JP4424478B2 - 記録装置、データ生成プログラム - Google Patents

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本発明は、被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、ノズルを駆動して記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、主走査駆動手段、副走査駆動手段、及びヘッド駆動手段を制御して、記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録制御装置とを備えた記録装置に関する。
記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行するインクジェット式記録装置等の記録装置が公知である。このような記録装置において、普通紙やいわゆるインクジェット紙等の被記録材にデジタル画像を記録する場合には、まず、RGBデータをYMCデータに色変換した後、2値化処理を行って2値化されたYMCデータに変換して記録装置用の記録データが生成される。このデータ変換処理は、一般的には記録装置に情報伝送可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置において行われ、その記録データが情報処理装置から記録装置へ転送されるが、例えば、メモリカードスロットやデジタルカメラと直接情報伝送を行う手段を備え、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を介することなくメモリカードやデジタルカメラに格納されている画像データを直接記録することが可能な機能(いわゆるダイレクトプリント機能)を備えた記録装置においては、記録装置内部において行われることになる。そして、記録装置は、その記録データに基づいて被記録材への記録を実行する。
したがって、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、又は記録装置内部において、RGBデータを2値化されたYMCデータに変換する際には、記録解像度を記録装置の記録モードに応じて設定して記録データを生成することになる。ここでの記録解像度とは、被記録材の記録面に記録ヘッドからインクを噴射することによって形成されるドット密度のことである。記録解像度が高いほどドット密度が高くなり、それによって、被記録材に記録した画像は、粒状感が少なくきめ細かい高画質な画像となる。記録解像度を低解像度に設定するとドットサイズが大きくなり、記録画像を構成するドット数が少なくなるため記録画質は粗くなってしまうが、記録データの容量が小さくなるため記録実行速度は高速になる。
一方、記録解像度を高解像度に設定するとドットサイズが小さくなり、記録画像を構成するドット数が多くなるため記録画質はきめ細かくなるが、記録データの容量が大きくなるため記録実行速度は低速になってしまう。つまり、高速に記録を実行しようとすれば記録画質が低下してしまい、高画質の記録を実行しようとすれば記録実行速度が低下してしまうことになる。そのため、一般的な記録装置は、画質を優先させた(記録実行速度は遅いが高画質)高画質記録モードと、記録実行速度を優先させた(記録画質は粗いが高速)高速記録モードとをユーザが用途に応じて使い分けるような構成を有しているものが多い。
ところで、言うまでもなく記録装置のユーザにとって最も好ましいのは、より高画質な記録をより高速に実行することができることに他ならないが、より高画質な記録を実行するための一般的な手段としては、より記録解像度の高い記録データに基づいて記録を実行することが挙げられる。しかし、記録データの記録解像度を高くすればするほど記録データのデータ容量が必然的に大きくなってしまう。そこで、例えば、近年のインクジェット式記録装置は、より高解像度の記録データ、つまり、よりデータ容量の大きい記録データに基づいて記録実行速度を低下させることなく記録を実行するために、インクジェット式記録装置内部のデータ処理能力の高速化や記録ヘッドのノズルを増加させてインク噴射能力を向上させる等、様々な技術改良がされて大幅に性能が向上している。具体的には、一般的なインクジェット式記録装置は、数年前と比較して記録ヘッドのノズル数が約2倍に増加しており、同じ時間で2倍の記録解像度の記録を実行することができ、かつ、インクジェット式記録装置内部のデータ処理能力の向上によって、記録実行時間が約1/2となるまで高速化されている。
しかし、記録ヘッドのノズル数が約2倍に増加し、かつ記録実行時間が約1/2にまで高速化すると、記録装置における単位時間当たりのデータ処理量は約4倍に増加することになる。したがって、上述したダイレクトプリント機能を備えた記録装置においては、記録装置内部のメモリに記録データを格納するため、約4倍のデータ格納容量を有するメモリを実装しなければならないことになる。そのため、近年のインクジェット式記録装置においては、インクジェット式記録装置全体のコストに対するメモリのコストが大きなウェイトを占めるようになり、メモリの容量を増加させることによって、記録装置のコストが大幅に上昇してしまうため、記録装置に実装するメモリの容量を増加させるのにはコスト面での限界があった。
また、記録装置に情報伝送可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置において、データ変換処理が行われて記録データが生成され、その記録データが情報処理装置から記録装置へ転送される場合には、情報処理装置と記録装置との間のデータ転送速度が記録装置のデータ処理速度より遅いと、より高解像度の記録データの記録を高速に実現すべく、記録装置内部のデータ処理能力の高速化や記録ヘッドのノズルを増加させる等によって記録装置の性能を向上させても、その高い性能を十分に発揮できない可能性がある。例えば、近年のインクジェット式記録装置は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置とのデータ通信インタフェースとして、高速なUSB2.0規格の通信インタフェースを備えたものが主流となりつつある。
しかし、USB2.0規格の通信インタフェースにおける実データ転送能力は、5〜6Mバイト/秒と言われており、近年のインクジェット式記録装置のデータ処理能力は、この高速なUSB2.0規格の通信インタフェースにおける実データ転送能力とほとんど変わらないレベルにまで向上している。したがって、今後さらに記録装置の性能が向上し、さらに高速で高画質な記録が可能になっても記録装置と情報処理装置とのデータ通信インタフェースがボトルネックになってしまう虞がある。
このように、より高画質な記録を実行するために、記録データの記録解像度を高くしていくと、それに比例して記録データのデータ容量も増加していくため、上述したような課題が生じ、より記録解像度の高い記録データに基づいて記録を実行することによる記録画質の向上にはある程度の限界があった。
上述した課題を解決するべく、より記録解像度の高い記録データに基づいて記録を実行すること以外の方法で記録画質を向上させることが可能な従来技術の一例としては、低解像度の記録データの記録を実行する際に記録データの記録解像度を変換して記録画質を改善する技術が公知である(例えば、特許文献1を参照)。具体的には、記録装置内部において、画像データの記録解像度を所定のデータ単位(2×2ドット)で論理演算によって約1.5倍の記録解像度(3×3ドット)に変換して記録を実行するものである。
米国特許第5327256号明細書
しかしながら、記録装置内部において画像データの記録解像度を論理演算によって変換して記録を実行すると、その論理演算によって記録装置の制御処理負荷が増加してしまうことになる。例えば、ファクシミリ等の低解像度のデータのみを扱うような記録装置においては、記録解像度を変換する論理演算による制御処理負荷の増加は比較的少ないと想定されるが、数百万画素のデジタル写真等の高解像度な画像データの記録を実行するインクジェット式記録装置等においては、記録データの記録解像度を変換する論理演算が極めて膨大になり、それによって、制御処理負荷が大幅に増加し、記録実行速度が大幅に低下してしまったり、処理能力の高い高価なマイクロプロセッサを実装しなければならなくなってコストが大幅に上昇してしまったりする虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、論理演算によって記録データの記録解像度を変換することなく、記録データの記録解像度より高い記録解像度の記録を実現して記録画質を大幅に向上させることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御して、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録制御装置とを備えた記録装置であって、前記記録制御装置は、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、同じドットデータに基づくドットを副走査方向に複数隣接させて形成して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、同じドットデータに基づくドットを副走査方向に複数隣接させて形成して記録を実行することによって、つまり、ドットサイズを小さくした同じドットを複数個、副走査方向へ隣接させて形成することによって、元の記録データの記録解像度に対して副走査方向の記録解像度を高くすることができる。副走査方向の記録解像度が高くなり、つまり、副走査方向のドット分布密度が高くなり、実際の記録データに対して小さいドットサイズでドットが形成されるので、元の記録データのドットサイズ及び記録解像度で記録を実行した場合と比較して、粒状感のより少ない高画質な記録が可能になる。
これにより、本発明の第1の態様に示した記録装置によれば、元の記録データの記録解像度に対して副走査方向の記録解像度を高めることができるので、論理演算によって記録データの記録解像度を変換することなく、記録データの記録解像度より高い記録解像度の記録を実現して記録画質を大幅に向上させることができるという作用効果が得られる。
また、記録データの記録解像度より高い記録解像度で記録を実行することができるので、データ容量の小さい低解像度の記録データで高解像度の記録を実行することが可能になる。それによって、例えば、ダイレクトプリント機能を備えた記録装置において、メモリ容量を削減できるので、記録装置のコスト削減が図れる。さらに、現在普及している通信インタフェースのままで、画質を低下させることなく記録データの転送時間を大幅に短縮することが可能になり、安価で高速な記録装置が可能になる。
本発明の第2の態様は、被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御して、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録制御装置とを備えた記録装置であって、前記記録制御装置は、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行することによって、つまり、ドットサイズを元の記録データのドットサイズより小さくした同じドットを2個、副走査方向へ隣接させて形成することによって、元の記録データの記録解像度に対して副走査方向の記録解像度を2倍に高めることができる。副走査方向の記録解像度が2倍になり、つまり、副走査方向のドット密度が2倍になり、実際の記録データのドットサイズより小さいドットが形成されるので、元の記録データのドットサイズ及び記録解像度で記録を実行した場合と比較して、粒状感のより少ない高画質な記録が可能になる。尚、より高画質な記録を実行するためにドットサイズは、元の記録データの記録解像度の2倍の記録解像度に適したドットサイズとするのが好ましい。
これにより、本発明の第2の態様に示した記録装置によれば、元の記録データの記録解像度に対して副走査方向の記録解像度を2倍に高めることができるので、論理演算によって記録データの記録解像度を変換することなく、記録データの記録解像度より高い記録解像度の記録を実現して記録画質を大幅に向上させることができるという作用効果が得られる。
