JP2003124162A - 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法 - Google Patents

研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法

Info

Publication number
JP2003124162A
JP2003124162A JP2001311242A JP2001311242A JP2003124162A JP 2003124162 A JP2003124162 A JP 2003124162A JP 2001311242 A JP2001311242 A JP 2001311242A JP 2001311242 A JP2001311242 A JP 2001311242A JP 2003124162 A JP2003124162 A JP 2003124162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
polishing pad
vinyl compound
weight
crosslinkable vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001311242A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunitaka Jiyou
邦恭 城
Kazuhiko Hashisaka
和彦 橋阪
Masami Ota
雅巳 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001311242A priority Critical patent/JP2003124162A/ja
Publication of JP2003124162A publication Critical patent/JP2003124162A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン基板の上に形成された絶縁層または
金属配線の表面を機械的に平坦化するための研磨パッド
において、グローバル段差が小さく、ウェハへのダスト
数が少ない研磨パッド、およびこれを用いた研磨装置、
研磨方法を提供する。 【解決手段】 (1)(a)ポリウレタンと(b)非架
橋性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物から重合さ
れる重合体を含有し、前記(a)と(b)に占める
(b)の含有比率が35重量%〜65重量%であり、か
つ発泡構造を有する研磨パッド。 (2)飽和まで吸水した時のD硬度が50度以上65度
以下である素材からなる発泡構造を有するの研磨パッ
ド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨用パッド特に
半導体基板を研磨する研磨パッドに関するものであり、
さらに、シリコンなど半導体基板上に形成される絶縁層
の表面や金属配線の表面を機械的に平坦化する工程での
化学機械研磨に使用できる研磨パッドに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリに代表される大規模集積回
路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い
大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さ
らに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の
積層数も増加している。その積層数の増加により、従来
は問題とならなかった積層にすることによって生ずる半
導体ウェハ主面の凹凸が問題となっている。その結果、
例えば日経マイクロデバイス1994年7月号50〜5
7頁記載のように、積層することによって生じる凹凸に
起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいは
スルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目
的で、化学機械研磨技術を用いた半導体ウェハの平坦化
が検討されている。
【0003】一般に化学機械研磨装置は、被処理物であ
る半導体ウェハを保持する研磨ヘッド、被処理物の研磨
処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保
持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウ
ェハの研磨処理は研磨剤と薬液からなるスラリーを用い
て、半導体ウェハと研磨パッドを相対運動させることに
より、半導体ウェハ表面の層の突出した部分が除去され
てウェハ表面の層を滑らかにするものである。半導体ウ
ェハと研磨パッドの相対速度及び荷重にほぼ比例してい
る。そのため、半導体ウェハの各部分を均一に研磨加工
するためには、半導体ウェハにかかる荷重を均一にする
必要がある。
【0004】半導体ウェハの主面に形成された絶縁層等
を研磨加工する場合、研磨パッドが柔らかいと、局所的
な平坦性は悪くなってしまう。この様なことから現在は
ショアA硬度で90度以上の発泡ポリウレタンシートが
使用されている(特公表8−500622号公報)。
【0005】しかしながら、高硬度発泡ポリウレタンパ
ッドは、絶縁層等の凹凸の密度が異なる部分では平坦性
の程度が異なりグローバル段差が生じるという問題点や
ウェハへのダスト数が多いという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シリ
コン基板の上に形成された絶縁層または金属配線の表面
を機械的に平坦化するための研磨パッドにおいて、グロ
ーバル段差が小さく、ウェハへのダスト数が少ない研磨
パッドを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段として、本発明は以下の構成からなる。 (1)(a)ポリウレタンと(b)非架橋性ビニル化合
物および架橋性ビニル化合物から重合される重合体を含
有し、前記(a)と(b)に占める(b)含有比率が3
5重量%〜65重量%であって、かつ発泡構造を有する
研磨パッド。 (2)飽和まで吸水した時のD硬度が50度以上65度
