JP4424672B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び情報記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び情報記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像データに対しフィルタ処理を施す画像処理装置及び方法に係り、特に、符号化データの伸長画像データにおける擬似エッジのような弱いエッジを平滑化する一方で本来のエッジを保存する処理を行う画像処理装置及び方法に関する。本発明は、その応用範囲は広範であり、例えば、画像処理機能を持つ携帯電話機などの携帯情報機器、デジタルカメラなどの画像撮像機器、パソコンなどのコンピュータのアプリケーションプログラムもしくはプリンタドライバなどのデバイスドライバに適用し得るものである。
画像に対するフィルタ処理を、画素値や画像特徴量により制御する技術に関する文献は極めて多いが、代表的なものとして例えば特許文献1〜がある。
特許文献1には、原信号とそれを網点パターンの周波数成分除去のためのフィルタに通した信号とを混合した信号を出力する装置又は方法において、その混合比を原画像の注目画素近傍の平均濃度値又はフィルタを通した注目画素の濃度値により変化させ、モアレの目立ちやすい高濃度域及び低濃度域ではフィルタを通した信号の割合を大きくすることによってモアレ抑制を優先させ、モアレの目立ちにくい中間濃度域では原信号の割合を大きくすることにより網点画像エッジ部の画質劣化を抑える発明が記載されている。
特許文献2には、画像の処理領域に対しエッジ強調等のためのフィルタ処理を行う装置及び方法において、原稿の下地の部分についてはフィルタ処理を省略するが、処理領域より大きな判定領域を用いて下地判定を行うことにより、非下地部分に対するフィルタ処理の省略を避ける発明が記載されている。
特許文献3には、画像の平滑化処理を行う装置において、元の画像のメリハリを薄れさせることなく、様々な種類のソフトなイメージの画像を得るために、複数種類の特徴量(明度の分散、エッジ強度、特定色との色差)から任意の特徴量を選択できるようにし、選択された特徴量を注目画素について算出し、算出した特徴量に応じて注目画素に対する平滑化処理に用いられる近傍画素の範囲や注目画素に対する平滑化の度合を変化させる発明が記載されている。
特許文献4には、画像に対しエッジ強調を行うデジタルフィルタにおいて、処理前後で画像全体の濃度が保存されるようするため、注目画素の濃度値に基づいてフィルタ係数の値を変更する発明が記載されている。
特開平10-276332号公報 特開平2002-288654号公報 特開平10-208038号公報 特開平04-329485号公報
近年、画像入出力技術の進歩により、画像に対する高精細化の要求が高まっている。画像入力機器としてデジタル・カメラを例にあげると、画素数が300万以上の高性能な電化結合素子の低価格化が進み、普及価格帯の製品においても広く用いられるようになっている。画像出力装置に関してもレーザ・プリンタ、インクジェット・プリンタ等のハード・コピー分野における高精細化・低価格化は目を見張るものがあり、このことはディスプレイ等のソフト・コピー分野においても例外ではない。こうした高性能・低価格な画像入出力機器の市場投入によって、高精細画像の大衆化が始まっており、あらゆる場面で高精細画像の需要が高まると予想される。
以上を背景として、高精細画像を容易に取扱うことのできる圧縮伸長技術に対する要求も、今後ますます高まっていくことは必至と思われる。こうした要求を満たす圧縮方式の一つとして、高圧縮率でも高画質な画像を復号可能なJPEG2000がある。
JPEG2000は、高圧縮率でも、JPEGのブロック歪みのようなノイズを発生しない。これは、JPEGでは8画素x8画素のブロックでDCT変換をして量子化を行うため、隣接するブロック間で量子化ノイズが異なる特性をもつ場合にブロックノイズが生じるのに対し、JPEG2000では、通常、画像全面でウェーブレット変換をかけて量子化するためである。JPEG2000にもブロックと同等なタイルという概念が存在するが、タイルのサイズは、通常、最低でも128画素x128画素程度であり、JPEGの8画素x8画素のブロックサイズよりもかなり大きいため、JPEG2000のタイル境界歪みはJPEGのブロック歪みほど目障りでない。
しかし、JPEG2000の符号化データを伸長した画像において、真のエッジの近傍に微細な擬似エッジ(リンギング)が生じることがある。このようなリンギングが発生する原因を図1と図2により説明する。
JPEG2000では、圧縮時のウェーブレット変換により、原信号は低周波成分Lowと高周波成分Highに分割される。ロスレス圧縮では、図1に示すように、これら周波数成分は保存されるため、伸長時の逆ウェーブレット変換で足し合わされて原信号に戻る。しかし、高圧縮率のロシー圧縮では、量子化により例えば図2のように高周波数成分Highが失われたような場合には、伸長時の逆ウェーブレット変換後の信号は低周波成分Lowのみとなり、急峻なエッジの近傍に微細な擬似エッジ(リンギング)が発生することがある。
なお、JPEG2000では2次元のウェーブレット変換が用いられるが、図1及び図2では簡略化のためウェーブレット変換は1次元で表されている。
画像中の上記リンギングのような弱いエッジを平滑化し、かつ、真のエッジである急峻なエッジを保存する目的に向いたフィルタとして、いわゆるεフィルタがある(εフィルタについては、例えば、「安藤勝俊,外3名,”Motion JPEG2000におけるポストフィルタによる画質改善の検討”,2002年画像符号化シンポジウム(PCSJ2002),2002年11月,pp.59-60」、及び、「佐々木陽助,外4名,”εフィルタによるJPEG2000復号画像の画質改善”,日本画像学会誌第41巻第1号(2002),pp.46-51」を参照)。
しかし、εフィルタはリンギング抑制効果を期待できるものの、画像のハイライト部又はダーク部において過平滑(つぶれ)により画像の奥行き感を損なう可能性がある。
よって、本発明の目的は、入力画像のハイライト部及び/又はシャドー部における奥行き感をできるだけ損なわずに、入力画像の急峻なエッジを保存しつつリンギングのような弱いエッジを除去した出力画像を得ることができる画像処理装置及び方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段と、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段とを有することを特徴する画像処理装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係る画像処理装置であって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さいときに当該画素の出力画素値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力することを特徴とする画像処理装置である。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明に係る画像処理装置であって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して主力し、それ以外のときに当該の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力することを特徴とする画像処理装置である。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明に係る画像処理装置であって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1(ただしth1>0)より小さいとき及び所定値th2(ただしth2>th1>0)より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力することを特徴とする画像処理装置である。
