JP3979239B2 - 偏光メガネ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光メガネに関する。詳しくは、立体画像表示装置の画像表示面に表示される画像を観賞する際の汎用性の向上を図る技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から液晶画面を用いて立体画像を表現するための種々の方法が提案されており、例えば、両眼視差を利用し立体画像表示装置の画像表示面に表示された画像を偏光メガネを用いて立体画像として観賞する方法がある。
【0003】
図32に、立体画像表示装置及び立体画像を観賞するための偏光メガネの従来の一例を示す(特許文献1参照)。
【0004】
立体画像表示装置(液晶表示装置)aの画像表示面(液晶表示面)bは縦方向に分割された複数の水平エリアS、S、・・・を有し、該水平エリアS、S、・・・は、例えば、上側から順に交互に第1のエリアSa、Sa、・・・と第2のエリアSb、Sb、・・・とされている。第1のエリアSa、Sa、・・・には、例えば、それぞれ右眼用画像cR、cR、・・・が表示され、第2のエリアSb、Sb、・・・には、例えば、それぞれ左眼用画像cL、cL、・・・が表示される。
【0005】
画像表示面bには、例えば、左肩上がりの偏光角を有する偏光板dが貼着されており、該偏光板dの観賞者側の面の第2のエリアSb、Sb、・・・に対応する領域に、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板dを介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する1/2波長板e、e、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、1/2波長板e、e、・・・によって第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板dを介して出射される偏光の偏光角が右肩上がりに変換される。
【0006】
偏光メガネfは、例えば、右肩上がりの偏光角を有する横長の偏光板gを有し、該偏光板gの右半部の画像表示面b側の面には、立体画像表示装置aの1/2波長板e、e、・・・と光軸が直交する1/2波長板hが貼着されている。
【0007】
上記のように構成された立体画像表示装置aの画像表示面bを偏光メガネfを用いて観賞すると、偏光板gを通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右眼用画像cR、cR、・・・は立体画像表示装置aの偏光板dと偏光メガネfの偏光板gの偏光角が直交しているため観賞することができない。これに対し、左眼用画像cL、cL、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板d、g間に存在する1/2波長板e、e、・・・によって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板dを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができる。
【0008】
一方、偏光板gを通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左眼用画像cL、cL、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板d、g間に存在する1/2波長板e、e、・・・によって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板dを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるが、この偏光方向が変換された偏光の偏光方向が、光軸が直交されている1/2波長板hによって元に戻されるため観賞することができない。これに対し、右眼用画像cR、cR、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板d、g間に存在する1/2波長板hによって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板dを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができる。
【0009】
従って、左眼Elでは左眼用画像cL、cL、・・・のみが観賞され、右眼Erでは右眼用画像cR、cR、・・・のみが観賞されることになり、観賞者は左眼用画像cL、cL、・・・と右眼用画像cR、cR、・・・により組み立てられた立体画像を観賞することができる。
【0010】
また、立体画像表示装置によっては、上記とは偏光方向が異なる偏光板を有するタイプがあり、このような立体画像表示装置及び立体画像を観賞するための偏光メガネの従来の一例を以下に示す(図33参照)。
【0011】
立体画像表示装置(液晶表示装置)iの画像表示面(液晶表示面)jは縦方向に分割された複数の水平エリアS、S、・・・を有し、第1のエリアSa、Sa、・・・にそれぞれ右眼用画像cR、cR、・・・が表示され、第2のエリアSb、Sb、・・・にそれぞれ左眼用画像cL、cL、・・・がそれぞれ表示される。
【0012】
画像表示面jには、例えば、右肩上がりの偏光角を有する偏光板kが貼着されており、該偏光板kの観賞者側の面の第2のエリアSb、Sb、・・・に対応する領域に、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板kを介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する1/2波長板l、l、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、1/2波長板l、l、・・・によって第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板kを介して出射される偏光の偏光角が左肩上がりに変換される。
【0013】
偏光メガネmは、例えば、左肩上がりの偏光角を有する横長の偏光板nを有し、該偏光板nの右半部の画像表示面j側の面には、立体画像表示装置iの1/2波長板l、l、・・・と光軸が直交する1/2波長板oが貼着されている。
【0014】
上記のように構成された立体画像表示装置iの画像表示面jを偏光メガネmを用いて観賞すると、偏光板nを通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右眼用画像cR、cR、・・・は立体画像表示装置iの偏光板kと偏光メガネmの偏光板nの偏光角が直交しているため観賞することができない。これに対し、左眼用画像cL、cL、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板k、n間に存在する1/2波長板l、l、・・・によって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板kを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができる。
【0015】
一方、偏光板nを通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左眼用画像cL、cL、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板k、n間に存在する1/2波長板l、l、・・・によって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板kを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるが、この偏光方向が変換された偏光の偏光方向が、光軸が直交されている1/2波長板oによって元に戻されるため観賞することができない。これに対し、右眼用画像cR、cR、・・・は偏光角が互いに直交する偏光板k、n間に存在する1/2波長板oによって、第2のエリアSb、Sb、・・・から偏光板kを介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができる。
【0016】
