JP4416146B2 - 熱電対 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄などの金属溶湯の温度を迅速に測定する高速応答性熱電対に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、約1500℃の鉄溶湯の温度を測定するための熱電対には、比較的融点が高く、大気中で安定なPt−Rh素線を、アルミナ Al2O3フアイバ、シリカSiO2フアイバなどからなる保護管に結合した構造のものが使用される。上述の熱電対は製鋼溶湯の温度測定に1〜2回程度使つただけで、その後は正確な温度測定が不能となり、廃棄しているのが現状である。熱電対を多数回にわたつて反復使用できないので、結局多数の熱電対を使用することになり、経費負担が嵩む。
【0003】
また、Pt−Rh素線を用いた熱電対は、不活性ガス雰囲気での使用はできず、大気中での使用可能温度は1500℃が限界である。例えば、鉄溶湯の温度測定では、使用可能温度の上限を超えており、正確な温度測定ができないうえ、寿命が短いという問題がある。Pt−Rh素線を用いたPR熱電対の熱起電力は、CA熱電対の約1/15、W−Re素線を用いた熱電対の約1/7と小さく、測定精度が劣り、測温応答性が悪いので、溶解炉の溶湯の温度を測定する現場では、温度が安定するまでの約10〜15秒間、作業者は溶解炉の近傍に居ることを余儀なくされる。
【0004】
金属溶湯のための熱電対として、窒化珪素 Si3N4、サーメツト、アルミナ Al2O3、炭化珪素SiC などの材料からなる保護管の内部に、Pt−Rh素線またはW−Re素線を収容した構造のものは、耐熱衝撃性に劣るので、温度測定時に予熱などの処理を行う必要があつた。窒化珪素 Si3N4からなる保護管を用いた熱電対は、温度1700℃以上の鉄溶湯に直接浸すと、比較的短時間の内に保護管に亀裂などが発生し、破損に至る。サーメツト製の保護管は窒化珪素 Si3N4製の保護管の1.5倍の耐熱衝撃性を有する。
【0005】
特開平6−160200号公報に開示される気密端子付シース型熱電対は、アルメル線とクロメル線の異種金属からなる合金素線を、ステンレス製シースの内部に無機絶縁材とともに収容し、シースの基端を気密に封止したものであり、過渡的な温度変化などにより端子部に温度勾配が生じても測定誤差が生じない。
【0006】
W−Re素線を用いた熱電対は、大気中および不活性ガス雰囲気での使用が可能であり、大気中での使用可能温度は400℃が限界であり、不活性ガス雰囲気での使用可能温度は2300℃が限界であるが、W−Re素線は大気中では酸化し易いので、鉄溶湯の温度測定には使用できない。
【0007】
従来の金属溶湯用熱電対は、温度1450℃以上の金属溶湯の温度測定に使用すると、繰返し熱衝撃により、数回で亀裂が発生して破壊に至る。また、従来の金属溶湯用熱電対は合金素線を保護管の内部に挿入した構造であるので、保護管の先端部に空気溜まりが生じ、測温応答性が悪くなり、合金素線が切れ易い。さらに、従来の熱電対は金属溶湯の温度測定に際して、合金素線や保護管に金属溶湯やスラグなどが付着し易く、金属溶湯の除去や熱電対の交換に手数がかかり、また測温応答性が悪く、耐久性が低下するという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、外部保護管の耐久性を向上し、内部保護管を分割することにより先端部の測温応答性を向上した高速応答性熱電対を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成はセラミツクス製の外部保護管と、外部保護管から閉鎖状の先端部が外部に突出するように前記外部保護管の内部に第1固定部材により結合されたセラミツクス製の先端部保護管と、該先端部保護管の内部に充填された耐熱性セラミツクス製の充填材と、該充填材の内部に埋設されかつ前記先端部で互いに結合された温度測定部を構成するW−Re素