JP4421358B2 - ボイラ制御装置 - Google Patents

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本発明は、発電プラントに用いられるボイラ制御装置に係り、特に、遠隔操作のパルス波形信号により制御を行うようにしたボイラ制御装置に関する。
一般に、火力発電所ではボイラで燃料を燃焼させて水から蒸気を発生させ、この蒸気を蒸気タービンに導入して断熱膨張させることにより、蒸気タービンを介して発電機から電気を発生させている。
そして、発電機で発生した電気すなわち、発電機出力を制御するには、蒸気タービンの入口に設置した蒸気加減弁の開度を調節して蒸気タービンに供給する蒸気量を増減することにより回転エネルギーを制御し、併せて、ボイラからの発生蒸気量を増減するために、ボイラ給水流量、ボイラ投入燃料およびボイラ投入燃料が燃焼するのに必要な空気量の制御を行っている。
これらボイラ給水流量、ボイラ投入燃料および空気量を制御するものがボイラ制御装置である。ボイラからの発生蒸気量を増加させるには、ボイラ給水流量を増やし、燃料の投入量を増やし、更に、増加した燃料の燃焼が安定して行われるように送り込む空気の量を増やす必要がある。しかし、これらの操作を行ってから実際に発生蒸気量が増加するまでには一般に、ボイラの特性から決まる応答遅れが生じる。
この応答遅れを制御で補うために、発電機の出力目標値や出力変化率などを用いて算出される値を通常の出力指令に加算するようにした先行制御(一般にこれをBIR制御という)が行われている(例えば、特許文献1参照)。この先行制御を採用することにより、発電機出力の増減要求に対してボイラの追従性を改善することができ、タービン発電機の安定した運転が可能となる。
通常、発電機出力の設定は、運転員がボイラ制御装置に設置した出力設定器を用いて出力目標値を設定して行う場合と、中央給電指令所のような遠隔制御所(発電所外部)から遠隔操作により出力目標値を設定し運転する場合とがある。中央給電指令所の役割は、刻々と変化する電力需要に対応した電力を供給するために、自所が管轄している発電所の出力要求値を決定して当該発電所へ指令を出すことである。中央給電指令所からの指令(遠隔制御指令)は、電力需要を予測して作られ、その予測時間は5分先などと時間を区切って決められている。この時間毎に発電所の5分後の出力要求値が決定され、発電所に遠隔制御指令として出力される。このようにボイラ制御装置内の出力目標値を遠隔操作で設定する場合の信号取り合いの方法としては、出力要求値をアナログ量で受け取る方法、あるいは目標値増減の接点指令で受け取る方法等がある。
特開2002-228103号公報(第2頁、図3)
前述したボイラ制御装置の出力目標値を遠隔操作で設定する場合には、負荷の増指令や減指令がそれぞれパルス波形信号により入力され、パルス波形信号がONしている時間(パルス幅;パルス長さともいう)から出力目標値の増減量と出力変化率が決められる場合があった。先行制御を使用した運転操作では、出力変化中、特に出力上昇中の出力変化率は一定であることが安定した制御を行うのに必要な条件である。つまり遠隔操作信号のパルス波形信号より出力変化率を求める場合、パルス波形信号が一定の周期でかつ同じパルス幅で与えられれば、出力目標値が一定のレートで増加して行くため、出力変化率も一定になり、安定した制御が行える。
しかし、与えられるパルスの周期が一定でない場合や、与えられるパルス幅が一定でない場合等の場合、求められる出力変化率も小刻みに変動してしまうためボイラ制御装置にとって不要な外乱となる。例えば遠隔制御所の出力要求値は5分毎に更新されており、出力要求値が現状の発電機出力より大きな値に更新されたときは、出力要求値と発電機出力の差が大きいため、出力要求値に近づけるべく遠隔制御指令のパルス波形信号は連続的に発信されるが、発電機出力が出力要求値に近づくとパルス幅が小さくなり、出力要求値に到達すればパルス波形信号は発信されなくなる。そして5分後に新しい出力要求値が更新されると、再び遠隔制御指令のパルス波形信号は発信されるようになる。
その場合、ボイラ制御装置内部の出力目標値の動きは、増加→一定→増加→一定と変化することになり、出力変化率は、値X→0→値X→0と変化する。5分毎にはこのような動きとなるが、もう少し長い時間で見れば負荷増加が続いていることになり、先行制御を使用してボイラを追従性良く制御することが求められる。しかし先行制御を使用した場合、出力変化率が変動するため外乱を生じ、かえって制御性を悪くすることがあり、出力変化率の変動を如何に抑えるかが課題となっていた。
