JP4426128B2 - 育毛剤の候補物質の評価法および育毛用の皮膚外用剤の製造方法 - Google Patents

育毛剤の候補物質の評価法および育毛用の皮膚外用剤の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、育毛剤の候補物質の評価法およびその評価の結果得られた育毛剤を含有する育毛用の皮膚外用剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
黒く、豊かな髪の毛をいつまでも持つことは、誰しも願ってやまないことであり、この様な人類的な願望を反映して種々の育毛剤が開発され、育毛用の皮膚外用剤へと応用されている。ロゲイン或いはリアップと言ったミノキシジルを有効成分とする育毛用の皮膚外用剤の爆発的な売り上げは、この様なニーズの大きさを証明したものといえる。
【0003】
しかし、全ての人にとって有効な育毛剤というものは無く、これは薄毛、脱毛のメカニズム、言い換えれば育毛のメカニズムに、複数のものが存在し、これによってある育毛剤の有効な薄毛又は脱毛の適用症例が異なるためと言われている。
【0004】
この様な育毛、言い換えれば脱毛メカニズムの一つに、繊維芽細胞増殖因子5(以下、「FGF−5」ともいう)とその近類の繊維芽細胞増殖因子5S(以下、「FGF−5S」ともいう)の関わり合いが挙げられる。
【0005】
ところで、fgf-5遺伝子によってコードされているFGF-5タンパクは、毛成長を阻害し、毛周期を成長期から退行期に移行させる役割を持つことが報告されている(Hebert JM,Rosenquist T,Gotz J,Martin GR.Cell 78:1017-1025,1994)。また、fgf-5遺伝子から、オルタナティブスプライシング(alternative splicing)によって、FGF-5Sという低分子のタンパクが作られる。このFGF-5Sは成長期の後半に毛包で作られ、FGF-5の働きをアンタゴナイズすることにより、成長期中にFGF-5が機能することを防ぐことが知られている(Suzuki S, Ota Y, Ozawa K, Imamura T. J. Invest. Dermatol. 114:456-463, 2000、Ozawa K, Suzuki S, Asada M, et al. J. Biol. Chem. 273: 29262-29271, 1998、Suzuki S, Kato T, Takimoto H, et al. J. Invest. Dermatol. 111: 963-972, 1998)。
【0006】
しかし、FGF−5及びFGF−5Sの詳細な毛成長への関与については、なお研究の余地がある。
【0007】
また、細胞中のFGF−5Sの存在量と育毛剤との関係については従来知られておらず、よって細胞中のFGF−5Sの存在量の変化を検知することにより育毛剤の候補物質の評価を行うことも、またその評価の結果得られた育毛剤を含有する育毛用の皮膚外用剤も知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、細胞におけるFGF−5Sの存在量に着目し、FGF−5Sの存在量の増加を検知することで評価を行う育毛剤の候補物質の評価方法およびFGF−5Sの存在量を増加させる作用を有する育毛剤を含有する育毛用の皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、FGF−5Sに育毛効果があり、FGF−5Sの細胞における存在量を検知することにより、育毛剤の候補物質の評価が可能になることを見出した。また、FGF−5Sの細胞における存在量を増加させる作用を有する育毛剤が育毛用の皮膚外用剤に好適に使用し得ることを見出し、発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)非ヒト動物の細胞に育毛剤の候補物質を投与し、候補物質の投与後の該非ヒト動物の細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の増加を検知することを特徴とする、育毛剤の候補物質の評価法。
(2)線維芽細胞増殖因子5Sの存在量を、免疫組織化学法、イン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法、ウエスタンブロッティング法又は線維芽細胞増殖因子5S(FGF−5S)mRNAの量の測定のいずれか1又は2以上の方法を用いて検知することを特徴とする、(1)に記載の育毛剤の候補物質の評価法。
