JP4415203B2 - 球払出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、球払出装置に関し、更に詳細には、パチンコ機やアレンジボール機等のパチンコ球を取扱う各種の遊技機において、パチンコゲーム中に発生されるセーフ球や入賞成立に対する所定数のパチンコ球(賞球ともいう)の払出しや、遊技者による適正な球貸し操作に対する所定数のパチンコ球(貸球ともいう)の払出しを行なう球払出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール機に代表されるこの種のパチンコ遊技機は、遊技ホール内の設置枠台(通称「島」)に縦向きの姿勢で設置されて遊技に供され、そして機内の遊技盤内で展開されるパチンコゲーム中に成立した入賞(例えばセーフ球の発生や図柄組合わせによる得点)に対し、機裏側の機構セット盤に形成配置した球容器や整流路および球送出路等から構成される球貯留排出経路部内に貯留されたパチンコ球(貯留球)を、前記球送出路における球送出口の下方に配設した賞球払出装置の作動制御のもとに、所定数の賞球として機前側の上球皿または下球皿側へ給出するようになっている。一方、貸球用のカードおよびカードユニットを利用して貯留球を貸出し得るタイプの遊技機(一般に「カード式パチンコ遊技機」ともいう)では、前述した賞球払出しとは別に、遊技者による適正な球貸し操作に応答して、前記球送出路における球送出口の下方に配設した貸球払出装置の作動制御のもとに、所定数の貯留球を貸球として前記上球皿側へ給出するようになっている。
【0003】
前記賞球払出しに供される賞球払出装置と、貸球払出しに供される貸球払出装置とは基本的に同一の構成であって、これら球払出装置は、上下に縦通される球通路を有するケース体の内部に、外周に多数個の球受部を等ピッチで形成配置した爪車状の球送り体が、その球受部を球通路に臨ませた状態で回転可能に配設される。また、ケース体に収容されて球払出し信号(賞球払出し信号や貸球払出し信号)に基づいて通電作動される電磁ソレノイドに、規制部材が傾動可能に支持されて、該規制部材が球送り体の球受部に係合・離脱して、該球送り体を拘束・解放するよう構成されている。すなわち、電磁ソレノイドの通電作動前(消磁状態)では球送り体が規制部材により停止拘束され、球払出し信号による電磁ソレノイドの通電作動時(励磁状態)に規制部材による拘束から解放されて球送り体が回転可能となる。これにより、球送り体が通路内の賞球または貸球を各球受部に受けながら所定角度に亘り回転されて、予め設定された個数の賞球または貸球を払出すようになっている。
【0004】
前述した構成の球払出装置の球通路には、前記球受部により停止される排出前の賞球または貸球を検出する上検出手段と、前記球送り体の回転により払出される賞球または貸球を検出する下検出手段とが配設され、両検出手段による球検出に基づいて前記電磁ソレノイドが制御されるよう構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記球払出装置では、前記球通路の外側に球送り体が回動可能に枢支され、球通路の一側に形成した通口から前記球受部を該球通路内に臨ませるよう構成されている。この場合に、通口は平坦な一面に形成されているため、該面に沿って案内される賞球または貸球が、通口から外側に沈み込んでしまうことがある。すなわち、前記上下の検出手段による検出位置から賞球または貸球が偏位し、該賞球または貸球の検出ができなくなることがあり、誤作動を招く問題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、パチンコ球の検出を確実に行ない、誤作動の発生を防止し得る球払出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る球払出装置は
ケース体(27)に、機裏側に装備された機構セット盤(G)に設けられて貯留球を通出案内する球送出路部(25)に連通する球通路(42)が縦設されると共に、外周に形成した複数の球受部(67b)を、前記球通路(42)を画成する幅方向一方の壁に形成した通口(64)から該球通路(42)に臨ませて1球ずつの球送り回転によりパチンコ球(T)を排出し得る球送り体(67)と、球払出し信号に基づいて作動制御される電磁ソレノイド(28)の励磁・消磁条件に従って切換え作動されて前記球送り体(67)を回転停止と回転可能な解放との状態に規制する規制部材(68)と、前記球受部(67b)により停止される排出前のパチンコ球(T)を検出する上検出手段(56)と、球送り体(67)の回転により払出されるパチンコ球(T)を検出する下検出手段(57)とを備える球払出装置において、