また、パルス幅から出力変化率を求めるため、パルス幅(ONからOFFまでの時間)が確定するまでは出力目標値の増減量が確定せず出力変化率の計算ができない。しかも、パルスは次々と送信されてくるため、このパルスを適確に入力し出力目標値の増減量を求め、出力変化率を求める処理を効率よく実施する必要があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、遠隔操作のパルス波形信号によるボイラ先行制御を使用した運転において、最適なボイラ運転を行うことのできるボイラ制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係るボイラ制御装置の発明は、遠隔制御所から送られてきたパルス波形の遠隔制御信号を入力してそのパルス幅を検出するパルス幅検出手段、当該遠隔制御信号が正常に入力されているか否かを判定する入力信号異常判定手段、さらに次に到達する遠隔制御信号が入力されたことを検出する次パルス検出手段を有する遠隔制御信号入力処理手段と、
この遠隔制御信号入力処理手段で検出された前記遠隔制御信号のパルス幅に基づいて発電出力増減量を演算する出力変化量演算手段と、
この発電出力増減量を受けて発電出力目標値を設定する出力目標値設定手段と、
この出力目標値設定手段により設定された発電出力目標値の増減より出力変化率を演算する出力変化率演算手段と、
前記発電出力目標値と出力変化率とにより出力指令を演算する出力指令演算手段と、
この出力指令演算手段から出力された出力指令と前記出力変化率とによりボイラ先行制御量を演算するボイラ先行制御量演算手段と、
前記出力指令と前記ボイラ先行制御量とを加算して得られるボイラ出力指令により空気制御系、燃料制御系、給水制御系、蒸気タービン出力制御系の設定値を演算してボイラ発生蒸気量、蒸気タービン流入蒸気量を制御するボイラ制御装置において、
前記出力変化量演算手段は、前記入力信号異常判定手段から入力信号異常の通知を受けていない場合に限り、前記パルス幅検出手段で求められたパルス長さを積算して発電出力の出力増減量に換算し、次パルス検出手段から次パルス通知がきた時に当該発電出力の出力増減量を前記出力目標値設定手段へ通知し、前記入力信号異常判定手段から入力信号異常が通知された場合、換算した発電出力の出力増減量を0にクリアにすることを特徴とする。
本実施例によれば、遠隔制御所から発電所に送られてくる遠隔制御信号のパルス幅の長さを積算するパルス幅検出手段から出力増減量を決める出力変化量演算手段までの処理と、これ以降の出力目標値設定手段の処理とを分離するように構成したので、後段の出力目標値設定手段で出力変化率を計算中に、前段の出力変化量演算手段で次に到達する遠隔制御信号のパルスの長さを積算処理することができ、この結果、不要な外乱を起こすことなく最適なボイラ運転を行うことのできるボイラ制御装置を提供することができる。
以下、本発明に係るボイラ制御装置の実施例1について、図面を参照して説明する。
図1において、まず、本実施例の構成について説明する。
1は中央給電指令所等の遠隔制御所、2はボイラ制御装置、3はこのボイラ制御装置2によって制御されるボイラB、蒸気タービンT、発電機Gを設置した発電プラント(発電所)である。また、31はボイラ制御装置2に運転員が各種設定を行うための入力装置である。
ボイラ制御装置2は、発電所運転員が入力装置31を用いて発電機出力などの設定を発電所側で行うのか、それとも遠隔制御所で行うのかを切り替えるための運転モード切替器301と、発電機出力を設定するための発電出力設定器302と、出力変化率を設定するための出力変化率設定器303とを備えている。