以下である素材からなる発泡構造を有する研磨パッド。 (3)研磨ヘッド、研磨ヘッドに対峙する(1)〜
(2)の研磨パッド、該研磨パッドを固定する研磨定
盤、ならびに、研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回
転させるための駆動装置を具備することを特徴とする研
磨装置。 (4)被研磨物を研磨ヘッドに固定し、研磨定盤に固定
した(1)〜(2)の研磨パッドを、該被研磨物と接触
させた状態で、研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回
転させることを特徴とする研磨方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
説明する。
【0009】本発明の研磨パッドは、(a)ポリウレタ
ンと(b)非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニル化
合物から重合される重合体を含有し、前記(a)と
(b)に占める(b)非架橋性ビニル化合物および架橋
性ビニル化合物から重合される重合体の含有比率が35
重量%〜65重量%であり、かつ発泡構造を有する研磨
パッドである。(a)ポリウレタンはポリイソシアネー
トの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分
子である。ポリイソシアネートの対称として用いられる
化合物は、含活性水素化合物、すなわち、二つ以上のポ
リヒドロキシ化合物、あるいはアミノ基含有化合物であ
る。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン
ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
トなど挙げることができるがこれに限定されるわけでは
ない。ポリヒドロキシ化合物としてポリオールが代表的
であるが、ポリオールとしてポリエーテルポリオール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエス
テルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエン
ポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。こ
の中で、ポリイソシアネートとしてトリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオー
ルとして、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコールとの組み合わせで得られるポリ
ウレタンが成形性に優れ、汎用的に使用されているので
好ましい。
【0010】(b)の重合体の成分である、非架橋性ビ
ニル化合物とは、炭素炭素二重結合のビニル基を分子内
に一つ有する化合物である。具体的にはメチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレ
ート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α
−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アク
リレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エ
チルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレー
ト、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸、グ
リシジルメタクリレート、フマル酸、フマル酸ジメチ
ル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン
酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイ
ン酸ジプロピル、アクリロニトリル、アクリルアミド、
塩化ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、フェニル
マレイミド等が挙げられる。
【0011】(b)の重合体のもう一つの成分である、
架橋性ビニル化合物とは、炭素炭素二重結合のビニル基
を分子内に二つ以上有する化合物である。具体的にはエ
チレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタ
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、グリセリンジメ
タクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシ
プロピルメタクリレート、トリエチレングリコールジメ
タクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、1,10−デカンジオールジメタクリレート等が挙
げられる。その中で好ましい非架橋性ビニル化合物は、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブ
チルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレー
ト、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α
−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリ
レートであり、架橋性ビニル化合物は、チレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、1,4−ブタンジオールジメタクリレートが、
グローバル平坦性が良好になるので好ましい。 (b)
非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物から重
合される重合体とは、上記非架橋性ビニル化合物および
架橋性ビニル化合物の中からそれぞれ選ばれたビニル化
合物を重合して得られる重合体であり、具体的には架橋
型ポリメチルメタクリレート、架橋型ポリエチルメタク
リレート、架橋型ポリプロピルメタクリレート、架橋型
ポリ(n−ブチルメタクリレート)、架橋型ポリイソブ
チルメタクリレート、架橋型ポリメチル(α−エチル)