また、記録データの記録解像度より高い記録解像度で記録を実行することができるので、データ容量の小さい低解像度の記録データで高解像度の記録を実行することが可能になる。それによって、例えば、ダイレクトプリント機能を備えた記録装置において、メモリ容量を削減できるので、記録装置のコスト削減が図れる。さらに、現在普及している通信インタフェースのままで、画質を低下させることなく記録データの転送時間を約半分に短縮することが可能になり、安価で高速な記録装置が可能になる。
本発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記記録制御装置は、被記録材を略均等な搬送量で搬送しつつ、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと、直後の偶数回目の主走査動作で形成するドットとが、副走査方向に隣接する位置に形成される如く、使用ノズル位置をシフトさせる、ことを特徴とした記録装置である。
元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行するということは、換言すれば、同じドットデータに基づいてインクを噴射する主走査動作を2回連続で実行して2個の同じドットを副走査方向へ隣接させて形成することである。これを仮にインクを噴射する使用ノズル位置をシフトさせることなく実行するには、奇数回目の主走査動作後の副走査駆動手段による被記録材の副走査方向への搬送量を2個のドットが副走査方向に隣接する搬送量、つまり、隣接するドット間隔分という極めて微少な搬送量としなければならないことになる。
したがって、奇数回目の主走査動作後の搬送量と偶数回目の主走査動作後の搬送量とが極端に異なることになり、それによって、副走査駆動手段の搬送誤差が均一に分散されずに副走査方向に隣接すべきドット同士の間に隙間が生じたり、ドット同士が重なってしまったりする可能性が高くなる。そのため、副走査駆動手段の搬送精度が高精度でない記録装置においては、それによって、いわゆるバンディングと呼ばれる主走査方向への目立った白スジや黒スジが生じてしまう可能性がある。
副走査駆動手段の搬送誤差の影響を最小限にするためには、奇数回目の主走査動作後の搬送量と偶数回目の主走査動作後の搬送量との差を可能な限り小さくして、奇数回目の主走査動作後の搬送量と偶数回目の主走査動作後の搬送量とが略同じ搬送量となるようにする。理想的には、搬送量が常に一定となる定則送りとするのが好ましい。それによって、副走査駆動手段の搬送誤差が均一に分散されて、上述したバンディングが生じる虞を大幅に低減させることができる。そこで、被記録材を略均等な搬送量で搬送しつつ、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと、直後の偶数回目の主走査動作で形成するドットとが、副走査方向に隣接する位置に形成されるように使用ノズル位置をシフトさせてインクを噴射する。
それによって、副走査駆動手段の搬送誤差が均一に分散されるので、副走査駆動手段の搬送精度が高精度でない記録装置において、上述したバンディングが生じる虞を低減させることができる。さらに、副走査方向の記録解像度が2倍になることによって、主走査動作間の被記録材の搬送量が略半分になるので、搬送誤差によるドットの位置ずれが低減され、バンディングが生じる虞が低減するという作用効果も得られる。
本発明の第4の態様は、前述した第3の態様において、前記記録制御装置は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数kとし、補間係数kは、使用ノズル数Nと互いに素の関係を満たす2以上N未満の偶数に設定し、かつ、P=N/(D・k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、公知のインターレース記録方式によって記録を実行する場合にも本発明の実施は可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。尚、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと同じドットを、直後の偶数回目の主走査動作で副走査方向に隣接する位置に形成するので、補間係数kを偶数に設定する必要がある。
本発明の第5の態様は、前述した第3の態様において、前記記録制御装置は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数k、主走査方向にドットが連続したラインを形成するのに要する前記主走査動作の繰り返し回数をスキャン回数sとし、前記スキャン回数sは、2以上N未満の整数に設定し、補間係数kとN/sとは、互いに素の関係を満たす2以上N未満の整数に設定し(kは偶数)、かつ、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置である。
このように、公知のFOL(フルオーバーラップ)インターレース記録方式によって記録を実行する場合にも本発明の実施は可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。尚、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと同じドットを、直後の偶数回目の主走査動作で副走査方向に隣接する位置に形成するので、補間係数kを偶数に設定する必要がある。
本発明の第6の態様は、前述した第4の態様又は第5の態様において、前記記録制御装置は、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、P・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる、ことを特徴とした記録装置である。
インターレース記録方式によって記録を実行する場合においては、使用ノズル位置のシフトを行うための使用ノズル数の制限が生じる。つまり、使用ノズル位置をシフトさせるためには、総ノズル数Mの全てのノズルを使用ノズルとすることができないだけでなく、ノズルシフト数Fの数のノズルを常に未使用にしておかなければならない。したがって、使用ノズル数Nは、総ノズル数Mからノズルシフト数Fを減算した数以下に設定される。また、被記録材の搬送量Pにノズル分布密度Dを乗算すると、搬送量P当たりのノズル数が得られ、P=N/(D・k)なる関係式から搬送量P当たりのノズル数(P・D)=N/kとなり、kとNが互いに素の関係にあることから、搬送量P当たりのノズル数は、必然的に整数のノズル数±n/k(nは1以上k未満の整数値)となる。
FOLインターレース記録方式の場合においても、P=N/(s・D・k)なる関係式から搬送量P当たりのノズル数(P・D)=N/(s・k)となり、kとN/sが互いに素の関係にあることから、搬送量P当たりのノズル数は、必然的に整数のノズル数±n/k(nは1以上k未満の整数値)となる。この整数のノズル数をノズルシフト数F、偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる。すると、奇数回目の主走査動作時に形成されたドットに対して、同じドットデータに基づいて直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットが副走査方向に±n/kだけシフトされた位置に形成されることになる。
したがって、搬送量P当たりのノズル数(P・D)=F±(1/k)なる関係を満たすようにすることによって、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとが副走査方向に1ドット分だけずれた位置に形成されることになり、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとを副走査方向に隣接した位置関係で形成することができる。
これにより本発明の第6の態様に示した記録装置によれば、インターレース記録方式において、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、P・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行することによって、前述した第4の態様又は第5の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。また、搬送量Pが常に一定となる定則送りで記録を実行することができる。
本発明の第7の態様は、前述した第4の態様又は第5の態様において、前記記録制御装置は、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数F、ノズルシフトによるドット位置を補正するための補正量を搬送補正量αとし、N≦M−F、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせるとともに、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定する、ことを特徴とした記録装置である。
インターレース記録方式によって記録を実行する場合においては、使用ノズル位置のシフトを行うための使用ノズル数の制限が生じる。つまり、使用ノズル位置をシフトさせるためには、総ノズル数Mの全てのノズルを使用ノズルとすることができないだけでなく、ノズルシフト数Fの数のノズルを常に未使用にしておかなければならない。したがって、使用ノズル数Nは、総ノズル数Mからノズルシフト数Fを減算した数以下に設定される。また、被記録材の搬送量Pにノズル分布密度Dを乗算すると、搬送量P当たりのノズル数が得られ、P=N/(D・k)なる関係式から搬送量P当たりのノズル数(P・D)=N/kとなり、kとNが互いに素の関係にあることから、搬送量P当たりのノズル数は、必然的に整数のノズル数±n/k(nは1以上k未満の整数値)となる。
FOLインターレース記録方式の場合においても、P=N/(s・D・k)なる関係式から搬送量P当たりのノズル数(P・D)=N/(s・k)となり、kとN/sが互いに素の関係にあることから、搬送量P当たりのノズル数は、必然的に整数のノズル数±n/k(nは1以上k未満の整数値)となる。この整数のノズル数をノズルシフト数F、偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる。すると、奇数回目の主走査動作時に形成されたドットに対して、同じドットデータに基づいて直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットが副走査方向に±n/kだけシフトされた位置に形成されることになる。
前述したように、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとが副走査方向に隣接した位置関係で形成されるためには、搬送量P当たりのノズル数(P・D)=F±(1/k)なる関係が満たされること、つまり、n=1にならなければならない。しかし、P=N/(D・k)なる関係式を満たすように設定され(FOLインターレース記録方式の場合には、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たすように設定され)、かつ互いに素の関係となる整数値に設定される使用ノズル数N(FOLインターレース記録方式の場合には、N/s)と、補間係数kとの設定値によっては、n≠1となってしまう場合もある。
そこで、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式が満たされるように搬送量Pを補正する搬送補正量αを設定する。そして、偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせるとともに、奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定して被記録材を搬送して記録を実行する。それによって、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとを副走査方向に隣接した位置関係で形成することができる。尚、被記録材の搬送量は、主走査回数をmとした関係式で表すと、P+α・(−1)m+1となる。
