JP4416685B2 - 跳ね上げ門扉 - Google Patents

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Description

本発明は、跳ね上げ門扉に関し、詳しくは、支柱と、この支柱に基端側が軸支されて上下に回動自在に設けられたアームと、このアームの先端側に支持された扉体とを備えた跳ね上げ門扉に関する。
支柱に回動自在に支持されたアームと、このアームの先端に支持された扉体とを備えた跳ね上げ門扉において、扉体やアームの重量によってアームの回動軸に作用する作用トルクを相殺して開閉操作の操作力を軽減するために、作用トルクと逆向きの支持トルクを発生させるばねを用いた跳ね上げ門扉が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
ここで、作用トルクは、扉体やアーム等の回動部分全体の重量と、その重心位置から回動軸までの水平距離(作用距離)との積であるが、作用距離がアームの回動に伴って変化するために作用トルクも一定とならない。このため、作用トルクに支持トルクを合致させることによって、回動範囲全域において適正な操作力で操作可能にすることが重要である。
そのため、特許文献1に記載された跳ね上げ門扉は、2つのばねを用いてこれらのばねをバランスさせることで、2つのばねによって発生する支持トルクを作用トルクに合致させるように構成されている。
一方、特許文献2に記載の跳ね上げ門扉では、1つのばね(ガススプリング)を用いて支持トルクと作用トルクとを合致させるような構成が採用されており、具体的には、回動軸から延びたレバーの先端部に長孔を形成し、この長孔に案内されるピンにばねを連結するとともに、このピンを所定の移動軌跡に沿って案内するような構成となっている。つまり、アームの回動に伴ってレバーが回動するとともに、ばねに連結されたピンが長孔に沿って移動することで、ばねの付勢力作用位置と回動軸との作用距離が変動するように構成されている。従って、レバーに形成される長孔およびピンの移動軌跡を適切に設定することにより、ばねの付勢力と作用距離との積である支持トルクをアームの回動角度に対応させることができ、この支持トルクを作用トルクに合致させることができるようになっている。
特許第3023952号公報 実公平7−23516号公報
しかしながら、特許文献1に記載の跳ね上げ門扉では、2つのばねを用いるためにアームの回動支持機構が複雑になるとともに、部品点数も増加することで、製造コストが増大してしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載の跳ね上げ門扉では、レバーに形成された長孔に沿ってピンが案内される構成を採用しているものの、このピンにはばねからの大きな付勢力が作用しているため、ピンと長孔との摩擦力が大きくなってしまってスムーズなピンの移動が困難となり、扉体の開閉操作に支障をきたしてしまうという問題がある。さらに、大きな摩擦力が作用する長孔やピンが摩耗することで、製品寿命が短期化してしまうという問題もある。
本発明の目的は、簡単なアームの支持構造によっても小さな操作力で円滑な開閉操作が実現できる跳ね上げ門扉を提供することにある。
本発明の跳ね上げ門扉は、支柱と、この支柱に基端側が軸支されて上下に回動自在に設けられたアームと、このアームの先端側に支持された扉体と、前記支柱に支持されて前記アームが上方に回動するように当該アームの基端部にトルクを作用させる付勢手段と、この付勢手段の付勢力を前記アームの基端部に伝達するリンク部材とを備え、前記リンク部材の一端部は、前記付勢手段に回転可能に連結されるとともに、前記支柱に設けられて所定の曲率を有した案内部に沿って案内され、当該リンク部材の他端部は、前記アームと一体的に回動可能に当該アームの回動軸から偏心して設けられた受け部に回転可能に連結され、前記案内部の曲率は、前記アームの回動位置に応じ、前記扉体の全閉状態においては、当該案内部の法線方向に沿った前記付勢力の分力が前記アームの回動軸の側に作用するように設定され、大きなトルクを作用させる必要がある回動位置においては、前記付勢手段の付勢力の作用方向と当該案内部の接線方向とのなす角度が小さくなるように設定され、大きなトルクが必要とされない回動位置である前記扉体の全開状態においては、前記付勢手段の付勢力の作用方向と当該案内部の接線方向とのなす角度が大きくなるとともに、当該案内部の法線方向に沿った前記付勢力の分力が前記アームの回動軸と反対側に作用するように設定されていることを特徴とする。