請求項5記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段と、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理手段とを有することを特徴する画像処理装置である。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明に係る画像処理装置であって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくすることを特徴とする画像処理装置である。
請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明に係る画像処理装置であって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1以上(ただしth1>0)、所定値th3以下(ただしth3>th1>0)の範囲ならば、前記明るさが所定値th2(ただしth3>th2>th1>0)より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくして前記フィルタ処理手段による処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力し、前記入力画像データの各画素の明るさが前記所定値th1より小さいとき及び前記所定値th3より大きいときに前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を当該画素の出力値として出力することを特徴とする画像処理装置である。
請求項記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する工程と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する工程と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける工程とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理工程と、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理工程により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択し出力する出力処理工程とを有することを特徴する画像処理方法である。
請求項記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する工程と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する工程と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける工程とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理工程と、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理工程により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理工程とを有することを特徴する画像処理方法である。
請求項10記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項11記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、前記入力画像データの各画素の明るさが所定の値より小さいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項12記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項13記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1(ただしth1>0)より小さいとき及び所定値th2(ただしth2>th1>0)より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項14記載の発明は、入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明に係るプログラムであって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくすることを特徴とするプログラムである。
請求項16記載の発明は、請求項14記載の発明に係るプログラムであって、前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1以上(ただしth1>0)、所定値th3以下(ただしth3>th1>0)の範囲ならば、前記明るさが所定値th2(ただしth3>th2>th1>0)より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくして前記フィルタ処理手段による処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力し、前記入力画像データの各画素の明るさが前記所定値th1より小さいとき及び前記所定値th3より大きいときに前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を当該画素の出力値として出力することを特徴とするプログラムである。
請求項17記載の発明は、請求項10乃至16のいずれか1項記載の発明に係るプログラムが記録された、コンピュータが読み取り可能な情報記録媒体である。
