JP4420951B2 - 内燃機関の点火診断装置、及び内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火診断装置、及び内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、点火装置による飛火放電の状態を診断する内燃機関の点火診断装置、及びこの点火診断装置を備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
近年、環境保全、燃料枯渇の問題が提起されており、自動車業界に於いてもこれらへの対応が大きな課題となっている。
この対応として、機関効率を最大限までに引上げようとする技術が多く開発されており、中には吸気損失を低減するために排気還流(以下、EGRと称する)を利用するものがある。
このEGRは、既燃物である排気ガスを再度燃焼室に取り込むものであり、特に大量のEGRを利用するものであれば、燃え難い既燃物が多く燃焼に関与することとなり、燃焼温度が低下すると共に燃焼火炎が拡がり難く、燃焼性が悪くなりやすいため、内燃機関の同一の燃焼室に複数の点火プラグを使用して燃焼性を確保する、所謂、多点点火システムを用いた内燃機関が提唱され、実現されている。
ところが多点点火システムの場合、この内の一部の点火システムが故障した場合でも燃焼を継続して実施できる場合が多く、既存の失火検出システムではこの異常を検知すること
ができない。しかしながら要求される点火エネルギーを得られず、燃焼状態の悪化に伴う排出ガス(エミッション)の悪化、出力低下に伴う燃費の悪化等を招き、環境保全の側面で不都合を生じてしまう。
又、点火コイルの故障診断を行う装置として、点火コイルの1次巻線に流れる1次電流を検出し、この1次電流が流れているか否かに基づいて故障診断を行うものである(例えば、特許文献1参照)。
特許第3614150号公報
特許文献1に示された従来の装置の場合は、点火コイルを動作させるための入力信号が入力され、この入力信号に基づいて入力段、つまり点火コイルの1次巻線側の動作が行われたか否かを確認しているに過ぎず、最終的に飛火しているかどうかについては不問である。例えば点火コイルの2次巻線のショートや、点火プラグの電極間短絡のような故障モードでの非飛火動作ではこれを検出することができず、この故障モード時に発生する燃費の悪化やエミッションの悪化を認知することができないという課題があった。
この発明は、従来の装置における上記のような課題を解決するためになされたものであって、確実に飛火放電の状態を診断することができる内燃機関の点火診断装置を提供することを目的とするものである
又、この発明は、確実に飛火放電の状態を診断することができる点火診断装置を備え、診断した飛火放電の状態に基づいて内燃機関の制御を行うことができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明による内燃機関の点火診断装置は、内燃機関の燃焼室内に供給された燃料に着火するための飛火放電を発生する動作を行う点火装置と、前記飛火放電を発生させるための高電圧を発生して前記点火装置に印加する高圧装置とを有する内燃機関に設けられ、前記点火装置による前記飛火放電の状態を診断する内燃機関の点火診断装置であって、前記高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記点火装置に印加するバイアス装置と、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて前記飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されていることを特徴とするものである。
又、この発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の同一の燃焼室に設けられ前記燃焼室内に供給された燃料に着火するための飛火放電を発生する動作を行う複数個の点火装置と、前記複数個の点火装置に飛火放電を発生させるための高電圧を発生して前記複数個の点火装置に印加する高圧装置と、前記高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記複数個の点火装置に印加するバイアス装置と、前記複数個の点火装置の前記動作を制御すると制御手段と、前記複数個の点火装置全ての前記飛火放電の状態を診断する点火診断装置とを備え、前記点火診断装置は、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて前記飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る内燃機関の点火診断装置によれば、高圧装置が発生する高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記点火装置に印加するバイアス装置と、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されているので、確実に飛火放電の状態を診断することができ、内燃機関の点火システムの故障を認知して、その故障が原因による燃費の低下、エミッションの悪化等発生した場合でも、ドライバーへ故障箇所の修理を促し、迅速な修理を実施できるようになり、従って環境保全に役立てることが可能となる。