アクリレート、架橋型ポリエチル(α−エチル)アクリ
レート、架橋型ポリプロピル(α−エチル)アクリレー
ト、架橋型ポリブチル(α−エチル)アクリレート、架
橋型ポリ(2−エチルヘキシルメタクリレート)、架橋
型ポリイソデシルメタクリレート、架橋型ポリ(n−ラ
ウリルメタクリレート)、架橋型ポリ(2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート)、架橋型ポリ(2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート)、架橋型ポリ(2−ヒドロキ
シエチルアクリレート)、架橋型ポリ(2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート)、架橋型ポリ(2−ヒドロキシ
ブチルメタクリレート)、架橋型ポリジメチルアミノエ
チルメタクリレート、架橋型ポリジエチルアミノエチル
メタクリレート、架橋型ポリメタクリル酸、架橋型ポリ
グリシジルメタクリレート、架橋型ポリフマル酸、架橋
型ポリフマル酸ジメチル、架橋型ポリフマル酸ジエチ
ル、架橋型ポリフマル酸ジプロピル、架橋型ポリマレイ
ン酸、架橋型ポリマレイン酸ジメチル、架橋型ポリマレ
イン酸ジエチル、架橋型ポリマレイン酸ジプロピル、架
橋型ポリアクリロニトリル、架橋型ポリアクリルアミ
ド、架橋型ポリ塩化ビニル、架橋型ポリスチレン、架橋
型ポリ(α−メチルスチレン)等が挙げられる。この中
で、好ましい重合体として架橋型ポリメチルメタクリレ
ート、架橋型ポリエチルメタクリレート、架橋型ポリプ
ロピルメタクリレート、架橋型ポリ(n−ブチルメタク
リレート)、架橋型ポリイソブチルメタクリレート、架
橋型ポリメチル(α−エチル)アクリレート、架橋型ポ
リエチル(α−エチル)アクリレート、架橋型ポリプロ
ピル(α−エチル)アクリレート、架橋型ポリブチル
(α−エチル)アクリレートが研磨パッドのグローバル
平坦性が良好にできので好ましい。
【0012】本発明の研磨パッドは、(a)ポリウレタ
ンと(b)非架橋性ビニル化合物と架橋性ビニル化合物
から重合される重合体をあわせた量の内、(b)非架橋
性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物から重合され
る重合体の含有比率が35重量%〜65重量%好まし
い。35重量%を下回るとグローバル平坦性が不良にな
るので好ましくない。65重量%を越えるとダストの発
生が多くなるので好ましくない。非架橋性ビニル化合物
/架橋性ビニル化合物の割合は、99.5/0.5重量
%〜80/20重量%の範囲が好ましい。架橋性ビニル
化合物が0.5重量%を下回るとグローバル平坦性が不
良となり好ましくなく、架橋性ビニル化合物が20重量
%を越えるとダストが多くなるので好ましくない。 本
発明の研磨パッドにおける、(a)ポリウレタンと
(b)非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物
から重合される重合体は一体化して含有されることによ
り、グローバル平坦性が非常に良好になるので好まし
い。(a)ポリウレタンと(b)非架橋性ビニル化合物
および架橋性ビニル化合物から重合される重合体が一体
化して含有されているとは、ポリウレタンの相と非架橋
性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物から重合され
る重合体の相とが分離された状態で含有されていないと
いう意味であるが、これを定量的に表現すると、パッド
の素材中の色々な箇所をスポットの大きさが50μmの
顕微赤外分光装置で観察した赤外スペクトルがポリウレ
タンの赤外吸収ピークと非架橋性ビニル化合物および架
橋性ビニル化合物から重合される重合体の赤外吸収ピー
クを有しており、色々な箇所の赤外スペクトルがほぼ同
一であることである。ここで使用される顕微赤外分光装
置として、SPECTRA−TECH社製の“IRμ
s”を挙げることができる。
【0013】本発明の研磨パッドの作成方法として例え
ば、あらかじめ平均気泡径が1000μm以下の独立気
泡を有し、かつ密度が0.1〜1.0(g/cm3)の範囲に
ある発泡ポリウレタンシートに非架橋性ビニル化合物お
よび架橋性ビニル化合物を膨潤させた後、発泡ポリウレ
タンシート内で非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニ
ル化合物を重合させる方法や、ポリウレタンプレポリマ
と非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニル化合物と発
泡剤を混合し、加熱してポリウレタンの重合と非架橋性
ビニル化合物および架橋性ビニル化合物の重合と発泡を
同時におこなう方法を挙げることができる。
【0014】非架橋性ビニル化合物および架橋性ビニル
化合物を発泡ポリウレタンシートに膨潤させた後、発泡
ポリウレタンシート内で非架橋性ビニル化合物および架
橋性ビニル化合物を重合させる方法として、光分解性ラ
ジカル開始剤と共に非架橋性ビニル化合物および架橋性
ビニル化合物を膨潤させた後、光を露光して重合させる
方法や、熱分解性ラジカル開始剤と共に非架橋性ビニル
化合物および架橋性ビニル化合物を膨潤させた後、熱を
加えて重合させる方法や、非架橋性ビニル化合物および
架橋性ビニル化合物を膨潤させた後、電子線や放射線を
放射して重合させる方法が挙げられる。
【0015】重合硬化物を必要な厚みまで表,裏面を研
削加工するか、必要な厚みにスライス加工することで研
磨パッドを完成することができる。なお、研削加工には
ダイヤモンドディスク,ベルトサンダー等の装置等、ス
ライス加工としてはバンドナイフ,かんな板等の装置
等、特に限定されるものではなく公知の装置を使用する
ことができる。
【0016】次に、本発明の飽和まで吸水した時のD硬
度が50度以上65度以下である発泡構造を有する研磨
パッドについて説明する。D硬度はJIS K 721
5に準拠したD硬度計で測定されるもので、D硬度計
は、形状30゜円錐形、先端R0.1mm、加圧面より
の突出高さ2.50mmで、負荷部分は、コイルスプリ
ング式で0度0gf、100度4536gfの仕様のも
のであり、例えば高分子計器(株)製アスカーD型硬度
計である。本発明での飽和まで吸水した時のD硬度が5
0度以上65度以下とするためには、例えば、、発泡構
造の研磨層を重ねて、ホットプレス等でガラス転移温度
以上の温度と圧力を加えて、厚さが10mmの無発泡の
