JP4419414B2 - 半透過型液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は半透過型の液晶表示装置に関し、特に透明電極としてIZO(Indium-Zinc-Oxide)を、反射層としてアルミニウムを含む金属を使用し、しかも、反射部の反射面積を大きくした明るい半透過型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信機器のみならず一般の電気機器においても液晶表示装置の適用が急速に普及している。特に、携帯型のものについては消費電力を減少させるためにバックライトを必要としない反射型の液晶表示装置が多く用いられているが、この反射型液晶表示装置は、外光を光源として用いるために、暗い室内などでは見えにくくなってしまう。そこで、近年に至り特に透過型と反射型の性質を併せ持つ半透過型の液晶表示装置の開発が進められてきている。
【0003】
この半透過型液晶表示装置は、一つの画素内に透明電極を備えた透過部と反射電極を備えた反射部を有しており、暗い場所においてはバックライトを点灯して画素領域の透過部を利用して画像を表示し、明るい場所においてはバックライトを点灯することなく反射部において外光を利用して画像を表示しているため、常時バックライトを点灯する必要がなくなるので、消費電力を大幅に低減させることができるという利点を有している。
【0004】
図6は、下記特許文献1に従来例として記載されている半透過型液晶表示装置のアレイ基板10の簡略化した断面図である。
【0005】
図6において、ガラス基板12上にはそれぞれの画素ごとにゲート電極G、補助容量電極Csが配置され、その表面を含むガラス基板12全体が窒化シリコン膜及び酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜14で被覆され、次いでゲート電極Gの周囲にアモルファスシリコン層15、ソース電極S及びドレイン電極Dが順次形成されてスイッチング素子であるTFT素子16が形成されている。
【0006】
そして、TFT素子16を覆うように酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜からなる層間絶縁膜18が形成され、この層間絶縁膜18の上部にはスキャタリング層及び平坦化層からなる層間膜20が形成され、この層間絶縁膜18と層間膜20には、TFT素子16のドレイン電極Dに対応する部分にコンタクトホール22が、また、TFT素子16から離れた場所には溝部24が設けられている。
【0007】
また、透明電極17用の材料としてITO(Indium-Tin-Oxide)を一画素全体に積層し、次いで透明電極17上に反射電極26用の材料を溝部24を除いた部分に積層してそれぞれの画素ごとにそれぞれ画素電極を形成させる。画素電極のうち、透明電極17が反射電極26に覆われていない溝部24の領域が透過部となり、アレイ基板10の下方に配置されたバックライト(図示省略)からの光はこの透過部を通過し、また反射電極26が形成されている領域が反射部28となり、外光はこの反射部28で反射される。
【0008】
このアレイ基板10は、周知のように、対向電極30、液晶材料、カラーフィルタ、バックライト等(図示省略)と組み合わされて半透過型液晶表示装置が作成される。
【0009】
なお、下記特許文献1に記載の発明では、反射電極26用の材料としてアルミニウムを使用すると、ITOとアルミニウムの間にチタンを介在させないとオーミックなコンタクトを形成しないため、反射電極26用の材料としては従来から広く使用されているアルミニウムに換えて高価な銀を用いている。
【0010】
一方、透明電極の材料としては、一般的に用いられているITOの他にIZO(Indium-Zinc-Oxide)も知られている。このIZOとアルミニウムとはオーミックなコンタクトを形成するため、反射電極として高価な銀を使用する必要はない。しかしながら、通常アルミニウムとITOとは同じエッチング溶液でエッチングされることはないために、上記特許文献1に記載されているアレイ基板10のように、画素電極を作成する際にまずITOを用いて透明電極17を設けた後、その上にアルミニウムを用いて反射電極26を設ける場合は、アルミニウムのエッチングの際に透明電極17はエッチングされることがないため、何等の問題は生じない。しかしながら、IZOはアルミニウムと同じエッチング溶液でエッチングされてしまうため、IZOを用いて透明電極17を設けた後、その上に直接アルミニウムを用いて反射電極を設けると、アルミニウムのエッチングの際に透明電極17もエッチングされてしまうという問題点が存在している。