又、この発明に係る内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の同一の燃焼室に設けられ前記燃焼室内に供給された燃料に着火するための飛火放電を発生する動作を行う複数個の点火装置と、前記複数個の点火装置に飛火放電を発生させるための高電圧を発生して前記複数個の点火装置に印加する高圧装置と、前記高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記複数個の点火装置に印加するバイアス装置と、前記複数個の点火装置の前記動作を制御すると制御手段と、前記複数個の点火装置全ての前記飛火放電の状態を診断する点火診断装置とを備え、前記点火診断装置は、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて前記飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されているので、多点点火システムに於いて個々の点火装置による飛火状態の診断を行うことができ、同一の燃焼室に設けられた複数個の点火装置のうちの一部の点火装置が故障した場合でも、適切にシステムの故障を認知することができる。従がって、点火装置の故障が原因による燃費の低下、エミッションの悪化等発生した場合でも、ドライバーへ故障箇所の修理を促し、迅速な修理を実施できるようになり、従って環境保全に役立てることができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の構成図、図2は、その動作を説明するタイミングチャート、図3及び図4は、その動作を説明するフローチャートである。
図1に於いて、内燃機関(図示せず)を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECUと称する)1は、高圧装置としてのイグニッションコイル2を動作させるための点火信号11を発生し、イグニッションコイル2の1次巻線21に直列接続されたスイッチング素子23のベースに入力する。イグニッションコイル2の2次巻線22は、磁性コアを介して1次巻線21に結合しており、一端が点火装置である点火プラグ3の一方の電極に接続されている。ECU1は、点火プラグ3の飛火放電の動作を制御する制御手段でもある。
点火プラグ3の他方の電極は、アース電位に保たれている。この点火プラグは、内燃機関の燃焼室に設けられ、所定の間隙を介して対向する電極間で飛火放電を発生し、燃焼室内に供給された燃料に着火して燃焼させる。
バイアス装置4は、陽極側がイグニッションコイル2の二次巻線22の他端に接続されたゼナーダイオード41とこのゼナーダイオード41に並列接続されたコンデンサ42とにより構成されている。このバイアス装置4は逆並列接続された一対のダイオード51、52を介して接地されている。
信号抽出装置6は、一方の入力端子がバイアス装置4のコンデンサ42に接続された差動増幅器62と、この差動増幅器61の出力端子に接続された一対のトランジスタ63、64と、トランジスタ64のコレクタに一端が接続され他端がアースされた抵抗65とにより構成されている。信号抽出装置6は、後述するように点火プラグ3の電極間に流れる電流信号と所定の比較レベルとを比較してその比較結果に基づく診断信号を出力するので、比較装置とも称するが、以下の説明では、信号抽出装置と称する。
第1の区間設定手段111と、第2の区間設定手段112と、診断手段113とは、ECU1内のマイクロプロセッサ10に設けられており、A/D変換回路12を介して信号抽出装置6の出力端子に接続されている。第1の区間設定手段111と、第2の区間設定手段と、診断手段113の機能については後述する。
図2は、ECU1が発生する点火信号11の波形図(a)と、点火プラグ3の電極間に流れる電流信号12の波形図(b)と、これらの電流信号12を所定の比較レベル13と比較した比較結果に基づく診断信号14の波形図(c)とを、状態1乃至状態4に分けて示している。尚、図2の状態1乃至状態4に於ける波形図(b)は、何れも、信号抽出装置6により抽出される電流、即ちコンデンサ42から二次巻線22を介して点火プラグ3に流れる電極間電流の波形を示しており、信号抽出装置6により抽出されない電流、即ち点火プラグ3から二次巻線22を介してコンデンサ42に流れる電極間電流は示していない。
