以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図3を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1及び図2に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、図2に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、コントロールパネル80が配設されている。このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82、メニュー画面表示、メニュー選択、決定、取り消しなどのメニュー操作部84、遊技の進行に関する操作などのゲーム操作部88などが含まれている。
上述した皿ユニット21は、図2に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21には、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
上述した発射装置130は、図2に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。尚、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能なパチンコ遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、このパチンコ遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
上述した遊技盤14は、図2に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。つまり、遊技盤14は、透光性部材により一部又は全部が後方を視認可能に形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図3に示すように、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。また、この遊技盤14は、詳しくは後述するが、遊技場の管理者などによって他の遊技盤に交換可能であり、遊技盤を交換することにより、バリエーションに富んだ遊技を提供することができる。
この遊技盤14の前面中央には、図3に示すように、始動口44、シャッタ40などが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、特別図柄(識別情報の一例)の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この特別図柄の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ容易な開放状態となることがある。
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図2に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。また、このベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の中央には、図3に示すように、特別図柄表示装置33が配設されている。この特別図柄表示装置33は、7セグ表示が可能な表示装置であり、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置33における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“9”の数字、“−”の絵柄を用いる。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置33において、特別図柄の導出表示が行われ、導出表示された特別図柄が特定の表示態様(例えば、“0”から“9”のいずれかが導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行することとなる。また、導出表示された特別図柄が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される態様、所謂「はずれ態様」)になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。
上述した液晶表示装置32は、図2に示すように、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設されることとなる。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から奥行き方向に重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示に伴って可変表示を行う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の態様で表示されることとなる。つまり、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を表示する。また、言い換えると、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を視認可能に表示する表示領域32aを有することとなる。
また、この液晶表示装置32には、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示に合わせて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する装飾図柄が可変表示される。言い換えると、液晶表示装置32は、複数の図柄列(表示列)のそれぞれにおいて装飾図柄の可変表示を行う。これら複数の図柄列において装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置33における特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。また、液晶表示装置32には、これらの装飾図柄の他にも、背景画像、演出用の演出画像等が表示される。
このように、遊技者によってパチンコ遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、ガラスドア11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤14の前面側に透過性を有する保護ガラス19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像が、透過性を有する遊技盤14及び保護ガラス19を介して遊技者に対して視認可能となる。
このため、透過性を有する遊技盤14の背面に液晶表示装置32が配設され、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて各種の演出を行うことによって、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。また、従来の遊技機においては、表示領域のサイズを大きくすることによって、遊技領域のサイズが小さくなる可能性があった。また、表示領域のサイズを大きくしないで、各種の画像を表示することは、遊技者にとって視認することが煩雑となるおそれもあった。そこで、各種の表示演出を実行することによって、液晶表示装置32における表示領域のサイズにとらわれない多種多様な演出を実行でき、興趣の向上を図ることができる。また、遊技盤14と、その遊技盤14の後方に配設される液晶表示装置32との間に隙間を設けたので、障害釘の調整を行う際などにおける衝撃が液晶表示装置32に伝導しにくく、液晶表示装置32を傷つけることを防止し、液晶表示装置32の製品寿命を永らえることができる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流路、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED(Light Emitting Diode)、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した木枠12は、木製の枠体であり、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、詳しく後述する基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
詳しくは後述するが、球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク510(図4参照)と、球貯留タンク510内に貯留された遊技球を誘導する誘導経路514(図4参照)と、球通路ケース520(図4参照)とを含む構成であり、球貯留タンク510に貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の中央上方には、特別図柄表示装置33が設けられている。
また、遊技盤14の上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する特別図柄保留表示装置34aから34d(図11においては符号34と表す)が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したことを主な条件として、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物、以降、普通電役と称することがある)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された特別図柄が特定の表示態様である場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第一の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、カウントセンサ104(図11参照)を有する一般領域(図示せず)があり、その領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、上限ラウンド数に至っていないことを条件に、再度開放状態に駆動される。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図11参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、特別図柄を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)特別図柄の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
また、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の特別図柄が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。特別図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示の実行が開始される。また、特別図柄が導出表示された場合に実行される特別図柄の可変表示の実行は一回分である。例えば、特別図柄の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。また、特別図柄の可変表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の可変表示が保留される。このように特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示が保留された場合には、特別図柄保留表示装置34は、その保留個数を表示することとなる。
尚、本実施形態においては、4回を上限として特別図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、特別図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、特別図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
[球払出ユニットの構成]
上述した球払出ユニット500の構成について図4から図9を用いて説明する。
上述した球払出ユニット500には、図4及び図5に示すように、払出装置128によって払出が行われる遊技球を一時的に貯留する(貯留可能な)球貯留タンク510(遊技球貯留タンクの一例に相当)と、払出装置128によって払出が行われるための遊技球を待機させる球通路ケース520と、その球貯留タンク510に貯留された遊技球を球通路ケース520に誘導する誘導経路514(誘導手段の一例に相当)とが含まれている。
この球貯留タンク510には、上方に開放された開口512が形成され、遊技場における球搬送設備などから供給される遊技球を受け入れる。また、球貯留タンク510の底面には、球タンクスイッチ186が配設されている。この球タンクスイッチ186は、その球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出する。
球タンクスイッチ186は、図6に示すように、球貯留タンク510の底面510aに配設されている。球タンクスイッチ186は、球タンクスイッチアクチュエータ186aと、球タンクスイッチ部186dとから構成されている。
この球タンクスイッチアクチュエータ186aは、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量より多い場合には、図6(A)に示すように、その上面186bが、球貯留タンク510の底面510aと同じ高さとなっている。また、球タンクスイッチアクチュエータ186aは、軸186cによって回動自在に軸着されている。
また、球タンクスイッチ部186dは、球タンクスイッチアクチュエータ186aの下方に配設されている。この球タンクスイッチ部186dは、球タンクスイッチアクチュエータ186aの底面と当接しており、上方に向かって付勢力が加わっている。また、球タンクスイッチ部186dは、球タンクスイッチアクチュエータ186aの位置を検出可能である。
このため、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量より多い場合には、貯留されている遊技球の重量が付勢力よりも大きくなるため、図6(A)に示すように、球タンクスイッチアクチュエータ186aが付勢力によって変位することはないが、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下である場合には、貯留されている遊技球の重量が付勢力よりも小さくなるため、図6(B)に示すように、球タンクスイッチアクチュエータ186aが付勢力によって変位する。このように、球タンクスイッチ186は、球タンクスイッチアクチュエータ186aが変位することが球タンクスイッチ部186dによってされることによって、その球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出することとなる。
また、球通路ケース520は、図7に示すように、前面ケース530と背面ケース532と中ケース534とから構成されている。また、球通路ケース520は、球貯留タンク510に貯留されている遊技球を、誘導経路514を介して、上述した上皿20、下皿22などへと導くための二条の球通路522a及び522b(符号522bのみ図9参照)が設けられている。尚、これら二条の球通路522a及び522b(球通路ケース520の一部)は、払出装置128によって払出が行われるための遊技球を2以上の経路によって待機させることが可能である待機手段の一例に相当する。
前面ケース530には、中ケース534を挟持するように背面ケース532と係合するための複数の溝部530aから530gが形成されている。これら複数の溝部530aから530gは、後述する複数の爪532aから532cとそれぞれ係合することとなる。
