JP4416379B2 - マルチスライス放射線ct装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、被検体の断層像画像を取得する多管球マルチスライスX線CT(Computed Tomography)装置等のマルチスライス放射線CT装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15に従来のX線CT装置の構成図を示す。X線CT装置は、システム全体を統括制御するホストコンピュータ11、X線管、検出器および、回転盤を搭載した回転走査機構を有するスキャナ12および、X線管の電源である高電圧発生装置15を有する。また、被検体16の位置決め時および、らせん走査時に被検体16を搬送するための、被検体テーブル13、前処理、再構成処理をはじめとした各種画像処理を実施する画像処理装置14および、被検体16の断層像を表示する表示装置17を有する。また、従来のX線CT装置における、X線管と検出器の組合わせは、1〜3対を有している。
【0003】
この図15に示した、従来のX線CT装置による、1対のX線管とマルチスライス型検出器(1管球CT)では、180°補間再構成を用いることで、スキャン時間の1/2の時間分解能を実現している。
【0004】
そして、3対のX線管とマルチスライス型検出器とを有するX線CT装置(3管球CT)で、重み付けらせん補正再構成をする場合、3つの、らせん投影データから、1管球CTで行われてきたように、補間(重み付け処理)を実行し、1つの投影データにして、再構成を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの3管球CTに関して、スキャン時間の1/2の時間分解能を実現しているが、心臓などの動きのある被検体16を撮影する場合には能力が不足している。
【0006】
また、3管球CTで重み付けらせん補正再構成をする場合、3つの管球間の投影データの不連続性により強いアーチファクトが発生する。
【0007】
そこで、より時間分解能の優れたマルチスライス放射線CT装置を、提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】
前記の目的を実現するために、本発明は、
被検体に放射線を照射する複数の放射線源と、前記被検体を挟み前記放射線源と対向配置され、かつ前記被検体の体軸方向に複数列配置され前記被検体の透過放射線を検出するマルチスライス型検出器と、前記複数の放射線源とマルチスライス型検出器とを前記被検体の周囲を回転させる回転駆動部と、この回転駆動部によって回転された前記複数の放射線源とマルチスライス型検出器により前記被検体の投影データを計測する計測手段と、この計測手段の出力から前記被検体の断層像画像を再構成する画像再構成部と、この画像再構成部によって再構成された断層像画像を表示する画像表示部と、を備えたマルチスライス放射線CT装置において、
前記計測手段は、らせん軌道スキャンにより、前記投影データの両端1/3を隣接する投影データと冗長性を持たせて計測し、
前記画像再構成部は、前記複数のマルチスライス型検出器のうちの一つを用いて前記計測手段によって収集された投影データの両端1/3を、前記マルチスライス型検出器と異なるマルチスライス型検出器で計測した冗長性を有する部分と0.5の係数を乗算して正規化し、その正規化された投影データを用いて前記被検体の断層像画像を再構成することを特徴とするマルチスライス放射線CT装置を構成する。
【0009】
また、本発明は、前記マルチスライス放射線CT装置において、前記らせん軌道スキャンのらせんピッチが前記マルチスライス型検出器の数の偶数倍であることを特徴とするマルチスライス放射線CT装置を構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施の形態の多管球マルチスライスX線CT装置のスキャナ部を示す図である。図1に示すように、スキャナ部12に設置した回転盤49に、3対のX線管21A〜21Cとマルチスライス型検出器31A〜31Cを120゜の回転位相差を持って搭載する。
【0011】