線からなる1対の合金素線と、前記先端部保護管の前記先端部とは反対側の開放状の端部を封止する耐熱ガラス製の封止部材と、前記外部保護管の内部にあつて前記先端部保護管の前記開放状の端部の外周に第2固定部材により結合され、かつ前記外部保護管の内周に他の固定部材により結合され前記合金素線が貫通する真空層を形成する基部保護管とを具備し、前記外部保護管の内周と前記先端部保護管の外周の間と及び前記外部保護管の内周と前記基部保護管の外周の間とで空気層を形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明による高速応答性熱電対では、温度測定部を形成する先端部保護管の先端部で金属溶湯などの被温度測定物体から受熱した熱は、基部保護管へ伝達され難く、先端部保護管の熱容量が小さいので、先端部保護管の先端部は被温度測定物体の温度へ迅速に追従し、測温応答性が向上される。
【0011】
外部保護管は窒化珪素 Si3N4を主成分とする材料からなる第1層と、窒化珪素Si3N4 を主成分とする材料に窒化硼素BNを添加した第2層とを、交互に密着状態に同心円状または渦巻状に積層させた積層構造に形成され、最外層には第2層が配置される。外部保護管は熱衝撃より生じた亀裂が瞬間的に内部まで進展することはなく、積層構造の各層の境界層の部分で偏向し、破壊エネルギが増大するので、外部保護管の寿命が改善され、内部保護管の保護が可能になる。外部保護管の最外層を窒化硼素BNを添加した窒化珪素から構成したので、外部保護管の外面に対する金属溶湯の接触角が大きくなり、外部保護管の外面が金属溶湯を弾く撥湯現象が発生し、外部保護管の外面への金属溶湯の付着が防止され、耐久性が向上される。
【0012】
先端部保護管の熱伝導率は基部保護管の熱伝導率よりも大きくされる。先端部保護管は窒化珪素Si34を主成分とする材料から構成され、基部保護管はステンレス鋼またはアルミナAl23を主成分とする材料から構成される。
【0013】
充填材を構成する耐熱性のセラミツクスは、窒化珪素 Si3N4と,酸化マグネシウムMgO と、リン酸アルミニウムとから構成される。
【0014】
第1固定部材は炭化珪素SiC のセラミツクスフアイバと、アルミナ Al2O3のセラミツクスフアイバと、ジルコニアZrO2,アルミナ Al2O3,シリカSiO2などの無機系ガラスとの内から選択された少くとも1つから構成される。
【0015】
第2固定部材はジルコニアZrO2,アルミナ Al2O3,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラス、または窒化珪素 Si3N4,酸化マグネシウムMgO 、リン酸アルミニウムの内から選択された少くとも1つの耐熱性のセラミツクスから構成される。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明による高速応答性熱電対の実施例を説明する。高速応答性熱電対はセラミツクス製の外部保護管1と、外部保護管1の内部に第1固定部材13と第2固定部材14により結合された内部保護管2とから構成される。内部保護管2は先端部5を備えた先端部保護管3と、先端部保護管3に第2固定部材14により結合された基部保護管4とから構成される。外部保護管1と先端部保護管3との間には、遮熱度を高めるための空気層16が形成されるように第1固定部材13により互いに結合され、また、外部保護管1と基部保護管4とは、両者の間に遮熱度を高めるための空気層17が形成されるように固定部材15により互いに結合される。先端部保護管3の先端部5は、鉄溶湯などの被温度測定物体からの受熱領域を形成する。基部保護管4は真空層18をなす中空部を形成される。先端部保護管3は閉鎖状の端部20が外部保護管1から外部へ突出するように外部保護管1の内部に嵌挿され、先端部5とは反対側の端部が開放状の端部19に形成される。
【0017】
