JP4122923B2 - 研磨方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨用パッドおよびそれを用いた被研磨材を研磨する方法に関するものであり、さらに、シリコンなど半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を機械的に平坦化する工程での化学機械研磨に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層にすることによって生ずる半導体ウェーハ主面の凹凸が問題となっている。このため、積層することによって生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学機械研磨技術を用いた半導体ウェーハの平坦化が検討されている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
一般に化学機械研磨装置は、被処理物である半導体ウェーハを保持する研磨ヘッド、被処理物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェーハの研磨処理は研磨剤と薬液からなるスラリーを用いて、半導体ウェーハと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェーハ表面の層の突出した部分が除去されてウェーハ表面の層を滑らかにするものである。現状では、“IC−1000/Suba400”研磨パッドは硬質ポリウレタンの発泡体であり、ユニフォミティを向上させるためにクッション層を有しており、グローバル平坦性について若干不良であるという問題点を有していた。また、グローバル平坦性を向上させるために研磨層の硬度を増した“IC−2000”では、スクラッチの抑制やユニフォミティが不良であるという問題点を有していた。
【0004】
【非特許文献1】
日経マイクロデバイス、1994年7月号、50〜57頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、半導体ウェーハの上に形成された絶縁層または金属配線の表面を研磨により平滑にする化学機械研磨方法において、より速くグローバル平坦性が得られ、ユニフォミティの優れた化学機械研磨方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は以下の構成からなる。
(1)ポリウレタンとビニル化合物から重合された重合体を含んだ樹脂からなり、かつ独立気泡を有し、4時間水浸漬後湿潤下60℃での動的弾性率(E’)が10〜100MPaである、単層の研磨パッドを粘着材を介して研磨定盤に固定し、
被研磨材の中心での研磨定盤線速度が76(m/分)以上、かつ研磨圧力が25.5kPa以下で研磨することを特徴とする研磨方法。
(2)ポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が均一層である前記(1)記載の研磨方法。
(3)ビニル化合物から重合された重合体の含有比率が45重量%以上、65重量%以下である前記(1)または(2)記載の研磨方法。
(4)ビニル化合物が下記一般式(1)で示される構造の化合物を用いる前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の研磨方法。
一般式(1)
CH2=CR1COOR2
(ここで、R1はメチル基またはエチル基、R2はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基である。)
(5)研磨定盤に固定する際の前記の粘着材の厚みが研磨パッドの厚みの1/8以下である前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の研磨方法。
(6)粘着材層が両面粘着テープである前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の研磨方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0008】
まず本発明でいう動的弾性率について説明する。この動的弾性率は(株)レオロジ製若しくはUBM社製の粘弾性測定装置“DVE−4”で評価した値(E’)として求められる。この装置による測定は、従来の粘弾性測定装置では測定が困難であった液状媒体中での試料の動的粘弾性の測定が可能である。
【0009】
湿潤下での測定は、試料固定チャックを浴槽で覆い、浴槽を超純水で満たして行なう。約1mm厚の研磨層を幅3mm、長さ26mmでサンプリングし、4時間超純水に浸漬した後、この装置のチャックに固定し、測定を行なった。測定条件は測定モード:温度依存性、チャック:引張りチャック、チャック間距離:20mm、波形:正弦波、加振の種類:ストップ加振、振幅変位:3μm、初期荷重:自動静荷重、周波数:10Hz、開始温度:40℃、終了温度80℃、昇温速度、2℃/分で行なった。