請求項1〜記載の発明によれば、入力画像データ中の急峻なエッジは保存され擬似エッジのような弱いエッジが除去された、かつ、ダーク部及び/又はハイライト部における奥行き感が保存された出力画像データを生成することができる。特に、請求項2記載の発明によればダーク部における奥行き感を保存することができ、請求項3記載の発明によればハイライト部における奥行き感を保存することができ、請求項4記載の発明によればダーク部及びハイライト部における奥行き感を保存することができ、また、請求項5〜7記載の発明によれば、ダーク部近傍の明るさを持つ画素又はハイライト部近傍の明るさを持つ画素における奥行き感が不自然になることを防止することができる請求項10〜17記載の発明によれば、請求項1〜記載の発明をコンピュータを利用し容易に実施することができる、等々の効果を得られる。
本発明の実施の形態の説明に先立ち、JPEG2000の概要を説明する。図3はJPEG2000の圧縮(符号化)処理の概要を示すブロック図である。
例えばRGB表色系の画像データは、コンポーネント毎に重複しない矩形ブロック(タイル)に分割される。各タイルの各コンポーネントの画像データは、DCレベルシフトとYCbCr表色系への色変換が行われる(ブロック1)。以後、Y,Cb,Cr各コンポーネントが別々に処理される。まず、タイル毎に2次元のウェーブレット変換が行われサブバンドに分割される(ブロック2)。JPEG2000の基本仕様では、ウェーブレット変換として9×7変換を用いる場合、ウェーブレット係数はサブバンド毎に線形量子化される(ブロック3)。次に、ウェーブレット係数はビットプレーン符号化される(ブロック4)。次に、不要なエントロピー符号を破棄し(ポスト量子化)、必要なエントロピー符号をまとめてパケットが生成される(ブロック5)。最後にパケットが所定の順に並べられるとともに必要なヘッダなどが付加されることにより、1本のコードストリーム(符号化データ)が形成される(ブロック6)。
図4は画像、タイル、サブバンド、プリシンクト、コードブロックの関係を示す図である。プリシンクトとは、サブバンドを(ユーザが指定可能なサイズの)矩形に分割したものであり、HL,LH,HHの3つのサブバンドの対応したプリシンクトが1まとまりで扱われる。プリシンクトは大まかには画像中の場所(Position)を表す。プリシンクトをサブバンドと同じサイズにすることもできる。プリシンクトをさらに(ユーザが指定可能なサイズの)矩形に分割したものがコードブロックである。
サブバンドの係数はコードブロック単位でビットプレーン符号化される(詳しくは1つのビットプレーンは3つのサブビットプレーンに分解されて符号化される)。プリシンクトに含まれる全てのコードブロックの符号から一部を取り出して集めたもの(例えば全てのコードブロックのMSBから3枚目までのビットプレーンの符号を集めたもの)がパケットである。
全てのプリシンクト(=全てのコードブロック=全てのサブバンド)のパケットを集めると、画像全域の符号の一部(例えば画像全域のウェーブレット係数の、MSBから3枚目までのビットプレーンの符号)ができるが、これをレイヤーとよぶ。レイヤーは、大まかには画像全体のビットプレーンの符号の一部であるから、復号されるレイヤー数が増えれば画質は上がる。すべてのレイヤーを集めると、画像全域の全てのビットプレーンの符号になる。
ウェーブレット変換の階層数(デコンポジションレベル数)=2、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズ、としたときのレイヤーの例を図5に示す。そのレイヤーに含まれるパケットの例を図6に示す。この例の場合、プリシンクトサイズ=サブバンドサイズであり、デコンポジションレベル2のサブバンドは4つのコードブロックに、デコンポジションレベル1のサブバンドは9個のコードブロックに分割されている。パケットはプリシンクトを単位とするものであるから、プリシンクト=サブバンドとした場合、HL〜HHサブバンドをまたいだものとなる。
上に述べたようにパケットは「コードブロックの符号の一部を取り出して集めたもの」であり、不要な符号はパケットとして生成する必要はない。例えば、図5のレイヤー9に含まれる様な下位ビットプレーンの符号は破棄されるのが通常である。したがって、符号破棄による画質制御(ポスト量子化)は、コードブロック単位(かつサブビットプレーン単位)で可能である。
JPEG2000の伸長(復号化)処理は圧縮処理の丁度逆の処理になる。伸長処理については実施の形態に関連して後述する。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について説明する。図7は本発明の実施の形態を説明するためのブロック図である。図7において、100はJPEG2000の符号化データの伸長(復号化)処理を行う伸長装置であり、機能的にはブロック101〜106から構成される。110は伸長装置100により伸長された画像データが入力される、本発明に係る画像処理装置である。
伸長装置100について簡略に説明する。ブロック101で符号化データを解析しパケットに分割し、次にブロック102でパケットをコードブロック単位に分割する。次に、ブロック103で、コードブロック毎に符号のビットプレーン復号化を行いウェーブレット係数を得る。次にブロック104で、ウェーブレット係数に対しサブバンド単位で逆量子化(9×7変換の場合)を行う。次にブロック105で、タイル毎に2次元逆ウェーブレット変換を行う。ここでは符号化データはY,Cb,Crコンポーネントからなるものとすると、この段階でY,Cb,Cr各コンポーネントの画像データが復元される。次にブロック106で、この画像データの逆色変換及びDC逆レベルシフトを行い、元のRGB表色系の伸長画像データを生成する。
前述したように、高圧縮率のロシー符号化データから伸長された画像データには、急峻なエッジの近傍に擬似的な弱いエッジ(リンギング)が発生することがある。本発明に係る画像処理装置110は、急峻なエッジを保存しつつリンギングのような弱いエッジを除去し、かつ、ダーク部及び/又はハイライト部における奥行き感を保存する処理を行うものである。
画像処理装置110は、入力画像データ(ここでは伸長画像データ)に対し急峻なエッジを保存しつつリンギングのような弱いエッジを除去するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理部(フィルタ処理手段)111と、このフィルタ処理により損なわれる可能性のあるダーク部及び/又はハイライト部における奥行き感を保存するための処理を行う出力処理部(出力処理手段)112とから構成される。
出力処理部112は、入力画像データより各画素の明暗を表す指標を検出し、その指標により表される画素の明るさの情報を出力する明暗検出部113と、入力画像データ及びフィルタ処理部111によるフィルタ処理後の画像データより、明暗検出部113から入力される注目画素の明るさの情報に応じて各画素の最終的な出力値を決定する出力値決定部114とから構成される。
本実施形態では、明暗検出部113は明暗を表す指標として注目画素のRGBコンポーネント値から輝度値を算出するものとして説明するが、これのみに限られない。輝度値を算出する代わりに、例えばRGB画像データのGコンポーネント値や、CMYK画像データのKコンポーネント値などを明暗指標として用いることも可能である。また、本実施形態の場合、伸長装置100内のブロック105でYCrCb画像データが生成されるので、そのY(輝度)コンポーネント値を明暗指標として用いることも可能である。