前記ケース体(27)の内面に、金属板を折曲形成したフレーム枠(69)に磁力発生部(70)を装着して構成された前記電磁ソレノイド(28)のフレーム枠(69)を位置決め保持する複数の位置決め手段(72,73,74,75,76,78,79,80)が設けられ、
前記各位置決め手段(72,73,74,75,76,78,79,80)は、前記ケース体(27)の内面から所定高さで突出すると共に、前記フレーム枠(69)における折曲部から離間する側端縁部に当接するよう設定され、前記折曲部がケース体(27)の内面に接触しないよう構成され、
前記上下の検出手段(56,57)は光学式センサであって、前記球通路(42)における幅方向と交差する方向で該球通路(42)を挟んで光軸が一致するように対向する発光ダイオード(56a,57a)および受光ダイオード(56b,57b)を備え、
前記通口(64)が形成される幅方向一方の壁における球通路(42)に臨む内壁面は所定角度で交差する複数の面(63a,63b)から形成され、該球通路(42)を通過するパチンコ球(T)、前記通口(64)が形成される部位において前記内壁面(63a,63b)で案内されて前記検出手段(56,57)の光軸と交差する幅方向一方に向けて変位しないよう構成されることを特徴とする。
【0008】
【作用】
球送り体の球受部は、球通路の幅方向一方の壁に形成された通口を介して該球通路に臨んでいる。球通路に臨む球受部により停止される排出前のパチンコ球は、上検出手段により検出され、また球送り体の回転により払出されるパチンコ球は、下検出手段により検出される。前記通口が形成される球通路の幅方向一方の壁の内壁面は所定角度で交差する複数の面から形成されており、該幅方向一方の壁に沿って球通路を通過するパチンコ球は、通口から外側に沈み込むことはなく、両検出手段による確実な検出が行なわれる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る球払出装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお実施例では、球払出装置として、賞球払出しに供される賞球払出装置を挙げて説明するが、貸球払出しに供される貸球払出装置であってもよい。
【0010】
先ず、本実施例に係る賞球払出装置(球払出装置)が実施されるパチンコ機について、図16を参照して要約説明すると、該パチンコ機Pは、外枠Aに組付けられた前枠Bの裏側に、夫々の球処理部を有する機構セット盤Gが着脱可能にセットされている。この機構セット盤Gは、前枠B裏側に位置する遊技盤セット用の保持枠18の裏側に着脱可能に装備され、該保持枠18に対応し得る方形サイズに樹脂成形された本体19の中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口20が開口され、これに裏カバー部材21が開閉および着脱可能に取着されており、この窓口20の上部から右側部に亘る外周囲部に球貯留排出経路部22等が配設されている。そして、この球貯留排出経路部22の下側に、カセット形態とされる電動制御式の賞球払出装置Lが設置される一方、該賞球払出装置Lの下方に該装置Lから払出された賞球(パチンコ球)Tを図示しない上球皿または下球皿へ排出する球排出経路(図示せず)が形成されており、前記球貯留排出経路部22に貯留された所定数のパチンコ球(貯留球)が、賞球払出装置Lの作動により賞球Tとして払出されるようになっている。
【0011】
前記球貯留排出経路部22は、機構セット盤Gの上部に上方開口状態で設置される球容器(「球タンク」とも云う)23と、この球容器23底面の下流端に開口された球出口に合わせた下部に取着される斜状レール形の整流路部24と、左右蛇行状に形成されて前記整流路部24の下流端に連絡するように取着される球送出路部25とから構成され、相当量(例えば500個程度)のパチンコ球を貯留球として一時的に貯留し得るようになっている。
【0012】
本実施例のパチンコ機Pでは、前記球送出路部25の球送出口に整合して賞球Tの払出しに供される賞球払出装置Lを具備し、該賞球払出装置Lは、払出制御装置26からの出力信号(賞球払出し信号や貸球払出し信号等の球払出し信号)により制御作動される。この賞球払出装置Lは、その基本的な構成として図2に示す如く、矩形箱体状に形成された合成樹脂製のケース体27内に、球払出し機構を構成する電磁ソレノイド28や賞球制御基板29等を収容して構成され(図3参照)、ケース体27単位のユニット体として取扱い得るようになっている。なお、賞球払出装置Lに関する以後の説明において、前後、左右および上下とは、該装置Lを前枠B裏側に配設した図16に示す状態を裏面側から視た関係で指称するものとする。
【0013】
