JP4425656B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、並設された複数の像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光書込装置を備え、複数の像担持体に形成された潜像を異なる色の現像剤で現像した後、順次転写材に転写して定着手段により定着された多色画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の偏向器および画像形成装置に関する。
従来、偏向器の発熱対策として、書込ユニットの冷却、レンズの冷却には特許文献1で示されるように、ポリゴンモータ上部への蓋部材の追加やファンモータ、ダクトによる冷却で行われていた。これにより、別部材、ファンモータ、ダクトの余分なコストが発生し、コストアップとなることがあった。
また、特許文献2で示すような構成では放熱フィンが必要となりコストアップとなる。さらに、偏向ミラーとドライバが基板を挟んで逆側に配置されているため、基板は2層以上の基板とならなければならず、単層基板に比べてコストアップとなる。
さらに、温風がレンズにかからないようにするため部屋を壁により塞ぐ方式がある。しかし、光路をふさがないようにするためには一部にガラス部材(防音ガラス)を設けなければならず、その分、コストアップ、ガラスの透過率による特性ダウンが発生する。
ポリゴンモータはモータを駆動するための発熱源となるドライバをもっている。図1に示す光学系は従来技術である光学系であるが、ポリゴンモータ62cが図中時計回り方向に回転した場合、ドライバから発生した熱を矢印方向に吹き付けることになる。
この温風によりFΘレンズ64の斜線部領域の温度が上昇し、温風があたらないレンズ64の斜線部外とに温度差が生じる。また、対向に配置されたFΘレンズ63との温度差も発生してしまう。
このFΘレンズの1枚の中での温度不均一と対向に配置されたレンズとの温度差により、倍率の偏差(ある区間での等倍性)、全体倍率の不一致をおこし、画像の劣化を引き起こすという問題がある。
特開平10−221633号公報 特開平10−111467号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、光書込装置内部及び光学素子への外的要因による熱の影響を低減させる画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
本発明の画像形成装置では、偏向器を中心にして2方向に対称に配置された光学系を介して、複数の光ビームをそれぞれ対応する潜像担持体の被走査面上に導き結像する光書込装置を有し、潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーで可視化する画像形成装置において、前記偏向器は、複数の光源ユニットからの光ビームを一つの偏向器により対称な2方向に振り分けて偏向走査する偏向器であって、駆動ドライバと偏向ミラーをひとつの基板で保持された構成を有し、偏向ミラー鉛直方向下面とモータドライバ上面との間に、オプチカルハウジングの壁の一部が配置可能となる距離で偏向ミラー下面とドライバ上面が離れている偏向器であり、前記画像形成装置は、前記オプチカルハウジングの壁の一部が、偏向ミラー下面とドライバ上面との間に配置され、前記偏向ミラー回転中心とFΘレンズ端部を結んだエリア内部にモータドライバが配置されず、FΘレンズ配置面側に、裏側に配置されたモータドライバを囲むような壁が設けられていることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、オプチカルハウジングの少なくとも偏向器取り付け部分の材質が、偏向器モータ基板よりも熱伝導率が低いものであることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、モータドライバを囲む壁はハウジングよりも熱伝導率が低い構成であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明は、上記解決するための手段によって、本発明の偏向器では、FΘレンズ斜線部領域の温度が上昇がなくなり従来構成よりさらに安価で偏向器の熱による画像の劣化を防ぐことができる。
さらに、本発明の画像形成装置では、偏向ミラー面倒れ、ジターの悪化を防ぐことができる。
さらに、本発明の画像形成装置では、偏向ミラー回転時の風の温度上昇を抑えることができる。
以下、本発明に係る偏向器および画像形成装置の構成、動作及び作用について図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、光書込装置における偏向ミラー(以下ポリゴンミラーと記す。)の回転用の偏向器モータ(以下ポリゴンモータと記す。)のドライバから結像用レンズに吹き付ける温風の流れの模式図である。
