JP4423935B2 - インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録ヘッドには、発熱抵抗素子を発熱させ、その発熱でインクを沸騰させ、その時発生する気泡の圧力によりノズルからインク滴を吐出させる、いわゆるサーマルインクジェット方式がある。
このような方式のインクジェット記録ヘッドは、基板の電力配線に電極パッドが設けられており、発熱抵抗素子にはこの電極パッドを介して電力が供給される。
さて、印字速度を向上させるには、配列する発熱抵抗素子の数を多くし、多数の発熱抵抗素子を同時に駆動することが必要である。しかし、多数の発熱抵抗素子を駆動すると、電力配線に流れる瞬間電流は大きなものとなる。必要な駆動電流が大きく、また、同時に駆動する発熱抵抗素子の数が多ければ、電力配線に流れる電流はそれだけ大きくなる。このため、電力配線での電圧降下が大きくなり、且つ、各発熱抵抗素子にかかる電圧がばらつく。また、電流が最大の場合と最小の場合とで電圧降下が大きく異なる。
このように電圧降下がばらつくと、発熱抵抗素子のインクを発泡させる発熱エネルギーもばらつく。したがって、インク滴の吐出特性がばらつき印字品位が低下したり、最悪の場合はインク滴が不噴出となる。
印加電圧を高くすれば、少なくともインク滴の不噴出は避けられる。しかし、印加電圧が高いと、電極パッドに近い発熱抵抗素子を駆動する場合や発熱抵抗素子を一つのみ駆動する場合、発熱抵抗素子に大きな電圧がかかるので発熱抵抗素子の寿命が短くなる。
また、電力配線に生じる電位分布の変化幅が問題であるので、配線抵抗を小さくすることで、対応することもできる。しかし、例えば、電力配線を太くして配線抵抗の低抵抗化を図ると基板のサイズが大きくなり、インクジェット記録ヘッドも大きくなる。また、コストアップにもつながる。
或いは、電極パッドの数を多くして、発熱抵抗素子と電極パッドとの間の配線経路を複数化することで、配線抵抗を均一化することも考えられるが、電極パッドの増加は、やはり基板のサイズアップ、すなわちインクジェット記録ヘッドの大型化を招く。
したがって、従来、以下のような方法が提案されている。
(1) 発熱抵抗素子に接続されている第1共通電極層配線を電気的に分離した複数のブロックに分け、各ブロックを電気抵抗が小さい第2共通電極層配線に接続することで、配線抵抗の均一化を図る方法。(例えば、特許文献1参照)。
(2) 発熱抵抗素子に電力供給する配線を複数に分割し、各配線の電極パッドから各発熱抵抗素子までの配線抵抗をほぼ等しくするように構成して、均一化を図る方法。(例えば、特許文献2参照)。
(3) 発熱抵抗素子に電力供給する配線を複数に分割し、各配線の厚みを変えることで配線抵抗をほぼ等しくして、均一化を図る方法。(例えば、特許文献3参照)
(4) 共通の第1の電極パッドに接続された複数の第1の配線が、複数の発熱抵抗素子とスイッチング素子との組を経由して、共通の第2の電極パッドに接続された複数の第2の配線に接続されている。ある一つのスイッチング素子がオンのとき、それが、いずれのスイッチング素子であっても第1の電極パッドから第2の電極パッドまでの配線抵抗を一定とする方法。(例えば、特許文献4参照)。
また、インクジェット記録ヘッドではないが、発熱抵抗素子を発熱させて感熱記録媒体に記録を行うサーマル記録ヘッドにおいて、以下のような方法が提案されている。
(5) 複数の発熱領域を複数のグループに分け、各グループ毎に異なる共通電極に接続する。そして、基板の端縁と各グループとの距離が長い共通電極ほど幅広に形成することで配線抵抗を均一化する方法。(例えば、特許文献5参照)。
特開平07-186378号公報 特開平10-044416号公報 特開2002-019117号公報 特開2002-355968号公報 特開平08-034133号公報
しかしながら、上述した、特開平07-186378号公報、特開平10-044416号公報、特開2002-019117号公報、特開2002-355968号公報、特開平08-034133号公報に記載の方法では、独立した、或いはスリット状のスペースを設けることで同一層に存在する電力配線を分割している。このため、基板に接続する発熱抵抗素子が非常に多い場合は、分割される電力配線の幅が非常に小さくなるため、配線抵抗が増大し、発熱抵抗素子の駆動効率が低下するという問題がある。また、ある水準以上の駆動効率を確保するという観点では、電力配線の分割数が同時に駆動できる発熱抵抗素子数を制限するため、同時に吐出できるインク滴も制限され、印字の高速化が図ることができないという問題もある。
さらに、特開平07−186378のように、第2共通電極層配線の配線抵抗を第1共通電極層配線の配線抵抗よりも低くする方法は、非常に多くの発熱抵抗素子を備える場合には、第2共通電極層配線が大型化するとういう問題がある。
また、特開2002−019117のように、配線層の厚みを複数備える方法は,製造プロセスが複雑になるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、多くのエネルギー発生素子を備える構成であっても、大型化することなく、エネルギー発生素子の駆動バラツキを均一化することを目的とする。
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドは、絶縁層を介して積層された複数の電極層と、前記絶縁層を貫通し、前記電極層間を電気的に接続する接続部と、前記電極層に設けられ、外部回路と電気的に接続する電極パッドと、前記電極層の最下層又は最上層に一方を接続して配列され、インクを吐出させるエネルギー発生素子と、前記エネルギー発生素子の他方に接続される個別電極と、を備え、前記エネルギー発生素子は、複数の素子群を構成し、前記素子群毎に異なる配線経路で前記電極パッドに繋がり、複数の前記電極層で、同一の前記電極パッドを使用することを特徴とする。
請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドは、エネルギー発生素子が素子群毎に異なる配線経路で電極パッドに繋がっている。そして、電極パッドに近い素子群と遠い素子群との配線抵抗を均一化するために、積層された複数の電極層を用い、エネルギー発生素子が接続された電極層以外の他の(上又は下にある)電極層を経由して電極パッドに電気的に接続する経路を設けている。
したがって、同一層での電極層を大きく幅広とせずに各素子群毎の配線経路の配線抵抗を低抵抗化できる。つまり、インクジェット記録ヘッドを大型化することなしに、電極パッドに近い素子群と遠い素子群との配線抵抗を均一化できる。このため、エネルギー発生素子の駆動バラツキが低減し吐出特性が均一化され、印字品位が向上する。
また、複数の前記電極層で、同一の前記電極パッドを使用する。
よって、エネルギー発生素子が接続された電極層以外の他の電極層を経由して電極パッドに電気的に接続する経路を設けることができる。このため、複数の電極層で同一の電極パッドを使用しても電極パッドに近い素子群と遠い素子群との配線抵抗を均一化できる。したがって、電極パッドの数を多くして配線抵抗の均一化を図る必要がないので、インクジェット記録ヘッドの大型化や、電極パッドの増加による信頼性の低下を招くことがない。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記電極層の少なくとも一層は、複数のブロックに分割され、各前記ブロックには前記接続部が配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載のインクジェット記録ヘッドは、電極層の少なくとも1層が複数のブロックに分割され、各ブロック毎に異なる接続部で他の電極層と接続されている。このため、各ブロック毎に他の(上又は下にある)電極層を経由する複数の配線経路を形成できる。よって、電極パッドに近い素子群と電極パッドに遠い素子群とで異なるブロックを通る配線経路を形成することで、電極パッドに近い素子群と遠い素子群との配線抵抗が均一化される。