従って、左眼Elでは左眼用画像cL、cL、・・・のみが観賞され、右眼Erでは右眼用画像cR、cR、・・・のみが観賞されることになり、観賞者は左眼用画像cL、cL、・・・と右眼用画像cR、cR、・・・により組み立てられた立体画像を観賞することができる。
【特許文献1】
特開2002―196281号公報(第5―6頁、第3図)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の立体画像表示装置a及び立体画像表示装置iにあっては、偏光板d、kによる偏光の傾きが異なっているため、上記したように、立体画像表示装置aと立体画像表示装置iとではそれぞれ異なった専用の偏光メガネfと偏光メガネmが必要であり汎用性に乏しく、その分、コスト高となってしまう。
【0018】
また、観賞者が立体画像の観賞のために折角用意した偏光メガネが、観賞しようとする画像を表示する立体画像表示装置に適合しなかった場合には、立体画像を観賞できないという不都合が生じ得る。
【0019】
そこで、本発明偏光メガネは、上記した問題点を克服し、立体画像表示装置の画像表示面に表示される画像を観賞する際の汎用性の向上及び使い勝手の向上を図ることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明偏光メガネは、上記した課題を解決するために、特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、該偏光分離手段の第1の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、上記偏光分離手段の第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを設けたものである。
【0021】
別の本発明偏光メガネは、上記した課題を解決するために、特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、該偏光分離手段の第1の観賞領域又は第2の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、上記第1の偏光方向変換手段が貼着された領域である第1の観賞領域又は第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを設けたものである。
【0022】
従って、本発明偏光メガネにあっては、偏光分離手段を基準として、立体画像表示装置の画像表示面と反対側に位置する偏光方向変換手段は観賞者による画像の観賞の可否に影響しない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0024】
先ず、偏光メガネ1を用いて観賞する画像が表示される立体画像表示装置について説明する(図1乃至図4参照)。
【0025】
立体画像表示装置10は、例えば、パーソナルコンピュータであり、ディスプレイ11を有している(図1参照)。ディスプレイ11の前面には液晶パネルを有する画像表示面12が設けられ、該画像表示面12は縦方向に等分に分割された複数の水平エリア13、13、・・・を有している。水平エリア13、13、・・・は、例えば、上方側から数えて奇数のエリアが第1のエリア13a、13a、・・・として形成され、偶数のエリアが第2のエリア13b、13b、・・・として形成されている。
【0026】
第1のエリア13a、13a、・・・と第2のエリア13b、13b、・・・とには、それぞれ両眼の視差に対応した画像情報が各別に表示され、第1のエリア13a、13a、・・・には、例えば、それぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示され、第2のエリア13b、13b、・・・には、それぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示される。
【0027】
画像表示面12には、例えば、左肩上がりの偏光角を有する偏光板14が貼着されており、該偏光板14の前面の第2のエリア13b、13b、・・・に対応する領域に、第2のエリア13b、13b、・・・から偏光板14を介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する位相差板(1/2波長板)15、15、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、位相差板15、15、・・・によって第2のエリア13b、13b、・・・から偏光板14を介して出射される偏光の偏光角が右肩上がりに変換される。
【0028】
上記に示した立体画像表示装置10は、偏光板14が左肩上がりの偏光角を有し、第1のエリア13a、13a、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示され、第2のエリア13b、13b、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示されるタイプ(以下、「タイプI」と言う。)であるが、立体画像表示装置にはタイプIの他に、以下に示すタイプII、タイプIII及びタイプIVがある。
【0029】
タイプIIの立体画像表示装置20は、ディスプレイ21の前面に液晶パネルを有する画像表示面22が設けられ、該画像表示面22は縦方向に等分に分割された複数の水平エリア23、23、・・・を有している(図2参照)。水平エリア23、23、・・・の第1のエリア23a、23a、・・・と第2のエリア23b、23b、・・・とには、それぞれ両眼の視差に対応した画像情報が各別に表示され、第1のエリア23a、23a、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示され、第2のエリア23b、23b、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示される。
【0030】
画像表示面22には、左肩上がりの偏光角を有する偏光板24が貼着されており、該偏光板24の前面の第2のエリア23b、23b、・・・に対応する領域に、第2のエリア23b、23b、・・・から偏光板24を介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する位相差板(1/2波長板)25、25、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、位相差板25、25、・・・によって第2のエリア23b、23b、・・・から偏光板24を介して出射される偏光の偏光角が右肩上がりに変換される。
【0031】
上記のように、タイプIIの立体画像表示装置20は、偏光板24が左肩上がりの偏光角を有し、第1のエリア23a、23a、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示され、第2のエリア23b、23b、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示される。
【0032】
タイプIIIの立体画像表示装置30は、ディスプレイ31の前面に液晶パネルを有する画像表示面32が設けられ、該画像表示面32は縦方向に等分に分割された複数の水平エリア33、33、・・・を有している(図3参照)。水平エリア33、33、・・・の第1のエリア33a、33a、・・・と第2のエリア33b、33b、・・・とには、それぞれ両眼の視差に対応した画像情報が各別に表示され、第1のエリア33a、33a、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示され、第2のエリア33b、33b、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示される。
【0033】
画像表示面32には、右肩上がりの偏光角を有する偏光板34が貼着されており、該偏光板34の前面の第2のエリア33b、33b、・・・に対応する領域に、第2のエリア33b、33b、・・・から偏光板34を介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する位相差板(1/2波長板)35、35、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、位相差板35、35、・・・によって第2のエリア33b、33b、・・・から偏光板34を介して出射される偏光の偏光角が左肩上がりに変換される。
【0034】