以下、フィルタ処理部111及び出力処理部112について詳細に説明する。なお、本実施形態にあっては、画像処理装置110は入力画像データ(伸長画像データ)に対しR,G,B各コンポーネントの処理を独立して行うため、以下の説明ではコンポーネントを区別せず単に入力画像データと記す。
[フィルタ処理部の説明(1)]
図8はフィルタ処理部111の実施例1を示すブロック図である。本実施例に係るフィルタ処理部111はエッジ量算出部201、画素選択部202及び平滑化フィルタ部203から構成される。
エッジ量算出部201は、入力画像データの各画素について例えば図9に示すような3×3のエッジ量検出フィルタを用いてエッジ量(絶対値)を算出する。なお、エッジ量検出フィルタはこれに限るものではない。
画素選択部202は、注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、エッジ量算出手段201により算出されたエッジ量(絶対値)が所定の閾値ε以下の画素を選択し、選択結果を平滑化フィルタ部203に通知する。
平滑化フィルタ部203は、入力画像データに対し平滑化フィルタをかけるものであり、ここでは、入力画像データの注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内における画素選択手段202で選択された画素の画素値の平均値を求める。なお、平滑化フィルタ部203において、3×3画素の小ブロック内のエッジ量が閾値ε以下の画素の画素値に重み係数を乗じた値を加算し、その値の総和を、エッジ量が閾値ε以下の画素の重み係数の和で除した値を求めるようにしてもよい。また、平滑化フィルタのサイズは3×3画素に限らない。
画素選択部202は、急峻なエッジまわりのリンギングのような弱いエッジの抽出手段に相当し、注目画素がリンギングのような弱いエッジに対応する場合にはその近傍画素の多くが選択される結果、リンギングのような弱いエッジは平滑化フィルタ部203で平滑化される。換言すれば、そのような画素選択及び平滑化が行われるように閾値εが選ばれる。
ここまでの説明から理解されるように、本実施例に係るフィルタ処理部111は、いわゆるεフィルタの一種であり、画像中の真のエッジを保存しつつ、急峻なエッジのまわりに発生する擬似エッジ(リンギング)のような弱い(微細な)エッジの除去を行うことができる。
本実施例に係るフィルタ処理部111は、ハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用してプログラムにより実現することも可能である。後者の実現形態について図10のフローチャートを参照して説明する。
図10のステップ210〜212はエッジ量算出部201に対応する処理部分であり、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより、注目画素を順次移動させながらエッジ量(絶対値)が算出される。算出された各画素のエッジ量のデータはコンピュータのメモリに一時的に保存される。
ステップ213〜220は画素選択部202と平滑化フィルタ部203に相当する処理部分である。この処理部分では、入力画像データより1の画素を注目画素に選び、注目画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、エッジ量e(i,j)が閾値ε以下の画素を見つけ、その個数Tと、それら画素の画素値の合計X(i,j)を求め、X(i,j)をTで除することにより注目画素に対するフィルタ処理結果Y(i,j)を求める。この処理を、注目画素を最後の画素まで順次移動しながら繰り返す。フィルタ処理結果のデータはコンピュータのメモリに保存される。
[フィルタ処理部の説明(2)]
図11はフィルタ処理部111の実施例2を示すブロック図である。本実施例に係るフィルタ処理部111は分散算出部301、画素選択部302及び平滑化フィルタ部303から構成される。
分散算出手段301は、入力画像データの各画素について、例えば、その画素を中心としたN×N画素の小ブロック内の画素値の分散を算出する。N=3としたときの分散(bunsan)は次式により算出される。
Figure 0004424672
式中、xは画素値、aveは3×3画素ブロック内の画素値の平均である。なお、分散を算出するブロックサイズはこれに限らない。
画素選択部302は、注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、分散算出手段301により算出された分散が所定の閾値ε以下の画素を選択し、選択結果を平滑化フィルタ部303に通知する。
平滑化フィルタ部303は、入力画像データに対し平滑化フィルタをかけるものであり、ここでは、入力画像データの注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内における画素選択手段302で選択された画素の画素値の平均値を求める。なお、平滑化フィルタ部303において、3×3画素の小ブロック内の分散が閾値ε以下の画素の画素値に重み係数を乗じた値を加算し、その値の総和を、エッジ量が閾値ε以下の画素の重み係数の和で除した値を求めるようにしてもよい。また、平滑化フィルタのサイズは3×3画素に限らない。
画素選択部302は、急峻なエッジまわりのリンギングのような弱いエッジの抽出手段に相当し、注目画素がリンギングのような弱いエッジに対応する場合にはその近傍画素の多くが選択される結果、リンギングのような弱いエッジは平滑化フィルタ部303で平滑化される。換言すれば、そのような画素選択及び平滑化が行われるように閾値εが選ばれる。
ここまでの説明から理解されるように、本実施例に係るフィルタ処理部111は、いわゆるεフィルタの一種であり、画像中の真のエッジを保存しつつ、急峻なエッジのまわりに発生する擬似エッジ(リンギング)のような弱い(微細な)エッジの除去を行うことができる。
本実施例に係るフィルタ処理部111は、ハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用してプログラムにより実現することも可能である。後者の実現形態について図12のフローチャートを参照して説明する。
図12のステップ310〜312は分散算出部301に対応する処理部分であり、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより、注目画素を順次移動させながら分散が算出される。算出された各画素の分散のデータはコンピュータのメモリに一時的に保存される。
ステップ313〜320は画素選択部302と平滑化フィルタ部302に相当する処理部分である。この処理部分では、入力画像データより1の画素を注目画素に選び、注目画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、分散b(i,j)が閾値ε以下の画素を見つけ、その個数Tと、それら画素の画素値の合計X(i,j)を求め、X(i,j)をTで除することにより注目画素に対するフィルタ処理結果Y(i,j)を求める。この処理を、注目画素を最後の画素まで順次移動しながら繰り返す。フィルタ処理結果のデータはコンピュータのメモリに保存される。