また、ボイラ制御装置2は、中央給電指令所等の遠隔制御所1から発電プラント3の発電出力を操作するためのパルス波形の遠隔制御信号aを入力する信号入力手段21、この信号入力手段21から出力されるパルス波形信号bを入力してその入力パルスのパルス幅cを検出するパルス幅検出手段22、パルス波形信号bを入力して遠隔制御信号aが正常に入力されているか否かを判定する入力信号異常判定手段211および次に到達する新しいパルスbが入力されたことを検出する次パルス検出手段221を有する遠隔制御信号入力処理手段20と、前記パルス幅検出手段22から出力されたパルス幅cに基づいて発電出力増減量(以下、単に、出力増減量という)eを求める出力変化量演算手段23と、この出力変化量演算手段23で求めた出力増減量eを入力して発電出力目標値f0を設定する出力目標値設定手段24と、この発電出力目標値foの増減より出力変化率g0を求める出力変化率演算手段25とを備えている。
さらに、ボイラ制御装置2は、前記運転モード切換器301によって遠隔制御所1が選択された場合、出力目標値設定手段24から出力された発電出力目標値値f0(fs)と、出力変化率演算手段25から出力された出力変化率g0(gs)とを入力して出力指令hを求める出力指令演算手段26と、この出力指令hおよび前記出力変化率gsを入力してボイラ先行制御量iを求めるボイラ先行制御量演算手段27とを設けている。
更にまた、ボイラ制御装置2は、前記出力指令hとボイラ先行制御量iとを加算部28で加算して得られるボイラ出力指令jにより、空気、燃料などの個々の制御を行う空気制御系291、燃料制御系292、給水制御系293および蒸気タービン出力制御系294を設けている。
次に、本実施例の作用について説明する。
発電プラント3の運転員が入力装置31により運転モード切替器301を発電所側に選択している場合、発電出力目標値fsは、切換器301-1によって発電出力設定器302側の値が選択され、また、出力変化率gsは、切換器301-2によって出力変化率設定器303側の値が選択される。
遠隔制御所1は、送出した遠隔制御信号aのパルスの長さにより発電出力の増減量と出力変化率を発電所へ伝えている。そのパルスの長さは、例えば最短0.5秒、最長3.5秒、パルス波形信号0.5秒長さあたりの発電出力の重みは0.15MW、4秒間隔で次に到達する新しいパルス波形信号が入力される。なお、出力増方向の指令と、出力減方向の指令とは別々の入力信号で与えられるようになっている。また発電プラント3の発電出力は、時々刻々変化する電力需要に対応するために、5分毎に新しい発電出力が決定されるようになっている。
信号入力手段21は、遠隔制御信号aをボイラ制御装置に取り込むための入力部分であり、遠隔制御信号aのOFFからONへの立ち上がり時点またはONからOFFへの立下り時点の変化を捉え、この変化時点をパルス幅検出手段22へ通知するか、周期的に入力パルスの状態を更新して、更新したON/OFFの情報bをパルス検出手段22へ通知する。
パルス幅検出手段22は、入力したパルス波形信号bがONしている時間を積算して、出力変化量演算手段23へパルス長さcを通知する。
入力信号異常判定手段211は、信号入力手段21から入力したパルス波形信号bのONしている時間が、規定された時間より長い場合や、増方向の信号と減方向の信号が同時にONした場合に入力信号異常と判定し、信号異常dを出力変化量演算手段23へ通知する。
次パルス検出手段221は、後続する新しいパルス波形信号bが入力されたことを検出するもので、パルス波形信号がOFFからONになったことを検出し、次パルス通知c1を出力変化量演算手段23へ通知する。また規定時間が経過しても次パルスが来なかった場合にも、次パルス通知c1を出力変化量演算手段23へ通知する。
出力変化量演算手段23は、信号異常dが通知されていない場合に限り、パルス幅検出手段22で求められたパルス長さcを出力増減量eに換算して出力目標値設定手段24へ通知する。万一、入力信号異常判定手段211から信号異常dが通知された場合は、換算した出力増減量eを0にクリアにして出力増減量eを操作しない。更に、出力変化量演算手段23は、パルス長さcを積算している間は、出力増減量eが確定しないため通知せず、次パルス通知c1がきた時に行われる。
この仕組みによりパルス長さcを積算するパルス幅検出手段22から出力増減量を決める出力変化量演算手段23までの処理と、これ以降の出力目標値設定手段24の処理とを分離しているので、後段の出力目標値設定手段24で出力変化率を計算中に、前段の出力変化量演算手段23で次に到達するパルス入力のパルス長さを積算処理することを実現している。
出力目標値設定手段24は、出力変化量演算手段23で換算された出力増減量eを受け、発電出力目標値f0を増減させる。この発電出力目標値f0の増減は積分回路により行われ、例えば増方向0.6MWの変化量が通知された場合は、4秒間で0.6MWの増加を行うように動作する。
