JP4419165B2 - 薬物耐性変異を付与することによる二次代謝物の生産性増大の方法 - Google Patents

薬物耐性変異を付与することによる二次代謝物の生産性増大の方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物に対して薬物耐性を付与することによって、この微生物における抗生物質のような二次代謝物の生産性を増大するための方法に関する。より詳細には、本発明は、組み合わせた薬物耐性変異を微生物に付与することによる、二次代謝物の改善(改良)に関する。
「二次代謝物(secondary metabolites)」とは、もともと、植物を分類するために植物生理学者によって用いられたもの(例えば、色素、芳香、および薬効)であって、これは、二次代謝物を生成した植物においては明白な機能を有さない。二次代謝物は現在、異種の群の化合物(通常は比較的低分子量の化合物)を包含しており、そしてほとんど(ただし排他的ではない)が、神経系のない生物体(すなわち、細菌、真菌、および植物)によって作製される。二次代謝の概念は、1960年代に微生物学者によって唱えられ、ここでは抗生物質および他の生理活性の微生物産物に注意が集中していた(Bently,Rら,Annu.Rev.Microbio.(1999)53:411〜446)。
Streptomyces属のメンバーが、多数の抗生物質、および他のクラスの生物学的に活性な二次代謝物を生成することは周知である。Streptomyces属は、放線菌目(order Actinomycetales)に属する。概して、放線菌目とは、放線菌(Actinomycetes)を意味する。放線菌は、微生物によって生成される公知の二次代謝物の60%より多くを作製し、それらの二次代謝物中で80%近くがStreptomyces属のメンバーによって作製され、そして数字上、他の属が後に続く(Kieser,Tら、Practical Streptomyces Genetics(2000):10〜11)。
臨床で適用されるほとんどの抗生物質が最初に、微生物(細菌、真菌、および放線菌を含む)の代謝物から単離された。ここでは、Streptomycesが、最も有効な生産体であることが公知である。Streptomycesにおける遺伝子組み換えおよび遺伝子操作は、D.A.Hopwood、および彼の共同研究者によって確立されている(Hopwoodら、Genetic manipulation of Streptomyces,a laboratory manual,1985)。従来、変異誘発物質での処理、および得られたコロニーのスクリーニングが繰り返され、そして抗生物質産生Streptomycesの改善のための手順に適合されて、良好な結果が得られてきた。しかし、この方法は、いくつかの不利な特性(例えば、労力の浪費、時間の浪費、高いコスト、再現性がないこと、および低い頻度、など)を有する。株を改良するための現在の意図的方法は、遺伝子組み換えおよび遺伝子操作であり、この方法は、株の改良における重要な技術(例えば、プロトプラスト融合、構造的遺伝子増幅、調節遺伝子および耐性遺伝子のクローニングなど)を表す(Ikedaら、Actinomycetologica 1881,5:86〜99)。明らかに、これらの方法は、抗生物質生成の生化学および遺伝学について、さらに良好な知識を必要とする。
上記のように、株を改良するためのいくつかの方法が、発酵工学において考案され、かつ適用されてきている。Streptomyces coelicolorにおけるアクチノロージン(actinorhodin)の再生産性は、Streptomyces coelicolorに対してストレプトマイシン耐性を付与することによって改善され得る(Protein、Nucleic Acid、Enzyme、第44巻、第13号、1967〜1974頁(1999);Kagaku to Seibutsu、第37巻、第11号、731〜737頁(1999))。しかし、二次代謝物の生産性を増大するのにさらに有効な方法に関する報告は、いまだに作製されていない。
本発明の目的は、労力を節約し、時間を節約し、高い効率で、かつ半推論的な方法で、微生物による二次代謝物の生産性を増大するための方法であって、そして例えば、抗生物質の生化学および遺伝学についてのさらなる知識なしに、その株に適用可能である方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明者らは、広範な研究を行って、以下の予期されない新しい知見を発見した。すなわち、Streptomyces coelicolorにおけるアクチノロージンの生産性は、2つ以上の抗生物質:例えば、ストレプトマイシン、ジェネティシン、ゲンタマイシン、およびリファンピシンに対する耐性を付与することによって改善され得る。各々の抗生物質は、個々の変異を導入することによって、生産性を増大する能力を有する。出発株としてストレプトマイシン耐性変異体の1つを用いて、アクチノロージンの生産性は、別の抗生物質耐性変異:例えば、ジェネティシン耐性変異、ゲンタマイシン耐性変異、またはリファンピシン耐性変異を導入することによってさらに増大され得る。このことは、二重変異(ストレプトマイシンおよびジェネティシン、ストレプトマイシンおよびゲンタマイシン、ストレプトマイシンおよびリファンピシンを組み合わせた耐性変異)が、アクチノロージンの生産性を連続的に増大し得ることを意味する。最終的に、二重(ストレプトマイシンおよびゲンタマイシン)変異にリファンピシン耐性変異を導入することによって、生産性はさらに増大され得る。3つの抗生物質耐性変異体を合わせて導入することによって、Streptomyces coelicolorにおけるアクチノロージンの生産性が、段階的な方式で連続的に増大して、高い産生レベルに達し得ることが確認された。
本発明は、上記の新しい知見に基づいて達成された。
従って、本発明は、以下を提供する:
(1)2つ以上の抗生物質に対する耐性を微生物に付与することによって、この微生物における二次代謝物の生産性を増大するための方法。
(2)二次代謝物の生産性の増大を有する微生物を得るための方法であって、この方法は、抗生物質を含有する培地中での微生物の培養によって、2つ以上の抗生物質に対する耐性をこの微生物に付与する工程であって、ここでこの抗生物質の濃度が、本来のこの微生物に対するこの抗生物質のMICよりも高い工程、およびこの培地中で増殖し得るコロニーを単離する工程、を包含する、方法。