これにより本発明の第7の態様に示した記録装置によれば、インターレース記録方式において、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行することによって、前述した第4の態様又は第5の態様に記載の発明による作用効果を得ることができる。
本発明の第8の態様は、前述した第6の態様又は第7の態様において、前記基準ノズル使用位置は、副走査方向の最下流側のノズルから使用ノズル数Nのノズルを使用する使用ノズル位置に設定されている、ことを特徴とした記録装置である。このように、基準ノズル使用位置を副走査方向の最下流側のノズルから使用ノズル数Nのノズルを使用するように設定することによって、記録ヘッドの総ノズル数Mの範囲で使用ノズル数Nを最大数に設定して記録を実行することができる。
本発明の第9の態様は、被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御する記録制御装置とを備えた記録装置に情報伝送可能に情報処理装置が接続され、前記記録制御装置は、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを前記情報処理装置から伝送される制御データ及び記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録システムにおいて、前記制御データ及び前記記録データの生成を前記情報処理装置に搭載されたコンピュータに実行させるためのデータ生成プログラムであって、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、同じドットデータに基づくドットを副走査方向に複数隣接させて形成して記録を実行する制御データを生成する制御データ生成手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第9の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第10の態様は、被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御する記録制御装置とを備えた記録装置に情報伝送可能に情報処理装置が接続され、前記記録制御装置は、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを前記情報処理装置から伝送される制御データ及び記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録システムにおいて、前記制御データ及び前記記録データの生成を前記情報処理装置に搭載されたコンピュータに実行させるためのデータ生成プログラムであって、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行する制御データを生成する制御データ生成手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第10の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第2の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第11の態様は、前述した第10の態様において、前記制御データ生成手順は、被記録材を略均等な搬送量で搬送しつつ、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと、直後の偶数回目の主走査動作で形成するドットとが、副走査方向に隣接する位置に形成される如く、使用ノズル位置をシフトさせるノズルシフト制御データを生成する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第11の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第3の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第12の態様は、前述した第11の態様において、前記制御データ生成手順は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数kとし、補間係数kは、使用ノズル数Nと互いに素の関係を満たす2以上N未満の偶数に設定し、かつ、P=N/(D・k)なる関係式を満たす値を選定する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第12の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第4の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第13の態様は、前述した第11の態様において、前記制御データ生成手順は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数k、主走査方向にドットが連続したラインを形成するのに要する前記主走査動作の繰り返し回数をスキャン回数sとし、前記スキャン回数sは、2以上N未満の整数に設定し、補間係数kとN/sとは、互いに素の関係を満たす2以上N未満の整数に設定し(kは偶数)、かつ、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たす値を選定する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第13の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第5の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第14の態様は、前述した第12の態様又は第13の態様において、前記制御データ生成手順は、前記ノズルシフト制御データによるノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、P・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定する手順と、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる前記ノズルシフト制御データを生成する手順とを有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第14の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第6の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第15の態様は、前述した第12の態様又は第13の態様において、前記制御データ生成手順は、前記ノズルシフト制御データによるノズル位置のシフト数をノズルシフト数F、ノズルシフトによるドット位置を補正するための補正量を搬送補正量αとし、N≦M−F、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定する手順と、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる前記ノズルシフト制御データを生成する手順と、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定する手順とを有している、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第15の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第7の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
本発明の第16の態様は、前述した第14の態様又は第15の態様において、前記基準ノズル使用位置は、副走査方向の最下流側のノズルから使用ノズル数Nのノズルを使用する使用ノズル位置に設定されている、ことを特徴としたデータ生成プログラムである。
本発明の第16の態様に記載のデータ生成プログラムによれば、このデータ生成プログラムを実行することができる任意の情報処理装置に情報伝送可能に接続された任意の記録装置に、前述した第8の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「記録装置」の一例としてのインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
インクジェット式記録装置50には、記録紙PAにインクを噴射して記録を行う記録ヘッド62を記録紙PAに対して主走査方向Xに走査させる「主走査駆動手段」として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録ヘッド62と、記録ヘッド62から噴射する各色のインクが充填されたインクカートリッジ611とが搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙PAとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。
また、インクジェット式記録装置50には、記録ヘッド62を記録紙PAに対して副走査方向Yに走査させる「副走査駆動手段」として、記録紙PAを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙PAは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙PAが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙PAに接しながら記録紙PAの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙PAは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向に搬送される。キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙PAを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド62を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド62から記録紙PAにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって記録紙PAに記録が行われる。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの上流側には、給紙トレイ57が配設されている。給紙トレイ57は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙PAを給紙可能な構成となっており、記録紙PAを自動給紙する給紙手段としてのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた2つの給紙ローラ57b及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。この2つの給紙ローラ57bの1つは、給紙トレイ57の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57bは、記録紙ガイド57aに取り付けられており、記録紙ガイド57aは、記録紙PAの幅に合わせて幅方向に摺動可能に給紙トレイ57に設けられている。そして、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙PAを給紙する際に、複数の記録紙PAが一度に給紙されることなく1枚ずつ正確に自動給紙される。
