JP4423176B2 - フローティング型ブレーキディスク - Google Patents

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Description

本発明は、車輛、例えば自動二輪車の制動に用いられるフローティング型ブレーキディスクに関する。
一般に、この種のブレーキディスクでは、ブレーキ操作による制動を繰り返しても制動ロータ自体が変形する等の不具合を防止できるように、制動ロータとこの制動ロータの内側に配置され、車軸に取付られるハブとを別個に形成し、制動ロータとハブとを所定の間隙を介して連結することで、この間隙で制動ロータの熱膨張を吸収するように構成している。
この場合、制動ロータの内周縁部に、所定の間隔を置いて第一の連結凹部を形成すると共に、この第一の連結凹部に突き合わせ可能な第二の連結凹部をハブの外周縁部に形成し、各連結凹部を突合せて組付けたときに形成される連結部である孔に、連結ピンをかしめることで、ハブからの制動ロータの抜け止めを行ないつつ制動ロータとハブとが連結される。
また、連結ピンと、制動ロータ及びハブの軸方向の面との間に位置するように、皿ばねなどの付勢手段が連結ピンの胴体部に外嵌状に設けられ、この付勢手段によって軸方向に付勢することで制動ロータとハブとがフローティング状態に連結されている(特許文献1)。
特開2002−303342号公報(例えば、特許請求の範囲の記載参照)
しかしながら、上記のものでは、連結ピンの胴体部に外嵌状に付勢手段を設けた状態で連結ピンをかしめるため、例えば連結ピンのかしめが強いと、付勢手段のばね特性に制限が加えられ、フローティング量が規制される。他方で、連結ピンのかしめが弱いと、軸方向への付勢が不十分になり、また、半径方向に大きな遠心力が加わった場合に連結部が外れる虞もある。このため、連結ピンを精度よくかしめる必要があり、その組付作業が面倒である。
また、付勢手段として皿ばねを用いると、軸方向の作用量の自由度が低く、軸方向の作用量を大きくしてフローティング量を大きくするには、皿ばねを軸方向に重ねたり、大きな径の皿ばねを用いる必要があり、この場合、制動時に制動ロータ面内の熱分布が不均一になり易く、制動を繰り返すと制動ロータに熱変形や熱劣化が生じる虞がある。
そこで、本発明の課題は、付勢手段の作用量の自由度が高く、組付容易であり、また、制動を繰り返しても制動ロータに熱変形や熱劣化が生じ難いフローティング型ブレーキディスクを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のフローティング型ブレーキディスクは、環状の制動ロータとこの制動ロータの内側に配置されるハブとを備え、付勢手段により制動ロータを軸方向に付勢した状態でハブに制動ロータを連結したフローティング型ブレーキディスクであって、前記付勢手段が軸方向に作用する板ばねであり、この板ばねの脱落を防止する規制手段を設け、前記板ばねは略L字状に屈曲され、その一辺を制動ロータの内周縁部 とハブの外周縁部とによって区画される空間に挿設して板ばねがセットされ、前記一辺の 制動ロータの内周縁部及びハブの外周縁部にそれぞれ対向した面のうち少なくとも一方に 隆起部を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、制動ロータの内側にハブを組付ける際、制動ロータが軸方向に付勢されるように板ばねをセットし、この状態でこの板ばねの脱落を防止する規制手段を設けて制動ロータとハブとを連結する。この場合、軸方向に作用する板ばねを用いることで、皿ばねなどの付勢手段を連結ピンの胴体部に外嵌状に設ける場合に比べてばねの作用量の自由度を高くできる。更に、本発明では、板ばねの隆起部を、制動ロータの内周縁部及びハ ブの外周縁部の少なくとも一方に対向した面に当接させることで、制動ロータに作用する 板ばねの位置決めができてよい。
この場合、前記規制手段によって、前記ハブからの前記制動ロータの軸方向の抜け止めを行なうように構成しておけば、制動ロータとハブとを連結するのに、別個の連結手段が不要で、付勢手段のばね特性を有効に使いつつ大きな遠心力によっても外れない制動ロータとハブとの簡単な連結構造が得られ、組付作業を簡素化できる。