ここで、状態1は、正常な火花放電を発生し、正常な燃焼が実施され、これが正常にECU1のマイクロプロセッサ10に送信された場合を示し、状態2は、点火プラグ3の電極間に高電圧を発生したが、飛火に失敗し、これが正常にECU1のマイクロプロセッサ10に送信された場合を示し、状態3は、点火プラグ3の電極間に高電圧を発生できず、飛火に失敗し、これが正常にECU1のマイクロプロセッサ10に送信された場合を示し、状態4は、点火プラグ3の電極間に正常な火花放電を発生し、正常な燃焼が実施されたが、診断結果を通信する経路が断線したために、信号抽出装置6からの診断信号14が正常にECU1に送信されなかった場合を示している。
図1及び図2に於いて、今、点火プラグ3による飛火放電動作が正常である状態1に於いて、ECU1からの点火信号11が時点t1でローレベルからハイレベルに変化すると、スイッチング素子23が導通し、イグニッションコイル2の1次巻線21に流れる1次電流が自己誘導作用の影響により徐々に立ち上がる。この時点t1に於いては、1次電流の変化割合が小さいので、二次巻線22に誘起される二次電圧は小さく点火プラグ3は飛火放電を発生することはないが、図2の状態1に於ける(b)に示すように、コンデンサ42の充電電流が点火プラグ3の電極間を通じて瞬間的に流れる。
この充電電流に基づく電流信号121が信号抽出装置6に印加され、その電流信号121が信号抽出装置6の差動増幅器61に設定されている比較レベル13を超えている間、図2の状態1に於ける(c)に示すように、信号抽出装置6から出力される診断信号14はハイレベル141となり、ECU1のA/D変換回路12に入力されてデジタル信号に変換される。
次に、点火タイミングである時点t2に於いて、ECU1からの点火信号11はハイレベルからローレベルに変化し、スイッチング素子23は非導通となる。これにより、イグニッションコイル2の1次巻線21に流れる電流は遮断され、時点t1にて誘起された電圧とは逆極性の高電圧が誘起され、点火プラグ3の電極間に印加される。この二次巻線22に誘起される高電圧は、点火プラグ3の電極間に飛火放電が発生するに充分な値であり、点火プラグ3は内燃機関の燃焼室内で飛火放電を発生し、供給された燃料に点火する。尚、二次巻き線22に誘起され点火プラグ3の電極間に火花放電を発生させる高電圧に基づく電流は、図2の各状態に於ける波形図(b)には表示されていない。
点火プラグ3に飛火放電が発生すると、イグニッションコイル2の2次電流が、点火プラグ3からバイアス装置4に向かって流れ、バイアス装置4内のコンデンサ42が充電さ
れる。このときの充電電流は、時点t3から時点t4の間である後述する第1の検出区間15に於いて流れる急峻な電流となるが、前述の時点t1に於いて流れる充電電流とは逆方向であり、信号抽出装置6からは抽出されることはない。このときのコンデンサ42の充電電流は、前述したように図2の各状態に於ける波形図(b)には表示されていない。コンデンサ42の充電電圧がゼナーダイオード41の許容電圧を超えると、イグニッションコイル2の2次電流はブレイクしたゼナーダイオード41を介してアースへ流れる。
次に、点火プラグ3による飛火放電が終了すると、バイアス装置4内のチャージアップされたコンデンサ42の端子電圧がイグニッションコイル2の2次巻線22を介して点火プラグ3の電極間に印加される。このとき電極間に印加される電圧は、飛火放電時に電極間に印加される電圧とは逆極性であり、その印加開始の時点t4に於いて瞬間的にコンデンサ42からの放電電流が2次コイル22及び点火プラグ3の電極を介して流れる。
この放電電流に基づく電流信号122は、信号抽出装置6に印加され、その電流信号122が信号抽出装置6の差動増幅器61に設定されている比較レベル13を超えている間、信号抽出装置6から図2の状態1に於ける(c)に示すように信号抽出装置6から出力される診断信号14はハイレベル141となり、ECU1のA/D変換回路12に入力されてデジタル信号に変換される。
ECU1のマイクロプロセッサ10に設けられた第1の区間設定手段111は、図2に示す第1の検出区間15を設定する。この第1の区間設定手段111により設定される第1の検出区間15は、点火ノイズの影響を回避するため、点火タイミングの時点t2から、内燃機関の回転数、負荷等の運転条件毎に設定される所定時間若しくは所定角度区間を経過した位置に対応する時点t3から開始され、内燃機関の回転数、負荷等の運転条件毎に設定される所定時間若しくは所定角度区間が終了する時点t4までの時間間隔に設定される。点火プラグ3による飛火放電は、第1の検出区間15の間に発生する。
又、ECU1のマイクロプロセッサ10に設けられた第2の区間設定手段112は、図2に示す第2の検出区間16を設定する。この第2の区間設定手段112により設定される第2の検出区間16は、第1の検出区間15の終了時点t4から、内燃機関の回転数、負荷等の運転条件毎に設定される所定時間若しくは所定角度区間を経過した位置に対応する時点t5までの時間に設定される。尚、第2の検出区間16は、第1の検出区間15の終了時点t4から所定時間経過後に開始されるように設定しても良い。
前述の角度とは、内燃機関のクランクの角度を示しており、以降の説明に於いて特に注記のない限り、角度とはクランクの角度を指すものとする。又、位置や区間に関し、以降の説明に於いては、時刻若しくは時間での表現を用いるが、これらは角度位置、角度区間であっても同様に装置を構成できるものである。