また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙PAの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙PAに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙PAが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙PAの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
一方、記録実行後の記録紙PAを排紙する手段として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とが設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録実行後の記録紙PAは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙PAの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙PAが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙PAに接して記録紙PAの排紙に従動して回転する。そして、給紙ローラ57bや搬送駆動ローラ53、及び排紙駆動ローラ55を回転駆動する図示していない搬送駆動用モータ、並びにキャリッジ61を主走査方向に駆動する図示していないキャリッジ駆動用モータは、「記録制御装置」としての記録制御部100により駆動制御される。また、記録ヘッド62も同様に、記録制御部100により駆動制御されて記録紙PAの表面にインクを噴射する。
図3は、本発明に係るインクジェット記録装置50の概略のブロック図である。
記録制御部100は、システムバスSBを備えており、システムバスSBには、ROM21、RAM22、USBコントローラ23、メモリカードインタフェース24、MPU(マイクロプロセッサ)26、I/O27、及びヘッドドライバ28がデータ転送可能に接続されている。MPU26では各種処理の演算処理が行われる。ROM21には、MPU26の演算処理に必要なソフトウェア・プログラム及びデータがあらかじめ記憶されている。RAM22は、ソフトウェア・プログラムの一時的な記憶領域、MPU26の作業領域等として使用される。各種モータ制御部31は、インクジェット式記録装置50の各種モータを駆動制御する駆動制御回路である。各種センサー32は、インクジェット記録装置50の各種状態情報を検出してI/O27に出力する。I/O27は、MPU26における演算処理結果に基づいて、各種モータ制御部31に対して出力制御を行い、かつ各種センサー32からの入力情報等を入力する。
USBコントローラ23は、デュアルロールUSBインタフェース機能を備えている。例えば、USBホストコントローラを搭載した情報処理装置200として、パーソナルコンピュータ等のUSBホスト装置が接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBデバイスとして機能させる。記録実行時に画像データは、情報処理装置200においてRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。生成された記録データは、インクジェット式記録装置50を制御するための制御データとともに記録制御データとして情報処理装置200からインクジェット式記録装置50へ送信される。情報処理装置200から送信された記録制御データは、USBコントローラ23が受信した後、RAM22へ格納される。RAM22へ格納された記録制御データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によって、コマンド解析、及びデータ圧縮された記録データを展開する処理等が実行されて、制御データと記録データとに分離される。制御データは、MPU26へ転送され、展開された記録データは、「ヘッド駆動手段」としてのヘッドドライバ28へ転送される。
一方、USBコントローラ23は、USBバスインタフェースを搭載したデジタルカメラ等のUSBデバイスが接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBホスト装置として機能させる。また、メモリカードインタフェース24は、メモリカードスロット25に挿入されたメモリカードに格納されている画像データの読み出しを実行する。USBコントローラ23を介してデジタルカメラ等のUSBデバイスから読み出された画像データ、或いはメモリカードインタフェース24を介してメモリカードから読み出された画像データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によってRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。生成された記録データは、情報処理装置200から記録データを受信した場合と同様にヘッドドライバ28へ転送される。ヘッドドライバ28は、その記録データに基づいて記録ヘッド62を駆動し、記録ヘッド62のヘッド面から各色のインクが記録紙PAの記録面に噴射されて記録紙PAへの記録が実行される。
図4は、記録ヘッド62のヘッド面を模式的に示した平面図である。
記録ヘッド62のヘッド面には、副走査方向YにM個の「ドット形成要素」としてのノズルN1〜NMが一定のノズル分布密度Dで配設された「ドット形成要素アレイ」としてのノズル列62K、62C、62LC、62M、62LM、62Yが主走査方向Xに略平行に図示の如く配設されている。ノズル列62KのノズルN1〜NMからはブラックインクが噴射され、ノズル列62CのノズルN1〜NMからはシアンインクが噴射され、ノズル列62LCのノズルN1〜NMからはライトシアンインクが噴射され、ノズル列62MのノズルN1〜NMからはマゼンダインクが噴射され、ノズル列62LMのノズルN1〜NMからはライトマゼンダインクが噴射され、ノズル列62YのノズルN1〜NMからはイエローインクが噴射される。同じドット形成位置に異なる色のドットを重ねて形成することによって、多彩な色彩表現による記録が実現される。
そして、記録制御部100は、RAM22に格納された記録データの副走査方向Yの記録解像度の2倍の記録解像度に適したドットサイズで(例えば、元の記録データのドットサイズの略半分のドットサイズ、以下、半分のドットサイズを2倍の記録解像度に適したドットサイズとして説明する)、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で記録紙PAに形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録紙PAへの記録を実行する。
図5は、記録紙PAの記録面に形成されたドットを模式的に示したものである。
図5(a)は、RAM22に格納された記録データをそのまま記録した場合のドット配置を示したものであり、図5(b)は、当該実施例におけるインクジェット式記録装置50にて記録紙PAへ記録を実行した際、実際に記録紙PAの記録面に形成されるドット配置を示したものである。例えば、情報処理装置から受信した記録データ、或いはデジタルカメラ又はメモリカードから読み込んだ画像データから生成した記録データの解像度が360×360dpi(ドット・パー・インチ)であるとする。仮に記録データに基づいてそのまま記録を実行すると、記録紙PAの記録面に記録される画像の解像度は、360×360dpiとなる(図5(a))。
一方、記録制御部100は、RAM22に格納された記録データのドットサイズの半分のドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で記録紙PAに形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行する。例えば、ドットD11を形成するドットデータのドットサイズを半分にして、2個のドットD11を副走査方向Yへ隣接させて形成する。以下、ドットD12、ドットD13、ドットD14・・・ドットD21から始まるラスタ、ドットD31から始まるラスタ、ドットD41から始まるラスタ、及びそれ以降の全てのドットについても同様に、同じドットデータによるドットを半分のドットサイズで2個副走査方向Yへ隣接させて形成する。これによって、RAM22に格納された元の記録データの記録解像度に対して副走査方向Yの記録解像度が2倍になるので、記録紙PAの記録面に記録される画像の解像度は、副走査方向Yの解像度が2倍の360×720dpiとなる。
このように、ドットサイズを半分にした同じドットを2個、副走査方向Yへ隣接させて形成することによって、元の記録データの記録解像度に対して副走査方向Yの記録解像度を2倍に高めることができる。副走査方向Yの記録解像度が2倍になり、つまり、副走査方向Yのドット分布密度が2倍になり、実際の記録データに対してドットサイズが半分の大きさでドットが形成されるので、元の記録データのドットサイズ及び記録解像度で記録を実行した場合と比較して、粒状感のより少ない高画質な記録が可能になる。
尚、ドットサイズをさらに小さくして、同じドットを3個以上副走査方向Yへ隣接させて形成するようにしても本発明の実施は可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
つづいて、ドットサイズを半分にした2個の同じドットが副走査方向Yへ隣接して形成されて記録紙PAへの記録が実行される如く記録制御部100にて実行される制御手順の第1実施例について、以下図6〜図8を参照しながら説明する。当該実施例は、制御データの生成、及び画像データからの記録データの生成を記録制御部100で実行する制御手順であり、上述したインクジェット式記録装置50においては、情報処理装置200を介さずデジタルカメラ又はメモリカードから画像データを直接読み込んで記録を実行する場合(いわゆるダイレクトプリントを実行する場合)に実行される制御手順である。
図6は、記録制御部100にて実行される制御手順の第1実施例を示したフローチャートである。
まず、記録ヘッド62の仕様からノズル分布密度Dを決定する(ステップS1)。ノズル分布密度Dは、ノズル列62Yのノズル間隔であり、記録ヘッド62の仕様によって決まる固定値である。つづいて、実行する記録解像度(副走査方向Yの記録解像度)から補間係数k、及びスキャン回数sを決定する(ステップS2)。補間係数kは、ノズル分布密度Dに対する副走査方向Yの記録解像度の比率であり、本発明においては、奇数回目の主走査動作で記録紙PAに形成するドットと同じドットを、直後の偶数回目の主走査動作で副走査方向に隣接する位置に形成する関係上、N/sと互いに素の関係を満たす2以上N未満の偶数となるように副走査方向Yの記録解像度を設定する必要がある。例えば、ノズル分布密度D=180dpiである場合には、副走査方向Yの記録解像度を720dpiとすると、補間係数k=720/180=4となる。スキャン回数sは、主走査方向Xのオーバーラップ回数を設定する値であり、スキャン回数s=1とすれば、通常のインターレース記録となり、スキャン回数s=2以上とすれば、FOLインターレース記録となる。つづいて、以下の式(1)〜(3)を満たす搬送量P、使用ノズル数N、及びノズルシフト数Fを決定する(ステップS3)。
N=s・P・D・k …(1)
N≦M−F …(2)
P・D=F±1/k …(3)
式(1)は、一般的なインターレース記録方式の式であるため、説明は省略する。使用ノズル数Nは、記録ヘッド62のノズル列62Y(他のノズル列も同じ)の総ノズル数Mのうち実際にインクを噴射して使用するノズル数であり、式(2)に示したように、総ノズル数Mからノズルシフト数Fを減算した数以下の数で、かつ、式(1)を満たす数で、かつ、N/sが補間係数kと互いに素の関係を満たす数に設定される。主走査動作を実行する度に副走査方向Yへ搬送される記録紙PAの搬送量Pは、式(3)に示したように、搬送量Pにノズル分布密度Dを乗算して得られる搬送量Pに相当するノズル数がノズルシフト数Fに1/kを加算又は減算した値となり、かつ、式(1)を満たす値に設定される。ノズルシフト数Fは、上述した式(2)及び式(3)を満たす1以上の整数に設定される。
