JP4428213B2 - 熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法 - Google Patents

熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法 Download PDF

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本発明は、熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法に関する。具体的には、本発明は、連続鋳造機により製造された連続鋳造鋳片に熱間圧延を行って得られる熱延鋼板のエッジ部の近傍における表面疵の発生を抑制することができる、熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法に関する。
通常、熱延鋼板は、連続鋳造機により製造された連続鋳造鋳片を加熱炉に装入して所定の温度に加熱し、加熱炉から抽出した後にこの連続鋳造鋳片に熱間圧延を行ってコイルに巻取ることによって、製造される。
このようにして製造される熱延鋼板のコイルの隅部(板幅方向の両エッジ部の近傍)には疵が発生することがあり、この疵が熱延鋼板の歩留りの低下及び製造コストの上昇の一因となっている。この疵は、加熱炉から抽出した後の連続鋳造鋳片の両エッジ部の温度低下がこの両エッジ部を除くセンタ部の温度低下よりも著しいことに起因して発生すると考えられてきた。このため、これまで、加熱炉から抽出する際の連続鋳造鋳片の温度を高く設定したり、あるいは熱間圧延を開始する前に連続鋳造鋳片の両エッジ部だけをプラズマ加熱したり誘導加熱することにより昇温するといった対策が行われてきた。しかし、これらの対策では必然的に加熱炉のエネルギーコストや電気コストの増大を伴うこととなり、製造コストが上昇する原因になる。
このため、例えば特許文献1には、連続鋳造機の鋳型の出側に面取りロールを配置し、この面取りロールにより面取り形状に連続ロール加工することにより、鋳片の両エッジ部における圧延時の温度低下を抑制し、γ組織からα組織への変態を抑制することによってコイルの両エッジの近傍における疵の発生を防止する発明が開示されている。
しかし、特許文献1により開示された発明では、設備管理を相当綿密に行ったとしても、この面取りロールに鋳片から離脱したスケールが噛み込んで鋳片の両エッジ部に押込み疵を発生させるためにかえって疵を誘発してしまい、疵の発生を抑制する効果を安定して維持することが難しいとともに、設備費の増大を招いてしまうおそれがある。また、両エッジ部の近傍における疵の原因として、スラブの表面割れや表面凹凸に起因する表面疵が挙げられるが、この発明では、割れ部や凹凸部に生成したスケールが後工程の酸洗によっても十分には除去されずに残存し、冷間圧延後に重大な表面欠陥を生じる可能性がある。とりわけ、熱間圧延時に微小な割れが発生した後に生成するスケールが圧延により内部に食い込み、酸洗によっても除去されずに冷間圧延に供せられると、圧延方向へ延びた長い線状の表面欠陥であるヘゲ疵が発生するため、冷延鋼板の歩留まりを顕著に低下させる。
熱間圧延により生じるこの表面疵を抑制するために、例えば特許文献2には、ステンレス鋼からなるスラブの表面欠陥(ピンホール)を手入れ除去することによりヘゲ疵の発生を抑制する発明が開示されている。
また、特許文献3、4には、短辺の幅方向の中央部付近を窪ませた形状のスラブに熱間圧延を行うことにより、熱間圧延におけるステンレス鋼のエッジシーム疵の発生を抑制する発明が開示されている。
特開2001−18040号公報 特開平2−15806号公報 特開昭58−138502号公報 特開平3−207551号公報
しかし、特許文献2〜4により開示されたいずれの発明によっても、工程負荷を特段に増加させることなく、連続鋳造機により製造された連続鋳造鋳片に熱間圧延を行って得られる熱延鋼板のエッジ部の近傍における表面疵の発生を抑制することはできない。