請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記素子群が接続された前記電極層は、前記ブロックに分割されていることを特徴とする。
請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドは、エネルギー発生素子が接続された電極層が複数のブロックに分割されているので、電極パッドに近い素子群と遠い素子群とで異なるブロックに接続され、各ブロック毎に異なる接続部で他の電極層と接続される。このため、各ブロック毎に他の電極層を経由する複数の配線経路を形成できる。よって、電極パッドに近い素子群と電極パッドに遠い素子群とで異なるブロックを通る配線経路が形成され、電極パッドに近い素子群と遠い素子群との配線抵抗が均一化される。
請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記電極パッドにもっとも近い前記素子群が接続されている前記ブロックは、他の前記電極層を経由せずに前記電極パッドと配線に接続されていることを特徴とする。
請求項4に記載のインクジェット記録ヘッドは、電極パッドにもっとも近い素子群が接続されているブロックは、他の電極層を経由せずに電極パッドと電気的に接続されているので低抵抗である。
電極パッドから遠い他のブロックは、他の電極層を経由して電極パッドと電気的に接続されているが、他の電極層を介する配線経路も、請求項1から請求項3と同様の作用を奏すので、低抵抗化される。
したがって、電極パッドに近いブロックに接続された素子群と遠いブロックに接続された素子群との配線抵抗が均一化される。
請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドは、他の前記電極層を経由して前記電極パッドに電気的に接続されている前記ブロックのうち、前記電極パッドから遠い前記ブロックほど、前記接続部と前記素子群との距離が近いことを特徴とする。
請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドは、電極パッドから遠いブロックほど接続部と素子群との距離が近いので、接続部と素子群との間は低抵抗である。逆に電極パッドから近いブロックほど接続部と素子群との距離が遠いので、接続部と素子群との間の抵抗は高めである。
さて、電極パッドから遠いブロックほど他の電極層を通る距離が長いので、電極パッドと接続部との間の抵抗は高めとなるが、その分、接続部と素子群との距離を近づけるので接続部と素子群との間は低抵抗である。
したがって、電極パッドに近いブロックに接続された素子群と遠いブロックに接続された素子群との配線抵抗が均一化される。
請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記エネルギー発生素子が、インクを加熱し発泡させることで吐出する発熱抵抗素子であることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
請求項6に記載のインクジェット記録ヘッドは、エネルギー発生素子がインクを加熱し発泡させることで吐出する発熱抵抗素子である。発熱抵抗素子の発熱(駆動)は、発熱時間は短いが(例えば、1μs)、高電流が必要である(例えば、数十から数百mA)。このため、電極パッドと発熱抵抗素子との距離が離れると電圧降下量が増大しやすい。したがって、多層構造の電極層を用い配線抵抗を均一化することは有効である。
請求項7に記載のインクジェット記録ヘッドは、絶縁層を介して積層された複数の電極層と、前記絶縁層を貫通し、前記電極層間を電気的に接続する接続部と、前記電極層に設けられ、外部回路と電気的に接続する第1電極パッドと、前記電極層の最下層に一方を接続して配列されたスイッチング素子と、前記スイッチ素子の他方に接続される第2電極パッドと、一方が共通電極に接続され、他方が前記第2電極パッドに接続されインクを吐出させるエネルギー発生素子と、を備え、前記スイッチング素子は、複数の素子グループを構成し、前記素子グループ毎に異なる配線経路で前記第1電極パッドに繋がり、複数の前記電極層で、同一の前記第1電極パッドを使用することを特徴とする。
請求項7に記載のインクジェット記録ヘッドは、スイッチング素子が素子グループ毎に異なる配線経路で第1電極パッドに繋がっている。そして、第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループとの配線抵抗を均一化するために、積層された複数の電極層を用い、スイッチング素子が接続された電極層以外の上層の電極層を経由して第1電極パッドに電気的に接続する経路を設けている。
したがって、同一層での電極層を大きく幅広とせずに各スイッチング素子の配線経路の配線抵抗を低抵抗化できる。つまり、インクジェット記録ヘッドを大型化することなしに、第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループの配線抵抗を均一化できる。このため、スイッチング素子の他方に接続されているエネルギー発生素子の駆動バラツキが低減する。したがって、吐出特性が均一化され、印字品位が向上する。
また、複数の前記電極層で、同一の前記第1電極パッドを使用する。
よって、スイッチング素子が接続された電極層以外の他の電極層を経由して第1電極パッドに電気的に接続する経路を設けることができる。このため、複数の電極層で同一の第1電極パッドを使用しても第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループとの配線抵抗を均一化できる。したがって、第1電極パッドの数を多くして配線抵抗の均一化を図る必要がないので、インクジェット記録ヘッドの大型化や、第1電極パッドの増加による信頼性の低下を招くことがない。
請求項8に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記電極層の少なくとも一層は、複数のブロックに分割され、各前記ブロックには前記接続部が配置されていることを特徴とする。
請求項8に記載のインクジェット記録ヘッドは、電極層の少なくとも1層が複数のブロックに分割され、各ブロック毎に異なる接続部で他の電極層と接続されている。このため、各ブロック毎に他の(上又は下にある)電極層を経由する複数の配線経路を形成できる。よって、第1電極パッドに近い素子グループと第1電極パッドに遠い素子グループとで異なるブロックを通る配線経路を形成することで、第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループとの配線抵抗が均一化される。
請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記スイッチング素子が接続された最下層の前記電極層は、前記ブロックに分割されていることを特徴とする。
