JP4419207B2 - 研磨パッドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は研磨パッドの製造方法に関するものであり、さらに、シリコンなど半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を機械的に平坦化する工程と関連して好適に利用できる研磨パッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層にすることによって生じる半導体ウェハー主面の凹凸が問題となっている。その結果、例えば日経マイクロデバイス1994年7月号50〜57頁記載のように、積層することによって生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いた半導体ウェハの平坦化が検討されている。
【0003】
一般にCMP装置は、被研磨物である半導体ウェハを保持する研磨ヘッド、被研磨物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェハの研磨処理は研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウェハと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェハ表面の層の突出した部分を除去し、ウェハ表面の層を滑らかにするものである。
【0004】
CMPの研磨特性については、高い研磨レートの確保、スクラッチ傷の防止、ウェハの局所平坦性,グローバル平坦性,ユニフォーミティの確保等に代表される様々な要求がある。研磨パッドに関する従来技術としては、特表平8−500622号公報に開示されているように、ポリエーテル系ウレタンプレポリマに硬化剤として4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)(略称名:MOCA)と、さらに独立気泡を有する構造とするためにマイクロバルーンを混合し硬化させて得られる、硬質発泡ポリウレタンが挙げられる。このタイプの研磨パッドは独立気泡を有するため研磨パッドの弾性特性が向上し、その結果、半導体基板表面の局所的な凹凸の平坦性が実用上耐えうるレベルのものが得られ、さらに研磨層表面に開口した気泡には研磨スラリーが蓄えられ、半導体基板研磨点への研磨スラリーの効果的な供給がなされるため、比較的高い研磨レートが得られ、またスクラッチ傷が入りにくい等の特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このタイプの研磨パッドは、製品ロット間で研磨レートにバラツキのあることが問題となっている。我々が検討を行った結果、このタイプの研磨パッドは製法上、特に硬化反応(架橋反応)の制御が難しいため、得られる研磨パッドの品質再現性が十分ではないことがこの原因であると推察している。
【0006】
本発明の目的は、独立気泡が均一に存在するような硬質の樹脂板からなる研磨パッドを、比較的簡便に、かつ品質再現性良く製造しうる方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための手段として、本発明は以下の構成からなる。
【0008】
「工程中に、
(1)樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆う工程
(2)モノマを樹脂板中に含浸させる工程
(3)加熱し、樹脂板中に含浸させたモノマを硬化させる工程
を含むことを特徴とする研磨パッドの製造方法。」
すなわち、研磨パッドに必要とされる特性である独立気泡を、製造時に気泡のコントロールが比較的容易な軟質の樹脂板の特性から、また、硬度をモノマの重合硬化物の特性から得ることにより、独立気泡が均一に存在するような硬質の樹脂板からなる研磨パッドを、比較的簡便に、かつ品質再現性良く製造しうる方法を提供しようとするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における研磨パッドの製造方法について、工程毎に詳細を記載する。
【0010】
第1工程は、樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆う工程である。
【0011】
樹脂板は特に限定されるものではない。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、ABS樹脂、ネオプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴム等が挙げられる。また、CMP用研磨パッドに対する要求特性の点から、樹脂板は独立気泡を有していることが好ましい。樹脂板への独立気泡の形成方法としては、樹脂中への各種発泡剤の配合による化学発泡法が一般的であるが、機械的な攪拌により樹脂を発泡させたのち硬化させる方法、樹脂中に中空のマイクロビーズを分散後、硬化させマイクロビーズ部分を独立気泡とする方法等の他の方法も好ましく使用することができる。このような観点からは、独立気泡径が比較的容易にコントロールできる点でポリウレタンが好ましい。ポリウレタンはポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子であり、ポリイソシアネートの対象として用いられる化合物は、含活性水素化合物、すなわち2つ以上のポリヒドロキシ基、あるいはアミノ基含有化合物である。ポリイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。また、ポリヒドロキシ基含有化合物としては、ポリオールが代表的であり、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。硬度と気泡径と発泡倍率によって、ポリイソシアネートとポリオール、および、触媒、発泡剤、整泡剤の組み合わせや最適量を決めることが好ましい。