このような本発明によれば、付勢手段と回動軸から偏心した受け部との間をリンク部材で連結し、このリンク部材を介して付勢手段の付勢力をアームの基端部に伝達してトルク(支持トルク)を作用させることで、アームの回動に応じてリンク部材が付勢手段および受け部に対して自在に回転するため、前記特許文献2のようにピンや長孔に大きな摩擦力が発生することなく、これら各部の動作をスムーズにして扉体およびアームの開閉操作を円滑に実施することができる。そして、大きな摩擦力の発生を防止したことで、リンク部材や受け部等の摩耗が防止でき、製品寿命を長期化するとともに、メンテナンスの手間を軽減することができる。
また、リンク部材の一端部を案内する案内部の曲率を適切に設定することで、付勢手段からアーム基端部に作用するトルク(支持トルク)と、扉体やアームからの作用トルクとを合致させることができるため、扉体の開閉操作が小さな操作力で実施できる。さらに、1本のアームに対して付勢手段を1つにしたとしても、支持トルクが任意に設定可能であるので、前記特許文献1のようにばねを2つも設ける必要がなく、アームの回動支持機構が簡単にできるとともに、部品点数も削減して製造コストの低減を図ることができる。
また、ここで、大きなトルク(支持トルク)を作用させる必要があるアームの回動位置とは、扉体が支柱から水平方向に離れた全閉位置に近い開放し始め(閉鎖し終わり)の位置(例えば、アームの回動角度が45゜程度までの位置)であって、扉体やアームから回動軸に作用する作用トルクが大きくなる位置を意味する。また、大きなトルク(支持トルク)が必要とされないアームの回動位置とは、扉体が支柱上方に位置する全開位置や、この全開位置に近い開放し終わり(閉鎖し始め)の位置であって、扉体やアームから回動軸に作用する作用トルクが小さくなる位置を意味する。
このような構成によれば、アームの回動位置、つまり扉体やアームからの作用トルクの変動に応じ、付勢手段の付勢力の作用方向と案内部の接線方向とのなす角度が適切になるように案内部の曲率を設定したことで、支持トルクと作用トルクとを容易に合致させることができる。
すなわち、付勢力の作用方向と案内部の接線方向とのなす角度を小さく設定すれば、付勢手段の付勢力の大半がリンク部材を介して受け部に伝達され、アームの基端部に大きな支持トルクを作用させることができる。一方、付勢力の作用方向と案内部の接線方向とのなす角度を大きく設定すれば、付勢手段の付勢力のうち、案内部に作用する力の割合が大きくなって受け部に伝達される力が小さくなるため、アームの基端部に作用する支持トルクを小さくすることができる。
さらに、本発明の跳ね上げ門扉では、前記付勢手段は、前記支柱に対して位置調節可能に支持されていることが好ましい。
このような構成によれば、付勢手段の支柱に対する支持位置を調整することで、付勢力つまりアーム基端部に作用させる支持トルクを細かく調整することができ、扉体の開閉操作の操作力を一層適切に設定することができる。
また、本発明の跳ね上げ門扉では、前記アームの基端側には、当該アームの回動動作を伝達するリンク機構を介してサブアームが連結され、このサブアームは、前記アームに沿って延びて先端側が前記扉体に連結され、前記アームの回動動作に前記サブアームが連動することで当該アームと前記扉体との交差角度が変更可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、アームと扉体との交差角度を変更可能にしたことで、開閉時に扉体の下端が外側に突出しないような直昇式の跳ね上げ門扉や、全開時に扉体の高さ位置を低く抑えることが可能な跳ね上げ門扉など、前述の効果を有した門扉を各種の製品バリエーションに展開することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る跳ね上げ門扉1を示す正面図である。図2は、跳ね上げ門扉1を示す側面図である。図3は、跳ね上げ門扉1の開閉操作時における回動動作を示す側面図である。