試験片にした後、室温で水中に浸漬して飽和吸水率まで
吸水させて評価したD硬度が50度以上65度以下であ
ることを表す。
【0017】本発明の研磨パッドは、飽和まで吸水した
時のD硬度が50度以上65度以下である必要がある。
D硬度が50度を満たない場合は、半導体基板の局所的
凹凸の平坦性やグローバル平坦性が不良となるので好ま
しくない。また、D硬度が65度を超える場合は、局所
的凹凸の平坦化される速度やグローバル平坦化の速度が
遅くなったり、ダストが増加するので好ましくない。
【0018】本発明の飽和まで吸水した時のD硬度が5
0度以上65度以下である発泡構造の研磨パッドの、好
ましい一例として(a)ポリウレタンと(b)非架橋性
ビニル化合物および架橋性ビニル化合物から重合される
重合体を含有し、(a)と(b)に占める(b)の含有
比率が35重量%〜65重量%であって、かつ発泡構造
を有する研磨パッドを挙げることができる。
【0019】研磨パッドの厚みは0.1〜10mmであ
ることが好ましい。0.1mmより薄いと該研磨パッド
の下地として好ましく使用されるクッション層またはそ
の下層に位置する研磨定盤の機械的特性が、該研磨パッ
ドそのものの機械的特性よりも研磨特性に顕著に反映さ
れるようになり、一方、10mmより厚いとクッション
層の機械的特性が反映されなくなり、半導体基板のうね
りに対する追随性が低下しユニフォーミティが悪化する
傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mm
であることがより好ましい。
【0020】本発明で得られた研磨パッドは、クッショ
ン性を有するクッションシートと積層して使用すること
も可能である。半導体基板は局所的な凹凸とは別にもう
少し大きなうねりが存在しており、このうねりを吸収す
る層として硬い研磨パッドの下(研磨定盤側)にクッシ
ョンシートをおいて研磨する場合が多い。クッションシ
ートの材質は特に限定されるものではない。具体的には
現在一般的に使用されているポリウレタン含浸不織布
(例えば、“Suba400”(ロデール・ニッタ
(株)製))、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル等の各種プラスチックの発泡体、ネオプレ
ンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ア
クリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴ
ム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴムおよびその
発泡体等を使用することができる。
【0021】クッションシートの好ましい厚みは、0.
1〜10mmである。0.1mmより小さい場合は、ユ
ニフォーミティが悪化する傾向がある。また10mmよ
り大きい場合は、グローバル平坦性,ローカル平坦性が
損なわれる傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.
5〜2mmであることが好ましい。
【0022】本発明の研磨パッドを用いて、スラリーと
してシリカ系スラリー、酸化アルミニウム系スラリー、
酸化セリウム系スラリー等を用いて半導体ウェハ上での
絶縁膜の凹凸や金属配線の凹凸を局所的に平坦化するこ
とができたり、グローバル段差を小さくしたり、ディッ
シングを抑えたりできる。スラリーの具体例として、キ
ャッボ社製のCMP用CAB−O−SPERESE S
C−1、CMP用CAB−O−SPERSE SC−1
12、CMP用SEMI−SPERSE AM100、
CMP用SEMI−SPERSE AM100C、CM
P用SEMI−SPERSE 12、CMP用SEMI
−SPERSE 25、CMP用SEMI−SPERS
E W2000、CMP用SEMI−SPERSE W
−A400等を挙げることができるが、これらに限られ
るわけではない。
【0023】本発明の研磨パッドの研磨の対象は、例え
ば、半導体ウェハの上に形成された絶縁層または金属配
線の表面であるが、絶縁層としては、金属配線の層間絶
縁膜や金属配線の下層絶縁膜や素子分離に使用されるシ
ャロートレンチアイソレーションを挙げることができ、
金属配線としては、アルミ、タングステン、銅等であ
り、構造的にダマシン、デュアルダマシン、プラグなど
がある。銅を金属配線とした場合には、窒化珪素等のバ
リアメタルも研磨対象となる。絶縁膜は、現在酸化シリ
コンが主流であるが、遅延時間の問題で低誘電率絶縁膜
が用いられる様になる。低誘電率絶縁膜は、酸化シリコ
ンに比べて柔らかく、脆い性質があるが、本発明研磨パ
ッドでは、ダストが比較的にはいりにくい状態で研磨が
可能である。半導体ウェハ以外に磁気ヘッド、ハードデ
ィスク、サファイヤ等の研磨に用いることもできる。
【0024】本発明の研磨パッドの表面形状は、ハイド
ロプレーン現象を抑える為に、溝切り形状、ディンプル
形状、スパイラル形状、同心円形状等、通常の研磨パッ
ドがとり得る形状にして使用される。研磨パッドは、デ
ィスク状で使用されるが、研磨機によっては、ベルト状
として用いることも可能である。
【0025】次に、本発明の研磨パッドを使用した研磨
装置および研磨方法について説明する。
【0026】研磨装置としては特に限定されるものでは
ないが、半導体基板の研磨に使用する場合は、研磨ヘッ
ド、本発明の研磨パッドを固定するための研磨定盤、な
らびに研磨ヘッド、研磨定盤もしくはその双方を回転せ
しめる手段を具備していることが好ましい。
【0027】研磨方法としては、まず、本発明の研磨パ
ッドを研磨装置の研磨定盤に研磨層が研磨ヘッドに対峙
するように固着させる。半導体基板は研磨ヘッドに真空
チャックなどの方法により固定される。研磨定盤を回転
させ、研磨定盤の回転方向と同方向で研磨ヘッドを回転
させて、研磨パッドに押しつける。この時に、研磨パッ
ドと半導体基板の間に研磨剤が入り込む様な位置から研
磨剤を供給する。押し付け圧は、研磨ヘッドに加える力
を制御することにより通常行われる。押し付け圧力は
0.01〜0.2MPaであることが良好な研磨特性を
得られるため好ましい。
【0028】本発明の研磨パッドを使用した半導体基板
の研磨方法では、半導体基板の研磨を行う前に、コンデ
ィショナを用いて研磨層表面を粗化することが、良好な
研磨特性を得るために好ましく実施される。コンディシ
ョナはダイヤモンドの砥粒を電着して固定したホイール