そして、3対のセットは、X線管21A〜21Cとマルチスライス型検出器31A〜31C間の距離および、X線管21A〜21Cと回転中心間の距離などの、撮影幾何学系(ジオメトリ)の相対位置関係を保持したまま、同時に回転させる。
【0012】
また、被検体テーブル13に被検体16を寝かせた状態で、X線管21A〜21CからX線を照射する。このX線は、マルチスライス型検出器31A〜31Cによって検出されるが、この時、回転盤49を被検体16の周囲に回転させることにより、X線を照射する角度を変えながら、マルチスライス型検出器31A〜31Cを用いて、被検体16のX線透過データを検出する。
【0013】
図2は、図1に示した、スキャナ部を有する多管球マルチスライスX線CT装置のシステムブロックを示す図である。図2に示すように、多管球マルチスライスX線CT装置のシステムは、ホストコンピュータ11、スキャナ12、被検体テーブル13および、画像処理装置14を有する。
【0014】
そして、ホストコンピュータ11に含まれるデータ入力部41によって、オペレータが撮影条件を選択し、中央制御部42は、撮影条件に従い、オフセット制御部63、計測制御部51、被検体テーブル制御部61、画像再構成部64に指示を出す。計測制御部51は中央制御部42から送られてきたX線条件を、高電圧発生器52に指示し、X線管21A〜21CによるX線の曝射タイミングや計測回路53の計測開始指示、コリメータ制御部54、回転制御部55への指示を行う。
【0015】
また、図2に示すように、X線管21A〜21C、マルチスライス型検出器31A〜31Cおよび、計測回路53A〜53Cは、3対(A〜C)で構成し、計測回路53A〜53Cの出力を、データ送信部70に送信する。そして、データ送信部70からの送信データは、データ受信部74に送信して、前処理部76および、画像再構成部64によって、被検体16の断層像を求める。そして、得られた断層像は、中央制御部42で処理し、画像表示部43に表示して、診断に使用する。また、処理結果はメモリ44に記録する。
【0016】
一方、X線管21A〜21Cの管電圧は、管電圧モニタ56により計測し、計測結果を、高電圧発生器52にフィードバックして、X線管21A〜21CによるX線の線量を制御する。また、各駆動部は各制御部によって制御され、コリメータ駆動部57はコリメータ制御部54により制御され、回転駆動部58は回転制御部55、被検体テーブル駆動部59は被検体テーブル制御部61によってそれぞれ制御される。
【0017】
図3は、多管球マルチスライスX線CT装置の処理フローを示す図である。図3に示すように、ここでは、同一軌跡により計測を行い、これを基に高分解能画像を生成する方法を説明する。そして、図3に示すように、計測パラメータの設定(ステップ1)、らせん走査撮影(ステップ2)、重み付けらせん補正処理(ステップ3)および、フィルタ補正逆投影処理(ステップ4)の手順で、被検体16の断層像を作成する。
【0018】
高分解能データを生成するにあたり、被検体テーブル13の移動速度および、各X線管21A〜21Cの管電流、更には各X線管21A〜21Cとマルチスライス型検出器31A〜31Cのセットの、ジオメトリ(X線管21A〜21C−マルチスライス型検出器31A〜31C間距離、X線管21A〜21C−回転中心間距離)といった計測に関する計測パラメータを、データ入力部41からホストコンピュータ11に入力する(ステップ1)。
【0019】
さらに、入力する計測パラメータとしては、被検体16の関心領域に応じて周回軸方向、ならびにX線管21A〜21Cの回転方向に、X線の照射視野を制限する条件を設定する(ステップ1)。
【0020】
この図3に示す、多管球マルチスライスX線CT装置の処理フローのステップ2〜4は、撮影範囲の大きさに対応して、各処理時間は増加する。そこで、計測パラメータの設定で規定する、被検体16の関心領域の設定は、検査時間を短縮することになり、被検体16の負担を軽減することができる。
【0021】
入力された計測パラメータを基に、各X線管21A〜21Cが同一軌跡を計測するように、スキャナに搭載された各X線管21A〜21Cおよび、マルチスライス型検出器31A〜31Cのセットにより、らせん走査撮影を行う(ステップ2)。