図1〜図3において、跳ね上げ門扉1は、例えば、住宅等に設けられるカーポートと前面道路等とを仕切るためもので、カーポートの前面側に設置されている。この跳ね上げ門扉1は、地中に形成された図示しない基礎により支持され、上方に向かって片持ち状に立設された一対の支柱2と、これらの支柱2にそれぞれ基端側が回動自在に支持された主動アーム(アーム)3および従動アーム(サブアーム)4と、これらの主動アーム3および従動アーム4の先端側に回動自在に支持された扉体5とを備えて構成されている。そして、跳ね上げ門扉1は、図3に示すように、人力での回動操作によって、扉体5が直立した全閉状態と、扉体5が支柱2の上方で略水平になる全開状態との間を、所定の回動軌跡A1,B1に沿って扉体5が回動して開閉できるようになっている。
支柱2は、アルミ形材製で中空矩形断面を有して形成され、その上端近傍には、後述する回動支持機構10が内蔵されており、この回動支持機構10によって主動アーム3の基端部(メインブラケット32)が回動自在に支持されている。
主動アーム3は、アルミ形材製で中空矩形断面の長尺部材からなるアーム部31と、このアーム部31の基端側に固定されたメインブラケット32と、アーム部31の先端側に固定された扉体支持部33とを有して構成されている。この主動アーム3のメインブラケット32には、後述するリンク機構20を介して、従動アーム4の基端部が回動自在に連結されている。
従動アーム4は、アルミ形材製で主動アーム3よりも若干細い中空矩形断面の長尺部材からなるアーム部41と、このアーム部41の基端側および先端側にそれぞれ固定された連結部42,43とを有して構成され、全閉状態において主動アーム3の上方に沿って設けられている。
扉体5は、それぞれアルミ形材製の一対の縦材51および横材52と、これらの縦材51および横材52を四周枠組みした内側に取り付けた図示しない面材(格子体)53とを備えて構成されている。そして、縦材51の中間位置よりも若干上側に、主動アーム3の扉体支持部33が軸支され、この軸支位置よりも若干上側に従動アーム4の連結部42が軸支されている。このように連結された主動アーム3および従動アーム4によって平行リンクが構成され、主動アーム3に従動アーム4がリンク機構20を介して連動することで、図3に示すように、主動アーム3に対する扉体5の交差角度が変更可能に構成されている。すなわち、跳ね上げ門扉1は、開閉時に扉体5の下端が前面道路側に突出しないようにされた直昇式の跳ね上げ門扉である。
次に、主動アーム3の基端部を支持する回動支持機構10について、図4〜図12も参照して説明する。
図4および図5は、それぞれ回動支持機構10を示す側面図および横断面図である。図6は、回動支持機構10の概略構成を示す斜視図である。図7〜図9は、それぞれ回動支持機構10の動作を示す側面図である。図10〜図12は、それぞれ回動支持機構10における支持トルクの作用状態を説明する図である。
図4〜図6において、回動支持機構10は、支柱2の内部側面に固定された一対の支持板11と、これらの支持板11に軸支されるとともに支柱2の一方の側面から突出して主動アーム3のメインブラケット32に連結された回動軸12と、支持板11間において回動軸12に固定されて軸交差方向に延びるカム13とを有している。さらに、回動支持機構10は、支持板11間において上下に延びて設けられた付勢手段としてのコイルばね14と、このコイルばね14に挿通されてコイルばね14で上方に付勢された付勢軸15と、この付勢軸15に回動自在に一端部が連結され他端部がカム13の先端部(受け部)に回動自在に連結されたリンク部材16とを有して構成されている。そして、カム13の先端部は、リンク部材16を介してコイルばね14によって上方に付勢され、すなわち、回動軸12には、主動アーム3を上方に回動させるような支持トルクが作用している。この支持トルクは、後述するように、扉体5、主動アーム3および従動アーム4の重量によって回動軸12に作用する作用トルクとつり合うように設定されている。
付勢手段の一端であるコイルばね14の下端は、支持板11に設けられた付勢力調節部17に支持されている。この付勢力調節部17は、支持板11に固定された上板部171と、この上板部171にボルト172およびナット173を介して連結された下板部174とを有して構成されている。上板部171には、挿通孔171Aが形成されており、この挿通孔171Aにコイルばね14および付勢軸15が挿通されている。下板部174は、その略中央部にコイルばね14の下端を支持し、かつ付勢軸15を挿通させるとともに、支持板11に沿って上下に移動自在に設けられ、ナット173によって下方への移動が規制されている。このような付勢力調節部17では、支柱2の側面下部に設けられた蓋175を取り外すことで、外部からナット173が操作可能になっている。そして、支持板11にふられた目盛りに合わせてナット173を上方または下方に移動させることで、下板部174の位置を上げるまたは下げることができ、これによりコイルばね14の付勢力が調節できるようになっている。