すなわち、特許文献2により開示された発明では、熱間圧延時に発生する微小な割れの発生そのものを防止することはできない。このため、スラブの表面欠陥の手入れ除去に伴う工程負荷の増加は避けられない。
また、特許文献3、4により開示された発明では、スラブの表面割れや表面凹凸を解消することはできないため、熱間圧延における微小割れの発生を確実に防止することはできない。
本発明は、連続鋳造機の鋳型に溶湯を鋳込み、複数組みのサポートロール対により案内しながら引き抜くことによって、長辺及び短辺を有する略矩形の横断面形状を有するとともに、この長辺の方向の中心を含むセンタ部とこのセンタ部の両側のエッジ部とを備える鋳片とし、この鋳片に熱間圧延を行って熱延鋼板を製造する際に、鋳型の出側直後から鋳造時間で3分間、この鋳型の下方に複数組み配置されているサポートロール対の間隔を、この鋳型の出側における内面の間隔よりも4mm以上大きな値に設定して、鋳片の形状が前記長辺の方向に関するセンタ部の平均厚み(α)と、エッジ部の長辺の方向に関する端面から10〜20mm離れた位置のこのエッジ部の厚み(β 、β )とが、(α−β )≧4mm及び(α−β )≧4mmの関係を満足するようにバルジングさせるとともに、4mm以上大きな値に設定したサポートロール対を含めて、複数組みのサポートロール対に属するサポートロールがこの鋳型の出側から鋳片のコーナ部の表面に接触しないようにそれぞれのサポートロールの間隔を設定して、記鋳片を引き抜くことを特徴とする、熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法である。
この本発明に係る熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法において、「横断面」とは、長尺体である連続鋳造鋳片の通常の意味での横断面として用いており、具体的には、この連続鋳造鋳片が圧延される際の圧延方向に対して垂直な断面を意味する。
また、これらの本発明に係る熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法において、「厚みα、β、β」とは、後述する図1に例示するように、連続鋳造鋳片1の長手方向の端面における厚みを意味する。この厚みα、β1、β2の測定は、適宜手段により行えばよく、例えばノギス等を用いて行えばよい。この厚みα、β1、βの測定に際しては、先ずはじめに連続鋳造鋳片の表面におけるスケールを除去することが正確な測定を行うためには有効である。
また、連続鋳造鋳片の「長辺の方向の中心を含むセンタ部」とは、長辺の方向(連続鋳造鋳片の幅方向)の中心を含む領域を意味しており、その範囲を厳密に定める必要はないが、例えば、連続鋳造鋳片をその長辺の方向(幅方向)に仮想的におよそ3等分した場合に中央に形成される領域であることが例示される。
さらに、連続鋳造鋳片の「長辺の方向の中心を含むセンタ部の厚み」とは、略述すればこのセンタ部の厚みを意味するが、このセンタ部には実際には微小な凹凸が存在するために、センタ部の厚みは測定部位に応じて変動し一定ではないことが多い。このため、本発明では、センタ部の厚みとして、このセンタ部の長辺の方向に関する複数の測定点の平均厚みαを用いることとしている。センタ部の厚みが一定である連続鋳造鋳片の場合には一つの測定点の値を用いればよいことはいうまでもない。
本発明によれば、連続鋳造鋳片のセンタ部の厚みをエッジ部の厚みよりも4mm以上大きくするため、工程負荷の特段の増加を伴うことなく、連続鋳造機により製造された連続鋳造鋳片に熱間圧延を行って得られる熱延鋼板のエッジ部の近傍における表面疵の発生を抑制又は事実上解消することができる。
また、本発明によれば、連続鋳造機において連続鋳造鋳片をバルジングさせるため、連続鋳造鋳片のエッジ部において生じる過冷をも抑制でき、連続鋳造鋳片の割れも抑制することができる。これにより、連続鋳造鋳片の材質には関係なく、エッジ近傍における疵の発生を抑制することができる。