図2は、本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図であり、図3は、図2に示す画像形成装置に具備される光書込装置の一例を示す図であって、光書込装置の基盤上面側の構成を示す平面図である。
図2に示す画像形成装置は、複数の像担持体として、複数のドラム状の光導電性感光体(以下、感光体ドラム)1、2、3、4を並置したフルカラー画像形成装置であり、この4つの感光体ドラム1、2、3、4は、例えば図に対して右から順に、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応した画像を形成するものである(なお、色の順はこの限りではなく任意に設定することが可能である)。その4つの感光体ドラム1、2、3、4の各々の周囲には、電子写真プロセスにより画像形成を行うための、帯電部(帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電チャージャ等)6、7、8、9と、光書込装置5からの光ビームL1、L2、L3、L4の露光部と、現像部(Bk、C、M、Yの各色の現像装置)10、11、12、13と、転写搬送ベルト22a及びその裏面に配置された転写手段(転写ローラ、転写ブラシ等)14、15、16、17を備えた転写搬送装置22と、クリーニング部(クリーニングブレード、クリーニングブラシ等)18、19、20、21などが配設されており、それぞれの感光体ドラム1、2、3、4に各色の画像形成を行うことが可能となっている。
より詳しく述べると、図4において、図中のZ方向を鉛直上方向、X、Y方向を水平方向とした場合、4つの感光体ドラム1、2、3、4の並設方向は水平面に対して傾斜しており(尚、図4の場合はX方向に対して傾斜している)転写搬送装置22は4つの感光体ドラム1、2、3、4の並設方向と略平行となるように水平面に対して傾斜して配置され、転写材はその傾斜方向の下方側から給紙され転写搬送ベルト22aにより上方側に向けて4つの感光体ドラム1、2、3、4の転写部を順次搬送される構成であり、その転写材の搬送方向下流側で前記傾斜方向の上方側には定着装置26が配設されている。また、光書込装置5は、4つの感光体ドラム1、2、3、4が並設された作像部の斜め上方に配置され、且つ光書込装置5
のハウジング50は、4つの感光体ドラム1、2、3、4の並設方向と略平行となるように水平面(図中のX方向)に対して傾斜して配置されており、画像形成装置本体の傾斜したフレーム29、30に固定されている。
ここで、光書込装置5は、図1、3、4に構成例を示すように、4つの光源ユニット52、53、54、55と、各光源ユニットからの光ビームL1、L2、L3、L4を対称な2方向に振り分けて偏向走査する偏向器62と、この偏向器62を中心にして前記2方向に対称に配置され偏向器62により偏向走査される複数の光ビームL1、L2、L3、L4をそれぞれ対応する感光体ドラム1、2、3、4の被走査面上に導き結像する光学系(結像用レンズ63、64、69、70、71、72、光路折り返し用ミラー65、66、67、68、73、74、75、76、77、78、79、80等の光学部材からなる)を備えており、これらの構成部材は一つのハウジング50
内に収納されている。
より具体的には、ハウジング50は、偏向器62や光学系が配設される基盤50Aと、基盤50Aの周囲を囲む枠状の側壁50B
とを有すると共に、基盤50Aが側壁50Bの略中央部に設けられてハウジング50を上下に仕切る構造であり、4つの光源ユニット52、53、54、55はハウジング50の側壁50Bに配置され感光体の並設方向と略同方向に並設されており、偏向器62はハウジング50の基盤50Aの略中央部に配置され、光学系を構成する光学部材(結像用レンズ63、64、69、70、71、72、光路折り返し用ミラー65、66、67、68、73、74、75、76、77、78、79、80等)は基盤50Aの両面(上面側と下面側)に分けて配設されている。また、ハウジング50の上部と下部にはカバー87、88が設けられており、下部側のカバー87には光ビームを通過する開口が設けられ、その開口には防塵ガラス83、84、85、86が取り付けられている。
この光書込装置5では、図示しない原稿読み取り装置(スキャナー)あるいは画像データ出力装置(パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、ファクシミリの受信部等)から入力される色分解された画像データを光源駆動用の信号に変換し、それに従い各光源ユニット52、53、54、55内の光源(半導体レーザ(LD))を駆動して光ビームを出射する。各光源ユニット52、53、54、55から出射された光ビームは、面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ56、57、58、59を通り直接またはミラー60、61を介して偏向器62に至り、ポリゴンモータ62cで等速回転されている2段のポリゴンミラー62a、62bで対称な2方向に偏向走査される。
