JP4424667B2 - 紫外線透過量測定用シート、紫外線透過量測定装置及び、当該シートを用いた紫外線透過性の測定方法 - Google Patents

紫外線透過量測定用シート、紫外線透過量測定装置及び、当該シートを用いた紫外線透過性の測定方法 Download PDF

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本発明は、評価対象物である被試験体(一般には布)の紫外線透過性を測定するのに使用されるシート体(紫外線透過量測定用シート)、当該シートが紫外線非透過性の材質よりなる封筒体の中に収容された紫外線透過量測定装置、並びに当該シートを用いた紫外線透過性の測定方法に関するものである。
これまでに、紫外線の量を測定する装置や方法が数多く提案されてきており、紫外線を受けることにより発色したり退色したりする材料も種々知られている。しかしながら、これまでに知られている紫外線照射によって色調が変化する色素は、直接紫外線を受けて変色を起こすのに適したものであるために、布帛状の試験体の表面側から裏面側へ透過する紫外線量を測定するのには不適であった。
透過する紫外線の量を測定する装置としては、例えば下記の特許文献1〜3に記載されているものが挙げられるが、これら特許文献1〜3に記載される装置はいずれも受光部で紫外線の照度を機械的に測定するために装置が高価であり、又、簡単に測定が行えるものではなかった。
特開平5−248944号公報 特開平5−248945号公報 特開2002−296180号公報
本発明は、上述の問題点を解決し、布帛状の被試験体の紫外線透過性を簡単に測定・評価可能なシート体を提供することを課題とする。また、本発明は、このようなシート体を用いることによって各種の布帛状被試験体の紫外線透過性を簡単に評価することが可能な装置及び方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するための本発明の紫外線透過量測定用シートは、被試験体の紫外線透過性を測定するのに使用されるシート体で、当該シート体を構成するシート状基材が、紫外線カーボンアーク灯光照射20時間後における耐光性がJIS L 0842に規定されるブルースケール1級以下である染料を用いて染色されており、前記染料がC.I.モーダントレッド7、C.I.モーダントバイオレット1、C.I.モーダントブルー1、C.I.モーダントブルー17、C.I.モーダントブラック1、C.I.モーダントブラック9、C.I.モーダントブラック11、C.I.モーダントブルー29、C.I.モーダントブルー3、C.I.モーダントグリーン17、C.I.モーダントグリーン28から成るグループより選ばれたものであり、当該染料が、媒染を行なうことなく前記シート状基材に染着されていることを特徴とする。
又、本発明は、上記の特徴を有した紫外線透過量測定用シートにおいて、前記シート状基材が、ナイロン織物、カチオン化綿織物、麻織物、レーヨン織物、皮革、ウール織物、シルク織物および紙から成るグループより選ばれたものであることを特徴とするものである。
又、本発明は、上述の紫外線透過量測定用シートが、紫外線非透過性の材質よりなる封筒体の中に収容されており、当該封筒体に一方の面に、少なくとも1つの紫外線照射用開孔が設けられていることを特徴とする紫外線透過量測定装置でもある。
又、本発明は、上記の特徴を有した紫外線透過量測定装置において、前記紫外線透過量測定用シートの表面に、透明性を有する材質より成るシート体(透明性シート体)が積層された構造であることを特徴とするものでもある。
更に本発明は、紫外線透過量を測定することが可能な紫外線透過量測定用シートを用いて、被試験体の紫外線透過性を測定する方法で、当該方法が、下記の工程A〜C:
工程A:前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線透過量測定用シートを準備する工程、
工程B:前記紫外線透過量測定用シートの表面に被試験体を密接させて積層し、前記被試験体の表面に紫外線照射部と紫外線非照射部が形成される状態で紫外線を照射する工程、及び、
工程C:前記工程Bにて紫外線照射された後の紫外線透過量測定用シートにおける紫外線照射部と紫外線非照射部との色差から、前記被試験体の紫外線透過性を評価する工程
を含むことを特徴とするものでもある。
又、本発明は、上記の特徴を有した紫外線透過量測定方法における工程Bにおいて、前記紫外線透過量測定用シートの表面に、透明性を有する材質より成るシート体を積層させてから前記被試験体を積層することを特徴とするものでもある。