【0012】
ガスバリア性の材料としては、無機ガラス、アルミニウム,銅,鉄,SUS等の金属、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のガスバリア性を有する樹脂との多層押出成型により製造されるポリオレフィン系フィルム、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のガスバリア性を有する樹脂により表面が被覆されたポリオレフィン系樹脂,フィルム等が挙げられる。この中でも、製造された研磨パッドの離型性が良好な点で、無機ガラスが好ましい。
【0013】
樹脂板の周囲をガスバリア性材料で覆う方法は、特に限定されるものではない。具体的には、樹脂板の周囲にガスバリア性を有する所定厚さのガスケットを配し、そのガスケットを介して2枚のガスバリア性材料からなる板で樹脂板を挟み込む方法、ガスバリア性材料からなる筐体中に樹脂板を入れ密封する方法、ガスバリア性フィルムからなる袋中に樹脂板を入れ密封する方法等が挙げられる。
【0014】
また、製造効率の向上のため、複数枚の樹脂板をプラスチックフィルム,金属箔,紙等を介して積層したものの周囲を、ガスバリア性の材料で覆う方法についても、本発明に含まれるものである。
【0015】
なお、ガスバリア性の材料で覆わない場合には、後に述べる加熱,硬化の際にモノマが揮発し、硬質なものが得られないため好ましくない。
【0016】
第2工程はモノマを樹脂板中に含浸させる工程である。
【0017】
モノマとしては特に限定されるものではないが、含浸,重合の容易さ、得られる表面硬度の高さ等の点で、ビニル化合物が好ましい。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
【0018】
これらのモノマの重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、イソプロピルパーオキシジカーボネート等のラジカル開始剤を使用することができる。また、酸化還元系の重合開始剤、例えばパーオキサイドとアミン類の組合せを使用することもできる。これらの重合開始剤は、単独のみならず、2種以上を混合しても使用できる。また、モノマには、製造される研磨パッドの特性改良を目的として、帯電防止剤、潤滑剤、安定剤、染料等の各種添加剤が添加されていても良い。
【0019】
モノマの含浸方法は特に限定されるものではなく、樹脂板をモノマ中に浸漬する方法が挙げられる。なお、含浸速度を速める目的で、加熱、加圧、減圧、攪拌、振盪、超音波振動等の処理を施すことも好ましい。
【0020】
モノマの含浸量は、使用するモノマおよび樹脂板の種類や、製造される研磨パッドの特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、モノマの重量が樹脂板の重量以上、3倍未満であることが好ましい。樹脂板の重量未満である場合には、得られる研磨パッドの表面硬度が低く、また3倍以上の場合には、樹脂板の独立気泡がつぶれる等、得られる研磨パッドの特性に樹脂板本来の特性が反映されず、モノマの重合硬化物の特性が強いものとなるため、共に研磨パッドとして使用するには好ましくない。
【0021】
第1工程と第2工程の順序はどちらが先であっても特に問題はない。すなわち、第1工程が先である場合は、樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆った後、ガスバリア性の材料で覆われた内にモノマを注入し、モノマを樹脂板中に含浸させる方法が挙げられ、また、第2工程が先である場合は、モノマが入った槽中に樹脂板を浸漬し、モノマを含浸させた後、槽から取り出し、該樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆う方法が挙げられる。工程が簡略な点,作業環境が良好な点で、第1工程が先である方が好ましい。第2工程が先である場合には、モノマ含浸後の樹脂板を槽から取り出す際に、モノマ臭気が飛散するため作業環境上あまり好ましくない。
【0022】
第3工程は、ガスバリア性材料で覆われた樹脂板を加熱,樹脂板中に含浸させたモノマを硬化させる工程である。
【0023】
加熱方法は特に限定されるものではない。具体的には、熱風オーブン等の空気浴中での加熱、水浴,油浴中での加熱、ジャケット,ホットプレスによる加熱等が挙げられる。中でも、熱媒体の熱容量が大きく、加熱,樹脂板中に含浸させたモノマ硬化時の重合発熱の速やかな放散が可能な点で、水浴,油浴中での加熱が好ましい。
【0024】
加熱温度,時間は、モノマ,重合開始剤の種類,量等により定められるべきものであるが、例えばモノマにメチルメタクリレート,重合開始剤にアゾビスイソブチロニトリルを使用した場合においては、70℃,5時間程度加熱後、100℃,3時間程度加熱することにより、樹脂板中に含浸させたモノマを重合硬化することができる。
【0025】
以上の工程により、研磨パッドを完成することができる。
【0026】
また、研磨スラリーの保持性,流動性の向上、研磨パッド表面からの研磨屑除去効率の向上等を目的として、研磨パッド表面には溝,孔等の加工を施すことが好ましい。