上記のように、タイプIIIの立体画像表示装置30は、偏光板34が右肩上がりの偏光角を有し、第1のエリア33a、33a、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示され、第2のエリア33b、33b、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示される。
【0035】
タイプIVの立体画像表示装置40は、ディスプレイ41の前面に液晶パネルを有する画像表示面42が設けられ、該画像表示面42は縦方向に等分に分割された複数の水平エリア43、43、・・・を有している(図4参照)。水平エリア43、43、・・・の第1のエリア43a、43a、・・・と第2のエリア43b、43b、・・・とには、それぞれ両眼の視差に対応した画像情報が各別に表示され、第1のエリア43a、43a、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示され、第2のエリア43b、43b、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示される。
【0036】
画像表示面42には、右肩上がりの偏光角を有する偏光板44が貼着されており、該偏光板44の前面の第2のエリア43b、43b、・・・に対応する領域に、第2のエリア43b、43b、・・・から偏光板44を介して出射される偏光の偏光方向を90°変換する位相差板(1/2波長板)45、45、・・・がそれぞれ貼着されている。従って、位相差板45、45、・・・によって第2のエリア43b、43b、・・・から偏光板44を介して出射される偏光の偏光角が左肩上がりに変換される。
【0037】
上記のように、タイプIVの立体画像表示装置40は、偏光板44が右肩上がりの偏光角を有し、第1のエリア43a、43a、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示され、第2のエリア43b、43b、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示される。
【0038】
次に、偏光メガネの第1の実施の形態について説明する。
【0039】
偏光メガネ1は、例えば、左肩上がりの偏光角を有する横長の板状を為す偏光分離手段2を有し、該偏光分離手段2として、例えば、偏光板が用いられている(図5及び図6参照)。偏光分離手段2は特定の偏光を分離する機能を有し、例えば、立体画像表示装置10、20、30、40の画像表示面11、21、31、41側を向く面又はその反対側を向く面が一方の面3と他方の面4として形成されている。
【0040】
偏光分離手段2は、左右方向における中央部を基準として、左右方向における一方の半部が一方の眼(左眼El又は右眼Er)で観賞するための第1の観賞領域2aとされ、左右方向における他方の半部が他方の眼(右眼Er又は左眼El)で観賞するための第2の観賞領域2bとされている。
【0041】
例えば、偏光分離手段2の一方の面3には、第1の観賞領域2aに第1の偏光方向変換手段5が貼着されている。第1の偏光方向変換手段5は入射される偏光の偏光方向を90°変換する機能を有し、第1の偏光方向変換手段5として、例えば、1/2波長板が用いられている。
【0042】
偏光分離手段2の他方の面4には、第2の観賞領域2bに第2の偏光方向変換手段6が貼着されている。第2の偏光方向変換手段6も第1の偏光方向変換手段5と同様に、入射される偏光の偏光方向を90°変換する機能を有し、第2の偏光方向変換手段6として、例えば、1/2波長板が用いられている。
【0043】
第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6の光軸は、立体画像表示装置10、20、30、40の各位相差板15、15、・・・、25、25、・・・、35、35、・・・、45、45、・・・の光軸と直交されており、各位相差板15、15、・・・、25、25、・・・、35、35、・・・、45、45、・・・の位相差が第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6とによって相殺されるようになっている。
【0044】
偏光メガネ1は、図6に示すように、偏光分離手段2の偏光方向が左肩上がりの状態において、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第1の偏光方向変換手段5を位置させ、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第2の偏光方向変換手段6を位置させたときの使用状態(以下、「使用状態A」と言う。)では、以下のように作用する。
【0045】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができる。
【0046】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、第2の偏光方向変換手段6が観賞者側に位置されているため、該第2の偏光方向変換手段6によって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはなく、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0047】
偏光メガネ1には、上記した使用状態Aの他に、使用状態B、使用状態C及び使用状態Dの3つの使用状態がある(図7乃至図9参照)。
【0048】
使用状態Bは、使用状態Aから偏光分離手段2をその上縁と下縁が反対側に位置するように偏光メガネ1を反転し(例えば、図6のB方向)、偏光角が右肩上がりになるようにした状態である(図7参照)。
【0049】
使用状態Bでは、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第1の偏光方向変換手段5が位置され、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第2の偏光方向変換手段6が位置され、偏光分離手段2の偏光角は右肩上がりとなる。
【0050】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、第1の偏光方向変換手段5が観賞者側に位置されているため、該第1の偏光方向変換手段5によって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはなく、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0051】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が第2の偏光方向変換手段6に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が第2の偏光方向変換手段6に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができる。
【0052】
使用状態Cは、使用状態Aから偏光分離手段2をその左縁と右縁が反対側に位置するように偏光メガネ1を反転し(例えば、図6のC方向)、偏光角が右肩上がりになるようにした状態である(図8参照)。
【0053】
使用状態Cでは、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第2の偏光方向変換手段6が位置され、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第1の偏光方向変換手段5が位置され、偏光分離手段2の偏光角は右肩上がりとなる。
【0054】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が第2の偏光方向変換手段6に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が第2の偏光方向変換手段6に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができる。
【0055】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、第1の偏光方向変換手段5が観賞者側に位置されているため、該第1の偏光方向変換手段5によって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはなく、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0056】