一方、付勢手段の他端である付勢軸15の上端には、切り欠きが形成されており、この切り欠きでリンク部材16の一端部に設けられたピン161を係止することで、付勢軸15の上端とリンク部材16の一端部とが互いに回動可能に連結されている。また、ピン161は、回動軸12に平行に左右の支持板11まで延びて設けられ、その両端部には、ピン161に軸支されたローラ162が取り付けられている。これらのローラ162は、一対の支持板11に形成された案内部としての長孔111に挿入され、この長孔111に沿って案内されるようになっている。長孔111は、上下に長く、かつ回動軸12側に凹な所定の曲率を有して形成され、リンク部材16の一端部を所定の経路で案内できるようになっている。また、リンク部材16の他端部には、ピン163が挿通されており、このピン163は、カム13における回動軸12から偏心した先端部に軸支されている。このピン163により、リンク部材16の他端部とカム13の先端部とが互いに回動可能に連結されている。
以上のような回動支持機構10では、図7〜図9に示すように、扉体5が全閉状態(図7)から主動アーム3が略45°回動された中間状態(図8)を経て全開状態(図9)に至るまで開放操作された際、または全開状態から全閉状態に至るまで閉鎖操作された際には、リンク部材16の一端部(ピン161、ローラ162)が長孔111に沿って移動するとともに、リンク部材16の他端部(ピン163)が回動軸12を中心としたカム13の回動に伴って円弧状の軌跡を描いて移動することとなる。この際、長孔111の曲率は、回動軸12を中心とした円弧ではなく、長孔111の下端側が回動軸12に近く、上端側になるほど回動軸12から徐々に離れるように形成されている。このため、扉体5の全閉状態におけるリンク部材16の一端部と回動軸12との距離は、他端部の回動半径よりも短く、中間状態において一端部と回動軸12との距離が他端部の回動半径に近づき、全開状態において一端部と回動軸12との距離が他端部の回動半径に略等しくなるようになっている。
このように動作する回動支持機構10において、コイルばね14の付勢力によって回動軸12に作用する支持トルクは、図10〜図12に示すようなメカニズムで作用している。
図10〜図12において、リンク部材16の一端部(ピン161)には、略直上方向にコイルばね14からのばね荷重(付勢力)Pが作用している。このばね荷重Pは、長孔111の接線方向の分散荷重P1と、法線方向の分散荷重P2とに分かれ、分散荷重P1がリンク部材16に作用している。そして、リンク部材16の他端部(ピン163)には、分散荷重P1のうちの一端部と他端部とを結ぶ方向の分散荷重P3が作用している。この分散荷重P3と、その回動軸12に対する作用距離Lとの積が回動軸12に作用している支持トルクとなる。
このようなメカニズムで支持トルクが作用するため、扉体5の回動位置において大きな支持トルクが必要な場合には、リンク部材16の一端部が位置する長孔111の接線方向と、ばね荷重Pの作用方向とのなす角度が小さくなるように長孔111の曲率を設定し、長孔111の接線方向への分散荷重P1が大きくなるようにすればよい。逆に、扉体5の回動位置において大きな支持トルクが不要な場合には、リンク部材16の一端部が位置する長孔111の接線方向と、ばね荷重Pの作用方向とのなす角度が大きくなるように長孔111の曲率を設定し、長孔111の法線方向への分散荷重P2が大きくなるようにすればよい。このように、扉体5の回動範囲全域において、扉体5、主動アーム3および従動アーム4からの作用トルクに応じて、長孔111の曲率を適宜設定することで、作用トルクと支持トルクとをつり合わせることができるようになっている。
次に、主動アーム3の基端部と従動アーム4の基端部とを連結し、これら2本のアーム3,4を連動させて扉体5を直昇可能にするリンク機構20について、図5および図13を用いて説明する。
図13は、リンク機構20の動作を説明する側面図である。