(3)上記微生物が細菌である、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(4)上記微生物が、Streptomyces、Bacillus属、およびPseudomonas属からなる群より選択される属に属する、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(5)上記微生物が、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces antibioticus、Streptomyces chattanoogensis、Bacillus subtilis、Bacillus cereus、およびPseudomonas pyrrociniaからなる群より選択される、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(6)上記抗生物質が、リボソームタンパク質攻撃抗生物質、リボソームRNA攻撃抗生物質、およびRNAポリメラーゼ攻撃抗生物質からなる群より選択される、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(7)上記抗生物質が、ストレプトマイシン、ジェネティシン、ゲンタマイシン、およびリファンピシンからなる群より選択される、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(8)上記二次代謝物が、抗生物質、酵素、および生理学的に活性な物質からなる群より選択される、上記の(1)または(2)に記載の方法。
(9)二次代謝物を生成するための方法であって、以下の工程:
少なくとも2つの抗生物質に対する耐性を有し、かつその本来の微生物と比べてこの二次代謝物の生産性の増大を有する微生物を、培地中で培養する工程、
二次代謝物を形成し、かつ蓄積する工程、ならびに
それからこの二次代謝物を回収する工程、
を包含する、方法。
(10)上記微生物が細菌である、上記の(9)に記載の方法。
(11)上記微生物が、Streptomyces、Bacillus属、およびPseudomonas属からなる群より選択される属に属する、上記の(9)に記載の方法。
(12)上記微生物が、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces antibioticus、Streptomyces chattanoogensis、Bacillus subtilis、Bacillus cereus、およびPseudomonas pyrrociniaからなる群より選択される、上記の(9)に記載の方法。
(13)上記抗生物質が、リボソームタンパク質攻撃抗生物質、リボソームRNA攻撃抗生物質、およびRNAポリメラーゼ攻撃抗生物質からなる群より選択される、上記の(9)に記載の方法。
(14)上記抗生物質が、ストレプトマイシン、ジェネティシン、ゲンタマイシン、およびリファンピシンからなる群より選択される、上記の(9)に記載の方法。
(15)上記二次代謝物が、抗生物質、酵素、および生理学的に活性な物質からなる群より選択される、上記の(9)に記載の方法。
(16)その本来の株と比較して二次代謝物の生産性の増大を有する微生物であって、上記の(1)または(2)に記載の方法によって生成される、微生物
(17)上記微生物が細菌である、上記の(16)に記載の微生物。
(18)上記微生物が、Streptomyces、Bacillus属、およびPseudomonas属からなる群より選択される属に属する、上記の(16)に記載の微生物。
(19)上記微生物が、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces antibioticus、Streptomyces chattanoogensis、Bacillus subtilis、Bacillus cereus、およびPseudomonas pyrrociniaからなる群より選択される、(16)に記載の微生物。
(20)ストレプトマイシン以外の単一の抗生物質に対する耐性を微生物に付与することによって、この微生物における二次代謝物の生産性を増大するための方法。
本発明の別の局面として、単一または複数の薬物耐性変異を導入することによって微生物に他の抗生物質生合成を導入するための方法、および新しい抗生物質を見出すための新しいアプローチを提供するための方法が提供される。
〔図面の簡単な説明〕
本発明は、以下の図面を参考にして例示される:
図1は、組み合わせた薬物耐性変異を構築するためのストラテジーを示すグラフである。3種類の単一の変異、および二重変異、および1種類の3重変異を、示したとおり構築した。
図2は、Stereptomyces coelicolorの野生型および変異株における、空中の菌糸およびアクチノロージンを生成する能力を示す写真である。R4およびR3のアガープレートに胞子を接種して、30℃で6日間インキュベートした。
図3は、リファンピシン耐性変異におけるRNAポリメラーゼのβサブユニットにおけるアミノ酸変更を示すグラフである。クラスターIおよびクラスターIIは、以前に公知の耐性決定領域を表す。番号付けは、オープンリーディングフレームの出発アミノ酸(Met)から始まる。変異位置は、矢印および数で示され、そして単一の大文字が、本研究で見出された変更されたアミノ酸を示す。影付きの部分は、本発明者らの研究において新しく発見された置換を示す。
図4は、培地R3(□)とR4(黒四角)との間のアクチノロージン産生の比較を示すグラフである。アクチノロージンは、インキュベーションの6日後に決定した。
図5は、培地R3およびR4におけるアクチノロージン産生を示すグラフである。記号:黒四角、1147(野生型);□、S−1(str);●、SG−1(Str−gen);○、SGR−1(str−gen−rif)。
図6は、アクチノロージンの産生に対する、酵母抽出液、カザミノ酸、およびKHPOの効果を示すグラフである。種々の濃度の酵母抽出液、カザミノ酸、またはKHPOを補充したR4培地中で6日間、株を増殖した。記号:黒四角、1147(野生型);□、S−1(str);●、SG−1(Str−gen);○、SGR−1(str−gen−rif)。
図7は、組み合わせた耐性変異におけるアクチノロージンの生産性の増大を示すグラフである。GYM、R3、またはR4の液体培地中で、7日間培養物を増殖させた。株S−1,SG−1、およびSGR−1を、それぞれ単一変異、二重変異、および三重変異として用いた。
