JP4422469B2 - 薄型ディスプレイ用フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、表示部、例えば、液晶表示部に表示される画像情報を立体的に見るための薄型ディスプレイ用フィルタに関するものである。
従来、写真,映画,テレビジョン等多くの分野において、3次元に画像を表現するための技術として種々の試みがなされている。3次元の画像を得るための観察方式としては、偏光メガネを用いて互いに異なった偏光状態に基づく視差画像を観察するものやレンチキュラーレンズを用いて複数の視差画像のうちから所定の視差画像を得て、さらにこの画像を観察者の所定の眼に導光する方法等が提案されている。
このうち、偏光メガネを用いた方式では、マイクロポール(μ−Pol)やマイクロポーラライザー(micropolarizer)と称される分割された波長板を用いたものが知られている。
この方式では、液晶表示部と、当該液晶表示部に設けられた波長板を用いたフィルタとからなる構造を有している。液晶表示部は、一対の偏光板にRGBの画素を有する液晶板が形成され、波長板からなるフィルタは、例えば1ライン置きに波長板を透明保護基板の片面に配設した構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
このような構造によれば、液晶表示部から出た直線偏光を1ライン置きに配置された波長板で1ライン置きに回転させることにより、波長板を通過した直線偏光と波長板を通過しなかった直線偏光とを直交するものに変換することができる。そして、このように偏光された画像を偏光メガネを通じて目視することにより、右眼用画像が右眼に入り、左眼用画像が左眼に入るようになる。これにより、立体画像を観測することが可能となる。
特開2003−50376号公報(段落0020〜0025,図1)
前記従来の波長板フィルタは、固定タイプであり、液晶表示部の前面に一度取り付けると、その後に取り外すことが難しい。このため、液晶表示部に立体像を表示させない通常使用時においても、波長板フィルタの使用を余儀なくされる。フィルタは、通常、無色透明であり、基材もガラス基板等が用いられることが多く、そのまま使用をしていても液晶表示部に表示される画像を目視することが可能ではある。
しかしながら、フィルタは基材がガラス等により形成されているため、反射などによる映り込みが生じやすく、見づらいという問題があった。
これを解決する方策として、フィルタを取り付け取り外し可能に構成することが考えられる。しかし、そうすると、前記従来の位置調整手段では、このような取り付け取り外し可能な構造に対処することができず、結果、フィルタの位置調整を行うことができなくなる。このため、採用することができない。
本発明の課題は、表示部に対して取り付け取り外しを簡単に行うことができ、しかも、表示部に対するフィルタの相対位置を簡単に調整することができる薄型ディスプレイ用フィルタを提供することを目的とする。
前記課題を解決した本発明のうち請求項1に係る薄型ディスプレイ用フィルタは、薄型ディスプレイを構成するフロントカバーとして表示部の前面に取り付け可能な枠部を有する薄型ディスプレイ用フィルタであって、前記表示部に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報を所望の方向へ分割偏光する偏光フィルタと、前記表示部に対する前記偏光フィルタの位置を調整可能な位置調整手段とを備え、前記位置調整手段は、前記枠部に回転自在に設けられたつまみ部と、このつまみ部の背部に設けられ、当該つまみ部の回転軸線に対して偏心した位置に中心軸を有する円形カム部とを有し、前記表示部と当該表示部の周部に形成されたリアカバーとの間に形成された溝部に対して前記円形カム部が回転摺動可能に組み込まれることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、表示部の前面に薄型ディスプレイ用フィルタを取り付けることにより、これを薄型ディスプレイのフロントカバーとすることができる。取り付けは、つまみ部の背部に設けられた円形カム部が、表示部とリアカバーとの間に形成された溝部に対して組み込まれることにより行われる。
