JP4415423B2 - 電子機器の解体装置と解体装置 - Google Patents

電子機器の解体装置と解体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器等のリサイクルを目的とした解体装置と解体方法に関し、詳しくは、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等の複数部材からなる電子機器等を、一つの切削手段で順次、切断加工または破砕加工し、構成部材の種類毎に分別回収する解体装置と解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リサイクル処理を目的として電子機器等たとえば廃棄するテレビジョン受信機を解体する場合、まず、バックカバー(リアカバー)を取り外す。
次に、プリント配線基板を前面キャビネットの底部から取り外す。同様に、陰極線管を前記前面キャビネットから取り外す。
その後、取り外したそれぞれの構成部材を別々に、複数の行程を経てリサイクル処理していた。
【0003】
リサイクル処理行程、例えば、陰極線管(CRT、ブラウン管)等の映像表示体をパネル部ガラスとファンネル部ガラスとに分離する場合、ヒータ線を陰極線管の周囲に巻回し、通電加熱による熱衝撃を利用する方法、あるいはダイヤモンドホイールカッターの高速回転による切断、あるいはガス溶断等の手段を用いるのが一般的である。
そして、分離したパネル部ガラスとファンネル部ガラスとを、それぞれ個別に破砕工程に送り、数cm角〜数mm角程度のガラスカレットに破砕しリサイクル処理していた。
【0004】
成形樹脂部材からなるバックカバーや前面キャビネットは2軸破砕機などにより樹脂カレット状に破砕し、再利用を図っていた。
【0005】
プリント配線基板は搭載した大型部品やはんだを予め取り外した後、4〜10cm角程度の大きさの粗破砕処理、1cm角程度以下の細破砕処理、数十〜数百μmの大きさに砕く微破砕処理をそれぞれ行い、各破砕行程毎に磁力選別、風力選別、渦電流選別等を行い、樹脂とALと銅などに分別処理していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電子機器、たとえば廃棄するテレビジョン受信機をリサイクル処理する場合、一種類のツール(切れ刃を備えた工具)を回転または高速移動させ、テレビジョン受信機を構成する樹脂筐体、プリント配線基板、各種電子部品を構成する金属、陰極線管ガラス、陰極線管の金属製補強バンドなど、異種部材を順次、切断加工または破砕加工し、一つの解体装置と一つの処理行程で解体処理する解体装置と解体方法は提案されていなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明における解体装置は、複数の素材で構成された電子機器を1つの切削手段で切断加工または破砕加工する電子機器の解体装置であって、
前記切削手段は、回転体の主面に立設した支軸に打撃体を回動可能に取り付け、前記回転体を高速回転させ,前記打撃体を前記複数の素材の全てが塑性波を発生させて切断加工可能または破砕加工な臨界衝撃速度以上の速度で前記電子機器に衝突させることを特徴とする電子機器の解体装置とした。
【0009】
前記切削手段は、加工対象物(ワーク)に臨界衝撃速度(critical inpact velocity)以上の高速引っ張り力を加えると塑性波が発生し,着力端で直ちに破断がおきる塑性波理論、または高速圧縮力を加えると塑性波が発生し非常に大きな応力が瞬間発生し,着力端は小さな歪で破壊する(脆くなることと類似の現象)という理論を切削装置として実用化したものである。
【0010】
詳しくは、従来の切れ刃を備えたツールに代え、金属などの硬質固体からなる打撃体を加工対象物(ワーク)に超高速、高頻度で衝突させ、該衝突エネルギーにより塑性波を発生させ、瞬時に衝突部位を破壊し除去する原理に基づく。
即ち、高速円運動(約50m/sec(180Km/h)以上の速度)する打撃体がワークに衝突し,反射(反発)する時、衝撃を伴って発生する高速圧縮、または摩擦による高速引っ張り、高速せん断等によって打撃体とワークの衝突部位及びその近傍のごく限られた範囲でワーク表面を微粒子状または微細片に瞬時に破砕(破壊)する原理に基づく切削工法とした。
【0011】