次に、この発明の実施の形態1に係る点火診断装置の動作を説明する。図3は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の動作を説明するフローチャートである。尚、図3のフローチャート中の変数Aは飛火診断の結果を示しており、「0」は不定、「1」は点火正常、「2」と「3」は点火異常を夫々示す。
先ず、図2の状態1の場合に於ける点火診断動作について説明する。図3に於いて、ECU1のマイクロプロセッサ10に設けられた診断手段113は、先ずステップS31に於いて、点火信号11が立下りとなったか否かを確認する。図2の(a)に示すように、時点t2に於いて点火信号11の立下りが発生するので、この時点t2でステップS32へと進み、点火診断結果を示す変数Aを「0」にクリアする。
図2に示す時刻t2を過ぎると、ステップS31からステップS33へと進み、「A=0」か否かを判定するが、ステップS32により「A=0」とされているので(Y)、ステップS34へと進む。ステップS34では、第1の検出区間15にあるか否かを判定する。図2に示す時点t3に於いて第1の検出区間15に入ると、第1の検出区間15にあると判定され(Y)、ステップS35へと進み、第1の検出区間15に於ける診断信号14の立上りエッジ数をカウントする。図2の状態1では、立上りエッジ数は「0」であるので、変数N1を「N1=0」としてステップS36へと進み、「N1>0」か否かを判定する。ステップS36での判定は「N1=0」であり(N)、ステップS37へと進み、「A=0」の状態、即ち不定を維持して診断を終了する。
次に、図2に示す時刻t4に達すると、第2の検出区間16へ入るので、ステップS34での判定結果はNとなり、ステップS38へと進む。ステップS38では、第2の検出区間16にあることを判定し(Y)、ステップS39に進む。ステップS39では、第2の検出区間16に於ける診断信号14の立上りエッジ数をカウントする。図2の状態1では、第2の検出区間16に於ける診断信号14の立上りエッジ数は「1」であるので、変数N2を「N2=1」とし、ステップS310へと進む。ステップS310では「N2>0」か否かを判定結果は、「N2=1」であり(N)、ステップS311に進み、「A=1」、即ち点火正常と判定される。このように、図2の状態1の場合には、診断手段113は点火正常と診断する。
次に、図2の状態2に於ける点火診断動作を説明する。前述のように、図1の時点t2に於いて点火信号61の立下りが発生するので、ステップS31からステップS32へと進み変数Aを「0」にクリアする。
図2に示す時刻t2を過ぎると、ステップS31からステップS3へと進み、「A=0」か否かを判定するが、ステップS32により「A=0」とされているので(Y)、ステップS34へと進む。ステップS34では、第1の検出区間15にあるか否かを判定する。図2に示す時点t3に於いて第1の検出区間15に入ると、第1の検出区間15にあると判定され(Y)、ステップS35へと進み、第1の検出区間15に於ける診断信号14の立上りエッジ数をカウントする。
図2の状態2では、立上りエッジ数は「3」であるので、変数N1を「N1=3」としてステップS36へと進み、「N1>0」か否かを判定する。ステップS36での判定は「N1=3」であり(Y)、ステップS312へと進み、「A=2」の状態、即ち点火異常と診断し終了する。このように、図2の状態2の場合では、診断手段113は第1の検出区間15に於いて点火異常と診断する。
次に、図2の状態3に於ける点火診断動作を説明する。この場合、図2の時点t4で第2の検出区間16に至るところまで、即ちステップS31からステップS38までは前述の状態1の場合と同様である。
第2の検出区間16での診断信号14の立上りエッジ数は「0」であり、ステップS39に於いて、変数N2は「N2=0」となり、ステップS310へと進み「N2>0」か否かを判定する。ステップS10での判定の結果はNであり、ステップS313へ進み、「A=3」、即ち点火異常の結果を得る。前述の図2の状態2の場合は「A=2」により点火異常と診断されたが、状態3の場合には「A=3」で点火異常と診断されるので、状態2の場合との区別は可能である。
更に、図2の状態4に於ける点火診断動作を説明する。この場合、図3に示すフローチャートでの診断結果は、状態3の場合と同一の「A=3」で点火異常となる。しかし、状態4は正常に飛火放電が行われており点火異常の状態ではないので、状態3の場合に於ける診断結果とは区別する必要がある。そこで、これを区別するために断線診断の実施も併せて行われる。
図4は、診断手段113に於ける断線診断動作を説明するフローチャートである。図4に於いて、ステップS41では、第1の検出区間15にあるか否かの判定を行う。図2に示す時点t3に達すると、第1の検出区間15へと入るため、ステップS41での判定はYとなり、ステップS42の処理へと進む。