円形カム部は、前記溝部に対して回転摺動可能に組み込まれるようになっているので、表示部の前面に薄型ディスプレイ用フィルタを取り付けた後に、つまみ部を回動操作すると、その周部が溝部に対して回転摺動する。円形カム部は、つまみ部の回転軸線に対して偏心した位置に中心軸を有するので、つまみ部を回転させると、溝部に対して摺動回転しつつ所定方向(上下方向あるいは左右方向のいずれか)に移動され、その移動によって、薄型ディスプレイ用フィルタが所定方向(上下方向あるいは左右方向のいずれか)に位置調整される。ここで、所定方向とは、前記溝部が表示部の上方に設けられている場合に上下方向となり、また、前記溝部が表示部の左右側方に設けられている場合に左右方向となる。
このように、薄型ディスプレイ用フィルタを表示部に取り付ける際の、位置調整手段に係る部分の取り付けとしては、つまみ部の円形カム部を溝部に対して回転摺動可能に組み込むだけで良いので、薄型ディスプレイ用フィルタの取り付けが簡単であるという利点が得られる。なお、薄型ディスプレイ用フィルタを表示部から取り外す際には、前記円形カム部と溝部との組み込みを解除することにより簡単に行うことができる。
薄型ディスプレイ用フィルタが表示部に取り付けられると、表示部に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報は、偏光フィルタを介して所望の方向へ分割偏光されることとなる。このとき、つまみ部を操作することによって、表示部に対する薄型ディスプレイ用フィルタの位置を調整することができ、これにより、表示部に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報が偏光フィルタを通じて所望の方向へ正確に分割偏光されることとなる。位置調整後、偏光メガネを用いて表示部を目視することにより、立体画像が目視される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の薄型ディスプレイ用フィルタにおいて、前記溝部は前記表示部の外縁部と前記リアカバーの内縁部とにより形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、表示部の外縁部と前記薄型ディスプレイのリアカバーの内縁部とにより形成された溝部を利用してつまみ部の円形カム部を組み込むことができる。これにより、薄型ディスプレイが一般的に有している構造をうまく利用して薄型ディスプレイ用フィルタを取り付けることができ、汎用性の高い薄型ディスプレイ用フィルタが得られる。これにより、別途、表示部の周部に溝部を設ける必要が無くなり、製造コストの低減を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の薄型ディスプレイ用フィルタにおいて、前記枠部には、前記表示部の金属製の枠体に対向する部位に、取付用の磁石が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、枠部には、表示部の金属製の枠体に対向する部位に、取付用の磁石が設けられているので、この磁石を用いて枠部を表示部の枠体に取り付けることができる。取り付け時には、表示部の枠体に枠部を接触させるという操作を行うだけで、枠部が表示部の枠体に吸着するようにして保持されることとなり、取り付けが行い易いという利点が得られる。したがって、取り付け操作を片手で行うこともできる。さらに、取り付けに際しては、一度、磁石により薄型ディスプレイ用フィルタを表示部の枠体におおまかな状態に吸着させておいてから、ずらすようにして正確な位置に移動させるようにして取り付けても良い。
また、取り外す際には、磁石による接合が解除されるように、薄型ディスプレイ用フィルタを薄型ディスプレイから引き剥がすようにすれば良い。
さらに、磁石による吸着によって、枠部が表示部の枠体に取り付けられるので、位置調整時に、枠部と枠体との相対的な移動が阻害されることは無く、前記位置調整手段による位置調整が妨げられるおそれがない。しかも、磁石による吸着力によって、前記つまみ部の回動操作時には、つまみ部に対して程よい操作感(吸着による抵抗感)が付与されるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の薄型ディスプレイ用フィルタにおいて、前記位置調整手段は、前記枠部に間隔を隔てて一対設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、位置調整手段が枠部に間隔を隔てて一対配置されているので、間隔を隔てて設けられている分、つまみ部の回動操作による位置調整量を小さくすることができるようになり、より高精度の位置調整を行うことができる。