【0027】
研磨パッド表面への溝,孔の形成方法は特に限定されるものではない。具体的には、研磨パッド表面を切削加工することにより溝を形成する方法、研磨パッド表面に加熱された金型,熱線等を接触させ、接触部を溶解させることにより溝を形成する方法、溝の形成された金型を使用し、始めから溝を形成した研磨パッドを成形する方法、高分子シート表面に重合性化合物を部分的に膨潤させ、重合硬化させることにより、膨潤していない部分を溝として形成する方法、ドリル,トムソン刃等で孔を形成する方法等が挙げられる。
【0028】
本発明において製造される研磨パッドは、平均孔径500μm以下の独立気泡を有し、かつ見かけ密度が0.6〜0.9の範囲であることが、高い研磨レートの確保、スクラッチ傷の防止、ウェハの局所平坦性,グローバル平坦性,ユニフォーミティの確保ができる点で好ましい。見かけ密度が0.9より大きいと、研磨パッド表面での研磨スラリーの保液性に劣るため、スクラッチ傷が入る可能性が高くなり、また、平均孔径が500μmより大きいか、または見かけ密度が0.6より小さいと結果的に連続気泡となる傾向があるため、研磨パッドの弾性特性が低下し、その結果、平坦性の確保が困難となる傾向がある。平均孔径が200μm以下で、かつ見かけ密度が0.65から0.85の範囲であることがより好ましい。なお、本発明における平均孔径は、研磨パッド断面を倍率200倍でSEM観察し、次に、記録されたSEM写真の気泡径を画像処理装置で測定し、その平均値をとることにより求めた。また、見かけ密度は日本工業規格(JIS)K 7112記載の方法により求めた。
【0029】
本発明において製造される研磨パッドは、マイクロゴムA硬度が70度以上であることが好ましい。この値に満たない場合は、半導体表面の凹凸を研磨した際の局所平坦性が不良となるため好ましくない。好ましくは80度以上、さらには90度以上であることが平坦性の観点から好ましい。
【0030】
なお、本発明におけるマイクロゴム硬度とは、高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計“MD−1”で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計“MD−1”は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度測定をしたものである。また、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして設計,製作されているため、その測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型での測定値と同一のものとして考えることができる。なお、通常の研磨パッドは、研磨層または硬質層の厚みが5mm以下と薄すぎるため、スプリング式ゴム硬度計は評価できないが、該マイクロゴム硬度計“MD−1”では評価することができる。
【0031】
また、本発明において製造される研磨パッドは、単層でも複数の層でも好ましく使用されるが、CMPによる半導体ウェハの平坦化に使用する場合は、マイクロゴムA硬度が、本発明の研磨パッドより10度以上低いクッション層を隣接して有することが、ウェハのうねりへの追随性に優れるため好ましい。
【0032】
本発明により、独立気泡が均一に存在するような硬質の樹脂板からなる研磨パッドを、比較的簡便に、かつ品質再現性良く製造しうる方法を提供することができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例にそってさらに本発明の詳細を説明する。本実施例において各特性は以下の方法で測定した。
マイクロゴムA硬度:マイクロゴム硬度計“MD−1”(高分子計器(株)製)で測定した。
研磨レート:研磨前後のウェハ厚みを、光干渉式膜厚測定装置“ラムダエース”VM−8000J(大日本スクリーン製造(株)製)で測定することにより、単位時間あたりの研磨量(研磨レート)を算出した。
実施例1
メチルメタクリレート100重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部からなる溶液中に、大きさ250×250mm,厚み5mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=50度)を12時間含浸させた。モノマの含浸により発泡ポリウレタンシートは、大きさ370×370mm,厚み7.5mmとなった。また、モノマの含浸量は発泡ポリウレタンシート重量の2.5倍量であった。次にこの発泡ポリウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚の無機ガラス板間に挟み、周囲をダブルクリップで締め付け密閉した後、70℃水浴中で5時間加熱し、次に100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ガラス板から離型後、直径300mmの円に切り抜いた後、厚み1.25mmに研削し、表面に幅2mm,深さ0.5mm,ピッチ15mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドとした。該研磨パッドのマイクロゴムA硬度は97,見かけ密度が0.78,独立気泡平均孔径が75μmであった。
【0034】
