JP4415214B2 - ポートプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、油圧機器等のねじポートを閉塞して塗装時のダストの侵入や、残り油の油漏れを防ぐポートプラグに関するものである。
図４に示すように油圧機器等のポート１は、ポート面２を開口してネジ加工が施されている周壁３ａを有する第１嵌合孔３と、この第１嵌合孔３と連通し、更に奥に設けられた第２嵌合孔４とを有する構成とされているものが一般的である。
このポートを塞ぐ部材として、ポートプラグがあり、このポートプラグはゴム等の弾性を有する材料で成形されている。図５（ａ）に示すポートプラグ５ａはポート１の第１嵌合孔３の周壁３ａのみに嵌合して、このポート１を閉塞するものである（特許文献１参照。）。また、図５（ｂ）に示すポートプラグ５ｂはポート１の第２嵌合孔４の周壁４ａのみに嵌合して、このポートを閉塞するものである。
実開昭５８−７６８６２号公報
しかしながら、上記従来のポートプラグ５ａ，５ｂは図５（ｂ）では、油圧機器等に用いられる場合、ネジ加工部に残留した油圧検査後の残り油がネジ加工部とポートプラグ５ｂとの隙間を上昇してポート１ににじみ出る場合があった。
また、図５（ａ）では、気温の上昇によって油圧機器等の内部空気の圧力が高まると、ポートプラグ５ａがポート１から上昇して行き、外れてしまう場合があった。
本発明は上記点に鑑み、ポートに対するシール力を増強し、液漏れや、ポートから外れる不具合がないポートプラグを提供することを目的とする。
請求項１の発明は、ポート面に開口した第１嵌合孔と、該第１嵌合孔よりも内部に設けられ、前記第１嵌合孔よりも小径の内径を有する第２嵌合孔との２段嵌合孔を有するポートを閉塞するポートプラグであって、
上部に設けられた鍔部と、該鍔部の下方に設けられた第１嵌合部と、該第１嵌合部よりもさらに下方に設けられ、前記第１嵌合部の外径よりも小径の外径を有する第２嵌合部とを有し、前記第１嵌合部は前記ポートの第１嵌合孔と嵌合し、前記第２嵌合部は前記ポートの第２嵌合孔と嵌合し、装着途中において、第２嵌合孔の最上部に第２嵌合部の先端部が接触した状態で、第１嵌合孔の最上部に第１嵌合部の先端部が接触した状態となることに特徴を有する。
したがって、ポートの第１嵌合孔をポートプラグの第１嵌合部で塞ぎ、ポートの第２嵌合孔をポートプラグの第２嵌合部で塞ぐものであり、第２嵌合孔の最上部に第２嵌合部の先端部が接触した状態で、第１嵌合孔の最上部に第１嵌合部の先端部が接触した状態となるので、ポートの第１嵌合孔と第２嵌合孔とを塞ぐ場合に、ポートプラグの第１嵌合部と第２嵌合部とが各々同時に第１嵌合孔の最上部と第２嵌合孔の最上部とに接触する構成としている。
請求項２の発明は、請求項１の発明において、鍔部は、該鍔部の外周に向かうにしたがってポート側へ傾斜するように形成したことに特徴を有する。
したがって、鍔部の傾斜面がポート面に吸着することができる構成としている。
請求項１の発明は、ポート面に開口した第１嵌合孔と、該第１嵌合孔よりも内部に設けられ、前記第１嵌合孔よりも小径の内径を有する第２嵌合孔との２段嵌合孔を有するポートを閉塞するポートプラグであって、上部に設けられた鍔部と、該鍔部の下方に設けられた第１嵌合部と、該第１嵌合部よりもさらに下方に設けられ、前記第１嵌合部の外径よりも小径の外径を有する第２嵌合部とを有し、前記第１嵌合部は前記ポートの第１嵌合孔と嵌合し、前記第２嵌合部は前記ポートの第２嵌合孔と嵌合し、装着途中において、第２嵌合孔の最上部に第２嵌合部の先端部が接触した状態で、第１嵌合孔の最上部に第１嵌合部の先端部が接触した状態となることに特徴を有するので、第１嵌合部及び第２嵌合部の２重の嵌合によって油漏れや気温の上昇によるポートプラグの外れを防止することができる。
また、装着途中において、第２嵌合孔の最上部に第２嵌合部の先端部が接触した状態で、第１嵌合孔の最上部に第１嵌合部の先端部が接触した状態となることにも特徴を有するので、ポートへのポートプラグの装着時に余分な力を必要とせず、作業者が容易に装着作業を行うことができる。
請求項２の発明は、請求項１の発明において、鍔部は、該鍔部の外周に向かうにしたがってポート側へ傾斜するように形成したことに特徴を有するので、鍔部がポート面に吸着することによってポート面への吸着力を高めることができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は本発明に係るポートプラグの第１の実施形態を示す部分断面図である。この図に示すように、ポートプラグ５は最上部に形成された円筒状の鍔部６と、この鍔部６の下方に形成され、鍔部６よりも径の小さい円筒状の第１嵌合部７と、この第１嵌合部７の下方に形成され、第１嵌合部７よりも径の小さい円筒状の中間部８と、この中間部８の更に下方に形成された第２嵌合部９とが一体的に成形されたものであり、ゴム等の弾性を有する材料からなるものである。