つづいて、補間係数k、及びスキャン回数sの値からデータ取り出し位置を決定し、使用ノズル数N、及びノズル分布密度Dから主走査動作1回分の記録データを生成する(ステップS4)。USBコントローラ23を介してデジタルカメラ等のUSBデバイスから読み出された画像データ、或いはメモリカードインタフェース24を介してメモリカードから読み出された画像データは、補間係数k、及びスキャン回数sの値から決定されたデータ取り出し位置のデータが、使用ノズル数N、及びノズル分布密度Dに基づいてRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて主走査動作1回分の記録データが生成される。つづいて、ノズルシフト数F、搬送量P一定(定則送り)として、主走査動作1回分の記録データで2回の主走査動作を実行する制御データを生成する(ステップS5)。
そして、生成した制御データに基づいて以下の制御を実行する。まず、基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ(副走査方向Yの上流側へ)ノズルシフトさせ、生成した記録データに基づいて、1回目(奇数回目)の主走査動作を実行し(ステップS6)、搬送量Pで記録紙PAを副走査方向Yへ搬送する(ステップS7)。当該実施例においては、基準ノズル使用位置は、ノズル列62Yの副走査方向Yの最下流側のノズル、つまり、ノズルN1から使用ノズル数Nの数だけノズルを使用する位置に設定されている。つづいて、(ノズルシフト数Fだけ副走査方向Yの下流側へノズルシフトさせて)使用ノズル位置を基準ノズル使用位置へ戻し、生成した記録データに基づいて、2回目(偶数回目)の主走査動作を実行し(ステップS8)、搬送量Pで記録紙PAを副走査方向Yへ搬送する(ステップS9)。そして、記録紙PAへの記録が全て終了したか否かを判定する(ステップS10)。記録紙PAへの記録が全て終了していない場合には(ステップS10でNo)、ステップS4へ戻って引き続き記録を実行し、記録紙PAへの記録が全て終了した時点で当該手順を終了する(ステップS10でYes)。
図7は、インターレース記録方式により主走査動作毎に形成されるドット位置と、主走査動作間の副走査動作による記録紙PAの搬送方向(副走査方向Y)と反対方向へ遷移する記録ヘッド62のノズル位置との位置関係を模式的に示したものであり、補間係数k=4、スキャン回数s=1としたものである。尚、記録ヘッド62のヘッド面には、6個のノズル列が配設されているが(図4)、ノズル列62Yを例に説明し、その他のノズル列についてはノズル列62Yと同様なので説明は省略することとし、また、一般的なインクジェット式記録装置50は、記録ヘッド62の総ノズル数Mはもっと多いが(例えば180ノズル等)、本発明をより分かりやすく説明するために総ノズル数M=12としたものであり、以下同様とする。
記録ヘッド62のヘッド仕様は、総ノズル数M=12、ドット分布密度D=180dpiである。そして、補間係数k=4、使用ノズル数N=9、搬送量P=9/720inch、及びノズルシフト数F=2に設定され、基準ノズル使用位置は、ノズルN1〜ノズルN9までの9ノズルを使用する位置に設定されている。画像データから副走査方向Yの記録解像度が360dpiの記録データが主走査動作1回分ずつ生成されてRAM22に格納され、RAM22からヘッドドライバ28へ転送されて記録が実行される。
1回目(奇数回目)の主走査動作X1は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ2つノズルシフトさせた状態で実行される。白丸で示されたノズルN3〜ノズルN11(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN1、ノズルN2、及びノズルN12からはインクは噴射されない。1回目の主走査動作X1が実行された後、記録紙PAが搬送量P(9/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、1回目の主走査動作X1と同じ記録データで2回目の主走査動作X2が実行される。
2回目(偶数回目)の主走査動作X2は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ2つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。白丸で示されたノズルN1〜ノズルN9(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN10〜ノズルN12からはインクは噴射されない。例えば、1回目の主走査動作X1でノズルN7にて形成されたドットと同じドットが、2回目の主走査動作X2でノズルN7から副走査方向Yの下流側へ2つノズルシフトさせたノズルN5にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。2回目の主走査動作X2が実行された後、記録紙PAが搬送量P(9/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3が実行される。
3回目(奇数回目)の主走査動作X3は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ2つノズルシフトさせた状態で実行される。3回目の主走査動作X3が実行された後、記録紙PAが搬送量P(9/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3と同じ記録データで4回目の主走査動作X4が実行される。4回目(偶数回目)の主走査動作X4は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ2つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、3回目の主走査動作X3でノズルN3にて形成されたドットと同じドットが、4回目の主走査動作X4でノズルN3から副走査方向Yの下流側へ2つノズルシフトさせたノズルN1にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。4回目の主走査動作X4が実行された後、記録紙PAが搬送量P(9/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、以下同様にして5回目以降、奇数回目の主走査動作と偶数回目の主走査動作とが交互に繰り返し実行されていく。それによって、副走査方向Yの記録解像度が360dpiの記録データで、副走査方向Yの記録解像度が720dpiのインターレース記録が実行されることになる。
図8は、FOLインターレース記録方式により主走査動作毎に形成されるドット位置と、主走査動作間の副走査動作による記録紙PAの搬送方向(副走査方向Y)と反対方向へ遷移する記録ヘッド62のノズル位置との位置関係を模式的に示したものであり、補間係数k=4、スキャン回数s=2としたものである。
補間係数k=4、スキャン回数s=2、使用ノズル数N=10、搬送量P=5/720inch、及びノズルシフト数F=1に設定され、基準ノズル使用位置は、ノズルN1〜ノズルN10までの10ノズルを使用する位置に設定されている。画像データから副走査方向Yの記録解像度が360dpiの記録データが主走査動作1回分ずつ生成されてRAM22に格納され、RAM22からヘッドドライバ28へ転送されて記録が実行される。
1回目(奇数回目)の主走査動作X1は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。白丸で示されたノズルN2〜ノズルN11(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN1、及びノズルN12からはインクは噴射されない。1回目の主走査動作X1が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、1回目の主走査動作X1と同じ記録データで2回目の主走査動作X2が実行される。
2回目(偶数回目)の主走査動作X2は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。白丸で示されたノズルN1〜ノズルN10(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN11、及びノズルN12からはインクは噴射されない。例えば、1回目の主走査動作X1でノズルN9にて形成されたドットと同じドットが、2回目の主走査動作X2でノズルN9から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN8にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。2回目の主走査動作X2が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3が実行される。
3回目(奇数回目)の主走査動作X3は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。3回目の主走査動作X3が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3と同じ記録データで4回目の主走査動作X4が実行される。4回目(偶数回目)の主走査動作X4は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、3回目の主走査動作X3でノズルN7にて形成されたドットと同じドットが、4回目の主走査動作X4でノズルN7から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN6にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。4回目の主走査動作X4が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、5回目の主走査動作X5が実行される。
5回目(奇数回目)の主走査動作X5は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。5回目の主走査動作X5が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、5回目の主走査動作X5と同じ記録データで6回目の主走査動作X6が実行される。6回目(偶数回目)の主走査動作X6は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、5回目の主走査動作X5でノズルN4にて形成されたドットと同じドットが、6回目の主走査動作X6でノズルN4から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN3にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。5回目の主走査動作X5で形成されたドットと、1回目の主走査動作X1で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。6回目の主走査動作X6で形成されたドットと、2回目の主走査動作X2で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。6回目の主走査動作X6が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、7回目の主走査動作X7が実行される。