請求項9に記載のインクジェット記録ヘッドは、スイッチング素子が接続された電極層が複数のブロックに分割されているので、第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループとで異なるブロックに接続され、各ブロック毎に異なる接続部で他の電極層と接続される。このため、各ブロック毎に他の電極層を経由する複数の配線経路を形成できる。よって、第1電極パッドに近い素子グループと第1電極パッドに遠い素子グループとで異なるブロックを通る配線経路が形成され、第1電極パッドに近い素子グループと遠い素子グループとの配線抵抗が均一化される。
請求項10に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記第1電極パッドにもっとも近い前記素子グループが接続されている前記ブロックは、他の前記電極層を経由せずに前記第1電極パッドと電気的に接続されていることを特徴とする。
請求項10に記載のインクジェット記録ヘッドは、第1電極パッドにもっとも近い素子グループが接続されているブロックは、他の電極層を経由せずに第1電極パッドと電気的に接続されているので低抵抗である。
第1電極パッドから遠い他のブロックは、他の電極層を経由して第1電極パッドと電気的に接続されているが、他の電極層を介する配線経路も、請求項7から請求項9と同様の作用を奏すので、低抵抗化される。
したがって、第1電極パッドに近いブロックに接続された素子グループと遠いブロックに接続された素子グループとの配線抵抗が均一化される。
請求項11に記載のインクジェット記録ヘッドは、他の前記電極層を経由して前記第1電極パッドに電気的に接続されている前記ブロックのうち、前記第1電極パッドから遠い前記ブロックほど、前記接続部と前記素子グループとの距離が近いことを特徴とする。
請求項11に記載のインクジェット記録ヘッドは、第1電極パッドから遠いブロックほど接続部と素子グループとの距離が近いので、接続部と素子グループとの間は低抵抗である。逆に第1電極パッドから近いブロックほど接続部と素子グループとの距離が遠いので、接続部と素子グループとの間の抵抗は高めである。
さて、第1電極パッドから遠いブロックほど他の電極層を通る距離が長いので、第1電極パッドと接続部との間の抵抗は高めとなるが、その分、接続部と素子グループとの距離を近づけるので接続部と素子グループとの間は低抵抗である。
したがって、第1電極パッドに近いブロックに接続された素子グループと遠いブロックに接続された素子グループとの配線抵抗が均一化される。
請求項12に記載のインクジェット記録ヘッドは、前記エネルギー発生素子が、電気エネルギーを機械エネルギーに変換してインクを吐出する圧電素子であることを特徴とする。
請求項12に記載のインクジェット記録ヘッドは、エネルギー発生素子が電気エネルギーを機械エネルギーに変換してインクを吐出する圧電素子である。圧電素子が駆動する際には、充放電電流(変位電流)が流れる。個々の変位電流は低いが(例えば、数〜十数mA)、1回の駆動時間が長い為(例えば、数十μs)、印字速度を高速化する為には、すべての圧電素子を同時に駆動する必要がある。この場合、電流の総和が非常に多くなるため、第1電極パッドとスイッチング素子との距離が離れると電圧降下量が増大しやすい。したがって、多層構造の電極層を用い、配線抵抗を均一化することは有効である。
請求項13に記載のインクジェット記録装置は、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とする。
請求項13に記載のインクジェット記録装置は、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド、例えば、大型化せずに均一な吐出特性を有する長尺のインクジェット記録ヘッドを搭載できる。したがって、大型化することなく、高速に印字可能なインクジェット記録装置となる。
なお、本発明のインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置において画像記録の対象となる「記録媒体」には、インクジェット記録ヘッドがインク滴を吐出する対象物であれば広く含まれる。また、インク滴が記録媒体上に付着されることで得られる記録媒体上のドットのパターンが、本発明のインクジェット記録装置で得られる「画像」あるいは「記録画像」に広く含まれる。したがって、本発明のインクジェット記録装置は、記録用紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。また、記録媒体には、記録用紙やOHPシートなどが含まれるのはもちろんであるが、これら以外にも、たとえば、配線パターン等が形成される基板などが含まれる。また、「画像」には、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、上記したような配線パターンや3次元物体、有機薄膜などが含まれる。吐出するインクも、いわゆる着色インクに限定されるわけではない。例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う電気実装用のバンプの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴噴射装置一般に対して、本発明のインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置を適用することが可能である
以上説明したように本発明によれば、大型化することなく、配線抵抗を均一にしエネルギー発生素子の駆動バラツキを均一化することができる。
本発明に係る第1実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。
図1はインクジェット記録ヘッド1の要部を示し、また、判りやすくする為、各層を分割して模式的に示した斜視図である。図2は、インクジェット記録ヘッド1の要部を平面視した模式図である。
図1及び図2に示すように、インクジェット記録ヘッド1には発熱抵抗素子30が一列に配列されている。これらの発熱抵抗素子30は素子群40、42を構成している。
なお、本実施形態では判りやすくする為、一つの素子群40、42の発熱抵抗素子30は二つのみ示しているが、素子郡中の各発熱抵抗素子30の配線抵抗が均一となる範囲において任意である。また、素子群40、42と二つのみ示しているが、実際には更に多くの素子群を備えている。具体的には、素子群が24個以上、また発熱抵抗素子30が1インチ以上に渡って配列されている。
各発熱抵抗素子30の一極側には個別電極32が接続され、個別電極32は図示しない電気回路に接続されている。発熱抵抗素子30の他極側には第1共通電極層210が接続されている。第1共通電極層210は、各素子群40、42毎にブロック212、214とに分割された構成となっている。なお、判りやすくするため、図1及び図2ではブロック212、214の幅(図2の上下方向)を異ならせているが、同じ幅であっても良い。
ブロック212の端部には電極パッド20が設けられている。電極パッド20は図示しない外部の電気回路に接続されている。
第1共通電極層210上に絶縁層310が積層され、絶縁層310上には第2共通電極層410が積層されている。
第1共通電極層210の各ブロック212、214毎に絶縁層310を貫通する接続部50、52が配置され、ブロック212、214と第2共通電極層410とが接続部50、52によって電気的に接続されている。
電極パッド20が接続されているブロック212の接続部50は、可能な限り電極パッド20に近接した方が望ましく、電極パッド20が接続部50を内蔵する構成としても良い。
なお、絶縁層310を介して積層された第1共通電極層210と第2共通電極層410とを共通電極層11とする。
次に第1実施形態のインクジェット記録ヘッド1の作用について説明する。