【0022】
次に、撮影により得られた複数の投影データに対し、重み付けらせん補正処理を行い、補正投影データを生成する(ステップ3)。そして、得られた補正投影データをフィルタ補正逆投影によって処理し、高分解能画像を作成する(ステップ4)。
【0023】
ここで、ファンビームとパラレルビームを説明する。図4は、ファンビームとパラレルビームの関係を示す図である。図4に示すように、多管球マルチスライスX線CT装置では、X線管20のターゲット(微小な焦点)から円錐状、又は角錐状にX線は照射されるため、X線管20の周回軸方向から観察するとX線ビームは図4(a)のようなファン状(扇状)のビームとみなすことができる。この周回軸方向から見てファン状のX線ビームは、周回しながら360゜にわたり撮影される。このとき、周回軸方向から見て同一ベクトル方向に照射されるX線ビーム(S1〜S2)を集めると、図4(b)に示すように仮想的にパラレルビームを作成することができる。この処理を一般的には「並べ替え処理(rebinning)」とよぶ。
【0024】
画像再構成は一般には360゜位相分の投影データで行われるが、向かい合う投影データ(対向データ)との冗長性を利用して180゜位相分の投影データで再構成する手法がある。これをハーフ再構成とよぶ。パラレルビームでは、各位相の投影データが、回転軸を中心とした、対向位相にあるパラレルビームと一致することから、ちょうど180゜位相分のパラレルビームの投影データすべてにおいて、1周期分の投影データとして再構成可能である。これに対し、ファンビームでは、図4(a)に示すように、S1からS2までの位相(180゜+ファン角)のX線ビームが必要であり、この位相データ内(ファンビーム投影データ群)には、周回軸方向からみて冗長なX線ビームデータを含む。
【0025】
そこで、図5に、ファンビームおよび、パラレルビームの投影データの位置を示す。図5に示すように、ファンビームおよび、パラレルビームは、サイノグラム(投影データを横軸がチャンネル方向、縦軸が位相方向で表した図)においては、図5に示すような投影データ位置に表される。
【0026】
そして、図6に、ファンビームおよび、パラレルビームの投影データの範囲を示す。図6(a)に示すように、ファンビームのハーフスキャンでは、図6(a)に示すような投影データ範囲を使用する。また、パラレルビームを用いたハーフスキャンでは、図6(b)のような投影データ範囲を使用する。
【0027】
このため、このファンビームデータ群のうち冗長度が一定となるようにX線ビームを選択するか、重み付け処理等により正規化を行う必要がある。
【0028】
図7は、円軌道スキャンと、らせん軌道スキャンを示す図である。図7(a)に示すように、フィルタ補正逆投影法は円軌道で撮影された、すなわち、再構成画像上を周回するX線管から、照射されたX線より得られる投影データに対して行うべきものであり、図7(b)のように、らせん軌道スキャンにより得られた投影データに対して適用すると、大きな歪みを生ずる。このため、図7(b)のように、らせん軌道で撮影された場合には、らせん軌跡を円軌跡に補間し円軌跡として、再構成を行う。
【0029】
次に、図8に、らせん軌跡を円軌跡に補間して再構成を行う場合の、計測軌跡図を示す。図8において、実線が実際に計測された実データ軌跡であり、破線が実データ軌跡の180゜対向に位置する対向データの軌跡である。また、図8に示すように、らせん軌跡を円軌跡に補間して再構成を行う場合において、対向データを実データで代用した重み関数を用いることで、より短いビュー範囲(1列当り)でも再構成位置における位相(ビュー)の連続性を保つことができる。また、対向データは実データから仮想的に作成してもよい。
【0030】
そして、図8(a)は、らせん軌跡を円軌跡に補間する条件を満足する、列数が1のマルチスライス型検出器31A〜31C(ピッチ6)によって計測された投影データの軌跡を示す図である。また、図8(a)では、対向データを含めて連続した360゜分(180゜分)の補間データを作成できる。
【0031】
さらに、図8(b)は列数が3のマルチスライス型検出器31A〜31C(ピッチ18)によって計測された場合の、投影データの軌跡を示す図である。