図8は、Streptomyces coelicolorによって産生されたアクチノロージンの化学構造を示すグラフである。
図9は、薬物耐性変異を導入することによって、特定のStreptomycesの株番号618824の変異において生成された、可能性のある新しい抗菌剤を示す写真である。
図10は、耐性を付与するために用いた4つの抗生物質(ゲンタマイシン、ジェネティシン、ストレプトマイシン、およびリファンピシンを含む)の構造を示すグラフである。
本発明において用いられる微生物は、その微生物を2つ以上の抗生物質に対して耐性であるように作製することによって、その二次代謝物の生産性が増大され得る限りは、特に限定されない。農業上、および/または医学上有用な抗生物質、酵素、および生物学的に活性な物質を生成する土壌微生物を使用することが好ましい。好ましいものの1つは、細菌である。より好ましいものは放線菌である。放線菌に属するものの例は、Streptomyces属、Bacillus属、Pseudomonas属などとして例証され得る。そして最も好ましいものは、Streptomyces属である。細菌の特定の非限定的な例示の例としては、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces antibioticus、Streptomyces chattanoogensis、Bacillus subtilis、Bacillus cereus、およびPseudomonas pyrrociniaが挙げられる。
この微生物は、公知の方法によって自然から単離され得るか、またはATCCのような培養物コレクションから利用可能である。この微生物は、野生株、変異株、細胞融合株、形質導入株、または組み換えDNA技術によって構築された組み換え株のうちの任意の株であってもよく、そして農業、および/または医学上用いられる抗生物質、酵素、生物学的に活性な物質のための手順として発酵工学においてすでに用いられている任意の微生物であってもよい。
この二次代謝物は、その微生物を1つ以上の抗生物質に対して耐性であるように作製することによって、その二次代謝物の生産性が増大され得る限りは、特に限定されない。好ましい二次代謝物としては、農業上、および/または医学上有用な抗生物質(例えば:Streptomyces antibioticus 3720由来のアクチノマイシン、Streptomyces chattanoogensis ISP5002由来のフレデリカマイシン(fredericamycin)、Bacillus cereus 2045由来のFR900493、およびPseudomonas pyrrocinia 2327由来のpyrrolnitrinなど)、酵素(例えば:Bacillus種由来のプロテアーゼ、Bacillus種由来のアミラーゼ、Streptomyces lavendulae由来のアシラーゼ、Micrococcus flavus由来のアデノシンデアミナーゼ、およびStreptomyces punipalus由来のデメチラーゼ、など)、ならびに生物学的に活性な物質(例えば:Streptomyces tsukubaensis由来のFK506、Streptomyces phaeofaciens No.7739由来のWS7739、およびStreptomyces willmorei No.1279由来のWS1279、など)が挙げられる。
この微生物に変異を導入するために本発明において用いられる抗生物質は、その抗生物質に対する耐性が付与される微生物が二次代謝物を産生し得る限りは、特に限定されない。好ましい抗生物質としては、リボソーム攻撃抗生物質と呼ばれる抗生物質が挙げられる。このリボソーム攻撃抗生物質としては、リボソームタンパク質攻撃抗生物質(例えば、リボソームS12タンパク質攻撃抗生物質)、およびリボソームRNA攻撃抗生物質、およびRNAポリメラーゼ攻撃抗生物質が挙げられる。
微生物における二次代謝物の生産性を増大するためには、2つ以上の抗生物質に対する耐性を微生物に対して付与することが好ましい。特に、微生物に対して、2または3の抗生物質に対する耐性が、より好ましい。そして最も好ましいものは、微生物に対する、3つの抗生物質に対する耐性である。
耐性を付与するための抗生物質の好ましい組み合わせは、(1)2つの異なるアミノグリコシド抗生物質、(2)1つのアミノグリコシド抗生物質および1つのアンサマイシン抗生物質、および(3)2つの異なるアミノグリコシド抗生物質、および1つのアンサマイシン抗生物質である。
抗生物質の特定の非限定的な例としては、アミノグリコシド系抗生物質(例えば、ストレプトマイシン、ジェネティシン、およびゲンタマイシン)、ならびにアンサマイシン系抗生物質(例えば、リファンピシン)が挙げられる。
本来の微生物から抗生物質耐性の変異微生物を得るための方法は、特に限定されていない。好ましくは、本来の微生物は、抗生物質を含有する培地中で培養され、そして抗生物質耐性の自然発生変異体は、この抗生物質上で増殖し得るコロニーを単離することによって得られ得る。あるいは、微生物は、通常の変異処理(例えば紫外線照射、またはN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)もしくは亜硝酸を用いる化学処理)に供されてもよく、そして抗生物質耐性変異体は、抗生物質上で増殖し得るコロニーを単離することによって得られ得る。この工程において、培地中の抗生物質の濃度は、好ましくは、本来の微生物のMICより高くなるように制御される。
好ましくは、抗生物質の濃度は、本来の微生物のMIC(最小阻止濃度)よりも2倍以上、より好ましくは5倍以上、最も好ましくは10倍以上高い。例えば、抗生物質としてストレプトマイシンを適合させる場合、その好ましい濃度は、本来の微生物に対するMICよりも5〜100倍高い。抗生物質としてリファンピシンを適合させる場合、その好ましい濃度は、本来の微生物に対するMICよりも5倍〜40倍高い。そして、抗生物質としてゲンタマイシンを適合させる場合、その好ましい濃度は、本来の微生物に対するMICよりも2倍高い。
この工程は、2つ以上の抗生物質に対する耐性である、マルチ(2つ以上)耐性微生物を得るためにさらに繰り返され得る。