【0010】
本発明に用いる研磨パッドは、4時間水浸漬後湿潤下60℃での動的弾性率(E’)が10〜100MPa、好ましくは30〜90MPaであることが必要である。動的弾性率が100MPaを超える場合は、被研磨材のユニフォミティが不良となるので好ましくない。10MPaより低い場合は、グローバル平坦性が不良となるので好ましくない。
【0011】
本発明に用いる研磨パッドは、独立気泡を有していることが厚み方向の弾力性を有し、スラリの凝集物や研磨屑が被研磨面と研磨パッドの間に挟まれてもスクラッチの発生を防止できるので必要である。独立気泡径は、平均気泡径で1000μm以下であることが被研磨材の局所的凹凸の平坦性が良好であることから好ましい。独立気泡径のさらに好ましい平均気泡径は500μm以下、さらに好ましい平均気泡径は300μm以下である。
【0012】
本発明に用いる研磨パッドは、密度が0.4〜1.1(g/cm3)の範囲にあることが好ましい。密度が0.4(g/cm3)に満たない場合、局所的な凹凸の平坦性が不良となり、グローバル段差が大きくなるので好ましくない。密度が1.1(g/cm3)を越える場合は、スクラッチが発生しやすくなるので好ましくない。さらに好ましい密度は、0.6〜0.9(g/cm3)の範囲である。また、さらに好ましい密度は0.65〜0.85(g/cm3)の範囲である。
【0013】
本発明に用いる研磨パッドに用いるポリウレタンは、ポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子である。ポリイソシアネートの対象として用いられる化合物は、多官能性の活性水素を有する化合物、すなわち、二つ以上のポリヒドロキシ、あるいはアミノ基含有化合物である。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど挙げることができるがこれに限定されるわけではない。ポリヒドロキシとしてポリオールが代表的であるが、ポリオールとしてポリエーテルポリオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。この中で、ポリイソシアネートとしてトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリオールとして、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとの組み合わせで得られるポリウレタンが成形性に優れ、汎用的に使用されているので好ましい。
【0014】
本発明に用いるビニル化合物として、具体的にはメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。その中で好ましいビニル化合物は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレートである。本発明でのビニル化合物から重合される重合体とは、上記ビニル化合物を重合して得られる重合体であり、具体的にはポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリイソブチルメタクリレート、ポリメチル(α−エチル)アクリレート、ポリエチル(α−エチル)アクリレート、ポリプロピル(α−エチル)アクリレート、ポリブチル(α−エチル)アクリレート、ポリ(2−エチルヘキシルメタクリレート)、ポリイソデシルメタクリレート、ポリ(n−ラウリルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシブチルメタクリレート)、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジエチルアミノエチルメタクリレート、ポリメタクリル酸、ポリグリシジルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリフマル酸、ポリフマル酸ジメチル、ポリフマル酸ジエチル、ポリフマル酸ジプロピル、ポリマレイン酸、ポリマレイン酸ジメチル、ポリマレイン酸ジエチル、ポリマレイン酸ジプロピル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)等が挙げられる。この中で、好ましい重合体としてポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリイソブチルメタクリレート、ポリメチル(α−エチル)アクリレート、ポリエチル(α−エチル)アクリレート、ポリプロピル(α−エチル)アクリレート、ポリブチル(α−エチル)アクリレートが研磨パッドの硬度を高くでき、平坦化特性を良好にできる。本発明でのビニル化合物から重合される重合体の含有率が45重量%以上65重量%以下であることが好ましい。含有率が45重量%に満たない場合は、研磨パッドの硬度が低くなるので好ましくない。含有率が65重量%を越える場合は、パッドの有している弾力性が損なわれるので好ましくない。研磨パッド中のポリウレタンまたはビニル化合物から重合される重合体の含有率は、研磨パッドを熱分解ガスクロマトグラフィ/質量分析手法で測定することが可能である。本手法で使用できる装置は、熱分解装置としてダブルショットパイロライザー“PY−2010D”(フロンティア・ラボ社製)を、ガスクロマトグラフ/質量分析装置として“TRIO−1”(VG社製)を挙げることができる。