前記ケース体27は、図3〜図6に示す如く、略矩形状を呈する後面壁30aおよび該後面壁30aの4つの縁部から前側に延出する上面壁30b、下面壁30c、左面壁30d、右面壁30eから前方に開口する箱状に形成されたベース部材30と、略矩形状を呈する前面壁31aおよび該前面壁31aの4つの縁部から後側に延出する上面壁31b、下面壁31c、左面壁31d、右面壁31eから後方に開口する箱状に形成されたカバー部材31とから構成され、両部材30,31が1本のビス32により着脱可能に組付けられて矩形箱体状を呈するようになっている(図2参照)。すなわち、ベース部材30の上面壁30b、下面壁30c、左面壁30dおよび右面壁30eの開放端(前端)に嵌合凸部33が形成されると共に、カバー部材31の上面壁31b、下面壁31c、左面壁31dおよび右面壁31eの開放端(後端)に嵌合凹部34が形成され、両部材30,31は嵌合凸部33に嵌合凹部34を嵌合する印籠構造により位置決めされる。また、ベース部材30の後面壁30aにおける下方位置に、位置決め支柱35が前側に向けて突設され、該支柱35の先端に突設したピン35aを、カバー部材31における前面壁31aの対応位置に設けたボス36の孔36aに挿通することでも位置決めされるようになっている。更に、ベース部材30の後面壁30aにおける略中央部に固定用支柱37が前側に向けて突設されると共に、該支柱37の先端にはビス孔38aが形成された小径のボス38が突設されている。これに対してカバー部材31の前面壁31aには、ビス孔38aと対応する位置に通孔39が穿設されており、該通孔39に外側(前側)から挿通したビス32をビス孔38aに螺挿することで、ベース部材30とカバー部材31とが位置決め固定される。
【0014】
前記ベース部材30の後面壁30aには、その左面壁30dから内方に離間する位置に内部側壁40が左面壁30dと平行に形成され、該内部側壁40を指向する一側面(左側面)が開口する横断面コ字形をなす合成樹脂製の通路画成部材としての樋部材41がケース体27内に着脱可能に収容設置されており、該樋部材41と内部側壁40とにより上下に縦通して賞球Tの通過を許容する球通路42が画成される。なお、ベース部材30の上面壁30bおよび下面壁30cには、前側に開放する矩形状の切欠部43a,43bが形成されており、樋部材41の球通路42と対応する上下両端に形成された突部44a,44bを対応する切欠部43a,43bに嵌挿することで、ベース部材30に対して樋部材41が適正位置に位置決め設置されるようになっている。また、樋部材41の前壁41aには、位置決め片45が球通路42から離間する右方に所定長さで延出し、該位置決め片45に形成された通孔45aに、前記固定用支柱37のボス38が嵌挿されて位置決めがなされるよう構成される。なお、前記ベース部材30の後面壁30aに樋用フック46が設けられており、樋部材41をベース部材30に対して前面側から収容した際に、該樋部材41に形成した係合部47に樋用フック46が係脱可能に係合することで、樋部材41はベース部材30に位置決め固定されるようになっている。
【0015】
前記樋部材41の前壁41aにおける下方位置に、図7,図8および図10に示す如く、上下一対の第1前当接部48,48が突設されると共に、上方位置には第2前当接部49が第1前当接部48,48と同一高さで突設されている。また、一対の第1前当接部48,48の間および第2前当接部49には、その前端から所定高さで前位置決めピン50が夫々突設されると共に、前記位置決め片45には通孔45aの外周囲にボス部45bが突設されている。そして、これら当接部48,48,49および前記位置決め片45に、前記電磁ソレノイド28等を制御する各種の電子部品を実装した賞球制御基板29の後面が当接すると共に、各前位置決めピン50,50およびボス部45bが、該賞球制御基板29に対応的に設けた前位置決め孔29aに嵌挿されることで、樋部材41に対する賞球制御基板29の位置決めがなされるようになっている。また樋部材41の前壁41aには、上下に離間して一対の前フック51,51が突設され、両フック51,51を賞球制御基板29の上下端縁部に係脱可能に係合することで、樋部材41に対して賞球制御基板29を位置決め状態で係合保持するよう構成してある。
【0016】
前記樋部材41の後壁41bには、図9および図10に示す如く、前記前壁41aの第1前当接部48,48と対応する位置に後当接部52,52が突設されると共に、その間には前端から所定長さで後位置決めピン53が突設してある。そして、一対の後当接部52,52に、後述する上下のセンサ56,57が配設される賞球センサ基板54の前面が当接すると共に、後位置決めピン53が、該賞球センサ基板54に対応的に設けた後位置決め孔54aに嵌挿されることで、樋部材41に対する賞球センサ基板54の位置決めがなされるようになっている。また樋部材41の後壁41bには、上下に離間して一対の後フック55,55が突設され、両フック55,55を賞球センサ基板54の上下端縁部に係脱可能に係合することで、樋部材41に対して賞球センサ基板54を位置決め状態で係合保持するよう構成してある。