使用状態Dは、使用状態Aから偏光分離手段2をその左縁と右縁が反対側に位置するように偏光メガネ1を反転し(例えば、図6のD方向)、偏光角が左肩上がりになるようにした状態である(図9参照)。
【0057】
使用状態Dでは、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第2の偏光方向変換手段6が位置され、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第1の偏光方向変換手段5が位置され、偏光分離手段2の偏光角は左肩上がりとなる。
【0058】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、第2の偏光方向変換手段6が観賞者側に位置されているため、該第2の偏光方向変換手段6によって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはなく、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0059】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5に入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができる。
【0060】
次に、偏光メガネ1の使用態様の一例について説明する(図10参照)。この使用態様の例は、使用状態AにおいてタイプIVの立体画像表示装置10の画像表示面42に表示される画像を観賞する場合の例である。
【0061】
立体画像表示装置40の画像表示面42には、第1のエリア43a、43a、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示され、第2のエリア43b、43b、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示されている。偏光板44は右肩上がりの偏光角を有している。
【0062】
画像表示面42を使用状態Aで偏光メガネ1によって観賞すると、偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右眼用画像R、R、・・・は、偏光角が直交する偏光板44と偏光分離手段2との間に存在する位相差板45、45、・・・によって、第2のエリア43b、43b、・・・から偏光板44を介して出射される偏光の偏光角が約90°回転されるが、第1の偏光方向変換手段5によって座標軸が90°回転したことによって位相差が相殺され、恰も位相差板45、45、・・・が存在していない状態となる。そのため、偏光板44と偏光分離手段2の偏光状態(直交)となり観賞することができない。また、光は完全に遮断されクロストークは生じない。これに対し、左眼用画像L、L、・・・は、偏光角が直交する偏光板44と偏光分離手段2との間に存在する第1の偏光方向変換手段5によって、第1のエリア43b、43b、・・・から偏光板44を介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができる。
【0063】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左眼用画像L、L、・・・は、偏光板44と偏光分離手段2との偏光角が直交するため観賞することができない。これに対し、右眼用画像R、R、・・・は、偏光角が直交する偏光板44と偏光分離手段2との間に存在する位相差板45、45、・・・によって、第2のエリア43b、43b、・・・から偏光板44を介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため、観賞者側に存在する第2の偏光方向変換手段6によって透過された偏光の偏光方向が90°変換されても観賞することができる。
【0064】
図11は、偏光メガネ1の各使用状態A、B、C、Dに対する立体画像表示装置の適合のタイプ(タイプIからタイプIV)を示した図表である。図中、「○」は画像を観賞できる場合を示し、「×」は画像を観賞できない場合を示している。尚、立体画像装置の偏光板と偏光メガネ1の偏光分離手段2との偏光が同じ場合には、位相差板を介して平行状態の偏光を直交状態の偏光にするが、位相差板の波長依存性(波長によって回転角が異なる)のために、偏光が完全に直交せず左眼El又は右眼Erに逆側の画像が漏れて観賞されてしまうおそれがある。このような場合は、図中に「△」で示している。
【0065】
図11に示す通り、タイプI乃至タイプIVとも、偏光メガネ1の所定の使用状態において、表示される画像を観賞することができる。タイプI乃至タイプIVに対して何れの使用状態で偏光メガネ1を使用できるか否かの判別は、任意の使用状態から偏光メガネ1を任意の方向(例えば、図6に示すB、C、D方向)へ反転し、両眼El、Erによって画像を観賞できるか否かを確認することにより行うことができる。
【0066】
以上に記載した通り、偏光メガネ1にあっては、各種のタイプの立体画像表示装置10、20、30、40の画像表示面12、22、32、42に表示される画像を所定の使用状態において観賞することができるため、汎用性の向上が図られ、その分、コストの低減を図ることができる。
【0067】
また、観賞者が立体画像の観賞のために折角用意した偏光メガネが、観賞しようとする画像を表示する立体画像表示装置に適合しないという不都合を生じることがなく、使い勝手の向上を図ることができる。
【0068】
上記には、偏光分離手段2に第1の偏光方向変換手段5及び第2の偏光方向変換手段6を貼着した偏光メガネ1について説明したが、第1の偏光方向変換手段5及び第2の偏光方向変換手段6の偏光分離手段2からの剥がれの防止等を目的として、以下に示す偏光メガネ1Aのように、表面を透明保護層によって覆うことも可能である(図12乃至図14参照)。
【0069】
偏光メガネ1Aは、偏光分離手段2の一方の面3及び他方の面4上に、第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6とを覆うようにしてそれぞれ透明保護層7、7が設けられ、該透明保護層7、7の外面7a、7aは平面に形成されている。
【0070】
透明保護層7、7は、複屈折性が低く、耐吸湿性、耐摩耗性、耐光性及び耐薬品性が高い材料によって形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、アクリル系樹脂(ポリメタアクリル酸メチル樹脂等)、ポリカーボネート、ポリプロピレン等を使用することができる。また、シリコンゴム等の使用も可能である。
【0071】
このように透明保護層7、7を設けることにより、第1の偏光方向変換手段5及び第2の偏光方向変換手段6の偏光分離手段2からの剥がれを防止することができると共に第1の偏光方向変換手段5及び第2の偏光方向変換手段6の吸湿等による劣化を防止することができる。
【0072】
次に、偏光メガネ1(又は偏光メガネ1A)を所望の使用状態となるように反転する各反転機構について説明する(図15乃至図20参照)。
【0073】
反転機構50は偏光分離手段2の偏光角を90°変換すると共に第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6の前後の位置を反転する機能を有し、基台部51と支持筒部52と被支持軸部53と回転軸部54とを備えている(図15及び図16参照)。
【0074】
支持筒部52は基台部51から上方へ突出されている。被支持軸部53は上下方向に長く形成され、支持筒部52に上下方向に移動自在に支持されている。回転軸部54は左右方向に長く形成され、一端寄りの部分が被支持軸部53の上端部に軸回り方向へ回転自在に支持されている。回転軸部54には偏光メガネ1の一端縁が取り付けられている。
【0075】
例えば、使用状態Aにおいては、偏光メガネ1の上端縁が回転軸部54に取り付けられており(図15参照)、この状態から回転軸部54を180°回転することにより使用状態Bとなる。使用状態Bとなったときには、使用状態Aと比較して偏光メガネ1が上方へ位置されるため、被支持軸部53を下方へ移動して立体画像表示装置10(20、30、40)に対する偏光メガネ1の位置を使用状態Aの場合と同様にすることができる(図16参照)。
【0076】
逆に、使用状態Bから回転軸部54を180°回転することにより使用状態Aとなる。