(3)育毛剤の候補物質を投与した部位の細胞を取り出した後、同細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の検知を行うことを特徴とする、(1)又は(2)に記載の育毛剤の候補物質の評価法。
(4)非ヒト動物より取り出された細胞を培養した後、該培養した細胞に育毛剤の候補物質を投与し、その後投与した細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の検知を行うことを特徴とする、育毛剤の候補物質の評価法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の育毛剤の候補物質の評価法により育毛剤を選択する工程、及び選択された育毛剤を用いて製剤化する工程を含むことを特徴とする、育毛用の皮膚外用剤の製造方法。
(6)育毛用の皮膚外用剤が化粧料であることを特徴とする、(5)に記載の育毛用の皮膚外用剤の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
<1>本発明の育毛剤の候補物質の評価法
本発明の育毛剤の候補物質の評価法(以下、「本発明の評価法」ともいう)は、動物の細胞に育毛剤の候補物質(以下、「候補物質」ともいう)を投与し、候補物質の投与後の該動物の細胞におけるFGF−5Sの存在量の増加を検知することを特徴とする。
本発明の評価法において検知するFGF−5Sは、FGF−5をコードするfgf-5遺伝子からオルタナティブスプライシングによって生成する低分子のタンパクであり、具体的には配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパクである。
【0012】
本発明の評価法に用いる動物としては、例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギなどの齧歯類や犬、猫或いは猿などが例示できる。これらの内で特に好ましいものは、例数が多く取り扱える齧歯類であり、中でもマウスが特に好ましい。ヒトは、最終的な効果確認以外には使用しないことが好ましい。
【0013】
また動物としては、個体差をある程度コントロールできることから純系のものを使用するのが好ましく、特に純系のマウスが好ましい。さらに、毛の成長を色差などでトレースすることが出来ることから、有色動物であることが好ましく、有色マウスがさらに好ましい。この様な有色の純系マウスとしては、C3H/Heマウスが好ましく例示できる。
【0014】
本発明の評価法で対象とする細胞とは、上述した動物などの皮膚細胞や毛包や毛乳頭を含む髭周辺組織である毛周辺細胞などが好ましく例示できる。
【0015】
FGF−5Sの存在量を検知する手段としては、免疫組織化学法、イン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法、ウエスタンブロッティング法又はFGF−5Sに対応するRNAの量の測定が挙げられる。
【0016】
具体的には、FGF-5Sタンパクを認識する抗体を用いる免疫組織化学法や、FGF-5S mRNAを認識するプローブを用いるイン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法を行い、細胞染色の強度の違いでFGF−5Sの産生量の変化を検知するという手段が考えられる。また、細胞を免疫組織化学法やイン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法で染色した場合は、最終的なプローブに蛍光標識を施し、その蛍光強度を測定すれば、FGF-5S量を定量することも可能となる。免疫組織化学法、ウエスタンブロッティング、イン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション、及びFGF-5S mRNAの定量は、対象となるタンパク質又はRNAがFGF-5Sタンパク又はFGF-5S mRNAであること以外は、通常当業者によく知られた方法により行うことができる。
【0017】
また、配列番号3で示されるヌクレオチドを上流プライマーとし、配列番号4に示されるヌクレオチドを下流プライマーとして用いPCR反応を行い、電気泳動によりFGF−5とFGF−5Sと分離し、300bp付近のバンドの濃さを指標とすることにより、FGF−5Sの存在量を検知することも可能である。尚、該プライマーは何れも核酸合成装置により合成可能な長さのものであり、この程度の長さのものであれば、合成会社に委託したものを用いることができる。
【0018】
以上、上記した検知方法を一つだけでなく複数用いて評価を行なえば、さらに的確な評価を行うことができる。
【0019】