【0011】
このとき、IZOがエッチングされないようにするために、透過部の透明電極17を形成するIZOの上に更にIZOを保護するための膜を形成し、そしてアルミニウムを用いて反射電極を形成することも考えられなくはないが、その場合だと更に製造工程が増加してしまい、コストも上昇してしまうので、透明電極17としてIZOを用いることは実用的でなくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明者等は、透明電極としてIZOを使用できるようにアレイ基板の構成について種々検討を重ねた結果、既に特願2002−146360号として、透明電極としてIZOを使用し得るようになした半透過型液晶表示装置に関する第1の特許出願(以下、「先願1」という。)を行った。
【0013】
上記先願1の明細書及び図面に開示されている半透過型液晶表示装置のアレイ基板の断面図を図7に示す。なお、以下においては上記特許文献1に記載のものと同じ構成の部分には同じ符号を付して具体的説明は省略することとする。
【0014】
図7に示された半透過型液晶表示装置のアレイ基板10が図6に示された従来例のものと相違している点は、次の(1)及び(2)のとおりである。
(1)IZOからなる透明電極17がドレイン電極Dと電気的に接触するように形成され、更にTFT素子16及び透明電極17を覆うように無機絶縁膜からなる層間絶縁膜(保護膜)18が形成され、この層間絶縁膜18の上部には層間膜20が形成され、この層間絶縁膜18と層間膜20には、TFT素子16のドレイン電極Dに対応する部分にコンタクトホール22が、また、TFT素子16から離れた場所には溝部24が設けられている点。
(2)層間膜20上には、透明電極が設けられておらず、反射電極26としてのアルミニウムが積層されており、この反射電極26はコンタクトホール22を介してドレイン電極Dと電気的に接続されているとともに、このドレイン電極Dを介して透明電極17と電気的に接続されている点。
【0015】
上記先願1に係る半透過型液晶表示装置のアレイ基板10は、上述の構成を備えることにより、反射電極としてのアルミニウムをエッチングする際に透明電極がエッチング液に露出されることがないため、工程数を増やすことなく、透明電極としてIZOを用いることができるようになる。
【0016】
しかしながら、先願1に係る半透過型液晶表示装置のアレイ基板10においては、以下の(a)及び(b)の問題点が存在していた。
(a)透明電極17及び反射電極26がそれぞれ個別にTFT素子16のドレイン電極Dと接触しているため、それぞれの電極とドレイン電極Dとの間の異種物質接触による接触電位の差に基いて反射電極26と透明電極17との間の電位が異なってしまうので、透過部と反射部28とでは画素電極に電圧の差異が生じてしまうため、透過モードと反射モードとでは表示状態が異なるものとなってしまい、フリッカが発生する点。
(b)透明電極17上に層間絶縁膜18が存在するため、透明電極17により供給される電圧値が変化して透過モードの最適VCOM値が変化してしまうので、液晶層に焼き付きが生じてしまう点。
【0017】
そこで、本発明者等は、別途特願2002−275060号としてこの先願1に係る半透過型液晶表示装置のアレイ基板の透明電極17及び反射電極26とドレイン電極Dとの間の異種物質接触による接触電位差の発生を抑制すると共に、液晶層の焼き付きを低減した半透過型液晶表示素子に関する第2の特許出願(以下、「先願2」という。)を行っている。
【0018】
この先願2の明細書及び図面に開示されている半透過型液晶表示装置のアレイ基板を図8〜図10を用いて説明する。なお、図8は先願2の明細書及び図面に開示されている液晶パネルを構成するアレイ基板10の1画素の拡大平面図であり、図9は図8のA−A'線に沿った概略断面拡大図、図10は図8のB−B'線に沿った概略断面拡大図である。なお、以下においては上記特許文献1に記載のものと同じ構成の部分には同じ符号を付して具体的に説明することとする。
【0019】
透明な絶縁性を有するガラス基板12上に、アルミニウムやクロム等の金属からなる複数の走査線32が略等間隔で平行に形成されており、また、隣り合う走査線32間の略中央には走査線32と同時に補助容量電極Csが平行して形成されている。そして、走査線32からはゲート電極Gが延設されている。
【0020】