リンク機構20は、支柱2の側面に固定された従動アーム案内板21と、この従動アーム案内板21に形成された異形円弧状のガイド溝22と、主動アーム3のメインブラケット32および従動アーム4の連結部42にそれぞれ回動自在に連結された従動アームリンク部材23とを有して構成されている。そして、この従動アームリンク部材23とメインブラケット32とは、ピン24で連結されている。また、従動アームリンク部材23の途中位置には、ガイドローラ25が設けられており、このガイドローラ25が従動アーム案内板21のガイド溝22に挿入されて案内されるようになっている。
ガイド溝22は、主動アーム3の回動軸12の上側に設けられ、回動軸12の中心からの距離が一定でなく、所定の変化率で変化するような異形円弧状に形成されている。すなわち、全閉状態においてガイドローラ25が位置するガイド溝22の一端(下端)と、全開状態においてガイドローラ25が位置する他端とが、回動軸12に最も近くなるように形成されている。そして、一端および他端間の途中部分においてガイド溝22は、一端から中間位置までの間では回動軸12から徐々に離れ、中間位置から他端までの間では回動軸12に徐々に近づくような曲率を有して形成されている。ここで、ガイド溝22の中間位置は、例えば、主動アーム3が45°だけ回動した時にガイドローラ25が通過する位置である。
以上のようなリンク機構20によって、図3に示すように、扉体5は、その上端が回動軌跡A1に沿って、下端が回動軌跡B1に沿ってそれぞれ移動するように回動することとなる。すなわち、全閉状態から上方に向かう開放し始めの回動範囲では、主動アーム3の回動角に対して、従動アーム4の基端部の移動量が小さく、従動アーム4によって扉体5の上部が前方側に押されることとなる。これにより、主動アーム3の回動角に対して、扉体5の回動角が小さくなり、主動アーム3および従動アーム4と扉体5との交差角度のうち、主動アーム3上側の交差角度が全閉状態と比較して増加する。従って、扉体5の上端は、回動初期に若干前方側に膨らんだ後、開状態において支柱2上方に至る回動軌跡A1に沿って移動し、扉体5の下端は、全閉状態から全開状態までの間、ほぼ垂直上方に向かう回動軌跡B1に沿って移動(直昇)できるようになっている。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)コイルばね14とカム13の先端部とにリンク部材16を回動可能に連結し、このリンク部材16を介してコイルばね14の付勢力をカム13に伝達して回動軸12に支持トルクを作用させることで、リンク部材16が付勢軸15上端およびカム13の先端部に対して自在に回転するため、これらの各部材に大きな摩擦力が発生することなく、回動支持機構10の動作をスムーズにして扉体5の開閉操作を円滑に実施することができる。
(2)さらに、大きな摩擦力の発生を防止したことで、リンク部材16やカム13等の摩耗が防止でき、製品寿命を長期化するとともに、メンテナンスの手間を軽減することができる。
(3)また、リンク部材16の一端部を案内する長孔111の曲率を適切に設定することで、コイルばね14から回動軸12に作用する支持トルクと、扉体5やアーム3,4からの作用トルクとをつり合わせることができるため、扉体5の開閉操作が小さな操作力で実施できる。
(4)さらに、1本の主動アーム3に対してコイルばね14を1つにしたとしても、支持トルクが任意に設定可能であるので、従来のようにばねを2つ以上設ける必要がなく、主動アーム3の回動支持機構10が簡単にできるとともに、部品点数も削減して製造コストの低減を図ることができる。
(5)そして、扉体5の回動位置による扉体5やアーム3,4からの作用トルクの変動に対して、コイルばね14の付勢力の作用方向と長孔111の接線方向とのなす角度が適切になるように長孔111の曲率を設定したことで、支持トルクと作用トルクとを容易につり合わせることができる。
(6)さらに、コイルばね14の下端が付勢力調節部17で支持されているので、付勢力調節部17の下板部174の高さ位置を調整することで、コイルばね14の付勢力つまり回動軸12に作用させる支持トルクを細かく調整することができ、扉体5の開閉操作の操作力を一層適切に設定することができる。
(7)また、従動アーム4の基端部がリンク機構20を介して主動アーム3の基端部に連結されているので、扉体5の開放操作に伴って各アーム3,4と扉体5との交差角度が変更可能になり、開放初期に扉体5を直昇させることができる。従って、扉体5の開閉時に扉体5の下端が前面道路側に突出しないようにでき、跳ね上げ門扉1の設置の自由度を高めることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、跳ね上げ門扉1が主動アーム3および従動アーム4を備え、これらの各アーム3,4が連動することで扉体5が直昇する直昇式の跳ね上げ門扉について説明したが、これに限らず、本発明の跳ね上げ門扉は、主動アーム3に相当する1本のアームで扉体5が支持され、扉体5とアームとが一体的に回動する形式のものであってもよい。