であり、例えば、旭ダイヤモンド工業(株)のコンディ
ショナ モデル名”CMP−M”、または”CMP−
N”、または”CMP−L”などを具体例として挙げる
ことができる。ダイヤモンド砥粒の粒径は10μmから
300μmの範囲で選ぶことができる。コンディショナ
の押し付け圧力は0.005MPa〜0.2MPaの範
囲で任意に選ばれる。また、1回または複数回の研磨を
終了後、次の研磨の前にコンディショナを用いて研磨パ
ッドをコンディショニングするバッチドレッシング、研
磨と同時にドレッシングを行うインサイチュドレッシン
グにいずれについても、研磨速度を安定させるために好
ましく実施することができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例にそってさらに本発明の詳細を
説明する。本実施例において各特性は以下の方法で測定
した。
【0030】1.グローバル段差評価用テストウェハ:
酸化膜付き4インチシリコンウェハ(酸化膜厚:2μ
m)に10mm角のダイを配置する。フォトレジストを
使用してマスク露光をおこない、RIEによって10m
m角のダイの中に20μm幅、高さ0.7μmのライン
と230μmのスペースで左半分にラインアンドスペー
スで配置し、230μm幅、高さ0.7μmのラインを
20μのスペースで右半分にラインアンドスペースで配
置する。この様にしてグローバル段差評価用テストウェ
ハを用意した。
【0031】2.ダスト評価用テストウェーハ:酸化膜
付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:2μm)を
用いて研磨し、トプコン社製ゴミ検査装置で0.5μm
以上のダスト数を測定した。
【0032】3.研磨パッドと研磨機:厚み1.2m
m、直径38cmの円形の研磨層を作製し、表面に幅
2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ15mmのいわゆ
るX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施した。この
研磨パッドを研磨機(ラップマスターSFT社製、L/
M―15E)の定盤にクッッション層として、ロデール
社製“Suba400”を貼り、その上に両面接着テー
プ(3M社製、“442J”)で貼り付けた。旭ダイヤ
モンド工業(株)のコンディショナー(“CMP−
M”、直径14.2cm)を用い、押しつけ圧力0.0
4MPa、定盤回転数25rpm、コンディショナー回
転数25rpmで同方向に回転させ、純水を10cc/
分で供給しながら5分間研磨パッドのコンディショニン
グを行った。研磨機に純水を100cc/分流しながら
研磨パッド上を2分間洗浄し次に、グローバル段差評価
用テストウェハを研磨機に設置し、説明書記載使用濃度
のキャボット社製スラリー(“SC−1”)を所定供給
量で研磨パッド上に供給しながら、押しつけ圧力0.0
4MPa、定盤回転数45rpm(ウェハの中心での線
速度は3000(cm/分))、半導体ウェハ保持試料
台を回転数45rpmで同方向に回転させ、所定時間研
磨を実施した。半導体ウェハ表面を乾かさないように
し、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコール
スポンジでウェハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付
けて乾燥した。グローバル段差評価用テストウェハのセ
ンタ10mmダイ中の20μmラインと230μライン
の酸化膜厚みを大日本スクリーン社製ラムダエース
(“VM−2000”)を用いて測定し、それぞれの厚
みの差をグローバル段差として評価した。
【0033】また、上記と同じコンジショニングを行
い、ダスト評価用テストウェハを研磨機に設置し、上記
と同じ研磨条件で研磨し、テストウェハ表面を乾かさな
いようにし、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルア
ルコールスポンジでウェハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気
を吹き付けて乾燥した。トプコン製ゴミ検査装置でダス
ト数を測定した。
【0034】実施例1 ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメ
タンジイソシアネート85重量部と水0.7重量部とア
ミン系触媒1.2重量部とシリコーン整泡剤1.1重量
部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型
を行い、厚み3.1mmの発泡ポリウレタンシート(マ
イクロゴムA硬度:46度,密度:0.75g/c
3、平均気泡径:30μm)を作製した。該発泡ポリ
ウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.1
重量部を添加したメチルメタクリレート90重量部/エ
チレングリコールジメタクリレート10重量部の混合液
に30分間浸漬した。次にメチルメタクリレート/エチ
レングリコールジメタクリレートが含浸した該発泡ポリ
ウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2
枚のガラス板間に挟み込んで、65℃で10時間、12
0℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラ
ス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。こ
のようにして得られた硬質発泡シートを厚み1.25m
mにスライス加工することにより研磨パッドを作製し
た。該研磨パッドの密度は0.78g/cm 3、平均気
泡径は40μm、研磨パッド中の架橋型ポリメチルメタ
クリレートの含有率は56重量%であった。同じ条件で
作成した研磨パッドを複数枚重ねて、温度170℃のホ
ットプレスでプレスして厚さ10mmの無発泡試験片を
作成し、室温で1週間水に浸漬して飽和吸水率まで吸水
させた後、D硬度計で測定したD硬度は62度であっ
た。該研磨パッドを直径380mmの円に切り取り、そ
の表面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅15mm
の格子状の溝加工を施した。
【0035】次にこの研磨パッドを両面接着テープ“4