ガラス基板12上には、走査線32、補助容量電極Cs、ゲート電極Gを覆うようにして窒化シリコンや酸化シリコンなどからなるゲート絶縁膜14が積層され、このゲート電極Gの上には、ゲート絶縁膜14を介して非晶質シリコンや多結晶シリコンなどからなる半導体層15が形成され、またゲート絶縁膜14上には複数の映像線34が走査線32と直交するようにして形成されている。なお、この映像線34は図示しないが下部をAlとし、上部をCrにより形成した2層構造をしている。また、映像線34からはソース電極Sが延設され、このソース電極Sは半導体層15と接続している。
【0021】
さらに、映像線34、ソース電極Sと同一の材料でかつ同時形成されたドレイン電極Dがゲート絶縁膜14上に設けられており、半導体層15と接続している。
【0022】
ここで、走査線32と映像線34とに囲まれた領域が1画素に相当する。そしてゲート電極G、ゲート絶縁膜14、半導体層15、ソース電極S、ドレイン電極Dによってスイッチング素子となるTFT素子16が構成され、それぞれの画素にこのTFT素子16が形成される。
【0023】
この場合、ドレイン電極Dと補助容量電極Csによって各画素の補助容量を形成することになる。
【0024】
映像線34、TFT素子16、ゲート絶縁膜14を覆うようにして例えば無機の絶縁膜からなる層間絶縁膜18(保護膜)が積層され、この層間絶縁膜18上には有機絶縁膜からなる層間膜20が積層されている。そして層間絶縁膜18と層間膜20には、TFT素子16のドレイン電極Dに対応する位置にコンタクトホール22が、またTFT素子16から離れた位置に溝部24が長方形状に形成されている。
【0025】
それそれの画素において、層間膜20上及びコンタクトホール22にはアルミニウムからなる反射電極26が、層間絶縁膜18とは接触しているがTFT素子16のドレイン電極には接触しないように、設けられている。アルミニウムは、反射率が高くかつ低抵抗であるため、反射電極の材料として一般的に用いられている。この他反射電極26の材料としてはアルミニウムを含む合金などでもよい。
【0026】
アレイ基板10の底面方向から見た場合、図8のB−B'線に沿った概略断面拡大図(図10)からしても明らかなように、反射電極26は隣接する反射電極26と接しないで、かつ走査線32、映像線34とに若干重なるようにして形成され、また、溝部24の周囲を囲むようにして形成されている。
【0027】
この反射電極26の上、コンタクトホール22及び溝部24には一画素分全体にわたって透明電極17が設けられ、この透明電極17はコンタクトホール22の底部でドレイン電極Dと接触するように設けられている。この際、透明電極17の材料としては、この透明電極17をエッチングして反射電極26を露出させる必要がないため、透明電極17と反射電極26が同じエッチング液でエッチングされてしまうような組み合わせでも使用することができるので、反射電極として安価なアルミニウムを含む金属を使用しても、透明電極としてIZOを使用することができるようになる。
【0028】
そして、アレイ基板10の下方には、図示しない周知の光源、導光板、拡散シート等を有するバックライト装置が配置されており、また、アレイ基板10の上方には全ての画素を覆うように配向膜(図示せず)が積層され、そして、画素に対応して形成されるR、G、B3色のカラーフィルタ、対向電極30等が設けられているカラーフィルタ基板(図示せず)をこのアレイ基板10と対向させ、両基板を貼り合せ、両基板間に液晶を注入することにより半透過型の液晶パネルとなる。
【0029】
このアレイ基板10において、溝部24より透明電極17が覗いている範囲が透過部であり、この透過部においてバックライト装置から出射してきた光が通過し、また反射電極26が積層されている範囲が反射部28であり、この反射部28において外光が反射される。
【0030】
このような構成とすることで、透明電極17はコンタクトホール22の底部でのみドレイン電極Dと電気的に接触していることになり、しかも、反射電極26の表面は全て透明電極17により被覆されているので、たとえ反射電極26と透明電極17との間に接触電位差が生じているとしても、反射部28の電位は全て透明電極17の電位によって定まるため、前記接触電位差は外部に何等の影響も与えることはなく、しかも反射部の透明電極の電位と透過部の透明電極の電位は同じになるから、従来技術のような透明電極17と反射電極26との間の電位の差異により生じるフリッカを有効に防止することができるようになるとともに、焼き付きも少なくなるという効果を奏するものである。
【0031】
【特許文献1】
特開2001−350158号公報(2〜3頁、図4)