【0077】
尚、反転機構50においては、回転軸部54に予め偏光メガネ1を使用状態C又は使用状態Dで取り付けておくことにより、使用状態Cと使用状態Dとの間の相互の反転も可能である。
【0078】
反転機構60は偏光分離手段2の偏光角を90°変換すると共に第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6の左右の位置を反転する機能を有し、基台部61と回転軸部62と取付軸部63とを備えている(図17及び図18参照)。
【0079】
基台部61には左右方向に延びる案内溝61aが形成されている。回転軸部62は上下方向に長く形成され、基台部61に軸回り方向へ回転自在、かつ、左右方向へ移動自在に支持されている。取付軸部63は一端部が回転軸部62の上端部に固定され、回転軸部62と直交する方向へ長く形成されている。取付軸部63には偏光メガネ1の一端縁が取り付けられている。
【0080】
例えば、使用状態Aにおいては、偏光メガネ1の上端縁が取付軸部63に取り付けられており(図17参照)、この状態から回転軸部62を180°回転することにより使用状態Cとなる。使用状態Cとなったときには、使用状態Aと比較して偏光メガネ1が左方へ位置されるため、回転軸部62を案内溝61aに沿って右方へ移動して立体画像表示装置10(20、30、40)に対する偏光メガネ1の位置を使用状態Aの場合と同様にすることができる(図18参照)。
【0081】
逆に、使用状態Cから回転軸部62を180°回転することにより使用状態Aとなる。
【0082】
尚、反転機構60においては、取付軸部63に予め偏光メガネ1を使用状態B又は使用状態Dで取り付けておくことにより、使用状態Bと使用状態Dとの間の相互の反転も可能である。
【0083】
反転機構70は偏光分離手段2の偏光角を変換することなく第1の偏光方向変換手段5と第2の偏光方向変換手段6の左右の位置を反転する機能を有し、基台部71と支持筒部72と被支持軸部73と支持突部74と回転軸部75とを備えている(図19及び図20参照)。
【0084】
基台部71には左右方向に延びる案内溝71aが形成されている。支持筒部72は上下方向に長く形成され、基台部71に左右方向へ移動自在に支持されている。被支持軸部73は上下方向に長く形成され、支持筒部72に上下方向へ移動自在に支持されている。支持突部74は被支持軸部73の上端部から、例えば、前方へ突出されている。回転軸部75は被支持軸部73と直交する方向へ長く形成され、一端部が支持突部74に、その軸回り方向へ回転自在に支持されている。回転軸部75には偏光メガネ1の一端縁が取り付けられている。
【0085】
例えば、使用状態Aにおいては、偏光メガネ1の上端縁が回転軸部75に取り付けられており(図19参照)、この状態から回転軸部75を180°回転することにより使用状態Dとなる。使用状態Dとなったときには、使用状態Aと比較して偏光メガネ1が上方かつ左方に位置されるため、被支持軸部73を下方へ移動すると共に支持筒部72を案内溝71aに沿って右方へ移動して立体画像表示装置10(20、30、40)に対する偏光メガネ1の位置を使用状態Aの場合と同様にすることができる(図20参照)。
【0086】
逆に、使用状態Dから回転軸部75を180°回転することにより使用状態Aとなる。
【0087】
尚、反転機構70においては、回転軸部75に予め偏光メガネ1を使用状態B又は使用状態Cで取り付けておくことにより、使用状態Bと使用状態Cとの間の相互の反転も可能である。
【0088】
また、上記した反転機構50、60、70にあっては、それぞれ偏光メガネ1を回転軸部54、取付軸部63又は回転軸部75に着脱可能とすることにより、使用状態A、B、C、Dの何れの使用状態でも偏光メガネ1を使用することが可能である。
【0089】
上記したように、反転機構50、60、70を用いることにより、容易に偏光メガネ1(偏光メガネ1A)の所望の使用状態を得ることができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0090】
次に、偏光メガネの第2の実施の形態について説明する。尚、以下に示す第2の実施の形態に係る偏光メガネ1Bは、上記した偏光メガネ1と比較して、偏光分離手段の第1の観賞領域又は第2の観賞領域の一方の領域に偏光方向変換手段が貼着されていることのみが相違するため、偏光メガネ1と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については偏光メガネ1における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。
【0091】
偏光メガネ1Bは、偏光分離手段2の第1の観賞領域2a又は第2の観賞領域2bの一方に、一方の面3と他方の面4とにそれぞれ第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bとが貼着されている(図21及び図22参照)。第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bとは、折返し部8を介して連続されて一体に形成されている。
【0092】
第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bの光軸は、立体画像表示装置10、20、30、40の各位相差板15、15、・・・、25、25、・・・、35、35、・・・、45、45、・・・の光軸と直交されており、各位相差板15、15、・・・、25、25、・・・、35、35、・・・、45、45、・・・の位相差が第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bとによって相殺されるようになっている。
【0093】
上記のように偏光メガネ1Bにあっては、第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bとが一体に形成されているため、部品点数の削減を図ることができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0094】
偏光メガネ1Bは、図22に示すように、偏光分離手段2の偏光方向が左肩上がりの状態において、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第1の偏光方向変換手段5Bを位置させ、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第2の偏光方向変換手段6Bを位置させたときの使用状態(以下、「使用状態E」と言う。)では、以下のように作用する。
【0095】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5Bに入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が第1の偏光方向変換手段5Bに入射されると、偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができる。尚、第2の偏光方向変換手段6Bは観賞者側に位置されているため、該第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはない。
【0096】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0097】
偏光メガネ1Bには、上記した使用状態Eの他に、使用状態F、使用状態G及び使用状態Hの3つの使用状態がある(図23乃至図25参照)。
【0098】
使用状態Fは、使用状態Eから偏光分離手段2をその上縁と下縁が反対側に位置するように偏光メガネ1Bを反転し(例えば、図22のF方向)、偏光角が右肩上がりになるようにした状態である(図23参照)。
【0099】
使用状態Fでは、左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第1の偏光方向変換手段5Bが位置され、同じく左眼El側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第2の偏光方向変換手段6Bが位置され、偏光分離手段2の偏光角は右肩上がりとなる。
【0100】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができる。尚、第1の偏光方向変換手段5Bは観賞者側に位置されているため、該第1の偏光方向変換手段5Bによって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはない。