次いで、意図される二次代謝物を増大した量で産生し得る変異体を、適切な方法で選択する。例えば、分析方法(例えば、TLC、HPLC(DAD)、LC−MS、光学密度など)、生物学的アッセイ方法(例えば、アシラーゼ、デメチラーゼ、デアミナーゼなどのような酵素の活性をアッセイすること;抗菌活性、抗真菌活性、抗癌活性などのような生物学的に活性な物質の活性をアッセイすること)などによってこの変異体は選択され得る。例えば、アクチノロージンの量は、上清の633nmでの光学密度を測定することによって決定される。
マルチ耐性微生物が用いられる場合、二次代謝物の生産性が増大している株を選択する工程は、このマルチ耐性微生物を得た後か、またはこの変異を導入する少なくとも1つの工程の後に、実行され得る。
組み換えDNA技術を用いて、目的の二次代謝物の生産性が改善されている株は、この二次代謝物の生合成のための遺伝子を含む組み換えプラスミドを用いて宿主を形質転換することによって、得られ得る。
上記の工程において、微生物を培養することは、一般に用いられる培養方法を利用することによって実行され得る。
この培地は、それが、適切な量の必須の炭素源、窒素源、無機物質、アミノ酸、ビタミン、および/または微量の栄養物質を含んでいる限り、合成培地、天然の培地のいずれであってもよい。それらは、種々の文献(例えば、Hosoya,Y.ら、Antimicrob.Agents Chemother.(1998)42:2041−2047;Kieser,T.ら、Practical Streptomyces Genetics(2000):406−415;およびATCC Media Handbookの細菌に関して列挙したメディア用情報(Media information listed for bacteria))に示される。
炭素源の例としては、炭水化物(例えば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース、マンノース、グリセロール、デンプン、デンプン加水分解物および糖蜜(molasses)、ポリアルコールおよび種々の有機酸(例えば、ピルビン酸、フマル酸、乳酸、および酢酸)が挙げられる。
窒素源の例としては、アンモニアまたは種々の無機アンモニウム塩および有機アンモニウム塩(例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、および酢酸アンモニウム)、尿素、および他の窒素含有物質、および窒素含有有機物質(例えば、ペプトン、NZ−アミン、肉エキス(meat extract)、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、ならびに魚肉、またはその消化産物が挙げられる。
無機物の例としては、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、および炭酸カルシウムが挙げられる。
アミノ酸およびビタミンは、必要に応じて、この培地に添加され得る。
この微生物は、好気性条件(例えば、振盪培養、または曝気撹拌培養)のもとで培養され得る。概して、この培養は、好ましくは20〜40℃の温度で実行される。ほぼ中性のレベルでこの培地のpHを維持することが所望される。この培養は、1〜7日の間隔から一般に実行される。
微生物、および/または培養培地において形成され、かつ蓄積された所望の二次代謝物は、例えば、以下の方法によって回収され得る。培養の完了後に細胞を取り出すか、また は細胞を破壊して、得られた混合物を遠心分離して破壊された細胞を取り出す。次いで、所望の二次代謝物を回収するために適切な公知の方法(例えば、濃縮結晶化法(concentration crystallization method)、活性炭処理法、および/またはイオン交換樹脂法)によって、所望の代謝物を回収する。
本発明はさらに、例示的な実施例としてStreptomyces株を採取する工程について記載しているが、本発明は、それに限定されると解釈されるべきではない。
Streptomyces属に属する株を、本発明の微生物の例として以下に説明する。本発明の微生物は、以下の2つの群に分割され得る:野生型株、ならびに通常は抗生物質を産生しない、土壌から単離された、Streptomyces coelicolorおよび未同定のStreptomyces種の薬物耐性変異体。ゲンタマイシン、ジェネティシン、ストレプトマイシン、およびリファンピシンと命名された4種の抗生物質を、薬物の例として以下に説明する。
Streptomyces coelicolorは、抗生物質産生、および他の過程を研究するための優れたモデル株である;これは、遺伝的に、より集中して研究されたStreptomyces種であり、そして4つの化学的に異なる抗生物質を産生し、その生合成の遺伝子は、単離されている:青色着色ポリケチドアクチノロージン(blue−pigmented polyketide actinorhodin)、ウンデシルプロジギオシン(undecylprodigiosin)、メチレノマイシン、およびカルシウム依存性抗生物質。これらの中でも、アクチノロージンは、代表的な二次代謝物であり、典型的なポリケチド生合成経路を保有する。
アクチノロージンの特徴:ジオキサンからの細い赤い針状物、分解270℃。最大吸収(ジオキサン):560nm、523nm。ピペリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、フェノールに可溶性;アルコール、酢酸、アセトンにわずかに可溶性。酸性水溶液に事実上、不溶性;アルカリ水溶液に溶けて、明青色を呈する。
薬物の特徴:
(ゲンタマイシン:)
構成:この抗生物質複合体は以下の、3つの成分からなる:ゲンタマイシンC、ゲンタマイシンC、およびゲンタマイシンC1a。図10に示すとおり、それらは類似の構造を有する。
作用機序:リボソーム16S RNA、または他のリボソームタンパク質(L6タンパク質、または他の未知のタンパク質)の上で作用し、リボソームにおけるタンパク質合成の阻害を生じる。
クラス:アミノグリコシド抗生物質に属する。
(ジェネティシン:)
構成:単一の成分、およびその構造は、図10に示されるとおりである。
作用機序:16S リボソーム RNA、または未知のタンパク質上で作用することによって、タンパク質合成を阻害する。
クラス:アミノグリコシド抗生物質に属する。
(ストレプトマイシン:)
構成:単一の成分、および構造は、図10に示されるとおりであり、ここで、ゲンタマイシンおよびジェネティシンの成分および構造に大きな相違が存在する。
作用機序:リボソーム S12タンパク質、および/または16S RNA上で作用することによって、タンパク質合成を阻害する。