本発明の紫外線透過量測定用シートは、布帛状の被試験体の紫外線透過性を簡単に測定評価するのに好適である。また、このようなシート体を用いた本発明の方法により、高価な測定機器を用いなくても、各種の布帛状被試験体の紫外線透過性を簡単に評価することができる。更に、上記紫外線透過量測定用シートの表面に、ポリエチレンフィルムやガラス板などの透明性を有するシート体を積層することによって、このようなシート体を積層しない場合に比べて紫外線透過量の測定感度を高めることができ、短時間での紫外線透過量の評価・測定に適したものとなる。
まず、本発明の紫外線透過量測定用シートに使用される染料について説明する。本発明において使用される染料は、紫外線カーボンアーク灯光照射20時間後における耐光性がJIS L 0842に規定されるブルースケール1級以下であるものであり、このような染料としては、酸性媒染染料の中で構造中に−N=N−(アゾ基)を有するものが使用でき、代表的にはC.I.モーダントレッド7、C.I.モーダントバイオレット1、C.I.モーダントブルー1、C.I.モーダントブルー17、C.I.モーダントブラック1、C.I.モーダントブラック9、C.I.モーダントブラック11、C.I.モーダントブルー29、C.I.モーダントブルー3、C.I.モーダントグリーン17、C.I.モーダントグリーン28が挙げられ、特にC.I.モーダントグリーン17が好ましいが、トリフェノールメタン等も使用できる。尚、本発明に最も適したC.I.モーダントグリーン17は、モルダントグリーンF(三井東圧化学製)、サンクロミングリーンLG conc.(住化ケムテックス製)、モルダントグリーン501(山田化学製)として市販されているものが利用でき、その特性を応用して種々の紫外線測定が簡単に安価でできる。
そして、本発明では、上記のような酸性媒染染料を媒染せずに、金属と反応させることなくシート状基材に染着させる。本発明では、このようにして媒染処理を行わないこと(未媒染)によって、紫外線照射に対しての適度な変色性が得られ、また、同じ染料を使用した場合であってもシート状基材の材質を選択することにより、短時間紫外線照射測定用シートとすることも、長時間紫外線照射測定用シートとすることもできる。即ち、短時間紫外線照射測定用として適したシート状基材としては、ナイロン織物(6‐ナイロン織物、6,6‐ナイロン織物)、カチオン化綿織物、麻織物、レーヨン織物、皮革等が挙げられ、一般的なキセノンフェードメータ(紫外線耐光試験機、スガ試験機製)での紫外線照射時間10分〜180分で段階的に変色する。この中で、短時間紫外線照射用として最も適したシート状基材はナイロン織物である。一方、長時間紫外線照射測定用として適したシート状基材としては、ウール織物、シルク織物、紙等が挙げられ、同じ染料を媒染することなく使用した場合であっても、上記フェードメータでの紫外線照射時間が180分〜900分で段階的に変色するものとなる。
このようなシート状基材に前記染料を染着させて得られた本発明の紫外線透過量測定用シートは、布帛状の被試験体、例えば布地の衣料、カーテン等を透過する紫外線の量を短時間に測定でき、ガラス、合成樹脂(フィルム、波板)の紫外線透過量測定も同様に可能である。又、本発明の紫外線透過量測定用シートを用いて、各種物体からの紫外線反射量を測定することも可能であり、例えば壁や道路、雪、雲等の紫外線の反射測定にも応用でき、植物の葉や花の紫外線透過性の測定も可能である。
次に、本発明の紫外線透過量測定装置について説明する。本発明の紫外線透過量測定装置は、前述の紫外線透過量測定用シートが、紫外線非透過性の材質よりなる封筒体の中に収容された形態を有するものであり、当該封筒体に一方の面には、前記シートの表面に紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるように、少なくとも1つの紫外線照射用開孔が設けられている。図1は、本発明の紫外線透過量測定装置の一例を示す外観図で、(a)は、紫外線照射用開孔3が設けられた面を見た時の図であり、(b)は、その反対側の面を見た時の図である。