ステップS42では、第1の検出区間15内に於ける電流信号12と比較レベル13との比較結果である診断信号14の積算処理を実施し、その積算結果を変数Cへ格納する。図2に示す状態4の場合、点火プラグ3の電極間に正常な火花放電を発生し、正常な燃焼が実施されたが、診断結果を通信する経路が断線したために信号抽出装置6からの診断信号14が正常にECU1に送信されなかった場合であり、診断信号14は常にハイレベルとなっている。ステップS42での積算処理が終了すると、ステップS43へと進み、積算処理中であることを示すべく変数Fを「0」としておく。
図2の時点t4に達すると第1の検出区間15から外れるので、ステップS41での判定結果はNとなり、ステップS44へと進む。ステップS44では「F=0」か否かを判定し、「F=0」の状態であるので(Y)、更にステップS45へと進む。ステップS45に於いては、第1の検出区間15内の比較結果である診断信号14の積算値である変数Cと所定の閾値とを比較する。変数Cが閾値を上回っていれば(Y)、診断結果を通信する経路が断線状態であると判断しステップS47へと進み、断線状態を示すように変数Fを「2」とする。前述の閾値のマッチング値は、第1の検出区間15内で発生し得る診断信号14の最大積分値の半分程度としておくのが妥当である。
又、ステップS47で「F=2」となる状態が単発で発生するだけで、直ちに断線状態と判断して車両のドライバーに修理を促すのは時期尚早であり、連続で所定回数発生するか、若しくは単位時間内に所定回数以上発生した場合に断線状態であると判断し、ドライバーに修理を促すようランプを点灯する等のサインを発生するようにしたほうが良い。
図2の状態4に於いては、診断信号14は常にハイレベルであり、変数Cは第1の検出区間15内で発生し得る最大の積分値となっており、且つ変数Cと比較する閾値がその最大の積分値の半分とされているので、ステップS45に於ける判定結果はYとなり、ステップS47へと進む。ステップS47では「F=2」であり、断線状態であるとの診断結果を得ることができる。
一方、前述の図2に示す状態4に於ける断線診断動作に対して、状態3の場合に於ける断線診断動作は以下の通りとなる。即ち、図4に於いて、第1の検出区間15内での診断信号14はローレベルであり、ステップS42に於ける比較結果である診断信号14の積分値は「0」であり、従ってその積分値である変数Cは「C=0」となる。ステップS45に於いて変数Cと比較する閾値を最大積分値の半分としているので、ステップS45に於ける判定結果はNとなり、ステップS45からステップS46へと進む。ステップS46では断線はなく正常状態であることを示す「F=1」の結果が得られる。即ち、前述の状態4の場合の診断結果との区別が可能となる。
又、図2に示す状態1の場合に於ける断線診断動作は、第1の検出区間15内での診断信号14が3回のハイレベルとなるが、その積分値である変数Cは、最大積分値の半分に設定されている閾値より小さく、従ってステップS45での判定結果はNとなってステップS46に進み、断線はなく正常状態であることを示す「F=1」の結果が得られる。
更に、図2に示す状態2の場合に於ける断線診断動作は、第1の検出区間15内での診断信号14はローレベルである。従って、前述の状態3の場合に於ける断線診断動作と同様であり、ステップS46に於いて、断線はなく正常状態であることを示す「F=1」の結果が得られる。
尚、図4では、第1の検出区間15内の比較結果である診断信号の積分を求めたが、図2に示す点火信号11の立下りの時点t2から時点t4までの区間の積分結果としても同様の効果を得ることができる。
又、図4では、第1の検出区間15内に於ける比較結果の積分を求めたが、燃焼火炎等の影響によるイオンが筒内に無い行程若しくは期間に於ける任意区間の積分結果としても良い。但し。このような区間設定を行うと、点火プラグ3電極間に付着するカーボン等の影響によるリーク電流の影響により正しく判断できない場合があるので、リーク電流の発生時には図4による断線診断を行わないようにする等の配慮が必要である。
尚、前述では、診断信号14は、電流信号12が比較レベル13を上回っている場合にハイレベルとし、これ以外の場合はローレベルとなる様にしたが、このハイレベルとローレベルの関係を反転させても良い。但し、反転した状態、つまり比較結果である診断信号14が、電流信号12が比較レベル13を上回っている場合はローレベルに、これ以外の場合はハイレベルとなる様にすると、図4のフローチャートを用いた断線判断を行うことができないので、この場合は断線診断用の専用パルスを信号に載せておくか、若しくは信号のローレベルを0から少し浮かせた状態となるようにしておき、ローレベルが浮いていなければ断線と判断するようにしても同様の効果を得ることができる。
以上のようにこの発明の実施の形態1による内燃機関の点火診断装置によれば、点火系の故障診断を確実に行うことができるので、適切にシステムの故障を認知することができ、故障が原因による燃費の低下、エミッションの悪化等発生した場合でも、ドライバーへ故障箇所の修理を促し、迅速な修理を実施できるようになり、従って環境保全に役立てることができる。
実施の形態2.