[フィルタ処理部の説明(3)]
図13はフィルタ処理部111の実施例3を示すブロック図である。本実施例に係るフィルタ処理部111は分散算出部401、分散最大値算出部402、画素選択部403及び平滑化フィルタ部404から構成される。
分散算出手段401は、入力画像データの各画素について、その画素を中心としたN×N画素の小ブロック内の画素値の分散を算出する。N=3としたときの分散(bunsan)は前記(1)により算出される。
分散最大値算出手段402は、注目した画素を中心としたM×M画素の小ブロック内の各画素について算出された分散のうちの最大値を求め、これを注目画素に対する分散最大値とする処理を行う。なお、小ブロックサイズ(N×N,M×M)は、急峻なエッジと弱いエッジを適切に識別可能であれば任意に選ぶことができる。
画素選択部403は、注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、分散最大値算出手段402により算出された分散最大値が所定の閾値ε以下の画素を選択し、選択結果を平滑化フィルタ部404に通知する。
平滑化フィルタ部404は、入力画像データに対し平滑化フィルタをかけるものであり、ここでは、入力画像データの注目した画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内における画素選択手段403で選択された画素の画素値の平均値を求める。なお、平滑化フィルタ部404において、3×3画素の小ブロック内の分散最大値が閾値ε以下の画素の画素値に重み係数を乗じた値を加算し、その値の総和を、エッジ量が閾値ε以下の画素の重み係数の和で除した値を求めるようにしてもよい。また、平滑化フィルタのサイズは3×3画素に限らない。
画素選択部403は、急峻なエッジまわりのリンギングのような弱いエッジの抽出手段に相当し、注目画素がリンギングのような弱いエッジに対応する場合にはその近傍画素の多くが選択される結果、リンギングのような弱いエッジは平滑化フィルタ部404で平滑化される。換言すれば、そのような画素選択及び平滑化が行われるように閾値εが選ばれる。
ここまでの説明から理解されるように、本実施例に係るフィルタ処理部111は、いわゆるεフィルタの一種であり、画像中の真のエッジを保存しつつ、急峻なエッジのまわりに発生する擬似エッジ(リンギング)のような弱い(微細な)エッジの除去を行うことができる。また、本実施例に係るフィルタ処理部111は、請求項1,5に係る発明におけるフィルタ処理手段に相当することは明らかである。
本実施例に係るフィルタ処理部111は、ハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用してプログラムにより実現することも可能である。後者の実現形態について図14のフローチャートを参照して説明する。
図14のステップ310〜312は分散算出部401に対応する処理部分であり、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより、注目画素を順次移動させながらN×N画素の小ブロック内の画素値の分散が算出される(図15(a)参照)。この処理により、各画素の分散を画素対応に格納した分散マトリクス(図15(b)参照)がコンピュータのメモリ上に生成される。
ステップ413〜415は分散最大値算出部402に対応する処理部分であり、分散マトリクスを参照しながら、注目画素を中心としたM×M画素の小ブロック内の画素の分散の最大値を求め、これを注目画素の分散最大値とする処理が、注目画素を順次移動しながら行われる(図15(c)参照)。この処理により、各画素の分散最大値が画素対応に格納された分散最大値マトリクスがコンピュータのメモリ上に生成される。
ステップ416〜422は画素選択部403と平滑化フィルタ処理部404に相当する処理部分である。この処理部分では、入力画像データより1の画素を注目画素に選び、注目画素を中心とした例えば3×3画素の小ブロック内で、分散最大値B(i,j)が閾値ε以下の画素を見つけ、その個数Tと、それら画素の画素値の合計X(i,j)を求め、X(i,j)をTで除することにより注目画素に対するフィルタ処理結果Y(i,j)を求める。この処理を、注目画素を最後の画素まで順次移動しながら繰り返す。フィルタ処理結果のデータはコンピュータのメモリに保存される。
[出力処理部の説明]
出力処理部112はいくつかの動作モードを持ち、動作モードによって出力値決定部114の動作内容が異なる。以下、動作モード別に出力処理部112の動作について説明する。
<モード1>
このモード1の場合、出力値決定部114は、注目画素の輝度値が所定値より小さいときにはフィルタ処理部111により処理後の画素値を、輝度値がその所定値以上のときには入力画像データの画素値(フィルタ処理前の画素値)を、注目画素の出力値として選択し出力する。すなわち、モード1で動作する出力処理部112は請求項2の発明に係る出力処理手段に相当する。
図16に注目画素の輝度値と出力値の選択の関係を例示する。この例では、輝度値が64未満ならばフィルタ処理後の画素値が選択され、64以上ならばフィルタ処理前の画素値が選択される。このモード1では、出力値選択の輝度閾値(図16では64)を適切に選ぶことにより、入力画像データのダーク部より少し明るい画素に対しフィルタ処理を非適用としてダーク部における奥行き感を保存することができる。
このモード1の動作をする出力処理部112はハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用しプログラムにより実現することもできる。後者の実施形態について図17を参照して説明する。
図17に示す処理は注目画素を順次移動させながら入力画像データの全画素に対して繰り返される。ステップ500で、コンピュータのメモリ上の入力画像データより注目画素の輝度Y(i,j)を算出する。次のステップ501で、その輝度Y(i,j)が所定値th1(ただしth1>0)より小さいか判定し、そうであればステップ502でコンピュータのメモリに保存されているフィルタ処理後の注目画素の画素値を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込み、そうでなければステップ503でメモリに保存されている入力画像データの注目画素の画素値(フィルタ処理前の画素値)を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込む。
<モード2>
このモード2の場合、出力値決定部114は、注目画素の輝度値が所定値より大きいときにはフィルタ処理部111により処理後の画素値を、輝度値がその所定値以下のときにはフィルタ処理前の画素値を、注目画素の出力値として選択し出力する。すなわち、モード2で動作する出力処理部112は請求項3の発明に係る出力処理手段に相当する。