また、前面ケース530には、上述した球貯留タンク510に貯留されていた遊技球を誘導するための誘導枠530hが形成されている。この誘導枠530hは、中ケース534とともに、球通路522aを形成するものである。また、この誘導枠530hは、鉛直方向に対して蛇行するように形成されており、遊技球が落下し、球通路522a及び522bにおける遊技球の通過速度を著しく速くすることを防止することができる。
このような誘導枠530hの下方には、払出口20a、22aなどに通ずる二条の排出路530k、530nが形成されている。また、排出路530kは、遊技球を払出すための払出口20a、22aなどに通ずるものであり、排出路530nは、球貯留タンク510から球通路ケース520内までに貯留されている全ての遊技球を排出するためのもの(所謂、球抜き用)である。
更に、前面ケース530には、後述する排出振分部材534dが保持されるための孔530mと、後述するスプロケット570を保持するための軸が挿入される孔530iとが形成されている。
背面ケース532は、前面ケース530とほぼ同じような形状である。この背面ケース532には、爪532aから532c(一部を図示せず)が形成されており、上述した前面ケース530における溝部530aから530gと係合可能である。これによって、背面ケース532は、中ケース534を挟持するように前面ケース530に係合されることとなる。
また、背面ケース532には、前面ケース530と同じように、球貯留タンク510に貯留されていた遊技球を誘導するための誘導枠532h(図9参照)が形成されている。この誘導枠532hは、中ケース534とともに、球通路522bを形成するものである。
中ケース534には、その背面側に誘導突起534aが形成されている。この誘導突起534aは、背面ケース532に形成された誘導枠532hとともに、遊技球を誘導することとなる。また、この誘導突起534aと同じように、前面側にも誘導突起(図示せず)が形成されており、前面ケース530に形成された誘導枠530hとともに、遊技球を誘導することとなる。
また、中ケース534には、その背面側に誘導枠534cが形成されている。この誘導枠534cは、上述した背面ケース532における誘導枠532hとともに球通路522bを形成するものである。また、この誘導枠534cと同じように、前面側にも誘導枠が形成されており、上述した前面ケース530における誘導枠530hとともに球通路522aを形成するものである。
また、中ケース534には、振分操作をするための操作部534eが設けられている。この操作部534eはスライド操作可能である。また、中ケース534には、操作部534eがスライド操作されることによって、回動軸534diを中心に回動する排出振分部材534dが配設されている。この排出振分部材534dは、球通路522a及び522bから導かれた球技球を、二条の排出路530k、530nのいずれかに誘導することとなる。
また、この球通路ケース520には、二条の球通路522a及び522bのそれぞれにおける遊技球を検出するための第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182が内包されている。第一球切れスイッチ180は、球通路522aに配設されており、第2球切れスイッチ182は、球通路522bに配設されている。
上述したパチンコ遊技機における第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182について説明する。これらのような第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182は、同じような形状、機能を有するため、第1球切れスイッチ180について代表して図8を用いて説明し、第2球切れスイッチ182についての説明を省略する。
図8に示すように、誘導枠530hなどによって囲まれて形成された球通路522aには、第1球切れスイッチ180が配設されている。この第1球切れスイッチ180は、第1球切れスイッチアクチュエータ180aと、第1球切れスイッチ部180dとを含んでいる。第1球切れスイッチアクチュエータ180aは、図8(A)に示すように、先端部180bが、誘導枠530hなどと同じ面となっている。また、第1球切れスイッチアクチュエータ180aは、軸180cによって回動自在に軸着されている。また、第1球切れスイッチアクチュエータ180aには、右回り方向に付勢力が加わっている。また、第1球切れスイッチ部180dは、第1球切れスイッチアクチュエータ180aの近傍に配設されており、第1球切れスイッチアクチュエータ180aの回動位置を検出可能である。
このため、球通路522aにおける所定位置に遊技球がある場合には、その遊技球により、図8(A)に示すように、第1球切れスイッチアクチュエータ180aが付勢力によって変位することはないが、球通路522aにおける所定位置に遊技球がない場合には、図8(B)に示すように、付勢力により第1球切れスイッチアクチュエータ180aが、球通路522aを遮る位置まで変位する。このように、第1球切れスイッチ180は、第1球切れスイッチアクチュエータ180aが変位することが第1球切れスイッチ部180dによってされることによって、球通路522aの所定位置における遊技球の検出を行うこととなる。また、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182は、球通路522aに配設されており、第2球切れスイッチ182は、球通路522bに配設されているため、2以上の経路522a及び522bのそれぞれの経路について所定位置における遊技球の検出を行うこととなる。尚、再度、遊技球が所定位置に位置した場合には、先端部180bが遊技球で押圧され、第1球切れスイッチアクチュエータ180aが、図8(B)から図8(A)に示すように、変位することとなる。
また、誘導枠534cの近傍には、図7に示すように、計数スイッチ184が配設されている。この計数スイッチ184は、球通路ケース520に内包され、球通路522a及び522bのいずれかを遊技球が通過することを検知する機能を有する。
また、この誘導枠534cの近傍には、軸部材536によって保持され、前面ケース530、背面ケース532に回動自在に軸着されるスプロケット570が配設される。このスプロケット570は、上方から落下してきた遊技球を支持するための羽根部材570aなどが形成されている。羽根部材570aをはじめとする羽根部材は、前方と後方とに分かれて形成されている。前方に形成された羽根部材は、前面ケース530における誘導枠530hと、中ケース534における誘導枠とによって形成される球通路522aにおける遊技球を支持するためのものである。一方、後方に形成された羽根部材は、背面ケース532における誘導枠532hと、中ケース534における誘導枠534cとによって形成される球通路522bにおける遊技球を支持するためのものである。このため、遊技球は、球貯留タンク510から球通路522a及び522bを通過し、羽根部材に支持され、スプロケット570が回動することによって、下方へと落下し、払出口20a、22aなどに排出されることとなる。つまり、スプロケット570は、球通路ケース520に内包され、球通路522a及び522bにおける遊技球の払出しを所定の駆動により行うためのものである。
また、前方に形成された羽根部材と、後方に形成された羽根部材とは、互いに異なる角度(例えば、約60度)で形成されている。このため、図9(A)に示すように、前方に形成された球通路522aと、後方に形成された球通路522bとでは、遊技球を落下させるタイミングが異なる。このため、二条の球通路522a及び522bのいずれかを通過する遊技球を一つの計数スイッチ184で検知することができる。これによって、部品点数を減少させることとなり、省スペース化することができる。もちろん、コストを減少させることもできる。
また、中ケース534には、払出ソレノイド580が配設されている。この払出ソレノイド580には、ロック部材(図示せず)が備えられており、払出ソレノイド580に電流を流すことによって変位する。ロック部材は、通常、スプロケット570の回動を固定するように配置されるが、払出ソレノイド580に電流を流すことによって、スプロケット570を回動可能とする位置に変位することとなる。このように、払出ソレノイド580は、電流が流れることによって、スプロケット570の回動を可能とするものである。つまり、払出ソレノイド580は、球通路ケース520に内包され、スプロケット570における所定の駆動に関連するものである。
このような構成において、上述したように、所定の払出条件が成立した場合には、払出ソレノイド580の制御によって、スプロケット570が回動されることとなり、球貯留タンク510などに貯留された後、球通路522a及び522bに待機していた遊技球が、図9(B)に示すように、払出口20a、22aなどに排出されることとなる。この所定の払出条件とは、例えば、後述する始動口44、大入賞口39などに遊技球が入球する条件や、遊技球の貸し出し用ボタン82が操作される条件などがあり、その条件に対応して予め設定されている数の遊技球が、払出口20a、22aから排出され、上皿20又は下皿22に払い出されることとなる。
そして、球通路522a及び522bを通過した遊技球は、計数スイッチ184によって検知され、所定数の遊技球が通過した場合には、払出ソレノイド580の制御によって、スプロケット570の回動が抑制され、球貯留タンク510などに貯留され、球通路522a及び522bに待機していた遊技球の払出が終了することとなる。つまり、払出装置128によって複数の遊技球の払出を行わせる制御が行われるとともに、計数スイッチ184によりその払出が行われた遊技球の検出結果に基づいて払出が行われた遊技球の計数が行われ、遊技球の払出が完了することにより払出装置128による払出を終了させる制御が行われることとなる。
また、各種のエラーが検知されたときにも、払出ソレノイド580の制御によって、スプロケット570の回動が抑制され、遊技球の払出動作が中断されることとなる。
尚、これらのようなスプロケット570、払出ソレノイド580は、払出装置128に含まれている。また、これらのようなスプロケット570、払出ソレノイド580は、所定の払出条件が成立したときに、2以上の経路について経路毎に遊技球の払出が可能な払出手段の一例に相当する。
尚、払出装置128によって払い出された遊技球は、上述したように、排出路530k、払出口20a、22aを介して、上皿20、下皿22に排出される。また、上皿20が満タンとなった場合には、遊技球が下皿22に排出され、その下皿22も満タンとなった場合には、払出装置128から下皿22までの間に配設された満タンスイッチ188(図11参照)によって、下皿22など(保持手段の一例に相当する)に保持される遊技球の保持量が所定量以上となったことが検出され、払出動作が中断される。
[カードユニットの構成]
上述したパチンコ遊技機10に接続されるカードユニット150を示す斜視図を図10に示す。
カードユニット150は、パチンコ遊技機10への遊技球の貸出しに関する管理を行うユニットである。図10に示すように、カードユニット150の筐体の前面最上部には、状態表示ランプ301が備えられている。この状態表示ランプ301は、カードユニット150と、遊技場に設置されるユニットコントローラ(図示せず)との接続状況および通信状態を所定の態様で表示する。
状態表示ランプ301の下方には、カード挿入中ランプ302が備えられている。このカード挿入中ランプ302は、プリペイドカードがカードユニット150に挿入されているか否かを所定の表示態様で報知する。
カード挿入中ランプ302の下方には、硬貨投入口303と硬貨返却釦304と硬貨返却口305が備えられている。硬貨投入口303は、硬貨が投入可能であり、その硬貨投入口303の内方には、投入された硬貨の種類を識別可能な硬貨投入検知センサ(図示せず)が備えられている。また、硬貨返却釦304が操作されることにより、投入された硬貨が硬貨返却口305より返却される。
硬貨返却口305の下方には、紙幣挿入口307が備えられている。紙幣挿入口307には、紙幣が挿入可能であり、その紙幣挿入口307の内方には、挿入された紙幣の種類を識別可能な紙幣識別装置(図示せず)が備えられている。
紙幣挿入口307の下方には、カード挿入口308が備えられている。カード挿入口308には、プリペイドカードが挿入可能であり、そのカード挿入口308の内方には、挿入されたプリペイドカードに記録された磁気情報を読み取り、書き込みが可能なカードR/W(図示せず)が備えられている。
カード挿入口308の下方には、鍵穴309が備えられている。この鍵穴309に鍵を挿入して操作することにより、カードユニット150をパチンコ台島から取り外すことができる。このパチンコ台島とは、複数のパチンコ遊技機と、それらに対応するカードユニットとが取り付けられる設備である。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図11に示す。
パチンコ遊技機10は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200と、遊技球の払出や、遊技球の発射に関する制御を行う払出・発射制御回路126と、から構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものである。副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うものである。
主制御回路60は、図11に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、特別図柄及び装飾図柄の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、特別図柄の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている特別図柄の可変表示回数を示すものである。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒(ms))毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図11に示すように、特別図柄表示装置33、特別図柄保留表示装置34、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
特別図柄表示装置33は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行うものである。
特別図柄保留表示装置34は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示するものである。
カウントセンサ104は、大入賞口39内に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182、計数スイッチ184、球タンクスイッチ186、満タンスイッチ188が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するための払出・発射制御CPU292と、払出・発射制御CPU292に処理を実行させるためのプログラムが記憶されている払出・発射制御ROM294と、払出・発射制御CPU292の作業領域である払出・発射制御RAM296とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。また、払出装置128は、上述したような払出ソレノイド580を含んでおり、その払出ソレノイド580を制御することによって、上述したスプロケット570の回動を抑制するか否かを制御することとなり、遊技球の払出を行うこととなる。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。尚、払出装置128は、所定の払出条件が成立したときに(例えば、発射された遊技球が所定の領域を通過することなど)、遊技球の払出を行う払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