外部保護管1は窒化珪素 Si3N4を主成分とする材料からなる第1層11と、窒化珪素 Si3N4を主成分とする材料に撥湯性の窒化硼素BN10〜40vol.%を添加した第2層10とを、交互にまたはランダムに密着して同心円状または渦巻状に積層した積層構造に形成され、最外層には撥湯性の窒化硼素BNを含む第2層10が配置される。第1層11と第2層10とを交互に積層する場合には、第1層11のシートS1と第2層10のシートS2とを巻き上げて渦巻状または円筒状に積層される。
【0018】
先端部保護管3の内部には、耐熱性のセラミツクスからなる充填材6が充填される。先端部保護管3の開放状の端部19は、耐熱ガラス製の封止部材12により封止される。先端部保護管3の充填材6には組成の異なる1対の合金素線7,8が互いに隔置して埋設される。合金素線7,8は先端部5で互いに結合されて測温部9を構成する。合金素線7,8は互いに隔置された状態で耐熱ガラス製の封止部材12を貫通し、さらに基部保護管4の内部の真空層18を貫通し、真空層18により外部熱から遮断される。
【0019】
基部保護管4の開放端部31は、無機系ガラス製の封止部材32により封止され、合金素線7,8は封止部材32を貫通して熱電対操作部(図示せず)へ伸延される。
【0020】
先端部保護管3の熱伝導率は、基部保護管4の熱伝導率よりも大きい材料で作製され、金属溶湯から受熱した熱は、先端部保護管3から基部保護管4へは伝達され難くなり、このため先端部保護管3の熱容量が小さくなり、先端部保護管3が金属溶湯の温度へ迅速に追従し、測温応答性が向上される。先端部保護管3は窒化珪素Si34を主成分とする材料から構成される。先端部保護管3の少くとも先端部5は、熱伝導率が高いセラミツクス材料、例えば熱伝導率が30W/m・kの高靭性を有する窒化珪素Si34セラミツクスからなり、セラミツクス粉末から押出成形機により管を成形し、温度1850℃、圧力100atmの窒素雰囲気で4時間焼成して作製される。基部保護管4はステンレス鋼またはアルミナAl23を主成分とする材料から構成される。基部保護管4は熱伝導率が先端部保護管3よりも低い、例えば熱伝導率が17W/m・kのステンレス鋼から管状に形成される。先端部保護管3と基部保護管4とは、例えばアルミナAl23系またはシリカSiO2系の接着剤すなわち第2固定部材14により結合される。
【0021】
図3には窒化硼素BN添加量と金属溶湯の接触角との関係が示される。窒化珪素 Si3N4を主成分とする材料に窒化硼素BNを10vol.%以下添加した材料では、接触角は小さく、金属溶湯の撥湯現象が現れず、外部保護管1の第2層10に金属溶湯が付着する状態が発生した。したがつて、外部保護管1の第2層10を形成する材料は、窒化珪素 Si3N4には窒化硼素BNを10vol.%以上添加する必要がある。
【0022】
図4には窒化硼素BN添加量と金属溶湯の接合強度との関係が示される。窒化珪素 Si3N4を主成分とする材料に窒化硼素BNを40vol.%以上添加した材料では、接合強度が急激に低下し、第1層11と第2層10とを積層しても、強固な積層強度を確保できないことが分かつた。したがつて、外部保護管1の第2層10を構成する窒化珪素 Si3N4に対する窒化硼素BNの添加量は、接触角と接合強度を考慮すれば、10〜40vol.%が適正であることが分かる。
【0023】
充填材6を構成する耐熱性セラミツクスは、窒化珪素 Si3N4と、酸化マグネシウムMgO と、リン酸アルミニウムとから構成される。第1固定部材13は炭化珪素 SiCのセラミツクスフアイバ、アルミナ Al2O3のセラミツクスフアイバ、またはジルコニアZrO2,アルミナ Al2O3,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラスから構成される。固定部材14はジルコニアZrO2,アルミナ Al2O3,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラス、または窒化珪素 Si3N4,酸化マグネシウムMgO ,リン酸アルミニウムの内から選択された少くとも1つの耐熱性セラミツクスから構成される。