【0101】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0102】
使用状態Gは、使用状態Eから偏光分離手段2をその左縁と右縁が反対側に位置するように偏光メガネ1Bを反転し(例えば、図22のG方向)、偏光角が右肩上がりになるようにした状態である(図24参照)。
【0103】
使用状態Gでは、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第1の偏光方向変換手段5Bが位置され、同じく右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第2の偏光方向変換手段6Bが位置され、偏光分離手段2の偏光角は右肩上がりとなる。
【0104】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0105】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができる。尚、第1の偏光方向変換手段5Bは観賞者側に位置されているため、該第1の偏光方向変換手段5Bによって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはない。
【0106】
使用状態Hは、使用状態Eから偏光分離手段2をその左縁と右縁が反対側に位置するように偏光メガネ1を反転し(例えば、図22のH方向)、偏光角が左肩上がりになるようにした状態である(図25参照)。
【0107】
使用状態Hでは、右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者と反対側に第1の偏光方向変換手段5Bが位置され、同じく右眼Er側に偏光分離手段2を挟んで観賞者側に第2の偏光方向変換手段6Bが位置され、偏光分離手段2の偏光角は左肩上がりとなる。
【0108】
偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができないが、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると画像を観賞することができる。
【0109】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第1の偏光方向変換手段5Bによって偏光の偏光方向が90°変換され右肩上がりとなるため画像を観賞することができないが、右肩上がりの偏光角を有する偏光が偏光分離手段2に入射されると、第1の偏光方向変換手段5Bによって偏光の偏光方向が90°変換され左肩上がりとなるため画像を観賞することができる。尚、第2の偏光方向変換手段6Bは観賞者側に位置されているため、該第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはない。
【0110】
次に、偏光メガネ1Bの使用態様の一例について説明する(図26参照)。この使用態様の例は、使用状態EにおいてタイプIの立体画像表示装置10の画像表示面12に表示される画像を観賞する場合の例である。
【0111】
立体画像表示装置10の画像表示面12には、第1のエリア13a、13a、・・・にそれぞれ右眼用画像R、R、・・・が表示され、第2のエリア13b、13b、・・・にそれぞれ左眼用画像L、L、・・・が表示されている。偏光板14は左肩上がりの偏光角を有している。
【0112】
画像表示面12を使用状態Eで偏光メガネ1Bによって観賞すると、偏光分離手段2を通して見る観賞者の左眼Elにあっては、右眼用画像R、R、・・・は、偏光角が同一の偏光板14と偏光分離手段2との間に存在する第1の偏光方向変換手段5Bによって、第1のエリア13a、13a、・・・から偏光板14を介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができない。これに対し、左眼用画像L、L、・・・は、偏光角が同一の偏光板14と偏光分離手段2との間に存在する位相差板15、15、・・・によって、第2のエリア13b、13b、・・・から偏光板14を介して出射される偏光の偏光角が約90°回転されるが、第1の偏光方向変換手段5Bによって座標軸が90°回転したことによって位相差が相殺され、恰も位相差板15、15、・・・が存在していない状態となる。そのため、偏光板14と偏光分離手段2の偏光状態(直交)となり観賞することができる。また、光は完全に遮断されクロストークは生じない。尚、第2の偏光方向変換手段6Bは観賞者側に位置されているため、該第2の偏光方向変換手段6Bによって偏光方向が90°変換されても観賞の可否に影響を及ぼすことはない。
【0113】
一方、偏光分離手段2を通して見る観賞者の右眼Erにあっては、左眼用画像L、L、・・・は、偏光角が同一の偏光板14と偏光分離手段2との間に存在する位相差板15、15、・・・によって、第2のエリア13b、13b、・・・から偏光板14を介して出射される偏光の偏光方向が90°変換されるため観賞することができない。これに対し、右眼用画像R、R、・・・は、偏光板14と偏光分離手段2との偏光角が同一であり第1のエリア13a、13a、・・・から偏光板14を介して出射される偏光が偏光分離手段2を透過されるため観賞することができる。
【0114】
図27は、偏光メガネ1Bの各使用状態E、F、G、Hに対する立体画像表示装置の適合のタイプ(タイプIからタイプIV)を示した図表である。図中、「○」は画像を観賞できる場合を示し、「×」は画像を観賞できない場合を示している。尚、図27においても、図11と同様に、立体画像装置の偏光板と偏光メガネ1の偏光分離手段2との偏光が同じ場合には、位相差板の波長依存性(波長によって回転角が異なる)のために、左眼El又は右眼Erに逆側の画像である右眼用画像R又は左眼用画像Lが観賞されてしまうおそれがある場合は、図中に「△」で示している。
【0115】
図27に示す通り、タイプI乃至タイプIVとも、偏光メガネ1Bの所定の使用状態において、表示される画像を観賞することができる。タイプI乃至タイプIVに対して何れの使用状態で偏光メガネ1を使用できるか否かの判別は、偏光メガネ1の場合と同様に、任意の使用状態から偏光メガネ1Bを任意の方向(例えば、図22に示すF、G、H方向)へ反転し、両眼El、Erによって画像を観賞できるか否かを確認することにより行うことができる。
【0116】
以上に記載した通り、偏光メガネ1Bにあっては、各種のタイプの立体画像表示装置10、20、30、40の画像表示面12、22、32、42に表示される画像を所定の使用状態において観賞することができるため、汎用性の向上が図られ、その分、コストの低減を図ることができる。
【0117】
また、観賞者が立体画像の観賞のために折角用意した偏光メガネが、観賞しようとする画像を表示する立体画像表示装置に適合しないという不都合を生じることがなく、使い勝手の向上を図ることができる。
【0118】
尚、偏光メガネ1Bにあっても偏光メガネ1と同様に、表面を透明保護層によって覆うことにより、以下のように偏光メガネ1Cとして使用することが可能である(図28参照)。
【0119】
偏光メガネ1Cは、偏光分離手段2の一方の面3及び他方の面4上に、第1の偏光方向変換手段5Bと第2の偏光方向変換手段6Bとを覆うようにしてそれぞれ透明保護層9、9が設けられ、該透明保護層9、9の外面9a、9aは平面に形成されている。
【0120】
透明保護層9、9も、偏光メガネ1Aの透明保護層7、7と同様に、複屈折性が低く、耐吸湿性、耐摩耗性、耐光性及び耐薬品性が高い材料によって形成することが好ましく、例えば、アクリル系樹脂(ポリメタアクリル酸メチル樹脂等)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、シリコンゴム等を用いることができる。
【0121】
このように透明保護層9、9を設けることにより、第1の偏光方向変換手段5B及び第2の偏光方向変換手段6Bの偏光分離手段2からの剥がれを防止することができると共に第1の偏光方向変換手段5B及び第2の偏光方向変換手段6Bの吸湿等による劣化を防止することができる。
【0122】
尚、偏光メガネ1B及び偏光メガネ1Cにあっても、反転機構50、60、70を用いて所定の方向へ反転することにより、所望の使用状態E、F、G、Hで使用することができる。