【0032】
ここで、図8の場合に、使用するアルゴリズムは、重み付けらせん補正再構成である(ステップ3)。従って、本実施の形態の特徴は、対向位置において、計測データと補間データが一致しないことによって、より少ない計測データの使用で画像を作成できるところにある。
【0033】
すなわち、対向位置の投影データを実データで代用することによって対向位置に投影データが存在しなくても再構成が可能となる(ビューのサイズを通常の半分で再構成できる)条件で撮影を行う。これは、再構成スライス位置における、あるマルチスライス型検出器および、ある列の対向位置に投影データが存在しない条件で撮影を行う方が、より時間分解能は向上するということである。
【0034】
そして、時間分解能を向上する条件は、らせんピッチPと、使用する1台のマルチスライス型検出器当りの列数Lの関係が、次の条件を満たす場合である。
(1)1台のマルチスライス型検出器当りで、検出器列数L=2以上の場合
らせんピッチP=2×L×K (1)
(2)1台のマルチスライス型検出器当りで、検出器列数L=1の場合
らせんピッチP=K(2×Q+1)≦L×K (2)
または P=2×L×K
ここに
L(1台のマルチスライス型検出器当り列数)=1、2、3、・・・・・
K(マルチスライス型検出器数)=1、3、5、・・・・・
Q(正の整数)=0、1、2、・・・・・
上記条件は最も理想的な場合であり、これに近似させた値を用いてもよい。
【0035】
図9は図8(b)の場合の、らせん補正用重みを示す図である。図9に示すように、らせん補正用重みを得た投影データ(サイノグラム)に加重し、重み付け投影データを得、各マルチスライス型検出器の各列の投影データを対応する位相へ加算処理することで、補正された1つの補正投影データを得る。この補正投影データをフィルタ補正により逆投影し、再構成画像を得る(ステップ4)。
【0036】
図10は、各重みの形状を示した図である。図10(a)に示すように、図9では、ステップ応答的に変化する重み係数を使用しているが、図10(b)のように重み係数を、適用するビュー方向の幅を広げた重み係数を使用してもよい。図10(b)では、急激な投影データの移り変わりが低減されることから、図10(a)に比べて不連続性によるアーチファクトが低減する。
【0037】
図11は、1対のX線管とマルチスライス型検出器を使用した時の単位データと、3対のX線管とマルチスライス型検出器(均等角度配置)を使用した時の単位データを示す。図11の縦軸は周回軸方向の距離、横軸はビュー(角度)を示している。図11に示すように、画像を作成する場合において、再構成に必要な最も少ないデータ量(ビュー数)を考える。以下、このデータ量を単位データと呼ぶ。
【0038】
図11(a)に示すように、1台のマルチスライス型検出器での単位データは、パラレルビームの場合は、180°位相(ビュー)分の投影データとなる。3台のマルチスライス型検出器では、各マルチスライス型検出器が120°ずつ位相(ビュー)を異にするために、図11(b)に示すように、離散的な60°ずつの投影データとなる。これは不連続な投影データであるが、3台のマルチスライス型検出器のうち、2台のマルチスライス型検出器分の投影データを、X線のビーム経路に沿って、対向に位置する、X線ビームの投影データに並べ替えた場合に、1台のマルチスライス型検出器と同様に、連続した180°の投影データとなるために、再構成可能となる。
【0039】
図12は、角度120゜間隔で3台のマルチスライス型検出器を配置した、多管球マルチスライスX線CT装置による投影データの軌跡を示す図である。図12に示すように、投影データの両端1/3ずつに隣接する投影データと、冗長性を持たせて計測した計測図である。そして、マルチスライス型検出器毎にスキャン軌跡が異なるために、マルチスライス型検出器間に、データの切換り位置Eがあるために、投影データの不連続性を生ずる。この投影データの不連続性により、再構成された画像からは強いアーチファクトが発生する。
【0040】