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように先願2の明細書及び図面に開示されている半透過型液晶表示装置は、フリッカの防止及び液晶層の焼き付き防止という観点では優れた効果を奏するものであるが、それでも反射型として使用する際により明るくすることが望まれていた。従来技術では、アルミニウムを含む反射電極26を走査線32及び映像線34の上部にまで設けて反射電極26の面積を大きくして反射率を向上させようとしているが、反射電極26が電極としての機能をも有しているため、この反射電極26の面積を大きくしすぎると隣り合う画素の反射電極と短絡してしまう可能性が大きくなるので、反射電極26の面積を大きくするにも限界があった。
【0033】
そこで、本発明者等は、更に実験を重ね、上記特許文献1、先願1及び先願2に開示されている半透過型液晶表示装置は、いずれもアルミニウムを含む金属層を反射層を兼ねる反射電極として使用しているが、このアルミニウムを含む金属層を電気的に絶縁して反射層のみの機能を奏するものとして使用すれば、
(1)この反射層を透過部及びコンタクトホール以外の全ての部分に設けることができるので反射率が向上すること、
(2)透明電極の構成材料としてIZOを使用することができること、
(3)このIZOを透過部及び反射部に共通の画素電極として使用し得るので、透過部と反射部とで画素電極の電圧を同一になるようにすることができるだけでなく透明電極により供給される電圧値も安定となること、
を見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0034】
すなわち、本発明は、透明電極の材料としてIZOを使用することができ、反射部の反射面積が大きく明るい、かつ、フリッカ及び焼き付きを防止した半透過型液晶表示装置を提供することを目的とする。本発明の上記目的は以下の構成により達成することができる。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様によれば、平行に配置された複数の走査線と、前記走査線と直交する複数の映像線に囲まれた領域に形成される画素であって、バックライトからの光を透過する透明電極を備える透過部と、外光を反射する反射層を備える反射部とを備えた画素とを有している半透過型液晶表示装置において、前記画素にはスイッチング素子が形成されており、前記透過部と前記反射部には層間膜が設けられ、前記反射層は、前記層間膜上に形成され、前記透過部及びコンタクトホールを除く全領域にわたって、前記スイッチング素子及び前記透明電極とは電気的に絶縁して設けられ、前記透明電極は、前記反射層の上部の透明絶縁層を介して画素全体にわたって被覆されていると共に、前記スイッチング素子と電気的に接続されていることを特徴とする半透過型液晶表示装置が提供される。
【0036】
係る構成においては、反射層は透過部を除く画素全体に設けることができるので、反射部の面積が広くなって明るい半透過型液晶表示装置を得ることができ、更に透明電極電位が反射部及び透過部で同一となるため、フリッカ及び液晶層の焼き付きが少なくなる。
【0037】
係る態様においては、前記透明電極をIZOで形成することが好ましい。本発明によれば、透明電極をエッチング処理する際には反射層が露出することはないので、透明電極材料がIZOのように反射層材料と同じエッチング溶液に溶解する性質のものであっても有効に使用することができるようになる。
【0038】
また、係る態様においては、反射層をアルミニウム金属、アルミニウム合金等のアルミニウムを含む金属から形成することが好ましい。このような構成となせば、従来例で使用されている銀と対比すると、アルミニウムを含む金属は非常に安価であるため、本発明の半透過型液晶表示装置も非常に安価に製造できるようになる。
【0039】
更に、係る態様においては、反射層で覆われる層間膜が前記透過部にも設けられ、前記透明電極は該層間膜上に設けられていることが好ましい。係る構成によれば、透過部のセルギャップ及び反射部のセルギャップがほとんど等しくなるため、透過部画素容量C1と反射部画素容量C2をほぼ等しくすることができ、係るC1及びC2の差異に基づく画素内での透明電極の駆動電圧と反射電極の駆動電圧との差異が生じないので、フリッカが生じにくくなり、加えて透過部と反射部との境界の段差が少なくなるため、この段差に起因する液晶の配向の乱れが少なくなるため、表示ムラを低減することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体例を図面を用いて説明するが、図8〜図10の先願2に開示された半透過型液晶表示装置と同じ構成の部分には同じ符号を付してその具体的説明は省略する。図1は本発明の第1の具体例の液晶パネルを構成するアレイ基板10の1画素の拡大平面図であり、図2は図1のA−A'線に沿った概略断面拡大図、図3は図1のB−B'線に沿った概略断面拡大図である。