電極パッド20から給電され、共通電極層11を介して発熱抵抗素子30から個別電極32へと通電する。発熱抵抗素子30に通電すると、発熱抵抗素子30が発熱してインクが発泡し、図示しないノズルからインクが吐出する。なお、個別電極32が繋がった図示しない電気回路で各発熱抵抗素子30の駆動と非駆動とを切り換えることで、各発熱抵抗素子30への個別の駆動が行われる。
さて、電極パッド20に近い素子群40の発熱抵抗素子30に通電する場合は、ブロック212に設けられた電極パッド20から直接給電される。つまり、発熱抵抗素子30から電極パッド20までの距離が短いので、配線抵抗が小さい。
これに対し、電極パッド20から遠い素子群42の発熱抵抗素子30に通電する場合は、電極パッド20から接続部50を介し、上層の第2共通電極層410を経由した後、接続部52を介してブロック214から発熱抵抗素子30に通電する。
第2共通電極層410は幅広で、分割されていないので配線抵抗が低い。また、接続部50は電極パッド20に近接している。したがって、素子群42は電極パッド20から遠いが、電極パッド20に近接した接続部50から低抵抗の第2共通電極層410を経由して通電されるため、配線抵抗が大きくならない。
つまり、電極パッド20から近い素子群40と電極パッド20から遠い素子群42とで配線抵抗が均一化されている。このため、各発熱抵抗素子30の発熱バラツキが均一化され、インク滴の吐出特性が均一化する。
なお、共通電極層が単層の場合、例えば、特開平07-186378号公報、特開平10-044416号公報、特開2002-019117号公報、特開2002-355968号公報、特開平08-034133号公報に記載の方法では、独立した、或いはスリット状のスペースを設けることで同一層に存在する電力配線を分割している。このため、発熱抵抗素子30が多数、特に本実施形態のインクジェット記録ヘッド1のように、素子群が24個以上、発熱抵抗素子が1インチ以上に渡って配列されている構成の長尺のインクジェット記録ヘッドでは、分割される電力配線の幅が非常に小さくなり、配線抵抗の増大による発熱抵抗素子の駆動効率が低下する。
しかし、本実施形態の共通電極層11のように多層構造の電極層とし、発熱抵抗素子30が接続していない、低抵抗の他の電極層(本実施形態の場合は第2共通電極層410)を介して電極パッド20に電気的に接続することで、発熱抵抗素子30が多数配列されたインクジェット記録ヘッド1でも配線抵抗が均一化され、その結果、吐出特性が均一化する。
次に本発明に係る第2実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。なお、第1実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図3はインクジェット記録ヘッド2の要部を示し、また、判りやすくする為、各層を分割して模式的に示した斜視図である。図4は、インクジェット記録ヘッド2の要部を平面視した模式図である。
図3及び図4に示すように、第1実施形態と同様、インクジェット記録ヘッド2には発熱抵抗素子30が一列に配列されている。これらの発熱抵抗素子30は素子群40、42、44を構成している。また、第1実施形態と同様、判りやすくする為、一つの素子群40、42、44の発熱抵抗素子30は二つのみ示しているが、素子郡中の各発熱抵抗素子30の配線抵抗が均一となる範囲において任意である。また、素子群40、42、44と3つのみ示しているが、実際には更に多くの素子群を備えている。具体的には、素子群が24個以上、また、発熱抵抗素子30が1インチ以上に渡って配列されている。
第1共通電極層220は、各素子群40、42、44毎にブロック212、224、226に分割された構成となっている。そして、各ブロック212、224、226には絶縁層310を貫通する接続部50、54、56が配置され、それぞれ、第2共通電極層410と電気的に接続されている。
また、電極パッド20に近いブロック224の接続部54と素子群42と距離より、電極パッド20から遠いブロック226の接続部56と素子群44との距離の方が、近い位置に配置されている。
なお、絶縁層310を介して積層された第1共通電極層220と第2共通電極層410とを共通電極層12とする。
次に第2実施形態のインクジェット記録ヘッド2の作用について説明する。
第1実施形態と同様、電極パッド20から共通電極層12を介して発熱抵抗素子30から個別電極32へと通電する。
電極パッド20にもっとも近い素子群40の発熱抵抗素子30に通電する場合は、ブロック212に設けられた電極パッド20から直接給電される。
これに対し、第2共通電極層410を介して電気的に接続している素子群42、44の発熱抵抗素子30に通電する合、電極パッド20から接続部50を介し、上層の第2共通電極層410を経由した後、接続部54、56を介しブロック224、226から通電される。
さて、第2共通電極層410は幅広で、分割されていないので配線抵抗が低いが、電極パッド20から近い位置に配置された接続部54より遠い位置に配置された接続部56の方が電極パッド20パッドからの距離が長いので、電極パッド20と接続部56との間の配線抵抗の方が若干大きくなる。
しかし、電極パッド20に近いブロック224の接続部54と素子群42との距離より、電極パッド20から遠いブロック226の接続部56と素子群44との距離の方が近い位置に配置されている。このため、電極パッド20に遠いブロック226の方が接続部56と素子群44との間の配線抵抗は小さくなっている。
よって、電極パッド20から近い位置に配置された接続部54より遠い位置に配置された接続部56の方が、第2共通電極層410を通る距離が長いので電極パッド20と接続部56との間の配線抵抗が若干大きくなっても、その分、接続部56と素子群44との距離を近づけて配線抵抗を小さくしている。よって、素子群42と素子群44との配線抵抗が均一化している。
したがって、電極パッド20に最も近い素子群40から、電極パッド20から最も遠い素子群44まで、配線抵抗がより均一化されている。このため、各発熱抵抗素子30の発熱バラツキがより均一化され、インク滴の吐出特性がより均一化する。
なお、本実施形態では、第2共通電極層410を介して電極パッド20接続されるブロック224、226(素子群42、44)は2つであったが、前述したように3つ以上であって良い。この場合、電極パッド20から遠いブロック(素子群)程、接続部を発熱抵抗素子30に近い位置に配置していけば良い。
次に本発明に係る第3実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5はインクジェット記録ヘッド3の要部を示し、また、判りやすくする為、各層を分割して模式的に示した斜視図である。図6は、インクジェット記録ヘッド3の要部を平面視した模式図である。
図5及び図6に示すように、第1実施形態及び第2実施形態と同様、インクジェット記録ヘッド3には発熱抵抗素子30が一列に配列されている。これらの発熱抵抗素子30は複数の素子群40、42、44、46を構成している。また、判りやすくする為、一つの素子群40、42、44、46の発熱抵抗素子30は二つのみ示しているが、素子郡中の各発熱抵抗素子30の配線抵抗が均一となる範囲において任意である。また、素子群40、42、44、46と4つのみ示しているが、実際には更に多くの素子群を備えている。具体的には、素子群が24個以上、また、発熱抵抗素子30が1インチ以上に渡って配列されている。
第1共通電極層230はブロック232、234、236に分割された構成となっている。そして、各ブロック232、234、236には絶縁層310を貫通する接続部58、60、62が配置され、それぞれ、第2共通電極層430と電気的に接続されている