本発明の評価法で、動物に候補物質を投与する方法としては、例えば注射により投与する方法又は塗布や接触させることにより投与する方法が挙げられる。
【0020】
さらに本発明の評価法において、動物に候補物質を投与する具体的方法を以下に説明する。
【0021】
一つは、動物に候補物質を投与した後、投与部位の細胞を取り出す方法と、他の一つは、動物より細胞を取り出し、これを培養した後、候補物質を投与する方法である。これらの方法について、説明する。
1)動物に候補物質を投与し、投与部位の細胞を取り出す方法
毛周期が休止期にある動物の体の一部、好ましくは背部を抜毛、あるいは除毛・剃毛し、成長期を同調誘導する。マウスまたはラットを用いる場合、成長期誘導直後から誘導18日後までのうちの一定期間、抜毛部位に候補物質を塗布する。そして、成長期後半にあたる成長期誘導9日後から18日後までの時期のいずれかに、皮膚を採取する。
【0022】
マウスまたはラット以外の動物を用いる場合は毛周期の期間が異なるが、候補物質塗布は成長期中のいずれかの時期に、皮膚採取は成長期後半に行う。またこのとき、動物に対し成長期を同調誘導する代わりに、新生児動物を用いて、出生直後から成長期終了時期までの一定期間候補物質を体の一部に塗布し、成長期後半にあたる時期のいずれかの時点に塗布部位の皮膚を採取することも可能である。
2)動物より細胞を取り出し、これを培養した後、候補物質と接触させる方法
成長期にある動物の毛包を、抜毛、または外科的方法により採取し、ケラチノサイトを単離し培養する。培養開始後の一定期間、候補物質を培地に添加し、添加期間終了後細胞を回収する。毛包ケラチノサイトの培養は、毛包基部(毛球部)に接触している毛乳頭細胞との混合培養、あるいは毛乳頭細胞の培養上清を加えた状態であることが望ましい。また細胞を用いる代わりに、器官培養した毛包に候補物質を添加することも可能であるが、その際にも毛乳頭が接触したままの毛包を用いることが望ましい。尚、上記培養に用いる培地としては、細胞培養に使用される培地であれば特段の限定はないが、10〜20%のウシ胎児血清(FBS)を含むイーグルの最小培地(MEM)が好ましく例示できる。
【0023】
上記した評価法を用いて、候補物質が投与された細胞におけるFGF−5Sの産生量を調べることにより、FGF−5S産生量を増加させる物質を選択する。つまり、候補物質を投与した細胞と投与しない細胞との間でFGF−5Sの存在量を比較し、投与しない細胞中のFGF−5Sの量よりFGF−5Sの量を増加させる物質を選び出す。そして、このようなFGF−5Sの産生量を増加させる物質は、育毛剤として好適に用いることができる。
<2>本発明の育毛用の皮膚外用剤の製造法
上記した育毛剤の候補物質の評価法により育毛剤を選択する工程、及び選択された育毛剤を用いて製剤化する工程により、育毛用の皮膚外用剤を製造することができる。育毛剤の選択は、本発明の評価法により、スクリーニング対象の物質群の中からFGF−5Sの細胞に於ける存在量を増やす作用のある物質を選択することによって行われる。スクリーニング対象となる物質としては特に制限はないが、例えば、動植物の抽出物、特定のヌクレオチドをライゲートしたベクターを導入した微生物などに産生させた複素化合物、ポリペプチド又はタンパク質、合成によって得られた化合物などが例示できる。
【0024】
次に、上記のようにして選択された育毛剤と製剤上の任意成分とを用いて、製剤化する。
【0025】
育毛剤の配合量は、皮膚外用剤全量に対して、0.001〜5重量%であることが好ましい。配合量が0.001重量%未満では、充分な発毛促進効果が期待できず、5重量%を越えても効果は頭打ちとなり経済的ではないことがある。
【0026】
上記の任意成分としては、皮膚外用剤で使用されているものであれば特段の限定はされないが、例えば、スクワランや流動パラフィン、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコンやフェメチコンなどの内、必須成分とはならないシリコーン類、ホホバ油やゲイロウなどのエステル類、ステアリン酸やオレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコールやセタノール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類、牛脂やオリーブオイル等のトリグリセライド類、ステアリン酸モノグリセリド、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンステアレート等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレートなどのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、グリセリン、エタノールなどのアルコール類、結晶セルロース等の粉体類、カルボキシビニルポリマーの塩、アクリル酸・メタクリル酸(C10〜30)アルキルコポリマーの塩、ポリアクリル酸の塩、ベントナイト、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、ビタミンやグリチルリチン、エチニルエストラジオール、ビタミンEニコチン酸エステル、ミノキシジル、サンシャエキス、スティグマスタノール配糖体などの有効成分などが好ましく例示できる。また、FGF−5Sの細胞における存在量を増加させる作用以外の作用に基づく育毛剤を、本発明の評価法を用いて選択される育毛剤と組み合わせて用いてもよい。
【0027】
本発明の皮膚外用剤は、上記の成分を常法に従って処理することにより製造できる。
【0028】
本発明で言う皮膚外用剤は、皮膚外用に投与されるものの総称であり、具体的には、皮膚外用医薬、化粧料、皮膚外用殺菌剤、皮膚外用消毒剤などが挙げられる。これらの内では、化粧料に適用することが特に好ましい。これは、本発明の評価法で得られるFGF−5Sの量を増やすことをメカニズムとする育毛剤はその働きがマイルドであるため化粧料に安心して使用し得るからである。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。
【0030】
【実施例1】
下記表1に示す各種植物エキスを育毛剤の候補物質として用い、FGF−5S増強をメカニズムとする育毛作用の程度を、本発明の評価法を用いて判断した。
【0031】
【表1】
Figure 0004426128
毛周期が休止期にある8週齢C3H/Heマウス(日本SLCより購入)の背部を抜毛し、成長期を誘導した。
【0032】
誘導翌日から13日間、0.1%の植物エキス(50%エタノール溶液)を1日1回0.05ml/cm2ずつ塗布した。対照群のマウスには、50%エタノールを1日1回ずつ同様に塗布した。
【0033】
最終塗布の翌日、マウスを頸椎脱臼により屠殺し、塗布部位の皮膚を採取し、10%ホルマリン水溶液中で固定後、エタノール脱水系列による処理、キシレンによる透徹を行い、パラフィン包埋した。
【0034】
ミクロトーム(ヤマト製)を用いて、毛包が上部から下部まで完全に見える方向に4μmの皮膚切片を作り、ポリ−L−リジンコートしたスライドグラス(マツナミ製)上で伸展させた。キシレンによる脱パラフィン処理、エタノール親水系列による処理後、0.3% H22メタノール溶液による内在性ペルオキシダーゼの失活処理、10%ヤギ血清によるブロッキングを施した後、5μg/mlの抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体で切片を室温で10分処理した。尚、抗原に用いたFGF−5Sは、次の文献(Suzuki S,Ota Y,Ozawa K,Imamura T,.J.Invest.Dermatol.114:456-463,2000)をもとに入手し、抗体の調整は、次の文献(Suzuki S,Kato T,Takimoto H et al,.J.Invest.Dermatol.111:963-972,1998)に従った。
【0035】
切片をリン酸緩衝液(PBS)で洗浄後、二次抗体として50倍希釈したビオチン標識抗マウスIgG抗体(Chemicon社製)を室温で10分反応させ、再びPBSで洗浄後、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(ニッスイ製)を室温で10分反応させ、PBSで洗浄後、ペルオキシダーゼ反応により発色を行った。
【0036】
切片はヘマトキシリンにより後染色し、エタノール脱水系列による処理、キシレンによる透徹を行った後、カナダバルサムを用いて封入し、光学顕微鏡下にて観察した。
【0037】
抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体は、FGF-5SのみならずFGF-5にも反応するが、既にFGF-5Sは毛包に存在することが明らかになっているため、毛包の染色強度を観察することによりFGF-5Sの量をエキス塗布群と対照群の間で比較することが可能である。
【0038】
この結果、候補物質として使用したエキスの内、モモノハナのエキスにのみ顕著なFGF−5Sを増大させる作用が観察された。モモノハナエキス塗布群の皮膚切片を図1(a)に示す。対照群の切片を示す図1(b)よりも毛包が強く染色されており、FGF-5Sタンパクが多く存在することがわかる。