前記規制手段は、例えば、制動ロータの内側にハブを組付けた際に、制動ロータ及びハブの軸方向の面の一部を軸方向両側から覆って少なくともハブの軸方向の面に面接触するように構成した一対の押さえ板を有することが好ましい。
この場合、前記一対の押さえ板の一方を、制動ロータ及びハブの軸方向の面の一部を覆う板状部とこの板状部から軸方向に延出させた柱状部とから構成し、この柱状部が貫通する開口を他方の押さえ板に形成し、前記柱状部を、ハブ及び制動ロータの少なくとも一方に設けた開口及び他方の押さえ板の開口を軸方向からそれぞれ貫通させ、その先端をかしめてハブに制動ロータを連結すれば、簡単なプレスかしめを用いることができ、組付作業をさらに容易にできる。その際、柱状部のかしめる箇所をブレーキディスクの背面側にすれば、美観を損うこともない。尚、かしめ箇所を2以上として、連結強度が高い構造となるようにしてもよい。
前記制動ロータとハブとの板厚を相互に相違させ、規制手段と制動ロータとの間に軸方向の間隙を設けておけば、制動ロータが軸方向に移動自在となり、また、制動ロータ自体の板厚を薄肉できてさらなる軽量化を実現できる。
制動時の摩擦による温度上昇量が少ない部分を取り除くために、前記制動ロータの内周面及び外周面の少なくとも一方に凹部を形成しておけばよい。この場合、制動ロータ面内の熱分布のばらつきをさらに少なくでき、さらなる軽量化にも寄与する。
ところで、制動時の摩擦により制動ロータに生じた熱は、規制手段を経てハブへと伝播される。この場合、前記制動ロータの内周縁部に所定の間隔を置いて複数の突出片を形成すると共に、各突出片に対応してハブの外周縁部に凹部を形成し、各突出片を各凹部に嵌挿させつつ制動ロータの内側にハブを組付け、各突出片を各凹部に嵌挿させた領域に前記規制手段を配置し、前記突起片の半径方向に沿った両側面に対称にくぼみ部を設けておけばよい。これにより、制動ロータとハブとの連結箇所が小さくなること、制動ロータに生じた熱を規制手段に伝達する突出片の伝熱面積が減少することとが相俟って、ハブへの熱引けが抑制され、制動ロータ面内の熱分布のばらつきを少なくできる。これにより、制動を繰り返しても制動ロータ自体に熱変形や熱劣化が生じることを防止でき、その上、突出片にくぼみ部を設けることで、軽量化にも寄与する。
以上説明したように、本発明のフローティング型ブレーキディスクでは、付勢手段の作用量の自由度が高く、組付容易であり、また、制動を繰り返しても制動ロータに熱変形や熱劣化が生じ難いという効果を奏する。
図1乃至図5を参照して説明すれば、Aは、本発明のフローティング型ブレーキディスクである(図1では、フローティング型ブレーキディスクAを正面側から示している)。このフローティング型ブレーキディスクAは、制動ロータ1と、この制動ロータ1の内側に配置されるハブ2とから構成される。
図2に示すように、制動ロータ1は、ブレーキ操作時に、キャリパーにセットしたブレーキパッド(図示せず)に挟み込まれて制動力を発揮するロータ部11を有する。ロータ部11は、ステンレスなどの耐磨耗性を有する金属材料から構成され、平板で環状に形成されている。ロータ部11の軸方向の面11aには、例えば制動性能の向上や重量軽減を図るために、円形の貫通孔12が複数形成されている。各貫通孔12は、後述する各突出片の中心を通る半径方向腺に左右対称になるように形成されている。本実施の形態では、半径方向腺上にも所定の間隔を置いて2個の貫通孔12aを形成している。これにより、制動ロータ1に方向性がなくなってよい。
また、ロータ部11の内周面及び外周面には、凹部13a、13bが、後述する各突出片の中心を通る半径方向腺に左右対称になるように形成されている。この場合、各凹部13a、13bの形成位置は、軸方向の面11aに設けた各貫通孔12、12aの形成位置(例えば、貫通孔12からの凹部13a、13bまでの距離)などを考慮して制動ロータ1の強度が低下しないように設定される。
この場合、制動ロータ1の回転中心を中心として内周縁部及び外周縁部を通る円周の全長に対して凹部13a、13bを通過しない部分の長さがそれぞれ76〜89%の範囲となるように、各凹部13a、13bの開口部の断面積及び個数を設定することが好ましい(本実施の形態では、凹部13a、13bの断面積が貫通孔12の断面積の略半分で、相互に隣接する突出片間に2個形成されている)。76%より短いか、または89%を超えると、十分な強度を保持しつつ、ロータ部11面内の熱分布のばらつきが小さく抑制できない。これにより、制動時に摩擦による温度上昇量が小さい部分を取り除くことで、ロータ部11面内における熱分布のばらつきを少なくでき、ひいては、ロータ部11に熱変形や熱劣化が生じ難くできると共に軽量化にも寄与する。