重み付けらせん補正再構成する上で、この同じスライス位置における、異なる位相(ビュー)の単位データの組み合わせにより、再構成データを作成する。従って、スライス厚を厚くすることなく、異なる位相(ビュー)のアーチファクトを有する、複数の画像を加算平均することと同様に、アーチファクトを低減することができ、より高画質な画像を得ることが可能である。
【0041】
図13、図14は多管球マルチスライスX線CT装置における、良好な画像を得るための重み関数の1例を示す。図13の縦軸は周回軸方向の距離、横軸はビュー(角度)を示している。そして、図13は、図12に示す計測により得られた、3つの位相(第1位相〜第3位相)の単位データに対する重み付け(正規化)を示す図である。なお、図13に示すように、冗長性を有する部分に対し係数を乗算し正規化を行っている。当然、この重み付けは再構成スライス位置(第2位相)に近いほど高い重み係数をもつほうがよい。
【0042】
図14は、補正における各管球の投影データが占める重みの比率を示す図である。図14の縦軸は、重み付けにより得られた補正データにおける、各マルチスライス型検出器データが占める重みの比率、横軸はビュー(角度)を示している。また、図14に示すように、図12で不連続を生じている位置では重みの比率は0.5と小さくし、再構成スライス位置では1.0と相対的に高い値を持たせることにより、不連続性は低減され、良好な画像が作成される。このように、3台のマルチスライス型検出器を配置した、多管球マルチスライスX線CT装置による、投影データの不連続性を解消するために、図14に示すようにビュー(又は検出器列)に対して重み付けを行うことで、より高画質な画像を得ることができる。
【0043】
本実施の形態における理想的な条件として、各マルチスライス型検出器間の投影データの切換り位置Eが、対向するマルチスライス型検出器の投影データの切換り位置Eと一致しないようにする。このようにすると、対向位置の投影データによっても、マルチスライス型検出器間の不連続性は補正され、より良好な画像を得ることが可能となる。具体的には、120゜間隔で3台のマルチスライス型検出器を配置した多管球マルチスライスX線CT装置では式(3)に示す条件のように検出器列数Lをマルチスライス型検出器数Kの倍数Qとし、式(4)に示す条件のように、らせんピッチPを検出器列数Lの2倍とすると、最も効率よく不連続性を改善することができる。
【0044】
L=K×Q (3)
P=2×L (4)
ここに
Q(係数)=0、1、2、・・・・・
なお、実施の形態では、X線管の数を、3本で説明したが、X線管の本数が異なる多管球マルチスライスX線CT装置の場合でも、同様の効果が得られる。
【0045】
本実施の形態に関する以上の記述から、本実施の形態の目的が達成されたことは明らかである。本実施の形態を詳細にわたって記述すると共に図示したが、これらは説明および例示のみを意図したものであって、これらに限定されるものではない。
【0046】
また、本実施の形態では、X線を用いた断層撮影装置を用いているが、これに限定されず、ガンマ線や光を用いた、透過性を有する照射可能な放射線源による断層撮影装置にも適用可能である。
【0047】
そして、多管球により得られた複数の投影データより、1管球型と同様な1つの投影データを作成し、画像再構成することが可能である。
【0048】
さらに、各X線管21A〜21Cなどが同一軌跡で計測されているが、これに限定されず、異なる計測軌跡で計測してもよい。この場合には、対向位置にあるX線ビームを用いて、高分解能化することも可能である。また、各マルチスライス型検出器31A〜31Cなどの、全体的なサイズは夫々に異なってもかまわない。マルチスライス型検出器31A〜31Cの列数や、素子サイズにも制限されない。
【0049】
【発明の効果】
本発明の実施によって得られる効果を説明する
【0050】
まず、本発明においては、マルチスライス型検出器による、対向位置の投影データを実データで代用することにより、時間分解能は向上する。
【0051】
また、本発明においては、重み付けらせん補正再構成する時に、同じスライス位置における、異なる位相の単位データの組み合わせを適用して、再構成データを作成することにより、アーチファクト低減することができ、より高画質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である、多管球マルチスライスX線CT装置のスキャナ部を示す図である。