塑性波を発生させるには高速で打撃体を衝突させる必要がある。打撃体がワークに衝突する速度を約50m/sec(180Km/h)〜300m/sec(1,080Km/h)の範囲とした。
回転する円板の周速に換算すると、直径100mmの円板が回転数10,000rpm〜60,000rpmで回転するのに相当する。
【0012】
キャビネットを構成する樹脂成型品やプリント配線基板等の切削の場合、打撃体(硬質固体)を前記約50m/秒(180km/時)以上の速度で,かつ約150回/秒の頻度以上でワークに衝突させワークの表面を破砕する構成とした。また、機械構造用炭素鋼や冷間圧延鋼板などの金属部材、またはガラス等の切削の場合、打撃体を約150m/秒(540km/時)以上の速度で,かつ約1,800回/秒の頻度以上でワークに衝突させワーク表面を破砕する構成とした。
【0013】
前記打撃体を支承する支軸と,前記打撃体の貫通穴との嵌合隙間を2mm以上、好適には嵌合隙間を5〜10mm程度とした。嵌合隙間は打撃体の衝突速度の増大に対応して大きく設定する必要がある。なお、本実施例における嵌合隙間は、一般的に軸と軸受との嵌合状態を規定するJIS規格のスキマ数値よりはるかに大きく2桁〜3桁上回るものである。
【0014】
このように本実施例における切断加工または破砕加工の原理は従来の加工原理とは異なる。従来の加工原理は切削工具(ツール)の切れ刃部を低速(最大約10m/sec程度以下)でワークに衝突させ、ワークが弾性変形を経て塑性変形から破壊へと順次変形し、ワーク表面の比較的広い範囲が破壊するものである。なお、本発明における打撃体は従来の切削工具(ツール)のような鋭利な切れ刃部を備えるものでない。
【0015】
本発明に用いる切削加工原理は、
(1)ワークにおける加工部位の摩擦熱の発生は極めて少ない。また、打撃体は高速運動により急速に空冷され打撃体自体の熱上昇も極めて小さい。
(2)従来の切削工具(ツール)は摩耗が激しい。しかし、本発明における打撃体は、ワークとの衝突により打撃体が加工硬化を受け、使用につれて硬化し耐摩耗性が増大する。
(3)切削抵抗(破砕抵抗)、摩擦抵抗が小さい。その結果、加工時にワークを強固に保持、固定する必要がない。また、前記打撃体を支承する支軸、高速回転する回転体や主軸の剛性、軸受の剛性、回転体主軸の把持ロボットの剛性等を強固に構築する必要がない。
(4)異種部材、たとえば金属、樹脂成形品、ガラス、フェライト等で構成された加工対象物であっても、同一の解体装置で連続して切断加工または破砕加工が可能である。
【0016】
以上のように本発明における解体装置は、構造が簡単で長寿命化と信頼性の大幅な向上が図れる。また、切断加工または破砕加工の過程でワークの異材質混在を考慮する必要性がなく、一台の解体装置と一つの解体行程でリサイクル処理に対応した破砕と分別とが可能となる。
その結果、設備コストが小さく、リサイクルコストを低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明における第1の発明は、複数の素材で構成された電子機器を1つの切削手段で切断加工または破砕加工する電子機器の解体装置であって、前記切削手段は、回転体の主面に立設した支軸に打撃体を回動可能に取り付け、前記回転体を高速回転させ,前記打撃体を前記複数の素材の全てが塑性波を発生させて切断加工または破砕加工可能な臨界衝撃速度以上の速度で前記電子機器に衝突させることを特徴とする電子機器の解体装置としたもので、一台の解体装置と一つの解体行程で電子機器のリサイクル処理に対応した分別破砕が可能となる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の一実施例における電子機器の解体装置と解体方法を、陰極線管を用いたテレビジョン受信機の解体例により図1〜図7に基づいて説明する。
【0021】
(実施例)
図1は本発明の一実施例における解体装置を用い,テレビジョン受信機のバックカバーを切断加工している状態の要部側面図、図2は図1の平面図、図3は本発明の一実施例における解体装置を用い,テレビジョン受信機のバックカバーを切断加工し終え,バックカバーを搬送パレット上に落下させた状態の要部側面図、図4は本発明の一実施例における解体装置を用い,陰極線管のパネル部を破砕加工している状態の要部側面図、図5は本発明の一実施例における解体装置を用い,ファンネル部を破砕加工している状態の要部側面図、図6は本発明の一実施例における解体装置を用い,補強バンド内側のパネル部を破砕加工している状態の要部側面図、図7は本発明の一実施例における解体装置を用い,陰極線管の補強バンドを取り外し,搬送コンベア上に落下させた状態の要部側面図を示す。