【0015】
本発明でのポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が均一層であるとは、ポリウレタンの相とビニル化合物から重合される重合体の相とが分離された状態で含有されていないという意味であるが、定量的に表現すると、パッドの中で研磨機能を本質的に有する層の色々な箇所をスポットの大きさが50μmの顕微赤外分光装置で観察した赤外スペクトルがポリウレタンの赤外吸収ピークとビニル化合物から重合される重合体の赤外吸収ピークを有しており、色々な箇所の赤外スペクトルがほぼ同一であることである。ここで使用される顕微赤外分光装置として、SPECTRA−TECH社製の“IRμs”を挙げることができる。
【0016】
本発明に用いる研磨パッドの作製方法として、好ましい方法は、あらかじめ平均気泡径が1000μm以下の独立気泡を有し、かつ密度が0.1〜1.0(g/cm3)の範囲にある発泡ポリウレタンシートにビニル化合物を膨潤させた後、発泡ポリウレタンシート内でビニル化合物を重合させる方法は、独立気泡を有した構造でポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有される研磨パッドを作成でき、得られた研磨パッドで局所的な凹凸の平坦性やグローバル段差を小さくできるので好ましい。さらに好ましい方法は、あらかじめ平均気泡径が500μm以下の独立気泡を有し、かつ密度が0.4〜0.9(g/cm3)の範囲にある発泡ポリウレタンシートにビニル化合物を膨潤させた後、発泡ポリウレタンシート内でビニル化合物を重合させる方法は、独立気泡を有した構造でポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が一体化して含有される研磨パッドを作成でき、得られた研磨パッドで局所的な凹凸の平坦性やグローバル段差を小さくできるので好ましい。本発明での発泡ポリウレタンシートは硬度と気泡径と発泡倍率によって、ポリイソシアネートとポリオールおよび触媒、整泡剤、発泡剤の組み合わせや最適量を決める必要がある。発泡ポリウレタンシートとしては、前述のポリウレタンを発泡させたものが好ましく使用される。
【0017】
ビニル化合物を発泡ポリウレタンシートに膨潤させた後、発泡ポリウレタンシート内でビニル化合物を重合させる方法として、光分解性ラジカル開始剤と共にビニル化合物を膨潤させた後、光を露光して重合させる方法や、熱分解性ラジカル開始剤と共にビニル化合物を膨潤させた後、熱を加えて重合させる方法や、ビニル化合物を膨潤させた後、電子線や放射線を放射して重合させる方法が挙げられる。
【0018】
本発明に用いる研磨パッドには、砥粒が含有されている場合もあり得る。砥粒としては、シリカ系研磨剤、酸化アルミニウム系研磨剤、酸化セリウム系研磨剤等が挙げられる。砥粒を含有する本発明の研磨パッドの作製方法は、上記記載の発泡ポリウレタンシートにあらかじめ砥粒を含有させておき、上記方法でビニル化合物を砥粒含有発泡ポリウレタンシートに膨潤させた後、砥粒含有発泡ポリウレタンシート内でビニル化合物を重合させる方法として、光分解性ラジカル開始剤と共にビニル化合物を膨潤させた後、光を露光して重合させる方法や、熱分解性ラジカル開始剤と共にビニル化合物を膨潤させた後、熱を加えて重合させる方法や、ビニル化合物を膨潤させた後、電子線や放射線を放射して重合させる方法が挙げられる。
【0019】
また、同様にして本発明の研磨パッドは本発明の目的を阻害しない範囲においてポリウレタン及びビニル化合物から重合された重合体以外の樹脂、安定剤等の添加剤等の他の成分を含むことができる。
【0020】
上記のようにして得られた研磨パッドは、粘着材を介して研磨定盤に固定される。粘着材の材質は特に指定しないが、ゴム含有系またはアクリル樹脂含有系のものが好ましい。本発明に用いる粘着材は基材に粘着剤が付与されたものやそのものが自己支持性を有するものであっても使用することができるが、研磨パッドの張替えの利便性から、基材に粘着剤が付与されたものが好ましい。粘着材は異なる種類の粘着材を複層して使用することもできる。自身自己支持性を有する粘着材と基材に粘着剤が付与された粘着材を複層する場合は、研磨層側に基材を有しないものを貼り付けるのが好ましい。このような粘着材としては3M社製“442JS”、(株)寺岡製作所製“7021”、ソニーケミカル(株)製“G9000”などが使用できるが、これらに限定されるものではない。本発明において粘着材の厚みは研磨パッドの1/8以下が好ましいが、より好ましい範囲は50〜120μmである。粘着材が50μmより薄い場合、研磨層の気泡に対するアンカー効果が得られにくくなり、粘着力が低下する。120μmより厚い場合、粘着材の弾性変形が生じ易くなり、平坦化特性が低下する。