【0039】
【実施例2】
実施例1と同様な方法で候補物質を投与したマウスの細胞を用いて、実施例1の免疫化学組織法に換えてイン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法で候補物質の評価を行った。
【0040】
実施例1と同様に採取した皮膚を、4%パラホルムアルデヒドで固定後、OTCコンパウンド(Miles社製)中で凍結した。
【0041】
クリオスタット(Bright社製)を用い、毛包が上部から下部まで完全に見える方向に7μmの皮膚切片を作り、スーパーフロストプラススライド(Fisher Science社製)に載せた。切片はPBS洗浄後10μg/mlプロテアーゼKで室温10分間処理した。
【0042】
全長FGF-5 cDNAを含むプラスミドクローンから制限酵素を用いてFGF-5 cDNAを切り出し、ディゴキシゲニン標識UTP(ベーリンガーマインハイム山之内製)を含有する溶液中で、T7ポリメラーゼを用いてディゴキシゲニン標識一本鎖アンチセンスRNAプローブを作製した。このプローブを切片に65℃で1時間反応させ、PBS洗浄後、アルカリフォスファターゼ標識抗ディゴキシゲニン抗体を室温で10分間反応させ、アルカリフォスファターゼ活性を利用して反応部分を発色させた。
【0043】
尚、上記FGF-5をコードするcDNAは、例えばFGF-5をコードするcDNAのオープンリーディングフレームを含むプラスミドpLTR122(Ozawa K,Suzuki S,Asada M,et al,.J.Biol.Chem.273:29262-29271,1998、Suzuki S,Kato T,Takimoto H,et al,.J.Invest.Dermatol.111:963-972,1998)を鋳型として、配列番号5及び配列番号6に示すプライマーセットを用いたPCRによって取得した(Zhan X. et al., Mol. Cell. Biol 8:3487-3495, 1988)。
【0044】
ここで用いたプローブは、FGF-5SのみならずFGF-5にも反応するが、既にFGF-5Sは毛包に存在することが明らかになっているため、毛包の染色強度を観察することによりFGF-5Sの量をエキス塗布群と対照群の間で比較することが可能である。
【0045】
この結果、候補物質として使用したエキスの内、モモノハナのエキスにのみ顕著なFGF−5Sを増大させる作用が観察された。
【0046】
【実施例3】
動物から取り出した細胞を用いた評価方法
21日齢のウイスター系ラット(日本SLCより購入)から左右両側の口唇部を無菌的にメスで切り出し、実体顕微鏡下で成長期にある髭毛包を、毛包の大きさ、形から判断して摘出した。摘出した毛包を毛球部の真上で切断し、毛球部からは毛乳頭を取り出し、ディッシュに付着させて静置培養した。
【0047】
初めの4日間は、20%ウシ胎児血清(FBS)(TRACE社製)を含むイーグルの最小培地(MEM)(Gibco社製)中で5% CO2、37℃下で培養し、その後10% FBSを含むMEMで培養を行った。培養4週間後、培地を除去し、リン酸緩衝液(PBS)(ニッスイ製)で洗浄した後、0.25%トリプシン−0.1mM EDTA(Gibco社製)による4℃、1時間処理により回収した細胞を継代培養した。
【0048】
毛包からは、メスおよび注射針を用いて外殻を取り除き、0.1%コラゲナーゼ/ディスパーゼ(ベーリンガーマインハイム山之内製)中で37℃、1時間処理した後、結合織鞘を取り除いた。その後、0.05%トリプシン−0.53%EDTA(Gibco社製)で37℃、1時間処理し、分散した毛包ケラチノサイトをIV型コラーゲンでコートしたディッシュ(Falcon社製)に播種し培養した。培地は15% FBSを含むS-MEM(Gibco社製)に10ng/mlの組み換えヒト表皮成長因子(Gibco社製)、4μg/mlのインシュリン(和光純薬製)、4μg/mlのハイドロコルチゾン(Sigma社製)を添加したものを用いた。
【0049】
毛乳頭細胞と毛包ケラチノサイトはそれぞれ2回継代培養した後、サブコンフレントになったものをチャンバースライド(Nunc社製)にそれぞれ4×104細胞/cm2、2×102細胞/cm2で播種した。翌日、毛乳頭細胞と毛包ケラチノサイトには、0.01%のモモノハナエキスを加え、24時間培養した。そして毛乳頭の培養液を回収し、濾過したものを毛包ケラチノサイトの培地と置換した。培養液を回収した毛乳頭細胞には速やかにモモノハナエキスを含む新鮮な10%FBS含有MEMを加え、24時間後再び培養液を回収し、毛包ケラチノサイトに前日加えた古い培養液と置換した。