【0022】
図1〜7において、符号100は切断加工または破砕加工を行う切削装置、500は本発明の解体装置、501は搬送コンベア、502は被解体物たとえばテレビジョン受信機などを搭載する搬送パレット、503は廃棄テレビ、504は3軸〜5軸制御のロボット、506はテレビジョン受信機の筐体側面等を挟持するセットクランパー、507は破砕した各カレットを種別ごとに搬送コンベア上に分配する分配板、524はパネル部カレット搬送コンベア、525はファンネル部カレット搬送コンベ、526は補強バンド搬送コンベアを示す。
前記切削装置100は前記ロボット504のアーム先端部に高速回転可能に取り付いている。
【0023】
本発明における解体装置500は、廃棄テレビ503の保持手段と、前記廃棄テレビ503を構成する異種部材を一つの切削工具で切断加工または破砕加工する切削装置100と、切削屑を種別ごとに分別する分配板507と、前記切断屑を分別して搬送する複数の搬送手段、たとえばパネル部カレット搬送コンベア524、ファンネル部カレット搬送コンベ525、補強バンド搬送コンベア526とを備えた構成とした。前記分配板507はロータリー型のエヤーシリンダまたはモータ等により駆動される。
【0024】
なお、前記廃棄テレビ503を構成する各種部材は、キャビネット、陰極線管、プリント配線基板、各種電子部品等、少なくとも樹脂、金属、ガラス、セラミックス等の内の少なくとも2種類以上から構成されている。
【0025】
さらに、本発明における解体装置500は廃棄テレビ503を搭載する搬送パレット502と、該搬送パレット502を移送する搬送コンベア501とを備えてなる。
【0026】
さらに、廃棄テレビ503を保持する行程と、前記廃棄テレビ503の筐体の周囲(前面キャビネット側であって,前面キャビネットとバックカバーとの締結部分近傍)を切断し,バックカバーを取り除く行程と、前記前面キャビネットの底部に立設したプリント配線基板を切断する行程と、陰極線管をパネル部521とファンネル部522とに分けてガラスカレット状に破砕する行程と、前記陰極線管に巻回した金属製補強バンドを取り外す行程とを有し、前記切断加工または破砕加工を一つの切削手段で行うことを特徴とする廃棄テレビの解体方法とした。
【0027】
以下、廃棄テレビの解体手順を簡単に説明する。まず、廃棄テレビ503を人手またはロボット等により搬送パレット502上に搭載する。
次に、廃棄テレビを搭載した前記搬送パレット502を搬送コンベア501により切削装置100の前面位置まで搬送する。(いずれも図示せず。)
すると、セットクランパ506が下降し、廃棄テレビ503の前面キャビネット512の側面を挟持する。
【0028】
次に、3軸〜5軸制御のロボット504アーム先端部に保持され,高速回転する切削装置100が廃棄テレビ503に接近し、前面キャビネット512とバックカバー511との締結部分近傍を切断し,バックカバー511を取り除く。(図1〜図3参照)
なお、当然のことながら、バックカバー511の切断、分離に際し、キャビネットの全周囲にわたって切断加工を施すことは言うまでもない。必要に応じセットクランパ506が上下動し、切削装置100が周回切断する。
【0029】
切断されたバックカバー511は前記搬送パレット502上に落下し、搬送コンベア501により次行程の樹脂破砕行程たとえば2軸破砕機などに向けて搬出される。
【0030】
バックカバー511を取り除いた後、前記前面キャビネット512の底部に立設したプリント配線基板を同様に、ロボット504アーム先端部に保持した切削装置100により切断除去する。(図示せず。)
切断したプリント配線基板も前記搬送パレット502上に落下し、バックカバー511と共に搬送コンベア501により2軸破砕行程などに向けて搬出される。
【0031】
次に、セットクランパ506を作動させ、廃棄テレビのパネル部521が下面を向くよう廃棄テレビ503を90度回転させる。そして、切削装置100を前記パネル部521に当接させ、補強バンド541近傍まで破砕加工する。
破砕加工により生じたパネル部カレット523は分配板507によりパネル部カレット搬送コンベア524上に落下させられ、所定のリサイクル処理行程に搬送される。(図4参照)