また、前記実施形態では、主動アーム3の回動軸12に固定したカム13の先端部にリンク部材16の他端部を連結したが、これに限らず、リンク部材16の他端部をメインブラケット32等の主動アーム3に連結してもよい。すなわち、リンク部材16の他端部は、主動アーム3と一体的に回動する部分であればどのような位置に連結してもよい。
さらに、前記実施形態では、案内部を長孔111で構成したが、これに限らず、案内部は、所定の曲率を有して形成された溝や突条でもよい。案内部を突条から構成する場合には、リンク部材16の他端部に溝を形成し、この溝に突条を挿入することで他端部が案内されるように構成すればよい。
また、前記実施形態では、付勢手段であるコイルばね14の押圧力によって付勢力が発揮されるように構成したが、付勢手段を引っ張りばねから構成してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る跳ね上げ門扉を示す正面図である。 前記跳ね上げ門扉を示す側面図である。 前記跳ね上げ門扉の開閉操作時における回動動作を示す側面図である。 前記跳ね上げ門扉に設けられたアームの回動支持機構を示す側面図である。 前記回動支持機構を示す横断面図である。 前記回動支持機構の概略構成を示す斜視図である。 前記回動支持機構の動作を示す側面図である。 前記回動支持機構の動作を示す側面図である。 前記回動支持機構の動作を示す側面図である。 前記回動支持機構における支持トルクの作用状態を説明する図である。 前記回動支持機構における支持トルクの作用状態を説明する図である。 前記回動支持機構における支持トルクの作用状態を説明する図である。 前記跳ね上げ門扉に設けられたリンク機構の動作を説明する側面図である。
符号の説明
2…支柱、3…主動アーム(アーム)、4…従動アーム(サブアーム)、5…扉体、12…回動軸、13…カム(受け部)、14…付勢手段であるコイルばね、15…付勢手段である付勢軸、16…リンク部材、20…リンク機構、111…案内部である長孔。

Claims (3)

  1. 支柱と、この支柱に基端側が軸支されて上下に回動自在に設けられたアームと、このアームの先端側に支持された扉体と、前記支柱に支持されて前記アームが上方に回動するように当該アームの基端部にトルクを作用させる付勢手段と、この付勢手段の付勢力を前記アームの基端部に伝達するリンク部材とを備え、
    前記リンク部材の一端部は、前記付勢手段に回転可能に連結されるとともに、前記支柱に設けられて所定の曲率を有した案内部に沿って案内され、当該リンク部材の他端部は、前記アームと一体的に回動可能に当該アームの回動軸から偏心して設けられた受け部に回転可能に連結され
    前記案内部の曲率は、前記アームの回動位置に応じ
    前記扉体の全閉状態においては、当該案内部の法線方向に沿った前記付勢力の分力が前記アームの回動軸の側に作用するように設定され、
    大きなトルクを作用させる必要がある回動位置においては、前記付勢手段の付勢力の作用方向と当該案内部の接線方向とのなす角度が小さくなるように設定され、
    大きなトルクが必要とされない回動位置である前記扉体の全開状態においては、前記付勢手段の付勢力の作用方向と当該案内部の接線方向とのなす角度が大きくなるとともに、当該案内部の法線方向に沿った前記付勢力の分力が前記アームの回動軸と反対側に作用するように設定されている跳ね上げ門扉。
  2. 前記付勢手段は、前記支柱に対して位置調節可能に支持されている請求項1に記載の跳ね上げ門扉。
  3. 前記アームの基端側には、当該アームの回動動作を伝達するリンク機構を介してサブアームが連結され、このサブアームは、前記アームに沿って延びて先端側が前記扉体に連結され、前記アームの回動動作に前記サブアームが連動することで当該アームと前記扉体との交差角度が変更可能に構成されている請求項1または請求項2のいずれかに記載の跳ね上げ門扉。
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