図1(a)及び(b)に示されるように、本発明の紫外線透過量測定装置にあっては、前述の染料を用いて染着された紫外線透過量測定用シート1が、紫外線非透過性の材質よりなる封筒体2の中に収容されており、この際、この封筒体2に一方の面には、シート1の表面に紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるように、少なくとも1つの紫外線照射用開孔3が設けられている。図1には、円形の紫外線照射用開孔3が1つ設けられているものが例示されているが、開孔3の数や形状はこれに限定されるものではなく、紫外線照射部と紫外線非照射部の間の色差が判別できれば良い。又、封筒体2を構成する材質についても、紫外線透過量測定用シート1の表面に紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるように、紫外線を通さず、簡単に装着できるものであれば良く、例えば紙、布、フィルム、合成樹脂、皮、金属等などが挙げられる。尚、図1に例示した紫外線透過量測定装置における封筒体2は紙製であり、紫外線透過量測定用シート1を横方向から挿脱できるように糊付け部4が設けられいる。
図2(a)は、図1に例示した本発明の紫外線透過量測定装置の紫外線透過量測定用シート1を横方向(図面の右側方向)へ引き抜いた後の封筒体2の外観を示す図であり、(b)は、引き抜かれた紫外線透過量測定用シート1の外観を示す図である。
本発明の紫外線透過量測定装置の好ましい一例は、小型封筒の表に紫外線照射用開孔が設けられた黒色の測定器で、測定目的により封筒及び開孔の大きさは自由にできるが、スタンダード品としては10cm×6.5cmの黒色紙製封筒の表面に内径2cm程度の穴を設け、この封筒の中に10cm×3.5cmの大きさのセンサー台紙(前述の染料を用いて例えば紙を染色したもの)を挿入したものが挙げられる(図1及び図2参照)。このような装置を使用する際には、測定時にセンサー面が封筒の表面側を向くようにして使用し、測定終了時にセンサー台紙を引き抜いてセンサー面が裏面側を向くようにして封筒内に挿入し、紫外線が照射されないようにするが、本発明の紫外線量測定器は、このような形態のものに限定されるものではない。
尚、本発明の紫外線透過量測定装置は、測定シートの紫外線測定感度を高めるために、紫外線透過量測定用シートの表面側に、透明性を有する材質より成るシート体が積層され構造であっても良く、図3(a)(b)には、本発明の紫外線透過量測定装置の一例として、封筒体2の開口3側に透明性シート体5が位置するようにして、紫外線透過量測定用シート1と透明性シート体5が積層された状態で封筒体2の中に入れられた構造を有するもの((a)が正面図、(b)は右側側方から見た時の層構成を示す概略図)を例示したが、このような形態に限定されるものではなく、図1に記載される測定装置が透明性を有する材質よりなる袋体内に入れられた構造であっても良い。
本発明において、測定シートの紫外線測定感度を高めるのに適した透明シート体としては、例えば市販の無色のポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム、セロハンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム等が挙げられ、ガラス板を使用することも可能である。
本発明では、(被試験布帛/紫外線透過量測定用シート)積層物の被試験布帛側から紫外線を照射した場合よりも、(被試験布帛/透明性シート体/紫外線透過量測定用シート)積層物の被試験布帛側から紫外線を照射した場合の方が、紫外線透過量測定用シートの変色度合いが大きくなり、これによって、短時間で感度良く被試験布帛の紫外線透過性を測定・評価することができる。
前述の紫外線透過量測定用シート及び紫外線透過量測定装置を用いて被試験体の紫外線透過性を測定する本発明の方法は下記の工程A〜Cを含み、第1の工程Aにおいては、前述の紫外線透過量測定用シートを準備する。例えば、短時間紫外線照射用のシートを製造するには、前述の、紫外線カーボンアーク灯光照射20時間後における耐光性がJIS L 0842に規定されるブルースケール1級以下である酸性媒染染料(例えばC.I.モーダントグリーン17)と、硫酸アンモニウム及び界面活性剤を含む染色浴中にナイロンタフタを常温にて浸漬し、その後、徐々に昇温を行い、一定時間この温度を保持し、その後、常温まで冷却し、水洗、乾燥させる。この際、媒染は行わず、染色浴中の染料濃度は、紫外線の影響性を重視し、極淡色となるように、0.05〜0.2%owf、好ましくは0.1%owf前後であることが好ましい。