また、詳しくは後述するが、払出・発射制御回路126は、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182、計数スイッチ184、球タンクスイッチ186、満タンスイッチ188からの信号に基づいて、遊技球の払出に関する制御を行うこととなる。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図1においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、サブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、遊技者によって操作可能なメニュー操作部84、ゲーム操作部88などが接続されており、その操作(操作状態)に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置32に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。つまり、表示制御回路250は、液晶表示装置32に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[払出制御タイミング]
上述したような構成のパチンコ遊技機10における払出制御に関するタイミングについて図12及び図13を用いて説明する。
まず、払出・発射制御回路126は、エラー検知されていない場合において、主制御回路60から賞球信号を受信したとき、又は、カードユニット150から球貸し信号などを受信したときには、図12(A)に示すように、払出ソレノイド580がオフ状態からオン状態となる。これによって、スプロケット570が回動自在となり、遊技球が払出可能な状態となる。そして、払出が行われた遊技球を計数スイッチ184が検出した場合には、その遊技球の数が計数される。例えば、5個の遊技球の払出を行う場合には、5個の遊技球の払出が検出された場合には、その5個目の遊技球の払出が検出されたタイミングで、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態になり、スプロケット570が回動停止となり、遊技球の払出が停止されることとなる。そして、5個目の遊技球の払出が検出されてから“A1”だけ経過するまで、次の払出処理などが行われず、監視状態(待機状態)となる。このように、払出ソレノイド580がオフ状態からオン状態になってから、払出が行われて、“A1”だけ経過するまでが、基本払出処理となる。尚、本実施形態においては、“A1”が0.42秒(s)として払出・発射制御ROM294に設定されている。
また、本実施形態においては、一度に最大25個の遊技球が払出可能であるが、これに限らず、任意の個数であってよい。このように、一度に払出が可能な最大個数である25個より多い数の遊技球の払出が行われる場合には、最初に、最大25個の遊技球の払出が一度に行われ、その後に、残りの遊技球の払出が行われることとなる。具体的には、例えば、30個の遊技球の払出が行われる場合には、図12(B)に示すように、25個の遊技球の払出が検出されたタイミングで、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態となり、スプロケット570が回動停止となり、遊技球の払出が停止されることとなる。そして、その25個目の遊技球の払出が検出されてから“A1”だけ経過したときに、再度、払出ソレノイド580がオフ状態からオン状態になり、スプロケット570が回動自在となり、遊技球が払出可能な状態となる。そして、残りの5個の遊技球の払出が検出されたタイミングで、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態になり、スプロケット570が回動停止となり、遊技球の払出が停止されることとなる。そして、その全部で30個目の遊技球の払出が検出されてから“A1”だけ経過するまで、次の払出処理などが行われず、監視状態(待機状態)となる。このように、払出ソレノイド580がオフ状態からオン状態になってから、払出が行われて、2回目の“A1”だけ経過するまでが、基本払出処理となる。
一方、例えば、5個の遊技球の払出が行われる場合において、5個目の遊技球の払出が未完了であるときには、図12(C)に示すように、4個目の遊技球の払出が検出されてから“B2”だけ経過しても5個目の遊技球の払出が検出されなかったタイミングで、払出エラーが検出され、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態になり、スプロケット570が回動停止となり、遊技球の払出が停止されることとなる。このように、遊技球の払出が未だ完了していないときに、払出が行われた遊技球の検出が行われてから、再度、払出が行われた遊技球の検出が行われることなく、“B2”(所定の払出監視時間の一例)が経過したことが検出されたときに、以下に説明するエラーに関する所定のエラー制御が実行されることとなる。
このように払出エラーが検出された場合には、払出エラーが検出されたタイミング(4個目の遊技球の払出が検出されてから“B2”だけ経過しても5個目の遊技球の払出が検出されなかったタイミング)から“A2”だけ待機した後、再度、払出ソレノイド580をオフ状態からオン状態にし、“B3”経過した後に計数スイッチ184によって遊技球の払出が検出された場合には、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態となり、正常な処理を再開することとなる。このように、払出エラーが発生した場合であっても、再び、払出ソレノイド580をオフ状態からオン状態にする処理をリトライ処理と称することがある。そして、リトライ処理が実行され、5個目の遊技球の払出が完了した場合には、その5個目の払出が行われてから、“A1”だけ経過するまで、次の払出が行われず、監視状態(待機状態)となり、正常動作状態となり、上述したようなエラー制御の実行後に払出動作が再開されることとなる。一方、本実施形態においては、リトライ処理が実行されても払出エラーである場合には、再度リトライ処理が実行されるような設定がなされている。尚、本実施形態においては、“A2”が19.92秒(s)として、“B2”が0.5秒(s)として、“B3”が0.08秒(s)未満として、払出・発射制御ROM294に設定されている。尚、本実施形態においては、“B1”は、“B2”より小さい値を示す。また、本実施形態においては、“A2”の経過後、0.08秒(s)が経過しても、計数スイッチ184によって遊技球の払出が検出されなかった場合には、再度、エラー制御が行われることとなる。また、本実施形態においては、賞球信号に基づく払出制御よりも、球貸し信号に基づく払出制御が優先的に行われるが、これに限らず、例えば、球貸し信号に基づく払出制御よりも、賞球信号に基づく払出制御が優先的に行われるようにしてもよい。
また、図13(A)に示すように、払出ソレノイド580がオン状態である場合において、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182のいずれかによって球通路522a及び522bの所定位置のいずれかに遊技球がないと検出されたときには、遊技球がないと検出されていない状態で“D1”だけ遊技球の検出が監視される。そして、遊技球がないと検出された状態で“D1”だけ経過した場合には、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態となる。これによって、球通路522a及び522bの所定位置のいずれかで遊技球の検出が行われなくなってから、その状態で“D1”(所定の球切れ監視時間の一例に相当)が経過したことが検出された場合には、球切れエラーとして、払出動作が中断される。
このように、待機手段が2以上の経路によって遊技球を待機させることが可能であり、払出手段がそれら2以上の経路のそれぞれについて遊技球の払出が可能であり、2以上の経路の少なくともいずれかの経路において球切れ監視時間の経過を検出したときに、遊技球の払出動作を中断させる制御を行う。従って、遊技球を待機させる経路を2以上設けることによって、遊技球の払出の迅速化を図ることができるとともに、それら2以上の経路のそれぞれにおける遊技球の流下量を均等にさせることができ、待機手段及び払出手段などの耐久性を向上させることができる。
そして、図13(A)に示すように、払出動作が中断された状態において、再度、球通路522a及び522bの所定位置のいずれかにおいても遊技球の検出が行われた場合において、その検出状態が“D2”だけ継続されたときには、払出動作が再開されることとなる。これによって、再度、球通路522a及び522bの所定位置のいずれかにおいても遊技球の検出が行われたことを条件に、払出動作が再開される。また、遊技球の払出動作が中断された後に、遊技球の検出を“D2”(所定の再開時間の一例)連続して行われたときに、払出動作が再開されることとなる。尚、本実施形態においては、“D1”が0.3秒(s)として、“D2”が1.0秒(s)として払出・発射制御ROM294に設定されている。
また、本実施形態においては、球通路522a及び522bの所定位置のいずれかで遊技球の検出が行われなくなってからの球切れ監視時間が経過する前に、遊技球の払出が未だ完了していないときに、払出が行われた遊技球の検出が行われてから、再度、払出が行われた遊技球の検出が行われることなくなってからの払出監視時間が経過した場合には、払出エラーに関するエラー制御が実行され、球切れエラーに関する払出動作の中断が行われない。一方、上述した払出監視時間が経過する前に球切れ監視時間が経過した場合には、球切れエラーに関する払出動作の中断が実行され、払出エラーに関するエラー制御が行われない。また、詳しくは後述するが、払出監視時間(“B2”が0.5秒(s))が、球切れ監視時間(“D1”が0.3秒(s))より長く設定されているので、球切れ監視時間が経過する以前に払出監視時間が経過することが防止されており、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、図13(B)に示すように、払出ソレノイド580がオン状態である場合において、球タンクスイッチ186によって球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出されたときには、“D3”だけ球タンクスイッチ186の入力状態が監視される。そして、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったと検出された状態で“D3”だけ経過した場合には、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態となる。これによって、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったことが検出されたときには、その状態で“D3”が経過したことが検出された場合には、球タンクエラーとして、払出動作が中断される。
そして、図13(B)に示すように、払出動作が中断された状態において、再度、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量多くなったことが検出された場合において、その検出状態が“D4”だけ継続されたときには、払出動作が再開されることとなる。これによって、再度、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量より多くなったことが検出されたことを条件に、払出動作が再開される。また、遊技球の払出動作が中断された後に、球タンクスイッチ186のオン状態の検出を“D4”(所定の再開時間の一例)連続して行われたときに、払出動作が再開されることとなる。尚、本実施形態においては、“D3”、“D4”がともに1.0秒(s)として払出・発射制御ROM294に設定されている。
このように、払出が行われる遊技球を一時的に貯留し、待機手段に誘導される遊技球貯留タンクに貯留された遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときには、待機手段における遊技球の検出結果に関わらず、遊技球の払出動作を中断させる制御を行う。従って、遊技球貯留タンクに貯留された遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出することによって、遊技球の貯留不足の検出を迅速に行うことができ、これに基づいて、遊技球の払出動作を中断させることにより、遊技球の払出動作をより一層安定して行うことができる。
また、図13(C)に示すように、払出ソレノイド580がオン状態である場合において、満タンスイッチ188によって下皿22などに保持されている遊技球の保持量が所定量以上となったことを検出されたときには、“D5”だけ満タンスイッチ188の入力状態が監視される。そして、下皿22などに保持されている遊技球の保持量が所定量以上となったと検出された状態で“D5”だけ経過した場合には、払出ソレノイド580がオン状態からオフ状態となる。これによって、下皿22などに保持されている遊技球の貯留量が所定量以上となったことが検出されたときには、その状態で“D5”が経過したことが検出された場合には、満タンエラーとして、払出動作が中断される。
そして、図13(C)に示すように、払出動作が中断された状態において、再度、下皿22などに保持されている遊技球の保持量が所定量より少なくなったことが検出された場合において、その検出状態が“D6”だけ継続されたときには、払出動作が再開されることとなる。これによって、再度、下皿22などに保持されている遊技球の貯留量が所定量より少なくなったことが検出されたことを条件に、払出動作が再開される。また、遊技球の払出動作が中断された後に、満タンスイッチ188のオフ状態を“D6”(所定の再開時間の一例)連続して行われなかったときに、払出動作が再開されることとなる。尚、本実施形態においては、“D5”、“D6”がともに1.0秒(s)として払出・発射制御ROM294に設定されている。
このように、払出が行われた遊技球を一時的に保持する保持手段を備え、その保持手段に保持された遊技球の保持量が所定量以上となったと検知されたときには、保持手段における遊技球の検出結果に関わらず、遊技球の払出動作を中断させる制御を行う。従って、保持手段に保持された遊技球の保持量が所定量以上となったことを検出することによって、保持させる遊技球の過多の検出を迅速に行うことができ、これに基づいて、遊技球の払出動作を中断させることにより、遊技球の払出動作をより一層安定して行うことができる。
また、図14に示すように、例えば、25個の遊技球の払出の実行中、9個目の遊技球の払出が行われた後に、瞬間的な球切れが発生した場合において、“D1”より短い“D0”だけ、第1球切れスイッチ180などによる遊技球の検出が行われない場合であっても、上述したように、球切れ監視時間“D1”となる前に10個目の遊技球によって第1球切れスイッチ180などの入力が行われるため、球切れエラーになることはなく、また、この10個目の遊技球が、9個目の遊技球が計数スイッチ184によって検出されてから払出監視時間“B2”が経過する以前に計数スイッチ184により検出される。上述したように、球切れ監視時間“D1”より払出監視時間“B2”のほうが長いため、球切れ監視時間“D1”となる前に第1球切れスイッチ180などが入力された場合には、第1球切れスイッチ180などによる球切れエラーはもちろん、計数スイッチ184による払出エラーが発生せず、払出エラーに伴って上述したリトライ処理を実行することがない。
また、10個目の遊技球の払出が行われた後に、後続の遊技球がなく、瞬間的ではない球切れが発生した場合には、10個目の遊技球が計数スイッチ184によって検出されてから“B1”よりも長い“B2”が経過する以前に“D1”が経過するため、計数スイッチ184による払出エラーが検出される前に、球切れエラーが検出されることとなり、球切れエラーによる払出動作の中断が行われるため、払出エラーに伴って上述したリトライ処理を実行することがない。このように、球切れなどが発生しておらず、図12(C)に示すような状態とならなければ、払出エラーが検出されず、リトライ処理が実行されない。尚、本実施形態においては、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182から、計数スイッチ186までの遊技球の通過時間が、0.2秒(s)未満になるように、球通路522a及び522bが設計されているため、このような遊技球の通過時間を考慮に入れて、球切れ監視時間(例えば、0.3秒(s))は、少なくとも払出監視時間(例えば、0.5秒(s))より0.2秒(s)以上短く設定されている。