なお、パネル部521の切削加工にあたり、前面キャビネット512が邪魔になる場合には、予め邪魔になる部分を周回状に切削除去し、前記搬送パレット502上に落下させるようにしてもよい。
または、パネル部521と前面キャビネット512の一部とを同時に切削加工し、後工程でパネルガラスカレットと樹脂カレットとを風力選別等するようにしてもよい。
【0032】
次に、セットクランパ506を作動させ、廃棄テレビのファンネル部522が下面を向くよう廃棄テレビ503を180度回転させる。
そして、切削装置100をファンネル部522に当接させ、補強バンド近傍まで破砕加工する。
破砕加工により生じたファンネル部カレット531は分配板507によりファンネル部カレット搬送コンベア525上に落下させられ、所定のリサイクル処理行程に搬送される。(図5参照)
次に、前記切削装置100を補強バンド541の内側に位置させ、補強バンド541の内側を切断幅10mmでトラバースし、補強バント541の内側に接着していたパネルガラスを破砕、除去する。破砕したパネルガラスカレット542は同様にパネル部カレット搬送コンベア524上に落下し、所定の行程に搬送される。(図6参照)
その後、分配板507を所定に回動させ、補強バンド541を補強バンド搬送コンベア526上に落下させ、所定のリサイクル処理行程に搬送する。(図7参照)
さらに、セットクランパ506を拡げ、残りの前面キャビネット512Aを前記搬送パレット502上に落下させ所定の行程に搬送する。この場合、前記搬送パレット502は前記切断したバックカバーとプリント配線基板を搭載した状態で後退し、待機させるようにしている。なお、空の搬送パレットを待機させるようにしてもよい。以上でテレビジョン受像機の解体処理が終了する。
【0033】
次に、上記解体工程で用いた切削手段の一実施例を図8〜図10に示す。図8は本発明の解体装置を構成する切削装置の正面方向の断面図、図9は図8を切断線S1ーS1から見た側面方向の断面図、図10は図8の切削装置を用いて被切削物(ワーク)を切断している状態の正面方向の断面図、図11は図8を構成する打撃体の正面図、図12は図11を切断線S3ーS3で切断した断面図、図13は図8を構成するもう一つの打撃体の正面図、図14は図8を構成するもう一つの打撃体の正面図を示す。
【0034】
切削装置100は、図8〜図10に示すように、主面が対向した一対の円板(回転体)101,101間に支軸103を架設し,該支軸103に打撃体1を回動可能に取り付け、前記一対の円板(回転体)101、101を高速回転させ、前記打撃体1(硬質固体)を約50m/秒(180km/時)以上の速度で,かつ約167回/秒(毎秒10,000/60回)以上の打撃頻度で廃棄テレビ(ワーク)に衝突させる構成とした。
なお、前記回転体の回転数は電源電圧の変動、その他の理由等で±10%程度のバラツキを許容する。
【0035】
打撃体1の廃棄テレビ(ワーク)に対する衝突速度は、当然のことながら、前記一対の円板(回転体)の回転数に対応する。本実施例では一対の円板(回転体)の回転数を10,000〜60,000rpm(周速180〜1080km/h)という高速回転領域を用いた。該回転数領域により、打撃体1の衝撃力の向上と空冷効果と加工硬化による寿命向上等が図れる。
【0036】
図8に示す切削装置100では、円筒面に4箇所の四角形突起を備えた十字型の打撃体1を円板101の主面に等間隔に4カ所配置した。前記四角形突起が従来工具の切刃部3に相当し、ワークを打撃する。
図8からも明らかなように打撃体1の外周の一部(切刃部3)を前記円板101の外周より外方に位置させている。
本発明の実施例では打撃体1を円板101の主面に等間隔に4箇所配置している。従って、ワークを打撃する頻度は(1万回転/分)×4箇所=4万回/分以上となる。
【0037】
図8に示す切削装置において、支軸104と打撃体1との嵌合隙間104を7mm程度とした。該嵌合隙間104を設けることにより、回転体101が高速回転しているにもかかわらず、打撃体1の切刃部3、支軸103に与える衝撃を和らげ、支軸など切削装置100の破損を防止する。
【0038】
なお、前記打撃体の外形は前記十字型の他、任意に設定してよい。例えば、複数の角部を備えた多角形(正三角形、正四角形、長方形、正五角形、正六角形等)、または円盤形などとしてよい。