電極パッド20が接続されたブロック232は接続部58近傍から切込部232Cで分岐ブロック232A、232Bとに分岐している。電極パッド20に近い素子群40が分岐ブロック232Aに接続し、遠い素子群42が分岐ブロック232Bに接続している。分岐後の幅は、電極パッド20と素子群40、42との距離に応じた幅になっている。つまり、分岐ブロック232Aの幅A1より、分岐ブロック232Bの幅A2の方が幅広となっている。なお、素子群40、42ともに電気的には直接、電極パッド20に繋がっている。また、接続部58は、可能な限り電極パッド20に近接した方が望ましく、電極パッド20が接続部58を内蔵する構成としても良い。
ブロック234には素子群44が、ブロック236には素子群46が、それぞれ、接続している。なお、電極パッド20に近いブロック234の接続部60と素子群44との距離より、電極パッド20から遠いブロック236の接続部62と素子群46と距離の方が近い。
第2共通電極層430には切込部430Cが形成され、分岐第2共通電極層430Aと分岐第2共通電極層430Bとに分岐している。分岐後の幅は、分岐第2共通電極層430Aの幅B1より、分岐第2共通電極層430Bの幅B2の方が幅広となっている。
なお、絶縁層310を介して積層された第1共通電極層230と第2共通電極層430とを共通電極層13とする。
次に第3実施形態のインクジェット記録ヘッド3の作用について説明する。
1実施形態及び第2実施形態と同様、電極パッド20から共通電極層13を介して発熱抵抗素子30から個別電極32へと通電する。
電極パッド20に近い素子群40、42の発熱抵抗素子30に通電する場合は、電極パッド20から直接給電される。ブロック232は、電極パッド20から近い素子群40が接続する分岐ブロック232Aの幅A1より、電極パッド20から遠い素子群42が接続する分岐ブロック232Bの幅A2の方が幅広となっている。このため電極パッド20から近い素子群40と遠い素子群42とで配線抵抗は、ほぼ等しくなっている。
第2共通電極層430を経由して電気的に接続している素子群44、46の発熱抵抗素子30に通電する場合、電極パッド20から接続部58を介し、上層の第2共通電極層430を経由した後、接続部60、62を介しブロック234、236から発熱抵抗素子30へと通電される。
第2共通電極層430は切込部430Cによって分岐した分岐後の分岐第2共通電極層430Aの幅B1より分岐第2共通電極層430Bの幅B2の方が幅広なので、電極パッド20から近い接続部60までの配線抵抗より、電極パッド20から遠い接続部62までの配線抵抗の方が若干大きいだけである。
さらに、電極パッド20に近いブロック234の接続部60と素子群44との距離より、電極パッド20からに遠いブロック236の接続部62と素子群46との距離の方が近いので、電極パッド20に遠いブロック236の接続部62と素子群46との間の方が配線抵抗は小さくなっている。
したがって、電極パッド20から距離の異なる素子群44、46であるが、電極パッド20から素子群44までの配線抵抗と、電極パッド20から素子群46までの配線抵抗とが均一化されている。
このように、電極パッド20に最も近い素子群40から、電極パッド20から最も遠い素子群46まで配線抵抗が、より均一化されている。このため、発熱抵抗素子30の発熱バラツキがより均一化され、インク滴の吐出特性がより均一化する。
なお、本実施形態では、第2共通電極層430を介して電極パッド20に接続されるブロック234、236(素子群44、46)は2つであったが、前述したように3つ以上であって良い。この場合、電極パッド20から遠いブロック(素子群)程、接続部を発熱抵抗素子30に近い位置に配置していけば良い。
また、第2導電層も、電極パッド20から遠い遠い接続部が配置される程、分岐先の幅を幅広となるような切込部の形状とすれば良い。
次に本発明に係る第4実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。なお、第1実施形態から第3実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7はインクジェット記録ヘッド4の要部を示し、また、判りやすくする為、各層を分割して模式的に示した斜視図である。図8は、インクジェット記録ヘッド4の要部を平面視した模式図である。
図7及び図8に示すように、第1実施形態から第3実施形態と同様、インクジェット記録ヘッド4には発熱抵抗素子30が一列に配列されている。これらの発熱抵抗素子30は複数の素子群40、42、44、46、48、49を構成している。また、判りやすくする為、一つの素子群40、42、44、46、48、49の発熱抵抗素子30は二つのみ示しているが、素子郡中の各発熱抵抗素子30の配線抵抗が均一となる範囲において任意である。また、素子群40、42、44、46、48、49と6つのみ示しているが、実際には更に多くの素子群を備えていても良い。具体的には、素子群が24個以上、また発熱抵抗素子30が1インチ以上に渡って配列されている。
第1共通電極層240はブロック232、244、246に分割された構成となっている。そして、各ブロック232、244、246には接続部58、64、66が配置され、それぞれ絶縁層310を貫通し、第2共通電極層430と電気的に接続されている
第3実施形態と同様に、電極パッド20が接続されたブロック232は接続部58近傍から切込部232Cで分岐ブロック232A、232Bに分岐している。電極パッド20に近い素子群40が分岐ブロック232Aに接続し、遠い素子群42が分岐ブロック232Bに接続している。分岐後の幅は電極パッド20と素子群40、42との距離に応じている。つまり、分岐ブロック232Aの幅A1より、分岐ブロック232Bの幅A2の方が幅広となっている。なお、素子群40、42の発熱抵抗素子30ともに電気的には直接電極パッド20に繋がっている。
ブロック244、246は、それぞれ切込部244C、246Cで分岐ブロック244A、244B、分岐ブロック246A、246Bに分岐されている。分岐ブロック244Aには素子群44が、分岐ブロック244Bには素子群46が、分岐ブロック266Aには素子群48が、分岐ブロック266Bには素子群49が、それぞれ接続している。分岐後の幅は、接続部64と素子群44、46との距離、及び接続部66と素子群48、49との距離に、それぞれ応じている。しかし、いずれも距離は等しいので、分岐ブロック244Aと分岐ブロック244B、及び分岐ブロック246Aと分岐ブロック246Bとは相似形となっており、接続部64と素子群44、46、及び接続部66と素子群48、49との間の配線抵抗はそれぞれ等しくなっている。
電極パッド20に近いブロック244の接続部64と素子群44、46との距離より、電極パッド20から遠いブロック246の接続部66と素子群48、49との距離の方が近くなっている。
第2共通電極層440には切込部440Cが形成され、分岐第2共通電極層440Aと分岐第2共通電極層440Bとに分岐している。分岐後の幅は、分岐第2共通電極層440Aの幅C1より、分岐第2共通電極層440Bの幅C2の方が幅広となっている。
なお、絶縁層310を介して積層された第1共通電極層240と第2共通電極層440とを共通電極層14とする
次に第4実施形態のインクジェット記録ヘッド4の作用について説明する。
第1実施形態から第3実施形態と同様、電極パッド20から共通電極層14を介して発熱抵抗素子30から個別電極32へと通電する。