【0123】
次に、タイプI〜タイプIVの立体画像表示装置10、20、30、40に対して偏光メガネ1、1A、1B、1Cを適正な使用状態(向き)で使用しているか否かを判別する方法について説明する(図29乃至図31参照)。この判別法を用いることにより、例えば、画像表示面12、22、32、42に物体Xと物体Yが存在し立体画像として物体Xが物体Yより遠方に存在するように見える状態が正しい見え方である場合に、物体Yが物体Xより遠方に存在するように誤って見えてしまうような不具合を解消することができる。
【0124】
画像表示面12、22、32、42に図29に示すような白黒のチェックパターン80を表示する。チェックパターン80は、擬似的に等分に、例えば、4分割されており、左上のエリアA、左下のエリアB、右下のエリアC及び右上のエリアDによって構成されている。エリアA及びエリアCには上側から等間隔に黒、白、黒、白の順に分割パターンが形成されており、エリアB及びエリアDには上側から等間隔に白、黒、白、黒の順に分割パターンが形成されている。従って、チェックパターン80は縦方向にそれぞれ黒と白の2つずつの分割パターンを有する8個の領域80a、80a、・・・に分割されている。
【0125】
領域80a、80a、・・・はそれぞれ水平エリア13、13、・・・(23、23、・・・、33、33、・・・、43、43、・・・)の第1のエリア13a、13a、・・・(23a、23a、・・・、33a、33a、・・・、43a、43a、・・・)又は第2のエリア13b、13b、・・・(23b、23b、・・・、33b、33b、・・・、43b、43b、・・・)に対応している。従って、領域80a、80a、・・・の分割パターンは、上側から順に右眼用画像Rと左眼用画像Lとが交互に表されたパターンである。
【0126】
上記のようなチェックパターン80を偏光メガネ1(1A、1B、1C)を用いて、先ず、右眼Erのみで観賞すると、右眼用画像R、R、・・・のみが視認されるため、観賞者の右眼Erに取り込まれる像は図30に示すような像となる。
【0127】
次に、チェックパターン80を偏光メガネ1(1A、1B、1C)を用いて左眼Elのみで観賞すると、左眼用画像L、L、・・・のみが視認されるため、観賞者の左眼Elに取り込まれる像は図31に示すような像となる。
【0128】
図30及び図31に示す像は偏光メガネ1(1A、1B、1C)を適正な使用状態(向き)で使用している場合の像である。従って、これらの像を予め認識しておき、偏光メガネ1(1A、1B、1C)を使用する際に、右眼Erと左眼Elとによってそれぞれチェックパターン80を観賞し、図30及び図31に示す像が右眼Erと左眼Elとに取り込まれるか否かを確認することにより、偏光メガネ1(1A、1B、1C)を適正な使用状態で使用しているか否かを判別することができる。
【0129】
尚、上記には、立体画像表示装置10、20、30、40の各偏光板14、24、34、44の偏光方向が斜め方向である例を示したが、偏光板の偏光方向が斜め方向でなく水平方向や垂直方向である場合にも本発明を適用することができる。この場合には、偏光メガネ1、1A、1B、1Cの各偏光分離手段2の偏光方向も斜め方向でなく水平方向や垂直方向となる。
【0130】
上記した実施の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0131】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明偏光メガネは、視差に対応した画像情報が第1のエリアと第2のエリアとに各別に表示される画像表示面と、該画像表示面に対向して配置された偏光板と、該偏光板の前面の第1のエリア又は第2のエリアの一方のエリアに対応する位置に貼着され偏光方向を変換する位相差板とを備えた立体画像表示装置の上記画像表示面に表示される画像を立体画像として観賞するための偏光メガネであって、特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、該偏光分離手段の第1の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、上記偏光分離手段の第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0132】
従って、各種のタイプの立体画像表示装置の画像表示面に表示される画像を所定の使用状態において観賞することができるため、汎用性の向上が図られ、その分、コストの低減を図ることができる。
【0133】
また、観賞者が立体画像の観賞のために折角用意した偏光メガネが、観賞しようとする画像を表示する立体画像表示装置に適合しないという不都合を生じることがなく、使い勝手の向上を図ることができる。
【0134】
請求項2に記載した発明にあっては、偏光分離手段、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段を上記一方の面側及び他方の面側から覆うと共に外面がそれぞれ平面に形成された透明保護層を設けたので、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段の偏光分離手段からの剥がれを防止することができると共に第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段の吸湿等による劣化を防止することができる。
【0135】
請求項3に記載した発明にあっては、第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の左右の位置を反転する反転機構を設けたので、容易に偏光メガネの所望の使用状態を得ることができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0136】
請求項4に記載した発明にあっては、第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の前後の位置を反転する反転機構を設けたので、容易に偏光メガネの所望の使用状態を得ることができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0137】
別の本発明偏光メガネは、視差に対応した画像情報が第1のエリアと第2のエリアとに各別に表示される画像表示面と、該画像表示面に対向して配置された偏光板と、該偏光板の前面の第1のエリア又は第2のエリアの一方のエリアに対応する位置に貼着され偏光方向を変換する位相差板とを備えた立体画像表示装置の上記画像表示面に表示される画像を立体画像として観賞するための偏光メガネであって、特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、該偏光分離手段の第1の観賞領域又は第2の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、上記第1の偏光方向変換手段が貼着された領域である第1の観賞領域又は第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0138】
従って、各種のタイプの立体画像表示装置の画像表示面に表示される画像を所定の使用状態において観賞することができるため、汎用性の向上が図られ、その分、コストの低減を図ることができる。
【0139】
また、観賞者が立体画像の観賞のために折角用意した偏光メガネが、観賞しようとする画像を表示する立体画像表示装置に適合しないという不都合を生じることがなく、使い勝手の向上を図ることができる。
【0140】
請求項6に記載した発明にあっては、偏光分離手段、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段を上記一方の面側及び他方の面側から覆うと共に外面がそれぞれ平面に形成された透明保護層を設けたので、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段の偏光分離手段からの剥がれを防止することができると共に第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段の吸湿等による劣化を防止することができる。
【0141】
請求項7に記載した発明にあっては、第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の左右の位置を反転する反転機構を設けたので、容易に偏光メガネの所望の使用状態を得ることができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0142】