従って、例えば、球通路内における球切れが発生した場合には、球切れ監視時間が経過する以前に払出監視時間が経過することが防止されており、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
具体的には、例えば、待機手段の所定位置に遊技球が瞬間的にない場合であっても、払出監視時間が経過したが球切れ監視時間が経過していないという状況となることが防止されているため、所定のエラー制御を実行させずに、払出動作を継続させることができ、瞬間的な球切れなどによっては所定のエラー制御などを実行することがない。このため、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、例えば、待機手段の所定位置に遊技球が実際にない場合であっても、所定のエラー制御などを実行する以前に、待機手段の所定位置において遊技球がなくなってから球切れ監視時間が経過したことを検出することができる。このため、例えば、球切れ監視時間が経過したと検出されたが、払出監視時間が経過してはいないと検出された場合には、払出監視時間の経過の検出を無効化するなど、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、例えば、実際にスプロケットなどにおいて球詰まりが発生した場合には、待機手段の所定位置における遊技球の検出は行われているが、実際に遊技球の払出が行われていない状態で払出監視時間が経過する。この払出監視時間の経過が検出されて、初めて、所定のエラーの制御を実行することとなる。このため、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、遊技球の払出動作が中断された後に、待機手段における遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、払出動作を再開させる制御を行う。従って、一旦、待機手段の所定位置における遊技球の検出が行われなくなってから、所定の球切れ監視時間が経過したことによって遊技球の払出動作が中断した場合、待機手段の所定位置における遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、遊技球の払出動作を再開させるため、例えば、待機手段に十分な量の遊技球が補充された状態で払出動作を再開させることができ、特別に、エラー制御、エラー復帰制御を行うことなく、遊技球の払出動作を円滑に行うことができる。また、待機手段に誘導される遊技球の個数を多くするなど、払出手段に対する遊技球の球圧を大きくすることもでき、遊技球の払出動作を安定して行うことができる。
[表示画面の説明]
また、上述した構成において実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図15を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示装置33においては、図3に示すように、特別図柄が可変表示される。具体的には、特別図柄の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された特別図柄が、非特定の表示態様(例えば、“0”から“9”などにならない態様、“−”)となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、特定の表示態様(例えば、“0”から“9”など)となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、特別図柄表示装置33における特別図柄を装飾するための複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図15(A)に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図15(B)に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示される前に、図15(C)に示すように、左列に装飾図柄が停止表示され、その後、右列に装飾図柄が停止表示される。そして、特別図柄が導出表示されるタイミングで、中列の装飾図柄が停止表示され、装飾図柄が導出表示されることとなる。
また、導出表示される装飾図柄は、導出表示される特別図柄と関連性を有する。具体的には、特別図柄が“−”である場合には、装飾図柄は、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となり、特別図柄が“0”から“9”である場合には、装飾図柄は、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となる。つまり、全ての列が停止表示され、その導出表示された複数列の装飾図柄が、図15(D)に示すように、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となると、特別図柄が“−”として導出表示され、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持される。一方、複数列の装飾図柄が、図15(E)に示すように、リーチとなり、図15(F)に示すように、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となると、特別図柄が“0”から“9”として導出表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図16から図18、図20から図35に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図18)の状態遷移について図19を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図16に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図18を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示装置33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒(ms))毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、メインCPU66は、始動口44等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、特別図柄の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。これによって、払出・発射制御回路126は、賞球する旨、賞球数などが認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図16のステップS15において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。尚、図18において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図18に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上であるという条件を満たすか否かを判断する。メインCPU66は、この条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、この条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図19に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、大当りラウンド最大継続数が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
[払出・発射制御回路メイン処理]
一方、払出・発射制御回路126は、払出・発射制御回路メイン処理を実行することとなる。この払出・発射制御回路メイン処理について図20を用いて説明する。尚、この払出・発射制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、図20に示すように、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296のアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS601)。この処理が終了した場合には、ステップS602に処理を移す。
ステップS602においては、払出・発射制御CPU292は、1ミリ秒(ms)経過したか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられ、所定のタイミングで加算されるカウンタの値を読み出し、1ミリ秒(ms)経過したか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、1ミリ秒(ms)経過したと判別した場合には、ステップS603に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、1ミリ秒(ms)経過していないと判別した場合には、再度、ステップS602に処理を移す。つまり、1ミリ秒(ms)毎にステップS603に処理を移し、後述するステップS603からステップS606を実行することとなる。
ステップS603において、払出・発射制御CPU292は、球貸し制御処理を実行する。詳しくは図23を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、カードユニット150との通信に基づく遊技球の貸出しに関する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS604に処理を移す。
ステップS604において、払出・発射制御CPU292は、賞球制御処理を実行する。詳しくは図25を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、主制御回路60との通信に基づく遊技球の賞球に関する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS605に処理を移す。
ステップS605において、払出・発射制御CPU292は、枠スイッチ検出処理を実行する。詳しくは図27から図30を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182、球タンクスイッチ186、満タンスイッチ188など、各種のスイッチにおける検出結果に関する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS606に処理を移す。
ステップS606において、払出・発射制御CPU292は、エラー処理を実行する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、エラーを検出し、その検出結果をエラー表示させる制御を行う。この処理が終了した場合には、上述したステップS602に処理を移す。これによって、ステップS603からステップS606を1ミリ秒(ms)毎に実行することとなる。
[賞球コマンド割込処理]
また、払出・発射制御回路126では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)により賞球コマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、払出・発射制御CPU292は、レジスタの退避(ステップS611)を行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、払出・発射制御RAM296の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS612)。そして、払出・発射制御CPU292は、ステップS611において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS613)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[払出・発射制御回路システムタイマ割込処理]
また、払出・発射制御回路126では、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御回路メイン処理を実行している状態であっても、払出・発射制御CPU292メイン処理を中断させ、払出・発射制御CPU292システムタイマ割込処理を実行する場合がある。所定の周期(例えば1ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図22を用いて説明する。
最初に、図22に示すように、払出・発射制御CPU292は、レジスタの退避(ステップS631)を行い、プリペイドカードユニット通信処理を実行する(ステップS632)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、カードユニット150との間で行われる通信の制御を行う。特に、払出・発射制御CPU292は、カードユニット150との間で、遊技球の貸出しに関する通信の制御を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS633に処理を移す。
ステップS633において、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ検出処理を実行する。詳しくは図31を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184による検出に関する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS634に処理を移す。
ステップS634において、払出・発射制御CPU292は、払出駆動処理を実行する。詳しくは図32を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、払出装置128の駆動に関する制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS635に処理を移す。
ステップS635において、払出・発射制御CPU292は、発射関連信号検知処理を実行する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、タッチセンサ、発射停止スイッチの入力を検出し、発射の許可、禁止を決定する。そして、払出・発射制御CPU292は、払出駆動処理を実行する(ステップS636)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射許可の場合に、発射モータを駆動させるためのデータをセットする。そして、払出・発射制御CPU292は、各種の変数に基づいて、駆動制御するための信号を払出装置128(払出ソレノイド580)、発射装置130等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS637)。そして、払出・発射制御CPU292は、ステップS631において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS638)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[球貸し制御処理]
図20のステップS603において実行されるサブルーチンについて図23を用いて説明する。