以下、本発明に係る熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明者は、連続鋳造機により製造された連続鋳造鋳片の形状と、この連続鋳造鋳片に熱間圧延を行って得られる熱延鋼板のエッジ部の近傍において発生する表面疵の頻度との関係について詳細に検討した。その結果、略述すると、長辺及び短辺を有する略矩形の横断面形状を有するとともに、この長辺の方向の中心を含むセンタ部とこのセンタ部の両側のエッジ部とを備える連続鋳造鋳片の形状を、両エッジ部の厚みがセンタ部の厚みに比較して4mm以上薄いという、従来には存在しない新規な形状とすれば、この連続鋳造鋳片に熱間圧延を行っても、得られる熱延鋼板のエッジ部の近傍における表面疵の発生を抑制又は事実上解消できることが判明した。
図1は、本実施の形態における連続鋳造鋳片1の長手方向の端面の形状を示す説明図である。図1における符号αは、連続鋳造鋳片1の長辺の方向(幅方向)の中心2を含むセンタ部1aの平均厚み(mm)を示し、符号β,βは、それぞれ、このセンタ部1aの両側のエッジ部1b、1cの長辺の方向に関する端面から10〜20mm離れた位置におけるエッジ部1b、1cの厚みを示す。
そして、この連続鋳造鋳片1では、(α−β)≧4mm、および(α−β)≧4mmがいずれも満足されている。
図2は、従来の連続鋳造鋳片3の長手方向の端面の形状と、図1を参照しながら説明した本実施の形態における連続鋳造鋳片1の長手方向の端面の形状とを対比して示す説明図である。
図2に示すように、従来の連続鋳造鋳片3は、連続鋳造時に長辺4にバルジングを生じさせないことにより得られる端面の形状、すなわち(α−β)<2mmかつ(α−β)<2mmである形状を有する。この従来の連続鋳造鋳片3は、長辺4がバルジングしないために短辺6がバルジングし、短辺6に二つの凹部分6a及び凸部分6bが形成されており、二つの凹部分6bの内部には微細な割れ8が多数発生している。
これに対し、本実施の形態の連続鋳造鋳片1は、後述するように連続鋳造時に長辺5を積極的にバルジングさせることにより得られる端面の形状、すなわち(α−β)≧4mmかつ(α−β)≧4mmである形状を有する。
図3は、(α−β)(mm)と、コイルエッジ近傍表面疵発生指数(−)との関係を示すグラフである。同図にグラフで示すように、(α−β)(mm)を4mm以上とすることにより、コイルエッジ近傍表面疵発生指数を事実上零とすることができる。
また、この本実施の形態の連続鋳造鋳片1は、長辺5がバルジングするため、短辺7及び長辺5のコーナ部近傍における鋳片形状の変形がいずれも抑制される。このため、短辺7の内部には、従来の連続鋳造鋳片3では確認された微細な割れ8が発生しない。
これらの連続鋳造鋳片3、1を熱間圧延に供してコイルに巻取り、このコイルのエッジ部の近傍における表面疵の発生状況を調査した。その結果、本実施の形態の連続鋳造鋳片1を素材としたコイルのエッジ部の近傍には、従来の連続鋳造鋳片3の表皮下に発生していた多数の微細な割れ8に起因した表面疵は、殆ど発生せず、従来の連続鋳造鋳片3を素材としたコイルに比較して、顕著に低減されていた。
図4は、いわゆるエッジシーム疵の発生メカニズムを模式的に示す説明図である。
さらに、従来の連続鋳造鋳片3には、この図4に示すように、熱間圧延の初期に連続鋳造鋳片3の長辺4の表層部が連続鋳造鋳片3の中心部よりも幅が広がり、その後圧延の進行に伴って連続鋳造鋳片3の中心部が幅方向へ張り出して来る際に、初期の拡幅部分がコイルのエッジ近傍にエッジシーム疵となって残る現象が発生していた。
これに対し、本実施の形態における連続鋳造鋳片1によると、このエッジシーム疵の発生も併せて低減されることが確認された。
さらに、熱間圧延の素材である連続鋳造鋳片1の確認を行ったところ、炭素濃度が0.12質量%程度の中炭素材では、連続鋳造鋳片1のエッジ部における表面割れの発生も、従来の連続鋳造鋳片3よりも低減されていることが確認された。