図18に注目画素の輝度値と出力値選択の関係を例示する。この例では、輝度値が192より大きいならばフィルタ処理後の画素値が選択され、192以下ならばフィルタ処理前の画素値が選択される。このモード2では、出力値選択の輝度閾値(図16では192)を適切に選ぶことにより、入力画像データのハイライト部より少し暗い画素に対しフィルタ処理を非適用としてハイライト部における奥行き感を保存することができる。
このモード2の動作をする出力処理部112はハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用しプログラムにより実現することもできる。後者の実施形態について図19を参照して説明する。
図19に示す処理は注目画素を順次移動させながら入力画像データの全画素に対して繰り返される。ステップ600で、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより注目画素の輝度Y(i,j)を算出する。次のステップ601で注目画素の輝度Y(i,j)が所定値th3(ただしth3>0)より大きいか判定し、そうであればステップ602でメモリに保存されている入力画像データの注目画素の画素値(フィルタ処理前の画素値)を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込み、そうでなければステップ603でメモリに保存されているフィルタ処理後の注目画素の画素値を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込む。
<モード3>
このモード3の場合、出力値決定部114は、注目画素の輝度値が所定値th1より小さいか又は所定値th3より大きいか(ただしth3>th1>0)の判定を行い、判定条件を満たすときにはフィルタ処理部111により処理後の画素値を、判定条件を満たさないときにはフィルタ処理前の画素値を、注目画素の出力値として選択し出力する。すなわち、モード3で動作する出力処理部112は請求項4の発明に係る出力処理手段に相当する。
図20に注目画素の輝度値と出力値選択の関係を例示する。この例では、輝度値が64未満又は192より大きいときにフィルタ処理後の画素値が選択され、それ以外ならばフィルタ処理前の画素値が選択される。このモード3では、出力値選択の輝度閾値(図16では64と192)を適切に選ぶことにより、入力画像データのダーク部より少し明るい画素及びハイライト部より少し暗い画素に対しフィルタ処理を非適用とし、ダーク部における奥行き感及びハイライト部における奥行き感を保存することができる。
このモード3の動作をする出力処理部112はハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用しプログラムにより実現することもできる。後者の実施形態について図21を参照して説明する。
図21に示す処理は注目画素を順次移動させながら入力画像データの全画素に対して繰り返される。ステップ700で、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより注目画素の輝度Y(i,j)を算出する。次のステップ701で注目画素の輝度Y(i,j)が所定値th1(ただしth1>0)より小さいか又は所定値th3(ただしth3>th1>0)より大きいか判定し、そうであればステップ702でメモリに保存されているフィルタ処理後の注目画素の画素値を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込み、そうでなければステップ703でメモリに保存されている入力画像データの注目画素の画素値(フィルタ処理前の画素値)を出力値として選択しメモリの出力画像データ記憶域へ書き込む。
<モード4>
このモード4及び後記モード5においては、出力値決定部114は、注目画素の輝度値に応じて制御した重み付けの割合でフィルタ処理後の画素値とフィルタ処理前の画素値とを補間することにより出力値を決定する。前記モード1,2,3の場合、輝度閾値(図16の例では64、図18の例では192,図20の例では64と192)の近傍輝度において奥行き感が残ったり消えたりする混在現象が現れる可能性があるが、モード4,5のように補間により出力値を決定することにより、そのような混在現象の発生を防止し不自然さなく奥行き感を保存することができる。
このモード4においては、例えば図22に示すように、注目画素の輝度値が所定の閾値th2(この例では128)のときにフィルタ処理前の画素値の重み付けの割合を100%とし、輝度値が所定の閾値th2より小さくなるにつれ又は大きくなるにつれてフィルタ処理後の画素値の重み付けの割合を徐々に大きくし、輝度値が0又は255のときにフィルタ処理後の画素値の重み付けの割合を100%とする線形補間により出力値を決定する。これを計算式で表すならば、輝度値が所定の閾値th2より小さいときには、
出力値=(フィルタ処理後画素値−フィルタ処理前画素値)×(輝度値−th2)
÷(−th2)+フィルタ処理前画素値 (2)式
により出力値を算出し、輝度値がth2以上のときには
出力値=(フィルタ処理後画素値−フィルタ処理前画素値)×(輝度値−th2)
÷(255−th2)+フィルタ処理前画素値 (3)式
により出力値を算出する。
以上から明らかなように、このモード4で動作する出力処理部112は請求項6の発明に係る出力処理手段に相当する。
このようなモード4の動作をする出力処理部112はハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用しプログラムにより実現することもできる。後者の実施形態について図23を参照して説明する。
図23に示す処理は注目画素を順次移動させながら入力画像データの全画素に対して繰り返される。ステップ800で、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより注目画素の輝度Y(i,j)を算出する。次のステップ801で注目画素の輝度Y(i,j)が所定値th2(ただしth2>0)より小さいか判定し、そうであればステップ802でメモリに保存されているフィルタ処理後の注目画素の画素値及びメモリに保存されている入力画像データの画素値(フィルタ処理前の画素値)を用いて前記(2)式により出力値を算出し、それをメモリの出力画像データ記憶域へ書き込み、そうでなければステップ803でフィルタ処理後の画素値及びフィルタ処理前の画素値を用いて前記(3)式により出力値を算出し、それをメモリの出力画像データ記憶域へ書き込む。
なお、ここでは一次関数による線形補間を用いたが、奥行き感の保存に有効であれば、補間関数として多次関数、指数関数、三角関数などを用いる補間方法を採用することも可能である。
<モード5>
このモード5においては、出力値決定部114は、例えば図24に示すように、注目画素の輝度値が64(th1)以上、192(th3)以下の範囲では、輝度値に応じて制御した重み付けの割合でフィルタ処理後の画素値とフィルタ処理前の画素値との補間により出力値を決定する。この重み付けの割合の制御は、図24に示す例では、輝度値が128(th2)のときにフィルタ処理前の画素値の重み付けの割合を100%、輝度値が64又は192のときにフィルタ処理後の画素値の重み付けを100%とし、輝度値が128より小さくなるにつれて又は128より大きくなるにつれてフィルタ処理後の画素値の重み付けの割合を徐々に大きくする。これを数式で表せば、輝度値がth2より小さいときには、