7回目(奇数回目)の主走査動作X7は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。7回目の主走査動作X7が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、7回目の主走査動作X7と同じ記録データで8回目の主走査動作X8が実行される。8回目(偶数回目)の主走査動作X8は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、7回目の主走査動作X7でノズルN2にて形成されたドットと同じドットが、7回目の主走査動作X7でノズルN2から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN1にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/720inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。7回目の主走査動作X7で形成されたドットと、3回目の主走査動作X3で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。8回目の主走査動作X8で形成されたドットと、4回目の主走査動作X4で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。8回目の主走査動作X8が実行された後、記録紙PAが搬送量P(5/720inch)で副走査方向Yへ搬送され、以下同様にして9回目以降、奇数回目の主走査動作と偶数回目の主走査動作とが交互に繰り返し実行されていく。それによって、副走査方向Yの記録解像度が360dpiの記録データで、副走査方向Yの記録解像度が720dpiのフルオーバーラップインターレース記録が実行されることになる。
このようにして、論理演算によって記録データの記録解像度を変換することなく、記録データの記録解像度より高い記録解像度の記録を実現して記録画質を大幅に向上させることができる。また、記録データの記録解像度より高い記録解像度で記録を実行することができるので、データ容量の小さい低解像度の記録データで高解像度の記録を実行することが可能になる。それによって、ダイレクトプリント機能を備えた記録装置において、メモリ容量を削減できるので記録装置のコスト削減が図れる。
つづいて、ドットサイズを半分にした2個の同じドットが副走査方向Yへ隣接して形成されて記録紙PAへの記録が実行される如く記録制御部100にて実行される制御手順の第2実施例について、以下図9〜図11を参照しながら説明する。当該実施例は、上述した第1実施例と同様に、制御データの生成、及び画像データからの記録データの生成を記録制御部100で実行する制御手順であり、上述したインクジェット式記録装置50においては、情報処理装置200を介さずデジタルカメラ又はメモリカードから画像データを直接読み込んで記録を実行する場合(いわゆるダイレクトプリントを実行する場合)に実行される制御手順である。
図9は、記録制御部100にて実行される制御手順の第2実施例を示したフローチャートである。
ステップS11及びステップS12は、図6に示したフローチャートのステップS1及びステップS2と同様なので説明は省略する。つづいて、以下の式(4)〜(6)を満たす搬送量P、搬送補正量α、使用ノズル数N、及びノズルシフト数Fを決定する(ステップS13)。
N=s・P・D・k …(4)
N≦M−F …(5)
(P+α)・D=F±1/k …(6)
式(4)は、前述した式(1)と同じであり、式(5)は、前述した式(2)と同じであり、使用ノズル数N、及びノズルシフト数Fついても第1実施例と同様なので、それぞれ説明は省略する。主走査動作を実行する度に副走査方向Yへ搬送される記録紙PAの搬送量Pは、式(3)に示したように、搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量にノズル分布密度Dを乗算して得られる搬送量(P+α)に相当するノズル数がノズルシフト数Fに1/kを加算又は減算した値となり、かつ、式(1)を満たす値に設定される。
ここで、搬送補正量αについて説明する。P=N/(s・D・k)なる関係式から搬送量P当たりのノズル数(P・D)=N/(s・k)となり、kとN/sが互いに素の関係にあることから、搬送量P当たりのノズル数は、必然的にP・D=F±n/k(nは1以上k未満の整数値)となる。そして、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとが副走査方向に隣接した位置関係で形成されるためには、第1実施例の式(3)に示したように、P・D=F±(1/k)なる関係が満たされなければならない。つまり、n=1となるようにする必要がある。
しかし、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たすように設定され、かつ互いに素の関係となる整数値に設定されるN/sと補間係数kとの設定値によっては、n≠1となってしまう場合もある。この場合、インターレース記録は成立するものの、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとが副走査方向に隣接した位置関係で形成されず、2つのドット間に別のドットが形成されてしまうことになる。そこで、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式が満たされるように搬送量Pを補正する搬送補正量αを設定する。そして、奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定して被記録材を搬送して記録を実行する。それによって、奇数回目の主走査動作時に形成されるドットと、直後の偶数回目の主走査動作時に形成されるドットとを副走査方向に隣接した位置関係で形成することができる。
つづいて、補間係数k、及びスキャン回数sの値からデータ取り出し位置を決定し、使用ノズル数N、及びノズル分布密度Dから主走査動作1回分の記録データを生成し(ステップS14)、ノズルシフト数F、搬送量P、搬送補正量αとして、主走査動作1回分の記録データで2回の主走査動作を実行する制御データを生成する(ステップS15)。そして、生成した制御データに基づいて以下の制御を実行する。まず、基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ(副走査方向Yの上流側へ)ノズルシフトさせ、生成した記録データに基づいて、1回目(奇数回目)の主走査動作を実行し(ステップS16)、搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量Podで記録紙PAを副走査方向Yへ搬送する(ステップS17)。基準ノズル使用位置は、第1実施例と同様にノズル列62Yの副走査方向Yの最下流側のノズル、つまり、ノズルN1から使用ノズル数Nの数だけノズルを使用する位置に設定されている。
つづいて、(ノズルシフト数Fだけ副走査方向Yの下流側へノズルシフトさせて)使用ノズル位置を基準ノズル使用位置へ戻し、生成した記録データに基づいて、2回目(偶数回目)の主走査動作を実行し(ステップS18)、搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量Pevで記録紙PAを副走査方向Yへ搬送する(ステップS19)。そして、記録紙PAへの記録が全て終了したか否かを判定する(ステップS20)。記録紙PAへの記録が全て終了していない場合には(ステップS20でNo)、ステップS14へ戻って引き続き記録を実行し、記録紙PAへの記録が全て終了した時点で当該手順を終了する(ステップS20でYes)。
図10は、インターレース記録方式により主走査動作毎に形成されるドット位置と、主走査動作間の副走査動作による記録紙PAの搬送方向(副走査方向Y)と反対方向へ遷移する記録ヘッド62のノズル位置との位置関係を模式的に示したものであり、補間係数k=8、スキャン回数s=1としたものである。
記録ヘッド62のヘッド仕様は、総ノズル数M=12、ドット分布密度D=180dpiである。そして、補間係数k=8、使用ノズル数N=11、搬送量P=11/1440inch、搬送補正量α=−2/1440inch、及びノズルシフト数F=1に設定され、基準ノズル使用位置は、ノズルN1〜ノズルN11までの11ノズルを使用する位置に設定されている。画像データから副走査方向Yの記録解像度が720dpiの記録データが主走査動作1回分ずつ生成されてRAM22に格納され、RAM22からヘッドドライバ28へ転送されて記録が実行される。
1回目(奇数回目)の主走査動作X1は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。白丸で示されたノズルN2〜ノズルN12(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN1からはインクは噴射されない。1回目の主走査動作X1が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(9/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、1回目の主走査動作X1と同じ記録データで2回目の主走査動作X2が実行される。
2回目(偶数回目)の主走査動作X2は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。白丸で示されたノズルN1〜ノズルN11(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN12からはインクは噴射されない。例えば、1回目の主走査動作X1でノズルN10にて形成されたドットと同じドットが、2回目の主走査動作X2でノズルN10から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN9にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。2回目の主走査動作X2が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(13/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3が実行される。
3回目(奇数回目)の主走査動作X3は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。3回目の主走査動作X3が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(9/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3と同じ記録データで4回目の主走査動作X4が実行される。4回目(偶数回目)の主走査動作X4は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、3回目の主走査動作X3でノズルN8にて形成されたドットと同じドットが、4回目の主走査動作X4でノズルN8から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN7にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。4回目の主走査動作X4が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(13/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、以下同様にして5回目以降、奇数回目の主走査動作と偶数回目の主走査動作とが交互に繰り返し実行されていく。それによって、副走査方向Yの記録解像度が720dpiの記録データで、副走査方向Yの記録解像度が1440dpiのインターレース記録が実行されることになる。
図11は、FOLインターレース記録方式により主走査動作毎に形成されるドット位置と、主走査動作間の副走査動作による記録紙PAの搬送方向(副走査方向Y)と反対方向へ遷移する記録ヘッド62のノズル位置との位置関係を模式的に示したものであり、補間係数k=8、スキャン回数s=2としたものである。