最初に、図23に示すように、払出・発射制御CPU292は、球貸し信号出力処理を実行する(ステップS701)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、所定数の貸出し球が行われる毎に、球貸し信号をホールコンピュータ(図示せず)などの外部装置に出力する。そして、詳しくは図24を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、球貸しに関する遊技球の払出制御を行う球貸し払出処理を実行する(ステップS702)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[球貸し払出処理]
図23のステップS702において実行されるサブルーチンについて図24を用いて説明する。
最初に、図24に示すように、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があるか否かを判断する(ステップS711)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、コマンド受信異常や過払い等の払出異常要因があるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因がないと判別した場合には、ステップS712に処理を移す。
ステップS712において、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、後述するステップS792、ステップS793によって設定された状態に基づいて、払出許可状態であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であると判別した場合には、ステップS713に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS713において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタから値を読み出し、払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS714に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS714において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた球貸しカウンタが“0”であるか否かを判断する。尚、この球貸しカウンタには、所定の球貸し信号の受信により、その球貸し信号の受信毎に“25”が加算される。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた球貸しカウンタから値を読み出し、球貸しカウンタが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた球貸しカウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS716に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた球貸しカウンタが“0”ではないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタに“25”をセットし(ステップS715)、本サブルーチンを終了する。これによって、これによって、払出の最大個数である25個の遊技球の指示が行われる。
ステップS716において、払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出状態フラグを読み出し、払出状態が球貸し状態であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態であると判別した場合には、ステップS717に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS717において、払出・発射制御CPU292は、カードユニット150へ払出完了信号を出力する。これによって、カードユニット150は、貸出しに関する払出が完了したことが認識可能となる。そして、払出・発射制御CPU292は、払出状態を賞球払出状態に設定する(ステップS718)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出状態フラグを、賞球払出状態を示す値にセットする。これによって、払出・発射制御CPU292は、払出状態を認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[賞球制御処理]
図20のステップS604において実行されるサブルーチンについて図25を用いて説明する。
最初に、図25に示すように、払出・発射制御CPU292は、賞球信号出力処理を実行する(ステップS721)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、所定数の賞球が行われる毎に、賞球信号を外部に出力する。そして、詳しくは図26を用いて後述するが、払出・発射制御CPU292は、賞球に関する遊技球の払出制御を行う賞球払出処理を実行する(ステップS722)。そして、払出・発射制御CPU292は、賞球コマンド処理を実行する(ステップS723)。払出・発射制御CPU292は、受信した賞球コマンドを解析し、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタを、賞球コマンドに基づく数だけ増加させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[賞球払出処理]
図25のステップS712において実行されるサブルーチンについて図26を用いて説明する。
最初に、図26に示すように、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があるか否かを判断する(ステップS731)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、コマンド受信異常や過払い等の払出異常要因があるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因がないと判別した場合には、ステップS732に処理を移す。
ステップS732において、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、後述するステップS792、ステップS793によって設定された状態に基づいて、払出許可状態であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であると判別した場合には、ステップS733に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS733において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタから値を読み出し、払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS734に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS734において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“0”であるか否かを判断する。尚、この賞球カウンタには、所定の賞球信号の受信により賞球信号に対応する数が加算される。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタから値を読み出し、賞球カウンタが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“0”であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“0”ではないと判別した場合には、ステップS735に処理を移す。
ステップS735において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“25”以上であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタから値を読み出し、賞球カウンタが“25”以上であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“25”以上であると判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタに“25”をセットし(ステップS736)、本サブルーチンを終了する。これによって、これによって、払出の最大個数である25個の遊技球の指示が行われる。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタが“25”未満であると判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタに、その賞球カウンタの値をセットし(ステップS737)、本サブルーチンを終了する。これによって、払出の最大個数未満(25個未満)の遊技球の指示が行われる。
[枠スイッチ検出処理]
図20のステップS605において実行されるサブルーチンについて図27から図30を用いて説明する。
最初に、図27に示すように、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188が切り替わったか否かを判断する(ステップS741)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188からの検出信号に基づいて、満タンスイッチ188が切り替わったか否かを判断することとなる。つまり、払出・発射制御CPU292、満タンスイッチ188は、下皿22などの保持手段に保持された遊技球の保持量が所定量以上であるか検出する保持量検出手段の一例に相当する。払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188が切り替わったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた満タンタイマに“1000ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS742)、図28のステップS761に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188による遊技球の検出がオンからオフとなった場合には、所定の再開時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の再開時間が設定された再開時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188が切り替わっていないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた満タンタイマを“1”減算させ(ステップS743)、ステップS744に処理を移す。
ステップS744において、払出・発射制御CPU292は、満タンタイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられた満タンタイマを読み出し、満タンタイマが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、満タンタイマが“0”であると判別した場合には、ステップS745に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、満タンタイマが“0”ではないと判別した場合には、図28のステップS761に処理を移す。
ステップS745において、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188がオンであるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、下皿満タンスイッチ188からの検出信号に基づいて、満タンスイッチ188がオンであるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188がオンであると判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた満タンフラグに“1”をセットし(ステップS746)、図28のステップS761に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、満タンスイッチ188がオンではないと判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた満タンフラグに“0”をセットし(ステップS747)、図28のステップS761に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、遊技球の払出動作が中断された後に、満タンスイッチ188によって保持手段に保持されている遊技球の保持量が所定量より少ないとの検出を所定の再開時間連続して行われたことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、再開時間検出手段の一例に相当する。
図28のステップS761において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンからオフとなったか否かを判断する(ステップS761)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180からの検出信号に基づいて、第1球切れスイッチ180がオンからオフとなったか否かを判断することとなる。つまり、払出・発射制御CPU292、第1球切れスイッチ180は、球通路522aの所定位置における遊技球の検出を行う待機中遊技球検出手段の一例に相当する。払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンからオフとなったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第1球切れタイマに“300ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS762)、図29のステップS771に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、所定の球切れ監視時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の球切れ監視時間が設定された球切れ監視時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンからオフとなっていないと判別した場合には、ステップS763に処理を移す。
ステップS763において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオフからオンとなったか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180からの検出信号に基づいて、第1球切れスイッチ180がオフからオンとなったか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオフからオンとなったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第1球切れタイマに“1000ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS764)、図29のステップS771に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180による遊技球の検出がオフからオンとなった場合には、所定の再開時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の再開時間が設定された再開時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオフからオンとなっていないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第1球切れタイマを“1”減算させ(ステップS765)、ステップS766に処理を移す。