【0041】
本願発明の第1の具体例に係る半透過型液晶表示装置のアレイ基板10が、図6〜図8の先願2の半透過型液晶表示装置のアレイ基板の構成と相違している部分は、(1)アルミニウムを含む金属からなる反射層36が、ドレイン電極Dとのコンタクトホール22及び透過部24の部分を除いて、層間膜20の上部に、アレイ基板10の全体にわたって、設けられている点(図1及び図3参照)、(2)この反射層36の表面には、無機の絶縁膜からなる層間絶縁膜19により被覆され、この層間絶縁膜19の上部、コンタクトホール22及び透過部24を含む一画素分の表面が全て透明電極17で覆われており、反射膜は、透明電極17、ドレイン電極D共に電気的に絶縁されている点(図2及び図3参照)、である。
【0042】
すなわち、先願2に係る半透過型液晶表示装置のアレイ基板10は、図8〜図10の記載から明らかなように、IZOからなる透明電極17を用いる場合、透過部、反射部共に透明電極(IZO)で被覆されているから、反射電極26は実質的に反射機能しか利用されていないことになる。したがって、本願発明では電極機能は透明電極17のみに発揮させて、アルミニウム金属を含む層36は純然たる反射機能のみを利用するようにしたものである。このような構成となせば、アルミニウム金属を含む層36(反射層)は、電極としての機能がないため、従来例のような隣の画素の電極との短絡を考慮することなしに走査線32及び映像線34の上まで設けることができるようになるので、その面積を大きくして反射率を向上させることができるようになる。
【0043】
なお、図示はしていないが層間膜20の表面にパターニング等によって凹凸を設けておき、その上の反射層36を凹凸状に形成してもよい。とくに層間膜20は通常有機絶縁膜であるために凹凸形成を比較的容易に行える。このようにすることにより反射部28での外光の反射量を増加させることが可能となる。また一画素における透過部の占める割合は調整可能であるが、あまり透過部の占める割合が多くなってしまうと反射部28の割合が少なくなるので、外光の反射量は減ってしまう。逆に透過部の占める割合が少なすぎると外光の不足をバックライトの光で補うには不十分となってしまう。本実施例においては透過部の占める割合が約20%となっている。
【0044】
このように透明電極17の材料としてIZOを、反射層36の材料として安価なアルミニウムを含む金属を使用することができ、しかもフリッカ及び焼き付きを有効に防止することができる半透過型の液晶表示装置が得られる。
【0045】
なお、上述の第1の具体例では、溝部24は透明電極17を設ける際に層間膜20が取り除かれており、このような構成であると、既に従来技術について述べたように、透過部の透明電極17の部分と対向電極30との間の距離(透過部のセルギャップ)及び反射部28の透明電極17の部分と対向電極30との間の距離(反射部のセルギャップ)が異なるため、透過部画素容量C1と反射部画素容量C2が異なることとなるため、これによっても、1つの画素内で透明電極の駆動電圧と反射電極の駆動電圧とが異なる原因となり、フリッカの原因となってしまう。
【0046】
すなわち、半透過型液晶表示装置の1画素の等価回路図は図4に示すとおりであって、TFT素子のドレイン電極には、補助容量電極Csとの間に形成される補助容量CCOM以外に、透明電極17と対向電極30の間に形成される透過部画素容量C1及び反射電極26と対向電極30の間に形成される反射部画素容量C2が存在している。したがって、上述の従来技術においては、反射部28の反射電極26と対向電極30の間の距離及び透過部の透明電極17と対向電極30の間の距離が異なるので、C1及びC2が異なる値となるため、これによっても、1つの画素内で透明電極の駆動電圧と反射電極の駆動電圧とが異なる原因となり、フリッカが生じてしまうわけである。
【0047】
そこで、以下においてはこの問題点を解決した第2の具体例について図5を用いて説明する。図5は、第1の具体例における図2に対応するものであって、図2に示された第1の具体例と異なっている部分は、図1の溝24に対応する部分にも層間膜20が設けられており、透過部の透明電極17はこの層間膜20の上部に設けられている点のみであるので、その他の構成要件の詳細な説明は省略する。