単一の燃焼室、つまり同一の燃焼室に複数の点火装置を配置するようにした内燃機関が実用化されている。同一の燃焼室内に複数の点火装置を設ける理由は幾つかあり、一つには燃焼効率を上げ、内燃機関の熱効率を上げようとする考え方、もう一つには燃焼し難い状態に対する補助の考え方である。
その理由の何れの場合も、必要があって複数の点火装置を用いるものであり、従って同一の燃焼室に設けられた複数の点火装置の内の一部の点火装置が故障すれば、内燃機関としての期待された効果を得ることができず、例えば期待された出力を得ることができず、燃費が悪化や、又、未燃領域の拡大によりエミッションが悪化が懸念される。
しかしながら、複数ある点火装置の内の全部でない一部、例えば1つの点火装置が故障したからといって、直ちに燃焼しなくなってしまうものではなく、僅かな燃焼性の低下や、エミッションが悪化するばかりであって、このような状態をドライバーが認知することは困難な場合が多い。
従って、このような単一の燃焼室に複数の点火装置を有する内燃機関に於いて、各点火装置の点火診断を行う点火診断装置があれば、前述した一部の点火装置の故障時にも、適切にシステムの故障を認知し、適切な対応を実施することができるようになり、環境保全へと役立てられる。
以下述べるこの発明の実施の形態2による内燃機関の制御装置に於いては、一般的な例として、単一の燃焼室、即ち同一の燃焼室に対して2つの点火装置を有するものとして説明する。又、高圧装置は、イグニッションコイルを用いたものであるとして説明する。
図5、この発明の実施の形態2に係る点火診断装置を備えた内燃機関の制御装置の構成図である。図5に於いて、ECU100は、高圧装置としてのイグニッションコイル201及び202を駆動するための図2の(a)に示す点火信号11と同様の点火信号1101、1102を、イグニッションコイル201、及び202に夫々送る。前述の図1に示す実施の形態1の場合と同様に、点火信号1101、1102に基づいてイグニッションコイル201、202は負の高電圧を生成し、点火装置としての点火プラグ301及び302の電極間に飛火放電を発生させ、燃焼室に供給された燃料に着火し、燃焼室内に燃焼を発生させ、内燃機関の運転が行われる。ECU100は、点火プラグ301、302の飛火放電の動作を制御する制御手段でもある。
ここで、このように構成された内燃機関の制御装置は、図1に示す実施の形態1と同様に構成された点火診断装置を、高圧装置であるイグニッションコイル201と点火プラグ301からなる点火系と、高圧装置であるイグニッションコイル202と点火プラグ302からなる点火系とに、夫々設けられている。
即ち、夫々の点火系に於ける点火診断装置は、前述の実施の形態1に於いて説明したように、点火プラグ301、302の電極間に正の電圧を印加するバイアス装置4と、その正の電圧を印加することで得られる電流信号と比較値とを比較しその比較結果である診断信号を出力する信号抽出装置6と、信号抽出装置6からの診断信号を用いて飛火放電の診断を行う診断手段11を備えている。診断手段113は、ECU100のマイクロプロセッサ10に設けられている。又、マイクロプロセッサ10には、第1の区間設定手段111、及び第2の区間設定手段112とを備えている。このように構成された点火診断装置は、実施の形態1による点火診断装置の構成及び動作と同様である。
この実施の形態2に於いては、この点火診断装置を構成するバイアス印加装置4と信号抽出装置6は、夫々のイグニッションコイル201、202の内部に配置され、マイクロプロセッサ10により構成された診断手段113と第1の区間設定手段111と第2の区間設定手段112とは、前述のようにECU100の内部に配置されている。
つまり、図2に示す診断信号14と同様の診断信号1401、1402が、ECU100へと送られ、ECU100の内部にて図2、図3のフローチャートに示す診断処理が実施されることとなる。
その結果、飛火放電の異常が発生している場合には、ECU100は、図6に示すフローチャートに従って、フェールセーフ制御を実施し、エミッションの悪化を防止する措置をとるように内燃機関を制御する。図6は、実施の形態2に於ける内燃機関の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
即ち、図6に於いて、ステップS61にて先ず、単一の点火系の故障であるか否かの判定を行う。実施の形態2に於いては、同一の燃焼室に2個のイグニッションコイル201、202と、2個の点火プラグ301、302による2つの点火系が設けられているので、故障した点火系が何れか1つであるなら(Y)、ステップS62へと進む。