【0017】
前記賞球制御基板29および賞球センサ基板54には、前記球通路42内を通過する賞球Tを検出可能な上検出手段としての上センサ56および下検出手段としての下センサ57が配設されている。両センサ56,57は、ともに光学センサタイプが使用される例において、賞球制御基板29に配置された発光ダイオード56a,57aと、賞球センサ基板54に配置された受光ダイオード56b,57bとが組とされている。そして、発光ダイオード56a,57aは、前記第1前当接部48,48に穿設されて球通路42に連通する通孔48a,48aに前側から挿通されると共に、受光ダイオード56b,57bは、前記後当接部52,52に穿設されて球通路42に連通する通孔52a,52aに後側から挿通されて、各発光ダイオード56a,57aと対応する受光ダイオード56b,57bの光軸が球通路42を挟んで一致するよう設定され、該球通路42を通過する賞球Tを検出し得るよう構成される。なお、上センサ56および下センサ57は、互いに1球分の検出間隔で配置されており、上センサ56は、後述する球送り体67の球受部67bにより停止されて前記球通路42内に貯留されている排出前の賞球Tの存在を検出し、下センサ57は、球送り体67の回転により払出される賞球Tを検出するよう構成される(図14参照)。
【0018】
図10に示す如く、前記樋部材41における後壁41bの外縁部には、位置決め固定された賞球センサ基板54の後面より後方に延出する立上がり部58が設けられ、当該樋部材41を前記ベース部材30に位置決め設置した際に、該立上がり部58の後端がベース部材30の後面壁30aに当接することで、賞球センサ基板54を保護するよう構成される。また後壁41bの右端縁に位置する立上がり部58の上部に、賞球センサ基板54と賞球制御基板29とを接続するリード線59を収容するための収容部58aが後側に開放するよう切欠き形成されると共に、該収容部58aの開放端側(後側)には規制片60が形成されており(図11参照)、収容部58aに収容したリード線59が収容部58aから容易に離脱しないよう構成してある。なお、リード線59の収容部58aへの収容は、規制片60が弾性変形することにより許容される。ちなみに、賞球センサ基板54は、賞球制御基板29の一部を切取ることで構成されるものであって、基板製作時の材料費等を低減し得るようになっている。
【0019】
また前記賞球制御基板29の下端には、前記払出制御装置26に接続するためのコネクタ端子61が設けられ、該端子61は、前記ケース体27の下面(カバー部材31の下面壁30c)に形成された挿通口62に臨むよう設定される。
【0020】
前記球通路42を画成する内部右壁面(一側)は、図12に示す如く、前記内部側壁40と平行な第1案内面63aと、該第1案内面63aの前後両側に位置して前後両内壁面(一側と直交する他側)に向けて所定角度で傾斜する第2案内面63b,63bとから形成されており、球通路42は平面視において6角形状を呈するようになっている。また内部右壁面には、前記センサ用の前記通孔48a,52aと対応する位置に、後述する球送り体67の球受部67bを球通路42内へ臨ませるための通口64が、3つの案内面63a,63b,63bに亘って形成されている。なお、第1案内面63aおよび第2案内面63b,63bは、球通路42を通過する賞球Tが通口64から外側(センサ用の通孔48a,52aから離間する方向)に沈み込むことがないように案内するよう、その寸法や傾斜角度等が設定されている。また、球通路42を画成する前後両内壁面の離間寸法(内部右壁面自体の前後幅寸法)は、賞球Tの直径より僅かに大きく設定されるが、前後何れかの内壁面と内部右壁面とに接触案内される賞球Tが通口64から外方に沈み込まない値に設定される。
【0021】
ここで、前記球通路42に賞球Tが連続して臨んでいる状態では、その左右幅方向の略中央においては上下の賞球T,T同士が相互に接触しているため、前記センサ用の通孔48a,52aを球通路42の左右幅方向の略中央(球通路42を通過する賞球Tの中心位置)に設けると、前記センサ56,57による賞球Tの通過を検出できなくなるおそれがある(発光ダイオードの検出光を遮った状態が続くため)。そこで、前記センサ用の通孔48a,52aは、図13に示す如く、球通路42の幅方向中央に対して前記通口64とは反対側の左方に偏位して設けられ、球通路42内に連続して臨む上下の賞球T,Tの切目をセンサ56,57により確実に検出し得るよう設定されている。この場合において、球通路42を通過する賞球Tが通口64の形成部位で外側(センサ用の通孔48a,52aから離間する方向)に沈み込んでしまうと、該賞球Tが前記センサ56,57の検出光を遮らない位置を通過するおそれがあり、賞球Tの正確な通過検出をし得なくなる場合がある。そこで、実施例の賞球払出装置Lでは、前述した如く球通路42を画成する内部右壁面(通口64が形成される面)を多角形状に形成し、賞球Tが通口64から外側に沈み込むのを防止するようにしたものである。