【0024】
封止部材32はジルコニアZrO2,アルミナ Al2O3,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラスから構成される。
【0025】
合金素線7,8は組成の異なるW−Re素線から構成され、例えば合金素線7はW−5Re線からなり、合金素線8はW−26Re線からなる。合金素線7,8は酸化腐食を防止するために、予め耐酸化性材料をコーテイングされる。充填材6は空隙が発生しないように先端部保護管3の内部に充填される。
【0026】
外部保護管1は次のようにして作製される。例えば、第1層11と第2層10との厚さはそれぞれ30〜350μmであり、最外層には第2層10が配置される。第1層11と第2層10とはほぼ35〜45層の積層数に積層される。外部保護管1は窒化珪素 Si3N4を主成分にし、少量の焼結助剤を添加した粉末を基本成分とし、基本成分の粉末からドクタブレード装置によりシートS1を作製し、上述の窒化珪素 Si3N4を主成分にし、撥湯成分である窒化硼素BNを添加した粉末からドクタブレード装置によりシートS2を作製した。次いで、シートS1とシートS2とを交互に積層し、層状かつ円筒状の成形体を形成し、成形体をCIPにより2次成形した。この時の成形体のシートS1,S2の厚さは例えば100μmであり、成形体の積層数は40層である。この成形体を温度1850℃の窒素雰囲気で4時間焼成し、外部保護管1の焼結体を得た。
【0027】
次に、先端部保護管3の開放状の端部19を耐熱ガラス製の封止部材12により封止し、先端部保護管3の開放状の端部19を基部保護管4の端部へ挿入し、先端部保護管3と基部保護管4とを第2固定部材14により結合して内部保護管2を形成した。次いで、内部保護管2を外部保護管1へ挿入し、先端部保護管3の閉鎖状の端部20が外部保護管1の開口部21から20mm突出した状態に、先端部保護管3と外部保護管1とを第1固定部材13により結合し、基部保護管4と外部保護管1とを固定部材15により結合した。
【0028】
上述の熱電対を用いて、温度1450℃の金属溶湯の温度測定を行つた。本発明品Aの高速応答性熱電対を従来品Bの熱電対とを比較するために、従来品Bとして保護管が積層構造のものを作製した。本発明品Aと従来品Bとを比較した結果を図5〜7に示す。図5に示すように、本発明品Aでは起電力が安定化するまでの時間は6秒であつた。図6に示すように、本発明品Aは金属溶湯に500回程度繰返し浸漬し、金属溶湯の温度を測定できることを確認した。本発明品Aは500回程度繰返して金属溶湯に浸漬した後も、外部保護管1の破損やスラグの付着が発生しなかつた。図5に示すように、従来品Bでは起電力が安定化するまでの時間は10秒であつた。図6に示すように、従来品Bは金属溶湯に100回程度繰返し浸漬し、金属溶湯の温度を測定できたが、それ以上の温度測定は熱電対の損傷により不能であつた。
【0029】
次に、先端部保護管3の熱伝導率Xと基部保護管4の熱伝導率Yが相違する本発明品A,Cの高速応答性熱電対をそれぞれ作製し、本発明品A,Cの金属溶湯の測温応答性を試験した。本発明品Aは先端部保護管3の熱伝導率が基部保護管4の熱伝導率Yよりも大きい熱電対である。逆に、本発明品Cは先端部保護管3の熱伝導率Xが基部保護管4の熱伝導率Yよりも小さい熱電対である。図7から分かるように、本発明品Aでは起電力が安定化するまでの時間は6秒であつた。これに対して、本発明品Cでは起電力が安定化するまでの時間は8秒程度であつた。このことから、先端部保護管3の熱伝導率Xが基部保護管4の熱伝導率Yよりも大きい方が測温応答性が良好であることが分かつた。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上述のように、耐久性を向上させる外部保護管に挿入した内部保護管を先端部保護管と基部保護管とに分割し、先端部保護管の内部に耐熱性セラミツクス製の充填材を充填することにより先端部保護管の先端部の受熱量を大きくし、基部保護管の内部を真空層とすることにより基部保護管を遮熱構造とし、測温応答性と耐久性が向上され、多数回の繰返し使用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る高速応答性熱電対を示す断面図である。