クラス:アミノグリコシド抗生物質に属する。
(リファンピシン:)
構成:単一の成分、および構造は、図10に示されるとおりであり。
作用機序:RNAポリメラーゼのβサブユニット上で作用することによって、RNA合成を阻害した。
クラス:アンサマイシン抗生物質に属する。
本発明の好ましい実施形態の例として、Streptomyces coelicolorにおけるアクチノロージン生産性は、ストレプトマイシン耐性、ゲンタマイシン耐性、またはリファンピシン耐性の単離物のなかで、各々の抗生物質耐性変異を、5〜10%の高頻度で、その株に導入することによって増大され得る。ほとんどの変異体は、安定であり、そして野生型株と通常同様に、空中の菌糸体を増殖かつ形成し得る。さらに、別の抗生物質耐性変異を単一の変異体に導入することによって、アクチノロージン生産性はさらに、1.8〜2.2倍に増強され得る。当然ながら、増大のレベルは、変異体の間で異なり得る。結局、第三の変異が二重変異に導入されて、これが三重変異体をもたらし得る。次いで、三重変異体におけるアクチノロージンの過剰産生を試験する。これらの抗生物質は、異なる活動位置を保有し、それによってそれらの機能は、相加的であり、かつ図2、4、5、および7に示されるように、抗生物質生産体の連続的な改善のために一緒に組み合わせられ得る。変異性分析によって、ほとんどのリファンピシン耐性変異体が、rpoB遺伝子(RNAポリメラーゼのβサブユニットをコードし、リファンピシンに対する高レベルの耐性をもたらす)内に点変異を生じたことが示された;いくつかのストレプトマイシン耐性変異体(ストレプトマイシンに対する高レベル耐性を有する)は、リボソームS12タンパク質をコードするrpsL遺伝子において点変異を示したが、低レベル耐性の変異体についてはこの遺伝子に変異は示されなかった;ゲンタマイシン耐性変異体またはジェネティシン耐性変異体の全てが、rpsL遺伝子に変異を示さず、そしてそれらの変異はおそらく、未知の遺伝子に存在する。いくつかの変異位置はまだ決定されていないが、それらの変異は、特定の遺伝子に存在するに違いない。なぜなら本発明において用いられる抗生物質は、リボソームにおける特定の標的上で作用することが公知であるからである。
ランダム変異導入法およびランダムセレクション(無作為抽出)が、アプローチのクラス、または非組み換え株改良(改善)手順に適用される。改良された変異体は通常、変異した生物体の大集団をスクリーニングすることによって同定される。なぜなら、変異体表現型は、認識することが容易ではないかもしれず、所望の変異は、極めて低頻度で生じ得るからである。このアプローチは、簡便かつ信頼できるという利点を有するが、ランダムスクリーニングは、時間浪費的でありかつ費用がかさむ。
さらに、変異誘発物質を用いるランダム変異スクリーニング法(random mutation screening)は、特定の標的を保有せず、そして比較的大きい不確実性を示す。対照的に、本発明において記載される方法は、スクリーニングの因子として、タンパク質または核酸の合成を阻害するいくつかの抗生物質を使用する。このような抗生物質は、放射線、化学物質(塩基類似体、脱アミノ剤、アルキル化剤、または挿入剤など)、および生物学的因子(ファージ、プラスミド、またはDNAトランスポゾンなど)のような伝統的な変異誘発物質とは完全に区別可能である。さらに、本発明において記載された方法は、所望の変異を高頻度で生じ、それによってポジティブな変異体の選択は、かなりの時間も労力も必要としない。
本発明において得られる多剤耐性の微生物は、目的である、農業上、および/または医学的に有用な抗生物質、酵素、ならびに生物学的に活性な物質をコードする外来遺伝子を発現するための異種宿主として用いられ得る。
変異による微生物の操作に加えて、遺伝子組み換えの技術によって、株を改良するための別の合理的な方法が提供される。この方法を用いて、遺伝子量(例えば)を増大すること、または調節機構を変更することによって、生合成経路の律速段階を解放し得る。明らかに、これには、Streptomyces coelicolor、およびE.coliなどの、抗生物質産生の生化学および遺伝学についてのかなりの知識を必要とする。しかし、最も新しい抗生物質生産体は、ほとんどの知識を欠いており、そのためこの方法は、ほとんどの株には適用できない。さらに、この方法は、費用がかさみ、かつ複雑である。対照的に、本発明において記載された方法は、株の生化学および遺伝学についての知識はほとんど必要とせず、そして簡便かつ費用がかさまない。この新しい方法は、Streptomycesまたは他の細菌を含むほとんどの微生物、特に自然界から単離された野生型株に対して用いられ得る。
株の生産性を改善することに加えて、本発明において記載された方法は、薬物耐性変異を導入することによって、特定のサイレントな抗生物質生合成遺伝子を活性化するために用いられ得る。本発明者らは、土壌から多数のStreptomyces種(これは、抗菌活性を示さない)を単離し、次いで、抗菌活性を生じる能力を有する抗生物質耐性変異体を選択した。本発明者らは、土壌から単離された約50%の株が、図9および表3に示されるように、抗生物質を産生するように活性化され得ることを見出した。ところで、変異体における抗生物質合成は、図9に示されるとおり、培地依存性である。従って、抗菌剤の生産性を試験するためには、いくつかの異なる種類の培地を使用することが重要である。
本発明の好ましい実施形態の例を、本明細書中において以下に記載する。本発明は、これらの実施例に限定されないことを理解すべきである。
0.4%のグルコース、0.4%の酵母エキス、1%の麦芽エキス、0.1%のペプトン(NZ−Amine,Type A)、0.2%のNaCl、および2%のアガー(アガーの添加前に、pHを7.3に調整する)を含有するGYMアガー上に、Streptomyces coelicolor野生型株の胞子ストックを塗布した。この培地は、通常の方法(121℃、15分)で滅菌した。次いで、このアガープレートを、30℃で10〜14日間インキュベートして、胞子形成をさせた。滅菌蒸留水(5ml)を、各々のプレートに添加して、その表面を穏やかにこすり取って胞子をはがした。この懸濁物を遠心分離によって回収して、蒸留水で2回洗浄した。接種のための使用の前に、この胞子を、超音波槽中で、10分間、分散させた。胞子の濃度を1mlあたり約2×10胞子に調整した。