また、一対の調整手段それぞれを用いて位置調整をすることができるので、ひとつの位置調整手段を用いて位置調整を行う場合に比べて、調整作業が行い易い。また、一対の位置調整手段における各つまみ部を操作して、相対する方向に位置調整をすることにより、結果的に、回転方向への位置調整が可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄型ディスプレイ用フィルタにおいて、前記偏光フィルタは、前記薄型ディスプレイに取り付けられた状態で、前記表示部の表示面に密着することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、偏光フィルタは、薄型ディスプレイに取り付けられた状態で表示部の表示面に密着するので、表示部に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報が、偏光フィルタを介して所望の方向へ略正確に分割偏光されることとなり、より精度の高い立体画像が得られるようになる。これにより、例えば、モアレ現象等の画像の劣化も生じ難くなる。
本発明によれば、表示部に対して取り付け取り外しを簡単に行うことができ、しかも、表示部に対するフィルタの相対位置を簡単に調整することができる薄型ディスプレイ用フィルタが得られる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る薄型ディスプレイ用フィルタについて説明する。
参照する図面において、図1は、本発明の一実施の形態に係る薄型ディスプレイ用フィルタを薄型ディスプレイに装着したときの状態を示す斜視図、図2は同じく薄型ディスプレイ用フィルタの取り付け取り外しにおける状態を表した斜視図、図3は同じく薄型ディスプレイ用フィルタの正面図、図4は同じく薄型ディスプレイ用フィルタの背面図である。本実施形態では、薄型ディスプレイとして、例えば、デスクトップ用パソコンの表示装置として用いられる液晶ディスプレイに取り付け取り外し可能な薄型ディスプレイ用フィルタについて説明する。
図1,図2に示すように、本実施形態の薄型ディスプレイ用フィルタ1は、液晶ディスプレイ30に対して取り付け取り外し可能に設けられており、取り付けられた状態で、液晶ディスプレイ30のフロントカバー31として用いることができるようになっている。
薄型ディスプレイ用フィルタ1は、図3,図4に示すように、枠部2と、この枠部2に取り付けられるフィルタ部3と、枠部2の上部左右に一対設けられた位置調整手段としてのつまみ部4a,4bとを有している。
枠部2は、合成樹脂材により形成されており、液晶ディスプレイ30のフロントカバー31として用いることができるように、液晶ディスプレイ30の前面に取り付けられる大きさに形成されている。枠部2の周部2bには、図4,図5(a)に示すように、液晶ディスプレイ30の前面周部に形成された溝部34内に位置する凸条部2cが設けられている。
前記溝部34は、図2に示すように、液晶表示部33の外縁部33aと液晶ディスプレイ30のリアカバー32の内縁部32aとの間隙により形成されており、後記するつまみ部4a,4bの円形カム部42,42が組み込まれるようになっている。この溝部34は、液晶ディスプレイ30が一般的に有している構造であり、本実施形態の薄型ディスプレイ用フィルタ1は、この構造を利用して取り付けることができるようになっている。なお、溝部34は、液晶表示部33の周囲に積極的に形成しても良い。
なお、枠部2の側部に設けられた前記凸条部2cには、図7にも示すように、つまみ部4a,4bの近傍位置に、突部2d,2dが設けられている。この突部2d,2dは、前記溝部34内において、リアカバー32の内縁部32aに当接するようになっており、これによって、液晶ディスプレイ30に取り付けられた薄型ディスプレイ用フィルタ1の左右方向のがたつきが抑えられるようになっている。
図4に示すように、枠部2には、その背面側における液晶表示部33(図2参照)の金属製の枠体35に対向する部位に、取付用の磁石2eが所定間隔を置いて複数個設けられている。
フィルタ部3は、図1,図2に示すように液晶ディスプレイ30の液晶表示部33の全体を覆う大きさを有しており、図4、図5(b)に示すように、枠部2に設けられた枠溝2aに嵌め込まれるかたちで固定されている。この枠溝2aへの固定は、図示しない接着剤等により行われる。なお、枠部2に図示しない係合部材を設けておいて、この係合部材にフィルタ部3の縁部を嵌め込むことにより、ワンタッチで固定されるように構成しても良い。