【0022】
図1に示す如く、前記ベース部材30における後面壁30aに設けられた大径の取付ボス65に立設されて前記通口64に隣接した位置(球通路42の外側)に臨む支軸66に対して、爪車状の球送り体67が回動可能に支持されている。この球送り体67は、ポリアセタール等の比較的硬質の合成樹脂からなり、外周に形成した複数(実施例では6箇所)の区画爪部67aにより区画された各球受部67bを前記樋部材41の通口64から球通路42内へ臨ませ、この球受部67bにより球通路42内を流下する賞球Tを1個ずつ球圧を受けながら回転して排出し得るようになっている。
【0023】
前記ケース体27には、球送り体67の回転・停止規制をなす規制部材68の切換作動源である電磁ソレノイド28が、該球送り体67を挟んで樋部材41とは反対側に収容配置されている。この電磁ソレノイド28は、図1および図3に示す如く、例えばフラッパータイプのものであって、厚肉の金属板をコ字状に折曲形成したフレーム枠69が、その開放側を球送り体67に指向する姿勢で配置されると共に、その垂直部(取着部)69aにコイルを巻回した磁力発生部(ボビンともいう)70を装着して構成され、通電時に発生された励磁力を球送り体67を指向する磁着部70aに集中的に作用し得るよう構成される。これに対して規制部材68は、金属製レバー状のものが例とされ、フレーム枠69における上水平部69bの開放端部近傍に傾動可能に支持されて磁着部70aの対向位置に規制部68aを垂下しており、電源投入時の作動状態(電磁ソレノイド28の消磁状態)において、常には付勢手段としての引張バネ71により球送り体67の区画爪部67aを係止する方向へ付勢保持されて、該球送り体67の回転停止を図るようになっている(図14(a))。一方、前記電磁ソレノイド28の通電による励磁作動に伴い磁力発生部70に磁力が発生したときには、その磁力により前記引張バネ71の付勢力に抗して規制部材68が区画爪部67aから離間して磁着部70aに吸着されて、球送り体67の回転を許容するようになっている(図14(b))。
【0024】
ここで、前記上下のセンサ56,57では、前記規制部材68により球送り体67が拘束され、前記球貯留排出経路部22内に投入されて球通路42に入っている賞球Tの最先行(最下端)を、球受部67bに受入れた状態で停止されている状態において、図14(a)に示す如く、前記上センサ56がこの賞球Tを直接有検出するよう設定される。また、電磁ソレノイド28の励磁により磁着部70aに吸着された規制部材68が傾動変化して球送り体67を解放すると、該球送り体67が受けた1球の重みで回転して同球を放出することにおいて、前記下センサ57が放出球を直接有検出し、電磁ソレノイド28が消磁復帰されるようになっている。
【0025】
前記ケース体27のベース部材30における後面壁30aの内面(ケース体27の内面)には、図1および図4に示す如く、前記電磁ソレノイド28のフレーム枠69における上水平部69bの一方(後側)の側端縁部が当接する上位置決め突部72および下水平部69dの一方(後側)の側端縁部が当接する下位置決め突部73が、所定高さで突設されて左右方向に延在すると共に、フレーム枠69の垂直部69aにおける一方(後側)の側端縁部が当接する垂直突部74が、所定高さで突設されて上下方向に延在している。なお、上下の位置決め突部72,73および垂直突部74は、何れもフレーム枠69における折曲部から離間する側端縁部に当接するよう設定されている。すなわち、フレーム枠69の対応する側端縁部を各突部72,73,74に当接して位置決めした状態で、該枠69の膨出部を生ずる折曲部が、前記後面壁30aの内面に当接しないよう設定され、電磁ソレノイド28の組付け状態でのガタ付き発生を防止するよう構成される。
【0026】
前記ベース部材30の前記後面壁30aの内面(ケース体27の内面)には、フレーム枠69の上水平部69bにおける開放端を保持して上下および左方(球通路側)への移動規制を行なうコ字状の上保持部75と、フレーム枠69の下水平部69dにおける開放端を保持して下および左方への移動規制を行なうL字状の下保持部76とが、所定高さで突設されている。更に上位置決め突部72に近接して、フレーム枠69の上水平部69bに形成された切欠部69cに係脱可能に係合する固定フック77が後面壁30aに突設されており、フレーム枠69が前記各突部72,73,74および両保持部75,76で位置決め保持された状態で、固定フック77により開口部側への抜け止めがなされるよう構成される。また、ベース部材30に対して電磁ソレノイド28を位置決め保持した状態で、前記フレーム枠69における垂直部69aの平坦な外面(右面)が、その全体に亘って該ベース部材30の右面壁30eの内面に密着しており、作動時の振動発生を抑制し得るようになっている。