図13と図14に円盤形と正六角形の打撃体の例を示す。さらに、前記回転体の形状についても円板型の他に、正多角形など任意の形状としてよい。しかし、当然のことながら回転体の回転バランスが取れていることが必要である。
【0039】
次に、回転体と打撃体のディメンジョンと材質の一例を記す。図8に示す実施例装置の場合、円板101の直径を100mm,板厚を5mm,材質を機械構造用炭素鋼、支軸103を直径10mm,材質を機械構造用炭素鋼または炭素工具鋼(JIS規格記号/SK)、打撃体1の切刃部頂部間距離Lを約40mm,貫通穴2の直径を17mm,切刃部の幅寸法wを約15mm,切刃部の厚さ寸法tを約5mm,材質を機械構造用炭素鋼(S45C)、または炭素工具鋼(SK2)、高速度工具鋼(SKH2)、NiーCr鋼(SNC631)、NiーCrーMo鋼(SNCM420)、CrーMo鋼(SCM430)、クロム鋼(SCr430)、機械構造用マンガン鋼(SMn433)等の内いずれか一つとした。
【0040】
図10の切断実施例では、円板101を30,000rpmで矢印107方向に回転させ、打撃体1がワーク105(0.8mm厚さの冷間圧延鋼板)に衝突する衝突速度を157m/秒(565km/時)程度、切削移動速度を50mm/秒、切削方向108とした。
この場合の打撃頻度は(3万回転/分)×4箇所=12万回/分となる。
【0041】
主軸102が30,000rpmで高速回転するので打撃体1に大きな遠心力が働く。該遠心力が打撃体1の切刃部3とワーク105の衝突面及びその近傍の限られた範囲で衝撃を伴って高速圧縮力が発生し、ワーク105は瞬時に,かつ高速で破砕される。切断屑は微小粒状となる。鋭利な切刃部がなくても切断できることを実験により確認している。
【0042】
なお、CRTガラスについても上記加工条件で切断加工できた。また、プリント配線基板、キャビネット等を構成する樹脂部材を、円板101の回転数10,000rpm、打撃体の打撃回数4万回/分(回転体に取り付けた打撃体の数は1つ)、切削移動速度を50mm/Sで加工できることも実験確認した。
【0043】
上記実施例において、打撃体の打撃速度が約50m/秒(180km/時)以上で,打撃回数が約167回/秒(毎秒10,000/60回)以上の頻度であれば、ワークに対応して任意に設定してよいことは言うまでもない。
また、打撃体の材質は硬質の固体であれば金属部材以外にも任意に設定してよいことも同様である。
さらに、打撃体の数は2以上の複数であってもよいし、1つのみであってもよい。
さらに、回転体は主面が対向した一対に代え片側のみであってもよい。前記回転体の駆動は一般的なスピンドルモータ等を用いて高速回転させればよい。
【0044】
切削装置を構成する打撃体1は従来の切断ツールのように鋭利な切れ刃部を備えるものでない。本発明における切削原理は従来の常識を超えるもので、打撃体1に従来の切断ツールよりはるかに大きな速度を与えることにより、鋭利な切刃部が無くても金属、樹脂、ガラス、セラミックスなど脆性部材まで切削加工を可能にする。
【0045】
さらに、解体装置を構成する複数のコンベア装置はベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア等任意あってもよいことは言うまでもない。
被解体物はテレビジョン受像機、ディスプレイモニタ、デスクトップコンピュータ、パソコン、エヤコン、洗濯機、冷蔵庫等任意の電子機器、または自動車等としてよいことは言うまでもない。
【0046】
また、テレビジョン受像機やディスプレイモニタ、パソコン等の各種映像機器を構成する映像表示体も陰極線管、プラズマディスプレイパネル、液晶パネル等任意としてよいことも同様である。
表示画面サイズが25吋以上のプラズマディスプレイパネル等の場合、キャビネットの一部を切削除去した後、パネル周囲の接着シロ部分のみを切削加工し、前面ガラスと後面ガラスとに分離するようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明は、廃棄処理を目的とした家電製品、たとえばテレビジョン受信機等の解体処理を一つの解体装置て,かつ、一つの解体処理行程で実施できる。
切断加工または破砕加工した部材を樹脂、金属、ガラス等の種別ごとに分別処理でき、リサイクル効率の向上とコスト低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における解体装置を用いてテレビジョン受信機のバックカバーを切断している状態の要部側面図