そして、第2の工程Bにおいては、前記工程Aで得られた紫外線透過量測定用シートの表面に、紫外線透過量を測定する対象物である被試験体を密接させた状態で積層し、この被試験体の表面に、フェードメータなどを用いて、紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるようにして紫外線を照射する。このときの紫外線照射時間は、被試験体の紫外線透過性と、紫外線透過量測定用シートの紫外線感度によって適宜選択されることになる。本発明では、この工程Bにおいて、紫外線透過量測定用シートと被試験体との間に、前述の透明性を有する材質より成るシート体を密着させた状態で積層させることが好ましく、このような積層状態で、紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるようにして紫外線を照射することにより、透明性シート体を積層しない場合よりも短時間にて、被試験布帛の紫外線透過性を測定・評価することが可能になる。
最後に第3の工程Cにおいては、前記工程Bにて紫外線照射された後の紫外線透過量測定用シートにおける紫外線照射部と紫外線非照射部との色差から、被試験体の紫外線透過性を評価する。この際、紫外線照射部と紫外線非照射部との色差は、目視により評価されても良いし、色測定器により機器的に評価されても良い。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例I:透明性シート体を積層しない場合の本発明の紫外線透過量測定用シートによる各種試験布帛の紫外線透過性評価実験
〔本発明の紫外線透過量測定用シートの作製方法〕
シート状基材としてナイロンタフタ(ユニチカ製)を準備し、酸性媒染染料であるSunchromine Green LG(住化ケムテックス製)0.1%owf、硫酸アンモニウム2%owf、ノニオン系界面活性剤(ノイゲンHC、第一工業製薬製)1%owfなる組成を有した染色浴中に前記ナイロンタフタを20〜30℃の温度範囲にて浸漬して徐々に98℃まで昇温し、この温度を30分間保持した後、常温まで冷却し、水洗した後、乾燥させて、本発明の紫外線透過量測定用シートを得た。
〔被試験布帛の作製方法〕
被試験布帛を製造するための染色液として、Chrome Yellow RCN(山田化学製)0.1%owf、Chrome Red GN−N(山田化学製)0.02%owf、Sunchromine Green LG(住化ケムテックス製)0.015%owfなる組成を有したものを調製し、この染色液中に、以下の表1に記載される素材の布帛をそれぞれ浸漬させ、媒染を行なわずに(実施例1〜3及び6)/又は媒染を行って(実施例4及び5)取り出し、水洗、乾燥させ、各被試験布帛を得た。
〔紫外線照射試験方法〕
前記により得た紫外線透過量測定用シートの表面に、前記の被試験布帛を2枚重ねにして積層し、紫外線照射部と紫外線非照射部が形成されるようにしてフェードメータ(スガ試験機製)を用いて被試験布帛側から120時間紫外線を照射した。
そして、紫外線照射後における2枚の被試験布帛のうちの下側に位置する布帛と、紫外線透過量測定用シートの、紫外線照射部と紫外線非照射部との色の違い(退色度合い)を目視にて評価した。尚、評価は、著しく退色の程度の大きいものを評価「1」とし、ほとんど変色のないものを「5」とし、この間の変色の程度を退色の大きいものから順に「2」、「3」、「4」として、全体で5つの区分に分類した。
この結果を以下の表1に示す。
Figure 0004424667
上記表1の結果から、本発明の紫外線透過量測定用シートは、紫外線透過性の異なる各種布帛の紫外線透過性能を評価するのに適しており、紫外線透過性の程度に応じて敏感に色変化を起こすことが確認された。
又、シート状基材としてウール織物を用い、前述の紫外線透過量測定用シートの作製方法に従って本発明の紫外線透過量測定用シートを作製し、これを用いてフェードメータで720分間、紫外線照射を行ったところ、上記表1と同じ順序で紫外線透過量測定用シートの退色(変色)が生じ、退色の程度を比較することによって、被試験体(各種布帛)の紫外線透過性を簡単に測定・評価することが可能であった。
実施例II:透明性シート体を積層した場合と積層しない場合の、本発明の紫外線透過量測定用シートによるナイロン染色織物の紫外線透過性比較実験
Sunchromine Green LG(住化ケムテックス製)1gを50〜60℃の温水約100ccに溶解させ、得られた液に水(水道水)を添加して全体を700ccとし、得られた染色液に市販の画用紙を約30秒間浸漬させた後、取り出し、紫外線の当たらない場所で常温にて乾燥させ、本発明の紫外線透過量測定用シートを作製した。又、被試験布帛については、実施例3におけるナイロン織物被試験布帛を使用し、透明シート体としては、市販の無色ポリエチレンフィルム(厚さ:40μm)を準備した。