【0027】
前記カバー部材31における前面壁31aの内面(ケース体27の内面)には、前記ベース部材30に形成された上下の位置決め突部72,73および垂直突部74と対向する位置に、上位置決め突部78、下位置決め突部79および垂直突部80が所定高さで突設され、該カバー部材31をベース部材30に取付けた際に、各突部78,79,80が、前記電磁ソレノイド28のフレーム枠69における他方(前側)の側端縁部に当接するよう構成される。すなわちフレーム枠69は、ベース部材30とカバー部材31とにより前後から挟持された状態で位置決め固定されるようになっている。なお、カバー部材31の各突部78,79,80は、フレーム枠69における膨出部を生ずる折曲部から離間する側端縁部に当接し、該折曲部が前面壁31aの内面に当接しないよう設定され、電磁ソレノイド28の組付け状態でのガタ付き発生を防止するよう構成される。また実施例では、ベース部材30およびカバー部材31に形成された位置決め突部72,73,78,79、垂直突部74,80および保持部75,76が、位置決め手段として機能するようになっている。
【0028】
前記ケース体27のベース部材30には、前記規制部材68を球送り体67の拘束状態から解放状態に強制的に切換える操作部材81が、左右方向に水平移動可能に配設されている。すなわち、図5に示す如く、ベース部材30における左面壁30dに外側通孔82が穿設されると共に、内部側壁40の外側通孔82と対応する位置に内側通孔40aが穿設されており、外側通孔82は内側通孔40aより大径に設定されている。これに対して操作部材81は、内側通孔40aに挿通可能な直径に設定された軸部81aと、該軸部81aの長手方向の一端(左端)に形成され、内側通孔40aよりは大径でかつ外側通孔82には挿通可能な直径の頭部81bとから構成される。そしてこの操作部材81は、軸部81aが内側通孔40aに挿通されると共に、頭部81bが左面壁30dと内部側壁40との間に臨む状態でケース体内に収容されている。また、内側通孔40aに挿通された操作部材81の軸部81aは、前記樋部材41における立上がり部58に穿設された案内孔58bに挿通されており、該操作部材81は2個所(内側通孔40aと案内孔58b)で案内されて左右方向に水平移動可能になっている。
【0029】
前記ケース体27のカバー部材31には、前記ベース部材30における左面壁30dと内部側壁40との間に前側から差込まれて内外の通孔82,40aの間に臨む抜止め片83が設けられている。この抜止め片83には、前記操作部材81における頭部81bの挿通を規制する溝部83aが、差込み端側(後端側)に開放するよう形成されており、該頭部81bは、抜止め片83により規制されて左面壁30dから外方(ケース体27の外方)に突出しないよう構成される。そして、この状態で軸部81aの頭部81bが形成されていない他端(右端)は、前記規制部材68における規制部68aの左側面(磁力発生部70とは反対側)に略直角に当接して、常には前記引張バネ71の弾力によって頭部81bが抜止め片83に当接するよう付勢されている。そして、前記外側通孔82に外側から差込んだ棒状の作動部材(図示せず)を抜止め片83の溝部83aを介して操作部材81の頭部81bに当接して右方(規制部68aを磁力発生部70に近接する方向)に押すことで、前記規制部材68を引張バネ71の付勢力に抗して拘束状態から解放状態に傾動変化させることができるようになっている(図15(a)参照)。なお、操作部材81に対する押圧力を解除すれば、引張バネ71の付勢力によって拘束状態に戻る規制部材68によって操作部材81も初期の待機位置に戻るよう構成される(図15(b)参照)。
【0030】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係る賞球払出装置の作用につき説明する。
【0031】
(賞球払出装置の組立て)
前記ベース部材30に対し、支軸66を介して球送り体67を回動可能に配設したもとで、前記電磁ソレノイド28を、そのフレーム枠69の開放側を内部側壁40に指向した姿勢で、該ベース部材30に前側から収容する。このとき、フレーム枠69における後側の各側端縁部が、ベース部材30における後面壁30aに突設されている上位置決め突部72、下位置決め突部73および垂直突部74に当接して、後面側の位置決めがなされる。またフレーム枠69における上下の水平部69b,69cの開放端が、対応する保持部75,76に係合すると共に、フレーム枠69における垂直部69aの外面全体がベース部材30の右面壁30eの内面に密着することで、該電磁ソレノイド28の上下および左右方向の位置決めがなされる。更に、ベース部材30の固定フック77が、フレーム枠69の前記切欠部69cに係脱可能に係合することで、当該電磁ソレノイド28はベース部材30に対して位置決め固定される。