42J” (住友スリーエム(株)製)を用いてクッシ
ョン層“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)
製)の上に貼り付け、二層の研磨パッドとし、該二層研
磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行っ
た。
【0036】グローバル平坦性評価用テストウェーハの
20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバ
ル段差が0.2μmになった研磨時間は3分であった。
ダスト数は5個であった。
【0037】実施例2 ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメ
タンジイソシアネート70重量部と水0.9重量部とア
ミン系触媒1.1重量部とシリコーン整泡剤1.0重量
部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型
を行い、厚み3.0mmの発泡ポリウレタンシート(マ
イクロゴムA硬度:40度,密度:0.75g/c
3、平均気泡径:34μm)を作製した。該発泡ポリ
ウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.1
重量部を添加したメチルメタクリレート750重量部、
N−フェニルマレイミド15重量部、エチレングリコー
ルジメタクリレート10重量部の混合液に60分間浸漬
した。次にメチルメタクリレート、N−フェニルマレイ
ミド、エチレングリコールジメタクリレートが含浸した
該発泡ポリウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケット
を介して2枚のガラス板間に挟み込んで、70℃で10
時間、120℃で3時間加熱することにより重合硬化さ
せた。ガラス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を
行った。このようにして得られた硬質発泡シートを厚み
1.25mmにスライス加工することにより研磨パッド
を作製した。得られた研磨パッドの密度は0.77g/
cm3、平均気泡径は43μm、研磨パッド中のポリ
(メチルメタクリレート)とポリ(N−フェニルマレイ
ミド)とポリ(エチレングリコールジメタクリレート)
合計の含有率は57重量%であった。同じ条件で作成し
た研磨パッドを複数枚重ねて、温度170℃のホットプ
レスでプレスして厚さ10mmの無発泡試験片を作成
し、室温で1週間水に浸漬して飽和吸水率まで吸水させ
た後、D硬度計で測定したD硬度は59度であった。該
研磨パッドを直径380mmの円に切り取り、その表面
に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅15mmの格子
状の溝加工を施した。
【0038】次にこの研磨パッドを両面接着テープ“4
42J” (住友スリーエム(株)製)を用いてクッシ
ョン層“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)
製)の上に貼り付け、二層の研磨パッドとし、該二層研
磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行っ
た。
【0039】グローバル平坦性評価用テストウェーハの
20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバ
ル段差が0.2μmになった研磨時間は3分であった。
ダスト数は7個であった。
【0040】実施例3 実施例2で作製した研磨パッドを使用し、クッション層
としてアクリロニトリルブタジエンゴムシート”TKN
L−7007−HP”(タイガースポリマー(株)製、
厚み:1mm,マイクロゴムA硬度:70度)を、両面
接着テープ“7021” ((株)寺岡製作所製)を用
いて貼り付け、二層の研磨パッドとした。該二層研磨パ
ッドを研磨機の定盤上に貼り付け、実施例1と同様に研
磨評価を行った。
【0041】グローバル平坦性評価用テストウェーハの
20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバ
ル段差が0.2μmになった研磨時間は3分であった。
ダスト数は7個であった。
【0042】比較例1 ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメ
タンジイソシアネート90重量部と水0.6重量部とア
ミン系触媒1.1重量部とシリコーン整泡剤1.0重量
部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型
を行い、厚み3.0mmの発泡ポリウレタンシート(マ
イクロゴムA硬度:45度,密度:0.76g/c
3、平均気泡径:38μm)を作製した。該発泡ポリ
ウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.1
重量部を添加したメチルメタクリレートに5時間浸漬し
た。次にメチルメタクリレートが含浸した該発泡ポリウ
レタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚
のガラス板間に挟み込んで、70℃で10時間、120
℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラス
板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。この
ようにして得られた硬質発泡シートを厚み1.25mm
にスライス加工することにより研磨パッドを作製した。
得られた研磨パッドの密度は0.79g/cm3、平
均気泡径は48μm、研磨パッド中のポリメチルメタク
リレートの含有率は71重量%であった。同じ条件で作
成した研磨パッドを複数枚重ねて、温度170℃のホッ
トプレスでプレスして厚さ10mmの無発泡試験片を作
成し、室温で1週間水に浸漬して飽和吸水率まで吸水さ
せた後、D硬度計で測定したD硬度は68度であった。
該研磨パッドを直径380mmの円に切り取り、その表
面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅15mmの格
子状の溝加工を施した。
【0043】次にこの研磨パッドを両面接着テープ“4
42J” (住友スリーエム(株)製)を用いてクッシ