フィルタ部3は、所望の強度を有するガラス板を基材として、液晶表示部33に対向する面(背面)に偏光フィルタ3aが設けられている。この偏光フィルタ3aは、図1,図2に示した液晶ディスプレイ30の液晶表示部33における図示しない画素の水平ラインに対応した帯状の半波長板から構成されており、本実施形態では、図4に示すように、画素の1水平ライン置きの帯状の半波長板を配設した構成となっている。偏光フィルタ3a幅は、液晶表示部33の画素の画素ピッチと同程度である。なお、この偏光フィルタ3aの設けられた面(背面)は、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30に取り付けた状態で、液晶表示部33に密着するように、前記枠溝2aの深さ、ガラス板の厚さが調整されている。
つまみ部4a,4bは、枠部2の上部左右に広い間隔を隔てて設けられており、後記するように、その回動操作によって薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30の液晶表示部33に対して位置調整をする際に使用される。つまみ部4a,4bは、左右同一の構造となっている。ここでは、つまみ部4aについて説明する。図6(a)(b)に示すように、つまみ部4aは、枠部2の前面側に配置される操作部41(特許請求の範囲の請求項1に記載されたつまみ部に相当)と、この操作部41の背部に設けられ、図8(a)(b)に示すように操作部41の回転軸線O1に対して偏心した位置に中心軸O2を有する円形カム部42とを有している。したがって、操作部41を回動操作すると、円形カム部42は、操作部41の回転軸線O1に対して偏心した状態で回動するようになる。すなわち、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30に取り付けた状態では、図8(a)に示したように回転軸線O1から円形カム部42の中心軸O2が上側にある状態から、操作部41を180度回動させると、円形カム部42の位置は、図8(b)に示すように、回転軸線O1を中心として対称の位置、すなわち、回転軸線O1の下側に中心軸O2が移動されるようになる。
このとき、円形カム部42は、溝部34内に組み込まれて摺動回動しながら、液晶ディスプレイ30のリアカバー32に保持された状態となるので、結果、操作部41側である枠部2が上下方向に移動されることとなる。すなわち、操作部41を回動操作すると、前記回転軸線O1と中心軸O2との位置関係が変化し、その変化した分、薄型ディスプレイ用フィルタ1が上下動することとなる。
つまみ部4aを回動操作したときの様子を図9(a)〜(d)に示した。ここで、図9(a)に示したつまみ部4aの状態は、図8(a)に示したつまみ部4aの状態に対応しており、以降、つまみ部4aを図9の紙面上において左回りに90度ずつ回動したときの状態を図9(b)〜(d)に表した。
前記のように、つまみ部4aの円形カム部42は、液晶ディスプレイ30側の溝部34内に組み込まれているので、つまみ部4aを回動操作しても円形カム部42は、上下方向に移動することが無く、その代わりに、つまみ部4aの操作部41側(薄型ディスプレイ用フィルタ1側)が円形カム部42を中心として液晶ディスプレイ30に対し上下方向に移動されることとなる。このときの移動量は、操作部41の回転軸線O1と円形カム部42の中心軸O2との偏心量に相当したものとなる。
このようなつまみ部4a,4bは、左右に配置されているので、つまみ部4a,4bをそれぞれ操作することにより、薄型ディスプレイ用フィルタ1の左右両側をそれぞれ上下動させることができ、これによって、液晶ディスプレイ30に対する薄型ディスプレイ用フィルタ1の位置調整を行うことができる。
このような位置調整を行うことにより、前記偏光フィルタ3aの各ラインが上下方向へ移動されるようになり、液晶表示部33における図示しない画素の水平ラインに対応させることができる。
なお、液晶ディスプレイ30の液晶表示部33には、視差を含む画像情報を表示することができるようになっている。液晶表示部33自体は、通常のデスクトップ用のディスプレイとして用いられるもので良く、例えば、視差を含む画像情報を表示するためのアプリケーションが開いていない場合は、通常の画像(動画や静止画)を表示することが可能である。
また、図示しないコンピュータには、位置調整パターン表示プログラムが格納されており、このプログラムが実行されることによって、液晶表示部33に位置調整用パターンが表示される。位置調整用パターンとしては、記号や文字等が用いられる。