図3に示すように、ハブ2は、ステンレスやアルミ合金などの制動時の荷重に耐え得る金属材料から形成され、フローティング型ブレーキディスクAの軽量化のために平板で略星形に形成して5軸仕様としている。ハブ2は、図示しない車軸への装着を可能とする平板で環状の基部21と、所定の間隔を置いて各基部21から半径方向外側に向かって延出させた断面略台形状の5本の軸部22とから構成され、この軸部22は、ブレーキディスクAの背面側に向かって屈曲させている(図4参照)。また、主として重量軽減を図るために、各軸部22の軸方向の面22aには貫通孔22bがそれぞれ形成されている。
制動ロータ1とハブ2とを連結するため、ハブ2の各軸部22の外周縁部には、半径方向の凹部22cが形成され、各凹部22cに対応してロータ部11の内周縁部には、その半径方向内側に向かって突出する5個の突出片14が形成されている(図2参照)。この場合、突出片14の板厚はロータ部11の厚さと同じであり、その半径方向の高さは、各突出片14を凹部22cに嵌挿してたとき、各突出片14の先端と凹部22cの底面との間に所定の間隙が形成されるように定寸されている。
また、ロータ部11と各突出片14との境界領域で、各突出片14には、この突出片14の半径方向に沿った両側面に対称にかつ略円弧状に湾曲させてくぼみ部14aがそれぞれ形成されている。これにより、制動時にロータ部11から各突出片14への熱引けを起こす領域の伝熱面積が減少して、単位時間当たりにおけるロータ部11から各突出片14への熱引けが抑制され、ロータ部11面内の熱分布のばらつきを少なくできる。
そして、各突出片14を各凹部22cに嵌挿させつつ制動ロータ1の内側にハブ2を組付けた後、後述する付勢手段3をそれぞれセットし、この状態で制動ロータ1及びハブ2軸方向に規制すると共に、付勢手段3の脱落を防止する規制手段4、5を設け、付勢手段3による軸方向への制動ロータ1の付勢と、ハブ2からの制動ロータ1の軸方向の抜け止めを行なうことで、ハブ2に制動ロータ1がフローティング状態に連結される。
図4乃至図7を参照して説明すれば、規制手段は、制動ロータ1の突出片14をハブ2の凹部22cに嵌挿した領域を軸方向両側から覆って少なくともハブ2の軸方向の面22aと面接触する一対の押さえ板4、5から構成されている。一方の押さえ板4は、板状部41と、この板状部41から軸方向に延出させた2本の円筒形状の柱状部42とから構成されている(図6(a)及び(b)参照)。
柱状部42の挿入方向と反対側(フローティング型ブレーキディスクAの裏面)に配置される他方の押さえ板5は、板状部41と略同一形状に形成されており、その略中央部には、後述の付勢手段3が収納される凹溝51が形成されている。また、押さえ板5には、各柱状部42が貫通する2個の開口52が形成されている。
そして、凹部22cを挟む両側に位置してハブ2に、柱状部42の外形に対応した開口22dを設け、この開口22d及び開口52に軸方向からこの柱状部42を貫通させ、その先端をかしめることで、ハブ2に制動ロータ1が連結される。これにより、付勢手段3を収納する空間が確保されているので、簡単なプレスかしめ等によって柱状部42の先端をかしめても、ばねの付勢力が変化することはなく、組付作業を容易に行い得る。この場合、かしめ箇所を2箇所としたため、付勢手段3のばね特性を有効に使いつつ、大きな遠心力によっても外れない制動ロータ1とハブ2との簡単でかつ連結強度が高い連結構造が得られる。尚、柱状部42のかしめる箇所をブレーキディスクの背面側にすれば、美観を損うこともない。
図8に示すように、付勢手段は板ばね3から構成されている。板ばね3は、例えばステンレス製であって所定の長さ寸法を有する板材の一端に、この板材の長手方向延長線に対して一旦略直角に屈曲させて支持部31を形成し、屈曲させた屈曲部32からの残りの部分を付勢部33とした。付勢部33はまた、その先端部33aがロータ部11の軸方向の面に面接触して軸方向に付勢し得るように略へ字状に屈曲させている。支持部31の上面及び下面には、板材の幅方向に沿って隆起部34a、34bが形成されている。