請求項8に記載した発明にあっては、第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の前後の位置を反転する反転機構を設けたので、容易に偏光メガネの所望の使用状態を得ることができ、使い勝手の向上を図ることができる。
【0143】
請求項9に記載した発明にあっては、第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段を折返し部を介して一体に形成したので、部品点数の削減を図ることができ、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図31と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はタイプIの立体画像表示装置を示す分解斜視図である。
【図2】タイプIIの立体画像表示装置を示す分解斜視図である。
【図3】タイプIIIの立体画像表示装置を示す分解斜視図である。
【図4】タイプIVの立体画像表示装置を示す分解斜視図である。
【図5】図6乃至図20と共に偏光メガネの第1の実施の形態を示すものであり、本図は分解斜視図である。
【図6】偏光メガネの使用状態Aを示す斜視図である。
【図7】偏光メガネの使用状態Bを示す斜視図である。
【図8】偏光メガネの使用状態Cを示す斜視図である。
【図9】偏光メガネの使用状態Dを示す斜視図である。
【図10】偏光メガネの使用態様の一例を一部を分解して示す斜視図である。
【図11】偏光メガネの各使用状態に対する立体画像表示装置の適合のタイプを示した図表である。
【図12】図13及び図14と共に透明保護層によって覆われた偏光メガネを示すものであり、本図は斜視図である。
【図13】分解斜視図である。
【図14】拡大断面図である。
【図15】図16と共に反転機構を示すものであり、本図は偏光メガネを反転する前の状態を示す斜視図である。
【図16】偏光メガネを反転した状態を示す斜視図である。
【図17】図18と共に別の反転機構を示すものであり、本図は偏光メガネを反転する前の状態を示す斜視図である。
【図18】偏光メガネを反転した状態を示す斜視図である。
【図19】図20と共にさらに別の反転機構を示すものであり、本図は偏光メガネを反転する前の状態を示す斜視図である。
【図20】偏光メガネを反転した状態を示す斜視図である。
【図21】図22乃至図28と共に偏光メガネの第2の実施の形態を示すものであり、本図は分解斜視図である。
【図22】偏光メガネの使用状態Eを示す斜視図である。
【図23】偏光メガネの使用状態Fを示す斜視図である。
【図24】偏光メガネの使用状態Gを示す斜視図である。
【図25】偏光メガネの使用状態Hを示す斜視図である。
【図26】偏光メガネの使用態様の一例を一部を分解して示す斜視図である。
【図27】偏光メガネの各使用状態に対する立体画像表示装置の適合のタイプを示した図表である。
【図28】透明保護層によって覆われた偏光メガネを示す拡大断面図である。
【図29】チェックパターンを示す概念図である。
【図30】チェックパターンを右眼で見たときの像を示す概念図である。
【図31】チェックパターンを左眼で見たときの像を示す概念図である。
【図32】従来の偏光メガネを立体画像表示装置とともに一部を分解して示す斜視図である。
【図33】別の従来の偏光メガネを立体画像表示装置とともに一部を分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
10…立体画像表示装置、12…画像表示面、13a…第1のエリア、13b…第2のエリア、14…偏光板、15…位相差板、20…立体画像表示装置、22…画像表示面、23a…第1のエリア、23b…第2のエリア、24…偏光板、25…位相差板、30…立体画像表示装置、32…画像表示面、33a…第1のエリア、33b…第2のエリア、34…偏光板、35…位相差板、40…立体画像表示装置、42…画像表示面、43a…第1のエリア、43b…第2のエリア、44…偏光板、45…位相差板、1…偏光メガネ、2…偏光分離手段、2a…第1の観賞領域、2b…第2の観賞領域、3…一方の面、4…他方の面、5…第1の偏光方向変換手段、6…第2の偏光方向変換手段、1A…偏光メガネ、7…透明保護層、7a…外面、50…反転機構、60…反転機構、70…反転機構、1B…偏光メガネ、8…折返し部、5B…第1の偏光方向変換手段、6B…第2の偏光方向変換手段、1C…偏光メガネ、9…透明保護層、9a…外面

Claims (9)

  1. 視差に対応した画像情報が第1のエリアと第2のエリアとに各別に表示される画像表示面と、該画像表示面に対向して配置された偏光板と、該偏光板の前面の第1のエリア又は第2のエリアの一方のエリアに対応する位置に貼着され偏光方向を変換する位相差板とを備えた立体画像表示装置の上記画像表示面に表示される画像を立体画像として観賞するための偏光メガネであって、
    特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、
    該偏光分離手段の第1の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、
    上記偏光分離手段の第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを備えた
    ことを特徴とする偏光メガネ。
  2. 偏光分離手段、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段を上記一方の面側及び他方の面側から覆うと共に外面がそれぞれ平面に形成された透明保護層を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の偏光メガネ。
  3. 第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の左右の位置を反転する反転機構を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の偏光メガネ。
  4. 第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の前後の位置を反転する反転機構を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の偏光メガネ。
  5. 視差に対応した画像情報が第1のエリアと第2のエリアとに各別に表示される画像表示面と、該画像表示面に対向して配置された偏光板と、該偏光板の前面の第1のエリア又は第2のエリアの一方のエリアに対応する位置に貼着され偏光方向を変換する位相差板とを備えた立体画像表示装置の上記画像表示面に表示される画像を立体画像として観賞するための偏光メガネであって、
    特定の偏光を分離すると共に左眼又は右眼の一方の眼で観賞するための第1の観賞領域と他方の眼で観賞するための第2の観賞領域とから成る偏光分離手段と、
    該偏光分離手段の第1の観賞領域又は第2の観賞領域の一方の面に貼着された第1の偏光方向変換手段と、
    上記第1の偏光方向変換手段が貼着された領域である第1の観賞領域又は第2の観賞領域の上記一方の面と反対側の他方の面に貼着された第2の偏光方向変換手段とを備えた
    ことを特徴とする偏光メガネ。
  6. 偏光分離手段、第1の偏光方向変換手段及び第2の偏光方向変換手段を上記一方の面側及び他方の面側から覆うと共に外面がそれぞれ平面に形成された透明保護層を設けた
    ことを特徴とする請求項5に記載の偏光メガネ。
  7. 第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の左右の位置を反転する反転機構を設けた
    ことを特徴とする請求項5に記載の偏光メガネ。
  8. 第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段の前後の位置を反転する反転機構を設けた
    ことを特徴とする請求項5に記載の偏光メガネ。
  9. 第1の偏光方向変換手段と第2の偏光方向変換手段を折返し部を介して一体に形成した
    ことを特徴とする請求項5に記載の偏光メガネ。
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