ステップS766において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れタイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられた第1球切れタイマを読み出し、第1球切れタイマが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第1球切れタイマが“0”であると判別した場合には、ステップS767に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、第1球切れタイマが“0”ではないと判別した場合には、図29のステップS771に処理を移す。
ステップS767において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンであるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180からの検出信号に基づいて、第1球切れスイッチ180がオンであるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンであると判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた第1球切れフラグに“0”をセットし(ステップS769)、図29のステップS771に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、遊技球の払出動作が中断された後に、第1球切れスイッチ180による遊技球の検出を所定の再開時間連続して行われたことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、再開時間検出手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180がオンではないと判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた第1球切れフラグに“1”をセットし(ステップS768)、図29のステップS771に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180によって遊技球の検出が行われなくなってから、所定の球切れ監視時間が経過したことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、球切れ監視時間検出手段の一例に相当する。
図29のステップS771において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンからオフとなったか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182からの検出信号に基づいて、第2球切れスイッチ182がオンからオフとなったか否かを判断することとなる。つまり、払出・発射制御CPU292、第2球切れスイッチ182は、球通路522bの所定位置における遊技球の検出を行う待機中遊技球検出手段の一例に相当する。また、言い換えると、払出・発射制御CPU292、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182は、球通路522a及び522b(2以上の経路の一例)のそれぞれの経路について所定位置における遊技球の検出を行う待機中遊技球検出手段の一例に相当する。払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンからオフとなったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第2球切れタイマに“300ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS772)、図30のステップS781に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、所定の球切れ監視時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の球切れ監視時間が設定された球切れ監視時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンからオフとなっていないと判別した場合には、ステップS773に処理を移す。
ステップS773において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオフからオンとなったか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182からの検出信号に基づいて、第2球切れスイッチ182がオフからオンとなったか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオフからオンとなったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第2球切れタイマに“1000ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS774)、図30のステップS781に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182による遊技球の検出がオフからオンとなった場合には、所定の再開時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の再開時間が設定された再開時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオフからオンとなっていないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた第2球切れタイマを“1”減算させ(ステップS775)、ステップS776に処理を移す。
ステップS776において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れタイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられた第2球切れタイマを読み出し、第2球切れタイマが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第2球切れタイマが“0”であると判別した場合には、ステップS777に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、第2球切れタイマが“0”ではないと判別した場合には、図30のステップS781に処理を移す。
ステップS777において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンであるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182からの検出信号に基づいて、第2球切れスイッチ182がオンであるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンであると判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた第2球切れフラグに“0”をセットし(ステップS779)、図30のステップS781に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、遊技球の払出動作が中断された後に、第2球切れスイッチ182による遊技球の検出を所定の再開時間連続して行われたことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、再開時間検出手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、第2球切れスイッチ182がオンではないと判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられた第2球切れフラグに“1”をセットし(ステップS778)、図30のステップS781に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、第1球切れスイッチ180によって遊技球の検出が行われなくなってから、所定の球切れ監視時間が経過したことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、球切れ監視時間検出手段の一例に相当する。また、上述したように、払出・発射制御CPU292は、2以上の球通路522a及び522bのそれぞれの経路について球切れ監視時間の経過の検出を行うこととなる。
図30のステップS781において、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186が切り替わったか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186からの検出信号に基づいて、球タンクスイッチ186が切り替わったか否かを判断することとなる。つまり、払出・発射制御CPU292、球タンクスイッチ186は、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出する貯留量検出手段の一例に相当する。払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186が切り替わったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられたタンク球切れタイマに“1000ミリ秒(ms)”をセットし(ステップS782)、ステップS791に処理を移す。このように、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186による遊技球の検出がオフからオンとなった場合には、所定の再開時間を設定することとなる。また、払出・発射制御RAM296は、所定の再開時間が設定された再開時間設定手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186が切り替わっていないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられたタンク球切れタイマを“1”減算させ(ステップS783)、ステップS784に処理を移す。
ステップS784において、払出・発射制御CPU292は、タンク球切れタイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れタイマを読み出し、タンク球切れタイマが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、タンク球切れタイマが“0”であると判別した場合には、ステップS785に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、タンク球切れタイマが“0”ではないと判別した場合には、ステップS791に処理を移す。
ステップS785において、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186がオンであるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186からの検出信号に基づいて、球タンクスイッチ186がオンであるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186がオンであると判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグに“0”をセットし(ステップS787)、ステップS791に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、遊技球の払出動作が中断された後に、球タンクスイッチ186によって遊技球貯留タンクに貯留されている遊技球の貯留量が所定量より多いとの検出を所定の再開時間連続して行われたことを検出することとなる。尚、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、再開時間検出手段の一例に相当する。一方、払出・発射制御CPU292は、球タンクスイッチ186がオンではないと判別した場合には、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグに“1”をセットし(ステップS786)、ステップS791に処理を移す。
ステップS791において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグ、満タンフラグ、球切れフラグのいずれかが“1”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグ、満タンフラグ、第1球切れフラグ、第2球切れフラグを読み出し、タンク球切れフラグ、満タンフラグ、第1球切れフラグ、第2球切れフラグのいずれかが“1”であるか否かを判断する。払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグ、満タンフラグ、第1球切れフラグ、第2球切れフラグのいずれかが“1”であると判別した場合には、発射制御回路RAMの所定領域に払出禁止状態である旨のデータをセットし(ステップS792)、本サブルーチンを終了する。これによって、払出・発射制御CPU292は、払出禁止状態である旨を認識可能である。特に、払出・発射制御CPU292は、球通路522a及び522bの少なくともいずれかにおいて球切れ監視時間(300ミリ秒(ms))の経過を検出したときに、遊技球の払出動作を中断させる制御を行うこととなる。また、払出・発射制御CPU292は、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときには、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182による検出結果に関わらず、遊技球の払出動作を中断させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出中断制御手段の一例に相当する。
一方、払出・発射制御CPU292は、発射制御回路RAMに位置付けられたタンク球切れフラグ、満タンフラグ、第1球切れフラグ、第2球切れフラグのいずれもが“1”ではないと判別した場合には、発射制御回路RAMの所定領域に払出許可状態である旨のデータをセットし(ステップS793)、本サブルーチンを終了する。これによって、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態である旨を認識可能である。このように、払出・発射制御CPU292は、再度、遊技球の検出が行われたことを条件に、払出動作を再開させる制御を行う。特に、払出・発射制御CPU292は、遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、払出動作を再開させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出中断制御手段の一例に相当する。
[計数スイッチ検出処理]
図22のステップS633において実行されるサブルーチンについて図31を用いて説明する。