そして、支持部31を各突出片14の先端と凹部22cの底面との間の間隙に挿設して板ばね3がセットされる。この場合、隆起部34a、34bが各突出片14の先端と凹部22cの底面とにそれぞれ当接することで、ロータ部11に作用する板ばね3が位置決めされる。また、押さえ板4を装着したとき板ばね3の屈曲部32が凹溝51に当接して、板ばね3が軸方向に規制される。
尚、本実施の形態では、突出片14の板厚はハブ2の板厚より小さく設定している。これにより、制動ロータ1が、板状部41と他方の押さえ板5との間で軸方向に移動自在となり、さらなる軽量化にも寄与する。この場合、突出片14の板厚のみを小さくしてもよい。
上記のようにフローティング型ブレーキディスク1を構成することで、制動ロータ1とハブ2との連結箇所を小さくしたことと、突出片14の伝熱面性が減少したこと、制動時に生じる熱量が小さい部分を取り除いたこととが相俟って、ハブ2への熱引けが抑制され、ロータ部11面内の熱分布のばらつきを少なくできる。これにより、制動を繰り返してもロータ部11に熱変形や熱劣化が生じることを防止でき、その上、軽量化も可能となる。
次に、図9を参照して本発明のフローティング型ブレーキディスクAの組付を説明する。先ず一方の押さえ板4を、その板状部41を下側にして設置し、ハブ2をその背面側を上にし、各柱状部42に、ハブ2に設けた各開口22dを差し込むようにしてセットする。次いで、ハブ2の外側に、各軸部22の凹部22cに各突出片14をそれぞれ嵌挿させつつ制動ロータ1をその背面側を上にして設置する。この場合、ハブ2に対して制動ロータ1が同心となるように精度よく位置決めしておく必要はない。
次いで、各突出片14の先端と各凹部22cの底面との間にその上方から板ばね3の支持部31をそれぞれ嵌め込む。この場合、隆起部34a、34bが、各突出片14の先端及び各凹部22cの底面に当接して、板ばね3が位置決めされると共に、ハブ2に対して制動ロータ1が位置決めされるようになる。
次いで、ハブ2から上方に突出した柱状部42に、他方の押さえ板5の各開口52を差し込むようにして押さえ板5をセットする。この場合、板ばね3の屈曲部32が凹溝51に当接する。そして、押さえ板5から突出した柱状部42の先端部分をプレスかしめによりかしめて、ハブ2に制動ロータ1が連結される。この場合、板ばね3が軸方向に規制されるが、ロータ部11に作用する板ばね3の付勢力は変化しない。
尚、本実施の形態では、5軸仕様のものについて説明したが、これに限定されるものではなく、その軸数は任意に設定することができる。
実施例1では、図1に示すブレーキディスク1を製作し、制動時の制動ディスク1の温度分布を測定した。この場合、制動ディスク1をステンレス製とし、各突出片14に、円弧状のくぼみ部14aを形成し、また、ロータ部11の内周縁部のみ凹部13aを形成した。
市販のキャリパ及びブレーキパッドを用い、測定条件として、慣性マス1.25Kgf・m・S、回転数1650rpm、減速度0.6Gに設定した。制動回数を一回、二回及び五回(制動回数5回の場合のみ回転数を1230rpmとした)とし、制動ブレーキディスク1停止直後、停止から30秒後、及び停止から60秒後の制動ディスク1の温度分布を示す画像を図10(a)、図10(b)及び図10(c)に示す。
(比較例1)
比較例1では、制動ロータとハブとを連結ピンを用いて連結した従来のブレーキディスク、即ち、制動ロータの内周縁部に、所定の間隔を置いて複数の第一の連結凹部を形成すると共に、この第一の連結凹部に突き合わせ可能な第二の連結凹部をハブの外周縁部に形成し、各連結凹部を突合せて組付けたときに形成される連結部である孔に、軸部に外嵌め状に皿ばねを設けた連結ピンをかしめてなるものを用いた。そして、上記実施例1と同様の測定条件で、制動回数を一回、二回及び五回(制動回数5回の場合のみ回転数を1230rpmとした)とし、制動ブレーキディスク停止直後、停止から30秒後、及び停止から60秒後の制動ディスク11の温度分布を示す画像を図11(a)、図11(b)及び図11(c)に示す。
図10及び図11を参照して説明すれば、比較例1では、特に、ロータ部の内周端側であって、連結ピンによる連結箇所の近傍(軸付近内周側)での熱引けが局所的に早いことから、時間の経過と共に連結箇所の近傍での温度低下量が大きく、ロータ部の略中央部とその内周端側との間で大きな温度差が生じ、ロータ部面内で大きな温度むらが生じていることが判る(図11(a)参照)。このことは、制動回数が増やすことでロータ部が高温に加熱されると、より顕著になった(図11(b)及び図11(c)参照)。