電極パッド20に近い素子群40、42の発熱抵抗素子30に通電する場合は、電極パッド20から直接給電される。第3実施形態と同様に、ブロック232は、電極パッド20から近い素子群40が接続する分岐ブロック232Aの幅A1より、電極パッド20から遠い素子群42が接続する分岐ブロック232Bの幅A2の方が幅広となっている。このため電極パッド20から近い素子群40と遠い素子群42とで配線抵抗は、ほぼ等しくなっている。
第2共通電極層440を介して電気的に接続している素子群44、46、48、49の発熱抵抗素子30に通電する場合、電極パッド20から接続部58を介し、上層の第2共通電極層440を経由した後、接続部60、62を介しブロック234、236から発熱抵抗素子30へと通電される。
第2共通電極層440は切込部440Cによって分岐した分岐後の分岐第2共通電極層440Aの幅B1より分岐第2共通電極層440Bの幅B2の方が幅広である。このため、電極パッド20から近い接続部64までの配線抵抗より電極パッド20から遠い接続部66までの配線抵抗の方が若干大きいだけである。
さらに、電極パッド20に近いブロック244の接続部64と素子群44、46の距離より、電極パッド20からに遠いブロック246の接続部66と素子群48、49との距離の方が近いため、電極パッド20に遠いブロック246の接続部66と素子群48、49との間の方が配線抵抗は小さくなっている。
なお、分岐ブロック244Aと分岐ブロック244B、及び分岐ブロック246Aと分岐ブロック246Bとは相似形であるので、接続部64と素子群44、46、及び接続部66と素子群48、49との間の配線抵抗はそれぞれ等しくなっている。
したがって、電極パッド20から距離の異なる素子群44、46、48、49であるが、電極パッド20から近い素子群44までの配線抵抗と、電極パッド20から遠い素子群46までの配線抵抗とが、均一化されている。
このように、電極パッド20に最も近い素子群40から、電極パッド20から最も遠い素子群49までの配線抵抗が、より均一化されている。このため、各発熱抵抗素子30の発熱バラツキがより均一化され、インク滴の吐出特性がより均一化する。
なお、本実施形態では、第2共通電極層440を介して電極パッド20に接続されるブロック244、246は2つであったが、前述したように3つ以上であって良い。この場合、電極パッド20から遠いブロック(素子群)程、接続部を発熱抵抗素子30に近い位置に配置すれば良い。
また、第2導電層も、電極パッド20から遠い接続部が配置される程、分岐先の幅を幅広となるような切込部の形状とすれば良い。
尚、本発明は、上記の第1実施形態から第4実施形態形態に限定されるものではない。
例えば、第1実施形態から第4実施形態までの共通電極層11、12、13、14は、いずれも絶縁層310を介して第1共通電極層210、220、230240と第2共通電極層410、430、440とが積層された2層構造(絶縁層を含むと3層構造)となっていたが、これに限定されない。
例えば、第1実施形態から第4実施形態までの共通電極層11、12、13、14を概念的に簡単に表すと図10(A)のようになる。(図中の記号は、電極パッド20、接続部80、第1共通電極層200、第2共通電極層400としている)。しかし、図10(B)のように第2共通電極層400の更に上層に第3共通電極層500を設ける構成としても良い。或いは、図示しないが、第3共通電極層500の更に上層に共通電極層を設ける構成(つまり、4層以上の構成)としても良い。
このように多層構造の共通電極層とすると、非常に多くの発熱抵抗素子30を備える場合でも、共通電極層を多層化していくことで、大型化することなく配線抵抗を均一化できる。
また、個別電極32にはドライバトランジスタなどに接続することが多い。このような場合、発熱抵抗素子30が接続する共通電極層11、12、13、14の下層にトランジスタの配線層がある構成となる。したがって、発熱抵抗素子30が接続する共通電極層は最下層であることが望ましい。(第1実施形態から第4実施形態では発熱抵抗素子30は、いすれも最下層の第1共通電極層210、220、230、240に接続されている。)
しかし、第1実施形態から第4実施形態までの共通電極層11、12、13、14のように、2層構造(絶縁層を含むと3層構造)であれば、最上層の共通電極層に発熱抵抗素子30が接続された構成であっても構わない。
さらに、個別電極32に繋がるドライバトランジスタなど、各発熱抵抗素子30の駆動と非駆動とを切り替える手段を介して、最終的に電源配線を共有する構成である場合、共用する電源配線を同様に多層構造の電極層の構成としても良い。
次に、係る第5実施形態のインクジェット記録ヘッドについて説明する。なお、第1実施形態から第4実施形態で説明した部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第1実施形態から第4実施形態では、エネルギー発生素子に発熱抵抗素子30を使用していたが、図14に示すように、第5実施形態のインクジェット記録ヘッド5は、エネルギー発生素子に電気エネルギーを機械エネルギーに変換してインクを吐出する圧電素子730を使用している。
圧電素子730の一極は、第2電極パッド634を介してスイッチング素子630の一極と接続している。圧電素子730の他極は共通電極760に接続され、共通電極760には端子700が接続している。
スイッチング素子630の他極は共通電極層15に接続され、共通電極層15には第1電極パッド620が接続している。
なお、後述するように、共通電極層15は、絶縁層350を介して積層された第1共通電極層250と第2共通電極層450とで構成されている。
また、スイッチング素子630の制御電極には制御配線632が接続し、制御配線632は図示しない制御回路へと繋がっている。
さて、第1実施形態から第4実施形態では、発熱抵抗素子30とその駆動回路とは同一基体に形成されていた。これに対し本実施形態は、圧電素子730が形成された圧電素子基体820と駆動回路基体810とで構成され、第2電極パッド634で電気的に接続されている。
本実施形態は、この駆動回路基体810を多層構造の電極層としたものである。
図15及び図16に示すように、インクジェット記録ヘッド5の駆動回路基体810には、スイッチング素子630が一列に配列されている。これらのスイッチング素子630は素子グループ640、642を構成している。
なお、本実施形態では判りやすくする為、一つの素子グループ640、642のスイッチング素子630は二つのみ示しているが、素子グループ中の各スイッチング素子630の配線抵抗が均一となる範囲において任意である。また、素子グループ640、642と二つのみ示しているが、実際には更に多くの素子グループを備えている。具体的には、素子グループが24個以上、また、スイッチング素子630が1インチ以上に渡って配列されている。
スイッチング素子630の他極には第1共通電極層250が接続されている。第1共通電極層250は、各素子グループ640、642毎にブロック252、254とに分割された構成となっている。なお、判りやすくするため、図1及び図2ではブロック252、254の幅(図16の上下方向)を異ならせているが、同じ幅であっても良い。
ブロック252の端部には第1電極パッド620が設けられている。第1電極パッド620は図示しない電気回路に接続されている。
第1共通電極層250上に絶縁層350が積層され、絶縁層350上には第2共通電極層450が積層されている。
第1共通電極層250の各ブロック252、254毎に絶縁層350を貫通する接続部650、652が配置され、ブロック252、254と第2共通電極層450とが接続部650、652によって電気的に接続されている。