次に、このような薄型ディスプレイ用フィルタ1の位置調整について説明する。
まず、図2に示すように、薄型ディスプレイ用フィルタ1を、その枠部2の凸条部2cが液晶ディスプレイ30の溝部34に合うように近づけ、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30の前面に取り付ける操作を行う。このとき、枠部2の背面側に設けられた磁石2e(図4参照)が、液晶表示部33の枠体35に吸着して、薄型ディスプレイ用フィルタ1が取り付けられる。このとき、つまみ部4a,4bの円形カム部42が溝部34からずれているようであれば、これが組み込まれるように上下あるいは左右方向にずらして移動させる。
その後、図示しないコンピュータを操作して、液晶ディスプレイ30の液晶表示部33に位置調整用パターンの画像を表示する。この画像としては、例えば、液晶表示部33の1ラインごとに異なる文字や背景色を構成する情報が交互に表示されるものなどが用いられる。これを図示しない偏光メガネを用いて目視し、左眼と右眼に所定の文字や背景が映るかどうかをテストする。この場合に、所定の文字や背景が映らない場合には、液晶表示部33の画素の平行ラインと薄型ディスプレイ用フィルタ1の偏光フィルタ3aの相対位置関係が平行方向からずれているということが考えられる。
図10は、このような相対位置関係がずれている場合を模式的に示した図であり、(a)は、全体のずれを表した模式図、(b)は、これを部分的に拡大して表した模式図である。薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30に取り付けた状態では、製造精度等の違いから、図10(a)に示すように、1水平ライン置きに帯状の半波長板とされた偏光フィルタ3aが、液晶表示部33の対応する1水平ラインの画素G(RGB)と一致せずに平行方向からずれた状態(右上がり状態)となっていることが多い。このずれは、例えば、端部におけるずれ量xが、約50μmずれている場合でも、立体画像として偏光メガネで目視した場合に不具合な画像となってしまう。
このような場合に、図3に示すように、右側のつまみ部4aを回動操作して、薄型ディスプレイ用フィルタ1の右側を下げるように位置調整をする。
前記のようにつまみ部4aの背部に設けられた円形カム部42は、溝部34に対して回転摺動可能に組み込まれているので、液晶表示部33の前面に薄型ディスプレイ用フィルタ1を取り付けた後に、つまみ部4aを回動操作すると、その周部が溝部34に対して回転摺動する。円形カム部42は、図8(a)(b)に示すように、つまみ部4aの回転軸線O1に対して偏心した位置に中心軸O2を有するので、つまみ部4aを回転させると、溝部34に対して摺動回転しつつ上下方向に移動され、その移動によって、薄型ディスプレイ用フィルタ1が上下方向に位置調整される。
すると、図11(a)(b)に示すように、偏光フィルタ3aが、液晶表示部33の対応する1水平ラインの画素G(RGB)と一致して平行方向(正規の状態)に補正される。
このような位置調整は、図示しない偏光メガネを用いて目視しながら行うことができる。したがって、立体画像を目視するときと同じ状態で位置調整を行うことができる。
前記のような位置調整にあたっては、そのずれの状況によって、左右のつまみ部4a,4bの両方を同時に操作することによっても行うことができる。
本実施形態では、つまみ部4a,4bの操作により、それぞれ上下方向に1mm移動可能に構成されている。したがって、左右のつまみ部4a,4bを同時に操作した場合には、左右で2mm移動可能となる。また、左右のつまみ部4a,4bを異なる方向、例えば、左側を上方向に移動操作するとともに右側を下方向に移動操作(あるいは、この操作の逆方向に操作)することにより、薄型ディスプレイ用フィルタ1を回転する方向に移動させることができる。本実施形態では、1度から1.5度の範囲での回転位置調整が可能となる。
なお、円形カム部42の直径を大きくするとともに、回転軸線O1と中心軸O2との偏心量を増やすことで上下方向の移動量や回転位置調整角度を大きくすることができる。一方、円形カム部42の直径や偏心量は、小さいほうが位置の微調整がより容易である。