【0050】
この操作を3日間繰り返し、4日目に毛包ケラチノサイト、および対照群の毛包ケラチノサイトを10%ホルマリン−PBSで固定し、0.5%トライトンX-100−PBS溶液で室温5分間処理した。PBSで洗浄後、5μg/mlの抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体を室温で10分処理した。PBSで洗浄後、二次抗体として50倍希釈したビオチン標識抗マウスIgG抗体(Chemicon社製)を室温で10分処理し、再びPBS洗浄した後、100倍希釈したFITC標識ストレプトアビジン(BioSource社製)を室温で10分処理し、PBS洗浄後、フルオロマウントG(Southern Biotechnology社製)を用いて封入し、蛍光顕微鏡下にて観察した。
【0051】
抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体は、FGF-5SのみならずFGF-5にも反応するが、既にFGF-5Sは毛包ケラチノサイトに存在することが明らかになっているため、ここでは同抗体はFGF-5Sを認識しているものと判断できる。
【0052】
その結果、モモノハナエキス添加群の毛包ケラチノサイトは図2(a)に示すごとく、対照群の毛包ケラチノサイト図2(b)よりも強く染色されており、FGF-5Sタンパクがモモノハナエキス添加群に多く存在することが明らかになった。
【0053】
【実施例4】
モモノハナエキスを塗布したC3H/Heマウス、および対照群マウスの皮膚を採取し、アイソジエン液(日本ジーン製)を用いてRNAを採取した。配列番号3に示す上流プライマーと、配列番号4に示す下流プライマーを用い、パーキンエルマーサーマルサイクラーで、逆転写反応の後35サイクルのポリメラーゼチェイン反応を行った。増幅されたDNAは、1.3%アガロースゲルを用いて電気泳動し、バンドの太さをモモノハナエキス塗布群、対照群の間で比較した。
【0054】
ここで用いた上流プライマーは、fgf-5遺伝子の3つのエクソンのうちエクソン1中の塩基配列に、下流プライマーはエクソン3中の塩基配列にそれぞれ対応する。これら2つのエクソンから転写される領域はFGF−5mRNA、FGF−5SmRNAのいずれにも存在するため、この方法ではFGF−5mRNA、FGF−5SmRNAのいずれからもDNAが増幅される。
【0055】
しかし、FGF−5SmRNAにはエクソン2に対応する領域が欠如しているため、それぞれのmRNAから増幅されるDNAは長さが異なる。具体的には、ここで用いたプライマーセットではFGF−5mRNAからは435bpの、FGF−5SmRNAからは310bpのDNAが増幅される。
【0056】
したがって、短い方の310bpのバンドを観察することにより、FGF−5SmRNA量を比較することができる。実験により得られたFGF−5SmRNA由来のバンドの太さを比較した結果、図3で示すように、モモノハナエキス塗布マウスの皮膚には対照群マウスの皮膚よりも多くのFGF−5SmRNAが存在することが確かめられた。
【0057】
【実施例5】
ウエスタンブロッティングによるFGF-5S増加作用の評価
実施例3の方法に従って調整したモモノハナエキスを添加した毛包ケラチノサイト、及び対照群の毛包ケラチノサイトをセルスクレーパーを用いて回収し、遠心して上清を除いた後、0.5%トライトンX-100水溶液を加え氷中にて1分間超音波破砕し、タンパク抽出液とした。それぞれのタンパク液の濃度を測定し、5-10%勾配SDS−ポリアクリルアミド電気泳動ゲルにそれぞれ100ng/lane乗せ、電気泳動した。
【0058】
ゲル中のタンパクは、ポリビニリデンジフルオライド膜(Pharmacia社製)にセミドライブロッティング装置(Amersham社製)を用いて転写した。膜は5%スキムミルク(森永製)でブロッキングした後、5μg/mlの抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体を室温で1時間処理した。0.01%Tween-20を含むPBS(TPBS)で洗浄後、二次抗体として5000倍希釈したペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体(Amersham社製)を室温で1時間処理し、再びTPBSで洗浄しECLウエスタンブロッティングキットを用いて発色させた。
【0059】