第1電極パッド620が接続されているブロック252の接続部650は、可能な限り第1電極パッド620に近接した方が望ましく、第1電極パッド620が接続部650を内蔵する構成としても良い。
なお、絶縁層350を介して積層された第1共通電極層250と第2共通電極層450とを共通電極層15とする。
次に第5実施形態のインクジェット記録ヘッド5の作用について説明する。
図14に示すように、第1電極パッド620から共通電極層15、スイッチング素子630、第2電極パッド、各圧電素子730、共通電極760を介して端子700へと通電する。
圧電素子730に通電すると圧電素子730が撓み、図示しない圧力室のインクが図示しないノズルから吐出する。
なお、スイッチング素子630の制御電極に制御配線632を介して接続されている図示しない制御回路によって、スイッチング素子630の通電、非通電を制御し、各圧電素子730毎の個別駆動を制御している。
さて、図15、図16に示すように、第1電極パッド620に近い素子グループ640のスイッチング素子630から第2電極パッド634を介して圧電素子730へと通電する場合は、ブロック252に設けられた第1電極パッド620から直接通電する。つまり、第1電極パッド620からスイッチング素子630までの距離が短いので、配線抵抗が小さい。
これに対し、第1電極パッド620から遠い素子グループ642のスイッチング素子630から第2電極パッド634を介して圧電素子730へと通電する場合は、第1電極パッド620から接続部650を介して、上層の第2共通電極層450を経由した後、接続部652を介してブロック254から素子グループ642のスイッチング素子630へと通電する。
第2共通電極層450は幅広で、分割されていないので配線抵抗が低い。また、接続部650は電極パッド20に近接している。したがって、素子グループ642は第1電極パッド620から遠いが、第1電極パッド620に近接した接続部650から低抵抗の第2共通電極層450を経由して通電するため、配線抵抗が大きくならない。
つまり、第1電極パッド620から近い素子グループ640と第1電極パッド620から遠い素子グループ642とで配線抵抗が均一化されている。このため、各スイッチング素子630に第2電極パッド634を介して電気的に接続されている圧電素子730の駆動バラツキが均一化され、インク滴の吐出特性が均一化する。
なお、共通電極層15は、上記構成以外の共通電極層であっても良い。例えば、第2実施形態から第4実施形態で説明した構成と同様の共通電極層の構成であっても良い。
また、2層構造でなく、3層以上の構成であっても良い。(図10参考)。
なお、第1実施形態から第5実施形態で説明した多層構造の共通電極層11、12、13、14、15は、従来のインクジェット記録ヘッドの製造方法で製造することができる。
尚、本発明は、第1実施形態から第5実施形態実施に限定されるものではない。
例えば、電極パッド20、620は、第1共通電極層210、220、230、240、250に接続しているが、他の共通電極層に接続してもよい。また、電極パッド20、620は、一つ(例えば、図1参照)でなく、複数の電極パッドを備えていても良い。
また、接続部50、52、54、56、58、60、62、64、66、650、652は、図9(A)のように大口の一つのみで構成されているが、例えば、図9(B)のように複数の小口部70から構成されていても良い。
次に、本発明の第1実施形態から第5実施形態のいずれかのインクジェット記録ヘッド1、2、3、4、5を搭載したインクジェット記録装置の一例として、カラープリンター100について説明する。また、下記説明では、便宜上カラープリンター100にはインクジェット記録ヘッド1が搭載される構成としたが、上述したようにインクジェット記録ヘッド1、2、3、4、5のいずれでも良い。
図11に示すように、本発明の実施の形態に係るカラープリンター100は、筐体112にロッド114が設けられており、該ロッド114に沿って移動するキャリッジ116が設けられている。キャリッジ116上には、CMYKの各色に応じた色を記録する各色のインクジェット記録ヘッド1(図11では、K色がインクジェット記録ヘッド1K、C色がインクジェット記録ヘッド1C、M色がインクジェット記録ヘッド1M、Y色がインクジェット記録ヘッド1Yと表記している)がそれぞれ着脱可能に搭載されている。このキャリッジ116がロッド114に沿って(図12に示す主走査方向Xに)移動することにより、主走査方向Xの記録が行なわれる。
また、カラープリンター100には、印字媒体としての用紙Pを載置するためのプラテン120が設けられている。このプラテン120上を用紙Pがキャリッジ116の主走査方向Xと交差する方向(図12に示す副走査方向Y)に移動することによって、副走査方向Yの記録が行なわれる。
すなわち、キャリッジ116をロッド114に沿って主走査方向Xに走査しながら、キャリッジ116上に搭載されたインクジェット記録ヘッド1の各色それぞれのインクを吐出することにより主走査方向Xに画像が形成される。なお、インクジェット記録ヘッド1のそれぞれのノズル列長(副走査方向Y)とキャリッジ116の走査長でプラテン120上の用紙Pに形成される記録領域の全域または一部領域に画像が形成される。そして、副走査方向Yにおいて画像形成された長さに対応した量分、用紙Pが送られ、再び主走査方向Xに画像形成を行ない、主走査方向Xの画像形成と副走査方向Yの用紙送りを繰り返し行なうことによって、用紙P全面に画像形成が行われる。また、各色のインクジェット記録ヘッド1は、図11及び図12に示すように、キャリッジ116の走査方向に沿って、K、C、M、Yの順に配置されている構成とするが、これに限定されるものではない。
図12に示すように、カラープリンター100は、CPU126、ROM128、RAM130、及び周辺装置を備えたマイクロコンピュータ132によって動作の制御が行われるようになっている。マイクロコンピュータ132は、CPU126、ROM128、ROM128、入力インターフェース(入力I/F)134及び出力インターフェース(出力I/F)136がバス138に接続されている。この入力I/F134には、他の装置からデータやコマンドが入力される。
出力I/F136には、用紙Pを搬送するための搬送用モータ140を駆動するドライバ142、及びキャリッジ116を移動するためのキャリッジ走査モータ143を駆動するドライバ141が接続されている。このマイクロコンピュータ132の指示に応じて搬送用モータ140及びキャリッジ走査モータ143が制御される。
また、出力I/F136には、各色インクジェット記録ヘッド1(1K、1C、1M、1Y)が接続されており、マイクロコンピュータ132によって各色インクジェット記録ヘッド1からのインクの吐出が制御される。
各色のインクジェット記録ヘッド1からのインクの吐出の制御は、例えば、各インクジェット記録ヘッド1に設けられたインク吐出用の複数のノズルからインクを吐出するタイミングを制御することによって、キャリッジ116の走査方向に対する画像記録位置を制御することができる。
次に、カラープリンター100についての作用を説明する。
本発明の第1実施形態のインクジェット記録ヘッド1は、共通電極層11が多層構造をしている。このため、ノズル列長(副走査方向Y)の長い、すなわち、長尺なインクジェット記録ヘッド1であるが、小型で均一な吐出特性を有している。