S.coelicolorの自然発生的なストレプトマイシン耐性変異体、ゲンタマイシン耐性変異体、またはリファンピシン耐性変異体を、コロニーとして得た。このコロニーは、それぞれ、1mlあたり5μgのストレプトマイシン、または1mlあたり1.0μgのゲンタマイシン、または1mlあたり200μgのリファンピシンを含有する、GYMアガー(組成は、上記のGYMアガーと同じ)上に胞子(または細胞)を塗布した後、30℃で7日内、増殖した(親株の増殖は、1mlあたり1μgのストレプトマイシン、1mlあたり0.1μgのゲンタマイシン、または1mlあたり10μgのリファンピシンを用いて完全に阻害された)。スクリーニングプレート上で増殖した単一のコロニーを拾い上げて、1%のグルコース、0.1%の酵母エキス、0.001%のカザミノ酸、0.3%のプロリン、1%のMgCl・6HO、0.4%のCaCl・2HO、0.002%のKSO、0.56%のTES[N−Tris(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸]、0.2%の微量元素溶液(R2YE培地について記載されたとおり)、および2%のアガー(アガー添加の前に、pH7.2に調整した)を含有するR4アガーに接種した。このR4プレートを、30℃で6日間インキュベートし、そして産生された青色素アクチノロージン(blue pigment actinorhodin)の量を、野生型株および変異体の間で比較し、そして変異体の中で過剰生産体(over−producer)を選択した。次いで、アクチノロージンを過剰産生する変異体を、30℃、350rpmのオービタルシェイカー上の、5mlの培地を含有する25mlの試験管中のR4液体培地(組成は、R4アガーと同じだがアガーを含まない)に接種した。6日間のインキュベーション後、1mlの培養サンプルを採取して、pHを8.0に調節した。1100gで5分間の遠心分離後、上清の光学密度の633nmでの測定によって、上清中のアクチノロージン産生をアッセイした。検出された最高の生産性は、ゲンタマイシン耐性変異体について1.6倍、ストレプトマイシン耐性変異体について1.8倍、そしてリファンピシン耐性変異体について3.0倍に達した。このような高い生産体に関する頻度は、それぞれ5%、6%、および10%であった(表1および図7を参照のこと)。
以下に記載のような手順によって、この変異体の変異性分析を実行した。テンプレートとして変異ゲノムDNAを用い、そしてS.lividansの配列(DDBJ登録番号:D83746)の配列に基づいて設計した合成オリゴヌクレオチドプライマーP1(フォワード:5’−ATTCGGCACACAGAAAC)、およびP2(リバース:5’−AGAGGAGAACCGTAGAC)を用いるPCRによって、Str耐性変異体のrpsL遺伝子フラグメントを得た。製造業者の指示に従って、かつTaqポリメラーゼ(Takara Ex Taq)を用いて、PCRを実施した。Perkin−Elmer Cetusサーマルサイクラーを用い、条件は96℃、5分のインキュベーション、続いて、96℃、0.3分間、55℃、0.2分間、72℃、0.5分間の30サイクル、最後に72℃10分間であった。Bigdye Terminator Cycle Sequencingキット(Perkin−Elmer Applied Biosystems,Foster City,CA,U.S.A)を用いて、ジデオキシ鎖末端法によって、PCR産物を直接配列決定した。GENETIXプログラム(Software Development Co.,Tokyo,Japan)を用いて、配列データを分析した。
テンプレートとして、変異ゲノムDNAを用い、そしてS.coelicolor M145の配列に基づいて設計した合成オリゴヌクレオチドプライマーP3(フォワード:5’−GGCCGCTACAAGGTGAACAAGAAG)、およびP4(リバース:5’−CGATGACGAAGCGGTCCTCC)を用いるPCRによって、Rif耐性変異体の部分的なrpoB遺伝子フラグメントを得た。PCR法およびDNA配列決定は、rpsL遺伝子におけるものと同じである。3つのゲンタマイシン耐性変異体および3つのストレプトマイシン耐性変異体のrpsL遺伝子を配列決定し、そしてStreptomyces coelicolor野生型株のrpsL遺伝子の配列と比較した。3つのリファンピシン耐性変異体の部分的rpoB遺伝子を配列決定して、Streptomyces coelicolor野生型株のrpoB遺伝子の配列と比較した。3つのリファンピシン耐性変異体は、rpoB遺伝子のこの領域において点変異を示した;ストレプトマイシン耐性変異体の1つだけがrpsL遺伝子内に点変異を保有した;全てのゲンタマイシン耐性変異体が、rpsL遺伝子における変異を示さなかった(表2を参照のこと)。
株S−1(ストレプトマイシン耐性変異体)の胞子溶液を、実施例1において用いたのと同じ手順によって調製した。
1mlあたり2.5μgのジェネティシン、または1mlあたり2.5μgのゲンタマイシン、または1mlあたり200μgのリファンピシンを含有するGYMアガー上で増殖するコロニーとして、S−1の自然発生的なジェネティシン耐性変異体、ゲンタマイシン耐性変異体、またはリファンピシン耐性変異体を得た。(S−1株の増殖は、1mlあたり0.5μgのジェネティシン、1mlあたり0.5μgのゲンタマイシン、または1mlあたり10μgのリファンピシンを用いて完全に阻害された)。R4アガープレートおよびR4液体培地を用いて、変異体のアクチノロージン生産性を試験した。
検出された最高の生産性は、ジェネティシン耐性変異体について1.7倍、ゲンタマイシン耐性変異体について2.2倍、そしてリファンピシン耐性変異体について2.5倍に達した。これらの高い生産体の頻度は、それぞれ13%、14%、および18%であった(表1および図7を参照のこと)。実施例1に記載の手順によって、この変異体の変異性分析を実行した。ここで得られた3つの抗生物質耐性変異体の全てが、S−1由来のrpsL遺伝子において変異を保持したが、rpsL遺伝子ではさらなる変異は見出されなかった。7つのリファンピシン耐性変異体が、rpoB遺伝子において点変異を生じた(表2を参照のこと)。
SG−1株およびSG−2株(ゲンタマイシン耐性かつストレプトマイシン耐性の二重変異体)の胞子溶液を、実施例1において用いたのと同じ手順によって調製した。