補間係数k=8、スキャン回数s=2、使用ノズル数N=10、搬送量P=5/1440inch、搬送補正量α=2/1440inch、及びノズルシフト数F=1に設定され、基準ノズル使用位置は、ノズルN1〜ノズルN10までの10ノズルを使用する位置に設定されている。画像データから副走査方向Yの記録解像度が720dpiの記録データが主走査動作1回分ずつ生成されてRAM22に格納され、RAM22からヘッドドライバ28へ転送されて記録が実行される。
1回目(奇数回目)の主走査動作X1は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。白丸で示されたノズルN2〜ノズルN11(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN1、及びノズルN12からはインクは噴射されない。1回目の主走査動作X1が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(7/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、1回目の主走査動作X1と同じ記録データで2回目の主走査動作X2が実行される。
2回目(偶数回目)の主走査動作X2は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。白丸で示されたノズルN1〜ノズルN10(使用ノズル位置)からインクが噴射されて記録データの半分のドットサイズでドットが形成され、黒丸で示されたノズルN11、及びノズルN12からはインクは噴射されない。例えば、1回目の主走査動作X1でノズルN10にて形成されたドットと同じドットが、2回目の主走査動作X2でノズルN10から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN9にて形成され、2つの同じドットが記録データのドットサイズ(一点鎖線で示した円)の半分のドットサイズで副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。2回目の主走査動作X2が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(3/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3が実行される。
3回目(奇数回目)の主走査動作X3は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。3回目の主走査動作X3が実行された後、記録紙Podが搬送量P(7/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、3回目の主走査動作X3と同じ記録データで4回目の主走査動作X4が実行される。4回目(偶数回目)の主走査動作X4は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、3回目の主走査動作X3でノズルN9にて形成されたドットと同じドットが、4回目の主走査動作X4でノズルN9から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN8にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。4回目の主走査動作X4が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(3/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、5回目の主走査動作X5が実行される。
5回目(奇数回目)の主走査動作X5は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。5回目の主走査動作X5が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(7/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、5回目の主走査動作X5と同じ記録データで6回目の主走査動作X6が実行される。6回目(偶数回目)の主走査動作X6は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、5回目の主走査動作X5でノズルN8にて形成されたドットと同じドットが、6回目の主走査動作X6でノズルN8から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN7にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。6回目の主走査動作X6が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(3/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、7回目の主走査動作X7が実行される。
7回目(奇数回目)の主走査動作X7は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。7回目の主走査動作X7が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(7/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、7回目の主走査動作X7と同じ記録データで8回目の主走査動作X8が実行される。8回目(偶数回目)の主走査動作X8は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、7回目の主走査動作X7でノズルN7にて形成されたドットと同じドットが、8回目の主走査動作X8でノズルN7から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN6にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。8回目の主走査動作X8が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(3/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、9回目の主走査動作X9が実行される。
9回目(奇数回目)の主走査動作X9は、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置から副走査方向Yの上流側へ1つノズルシフトさせた状態で実行される。9回目の主走査動作X9が実行された後、記録紙PAが搬送量Pod(7/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、9回目の主走査動作X9と同じ記録データで10回目の主走査動作X10が実行される。10回目(偶数回目)の主走査動作X10は、使用ノズル位置を副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせて基準ノズル使用位置へ戻した状態で実行される。
例えば、9回目の主走査動作X9でノズルN5にて形成されたドットと同じドットが、10回目の主走査動作X10でノズルN5から副走査方向Yの下流側へ1つノズルシフトさせたノズルN4にて形成され、2つの同じドットが副走査方向Yに1/1440inchだけずれた位置に隣接して形成されることになる。9回目の主走査動作X9で形成されたドットと、1回目の主走査動作X1で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。10回目の主走査動作X10で形成されたドットと、2回目の主走査動作X2で形成されたドットとは、同じ主走査線に主走査方向Xに隣接して交互に形成され、それによって、その主走査線に隙間無くドットが形成されて1本のラスタが形成される。10回目の主走査動作X10が実行された後、記録紙PAが搬送量Pev(3/1440inch)で副走査方向Yへ搬送され、以下同様にして11回目以降、奇数回目の主走査動作と偶数回目の主走査動作とが交互に繰り返し実行されていく。それによって、副走査方向Yの記録解像度が720dpiの記録データで、副走査方向Yの記録解像度が1440dpiのフルオーバーラップインターレース記録が実行されることになる。
つづいて、ドットサイズを半分にした2個の同じドットが副走査方向Yへ隣接して形成されて記録紙PAへの記録が実行される如く記録制御部100にて実行される制御手順の第3実施例について、以下図12及び図13を参照しながら説明する。当該実施例は、上述した第1実施例又は第2実施例とは異なり、制御データの生成、及び画像データからの記録データの生成を情報処理装置200にて行い、情報処理装置200にて生成された制御データ及び記録データが記録制御部100へUSBコントローラ23を介して送信される。記録制御部100は、情報処理装置200から受信した制御データ及び記録データに基づいて、所定の制御手順を実行して記録紙PAへの記録を実行する。
図12は、情報処理装置200にて実行されるデータ生成手順を示したフローチャートである。
ステップS21〜ステップS24は、図9に示したフローチャートのステップS11〜ステップS14と同様なので説明は省略する。つづいて、生成した記録データに基づいて制御データを生成する(制御データ生成手順)。まず、生成した記録データに基づいて1回目(奇数回目)の主走査動作を実行するための制御データを生成して記録制御部100へ転送する。使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向Yの上流側へノズルシフトさせるノズルシフト制御データを生成して記録制御部100へ転送し(ステップS25)、ステップS24にて生成した主走査動作1回分の記録データを記録制御部100へ転送する(ステップS26)。つづいて、搬送量Pod(搬送量P+搬送補正量α)の搬送制御データを記録制御部100へ転送する(ステップS27)。
つづいて、同じ記録データに基づいて2回目(偶数回目)の主走査動作を実行するための制御データを生成して記録制御部100へ転送する。使用ノズル位置を基準ノズル使用位置へ戻すために、使用ノズル位置をノズルシフト数Fだけ副走査方向Yの下流側へノズルシフトさせるノズルシフト制御データを生成して記録制御部100へ転送し(ステップS28)、ステップS26にて記録制御部100に転送した記録データに基づいて、再度主走査動作を実行する主走査動作制御(制御コマンド等)を記録制御部100へ転送する(ステップS29)。
つづいて、搬送量Pev(搬送量P−搬送補正量α)の搬送制御データを記録制御部100へ転送する(ステップS30)。そして、記録紙PAへの記録が全て終了したか否かを判定する(ステップS31)。記録紙PAへの記録が全て終了していない場合には(ステップS31でNo)、ステップS24へ戻って引き続き記録データ及び制御データを生成して記録制御部100へ転送する手順を実行し、記録紙PAへの記録が全て終了した時点で当該手順を終了する(ステップS31でYes)。
図13は、記録制御部100にて実行される制御手順の第3実施例を示したフローチャートである。
当該実施例において記録制御部100は、必要な記録データ及び制御データが情報処理装置200から転送されてくるので、転送されてきた記録データ及び制御データに基づいて所定の制御を実行するだけで良い。
まず、情報処理装置200からデータを受信し(ステップS41)、受信したデータがノズルシフト制御データか否かを判定する(ステップS42)。受信したデータがノズルシフト制御データである場合には(ステップS42でYes)、受信したノズルシフト制御データに基づいて、記録ヘッド62の各ノズル列の使用ノズル位置をシフトさせる(ステップS43)。一方、受信したデータがノズルシフト制御データでない場合には(ステップS42でNo)、つづいて、受信したデータが記録データ又は主走査動作制御(制御コマンド等)であるか否かを判定する(ステップS44)。受信したデータが記録データ又は主走査動作制御である場合には(ステップS44でYes)、受信した記録データ又は主走査動作制御に基づいて主走査動作を実行する(ステップS45)。