ステップS62では、ドライバーが要求する運転状態が、1つの点火系で運転可能な領域であるか否かの判断を行う。例えば、内燃機関の熱効率を求めるような場合、高回転では2点点火をすることの効果代が小さく、従ってこのような運転条件である場合には1つのイグニッションコイルによる点火系により運転可能であると判断し、ステップS64へと進む。
ステップS64では、1つのイグニッションコイルによる点火系での運転可能領域ではあるが、故障している点火系があるので、ドライバーに故障している装置を知らせる。この知らせる手段は、ランプの点灯や、点滅でも良いし、ブザーを鳴らす等の処置をとってもよい。
ステップS62へと戻り、1つのイグニッションコイルによる点火系で運転可能な状態ではないと判定した場合(N)は、ステップS63へと進み、運転可能な領域となるようにECU100によりフェールセーフ制御を実施する。例えば、低回転の高負荷域では2点点火を必要とするが、低負荷域では必要としないというような場合には、負荷に制限を設け、所定の回転域では所定の負荷以上とならないようにエンジンを制御する。
又、その回転域ではどの負荷域でも2点点火を必要とするような場合には、燃料の噴射量とスロットル開度の制御を行い、1点点火で運転可能な回転数域、負荷域となるように制御する。基本的には回転数も負荷も下げる方向に制御したいが、必要に応じ上げる方向に制御する。このようにして、運転領域に制限を設けるよう制御を行った後、ステップS64へと進み、前述と同様にドライバーに異常を告知する。
同一気筒、つまり同一の燃焼室に設けられている複数の点火系が故障している場合、つまり、実施の形態2の場合には2つの点火系統全てが故障している場合には、ステップS61からステップS65へと進み、ステップS65では複数の点火系の異常か否かを判定し、複数の点火系の異常と判定すれば(Y)、ステップS66へと進む。ステップS66では、対象気筒の燃料の供給と点火を停止しステップS64へと進み、故障をドライバーに知らせる。ここで、ステップS66に於いては点火を停止しなくとも同様の効果を得ることができる。
又、点火系の故障が1つである場合で、かつ残りの点火系、例えば1点点火で運転可能な領域がある場合を前述したが、この領域は点火系の配置により大きく情勢を変えることがある。
例えば、同一気筒に対し2点点火するシステムであって、主点火とサブ点火に分れるような場合には、このどちらが故障するかによって、単一点火で運転できる領域は大きく変わる。このような場合には、故障する点火系に応じて運転可能領域を選ぶ、若しくは対象気筒の燃料供給を停止する等の判断は臨機応変に決定すれば良い。
又、先述では点火系の故障が1つである場合にはステップS63へと向かい、運転領域に制限を設けるように説明したが、1つでも点火系の故障が発生すれば無条件に直接ステップS66の処理を実施するようにしても良い。
以上のようにこの発明の実施の形態2による内燃機関の制御装置によれば、多点点火システムに於いて個々に点火の診断を行うことができるので、一部の点火システムが故障した場合でも、適切にシステムの故障を認知することができ、故障が原因による燃費の低下、エミッションの悪化等発生した場合でも、ドライバーへ故障箇所の修理を促し、迅速な修理を実施できるようになり、従って環境保全に役立てることができる。
実施の形態2の変形例
尚、前述では、点火診断装置を構成するバイアス印加装置と、比較装置でもある信号抽出装置とは、イグニッションコイルの内部に配置し、点火判断装置は、ECU内部に配置した場合を説明したが、バイアス印加装置のみをイグニッションコイルの内部に配置し、信号抽出装置と点火診断装置とをECU内部に配置しても良い。
更に、信号抽出装置は、ECU内のハードウエアとして構成しても良いし、ソフトウエア的な構成としても良い。
前述の構成により、イグニッションコイル内に配置する装置を必要最小限に留めることでイグニッションコイルの小型、軽量化に貢献し、又、信号抽出装置をECU内のソフトウエアの構成とすればさらに部品点数を削減することが可能となり、ECUの小型、軽量化、低コスト化へ貢献することができる。
又、バイアス印加装置、信号抽出装置と点火診断装置の点火診断装置の全てをイグニッションコイルの内部に配置しても良い。
更に、信号抽出装置と点火診断装置は1パッケージのASIC化とすることで、イグニッションコイルの小型化に貢献することができる。
前述の構成により、イグニッションコイルの付加価値向上に貢献し、又、ECU内部品点数を削減することが可能となり、ECUの小型、軽量化へ貢献すると共に、ECUの処理負荷を軽減することが可能となる。
以上述べた実施の形態2の変形例によれば、多点点火システムに於いて個々に点火の診断を行うことができ、一部の点火システムが故障した場合でも、適切にシステムの故障を認知することができるようになると共に、イグニッションコイルやECUの構成の最適化により小型化、軽量化、低コスト化へ貢献することができる。
実施の形態3.