図11(a)(b)に示す状態に位置調整した後、液晶ディスプレイ30の液晶表示部33に視差に対応した画像情報を表示する。これにより、視差に対応した画像情報が1ラインごとに表示され、偏光フィルタ3aを通過した画像情報が直線偏光される。すると、この直線偏光された画像情報が、偏光フィルタ3aを通過しなかった画像情報と直交された状態となり、これを偏光メガネで目視することにより、立体画像として認識できるようになる。
以上説明した本発明によれば、液晶表示部33の前面に薄型ディスプレイ用フィルタ1を取り付けることにより、これを液晶ディスプレイ30のフロントカバー31とすることができる。取り付けは、つまみ部4a,4bの背部にそれぞれ設けられた円形カム部42,42が、液晶表示部33とリアカバー32との間に形成された溝部34に対して組み込まれることにより行われる。
このように、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶表示部33に取り付ける際の、位置調整手段に係る部分の取り付けとしては、つまみ部4a,4bの円形カム部42,42を溝部34に対して回転摺動可能に組み込むだけで良いので、薄型ディスプレイ用フィルタ1の取り付けが簡単であるという利点が得られる。なお、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶表示部33から取り外す際には、前記円形カム部42,42と溝部34との組み込みを解除することにより簡単に行うことができる。
溝部34は、液晶表示部33の外縁部33aと液晶ディスプレイ30のリアカバー32の内縁部32aとにより形成されており、円形カム部42,42は、この溝部34を利用して組み込むことができるので、液晶ディスプレイ30が一般的に有している構造をうまく利用して薄型ディスプレイ用フィルタ1を取り付けることがでる。したがって、汎用性の高い薄型ディスプレイ用フィルタ1が得られる。これにより、別途、液晶表示部33の周部に溝部34を設ける必要が無くなり、製造コストの低減を図ることができる。
また、枠部2には、液晶表示部33の金属製の枠体35に対向する部位に、取付用の磁石2eが設けられているので、この磁石2eを用いて枠部2を液晶表示部33の枠体35に取り付けることができる。取り付けに時には、液晶表示部33の枠体35に枠部2を接触させるという操作を行うだけで、枠部2が液晶表示部33の枠体35に吸着するようにして保持されることとなり、取り付けが行い易いという利点が得られる。したがって、取り付け操作を片手で行うこともできる。さらに、取り付けに際しては、一度、磁石2eにより薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶表示部33の枠体35におおまかな状態で吸着させておいてから、ずらすようにして正確な位置に移動させるようにして取り付けても良い。
取り外す際には、磁石2eによる接合が解除されるように、薄型ディスプレイ用フィルタ1を液晶ディスプレイ30から引き剥がすようにすれば良い。
さらに、磁石2eによる吸着によって、枠部2が液晶表示部33の枠体35に取り付けられるので、つまみ部4a,4bによる位置調整時に、枠部2と枠体35との相対的な移動が阻害されることが無い。しかも、磁石2eによる吸着力によって、つまみ部4a,4bの回動操作時には、つまみ部4a,4bに対して程よい操作感(吸着による抵抗感)が付与されるようになる。
ところで、図8(a)(b)において、仮に、円形カム部42の直径に対して溝部34の幅が大きいときは、枠部2に設けられた磁石2eの吸引力の強さにもよるが、吸引力が強い場合には、一担、薄型ディスプレイ用フィルタ1が上方に移動したら、その位置にとどまり、つまみ部4a,4bを回動操作しても薄型ディスプレイ用フィルタ1が下方に移動しなくなる。これに対し、本実施形態では、円形カム部42が溝部34に組み込まれるようになっており、溝部34の幅が円形カム部42の直径と略等しく形成されているので、つまみ部4a,4bの回動操作に連動して薄型ディスプレイ用フィルタ1を常に上下動させることができるという利点が得られる。
また、つまみ部4a,4bは、間隔を隔てて配置されているので、間隔を隔てて設けられている分、つまみ部4a,4bの回動操作による位置調整量を小さくすることができるようになり、より高精度の位置調整を行うことができる。また、つまみ部4a,4bを同時に操作して位置調整をすることができるので、ひとつの位置調整手段を用いて位置調整を行う場合に比べて、調整作業が行い易い。また、一対の位置調整手段における各つまみ部を操作して、相対する方向に位置調整をすることにより、結果的に、回転方向への位置調整が可能となる。