最初に、図31に示すように、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184による検出が行われたか否かを判断する(ステップS801)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184からの検出信号に基づいて、計数スイッチ184による検出が行われたか否かを判断することとなる。つまり、払出・発射制御CPU292、計数スイッチ184は、払出装置128によって払出が行われた遊技球を検出する払出遊技球検出手段の一例に相当する。払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184による検出が行われたと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタを1減算させ(ステップS802)、ステップS803に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184による検出が行われていないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS803において、払出・発射制御CPU292は、払出区切りカウンタが“0”となったか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタから値を読み出し、払出区切りカウンタが“0”となったか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出区切りカウンタが“0”となったと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられたソレノイド監視タイマに420ミリ秒(ms)をセットし(ステップS804)、ステップS806に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出区切りカウンタが“0”となっていないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられたソレノイド監視タイマをクリア(ステップS805)、ステップS806に処理を移す。これによって、払出・発射制御CPU292は、一度の払出の区切りである場合における監視時間(待機時間)を設定する一方、一度の払出の区切りではない場合における監視時間(待機時間)をクリアすることとなる。
ステップS806において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマに500ミリ秒(ms)をセットする。これによって、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184によって遊技球の払出が検出された後に、遊技球の払出を監視する払出監視時間を設定することとなる。つまり、払出・発射制御RAM296は、所定の払出監視時間が設定される払出監視時間設定手段の一例に相当する。また、払出・発射制御RAM296には、上述したように、球切れ監視時間が300ミリ秒(ms)として、払出監視時間が500ミリ秒(ms)として設定される。つまり、払出・発射制御RAM296には、払出監視時間が球切れ監視時間より長く設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS807に処理を移す。
ステップS807において、払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出状態フラグを読み出し、払出状態が球貸し状態であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態であると判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた球貸しカウンタを“1”減算させ(ステップS808)、本サブルーチンを終了する。一方、払出・発射制御CPU292は、払出状態が球貸し状態ではないと判別した場合には、払出・発射制御RAM296に位置付けられた賞球カウンタを“1”減算させ(ステップS809)、本サブルーチンを終了する。このように、払出・発射制御CPU292は、計数スイッチ184によって検出された結果に基づいて払出が行われた遊技球の計数を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出制御手段の一例に相当する。
[払出駆動処理]
図22のステップS634において実行されるサブルーチンについて図32を用いて説明する。
最初に、図32に示すように、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であるか否かを判断する(ステップS811)。この処理において、払出・発射制御CPU292は、後述するステップS792、ステップS793によって設定された状態に基づいて、払出許可状態であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出許可状態であると判別した場合には、ステップS812に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出許可状態ではないと判別した場合には、ステップS816に処理を移す。
ステップS812において、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、コマンド受信異常や過払い等の払出異常要因があるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出異常要因があると判別した場合には、ステップS816に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出異常要因がないと判別した場合には、ステップS813に処理を移す。
ステップS813において、払出・発射制御CPU292は、ソレノイド監視タイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられたソレノイド監視タイマから値を読み出し、ソレノイド監視タイマが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、ソレノイド監視タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS815に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、ソレノイド監視タイマが“0”ではないと判別した場合には、ソレノイド監視タイマを“1”減算させ(ステップS814)、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS815において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタの値を読み出し、払出区切りカウンタが“0”であるか否かを判断することとなる。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”であると判別した場合には、ステップS817に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた払出区切りカウンタが“0”ではないと判別した場合には、ステップS818に処理を移す。つまり、この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出区切りカウンタが“0”であると判別した場合には、遊技球の払出が完了した状態であり、後述するステップS820を実行しないので、払出ソレノイド580が駆動停止状態となり、払出装置128による払出を終了させる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出制御手段の一例に相当する。
一方、ステップS816において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられたソレノイド監視タイマをクリアする。これによって、払出・発射制御CPU292は、払出禁止状態である場合や、払出異常要因がある場合に、監視時間(待機時間)をクリアすることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS817に処理を移す。
一方、ステップS817において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマに500ミリ秒(ms)をセットする。これによって、払出・発射制御CPU292は、一度の払出の区切りとなった後において、遊技球の払出を監視する払出監視時間を設定することとなる。つまり、払出・発射制御RAM296は、所定の払出監視時間が設定される払出監視時間設定手段の一例に相当する。また、払出・発射制御RAM296には、上述したように、球切れ監視時間が300ミリ秒(ms)として、払出監視時間が500ミリ秒(ms)として設定される。つまり、払出・発射制御RAM296には、払出監視時間が球切れ監視時間より長く設定されている。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS818において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマが“0”であるか否かを判断する。この処理において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマから値を読み出し、落下球監視タイマが“0”であるか否かを判断する。払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS821に処理を移す。一方、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマが“0”ではないと判別した場合には、ステップS819に処理を移す。
尚、落下球監視タイマには、ステップS801における計数スイッチ184による遊技球の払出が検出される毎に、500ミリ秒(ms)がセットされるため、直前に遊技球が払い出されてから500ミリ秒経過した場合には、落下球監視タイマが“0”であると判別される。また、球区切りとなる遊技球が払い出された場合には、ステップS817において払出区切りカウンタが“0”であると判別され、ステップS818に移行することなく、500ミリ秒(ms)がセットされ続ける。このため、球区切り状態ではないのに、遊技球の払出が検出されてから500ミリ秒(ms)が経過しても次の遊技球の払出が検出されない場合に、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマが“0”であると判別し、ステップS821に処理を移すこととなる。一方、球区切りではなく、遊技球の払出が検出されてから500ミリ秒(ms)が経過していない場合に、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマが“0”ではないと判別し、ステップS819に処理を移すこととなる。
つまり、この処理において、払出・発射制御CPU292は、ステップS815において払出区切りカウンタが“0”ではなく、ステップS806などにおいて500ミリ秒(ms)にセットされた落下球監視タイマが“0”となるかを検出することによって、遊技球の払出が未だ完了していないときに、計数スイッチ184による払出が行われた遊技球の検出が行われてから、再度、計数スイッチ184による払出が行われた遊技球の検出が行われることなく所定の払出監視時間が経過したことを検出することとなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出監視時間検出手段の一例に相当する。
ステップS819において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマを“1”減算させる。そして、払出・発射制御CPU292は、払出ソレノイド580を駆動させるための払出ソレノイド駆動データを払出・発射制御RAM296の所定領域にセットする(ステップS820)。これによって、払出・発射制御CPU292は、払出ソレノイド駆動データを払出装置128に供給することによって、払出装置128における払出が行われることなる。つまり、払出・発射制御CPU292は、払出装置128によって複数の遊技球の払出を行わせる制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出制御手段の一例に相当する。
一方、ステップS821において、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられた落下球監視タイマに80ミリ秒(ms)をセットする。これによって、ステップS818において落下球監視タイマが“0”ではないと80ミリ秒(ms)だけ判別されることとなり、払出装置128による遊技球の払出動作を再開させた後に、80ミリ秒(ms)だけ遊技球の払出を監視することとなる。そして、払出・発射制御CPU292は、払出・発射制御RAM296に位置付けられたソレノイド監視タイマに19920ミリ秒(ms)をセットする(ステップS822)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、ステップS806において落下球監視タイマに500ミリ秒(ms)がセットされた後、ステップS815において払出区切りカウンタが“0”ではなく、ステップS818において落下球監視タイマが“0”であると判別された場合には、払出・発射制御CPU292は、払出監視時間の経過が検出され、約20秒(s)だけ待機状態となり、リトライ処理を実行する等、エラーに関する所定のエラー制御を行うこととなる。
具体的には、払出・発射制御CPU292は、後述するステップS821において落下球監視タイマに80ミリ秒(ms)がセットされ、ステップS822においてソレノイド監視タイマに19920ミリ秒(ms)がセットされた後に、ステップS813においてソレノイド監視タイマが“0”ではないと判別されるため、19920ミリ秒(ms)だけ待機状態となる。そして、その時間経過した後に、ステップS819、ステップS820を実行することによって、払出装置128によって遊技球の払出を行わせるリトライ処理を実行し、最長80ミリ秒(ms)だけ遊技球の払出を監視することとなる。そして、このようなリトライ処理の結果、ステップS801において計数スイッチ184によって遊技球の払出が検出された場合には、正常な制御が実行されることとなる。つまり、これらのような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、払出監視時間の経過が検出されたときにおけるエラー制御の実行後に払出動作を再開させるエラー復帰制御を行うこととなる。尚、本実施形態において、このような処理を実行する払出・発射制御CPU292は、エラー制御手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、払出が行われた遊技球を検出するとともに、払出が行われるための遊技球を待機させる待機手段の所定位置における遊技球の検出を行う。また、所定個数の遊技球の払出が未だ完了していないときに、遊技球の検出が行われてから、再度、検出が行われることなく払出監視時間が経過したと検出されたときに、エラーに関する所定のエラー制御と、そのエラー制御の実行後に払出動作を再開させるエラー復帰制御とを実行する。更には、待機手段の所定位置における遊技球の検出が行われなくなってから球切れ監視時間の経過が検出されたときに、遊技球の払出動作を中断させる制御を行うとともに、再度、待機手段の所定位置における遊技球の検出が行われたことを条件に、払出動作を再開させる制御を行う。更には、払出監視時間が球切れ監視時間より長く設定されている。従って、球切れ監視時間が経過する以前に払出監視時間が経過することが防止されており、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
