシュを行う事ができる。
【0062】
実施の形態8.
図20は、この発明の実施の形態8による半導体記憶装置のロウ選択手段の構成を示すブロック図である。図20は、図19に示された構成からインバータ73dを省き、テストモード信号TMR1の代わりにバーンインモード信号MBIがNANDゲート73eに直接に与えられる構成を示している。つまり、半導体記憶装置のロウ選択手段におけるノーマルロウ選択信号切りえ手段70について、バーンインモード信号MBI及びセンス動作完了信号SCによってノーマルロウ選択信号NREの制御を行わせるようにした構成が示されている。但し、バーンインモード信号MBIは、通常動作時において“L”を、バーンイン動作においては“H”を採る。
【0063】
通常動作においてはNANDゲート73eは“H”を出力し、NANDゲート73がインバータとして機能するので、センス動作完了信号SCの値に拘らず、ノーマルロウ選択信号発生手段69の出力に基づいてノーマルロウ選択信号NREが決定される。従って、実施の形態1で示されたような通常動作が実現される。
【0064】
一方、バーンイン動作においてはセンス動作完了信号SCの値が“L”“H”を採る事により、それぞれノーマルロウ選択信号NREはノーマルロウ選択信号発生手段69の出力に基づいて決定され、あるいは強制的に“H”となる。
【0065】
従って、たとえ冗長ロウ選択線への置換が行われた場合であっても、電源電圧を通常時よりも強めてメモリにストレスを印加するというバーンインを、不良と判断されたノーマルロウ選択線に対しても行う事ができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明の半導体記憶装置によれば、冗長選択信号をそのままにしつつ、テスト時に置き換えが行われたノーマルメモリセルを選択するための第1線をも活性状態にして書き込みを行うことができるという効果がある。
【0067】
請求項2記載の発明の半導体記憶装置によれば、テストモードにおいて、置き換えの行われた第1の線及びこれに置換した第2の線の両方に対して同時に書き込みを行っても、その読み出しは同時に行われない。そしてテストモードから抜け出る事無く当該第1の線についての読み出し動作を行うことができるという効果がある。
【0068】
請求項3記載の発明の半導体記憶装置によれば、置換した第2の線についてのセンス動作の終了により確定した読み出しデータを以て、第1の線についてのリフレッシュを行うことができるという効果がある。
【0069】
請求項4記載の発明の半導体記憶装置によれば、たとえ第2の線への置換が行われた場合であっても、電源電圧を通常時よりも強めてメモリにストレスを印加するというバーンインを、不良と判断された第1の線に対しても行う事ができるという効果がある。
【0070】
請求項5記載の発明の半導体記憶装置によれば、第1および第2ゲートによって例えばトランジスタ2個分の増加という少しの変更で選択信号切り替え手段を実現できるという効果がある。
【0071】
請求項6記載の発明の半導体記憶装置によれば、第1テスト時と第2テスト時に、冗長メモリセルおよびノーマルメモリセル全てにデータを書き込むことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のノーマルコラム選択信号切り替え手段の回路構成の一例を示す図である。
【図3】 実施の形態1による半導体記憶装置の動作を説明するための概念図である。
【図4】 この発明の実施の形態1の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態2によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図6】 図5の冗長コラム選択信号切り替え手段の回路構成の一例を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態3によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図9】 図8の冗長コラム選択信号切り替え手段の回路構成の一例を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態3の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態4によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図12】 図11の冗長コラム選択信号切り替え手段の回路構成の一例を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態4の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態5によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図15】 図14の冗長コラム選択信号切り替え手段の回路構成の一例を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態5の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図17】 この発明の実施の形態6によるコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図18】 この発明の実施の形態6の他の態様によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図19】 この発明の実施の形態7によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図20】 この発明の実施の形態8によるロウ選択手段の構成を示すブロック図である。