さらに、偏光フィルタ3aは、液晶ディスプレイ30に薄型ディスプレイ用フィルタ1が取り付けられた状態で液晶表示部33の表示面に対して密着するので、液晶表示部33に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報が、偏光フィルタ3aを介して所望の方向へ略正確に分割偏光されることとなり、より精度の高い立体画像が得られるようになる。これにより、例えば、モアレ現象等の画像の劣化も生じ難くなる。なお、偏光フィルタ3aの基材となるガラス板は、角部やエッジ部を面取りしても良い。これにより、取り付け取り外し時や位置調整時に液晶表示部33が傷つくおそれが無い。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能であることはいうまでもない。例えば、偏光フィルタ3aは、表示面全体に設ける必要は無く、左半分あるいは右半分に形成されるようにしても良い。また、本実施形態では、画像表示部として液晶パネルを採用したが、その他、発光素子アレイ表示装置、有機エレクトロルミネセンス表示装置等、種々のものを採用することができる。
本発明の一実施の形態に係る薄型ディスプレイ用フィルタを液晶ディスプレイに装着したときの状態を示す斜視図である。 同じく薄型ディスプレイ用フィルタの取り付け取り外しにおける状態を表した斜視図である。 同じく薄型ディスプレイ用フィルタの正面図である。 同じく薄型ディスプレイ用フィルタの背面図である。 (a)は、薄型ディスプレイ用フィルタの拡大側面図、(b)は、図3におけるb−b線拡大断面図である。 (a)は、つまみ部周辺の拡大正面図、(b)は、つまみ部周辺の拡大背面図である。 つまみ部周辺の拡大側面図である。 (a)(b)は、つまみ部の回動操作を説明するための拡大断面図である。 (a)〜(d)は、つまみ部の作用説明図である。 相対位置関係がずれている状態を模式的に示した図であり、(a)は、全体のずれを表した模式図、(b)は、これを部分的に拡大して表した模式図である。 相対位置関係が適正な状態を模式的に示した図であり、(a)は、全体を表した模式図、(b)は、これを部分的に拡大して表した模式図である。
符号の説明
1 薄型ディスプレイ用フィルタ
2 枠部
2e 磁石
3 フィルタ部
3a 偏光フィルタ
4a,4b つまみ部
30 液晶ディスプレイ
31 フロントカバー
32 リアカバー
32a 内縁部
33 液晶表示部
33a 外縁部
34 溝部
35 枠体
41 操作部
42 円形カム部
G 画素
O1 回転軸線
O2 中心軸

Claims (5)

  1. 薄型ディスプレイを構成するフロントカバーとして表示部の前面に取り付け可能な枠部を有する薄型ディスプレイ用フィルタであって、前記表示部に表示される左眼用と右眼用の視差画像情報を所望の方向へ分割偏光する偏光フィルタと、前記表示部に対する前記偏光フィルタの位置を調整可能な位置調整手段とを備え、
    前記位置調整手段は、前記枠部に回転自在に設けられたつまみ部と、このつまみ部の背部に設けられ、当該つまみ部の回転軸線に対して偏心した位置に中心軸を有する円形カム部とを有し、
    前記表示部と当該表示部の周部に形成されたリアカバーとの間に形成された溝部に対して前記円形カム部が回転摺動可能に組み込まれることを特徴とする薄型ディスプレイ用フィルタ。
  2. 前記溝部は前記表示部の外縁部と前記リアカバーの内縁部とにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄型ディスプレイ用フィルタ。
  3. 前記枠部には、前記表示部の金属製の枠体に対向する部位に、取付用の磁石が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄型ディスプレイ用フィルタ。
  4. 前記位置調整手段は、前記枠部に間隔を隔てて一対設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の薄型ディスプレイ用フィルタ。
  5. 前記偏光フィルタは、前記薄型ディスプレイに取り付けられた状態で、前記表示部の表示面に密着することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄型ディスプレイ用フィルタ。
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