【0032】
次に、前記ベース部材30に樋部材41を収容設置するのに先立ち、該樋部材41に賞球制御基板29および賞球センサ基板54を取付ける。すなわち、樋部材41の前壁41aに形成された前記当接部48,48,49および位置決め片45に、賞球制御基板29の後面を当接すると共に、前記各前位置決めピン50,50およびボス部45bを、該賞球制御基板29の対応する前位置決め孔29aに夫々嵌挿する。このとき、前壁41aに突設された上下一対の前フック51,51が、賞球制御基板29の上下端縁部に係脱可能に係合することで、樋部材41に対して賞球制御基板29は位置決め固定される。また、樋部材41の後壁41bに形成された後当接部52,52に、賞球センサ基板54の前面を当接すると共に、前記後位置決めピン53を、該賞球センサ基板54の後位置決め孔54aに嵌挿する。このとき、後壁41bに突設された上下一対の後フック55,55が、賞球センサ基板54の上下端縁部に係脱可能に係合することで、樋部材41に対して賞球センサ基板54は位置決め固定される。なお、賞球制御基板29と賞球センサ基板54とを接続するリード線59は、前記立上がり部58の収容部58aに収容して樋部材41の後面から突出しないように配線する。
【0033】
そして、このように構成されてユニット化された樋部材41を、その開口側を前記内部側壁40に指向した姿勢で、前記上下の突部44a,44bを対応する切欠部43a,43bに嵌合するようベース部材30に前側から収容する。この樋部材41の前記立上がり部58の後端がベース部材30の後面壁30aに当接した位置において、樋部材41の前記位置決め片45の通孔45aに前記固定用支柱37のボス38が嵌挿されると共に、係合部47に前記樋用フック46が係脱可能に係合することで、樋部材41はベース部材30に対して位置決め固定される。この状態で、前記内部側壁40との間で上下に縦通する球通路42が画成されると共に、前記球送り体67の球受部67bが前記通口64を介して球通路42内に臨むようになる(図3参照)。
【0034】
前述したように、樋部材41に配設された賞球センサ基板54は、ベース部材30の後面壁30aに当接する立上がり部58から後方に突出していないから、樋部材41の取付けに際して賞球センサ基板54が破損するおそれはない。また賞球センサ基板54から導出する前記リード線59も収容部58aに収容されて後方に突出しないから(図11参照)、該リード線59が破断する等の事態も防止し得る。
【0035】
次に、前記ベース部材30の左面壁30dの外側通孔82を介して、前記操作部材81を、その軸部81a側から挿入すると共に、該軸部81aを内部側壁40の内側通孔40aおよび樋部材41の案内孔58bに夫々挿通して、前記頭部81bを左面壁30dと内部側壁40との間に臨ませた状態に、当該操作部材81をベース部材30に配設する(図13参照)。なお、この状態で操作部材81における軸部81aの他端は、前記規制部材68における規制部68aの左側面に当接する。
【0036】
前述したようにベース部材30に球送り体67、電磁ソレノイド28、樋部材41および操作部材81を配設したもとで、該ベース部材30の嵌合凸部33に前記嵌合凹部34が嵌合するようにしてカバー部材31をベース部材30に取付ける。このとき、カバー部材31に形成した上下の位置決め突部78,79および垂直突部80が、前記電磁ソレノイド28におけるフレーム枠69の前側の各側端縁部に当接すると共に、前記抜止め片83が操作部材81における頭部81bと左面壁30dとの間に差込まれる。この状態で、カバー部材31の前記通孔39に挿通したビス32をベース部材30のビス孔38aに螺挿することで、図2に示す矩形箱体状のケース体27が構成され、賞球払出装置Lはケース体27単位のユニット体として取扱うことができるようになる。
【0037】
前述したように、ベース部材30に対して電磁ソレノイド28および樋部材41は、ビス等の固定手段を用いることなく位置決め固定されるから、賞球払出装置Lの組立てに際しては、ベース部材30とカバー部材31とを固定する1本のビス32のみで足り、部品点数を低減し得ると共に組立て時の作業性に優れ、生産性を向上することができる。また、電磁ソレノイド28のフレーム枠69については、その折曲部の両側端縁部がベース部材30またはカバー部材31の内面に当接しないよう構成してあるから、該電磁ソレノイド28の組付け状態でのガタ付き発生を防止することができる。更には、フレーム枠69における垂直部69aの全面がベース部材30の右面壁30eに密着するよう配設されるから、電磁ソレノイド28の作動時における振動発生を抑制し得る。