尚、図1、3、4の構成ではポリゴンミラーはL2、L3の光ビーム用と、L1、L4の光ビーム用の上下2段に分けた構成となっているが、1つの厚めのポリゴンミラーで偏向走査する構成としてもよい。
偏向器62のポリゴンミラー62a、62bで2ビームづつ2方向に偏向走査された光ビームは、例えば上下2層構成のFΘレンズ等からなる結像用レンズ63、64をそれぞれ通過し、第1折り返しミラー65、66、67、68により折り返されて基盤51の開口部を通過した後、例えば長尺トロイダルレンズ等からなる第2の結像用レンズ69、70、71、72を通過し、第2折り返しミラー73、75、77、79、第3折り返しミラー74、76、78、80、防塵ガラス83、84、85、86を介して各色用の感光体ドラム1、2、3、4の被走査面上に照射され静電潜像を書き込む。
次に図2に示すように、並設された4つの感光体ドラム1、2、3、4の下には駆動ローラと複数の従動ローラに張架された転写搬送ベルト22aが配設されており、駆動ローラにより図中に矢印で示す方向に搬送されている。また、画像形成装置の本体下部には記録用紙等の転写材を収納した複数の給紙部23、24が設置されており、この給紙部23、24に収納された転写材が、給紙ローラ、搬送ローラ、レジストローラ25を介して転写搬送ベルト22aに給紙され、転写搬送ベルト22aにより担持され搬送される。
前記光書込装置5により各感光体1、2、3、4に形成された各潜像は、各現像部10、11、12、13のBk、C、M、Yの各色のトナーで現像されて顕像化され、その顕像化されたBk、C、M、Yの各色のトナー画像は、転写搬送装置22の各転写手段14、15、16、17により転写搬送ベルト22a上に担持された転写材に順次重ね合わせて転写される。そして、4色の画像が転写された転写材は定着装置26に搬送され、定着装置26で画像が定着された後、排紙ローラ27により排紙トレイ28上に排出される。
ところで、上記のような構成の画像形成装置においては、偏光器62はポリゴンモータ62cを駆動するために、発熱源となるモータドライバ62fをもっている。ポリゴンモータ62cが図中時計回り方向に回転した場合、モータドライバ62fから発生した熱を矢印方向に吹き付けることになる。
この温風によりFΘレンズ64の斜線部領域の温度が上昇し、温風があたらない斜線部外領域との間に温度差が生じる。また、対向に配置されたFΘレンズ63との温度差も発生してしまう。
本発明の場合、例えば図6に示すような構成では、駆動ドライバ62fとポリゴンミラー62hをひとつの基板62g(基板別体ではない)で保持された構成であり、ポリゴンミラー62h鉛直方向下面とポリゴンモータドライバ62f上面の間にオプチカルハウジング50の壁の一部50Cが配置されるような距離tでポリゴンミラー下面とドライバ上面が離れている。このtはハウジング50の肉厚にもよるが一般的には3mm以上である。
この場合、発熱源であるモータドライバ62fがポリゴンミラー62h回転面とはハウジングの壁の一部50Cにより仕切られているため、ポリゴンミラー62hの回転による風がドライバ62fの熱の影響を受けにくく風自体が温風にならないので、図1で示したようなFΘレンズ64斜線部領域の温度の上昇がなくなる。
さらに、従来構成のポリゴンモータでは、図5に示すようにポリゴンミラー62h配置側とドライバ62f配置側を基板62gを挟んで変えるため基板62gは少なくとも2層基板にしなければならないのに対し、本発明では単層基板にできるためコストアップという問題も解決できる。
本発明の場合、ポリゴンモータ62c側を図6に示すような構成にしたが、ポリゴンモータ62cの構成を変えずにポリゴンミラー62h鉛直方向下面とモータドライバ62f上面の間にオプチカルハウジング50の壁の一部50Cを配置する。
本発明では、図6においてポリゴンミラー62h下面とドライバ62f上面の距離tを、前記ハウジングの一部50Cの肉厚分だけ確保すれば足りるためポリゴンミラー62hの回転のためのシャフト軸62eを短縮できる。この場合、シャフト軸62eが長くなって、ポリゴンミラー62hの重心が高くなる場合に発生するポリゴンミラー面倒れ、ジターの悪化を防ぐことができる。