出力値=(フィルタ処理後画素値−フィルタ処理前画素値)×(輝度値−th2)
÷(th2−th1)+フィルタ処理前画素値 (4)式
により出力値を算出し、輝度値がth2以上のときには
出力値=(フィルタ処理後画素値−フィルタ処理前画素値)×(輝度値−th2)
÷(th3−th2)+フィルタ処理前画素値 (5)式
により出力値を算出する。
一方、輝度値が64〜102の範囲から外れているときには、フィルタ処理後の画素値をそのまま出力値とする。
このような出力値決定方法によれば、前記モード1,2,3におけるような輝度閾値の近傍輝度において奥行き感が残ったり消えたりする混在現象の発生を防止し、不自然さなく奥行き感を保存することができる。
以上から明らかなように、このモード5で動作する出力処理部112は請求項7の発明に係る出力処理手段に相当する。
このようなモード5の動作をする出力処理部112はハードウェアによって容易に実現可能であるが、CPUとメモリなどから構成されるコンピュータを利用しプログラムにより実現することもできる。後者の実施形態について図25を参照して説明する。
図25に示す処理は注目画素を順次移動させながら入力画像データの全画素に対して繰り返される。ステップ900で、コンピュータのメモリに保存されている入力画像データより注目画素の輝度Y(i,j)を算出する。次のステップ901で注目画素の輝度Y(i,j)が所定値th1(ただしth1>0)より小さいか又は所定値th3(ただしth3>th1>0)より大きいか判定し、そうであればステップ902でメモリに保存されているフィルタ処理後の注目画素の画素値を出力値としてメモリの出力画像データ記憶域に書き込む。
輝度が所定値th1以上、所定値th3以下のときには、ステップ903で輝度は所定値th2(ただしth3>th2>th1>0)より小さいか判定され、そうならばステップ904で注目画素のフィルタ処理後の画素値とフィルタ処理前の画素値を用いて前記(4)式により出力値を算出し、それをメモリの出力画像データ記憶域に書き込む。輝度が所定値th2以上ならば、ステップ905で注目画素のフィルタ処理後の画素値とフィルタ処理前の画素値を用いて前記(5)式により出力を算出し、それをメモリの出力画像データ記憶域に書き込む。
なお、ここでは一次関数による線形補間を用いたが、奥行き感の保存に有効であれば、補間関数として多次関数、指数関数、三角関数などを用いる補間方法を採用することも可能である。
以上に説明した図10,図12又は図14のフローチャートに示すような手順によりフィルタ処理部111としてコンピュータを機能させ、図17,図19,図21,図23又は図25のフローチャートに示すような手順により出力処理部112としてコンピュータを機能させるプログラムは請求項10〜16に係る発明の実施例に相当し、そのようなプログラムが記録された磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体記憶素子等のコンピュータが読み取り可能な各種情報記録(記憶)媒体は請求項17に係る発明の実施例に相当することは明らかである。また、以上の画像処理装置についての説明は、請求項8,9に係る発明の実施例の説明でもあることは明らかである。
ロスレス圧縮の場合に擬似エッジ(リンギング)が発生しないことを説明するための図である。 高圧縮率のロシー圧縮の場合における擬似エッジ(リンギング)の発生を説明するための図である。 JPEG2000の圧縮処理の概要を説明するためのブロック図である。 JPEG2000における画像、タイル、プリシンクト、コードブロックの関係を説明するための図である。 JPEG2000のレイヤ構造の一例を示す図である。 図5に示したレイヤ構造におけるパケットの例を示す図である。 本発明の実施の形態を説明するためのブロック図である。 フィルタ処理部の一実施例を示すブロック図である。 エッジ量抽フィルタの一例を示す図である。 図8のフィルタ処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 フィルタ処理部の別の実施例を示すブロック図である。 図11のフィルタ処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 フィルタ処理部の別の実施例を示すブロック図である。 図13のフィルタ処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 分散の算出及び分散の最大値の算出を説明するための図である。 出力処理部におけるモード1での出力値決定方法を説明するためのグラフである。 モード1の動作を行う出力処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 出力処理部におけるモード2での出力値決定方法を説明するためのグラフである。 モード2の動作を行う出力処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 出力処理部におけるモード3での出力値決定方法を説明するためのグラフである。 モード3の動作を行う出力処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 出力処理部におけるモード4での出力値決定方法を説明するためのグラフである。 モード4の動作を行う出力処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。 出力処理部におけるモード5での出力値決定方法を説明するためのグラフである。 モード5の動作を行う出力処理部をコンピュータ上でプログラムにより実現する態様を説明するためのフローチャートである。
100 伸長装置
110 画像処理装置
111 フィルタ処理部
112 出力処理部
113 明暗検出部
114 出力値決定部
201 エッジ量算出部
202 画素選択部
203 平滑化フィルタ部
301 分散算出部
302 画素選択部
303 平滑化フィルタ部
401 分散算出部
402 分散最大値算出部
403 画素選択部
404 平滑化フィルタ部

Claims (17)

  1. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段と、
    前記入力画像データの各画素の明るさ応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段と
    を有することを特徴する画像処理装置。
  2. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1(ただしth1>0)より小さいとき及び所定値th2(ただしth2>th1>0)より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段と、
    前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理手段と