そして、ポートプラグ５の第１嵌合部７はポート１の第１嵌合孔３と嵌合し、第２嵌合部９はポート１の第２嵌合孔４と嵌合している。ここで、ポートプラグ５の中間部８はポート１の第１嵌合孔３とは嵌合せずに第１嵌合孔３との間に空間１０を形成している。
図２はポートプラグの装着途中の状態を示す部分断面図である。この図に示すように、第２嵌合部９の先端がポート１の第１嵌合孔３を通過し、第２嵌合孔４の最上部に接触した状態の時に、第１嵌合部７の先端が第１嵌合孔３の最上部に接触した状態となるようにしている。
上記構成とすることによって、図２の状態となるまではポートプラグ５をポート１に差し込む作業者が余計な力を必要とせずに容易に挿入することができ、その後は鍔部６を指で強く押すことによって、図１で示したように第２嵌合部９を第２嵌合孔４に嵌合させると同時に、第１嵌合部７を第１嵌合孔３に嵌合させて、ポート１を確実にシールすることができるのである。
即ち、第２嵌合孔４よりも更に奥の部分１１に残留している潤滑油があった場合でも第２嵌合部９でシールすることができ、空間１０に残留している潤滑油があった場合でも第１嵌合部７でシールすることができるのであり、更にポート面２に鍔部６が密着することによって潤滑油が外部ににじみ出るのを防ぐことができるのである。
図３は本発明に係るポートプラグの第２の実施形態を示す部分断面図である。この図に示すように、ポートプラグ５ｃの最上部に形成された円筒状の鍔部６ａを外周に向うに従ってポート１側へ傾斜させている。
上記構成とすることによって、鍔部６ａはその吸盤作用によってポート面２に対して吸着力を加えることができ、油圧機器内の残油がポート１内からにじみ出たり、外部からポート１内に異物が侵入したり、塗装時の塗料が侵入するのをより一層防止することができるのである。
尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の実施形態をとることができることは言うまでもない。例えば、上記実施形態のポートプラグ５，５ｃは内側をくりぬいた円筒状のものを使用している。これにより、ポートプラグ５，５ｃのポート１との接触面が一時的に変形されることからポートプラグ５，５ｃの着脱作業を容易にすることができるものであるが、これに限定されるものではなく、ゴム等の弾性を有する素材であれば内側をくりぬかないで円柱状のポートプラグとしてもよいものである。
また、本発明に係るポートプラグは製品の出荷時に一時的に使用するものであるため、鍔部６の一部から突出するつまみ部を形成する構成としてもよい。これにより、つまみ部を指でつまんでポートからポートプラグを容易に取り外すことができ、より一層作業性を向上させることができる。
本発明の第１の実施形態を示す断面図である。 本発明の第１の実施形態を示す断面図である。 本発明の第２の実施形態を示す断面図である。 従来のポートを示す断面図である。 従来のポートプラグを示す断面図である。
１ ポート
２ ポート面
３ 第１嵌合孔
３ａ，４ａ 周壁
４ 第２嵌合孔
５，５ａ，５ｂ，５ｃ ポートプラグ
６，６ａ 鍔部
７ 第１嵌合部
８ 中間部
９ 第２嵌合部

Claims (2)

  1. ポート面に開口した第１嵌合孔と、該第１嵌合孔よりも内部に設けられ、前記第１嵌合孔よりも小径の内径を有する第２嵌合孔との２段嵌合孔を有するポートを閉塞するポートプラグであって、
    上部に設けられた鍔部と、該鍔部の下方に設けられた第１嵌合部と、該第１嵌合部よりもさらに下方に設けられ、前記第１嵌合部の外径よりも小径の外径を有する第２嵌合部とを有し、
    前記第１嵌合部は前記ポートの第１嵌合孔と嵌合し、前記第２嵌合部は前記ポートの第２嵌合孔と嵌合し、
    装着途中において、第２嵌合孔の最上部に第２嵌合部の先端部が接触した状態で、第１嵌合孔の最上部に第１嵌合部の先端部が接触した状態となることを特徴とするポートプラグ。
  2. 鍔部は該鍔部の外周に向かうにしたがってポート側へ傾斜するように形成したことを特徴とする請求項１に記載のポートプラグ。
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