ョン層“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)
製)の上に貼り付け、二層の研磨パッドとし、該二層研
磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行っ
た。
【0044】グローバル段差評価用テストウェーハの2
0μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル
段差が0.2μmになった研磨時間は5分であった。ダ
スト数は52個であった。
【0045】比較例2 ポリエーテル系ウレタンポリマ“アジプレン”L−32
5(ユニローヤル社製)78重量部と、4,4’−メチ
レン−ビス(2−クロロアニリン)20重量部と、中空
高分子微小球体“エクスパンセル”551DE(ケマノ
ーベル社製)1.8重量部をRIM成形機で混合して金
型に吐出して高分子成形体を作製した。この高分子成形
体をスライサーで厚み1.25mmにスライスして、硬
質発泡ポリウレタンのシートを作製し、実施例1と同様
の溝加工を施し、研磨パッドとした。得られた研磨パッ
ドの密度は0.81,平均気泡径は33μmであった。
同じ条件で作成した研磨パッドを複数枚重ねて、温度1
70℃のホットプレスでプレスして厚さ10mmの無発
泡試験片を作成し、室温で1週間水に浸漬して飽和吸水
率まで吸水させた後、D硬度計で測定したD硬度は47
度であった。該研磨パッドを直径380mmの円に切り
取り、その表面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅
15mmの格子状の溝加工を施した。
【0046】次にこの研磨パッドを両面接着テープ“4
42J” (住友スリーエム(株)製)を用いてクッシ
ョン層“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)
製)の上に貼り付け、二層の研磨パッドとし、該二層研
磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行っ
た。
【0047】グローバル段差評価用テストウェーハの2
0μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル
段差が0.2μmになった研磨時間は10分であった。
ダスト数は15個であった。
【0048】比較例3 ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメ
タンジイソシアネート92重量部と水0.7重量部とア
ミン系触媒1.1重量部とシリコーン整泡剤1.0重量
部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型
を行い、厚み3.0mmの発泡ポリウレタンシート(マ
イクロゴムA硬度:42度,密度:0.73g/c
3、平均気泡径:35μm)を作製した。該発泡ポリ
ウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.1
重量部を添加したメチルメタクリレートに15分間浸漬
した。次にメチルメタクリレートが含浸した該発泡ポリ
ウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2
枚のガラス板間に挟み込んで、70℃で10時間、12
0℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラ
ス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。こ
のようにして得られた硬質発泡シートを厚み1.25m
mにスライス加工することにより研磨パッドを作製し
た。 得られた研磨パッドの密度は0.73g/c
3、平均気泡径は41μm、研磨パッド中のポリメチ
ルメタクリレートの含有率は38重量%であった。同じ
条件で作成した研磨パッドを複数枚重ねて、温度170
℃のホットプレスでプレスして厚さ10mmの無発泡試
験片を作成し、室温で1週間水に浸漬して飽和吸水率ま
で吸水させた後、D硬度計で測定したD硬度は42度で
あった。該研磨パッドを直径380mmの円に切り取
り、その表面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅1
5mmの格子状の溝加工を施した。
【0049】次にこの研磨パッドを両面接着テープ“4
42J” (住友スリーエム(株)製)を用いてクッシ
ョン層“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)
製)の上に貼り付け、二層の研磨パッドとし、該二層研
磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行っ
た。
【0050】研磨を10分行ったが、グローバル段差評
価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm
幅配線領域のグローバル段差が0.2μmに至らなかっ
た。ダスト数は8個であった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、グローバル段差が小さ
く、ダスト数の少ない研磨パッドを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 CA01 CB01 DA12 DA17 4F074 AA78 CE56 CE87 CE98 DA09 DA15 DA56

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリウレタンと(b)非架橋性ビ
    ニル化合物および架橋性ビニル化合物から重合される重
    合体を含有し、前記(a)と(b)に占める(b)の含
    有比率が35重量%〜65重量%であって、かつ発泡構
    造を有する研磨パッド。
  2. 【請求項2】 飽和まで吸水した時のD硬度が50度以
    上65度以下である素材からなる発泡構造を有する研磨
    パッド。
  3. 【請求項3】 半導体基板の研磨用であることを特徴す
    る、請求項1または請求項2記載の研磨パッド。
  4. 【請求項4】 研磨ヘッド、研磨ヘッドに対峙する請求
    項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド、該研磨パッド