SG−1株およびSG−2株の自然発生リファンピシン耐性変異体を、1mlあたり200μgのリファンピシン(SG−1株およびSG−2株の増殖は、1mlあたり10μgのリファンピシンを用いて完全に阻害された)を含有するGYMアガー上で、30℃で7日間、増殖したコロニーとして得た。
R4アガープレートおよびR4液体培地を用いて、変異体のアクチノロージン生産性を試験した。
検出した最高の生産性は、SG−1株のリファンピシン耐性変異体については3.4倍に、そしてSG−2株のリファンピシン耐性変異体については3.6倍に達した。このような高生産体の頻度は、それぞれ10%および15%であった(表1および図7を参照のこと)。実施例1に記載のとおりの手順によって、変異性分析を実行した。5つのリファンピシン耐性変異体がrpoB遺伝子に点変異を有することが見出されたが、1つの変異体は、この領域に変異を有さなかった(表2を参照のこと)。
Figure 0004419165
a、d:5mlのR4培地を含有する25mlの試験管を用いて、30℃での培養の6日後に、上清のODを633nmで決定した。全ての測定を三連で行い、そして平均値を示した。
b:GYMアガー上でのインキュベーションの2日後に決定した。
c:出発株よりも抗生物質を多く産生する変異体。カッコ内の数は、以下である:抗生物質をより多く産生する変異体の数/試験した変異体の数。
Figure 0004419165
a、b:番号付けは、オープンリーディングフレームの開始コドン(GTGまたはATG)から開始する。
c.GYMアガー上での培養の4日後に決定した。
d.STR、GEN、RIF、およびGNEはそれぞれ、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、リファンピシン、およびジェネティシンを表す。
e.−、野生型rpsL遺伝子。
f.rpsL遺伝子またはrpoB遺伝子内では、変異体は検出されなかった。
アクチノロージン生合成の時間経過を、Streptomyces coelicolorの野生型株、S−1(ストレプトマイシン耐性変異体)、SG−1(ゲンタマイシンかつストレプトマイシン耐性の二重変異体)、およびSGR−1(ゲンタマイシン耐性、かつストレプトマイシン耐性、かつリファンピシン耐性の三重変異体)を用いて、実行した。150mlのR4培地またはR3培地を含有する500mlの容積のエーレンマイヤーフラスコに、胞子溶液を接種し、次いで、200rpmのオービタルシェーカー上で、30℃で、示した時間の間、インキュベートした。R4液体培地の組成は、実施例1で用いたものと同じであった。このR3液体培地は、R4と同じであったが、増大した量(0.5%)の酵母エキス、および追加のKHPO(0.005%)を含んだ。R4培地については、インキュベーションの24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間、または168時間(R3培地については、インキュベーションの36時間、60時間、84時間、108時間、132時間、156時間、180時間)において、1mlの培養サンプルを採取して、pHを8.0に調整した。1100gで5分間の遠心分離後、上清の光学密度の633nmでの測定によって、アクチノロージン産生をアッセイした。これらの結果は図5に示すとおりであって、これらの単一の変異、二重の変異、および三重の変異は、アクチノロージン生合成において、階層的順序で、著しい増大を示した。
実施例4に記載のような株および手順を用いることによって、アクチノロージン産生に対する栄養源の効果を検討した。それぞれ異なる量の酵母エキス、カザミノ酸、またはKHPOを補充したR4液体培地を、基本的な培地として用いた。アクチノロージンアッセイは、実施例4に記載のものと同じであった。図6に示されるように、酵母エキスの補充によって、アクチノロージン生産性の重大な障害が生じた。この結果は、三重変異体では、はっきり見られなかった。酵母エキスとは異なり、カザミノ酸は、単一変異、二重変異、または三重変異におけるアクチノロージン産生の増強には有効であったが、野生型株には有効でなく、このことはこれらの薬物耐性変異体の有効性を実証する。KHPOは、アクチノロージン生産性には実質的には影響を有さなかった。
実施例1に記載のように胞子溶液を調製するため、土壌から単離した未同定のStreptomycesを、GYMアガーに接種した。ストレプトマイシン耐性変異体、ゲンタマイシン耐性変異体、またはリファンピシン耐性変異体のスクリーニングは、実施例2に記載のとおりであった。得られた変異体を、GYMアガー、R4アガー、およびSYMアガーに接種し、そして30℃で6日間インキュベートした。GYMアガーおよびR4アガーの組成は、実施例1に記載したのと同じであった。SYMアガーは、1%の可溶性デンプン、0.2%の酵母エキス、0.5%のグルコース、および2%のアガー(アガーの添加前に、pHを7.3に調整)を含んだ。
アガープラグ方法を用いて、試験生物体(E.coli K12、S.aureus 209P、B.substilis 6633、またはCandida albicans)の増殖阻害の程度(阻害領域の直径)を測定することによって、変異体における抗生物質の生産性を検出した。
スクリーニングの結果を、図9および表3に示す。
Figure 0004419165
Bacillus cereusのNo.2045のゲンタマイシン耐性変異体、およびリファンピシン耐性かつゲンタマイシン耐性の変異体を、実施例1、2、または3の様式と同様の様式に従って生成した。これらの変異体を、ブイヨン培地中で10時間、予備培養した。(1リットルあたり)20gのポリペプトン、20gのコーンスティープリカー、および5gのNaClからなる5mlの産生培地(NaOHでpH7.5に調整した)中に、細胞(0.1ml)を、2日間30℃で接種した。この結果を表4に示す。
Figure 0004419165
*1.genは、ゲンタマイシンに対する耐性を示し、gen-rifは、ゲンタマイシンかつリファンピシンに対する耐性を示す。
*2.GENは、ゲンタマイシンを示し、そしてRIFは、リファンピシンを示す。
*3.WB2045は、Bacillus cereusのNo.2045(=FERM BP−1791)(USP4,950,605)によって産生される、抗菌活性を有する物質である。