    を有することを特徴する画像処理装置。
  6. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくすることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1以上(ただしth1>0)、所定値th3以下(ただしth3>th1>0)の範囲ならば、前記明るさが所定値th2(ただしth3>th2>th1>0)より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくして前記フィルタ処理手段による処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力し、前記入力画像データの各画素の明るさが前記所定値th1より小さいとき及び前記所定値th3より大きいときに前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を当該画素の出力値として出力することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  8. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する工程と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する工程と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける工程とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理工程と、
    前記入力画像データの各画素の明るさに応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理工程により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択し出力する出力処理工程と
    を有することを特徴する画像処理方法。
  9. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する工程と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する工程と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける工程とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理工程と、
    前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理工程により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理工程と
    を有することを特徴する画像処理方法。
  10. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、
    前記入力画像データの各画素の明るさ応じて、当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値又は前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  11. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、
    前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択する出力処理手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  12. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、
    前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  13. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、
    前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1(ただしth1>0)より小さいとき及び所定値th2(ただしth2>th1>0)より大きいときに当該画素の出力値として前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を選択して出力し、それ以外のときに当該画素の出力値として前記入力画像データの画素値を選択して出力する出力処理手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  14. 入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素値の分散を算出する手段と、前記入力画像データの各画素について、それを含む小ブロック内の画素について算出された分散の最大値を算出する手段と、前記入力画像データの各画素に対し、所定の値より小さい分散の最大値が算出された近傍画素を用いて平滑化フィルタをかける手段とからなる、前記入力画像データに対し急峻なエッジを保存しつつ弱いエッジを平滑化するためのフィルタ処理を施すフィルタ処理手段、
    前記入力画像データの各画素の明るさに応じて制御した重み付けの割合で、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力する出力処理手段
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
  15. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて、前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくすることを特徴とする請求項14記載のプログラム。
  16. 前記出力処理手段は、前記入力画像データの各画素の明るさが所定値th1以上(ただしth1>0)、所定値th3以下(ただしth3>th1>0)の範囲ならば、前記明るさが所定値th2(ただしth3>th2>th1>0)より小さくなるにつれて又は大きくなるにつれて前記フィルタ処理手段により処理後の画素値に対する重み付けの割合を徐々に大きくして前記フィルタ処理手段による処理後の画素値と前記入力画像データの画素値とを補間した値を当該画素の出力値として出力し、前記入力画像データの各画素の明るさが前記所定値th1より小さいとき及び前記所定値th3より大きいときに前記フィルタ処理手段により処理後の画素値を当該画素の出力値として出力することを特徴とする請求項14記載のプログラム。
  17. 請求項10乃至16のいずれか1項記載のプログラムが記録された、コンピュータが読み取り可能な情報記録媒体。
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