このように、本実施の形態では、矩形の連続鋳造鋳片1の長辺5をバルジングさせ短辺7をバルジングさせないことによって(α−β)≧4mmかつ(α−β)≧4mmの関係を満足することにより、短辺7及び長辺5の全域における鋳片形状の部分的な著しい変形を抑制し、これにより、内部に、熱間圧延後のコイルのエッジ部の近傍に発生する表面疵の原因となる微細な割れ8を生じないようにする。
なお、本実施の形態の連続鋳造鋳片1のセンタ1aの中心2からエッジ部1b、1cの端面までの形状は、特に限定を要するものではなく(α−β)≧4mmかつ(α−β)≧4mmの関係が満足されていればよいが、上述したように短辺7及び長辺5の全域における鋳片形状の部分的な著しい変形を抑制するという本発明の趣旨より、中心2からエッジ部へかけて滑らかに厚みが変化する形状とすることが望ましい。
本実施の形態の連続鋳造鋳片1は以上のように構成される。つぎに、この連続鋳造鋳片1の製造方法を説明する。
上述したように、(α−β)≧4mmかつ(α−β)≧4mmの関係を満足する本実施の形態の連続鋳造鋳片1を製造するためには、連続鋳造鋳片の凝固シェルが適当な厚さになった時点、例えば連続鋳造機の鋳型の出側直後から鋳造時間で3分間程度の間、鋳型の下方に複数組み配置されたサポートロール対の間隔を、鋳型の出側における内面の間隔よりも4mm以上大きな値に拡大して設定することによって、連続鋳造鋳片1のコーナ部以外の長辺5を所定量だけ積極的にバルジングさせるとともに、サポートロールが鋳型の出側から連続鋳造鋳片1のコーナ部の表面に接触しないよう、サポートロールの間隔を設定することが有効である。例えば、
(a)連続鋳造の際に連続鋳造機の鋳型の下方に配置された複数組みのサポートロール対のロール間隔を、鋳型の長辺鋳型の内面間の距離以上に広く設定すること、例えば、鋳型の直下の1段目のサポートロール対のロール間隔を鋳型の下端における長辺鋳型間の距離よりも例えば4mm広げて設定し、2段目以降のサポートロール対の間隔は鋳込まれた鋳片に生じる凝固収縮に応じて順次狭くなるように設定すること、あるいは、
(b)複数組みのサポートロール対のロール間隔を、連続鋳造鋳型の直下の1段目以降の全てのサポートロール対に対して一定に保ち、連続鋳造鋳片1を圧下しないこと
が例示される。
そして、本実施の形態では、このようにして製造した連続鋳造鋳片1を素材として、熱間圧延を行うことによって熱延鋼板を製造し、コイルに巻取る。熱間圧延やコイルへの巻取りの条件は周知慣用の条件によればよく、何らの限定も要さないため、これ以上の説明は省略する。
このようにして熱延鋼板を製造することにより、以下に列記する効果が奏せられる。
図5は、本実施の形態の連続鋳造鋳片1に対して熱間圧延を行って熱延鋼板を製造する場合の被圧延材の変形の様子を模式的に示す説明図である。
まず、エッジシーム疵の発生を抑制するために従来には行われてきた連続鋳造鋳片のコーナ部に対する面取りを行わなくとも、図5に示すように、熱間圧延における圧下によって発生する塑性変形量の差が、連続鋳造鋳片1の表層部と中心部との間で小さくなる。このため、本実施の形態によれば、熱延鋼板におけるエッジシームの発生そのものを抑制することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、連続鋳造機の内部で連続鋳造鋳片1のコーナ部がサポートロールに接触しないため、連続鋳造鋳片1のコーナ部の過冷却による連続鋳造鋳片1の表面割れの発生をも抑制することが可能となる。
これらにより、熱延鋼板のコイルのエッジ部の近傍において発生していた表面疵を大幅に低減できる。
このように、本実施の形態によれば、熱間圧延の素材である連続鋳造鋳片の横断面形状を、長辺の幅方向の中央部の厚みを長辺の幅方向の両エッジ部の厚みに対し、少なくとも4mm以上厚くなるようにしたため、この連続鋳造鋳片に熱間圧延を行ってコイルに巻き取っても、コイル表面疵の発生を、特段の工程負荷の増加を伴うことなく、確実に防止することができる。
さらに、本発明を実施例を参照しながらより具体的に説明する。