出力変化率演算手段25は、出力目標値設定手段24で設定された発電出力目標値f0から、出力変化率g0を計算する。この出力変化率演算手段25は、変化率演算手段251および変化率減少制限手段252で構成されており、これら手段はそれぞれ図2の詳細構成図で示すようにそれぞれ複数の要素によって構成されている。
図2において、変化率演算手段251は、取り込んだ発電出力目標値f0をむだ時間回路41へ入力して設定した時間t1分だけ遅らせて出力f1を生ずるように、言い換えれば、現時点を基準にしたとき、時間t1前の発電出力目標値f0(=f1)を出力するように構成されている。
図3はむだ時間回路41の入出力波形図である。むだ時間を例えばt1=4秒に設定すると、ある時刻T1〜T2間に入力された信号f0は、信号の波形を変化させずに時刻(T1+4〜T2+4)間に出力信号f1として出力される。そして、減算器42で現時点の発電出力目標値f0から4秒前の発電出力目標値f1を差し引くことにより、4秒という時間における差分すなわち4秒間における発電出力目標値の変化量f2=(f0−f1)が得られる。
この出力変化量f2は、出力増加中は正の値となるが、出力減少中は負の値となるため、次段の絶対値回路43により、正の値のみの出力変化量絶対値f3を求める。この出力変化量絶対値f3は、4秒間当たりの変化量(MW/4秒)であり、この変化量を換算回路44により制御で使用する単位である1分間当たりの変化量(MW/分)に換算する。求められた出力変化率g1は、変化率減少制限手段252へ入力される。
この変化率減少制限手段252に入力された出力変化率g1は、制限値演算回路45へ入力される。本実施例では、制限値演算回路45として一次遅れ関数を採用している。図4に一次遅れ関数の入出力波形図を示す。一次遅れ関数とは、ステップ状の入力信号が加わると、所定の時定数で立ち上がり、指定した時間後に定常値に到達するような出力を生じる関数である。制限値演算回路45の出力である出力変化率g2と、前記換算回路44から出力された出力変化率g1とは、最適値選択回路46へ入力される。ここで最適値選択回路46とは、2つの入力出力変化率g1と出力変化率g2のいずれかのうち、その時点で制御に最適な値を出力する回路のことであり、この実施例における最適な値とは2つの値のうちのいずれか大きな値(高値)であり、高値を選択して出力変化率g0として出力する。
変化率減少制限手段252の動作を図5の入出力波形図で説明する。出力変化率g1が増加傾向(g1の立ち上がり)の場合では、制限値演算回路45の出力である出力変化率g2の方が出力変化率g1よりも小さいため、変化率減少制限手段252は出力変化率g1を選択出力するが、出力変化率が減少傾向(g1の立ち下がり)の場合は、出力変化率g2の値が選択出力されるので出力変化率g0の変動を少なくするという効果がある。
図1に戻って説明する。出力指令演算手段26は、出力目標値設定手段24で求めた出力目標値fs(=f0)と、実際の発電機出力kとを入力して出力指令hを決定するもので、出力目標値fsが発電機出力kよりも大きい状態(fs>k)のとき、発電機出力kの増加が必要であるため増加方向の出力指令hを発生し、逆に、出力目標値fsが発電機出力kより小さい状態(fs<k)のときは、出力の減少が必要であるため減少方向の出力指令hを発生する。なお、この出力指令hは出力変化率演算手段25から出力される出力変化率gs(=g0)に基づいて定まる一定の変化率で増加または減少するようになっている。
ボイラ先行制御量演算手段27は、燃料などの追加投入がボイラ出力の結果として現れるまでの時間的遅れをできるだけ少なくするために、現在必要な燃料などの投入量に加え、負荷上昇に伴い追加投入が必要な燃料などを先行的、かつ加速的に加えることにより、安定した負荷変化を実現するものである。ボイラ先行制御量iは、主に出力指令hに出力変化率gsを用いて算出される値である。加算器28で出力指令hとボイラ先行制御量iとを加算することによりボイラ出力指令jを得る。
この得られたボイラ出力指令jをそれぞれ空気制御系291、燃料制御系292、給水制御系293および蒸気タービン出力制御系294に入力することにより空気系設定値、燃料系設定値、給水系設定値および蒸気タービン系設定値を演算により求め、それらの設定値の基づいてボイラBの給水制御、燃料制御、空気制御を行ってボイラ発生蒸気量を制御するとともに、蒸気タービンTの流入蒸気量の制御を併せて行うことにより、発電機出力を制御する。