【図2】図1に示した、スキャナ部を有する多管球マルチスライスX線CT装置のシステムブロックを示す図である。
【図3】図1に示した、多管球マルチスライスX線CT装置の処理フローを示す図である。
【図4】ファンビームとパラレルビームを説明する図である。
【図5】ファンビーム、およびパラレルビームの投影データの位置を示す図である。
【図6】ファンビーム、およびパラレルビームの投影データの範囲を示す図である。
【図7】円軌道スキャンと、らせん軌道スキャンを示す図である。
【図8】本発明の実施の形態である、らせん軌跡を円軌跡に補間して再構成を行う場合の、計測軌跡図を示す図である。
【図9】図8に示した、計測軌跡の、らせん補正用重みを示す図である。
【図10】図9に示した、らせん補正用重みの形状を示す図である。
【図11】1管球CTと3管球CTの均等角度配置における単位データを示す図である。
【図12】角度120゜間隔でマルチスライス型検出器を配置した多管球マルチスライスX線CT装置による投影データの軌跡を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態である、多管球マルチスライスX線CT装置における、良好な画像を得るための重み関数の1例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態である、補正における各管球の投影データが占める重みの比率を示す図である。
【図15】従来のX線CT装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
11…ホストコンピュータ
12…スキャナ
13…被検体テーブル
14…画像処理装置
15…高電圧発生装置
16…被検体
17…表示装置
20…X線管
21A…X線管
21B…X線管
21C…X線管
30…検出器
31A…マルチスライス型検出器
31B…マルチスライス型検出器
31C…マルチスライス型検出器
41…データ入力部
42…中央制御部
43…画像表示部
44…メモリ
49…回転盤
50…ガントリ
51…計測制御部
52…高電圧発生器
53…計測回路
53A…計測回路
53B…計測回路
53C…計測回路
54…コリメータ制御部
55…回転制御部
56…管電圧モニタ
57…コリメータ駆動部
58…回転駆動部
59…被検体テーブル駆動部
61…被検体テーブル制御部
63…オフセット制御部
64…画像再構成部
70…データ送信部
74…データ受信部
76…前処理部

Claims (1)

  1. 被検体に放射線を照射する複数の放射線源と、前記被検体を挟み前記放射線源と対向配置され、かつ前記被検体の体軸方向に複数列配置され前記被検体の透過放射線を検出するマルチスライス型検出器と、前記複数の放射線源とマルチスライス型検出器とを前記被検体の周囲を回転させる回転駆動部と、この回転駆動部によって回転された前記複数の放射線源とマルチスライス型検出器により前記被検体の投影データを計測する計測手段と、この計測手段の出力から前記被検体の断層像画像を再構成する画像再構成部と、この画像再構成部によって再構成された断層像画像を表示する画像表示部と、を備え、
    前記計測手段は、らせん軌道スキャンにより、前記投影データの両端1/3を隣接する投影データと冗長性を持たせて計測し、
    前記画像再構成部は、前記複数のマルチスライス型検出器のうちの一つを用いて前記計測手段によって収集された投影データの両端1/3を、前記マルチスライス型検出器と異なるマルチスライス型検出器で計測した冗長性を有する部分と0.5の係数を乗算して正規化し、その正規化された投影データを用いて前記被検体の断層像画像を再構成するマルチスライス放射線CT装置において、
    前記らせん軌道スキャンのらせんピッチが前記マルチスライス型検出器の数の倍であることを特徴とするマルチスライス放射線CT装置。
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