上記の被試験布帛/透明性シート体/紫外線透過量測定用シートの積層構造を有した本発明の紫外線透過量測定装置と、上記の被試験布帛/紫外線透過量測定用シートの積層構造を有した測定装置を作製し、10〜150分間の日光照射による測定用シートの変色度合いを上記実施例Iと同様の評価基準にて評価した。その結果を以下の表2に示す。
Figure 0004424667
上記表2の結果から、紫外線透過量測定用シートの上面に透明性シート体(無色ポリエチレンフィルム)を積層した構造の本発明の紫外線透過量測定装置は、透明性シート体が積層されていない測定装置よりも紫外線照射による測定用シートの変色度合いが大きく、上記実施例IIで使用したナイロン染色織物だけでなく、紫外線を透過しにくい各種織物(例えばコバルト媒染シルク織物、コバルト媒染ナイロン織物、ウール織物など)の紫外線透過性を短時間にて高感度で測定・評価するのに適していることが確認された。
本発明の紫外線透過量測定装置の一例を示す外観図で、(a)は、紫外線照射用開孔3が設けられた面を見た時の図であり、(b)は、その反対側の面を見た時の図である。 (a)は、図1に例示した本発明の紫外線透過量測定装置の紫外線透過量測定用シート1を横方向(図面の右側方向)へ引き抜いた後の封筒体2の外観を示す図であり、(b)は、引き抜かれた紫外線透過量測定用シート1の外観を示す図である。 紫外線透過量測定用シート1の表面側に、透明性を有する材質より成るシート体5が積層された状態で封筒体2の中に入れられた構造の本発明の紫外線透過量測定装置の一例を示す図であり、(a)が正面図で、(b)は側方から見た時の概略図である。
符号の説明
1 紫外線透過量測定用シート(紫外線透過センサー)
2 封筒体
3 紫外線照射用開孔
4 糊付け部
5 透明性シート体(透明カバーフィルム)

Claims (6)

  1. 被試験体の紫外線透過性を測定するのに使用されるシート体であって、当該シート体を構成するシート状基材が、紫外線カーボンアーク灯光照射20時間後における耐光性がJIS L 0842に規定されるブルースケール1級以下である染料を用いて染色されており、前記染料がC.I.モーダントレッド7、C.I.モーダントバイオレット1、C.I.モーダントブルー1、C.I.モーダントブルー17、C.I.モーダントブラック1、C.I.モーダントブラック9、C.I.モーダントブラック11、C.I.モーダントブルー29、C.I.モーダントブルー3、C.I.モーダントグリーン17、C.I.モーダントグリーン28から成るグループより選ばれたものであり、当該染料が、媒染を行なうことなく前記シート状基材に染着されていることを特徴とする紫外線透過量測定用シート。
  2. 前記シート状基材が、ナイロン織物、カチオン化綿織物、麻織物、レーヨン織物、皮革、ウール織物、シルク織物および紙から成るグループより選ばれたものであることを特徴とする請求項1記載の紫外線透過量測定用シート。
  3. 前記請求項1又は2に記載の紫外線透過量測定用シートが、紫外線非透過性の材質よりなる封筒体の中に収容されており、当該封筒体に一方の面に、少なくとも1つの紫外線照射用開孔が設けられていることを特徴とする紫外線透過量測定装置。
  4. 前記紫外線透過量測定用シートの表面側に、透明性を有する材質より成るシート体が積層された構造であることを特徴とする請求項3記載の紫外線透過量測定装置。
  5. 紫外線透過量を測定することが可能な紫外線透過量測定用シートを用いて、被試験体の紫外線透過性を測定する方法であって、当該方法が、以下の工程A〜C:
    工程A:前記請求項1又は2に記載の紫外線透過量測定用シートを準備する工程、
    工程B:前記紫外線透過量測定用シートの表面に被試験体を密接させて積層し、前記被試験体の表面に紫外線照射部と紫外線非照射部が形成される状態で紫外線を照射する工程、及び、
    工程C:前記工程Bにて紫外線照射された後の紫外線透過量測定用シートにおける紫外線照射部と紫外線非照射部との色差から、前記被試験体の紫外線透過性を評価する工程
    を含むことを特徴とする紫外線透過性の測定方法。
  6. 前記工程Bにおいて、前記紫外線透過量測定用シートの表面に、透明性を有する材質より成るシート体を積層させてから前記被試験体を積層することを特徴とする請求項5記載の紫外線透過性の測定方法。
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