【0021】
本発明の研磨パッドを用いて、スラリーとしてシリカ系スラリー、酸化アルミニウム系スラリー、酸化セリウム系スラリー等を用いて半導体ウェーハ上での絶縁膜の凹凸や金属配線の凹凸を局所的に平坦化することができたり、グローバル段差を小さくしたり、ディッシングを抑えたりできる。本発明の研磨パッドを研磨機の研磨定盤(プラテン)に固着させる。被研磨材は被研磨材の保持試料台(キャリアー)に真空チャック方式により固定される。研磨定盤を回転させ、同方向で被研磨材の保持試料台を回転させて、研磨パッドに押しつける。この時に、研磨パッドと被研磨材の間にスラリーが入り込む様な位置からスラリーを供給する。スラリーの供給量は、研磨パッドの100mm2面積あたり5〜100(mm3/分)が最適な範囲である。スラリーの供給量が5(mm3/分)を下回る場合は、スラリーの潤滑効果が十分得られない為、半導体ウェーハ表面にスクラッチが発生したり、研磨パッド上で半導体ウェーハの円滑な回転が損なわれて面内均一性が低下するので好ましくない。スラリーの供給量が100(mm3/分)を越える場合は、被研磨材と研磨パッド表面との間にスラリーの液膜が生じやすくなり、平坦化特性が悪くなるので好ましくない。
【0022】
研磨定盤の回転速度は被研磨材の中心位置での研磨定盤の線速度として、76(m/分)以上の範囲である。研磨定盤の線速度が76(m/分)を下回る場合は、平坦化速度が遅くなったり、平坦化特性が低下し、本発明の目的を達成できない。
【0023】
押し付け圧は、ウェーハ保持試料台に加える力を制御することによりおこなう。押し付圧として25.5kPa以下である。この範囲とすることで良好なグローバル平坦性と良好なユニフォミティを得ることができる。
【0024】
本発明の研磨方法は、半導体ウェーハなどの被研磨材の上に形成された絶縁層または金属配線または金属メッキ層等の表面を研磨により平滑にする化学機械研磨において、スクラッチの発生がなく、より速くグローバル平坦性が得られる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例にそってさらに本発明の詳細を説明する。本実施例において各特性は以下の方法で測定した。
【0026】
1.動的弾性率:
(株)レオロジの粘弾性測定装置“DVE−4”を使用し、水中での動的弾性率測定のために、該社オプションの浴槽を装着し、測定した。
【0027】
2.グローバル段差評価:
ラサ工業(株)社製の“SKW 7−2”をグローバル段差評価用テストウェーハとし、被覆密度10%の領域(D10)のスペース部研磨量に対するD10のスペース部と被覆密度100%(D100)との段差の関係から、グローバル段差を評価した。実際には、グローバル段差はD10のスペース部が0.4μm研磨されたときの段差とし、段差が小さいものほど高性能であるとする。このグローバル段差をウェーハの中心と外周部で測定し、差が小さいものほどユニフォミティが高いとした。
【0028】
3.タングステン配線のディッシング評価:
酸化膜付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:2μm)の中心に100μm幅で深さが0.7μmの溝をスペースが100μm間隔の4mm角のパターンを形成する。この上にスパッタ法でタングステンを厚み2μm形成して、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを作製した。
【0029】
4.研磨パッドと研磨機:
厚み1.2mm、直径61cmの円形の研磨パッドを作製し、表面に幅2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ15mmのいわゆるX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施した。この研磨パッドを研磨機((株)岡本工作機械製作所製、SPP600S)の定盤に両面接着テープ(3M社製、“442JS”)で貼り付けた。CMP用コンディショナーを用い、押しつけ圧力19.6kPa、定盤回転数21rpm、コンディショナー回転数22rpmで同方向に回転させ、純水を200(ml/分)で供給しながら30分間研磨パッドのコンディショニングを行った。研磨機に純水を500(ml/分)流しながら研磨パッド上を2分間洗浄し次に、グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機に設置し、キャボット社製スラリー(“SS−12”)を200(ml/分)で研磨パッド上に供給しながら、所定の押しつけ圧力、所定の定盤回転数、半導体ウェーハ保持試料台を所定の回転数で同方向に回転させ、所定時間研磨を実施した。半導体ウェーハ表面を乾かさないようにし、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のライン部とスペース部、およびD100の酸化膜厚みを大日本スクリーン社製ラムダエース(“VM−2000”)を用いて測定し、グローバル段差の評価をした。