【図21】 従来のメモリアレイ構成を示す概念図である。
【図22】 従来のメモリセル選択方法を説明するための概念図である。
【図23】 従来のメモリセル選択方法を説明するための概念図である。
【図24】 従来のコラム選択手段の構成を示すブロック図である。
【図25】 図20のノーマルコラム選択信号発生手段およびノーマルコラムデコーダの回路構成の一例を示す図である。
【図26】 コラム選択線とビット線との関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ノーマルメモリアレイ、2 冗長メモリアレイ、3 ノーマルコラムデコーダ、5 ノーマルコラム選択線駆動回路、6 冗長コラム選択線駆動回路、7ノーマルロウデコーダ、9 ノーマルワード線駆動回路、10 冗長ワード線駆動回路、20 ノーマルコラム選択信号切り替え手段、24,28,31 冗長コラム選択信号切り替え手段、70 ノーマルロウ選択信号切り替え手段、74,78,81 冗長ロウ選択信号切り替え手段。

Claims (6)

  1. ノーマルメモリセルと該ノーマルメモリセルに不良が発生したときに該ノーマルメモリセルの置き換えに使用される冗長メモリセルとを有するメモリセルアレイと、
    前記ノーマルメモリセルの選択を行う複数の第1線と、
    第1のアドレス信号によって前記複数の第1線の中から活性状態にすべきものを選択するデコーダと、
    前記ノーマルメモリセルに不良が発生したときに、該不良のノーマルメモリセルを選択する前記第1線である第2の線と置き換え、前記冗長メモリセルを選択する複数の第3の線と、
    前記複数の第3の線に対応して設けられ、前記第2の線に係わる前記第1のアドレス信号である第2のアドレス信号を検出する複数のスペアコンパレータと、
    前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、該第2のアドレス信号に対応する前記第3の線が活性状態になることを許可する冗長選択信号を発生する複数の第1の手段と、
    前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、通常動作時は前記第2の線を非活性状態し、テスト時に前記第2の線を活性状態にする選択信号出力し、前記デコーダを制御する第2の手段とを備える、半導体記憶装置。
  2. 前記第2の線は、書き込み動作の際、前記テスト時に発生するテストモード信号によって活性状態となる、請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第2の線は、センス動作が完了した期間において、前記テスト時に発生するテストモード信号によって活性状態となる、請求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 前記テスト時に発生するテストモード信号はバーンインテストを行う際に活性化する、請求項3記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第2の手段は、ノーマル選択信号を発生するノーマル選択信号発生手段と、前記ノーマル選択信号を前記選択信号に切り替え出力する選択信号切り替え手段とを含み、
    前記ノーマル選択信号発生手段は、
    前記複数の第1の手段が出力する複数の前記冗長選択信号の否定論理積を出力する第1ゲートであり、
    前記選択信号切り替え手段は、前記第1ゲートの出力信号と前記テスト時に発生するテストモード信号の否定論理積を出力する第2ゲートであることを特徴とする、請求項1記載の半導体記憶装置。
  6. ノーマルメモリセルと該ノーマルメモリセルに不良が発生したときに該ノーマルメモリセルの置き換えに使用される冗長メモリセルとを有するメモリセルアレイと、
    通常動作時に、第1のアドレス信号に応じて選択的に活性状態にされて前記ノーマルメモリセルの選択を行う複数の第1線と、
    前記通常動作時に、前記ノーマルメモリセルに不良が発生したときに、該不良のノーマルメモリセルを選択する前記第1線である第2の線と置き換え、前記冗長メモリセルを選択する複数の第3の線と、
    第1のテスト動作時に、前記第1のアドレス信号と該第1のテスト動作時に発生する第1のテストモード信号とによって前記複数の第3の線に対し選択的に活性状態になることを許可する第3の手段と、
    前記第1のアドレス信号によって前記複数の第1線の中から活性状態にすべきものを選択するデコーダと、
    前記複数の第3の線に対応して設けられ、前記第2の線に係わるアドレス信号である第2のアドレス信号を検出する複数のスペアコンパレータと、
    前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、該第2のアドレス信号に対応する前記第3の線を活性状態にするための冗長選択信号を発生する複数の第1の手段と、
    前記複数のスペアコンパレータのいずれかが前記第2のアドレス信号を検出したときに、前記第2の線を非活性状態とするノーマル選択信号を発生し、第2のテスト動作時に発生する第2のテストモード信号によって前記ノーマル選択信号を、前記第2の線を活性状態にする選択信号に切り替え出力し、前記デコーダを制御する第2の手段とを備える、半導体記憶装置。
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