既設の連続鋳造機を用いて、[C]=0.05質量%である溶鋼を、2.0m/minの鋳造速度で連続鋳造し、厚さが270mmであって幅が1600mmである、横断面形状が矩形の連続鋳造鋳片(連鋳スラブ)を、従来法および本発明法のそれぞれにより製造した。
従来法では、連続鋳造機の鋳型の直下に位置する1段目のサポートロール対の間隔を、鋳型の下端の寸法と同じに設定するとともに、2段目以降のサポートロール対の間隔を、連続鋳造鋳片の凝固収縮に応じて順次狭くなるように設定して、連続鋳造を10回行った。
これに対し、本発明法1では、1段目のサポートロール対の間隔を、鋳型の下端における寸法よりも4mm広げて設定するとともに、2段目以降のサポートロール対の間隔を、連続鋳造鋳片の凝固収縮に応じて順次狭くなるように設定して、連続鋳造を5回行った。
さらに、本発明法2では、1段目以降の全てのサポートロール対の間隔ロールを、鋳型の下端の寸法と同じに終始一定に設定して、連続鋳造を5回行った。
そして、本発明法1、2及び従来法のそれぞれにより製造された連続鋳造鋳片の長手方向の端面の形状(図2における厚みα、β、β)をノギスにより測定した。
その結果、従来法により得られた連続鋳造鋳片は、(α−β)<2mmかつ(α−β)<2mmである端面形状を有しており、この連続鋳造鋳片を素材として慣用される手法で熱間圧延を行ったところ、エッジシーム疵の発生率は1.4%であった。
これに対し、本発明法1、2により得られた連続鋳造鋳片は、いずれも、(α−β)≧4mm、および(α−β)≧4mmの関係が満足されており、これらの連続鋳造鋳片を素材として慣用される手法で熱間圧延を行ったところ、エッジシーム疵の発生率は0.1%に低減されており、エッジシーム疵の発生率を約1.3%改善することができた。
あった。
実施の形態における連続鋳造鋳片の長手方向の端面の形状を示す説明図である。 従来の連続鋳造鋳片の長手方向の端面の形状と、本実施の形態における連続鋳造鋳片の長手方向の端面の形状とを対比して示す説明図である。 (α−β)(mm)と、コイルエッジ近傍表面疵発生指数(−)との関係を示すグラフである。 いわゆるエッジシーム疵の発生メカニズムを模式的に示す説明図である。 実施の形態の連続鋳造鋳片に対して圧延を行って熱延鋼板を製造する場合の被圧延材の変形の様子を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 本発明に係る連続鋳造鋳片
1a センタ部
1b、1c エッジ部
2 中心
3 従来の連続鋳造鋳片
4、5 長辺
6、7 短辺
6a 凸部分
6b 凹部分
8 割れ

Claims (1)

  1. 連続鋳造機の鋳型に溶湯を鋳込み、複数組みのサポートロール対により案内しながら引き抜くことによって、長辺及び短辺を有する略矩形の横断面形状を有するとともに、該長辺の方向の中心を含むセンタ部と該センタ部の両側のエッジ部とを備える鋳片とし、該鋳片に熱間圧延を行って熱延鋼板を製造する際に、
    前記鋳型の出側直後から鋳造時間で3分間、該鋳型の下方に複数組み配置されているサポートロール対の間隔を、該鋳型の出側における内面の間隔よりも4mm以上大きな値に設定して、
    前記鋳片の形状が前記長辺の方向に関する前記センタ部の平均厚み(α)と、前記エッジ部の前記長辺の方向に関する端面から10〜20mm離れた位置の該エッジ部の厚み(β 、β )とが、(α−β )≧4mm及び(α−β )≧4mmの関係を満足するようにバルジングさせるとともに、
    該4mm以上大きな値に設定したサポートロール対を含めて、前記複数組みのサポートロール対に属するサポートロールが該鋳型の出側から前記鋳片のコーナ部の表面に接触しないようにそれぞれのサポートロールの間隔を設定して、前記鋳片を引き抜くこと
    を特徴とする、熱延鋼板のエッジ部近傍における表面疵の発生抑制方法。
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