【0030】
また、上記と同じコンジショニングを行い、タングステン配線ディシング評価用テストウェーハを研磨機に設置し、説明書記載使用濃度のキャボット社製スラリー(“SEMI―SPERSE W―A400”)とキャボット社製酸化剤(“SEMI―SPERSE FE―400”)を1:1で混合したスラリー溶液を200(ml/分)で研磨パッド上に供給しながら、所定の押しつけ圧力、所定の定盤回転数、半導体ウェーハ保持試料台を所定の回転数で同方向に回転させ、所定時間研磨を実施した。半導体ウェーハ表面を乾かさないようにし、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。タングステン表面のディッシング状態はキーエンス社製超深度形状測定顕微鏡“VK―8500”でディッシング評価パターンの中央と周辺の段差を測定した。
【0031】
実施例1
ポリプロピレングリコール30重量部とジフェニルメタンジイソシアネート40重量部と水0.5重量部とトリエチルアミン0.3重量部とシリコン整泡剤1.7重量部とオクチル酸スズ0.09重量部をRIM成形機で混合して、金型に吐出して加圧成型をおこない厚み2.2mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=37度、密度:0.74(g/cm3)、独立気泡平均径:40μm)を作成した。該発泡ポリウレタンシートをアゾビスイソブチルニトリル0.1重量部を添加したメチルメタアクリレートに15分間浸漬する。メチルメタアクリレートが膨潤した発泡ポリウレタンシートをガラス板に挟み込んで65℃で6時間加熱後、100℃で3時間加熱する。加熱後ガラス板から取り外して、50℃で真空乾燥をおこなう。得られた硬質発泡シートを両面研削して厚みが1.2mmの研磨パッドを作成する。得られた研磨パッドの4時間水浸漬後の60℃の動的弾性率(E’):30MPa、密度:0.81(g/cm3)、独立気泡平均径:45μm、研磨パッドの中のポリメチルメタアクリレート含有率は50重量%であった。研磨パッドの赤外スペクトルを5点測定し、スペクトルがほぼ同一であることを確認した。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は120秒、D10のスペースの研磨量は0.4μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.04μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.03μmであった。
【0032】
実施例2
ポリプロピレングリコール30重量部とジフェニルメタンジイソシアネート40重量部と水0.5重量部とトリエチルアミン0.3重量部とシリコン整泡剤1.7重量部とオクチル酸スズ0.09重量部をRIM成形機で混合して、金型に吐出して加圧成型をおこない厚み2.2mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=37度、密度:0.74(g/cm3)、独立気泡平均径:40μm)を作成した。該発泡ポリウレタンシートをアゾビスイソブチルニトリル0.1重量部を添加したメチルメタアクリレートに20分間浸漬する。メチルメタアクリレートが膨潤した発泡ポリウレタンシートをガラス板に挟み込んで65℃で6時間加熱後、100℃で3時間加熱する。加熱後ガラス板から取り外して、50℃で真空乾燥をおこなう。得られた硬質発泡シートを両面研削して厚みが1.2mmの研磨パッドを作成する。得られた研磨パッドの4時間水浸漬後の60℃の動的弾性率(E’):60MPa、密度:0.81(g/cm3)、独立気泡平均径:48μm、研磨パッドの中のポリメチルメタアクリレート含有率は55重量%であった。研磨パッドの赤外スペクトルを5点測定し、スペクトルがほぼ同一であることを確認した。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は100秒、D10のスペースの研磨量は0.37μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.03μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.02μmであった。