具体的には、例えば、待機手段の所定位置に遊技球が瞬間的にない場合であっても、払出監視時間が経過したが球切れ監視時間が経過していないという状況となることが防止されているため、所定のエラー制御を実行させずに、払出動作を継続させることができ、瞬間的な球切れなどによっては所定のエラー制御などを実行することがない。このため、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、例えば、待機手段の所定位置に遊技球が実際にない場合であっても、所定のエラー制御などを実行する以前に、待機手段の所定位置において遊技球がなくなってから球切れ監視時間が経過したことを検出することができる。このため、例えば、球切れ監視時間が経過したと検出されたが、払出監視時間が経過してはいないと検出された場合には、払出監視時間の経過の検出を無効化するなど、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、例えば、実際にスプロケットなどにおいて球詰まりが発生した場合には、待機手段の所定位置における遊技球の検出は行われているが、実際に遊技球の払出が行われていない状態で払出監視時間が経過する。この払出監視時間の経過が検出されて、初めて、所定のエラーの制御を実行することとなる。このため、遊技球の払出動作を円滑に行うことができるとともに、不要なエラー制御を抑制することができ、制御負荷を軽減することができるとともに、円滑な遊技を行うことができる。
また、遊技球の払出動作が中断された後に、待機手段における遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、払出動作を再開させる制御を行う。従って、一旦、待機手段の所定位置における遊技球の検出が行われなくなってから、所定の球切れ監視時間が経過したことによって遊技球の払出動作が中断した場合、待機手段の所定位置における遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、遊技球の払出動作を再開させるため、例えば、待機手段に十分な量の遊技球が補充された状態で払出動作を再開させることができ、特別に、エラー制御、エラー復帰制御を行うことなく、遊技球の払出動作を円滑に行うことができる。また、待機手段に誘導される遊技球の個数を多くするなど、払出手段に対する遊技球の球圧を大きくすることもでき、遊技球の払出動作を安定して行うことができる。
また、前記待機手段が2以上の経路によって遊技球を待機させることが可能であり、払出手段がそれら2以上の経路のそれぞれについて遊技球の払出が可能であり、2以上の経路の少なくともいずれかの経路において球切れ監視時間の経過を検出したときに、遊技球の払出動作を中断させる制御を行う。従って、遊技球を待機させる経路を2以上設けることによって、遊技球の払出の迅速化を図ることができるとともに、それら2以上の経路のそれぞれにおける遊技球の流下量を均等にさせることができ、待機手段及び払出手段などの耐久性を向上させることができる。
また、払出が行われる遊技球を一時的に貯留し、待機手段に誘導される遊技球貯留タンクに貯留された遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときには、待機手段における遊技球の検出結果に関わらず、遊技球の払出動作を中断させる制御を行う。従って、遊技球貯留タンクに貯留された遊技球の貯留量が所定量以下となったことを検出することによって、遊技球の貯留不足の検出を迅速に行うことができ、これに基づいて、遊技球の払出動作を中断させることにより、遊技球の払出動作をより一層安定して行うことができる。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図33を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、図33に示すように、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS201)。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、液晶表示装置32における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ132の発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図34を用いて説明する。
最初に、図34に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS221)を行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU206は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60秒(s))など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図35を用いて説明する。
最初に、図35に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS231)を行い、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、上述した表示制御処理において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路250に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU206は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU206は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときや、下皿22などにおける遊技球の保持量が所定量以上となったと検知されたときには、球切れ監視時間の検出結果に関わらず、遊技球の払出動作を中断させたが、これに限らず、例えば、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときや、下皿22などにおける遊技球の保持量が所定量以上となったと検知されたときであっても、球切れ監視時間の検出結果に基づいて、遊技球の払出動作を中断させるようにしてもよい。また、例えば、球貯留タンク510における遊技球の貯留量が所定量以下となったと検知されたときや、下皿22などにおける遊技球の保持量が所定量以上となったと検知されたときに、遊技球の払出動作を中断させなくてもよい。この場合においては、球タンクスイッチ186、満タンスイッチ188などを配設しなくてもよい。
また、本実施形態においては、二条の球通路522a及び522bによって遊技球を待機させることが可能であり、それらの球通路522a及び522bについて経路毎に遊技球の払出が可能であり、球通路522a及び522bのそれぞれについて所定位置における遊技球の検出を行い、その結果、球通路522a及び522bの少なくともいずれかにおいて球切れ監視時間の経過を検出したときに、遊技球の払出動作を中断させたが、これに限らず、例えば、球通路522a及び522bの両方において球切れ監視時間の経過を検出したときに、遊技球の払出動作を中断させ、いずれか一方において球切れ監視時間の経過が検出されていないとき、つまり、球通路522a及び522bのいずれか一方において遊技球が検出されている場合には、遊技球の払出動作を中断させないようにしてもよい。また、例えば、球通路を二条でなくても、一条、三条以上であってもよい。
更にまた、本実施形態においては、遊技球の払出動作が中断された後に、球通路522a及び522bにおける所定位置において遊技球の検出が再開時間連続して行われたときに、払出動作を再開させる制御を行ったが、これに限らず、例えば、遊技球の検出が再開時間連続して行われなくても、その遊技球の検出が行われたことによって、払出動作を再開させる制御を行ってもよい。また、例えば、払出動作を再開させる制御を行わなくてもよい。
更にまた、本実施形態においては、球切れ監視時間が300ミリ秒(ms)として、払出監視時間が500ミリ秒(ms)として設定されていたが、これに限らず、例えば、払出監視時間が球切れ監視時間より長く設定されておれば、任意の値でよいが、計数スイッチの払出監視時間は、短い方が、球詰まり等の発生によるリトライ処理へ移行する時間が短くて済み、円滑な遊技球の払出を行うことができるので、好ましい。また、第1球切れスイッチ180、第2球切れスイッチ182は、遊技球の落下速度にばらつきがあると通過した遊技球が計数スイッチ184に到達する前に計数スイッチ184の払出監視時間が経過してしまうことがあるため、球通路522a及び522bの構造上、均等な落下速度が確保できる位置に設けることが好ましい。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤14の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。遊技盤の具体的な構成の例について図36を用いて説明する。尚、図36は、理解を容易とするために、複数の障害釘等を省略したものである。
例えば、遊技盤の一部を、透過性を有さない部材で構成してもよい。具体的には、図36(A)に示すように、遊技盤314を、透過性を有する部材314aと平板状の透過性を有さない部材314b(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、図36(A)に示すように、透過性を有する部材314aと、透過性を有さない部材314bとを単に結合させて構成するだけでなく、図36(B)に示すように、透過性を有する部材315aを、透過性を有さない部材315bで囲むように結合させる構成としてもよい。
また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、図36(C)に示すように、透過性を有する遊技盤316の一部316bを、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、符号316aに示すように、一部に透過性を有する遊技盤316を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域15の全部又は一部の後方に位置する表示領域32aに、その遊技領域15の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。
更には、上述した実施形態においては、一部又は全部に透過性を有する遊技盤14を用いたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、透過性を有さない遊技盤を用いてもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成について図37を用いて説明する。
図37に示すように、扉311には、表示装置332が備えられており、各種の演出画像が表示される。この表示装置332は、遊技者により触接された座標位置を検出するタッチパネル351と、保護カバーである透明アクリル板353、355と、それら透明アクリル板353、355の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置354と、が積層されている。この表示装置332(液晶表示装置354)は、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置354は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、特別図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示等を行う。
また、この液晶表示装置354の上方及び下方には、液晶表示装置354のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライト352が設けられている。また、この液晶バックライト352は、電源供給時においては、点灯するように制御されている。このため、液晶バックライト352を常時電源供給時において常時駆動させることにより、液晶表示装置354に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライト352は、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。
遊技盤314には障害釘313が打ちこまれている。この遊技盤314と扉311との間に遊技領域315が設けられ、その遊技領域315に発射された遊技球317が転動可能となる。
尚、この表示装置332は、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶表示装置354、液晶バックライト352等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶バックライト352等を備えることなく、液晶表示装置354のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置354は、表示領域と、遊技盤314における遊技領域315の全部又は一部とが重なるように遊技盤314の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域315の全部又は一部を、液晶表示装置354を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。言い換えると、液晶表示装置354は、遊技盤314の前方に設けられ、透過して当該遊技盤314を視認可能であり、遊技に関する演出画像を表示する表示領域を有する装置である。尚、遊技盤と表示装置とが奥行き方向に重ならない構成であってもよい。
尚、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200と払出・発射制御回路126との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図38に示すように、副制御回路200と主制御回路60と払出・発射制御回路126とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、所定の払出条件が成立したときに、遊技球の払出を行う払出手段と、前記払出手段によって払出が行われた遊技球の検出する払出遊技球検出手段と、前記払出手段によって払出が行われるための遊技球を待機させる待機手段と、前記待機手段の所定位置における遊技球の検出を行う待機中遊技球検出手段と、前記払出手段によって複数の遊技球の払出を行わせる制御を行うとともに、前記払出遊技球検出手段によって検出された結果に基づいて払出が行われた遊技球の計数を行い、遊技球の払出が完了することにより前記払出手段による払出を終了させる制御を行う払出制御手段と、所定の払出監視時間が設定された払出監視時間設定手段と、前記遊技球の払出が未だ完了していないときに、前記払出遊技球検出手段による検出が行われてから、再度、前記払出遊技球検出手段による検出が行われることなく所定の払出監視時間が経過したことを検出する払出監視時間検出手段と、前記払出監視時間検出手段によって払出監視時間の経過が検出されたときに、エラーに関する所定のエラー制御と、当該エラー制御の実行後に払出動作を再開させるエラー復帰制御とを行うエラー制御手段と、所定の球切れ監視時間が設定された球切れ監視時間設定手段と、前記待機中遊技球検出手段によって遊技球の検出が行われなくなってから、所定の球切れ監視時間が経過したことを検出する球切れ監視時間検出手段と、前記球切れ監視時間検出手段によって球切れ監視時間の経過が検出されたときに、遊技球の払出動作を中断させる制御を行うとともに、再度、前記待機中遊技球検出手段によって遊技球の検出が行われたことを条件に、払出動作を再開させる制御を行う払出中断制御手段と、を備え、前記払出監視時間設定手段は、前記払出監視時間を、前記球切れ監視時間設定手段によって設定された前記球切れ監視時間より長く設定したことを特徴とするものであるが、払出手段、払出遊技球検出手段、待機手段、待機中遊技球検出手段、払出制御手段、払出監視時間設定手段、払出監視時間検出手段、エラー制御手段、球切れ監視時間設定手段、球切れ監視時間検出手段、払出中断制御手段、再開時間設定手段、再開時間検出手段、遊技球貯留タンク、誘導手段、貯留量検出手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。