*4.1.7×NG培地[Bacillus subtilisによる抗生物質産生のために開発された培地であって、(1リットルあたり)17gの栄養ブロス(Difco)、17gのグルコース、3.4gのNaCl、8.5mgのCuSO・5HO、12.75mgのFeSO・7HO、6.12mgのMnSO・5HO、25.5mgのCaCl・HO、および15.3mgのZnSO・7HOを含んだ(NaOHを用いてpH7.2に調整した)]を用いるアガープレート上の従来のペーパーディスク拡散アッセイ(Toyo Roshi;厚さ9mmφ)によって、30℃で48時間、Bacillus subtilis 6633株に対するWB2045の抗菌活性を決定した。
Streptomyces lividans 66のリファンピシン耐性変異体、およびストレプトマイシン耐性かつリファンピシン耐性変異体を、実施例1、2、または3の様式と同様の様式によって生成し、そしてアクチノロージン産生を評価した。その結果を表5に示す。
Figure 0004419165
*1.rif、またはrif-strは、リファンピシンに対する耐性、またはリファンピシンかつストレプトマイシンに対する耐性;RIF、リファンピシン;STR、ストレプトマイシン。
*2.30℃で5日間の培養後、R4培地における液体培養の上清の633nmでのOD値をアッセイすることによって、アクチノロージン(Act)生産を決定した。
本発明は、詳細に、かつその特定の実施形態を参照して記載されているが、その趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更および改変がなされ得ることが当業者には明白である。
本出願は、2001年3月30日出願の米国仮特許出願第60/279,665号(その内容全体が参考として本明細書に援用されている)に基づく。
本発明は、微生物による二次代謝物の生産性を増大するための方法であって、労力を削減し、時間を削減し、高効率で、かつ半推論的な方法で、そして例えば、抗生物質の生化学および遺伝学のさらなる知識なしに、その株に適用可能である方法、を提供する。
組み合わせた薬物耐性変異を構築するためのストラテジーを示すグラフである。 Stereptomyces coelicolorの野生型および変異株における、空中の菌糸およびアクチノロージンを生成する能力を示す写真である。 リファンピシン耐性変異におけるRNAポリメラーゼのβサブユニットにおけるアミノ酸変更を示すグラフである。 培地R3(□)とR4(黒四角)との間のアクチノロージン産生の比較を示すグラフである。 培地R3およびR4におけるアクチノロージン産生を示すグラフである。 アクチノロージンの産生に対する、酵母抽出液、カザミノ酸、およびKHPOの効果を示すグラフである。 組み合わせた耐性変異におけるアクチノロージンの生産性の増大を示すグラフである。 Streptomyces coelicolorによって産生されたアクチノロージンの化学構造を示すグラフである。 薬物耐性変異を導入することによって、特定のStreptomycesの株番号618824の変異において生成された、可能性のある新しい抗菌剤を示す写真である。 耐性を付与するために用いた4つの抗生物質(ゲンタマイシン、ジェネティシン、ストレプトマイシン、およびリファンピシンを含む)の構造を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 生理活性物質および抗生物質からなる群より選択される二次代謝物、または、プロテアーゼ、アミラーゼ、アシラーゼ、アデノシンデアミナーゼおよびデメチラーゼからなる群より選択される酵素の生産性が増大したストレプトマイセス(Streptomyces)属、バシラス(Bacillus)属またはシュードモナス(Pseudomonas)属に属する細菌を得る方法であって、該方法は、以下の工程:
    リファンピシン、ゲンタマイシンおよびジェネティシンから選択される少なくとも1種とストレプトマイシンとを含有する培地中でストレプトマイセス(Streptomyces)属、バシラス(Bacillus)属またはシュードモナス(Pseudomonas)属に属する細菌を培養することによって、リファンピシン、ゲンタマイシンおよびジェネティシンから選択される少なくとも1種とストレプトマイシンとの両方に対する耐性を付与する工程であって、ここで、該培地中の各抗生物質の濃度は、該細菌に対する各抗生物質の最小阻止濃度よりも高い、工程;および
    該培地中で増殖する該細菌を単離する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記ストレプトマイセス(Streptomyces)属が、ストレプトマイセス・セリカラー(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、ストレプトマイセス・アンチバイオティカス(Streptomyces antibioticus)またはストレプトマイセス・チャタノジェネシス(Streptomyces chattanoogensis)である請求項1に記載の方法
  3. 前記バシラス(Bacillus)属が、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)またはバシラス・セレウス(Bacillus cereus)である請求項1に記載の方法
  4. 前記シュードモナス(Pseudomonas)属が、シュードモナス・ピロシニア(Pseudomonas pyrrocinia)である請求項1に記載の方法
  5. 生理活性物質および抗生物質からなる群より選択される二次代謝物、または、プロテアーゼ、アミラーゼ、アシラーゼ、アデノシンデアミナーゼおよびデメチラーゼからなる群より選択される酵素を生成するための方法であって、以下の工程:
    請求項1〜のいずれか1項に記載の方法でストレプトマイセス(Streptomyces)属、バシラス(Bacillus)属またはシュードモナス(Pseudomonas)属に属する細菌得て、該細菌を培養する工程、
    生理活性物質および抗生物質からなる群より選択される二次代謝物、または、プロテアーゼ、アミラーゼ、アシラーゼ、アデノシンデアミナーゼおよびデメチラーゼからなる群より選択される酵素を形成し、かつ蓄積する工程、ならびに
    それから該生理活性物質および抗生物質からなる群より選択される二次代謝物、または、プロテアーゼ、アミラーゼ、アシラーゼ、アデノシンデアミナーゼおよびデメチラーゼからなる群より選択される酵素を回収する工程、
    を包含する、方法。
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