【0033】
実施例3
ポリプロピレングリコール30重量部とジフェニルメタンジイソシアネート40重量部と水0.5重量部とトリエチルアミン0.3重量部とシリコン整泡剤1.7重量部とオクチル酸スズ0.09重量部をRIM成形機で混合して、金型に吐出して加圧成型をおこない厚み2.2mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=37度、密度:0.74(g/cm3)、独立気泡平均径:40μm)を作成した。該発泡ポリウレタンシートをアゾビスイソブチルニトリル0.1重量部を添加したメチルメタアクリレートに25分間浸漬する。メチルメタアクリレートが膨潤した発泡ポリウレタンシートをガラス板に挟み込んで65℃で6時間加熱後、100℃で3時間加熱する。加熱後ガラス板から取り外して、50℃で真空乾燥をおこなう。得られた硬質発泡シートを両面研削して厚みが1.2mmの研磨パッドを作成する。得られた研磨パッドの4時間水浸漬後の60℃の動的弾性率(E’):90MPa、密度:0.81(g/cm3)、独立気泡平均径:50μm、研磨パッドの中のポリメチルメタアクリレート含有率は60重量%であった。研磨パッドの赤外スペクトルを5点測定し、スペクトルがほぼ同一であることを確認した。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は120秒、D10のスペースの研磨量は0.4μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.05μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.01μmであった。
【0034】
比較例1
ポリプロピレングリコール30重量部とジフェニルメタンジイソシアネート40重量部と水0.5重量部とトリエチルアミン0.3重量部とシリコン整泡剤1.7重量部とオクチル酸スズ0.09重量部をRIM成形機で混合して、金型に吐出して加圧成型をおこない厚み2.2mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=37度、密度:0.74(g/cm3)、独立気泡平均径:40μm)を作成した。該発泡ポリウレタンシートをアゾビスイソブチルニトリル0.1重量部を添加したメチルメタアクリレートに10分間浸漬する。メチルメタアクリレートが膨潤した発泡ポリウレタンシートをガラス板に挟み込んで65℃で6時間加熱後、100℃で3時間加熱する。加熱後ガラス板から取り外して、50℃で真空乾燥をおこなう。得られた硬質発泡シートを両面研削して厚みが1.2mmの研磨パッドを作成する。得られた研磨パッドの4時間水浸漬後の60℃の動的弾性率(E’):9MPa、密度:0.79(g/cm3)、独立気泡平均径:44μm、研磨パッドの中のポリメチルメタアクリレート含有率は44重量%であった。研磨パッドの赤外スペクトルを5点測定し、スペクトルがほぼ同一であることを確認した。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は240秒、D10のスペースの研磨量は0.7μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.07μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.1μmであった。
【0035】
比較例2
ポリプロピレングリコール30重量部とジフェニルメタンジイソシアネート40重量部と水0.5重量部とトリエチルアミン0.3重量部とシリコン整泡剤1.7重量部とオクチル酸スズ0.09重量部をRIM成形機で混合して、金型に吐出して加圧成型をおこない厚み2.2mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度=37度、密度:0.74(g/cm3)、独立気泡平均径:40μm)を作成した。該発泡ポリウレタンシートをアゾビスイソブチルニトリル0.1重量部を添加したメチルメタアクリレートに35分間浸漬する。メチルメタアクリレートが膨潤した発泡ポリウレタンシートをガラス板に挟み込んで65℃で6時間加熱後、100℃で3時間加熱する。加熱後ガラス板から取り外して、50℃で真空乾燥をおこなう。得られた硬質発泡シートを両面研削して厚みが1.2mmの研磨パッドを作成する。得られた研磨パッドの4時間水浸漬後の60℃の動的弾性率(E’):120MPa、密度:0.82(g/cm3)、独立気泡平均径:60μm、研磨パッドの中のポリメチルメタアクリレート含有率は67重量%であった。研磨パッドの赤外スペクトルを5点測定し、スペクトルがほぼ同一であることを確認した。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は300秒、D10のスペースの研磨量は0.7μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.08μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.05μmであった。