【図2】同高速応答性熱電対の先端部を示す断面図である。
【図3】窒化硼素添加量に対する溶湯金属の接触角の関係を示す線図である。
【図4】窒化硼素添加量に対する接合強度の関係を示す線図である。
【図5】本発明の高速応答性熱電対と従来の熱電対との測温応答性を比較して示す線図である。
【図6】本発明の高速応答性熱電対と従来の熱電対との温度測定可能回数を比較して示す線図である。
【図7】本発明の高速応答性熱電対と従来の熱電対との測温応答性を比較して示す線図である。
【符号の説明】
1:外部保護管 2:内部保護管 3:先端部保護管 4:基部保護管 5:先端部 6:充填材 7:合金素線 8:合金素線 9:温度測定部 10:第2層 11:第1層 12:耐熱ガラス製の封止部材 13:第1固定部材 14:第2固定部材 15:固定部材 16:空気層 17:空気層 18:真空層
19:開放状の端部 20:閉鎖状の端部 21:開口部 31:開放端部
32:封止部材

Claims (7)

  1. セラミツクス製の外部保護管と、外部保護管から閉鎖状の先端部が外部に突出するように前記外部保護管の内部に第1固定部材により結合されたセラミツクス製の先端部保護管と、該先端部保護管の内部に充填された耐熱性セラミツクス製の充填材と、該充填材の内部に埋設されかつ前記先端部で互いに結合された温度測定部を構成するW−Re素線からなる1対の合金素線と、前記先端部保護管の前記先端部とは反対側の開放状の端部を封止する耐熱ガラス製の封止部材と、前記外部保護管の内部にあつて前記先端部保護管の前記開放状の端部の外周に第2固定部材により結合され、かつ前記外部保護管の内周に他の固定部材により結合され前記合金素線が貫通する真空層を形成する基部保護管とを具備し、前記外部保護管の内周と前記先端部保護管の外周の間と及び前記外部保護管の内周と前記基部保護管の外周の間とで空気層を形成したことを特徴とする熱電対。
  2. 前記先端部保護管の熱伝導率は、前記基部保護管の熱伝導率よりも大きい、請求項1に記載の熱電対。
  3. 前記先端部保護管は窒化珪素Si34を主成分とする材料から構成され、前記基部保護管はステンレス鋼またはアルミナAl23を主成分とする材料からなる、請求項1,2のいずれかに記載の熱電対。
  4. 前記外部保護管は窒化珪素Si34を主成分とする材料からなる第1層と、窒化珪素Si34を主成分とする材料に窒化硼素BNを添加した第2層とを、交互に密着状態に同心円状または渦巻き状に積層した積層構造をなし、最外層には前記第2層を配設した、請求項1〜3のいずれかに記載の熱電対。
  5. 前記充填材を構成する耐熱性セラミツクスは、窒化珪素Si34と、酸化マグネシウムMgOと、リン酸アルミニウムとからなる、請求項1〜4のいずれかに記載の熱電対。
  6. 前記第1固定部材は炭化珪素SiCまたはアルミナAl23のセラミツクスフアイバと、ジルコニアZrO2,アルミナAl23,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラスとからなる、請求項1〜5のいずれかに記載の熱電対。
  7. 前記第2固定部材はジルコニアZrO2,アルミナAl23,シリカSiO2の内から選択された少くとも1つの無機系ガラス、または窒化珪素Si34,酸化マグネシウムMgO,リン酸アルミニウムの内から選択された少くとも1つの耐熱性セラミツクスからなる、請求項1〜のいずれかに記載の熱電対。
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