次に該研磨パッドを研磨定盤に両面接着テープ“442J”(住友スリーエム(株)製)で貼り合わせ、ダイヤモンドコンディショナ“CMP−M”(直径142mm)(旭ダイヤモンド工業(株)製)を使用し、押しつけ圧力0.04MPa,研磨定盤回転数24rpm,コンディショナ回転数24rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、純水を10ml/分で供給しながら3分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。
【0035】
次に4インチシリコンウェハ上に幅0.25μm,高さ1.2μmのAl配線を0.5mm間隔で形成し、さらにその上にテトラエトキシシランをCVDで絶縁膜を厚さ3μmになるように形成した半導体基板を用意した。該半導体基板を研磨機の研磨ヘッドに取り付けて36rpmで回転させ、研磨パッドを貼り付けた研磨定盤を36rpmで研磨パッドと同方向に回転させ、シリカ系研磨スラリーを50ml/分で供給しながら、研磨圧力0.04MPaで10分間研磨を行った。
【0036】
以上と同様にして研磨パッド作製,研磨評価を5枚のパッドについて行った。
【0037】
研磨レートは1070,1065,1073,1086,1073オングストローム/分と研磨レートのバラツキが小さいものであった。
実施例2
大きさ250×250mm,厚み1mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=50度)4枚を、大きさ370×370mm,厚み0.25mmのポリエステルフィルム3枚を間に介して積層した。次にこの積層物を、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚の無機ガラス板間に挟み、周囲をダブルクリップで締め付け密閉した後、この中にメチルメタクリレート100重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部からなる溶液を注射器により注入し、12時間含浸させた。
【0038】
モノマの含浸により発泡ポリウレタンシートは、大きさ370×370mm,厚み1.5mmとなった。また、モノマの含浸量は発泡ポリウレタンシート重量の2.5倍量であった。70℃水浴中で5時間加熱し、次に100℃オーブン中で3時間加熱することにより硬化させた。ガラス板から離型後、積層された状態の硬化物をポリエステルフィルムから1枚ずつ剥離し、4枚の硬化物を得た。厚み1.25mmに研削した後、直径300mmの円に切り抜き、その後、表面に幅2mm,深さ0.5mm,ピッチ15mmの碁盤目状の溝を形成し、研磨パッドとした。該研磨パッドのマイクロゴムA硬度は98,見かけ密度が0.78,独立気泡平均孔径が72μmであった。
【0039】
次にこの研磨パッドを使用し、実施例1と同様にして研磨評価を行った。
【0040】
また、実施例1と同様にして研磨パッド作製、研磨評価を5枚のパッドについて行った。
【0041】
研磨レートは1088,1073,1068,1070,1071オングストローム/分と研磨レートのバラツキが小さいものであった。
比較例1
ポリエーテル系ウレタンポリマ“アジプレン”L−325(ユニローヤル社製)78重量部と、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)20重量部と、中空高分子微小球体“エクスパンセル”551DE(ケマノーベル社製)1.8重量部をRIM成形機で混合して金型に吐出して高分子成形体を作製した。この高分子成形体をスライサーで厚み1.25mmにスライスして、硬質発泡ポリウレタンのシートを作製し、実施例1と同様の溝加工を施し、研磨パッドとした。該研磨パッドのマイクロゴムA硬度は98,見かけ密度が0.80,独立気泡平均孔径が33μmであった。
【0042】
次にこの研磨パッドを使用し、実施例1と同様にして研磨評価を行った。
【0043】
また、実施例1と同様にして研磨パッド作製、研磨評価を5枚のパッドについて行った。
【0044】
研磨レートは1190,1068,1120,986,1070オングストローム/分と研磨レートのバラツキが大きいものであった。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、独立気泡が均一に存在するような硬質の樹脂板からなる研磨パッドを、比較的簡便に、かつ品質再現性良く製造しうる方法を提供することができる。
Claims (6)
- 工程中に、
(1)樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆う工程
(2)モノマを樹脂板中に含浸させる工程
(3)加熱し、樹脂板中に含浸させたモノマを硬化させる工程
を含むことを特徴とする研磨パッドの製造方法。 - 樹脂板の周囲をガスバリア性の材料で覆った後、ガスバリア性の材料で覆われた内にモノマを注入し、モノマを樹脂板中に含浸させ、その後、加熱することで該樹脂板中に含浸させたモノマを硬化させることを特徴とする請求項1記載の研磨パッドの製造方法。
- 樹脂板が発泡樹脂板であることを特徴とする、請求項1または2記載の研磨パッドの製造方法。
- 樹脂板がポリウレタンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
- モノマがビニル化合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
- 製造される研磨パッドが、半導体基板の研磨用であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
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