【0036】
比較例3
実施例2で使用した研磨パッドを用いて研磨をおこなった。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて60rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ60rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200ml/分(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は200秒、D10のスペースの研磨量は0.6μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.07μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて60rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.05μmであった。
【0037】
比較例4
実施例2で使用した研磨パッドを用いて研磨をおこなった。グローバル段差評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、スラリー“SS−12”を200ml/分(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力30kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。グローバル段差評価用テストウェーハのD10のスペースとD100のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は300秒、D10のスペースの研磨量は0.8μm、グローバル段差のウェーハの中心と外周部の差は0.08μmであった。また、タングステン配線ディッシング評価用テストウェーハを研磨機の研磨ヘッドに取り付けて80rpmで回転させ、該研磨パッドを研磨機のプラテンに固着させ80rpmで研磨ヘッドの回転方向と同じ方向に回転させ、キャボット社製タングステン用スラリーを200(ml/分)(研磨パッド100mm2面積あたり0.068(ml/分))で供給しながら研磨圧力24.5kPaで研磨を実施した。研磨定盤への固着用の粘着材は3M社製“442JS”と(株)寺岡製作所製“7021”を複層したものを使用し、研磨層側が“7021”となるようにした。“7021”は60μm厚のものを使用した。酸化膜表面が露出した時のタングステン配線(100μm幅)中央部のディッシング深さは0.1μmであった。
【0038】
【発明の効果】
本発明では、半導体ウェーハの上に形成された絶縁層または金属配線の表面を研磨により平滑にする研磨方法において、スクラッチの発生がなく、より速くグローバル平坦性が得られディッシングが小さく、より効率的な研磨方法を提供できた。
Claims (6)
- ポリウレタンとビニル化合物から重合された重合体を含んだ樹脂からなり、かつ独立気泡を有し、4時間水浸漬後湿潤下60℃での動的弾性率(E’)が10〜100MPaである、単層の研磨パッドを粘着材を介して研磨定盤に固定し、被研磨材の中心での研磨定盤線速度が76(m/分)以上、かつ研磨圧力が25.5kPa以下で研磨することを特徴とする研磨方法。
- ポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体が均一層である請求項1記載の研磨方法。
- ビニル化合物から重合された重合体の含有比率が45重量%以上、65重量%以下である請求項1または2記載の研磨方法。
- ビニル化合物が下記一般式(1)で示される構造の化合物を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨方法。
一般式(1)
CH2=CR1COOR2
(ここで、R1はメチル基またはエチル基、R2はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基である。) - 研磨定盤に固定する際の前記の粘着材の厚みが研磨パッドの厚みの1/8以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 粘着材層が両面粘着テープである請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨方法。
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