一方、受信したデータが記録データ又は主走査動作制御でない場合には(ステップS44でNo)、つづいて、受信したデータが搬送制御データであるか否かを判定する(ステップS46)。受信したデータが搬送制御データである場合には(ステップS46でYes)、受信した搬送制御データの搬送量に基づいて副走査動作を実行する(ステップS47)。そして、ノズルシフト実行後(ステップS43)、主走査動作実行後(ステップS45)、又は副走査動作実行後(ステップS47)、或いは、受信したデータが搬送制御データでない場合は(ステップS46でNo)、記録紙PAへの記録が全て終了したか否かを判定する(ステップS48)。記録紙PAへの記録が全て終了していない場合には(ステップS48でNo)、ステップS41へ戻って引き続き情報処理装置200からデータを受信し、記録紙PAへの記録が全て終了した時点で当該手順を終了する(ステップS48でYes)。
このようにして、論理演算によって記録データの記録解像度を変換することなく、記録データの記録解像度より高い記録解像度の記録を実現して記録画質を大幅に向上させることができる。また、現在普及している通信インタフェース(USB等)のままで、画質を低下させることなく情報処理装置200からインクジェット式記録装置50への記録データの転送時間を約半分に短縮することが可能になり、安価で高速なインクジェット式記録装置50が可能になる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェット式記録装置の平面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の側面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置のブロック図である。 記録ヘッドのヘッド面を模式的に示した平面図である。 記録紙の記録面に形成されたドットを模式的に示したものである。 記録制御部にて実行される制御手順のフローチャートである。 インターレース記録方式におけるノズル位置の模式図である。 FOLインターレース記録方式におけるノズル位置の模式図である。 記録制御部にて実行される制御手順のフローチャートである。 インターレース記録方式におけるノズル位置の模式図である。 FOLインターレース記録方式におけるノズル位置の模式図である。 情報処理装置にて実行されるデータ生成手順のフローチャートである。 記録制御部にて実行される制御手順のフローチャートである。
符号の説明
21 ROM、22 RAM、23 USBコントローラ、24 メモリカードインタフェース、25 メモリカードスロット、26 MPU、27 I/O、28 ヘッドドライバ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、62K、62C、62LC、62M、62LM、62Y ノズル列、63 紙検出器、100 記録制御部、200 情報処理装置、N1〜NM ノズル、PA 記録紙、SB システムバス、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (12)

  1. 被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、
    前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御して、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録制御装置とを備えた記録装置であって、
    前記記録制御装置は、被記録材を略均等な搬送量で搬送しつつ、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと、直後の偶数回目の主走査動作で形成するドットとが、副走査方向に隣接する位置に形成される如く、使用ノズル位置をシフトさせることによって、元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置。
  2. 請求項において、前記記録制御装置は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数kとし、補間係数kは、使用ノズル数Nと互いに素の関係を満たす2以上N未満の偶数に設定し、かつ、P=N/(D・k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置。
  3. 請求項において、前記記録制御装置は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数k、主走査方向にドットが連続したラインを形成するのに要する前記主走査動作の繰り返し回数をスキャン回数sとし、前記スキャン回数sは、2以上N未満の整数に設定し、補間係数kとN/sとは、互いに素の関係を満たす2以上N未満の整数に設定し(kは偶数)、かつ、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行する、ことを特徴とした記録装置。
  4. 請求項又はにおいて、前記記録制御装置は、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、P・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる、ことを特徴とした記録装置。
  5. 請求項又はにおいて、前記記録制御装置は、使用ノズル位置のシフト数をノズルシフト数F、ノズルシフトによるドット位置を補正するための補正量を搬送補正量αとし、N≦M−F、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定して記録を実行し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせるとともに、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定する、ことを特徴とした記録装置。
  6. 請求項又はにおいて、前記基準ノズル使用位置は、副走査方向の最下流側のノズルから使用ノズル数Nのノズルを使用する使用ノズル位置に設定されている、ことを特徴とした記録装置。
  7. 被記録材と対面するヘッド面に複数のノズルが副走査方向に一定の間隔で配設されたノズル列を有する記録ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査駆動手段と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査駆動手段と、前記ノズルを駆動して前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射させるヘッド駆動手段と、前記主走査駆動手段、前記副走査駆動手段、及び前記ヘッド駆動手段を制御する記録制御装置とを備えた記録装置に情報伝送可能に情報処理装置が接続され、前記記録制御装置は、前記記録ヘッドを主走査方向に移動させながら前記記録ヘッドのヘッド面からインクを噴射して被記録材の記録面にドットを形成する主走査動作と、被記録材を所定の搬送量で副走査方向へ搬送する副走査動作とを前記情報処理装置から伝送される制御データ及び記録データに基づき交互に繰り返して被記録材の記録面に記録を実行する記録システムにおいて、前記制御データ及び前記記録データの生成を前記情報処理装置に搭載されたコンピュータに実行させるためのデータ生成プログラムであって、
    元の記録データのドットサイズより小さいドットサイズで、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成したドットと同じドットデータに基づくドットを、直後の偶数回目の主走査動作で直前の奇数回目の主走査動作で形成したドットの副走査方向に隣接する位置に形成して記録を実行する制御データを生成する制御データ生成手順を有し
    前記制御データ生成手順は、被記録材を略均等な搬送量で搬送しつつ、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作で被記録材に形成するドットと、直後の偶数回目の主走査動作で形成するドットとが、副走査方向に隣接する位置に形成される如く、使用ノズル位置をシフトさせるノズルシフト制御データを生成する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
  8. 請求項において、前記制御データ生成手順は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数kとし、補間係数kは、使用ノズル数Nと互いに素の関係を満たす2以上N未満の偶数に設定し、かつ、P=N/(D・k)なる関係式を満たす値を選定する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
  9. 請求項において、前記制御データ生成手順は、前記ノズル列の総ノズル数を総ノズル数M、総ノズル数Mのうち使用するノズル数を使用ノズル数N、被記録材の所定の搬送量を搬送量P、前記ノズル列内の単位距離当たりに存在する前記ノズルの個数をノズル分布密度D、前記ノズルの中心点間距離を副走査方向のドット間隔の倍数で表した値を補間係数k、主走査方向にドットが連続したラインを形成するのに要する前記主走査動作の繰り返し回数をスキャン回数sとし、前記スキャン回数sは、2以上N未満の整数に設定し、補間係数kとN/sとは、互いに素の関係を満たす2以上N未満の整数に設定し(kは偶数)、かつ、P=N/(s・D・k)なる関係式を満たす値を選定する手順を有している、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
  10. 請求項又はにおいて、前記制御データ生成手順は、前記ノズルシフト制御データによるノズル位置のシフト数をノズルシフト数Fとし、かつ、N≦M−F、P・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定する手順と、
    記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる前記ノズルシフト制御データを生成する手順とを有している、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
  11. 請求項又はにおいて、前記制御データ生成手順は、前記ノズルシフト制御データによるノズル位置のシフト数をノズルシフト数F、ノズルシフトによるドット位置を補正するための補正量を搬送補正量αとし、N≦M−F、(P+α)・D=F±(1/k)なる関係式を満たす値を選定する手順と、
    記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時の使用ノズル位置を基準ノズル使用位置とし、記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置からノズルシフト数Fだけ副走査方向上流側へシフトさせ、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作時には、使用ノズル位置を基準ノズル使用位置までシフトさせる前記ノズルシフト制御データを生成する手順と、
    記録開始からの主走査動作回数が奇数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pに搬送補正量αを加算した搬送量に設定し、記録開始からの主走査動作回数が偶数回目の主走査動作後の被記録材の搬送量を搬送量Pから搬送補正量αを減算した搬送量に設定する手順とを有している、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
  12. 請求項10又は11において、前記基準ノズル使用位置は、副走査方向の最下流側のノズルから使用ノズル数Nのノズルを使用するノズル使用位置に設定されている、ことを特徴としたデータ生成プログラム。
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