抗FGF-5/FGF-5Sモノクローナル抗体は、FGF-5SのみならずFGF-5にも反応するが、既にFGF-5Sは毛包ケラチノサイトに存在することが明らかになっているため、ここでは同抗体はFGF-5Sを認識しているものと判断できる。また、FGF-5タンパクの分子量は約31kDであるのに対し、FGF-5Sタンパクの分子量は約19kDであるため、泳動距離によっても検出されたバンドがFGF-5Sのものであることが確認できる。
【0060】
その結果、図4に示すごとくモモノハナエキス添加群の毛包ケラチノサイトには対照群の毛包ケラチノサイトよりも多くのFGF-5Sタンパクが存在することが確かめられた。
【0061】
【実施例6】
育毛用の化粧料の製造法
上記の検討に於いてFGF−5S増強効果が明らかになった、モモノハナエキスを用いて、下記に示す処方に従って育毛用の化粧料を製造した。
【0062】
処方成分を80℃で攪拌可溶化し、攪拌冷却して育毛用の化粧料を得た。
【0063】
このものを薄毛或いは脱毛に悩むパネラー5名に3ヶ月間朝夕2回頭部に塗布してもらい、薄毛、脱毛の改善を検討してもらったところ、2名に著名な改善が観察された。
【0064】
これにより、本発明の評価法により良好な育毛剤を選択することができることが裏付けられた。また、このようにして得られた育毛剤は、好適に育毛用の外用剤に使用し得ることも確認された。
【0065】
モモノハナエキス 0.1重量部
1,2−ペンタンジオール 3 重量部
イソプレングリコール 3 重量部
1,3−ブタンジオール 2 重量部
エタノール 15 重量部
POE(60)硬化ヒマシ油 0.1重量部
水 76.8重量部
【0066】
【発明の効果】
本発明により、FGF−5Sの細胞における存在量を検知することにより、育毛剤の候補物質の評価が可能になり、実効性に富む育毛剤の候補物質の評価法が提供できる。また、細胞におけるFGF−5Sの存在量を増加させる作用を有する育毛剤は育毛用の皮膚外用剤に好適に使用することができ、良好な育毛効果を示す皮膚外用剤が提供できる。
【0067】
【配列表】
Figure 0004426128
Figure 0004426128
Figure 0004426128
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【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の実験結果を示す、細胞の切片の光学顕微鏡写真。
(a)モモノハナエキスを塗布した皮膚細胞の切片の光学顕微鏡写真。
(b)エキスを塗布しない皮膚細胞の切片の光学顕微鏡写真。
【図2】 実施例2の実験結果を示す、蛍光顕微鏡による蛍光強度の測定結果を示す図。
(a)モモノハナエキスを添加した細胞
(b)対照群の細胞
【図3】 モモノハナエキス添加細胞とエキスを添加していない細胞におけるFGF−5SmRNA量を示す半定量RT−PCRの写真。
【図4】 モモノハナエキス添加細胞とエキスを添加していない細胞におけるFGF-5S量を示すウエスタンブロッティングの写真。

Claims (6)

  1. 非ヒト動物の細胞に育毛剤の候補物質を投与し、候補物質の投与後の該非ヒト動物の細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の増加を検知することを特徴とする、育毛剤の候補物質の評価法。
  2. 線維芽細胞増殖因子5Sの存在量を、免疫組織化学法、イン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション法、ウエスタンブロッティング法又は線維芽細胞増殖因子5S(FGF−5S mRNAの量の測定のいずれか1又は2以上の方法を用いて検知することを特徴とする、請求項1に記載の育毛剤の候補物質の評価法。
  3. 毛剤の候補物質を投与した部位の細胞を取り出した後、同細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の検知を行うことを特徴とする、請求項1又は2に記載の育毛剤の候補物質の評価法。
  4. 非ヒト動物より取り出された細胞を培養した後、該培養した細胞に育毛剤の候補物質を投与し、その後投与した細胞における線維芽細胞増殖因子5Sの存在量の検知を行うことを特徴とする、育毛剤の候補物質の評価法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の育毛剤の候補物質の評価法により育毛剤を選択する工程、及び選択された育毛剤を用いて製剤化する工程を含むことを特徴とする、育毛用の皮膚外用剤の製造方法。
  6. 育毛用の皮膚外用剤が化粧料であることを特徴とする、請求項5記載の育毛用の皮膚外用剤の製造方法。
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