【図2】図1の平面図
【図3】本発明の一実施例における解体装置を用いてテレビジョン受信機のバックカバーを切断し終え,落下させた状態の要部側面図
【図4】本発明の一実施例における解体装置を用いて陰極線管のパネル部を破砕して
いる状態の要部側面図
【図5】本発明の一実施例における解体装置を用いて陰極線管のファンネル部を破砕している状態の要部側面図
【図6】本発明の一実施例における解体装置を用いて補強バンド内側のパネル部を破砕している状態の要部側面図
【図7】本発明の一実施例における解体装置を用い陰極線管の補強バンドを取り外し、落下させた状態の要部側面図
【図8】本発明の解体装置を構成する切削装置の正面方向の断面図
【図9】図8を切断線S1ーS1から見た側面方向の断面図
【図10】図8の切削装置を用いて被切削物(ワーク)を切断している状態の正面方向の断面図
【図11】図8を構成する打撃体の正面図
【図12】図11を切断線S3ーS3で切断した断面図
【図13】図8を構成するもう一つの打撃体の正面図
【図14】図8を構成するもう一つの打撃体の正面図
【符号の説明】
1、1A、1B 打撃体
2、2A、2B 穴(貫通穴)
3、3A、3B 切刃部
100 切削装置
101 ベース板(円板/回転体)
102 主軸
103 支軸
104 隙間
105 被切削物(加工対象物/ワーク)
107 回転方向
108 切削方向(移動方向)
500 解体装置
501 搬送コンベア
502 搬送パレット
503 廃棄テレビ
504 ロボット
506 セットクランパー
507 分配板
524 パネル部カレット搬送コンベア
525 ファンネル部カレット搬送コンベ
526 補強バンド搬送コンベア
541 補強バンド
542 補強バンド内側のパネルカレット

Claims (8)

  1. 複数の素材で構成された電子機器を1つの切削手段で切断加工または破砕加工する電子機器の解体装置であって、
    前記切削手段は、回転体の主面に立設した支軸に打撃体を回動可能に取り付け、前記回転体を高速回転させ,前記打撃体を前記複数の素材の全てが塑性波を発生させて切断加工または破砕加工可能な臨界衝撃速度以上の速度で前記電子機器に衝突させることを特徴とする電子機器の解体装置。
  2. 前記切削手段を前記電子機器の任意の場所に接近させる切削移動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子機器の解体装置。
  3. 前記電子機器を前記切削手段が切断加工または破砕加工する位置に保持する電子機器保持手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の電子機器の解体装置。
  4. 前記切削手段で前記電子機器素材毎に切断加工または破砕加工するとき、切断加工または破砕加工している素材毎に搬送路を切換えて搬送する搬送手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の電子機器の解体装置。
  5. 前記電子機器を搭載する搬送パレットと、前記搬送パレットを前記電子機器保持手段まで移送する搬送コンベアとを備えたことを特徴とする請求項3記載の電子機器の解体装置。
  6. 電子機器を構成する異種部材を、少なくとも樹脂、金属、ガラス、セラミックスの内の少なくとも2つ以上としたことを特徴とする請求項2記載の電子機器の解体装置。
  7. 前記臨界衝撃速度を50m/秒(180km/時)以上としたことを特徴とする請求項2記載の電子機器の解体装置。
  8. 筐体の素材とガラス部材を含む複数の素材で構成された電子機器を1つの切削手段で切断加工または破砕加工する電子機器の解体方法であって、
    前記電子機器の筐体を保持する行程と、前記筐体を切断加工し、少なくとも前記筐体の一部を取り除く行程と、ガラス部材で構成した前記電子機器の少なくとも一部をカレット状に破砕加工する行程とを有し、
    前記切削手段は、回転体の主面に立設した支軸に打撃体を回動可能に取り付け、前記回転体を高速回転させ,前記打撃体を前記筐体の素材及び前記ガラス部材を含む複数の素材の全てが塑性波を発生させて切断加工または破砕加工可能な臨界衝撃速度以上の速度で前記筐体の素材及び前記ガラス部材に衝突させることを特徴とする電子機器の解体方法。
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