以上述べたように、本実施例によれば、遠隔制御所から発電所に送られてくる遠隔制御信号のパルス幅の長さを積算するパルス幅検出手段から出力増減量を決める出力変化量演算手段23までの処理と、これ以降の出力目標値設定手段24の処理とを分離するように構成したので、後段の出力目標値設定手段で出力変化率を計算中に、前段の出力変化量演算手段で次に到達する遠隔制御信号のパルスの長さを積算処理することができ、この結果、不要な外乱を起こすことのないボイラ制御装置を提供することができる。
また、出力変化率演算手段25は変化率減少制限手段252を設けてパルス波形信号の立下り時に急激な変動が生じることがないように構成したので、出力指令hを急激に変動しないようにすることができ、ボイラ発生蒸気量、蒸気タービンの流入蒸気量の制御を滑らかに制御することができる。
なお、以上述べた実施例では遠隔制御装置から送られてくる遠隔制御信号が多重化されたパルス波形信号であるか否かについては触れていないが、遠隔制御所から送られてくるパルス波形信号が多重化されている場合は、遠隔制御信号入力処理手段20内の信号入力手段21に多重化されたパルス波形信号を選択する機能を付加するようにすればよい。
本発明の一実施例によるボイラ制御装置の構成図。 図1の出力変化率演算手段の詳細構成図。 図2のむだ時間回路の入出力波形図。 図2の制限値演算回路の入出力波形図。 図2の出力変化率減少制限手段の入出力波形図。
符号の説明
1…遠隔制御所、2…ボイラ制御装置、3…発電プラント、20…遠隔制御信号入力処理手段、21…信号入力手段、22…パルス幅検出手段、221…次パルス検出手段、211…入力信号異常判定手段、23…出力変化量演算手段、24…出力目標値設定手段、25…出力変化率演算手段、26…出力指令演算手段、27…ボイラ先行制御量演算手段、291…空気制御系、292…燃料制御系、293…給水制御系、294…蒸気タービン出力制御系、301…運転モードきりかえ器、302…発電出力設定器、303…出力変化率設定器、301-1、301-2…切換器、31…入力装置。

Claims (2)

  1. 遠隔制御所から送られてきたパルス波形の遠隔制御信号を入力してそのパルス幅を検出するパルス幅検出手段、当該遠隔制御信号が正常に入力されているか否かを判定する入力信号異常判定手段、さらに次に到達する遠隔制御信号が入力されたことを検出する次パルス検出手段を有する遠隔制御信号入力処理手段と、
    この遠隔制御信号入力処理手段で検出された前記遠隔制御信号のパルス幅に基づいて発電出力増減量を演算する出力変化量演算手段と、
    この発電出力増減量を受けて発電出力目標値を設定する出力目標値設定手段と、
    この出力目標値設定手段により設定された発電出力目標値の増減より出力変化率を演算する出力変化率演算手段と、
    前記発電出力目標値と出力変化率とにより出力指令を演算する出力指令演算手段と、
    この出力指令演算手段から出力された出力指令と前記出力変化率とによりボイラ先行制御量を演算するボイラ先行制御量演算手段と、
    前記出力指令と前記ボイラ先行制御量とを加算して得られるボイラ出力指令により空気制御系、燃料制御系、給水制御系、蒸気タービン出力制御系の設定値を演算してボイラ発生蒸気量、蒸気タービン流入蒸気量を制御するボイラ制御装置において、
    前記出力変化量演算手段は、前記入力信号異常判定手段から入力信号異常の通知を受けていない場合に限り、前記パルス幅検出手段で求められたパルス長さを積算して発電出力の出力増減量に換算し、次パルス検出手段から次パルス通知がきた時に当該発電出力の出力増減量を前記出力目標値設定手段へ通知し、前記入力信号異常判定手段から入力信号異常が通知された場合、換算した発電出力の出力増減量を0にクリアにすることを特徴とするボイラ制御装置。
  2. 前記出力変化率演算手段は、発電出力目標値の増減より出力変化率を求める機能に加えて、出力変化率の減少する早さを制限する機能を有することを特徴とする請求項1記載のボイラ制御装置。
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