したがって、カラープリンター100は、大型化することなく、印字品位が良く、且つ高速に印字可能となっている。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を分割し、模式的に示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を平面視し、模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を分割し、模式的に示した斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を平面視し、模式的に示した図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を分割し、模式的に示した斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を平面視し、模式的に示した図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を分割し、模式的に示した斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を平面視し、模式的に示した図である。 (A)は一つの大口の接続部の一例を、(B)は複数の小口の接続部の一例を、模式的に示す図である。 (A)は2層の場合の共通電極層の構成を表す概念図であり、(B)は3層の場合の共通電極層の構成を表す概念図である。 本発明の第1実施形態から第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのいずれかが搭載されたカラープリンターの要部を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態から第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのいずれかが搭載されたカラープリンターにおける、インクジェット記録ヘッドの位置関係及び走査方向を示す概念図である。 本発明の第1実施形態から第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドのいずれかが搭載されたカラープリンターの接続関係を示す概念ブロック図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの要部を平面視し、模式的に示した図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの駆動回路基体の要部を分割し、模式的に示した斜視図である。 本発明の第5実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの駆動回路基体の要部を平面視し、模式的に示した図である。
符号の説明
1 インクジェット記録ヘッド。
20 電極パッド
30 発熱抵抗素子
40 素子群
42 素子群
50 接続部
52 接続部
100 カラープリンター(インクジェット記録装置)
210 第1共通電極層(電極層)
212 ブロック
214 ブロック
310 絶縁層
410 第2共通電極層(電極層)
232C 切込部
430C 切込部
620 第1電極パッド
630 スイッチング素子
634 第2電極パッド
640 素子グループ
642 素子グループ
730 圧電素子

Claims (13)

  1. 絶縁層を介して積層された複数の電極層と、
    前記絶縁層を貫通し、前記電極層間を電気的に接続する接続部と、
    前記電極層に設けられ、外部回路と電気的に接続する電極パッドと、
    前記電極層の最下層又は最上層に一方を接続して配列されたインクを吐出させるエネルギー発生素子と、
    前記エネルギー発生素子の他方に接続される個別電極と、
    を備え
    前記エネルギー発生素子は、複数の素子群を構成し、前記素子群毎に異なる配線経路で前記電極パッドに繋がり、
    複数の前記電極層で、同一の前記電極パッドを使用することを特徴するインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記電極層の少なくとも一層は、複数のブロックに分割され、各前記ブロックには前記接続部が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記エネルギー発生素子が接続された前記電極層は、前記ブロックに分割されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記電極パッドにもっとも近い前記素子群が接続されている前記ブロックは、他の前記電極層を経由せずに前記電極パッドと電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 他の前記電極層を経由して前記電極パッドに電気的に接続されている前記ブロックのうち、前記電極パッドから遠い前記ブロックほど、前記接続部と前記素子群との距離が近いことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記エネルギー発生素子が、インクを加熱し発泡させることで吐出する発熱抵抗素子であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 絶縁層を介して積層された複数の電極層と、
    前記絶縁層を貫通し、前記電極層間を電気的に接続する接続部と、
    前記電極層に設けられ、外部回路と電気的に接続する第1電極パッドと、
    前記電極層の最下層に一方を接続して配列されたスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子の他方に接続される第2電極パッドと、
    一方が共通電極に接続され、他方が前記第2電極パッドに接続されインクを吐出させるエネルギー発生素子と、
    を備え、
    前記スイッチング素子は、複数の素子グループを構成し、前記素子グループ毎に異なる配線経路で前記第1電極パッドに繋がり、
    複数の前記電極層で、同一の前記第1電極パッドを使用することを特徴するインクジェット記録ヘッド。
  8. 前記電極層の少なくとも一層は、複数のブロックに分割され、各前記ブロックには前記接続部が配置されていることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 前記スイッチング素子が接続された最下層の前記電極層は、前記ブロックに分割されていることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 前記第1電極パッドにもっとも近い前記素子グループが接続されている前記ブロックは、他の前記電極層を経由せずに前記第1電極パッドと電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録ヘッド。
  11. 他の前記電極層を経由して前記第1電極パッドに電気的に接続されている前記ブロックのうち、前記第1電極パッドから遠い前記ブロックほど、前記接続部と前記素子グループとの距離が近いことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のインクジェット記録ヘッド。
  12. 前記エネルギー発生素子が、電気エネルギーを機械エネルギーに変換してインクを吐出する圧電素子であることを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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