【0048】
このような構成となすことにより、透過部のセルギャップ及び反射部のセルギャップがほとんど等しくなるため、透過部画素容量C1と反射部画素容量C2をほぼ等しくすることができ、係るC1及びC2の差異に基づく画素内での透明電極の駆動電圧と反射電極の駆動電圧との差異が生じにくくなって、フリッカが生じにくくなり、加えて透過部と反射部との境界の段差が少なくなるため、この段差に起因する液晶の配向の乱れが少なくなるため、表示ムラを低減することができる。
【0049】
なお、前記第2の具体例では透過部にも層間膜20が形成されているため、前記第1の具体例と比すると透過部での透過率が劣ることとなるが、係る点はフリッカ及び表示ムラの減少の程度を勘案の上で適宜好ましい厚さの層間膜を作成する等、当業者が任意に決定することができる。
【0050】
さらに、この透過部の層間膜は、エッチングの際にわずかに着色することがあるが、この着色は透過率の低下及び透過光の品質劣化に繋がるので、望ましくはない。しかし、この着色は基板全体を層間膜が劣化しない程度に加熱しながら紫外線を照射することにより容易に除去することができる。
【0051】
なお、上述の実施例では反射層が完全に絶縁された場合を説明したが、反射層に対向電極に供給されている電圧と同電位を供給し、反射層と透明電極間で補助容量を形成するようにしてもよい。また本発明は透明電極にITO等のIZO以外の材料を用いた場合にも有効である。
【0052】
【発明の効果】
以上述べたように、フリッカ及び焼き付きを有効に防止すると共に、反射部の反射面積を大きくした明るい半透過型の液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の具体例の液晶パネルを構成するアレイ基板の1画素の拡大平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A'線に沿った概略断面拡大図である。
【図3】図3は、図1のB−B'線に沿った概略断面拡大図である。
【図4】図4は、半透過型液晶表示装置の1画素の等価回路図である。
【図5】図5は、本発明の第2の具体例の図2に対応する概略断面拡大図である。
【図6】図6は、特許文献1に従来例として記載されている半透過型液晶表示装置の前記図2に対応する概略拡大断面図である。
【図7】図7は、特願2002−146360号の発明に係る半透過型液晶表示装置の前記図2に対応する概略拡大断面図である。
【図8】図8は、特願2002−275060号の発明に係る半透過型液晶表示装置の液晶パネルを構成するアレイ基板の1画素の拡大平面図である。
【図9】図9は、図8のA−A'線に沿った概略断面拡大図である。
【図10】図10は、図8のB−B'線に沿った概略断面拡大図である。
【符号の説明】
10 アレイ基板
12 ガラス基板
14 ゲート絶縁膜、
15 半導体層
16 TFT素子
17 透明電極
18 層間絶縁膜
19 層間絶縁膜
20 有機層間膜
22 コンタクトホール
24 透過部
26 反射電極
28 反射部
30 対向電極
32 走査線
34 映像線
36 反射層

Claims (3)

  1. 平行に配置された複数の走査線と、
    前記走査線と直交する複数の映像線に囲まれた領域に形成される画素であって、
    バックライトからの光を透過する透明電極を備える透過部と、
    外光を反射する反射層を備える反射部とを備えた画素とを有している半透過型液晶表示装置において、
    前記画素にはスイッチング素子が形成されており、
    前記透過部と前記反射部には層間膜が設けられ
    前記反射層は、前記層間膜上に形成され、前記透過部及びコンタクトホールを除く全領域にわたって、前記スイッチング素子及び前記透明電極とは電気的に絶縁して設けられ、
    前記透明電極は、前記反射層の上部の透明絶縁層を介して画素全体にわたって被覆されていると共に、
    前記スイッチング素子と電気的に接続されていることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
  2. 前記透明電極はIZO(Indium−Zinc−Oxide)からなることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置。
  3. 前記反射層はアルミニウムを含む金属からなる請求項1に記載の半透過型液晶表示装置。
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