それに対して、本実施例1では、特に突出片14近傍での熱引けが抑制されていると共に、制動時に生じる熱量が小さい部分が取り除かれていることで、ロータ部11面内での温度むらの発生が抑制されていることが判る(図10(a)参照)。このことは、制動回数を増やすことでロータ部11が高温になっても同様であった(図10(b)及び図10(c)参照)。
本発明のフローティング型ブレーキディスクの正面図。 制動ロータの正面図。 ハブの正面図。 図1のIV−IV線に沿った断面図。 図1のV−V線に沿った断面図。 (a)及び(b)は、一方の押さえ板を説明する図。 (a)及び(b)は、他方の押さえ板を説明する図。 (a)及び(b)は、付勢手段を説明する図。 本発明のフローティング型ディスクの組付を説明する図。 (a)、(b)及び(c)は、本発明のフローティング型ブレーキディスクを用い、それぞれ制動回数を変えてブレーキ操作した後のロータ部の温度分布を示す画像。 (a)、(b)及び(c)は、比較例として、従来形式のブレーキディスクを用い、それぞれ制動回数を変えてブレーキ操作した後のロータ部の温度分布を示す画像。
符号の説明
A フローティング型ブレーキディスク
1 制動ロータ
11 ロータ部
14 突出片
2 ハブ
22 軸部
22c 凹部
3 板ばね(付勢手段)
4、5 規制手段

Claims (7)

  1. 環状の制動ロータとこの制動ロータの内側に配置されるハブとを備え、付勢手段により制動ロータを軸方向に付勢した状態でハブに制動ロータを連結したフローティング型ブレーキディスクであって、前記付勢手段が軸方向に作用する板ばねであり、この板ばねの脱落を防止する規制手段を設け、前記板ばねは略L字状に屈曲され、その一辺を制動ロータ の内周縁部とハブの外周縁部とによって区画される空間に挿設して板ばねがセットされ、 前記一辺の制動ロータの内周縁部及びハブの外周縁部にそれぞれ対向した面のうち少なく とも一方に隆起部を形成したことを特徴とするフローティング型ブレーキディスク。
  2. 前記規制手段によって、前記ハブからの前記制動ロータの軸方向の抜け止めを行なうように構成したことを特徴とする請求項1記載のフローティング型ブレーキディスク。
  3. 前記規制手段は、制動ロータの内側にハブを組付けた際に、制動ロータ及びハブの軸方向の面の一部を軸方向両側から覆って少なくともハブの軸方向の面に面接触するように構成した一対の押さえ板を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載のフローティング型ブレーキディスク。
  4. 前記一対の押さえ板の一方を、制動ロータ及びハブの軸方向の面の一部を覆う板状部とこの板状部から軸方向に延出させた柱状部とから構成し、この柱状部が貫通する開口を他方の押さえ板に形成し、前記柱状部を、ハブ及び制動ロータの少なくとも一方に設けた開口及び他方の押さえ板の開口を軸方向からそれぞれ貫通させ、その先端をかしめてなることを特徴とする請求項3記載のフローティング型ブレーキディスク。
  5. 前記制動ロータとハブとの板厚を相互に相違させ、規制手段と制動ロータとの間に軸方向の間隙を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のフローティング型ブレーキディスク。
  6. 前記制動ロータの内周面及び外周面の少なくとも一方に、凹部を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のフローティング型ブレーキディスク。
  7. 前記制動ロータの内周縁部に所定の間隔を置いて複数の突出片を形成すると共に、各突出片に対応してハブの外周縁部に凹部を形成し、各突出片を各凹部に嵌挿させつつ制動ロータ1の内側にハブを組付け、各突出片を各凹部に嵌挿させた領域に前記規制手段を配置し、前記突起片の半径方向に沿った両側面に対称にくぼみ部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のフローティング型ブレーキディスク。
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