    を固定する研磨定盤、ならびに、研磨ヘッドおよび/ま
    たは研磨定盤を回転せしめるための駆動装置を具備する
    ことを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板の研磨用であることを特徴と
    する、請求項4記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】 被研磨物を研磨ヘッドに固定し、研磨定
    盤に固定した請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッ
    ドを、被研磨物と接触させた状態で、研磨ヘッドおよび
    /または研磨定盤を回転せしめることを特徴とする研磨
    方法。
  7. 【請求項7】 被研磨物が半導体基板であることを特徴
    とする、請求項6記載の研磨方法。
JP2001311242A 2001-10-09 2001-10-09 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法 Pending JP2003124162A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311242A JP2003124162A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311242A JP2003124162A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003124162A true JP2003124162A (ja) 2003-04-25

Family

ID=19130102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001311242A Pending JP2003124162A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003124162A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009501648A (ja) * 2005-07-20 2009-01-22 エスケーシー カンパニー リミテッド ポリウレタンマトリクス中に相互浸透した液状ビニル系モノマーネットワークを含む研磨パッド
JP2010253669A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Toray Ind Inc 研磨パッド
JP2014065119A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Fujibo Holdings Inc 研磨パッド用シート、研磨パッド及びその製造方法、並びに研磨方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009501648A (ja) * 2005-07-20 2009-01-22 エスケーシー カンパニー リミテッド ポリウレタンマトリクス中に相互浸透した液状ビニル系モノマーネットワークを含む研磨パッド
JP2010253669A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Toray Ind Inc 研磨パッド
JP2014065119A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Fujibo Holdings Inc 研磨パッド用シート、研磨パッド及びその製造方法、並びに研磨方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100574311B1 (ko) 연마 패드
KR100770852B1 (ko) 화학 기계적 평탄화용 그루브형 연마 패드
US6736709B1 (en) Grooved polishing pads for chemical mechanical planarization
JP3685066B2 (ja) 研磨パッド及び研磨装置
US6749485B1 (en) Hydrolytically stable grooved polishing pads for chemical mechanical planarization
JP2006339570A (ja) 研磨パッドおよび研磨装置
JP2001358101A (ja) 研磨パッド
JP2006210657A (ja) 研磨パッド、研磨装置、および半導体デバイスの製造方法
JP2005131720A (ja) 研磨パッドの製造方法
JP4686912B2 (ja) 研磨パッド
JP2006339573A (ja) 研磨パッドおよび研磨装置
JP5145683B2 (ja) 研磨方法、研磨パッド、研磨パッドの製造方法
JP2003124162A (ja) 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法
JP2004119657A (ja) 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法
JP2009148876A (ja) 研磨パッド、およびそれを用いた研磨方法
JP2002124491A (ja) 研磨パッド
JP2002178255A (ja) 研磨パッド
JP2004165408A (ja) 研磨パッド
JP2005056920A (ja) 研磨パッド
JP2006035367A (ja) 研磨パッドおよび研磨装置
JP2004014744A (ja) 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法
JP4122923B2 (ja) 研磨方法
JP2002079456A (ja) 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法
JP2003124161A (ja) 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法
JP2001239453A (ja) 研磨パッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070717