本発明の場合、図6の★印で示した個所にドライバの熱が滞留してしまう。この場合、ハウジング50の熱伝導率が高ければ、結局、その滞留部の熱で、ポリゴンミラー62hによる風は暖められてしまう。そこで、本発明では、少なくとも偏向器取り付け部のオプチカルハウジング50Cの材質を偏向器基板62gよりも熱伝導率が低いものとする。例えばポリゴンモータが熱伝導率大の鉄基板の場合、ハウジング50を、鉄基板に比べ熱伝導率小の鋳鉄製とすれば、ハウジング50C側に熱が伝わる前にポリゴンモータ基板62g全体に熱が伝わりその分だけハウジング50Cの温度上昇が抑えられるため、ポリゴンミラー62hの回転による風の温度上昇を抑えることができる。
図7に本発明の実施例を示す。図7の一点鎖線はFΘレンズ63、64の両端部とポリゴンモータ回転中心を結んだ線であるが、この線で挟まれたX、Y領域にポリゴンモータドライバが配置されないようにする。
この場合、ハウジング側に熱が伝わったとしてもFΘレンズを直接暖める側にないためX、Y領域にドライバを配置した場合に比べFΘレンズの温度上昇を低く抑えることができる。
図8に本発明の実施例を示す。図8の斜線部の壁にてハウジング肉下側に配置されているモータドライバ部を上から見てFΘレンズ側から隔離するように囲む壁を新たに設ける。これにより、ハウジング50C側に伝わってきたモータドライバの熱をさらにそこから遮断できる。
本発明では、図8の壁の熱伝導率をハウジング50Cよりも低くする。これにより、ハウジング側に伝わってきたモータドライバの熱をさらに遮断してポリゴンミラー回転時の風の温度を低下させ、FΘレンズ64の温度上昇を低く抑えることができる。
光書込装置のモータドライバから結像用レンズに吹き付ける温風の流れの模式図である。 本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図である。 画像形成装置に具備される光書込装置の一例を示す図である。 上記の光書込装置の断面図である。 従来の構成に係る光書込装置の偏向器の断面図である。 本発明の偏向器の断面図である。 本発明の一実施例であるモータドライバの設置範囲を示す光書込装置の概略構成図である。 本発明の一実施例であるモータドライブを囲む壁の位置を示す光書込装置の概略構成図である。
1、2、3、4 感光体ドラム
5 光走査装置
6、7、8、9 帯電部
10、11、12、13 現像部
14、15、16、17 転写手段
18、19、20、21 クリーニング部
22 転写搬送装置
22a 転写搬送ベルト
23、24 給紙部
25 レジストローラ
26 定着装置
27 排紙ローラ
28 排紙トレイ
29、30 本体フレーム
50 ハウジング
50A 基盤
50B 枠状側壁
50C 壁の一部
52、53、54、55 光源ユニット
56、57、58、59 シリンドリカルレンズ
60、61 ミラー
62 偏向器
62a、62b、62h ポリゴンミラー
62c ポリゴンモータ
62d モータ軸受
62e シャフト軸
62f モータドライバ
62g モータ基板
63、64 結像用レンズ
65、66、67、68 第1折り返しミラー
69、70、71、72 第2結像用レンズ(光学素子)
73、75、77、79 第2折り返しミラー
74、76、78、80 第3折り返しミラー
83、84、85、86 防塵ガラス
87、88 カバー
L1、L2、L3、L4 光ビーム

Claims (3)

  1. 偏向器を中心にして2方向に対称に配置された光学系を介して、
    複数の光ビームをそれぞれ対応する潜像担持体の被走査面上に導き結像する光書込装置を有し、
    潜像担持体上に形成された静電潜像をトナーで可視化する画像形成装置において、
    前記偏向器は、
    複数の光源ユニットからの光ビームを一つの偏向器により対称な2方向に振り分けて偏向走査する偏向器であって、
    駆動ドライバと偏向ミラーをひとつの基板で保持された構成を有し、
    偏向ミラー鉛直方向下面とモータドライバ上面との間に、オプチカルハウジングの壁の一部が配置可能となる距離で偏向ミラー下面とドライバ上面が離れている偏向器であり、
    前記画像形成装置は、
    前記オプチカルハウジングの壁の一部が、偏向ミラー下面とドライバ上面との間に配置され、
    前記偏向ミラー回転中心とFΘレンズ端部を結んだエリア内部にモータドライバが配置されず、
    FΘレンズ配置面側に、裏側に配置されたモータドライバを囲むような壁が設けられている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、オプチカルハウジングの少なくとも偏向器取り付け部分の材質が、偏向器モータ基板よりも熱伝導率が低いものである
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、モータドライバを囲む壁はハウジングよりも熱伝導率が低いものである
    ことを特徴とする画像形成装置。
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