高回転の高負荷時には放電時間が短くなるために、実施の形態1及び実施の形態2に示した点火診断装置による第1の検出区間、第2の検出区間の設定が困難となる。従って、実施の形態3に係る点火診断装置では、このような運転状態では点火診断を実施しないようにする。
実施の形態3によれば、点火の誤診断を防止できるので、従って点火系の故障診断を適切に行うことができ、システムの故障を認知することができるようになる。
この発明に係る点火診断装置は、内燃機関を利用する自動車、二輪車、船外機、他特機などに搭載され、内燃機関運転のための点火動作の異常を適切に検出する装置であって、点火動作異常による、燃費の悪化、エミッションの悪化を防止し、燃料枯渇問題、環境保全に役立てられるものである。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の点火診断装置の断線検出動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る内燃機関の制御装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る内燃機関の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
1、100 エンジンコントロールユニット
2、201、202 イグニッションコイル
21 1次巻線
22 2次巻線
23 スイッチング素子
3、301、302 点火プラグ
4 バイアス装置
41 ゼナーダイオード
51、52 ダイオード
6 信号抽出装置
61 差動増幅器
63、64 トランジスタ
65 抵抗
10 マイクロプロセッサ
111 第1の区間設定手段
112 第2の区間設定手段
113 診断手段

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃焼室内に供給された燃料に着火するための飛火放電を発生する動作を行う点火装置と、前記飛火放電を発生させるための高電圧を発生して前記点火装置に印加する高圧装置とを有する内燃機関に設けられ、前記点火装置による前記飛火放電の状態を診断する内燃機関の点火診断装置であって、前記高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記点火装置に印加するバイアス装置と、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて前記飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されていることを特徴とする内燃機関の点火診断装置。
  2. 内燃機関の同一の燃焼室に設けられ前記燃焼室内に供給された燃料に着火するための飛火放電を発生する動作を行う複数個の点火装置と、前記複数個の点火装置に飛火放電を発生させるための高電圧を発生して前記複数個の点火装置に印加する高圧装置と、前記高電圧の極性とは逆極性のバイアス電圧を生成して前記複数個の点火装置に印加するバイアス装置と、前記複数個の点火装置の前記動作を制御すると制御手段と、前記複数個の点火装置全ての前記飛火放電の状態を診断する点火診断装置とを備え、前記点火診断装置は、前記バイアス電圧の印加に基づいて発生する信号を抽出する信号抽出装置と、前記抽出された信号を処理する第1の検出区間を設定する第1の区間設定手段と、前記抽出された信号を処理する第2の検出区間を設定する第2の区間設手段と、前記第1の検出区間及び前記第2の検出区間内の前記信号に基づいて前記飛火放電の状態を診断する診断手段とを備え、前記第1の区間設定手段は、前記飛火放電の発生タイミングを含む所定の区間に前記第1の検出区間を設定し、前記第2の区間設定手段は、前記第1の検出区間の後に前記第2の検出区間を設定し、前記診断手段は、前記第2の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の正常を判断し、前記第2の検出区間内の信号状態に係わらず前記第1の検出区間の信号状態に基づいて前記飛火放電の異常を判断するように構成されていることを特徴とすることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関が所定の運転状態にあるときは、前記点火診断装置による前記診断が禁止されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記点火診断装置により前記同一の燃焼室に設けられた前記複数個の点火装置のうちの一部の点火装置の飛火放電の状態が異常であると判断されたときは、前記異常により前記内燃機関が所定の燃焼性能低下の運転状態とならないように前記内燃機関を制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記点火診断装置により前記同一の燃焼室に設けられた前記複数個の点火装置のうちの一部の点火装置の飛火放電の状態が異常であると判断されたときは、前記燃焼室への燃料供給を停止させるように動作することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記点火診断装置は、前記点火装置と同一のパッケージ内に配置されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記点火診断装置は、前記制御手段と同一のパッケージ内に配置されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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