【0038】
また前記樋部材41は、賞球制御基板29および賞球センサ基板54のホルダを兼用するものであって、部品点数を低減し得ると共に、樋部材41に対する各基板29,54の取付けにビス等の固定手段を用いないから、これによっても部品点数の低減および作業性の向上を図ることができる。更に、前記球通路42を通過する賞球Tを検出する上下のセンサ56,57を備える基板29,54が配設された樋部材41が1つの部品として取扱い得るから、両センサ56,57の検査等を単独で行なうことが可能となる。なお、樋部材41自体は、一側面が開口する形状に形成されているから成形性は良好であるが、その開口部分(球通路42を画成する部位)が強度不足となるおそれがある。しかるに、実施例では球通路42を画成する内部右壁面を多角形状としてあるので、強度不足となるのを防止することができ、樋部材41の強度を向上し得るものである。
【0039】
(賞球の払出し)
前述のようにケース体27単位で取扱われる賞球払出装置Lは、図16に示す如く、前記球貯留排出経路部22を予め組付けた前記機構セット盤Gに対して、前記球通路42が球送出路部25に整合連通する状態でセットされる。
【0040】
前記パチンコ機Pでパチンコゲームが展開されている途中で入賞球が発生した場合には、前記払出制御装置26から発信される賞球払出し信号に基づいて、前記賞球払出装置Lが作動制御されることにより、球送出路部25内の所定数の貯留球が賞球Tとして前記上球皿側へ給出される。
【0041】
すなわち、前記払出制御装置26からの賞球払出し信号の発生前では、前記電磁ソレノイド28に対して通電されず、前記規制部材68は、図14(a)に示す如く、前記引張バネ71の付勢力により拘束状態に保持される。このため前記球送り体67は回転停止状態とされ、これにより球送り体67が球受部67bに賞球Tを受けたまま回転不能に停止保持される。このもとで前記上センサ56が球有検出条件(ON)にあることを前提として、払出制御装置26から賞球払出し信号が発信されると、前記電磁ソレノイド28に対して通電され、前記磁力発生部70に磁力が発生し、図14(b)に示すように、前記磁着部70aに規制部材68が吸着されることで、球送り体67は回転停止が解放される。この結果、球送り体67は、前記球通路42内の賞球Tを球受部67bに受入れながら回転されて、該賞球Tを排出する(図14(c)参照)。そして、前記下センサ57が賞球Tを直接有検出する条件で、前記電磁ソレノイド28が消磁復帰され、前記規制部材68が引張バネ71の付勢力によって球送り体67の回転停止を図る。そして、前述した動作が繰返され、所定個数分の賞球Tがカウント検出されると、前記電磁ソレノイド28が消磁復帰された状態に保持され、1回分の賞球払出し作動が終了する。
【0042】
前述した賞球払出し作動中において、前記球通路42を通過する賞球Tは、前記樋部材41の通口64が形成される部位において、図12に示す如く、前記上下のセンサ56,57から離間する外側(右方)に沈み込むのが、所定角度で傾斜する前記複数の案内面63a,63b,63bにより防止される。従って、上下のセンサ56,57により賞球Tを1球づつ確実に検出することができ、誤作動の発生を防ぐことができる。
【0043】
(貯留球の球抜き)
次に、前記球貯留排出経路部22に貯留されている全ての貯留球を機外に排出する場合は、前記賞球払出装置Lの下方に形成された球排出経路に設けた賞球経路と球抜き路とを切換える切換え弁85(図16参照)を切換えたもとで、前記ケース体27の外側通孔82から作動部材を差込んで前記操作部材81を作動させる。すなわち、図15(a)に示す如く、作動部材で操作部材81を右方に押すことで、その軸部81aにより前記規制部材68は引張バネ71の付勢力に抗して拘束状態から解放状態に傾動変化される。これにより、前記球送り体67は回転停止が解放され、球貯留排出経路部22に貯留されている全ての貯留球は機外に排出される。
【0044】
前記球抜き終了後は、前記作動部材を外側通孔82から引抜けば、前記引張バネ71の付勢力によって拘束状態に戻る規制部材68によって操作部材81も初期の待機位置に戻る(図15(b)参照)。
【0045】
このように、実施例の球抜き作業は、前記球送り体67を回転停止している規制部材68を、操作部材81を用いて物理的に作動させるものであるから、前記パチンコ機Pが通電状態でなくても球抜きを行なうことができる。また操作部材81の配設構造等は簡単であり、設計・製造が容易で、コストも低廉に抑えることができる。更に、操作部材81を待機位置に戻す手段として、規制部材68を拘束位置に保持するための引張バネ71を兼用しているから、部品点数および製造コストを低廉に抑えることができると共に、球抜き作業後の戻し忘れも防止し得る。なお、操作部材81の操作は作動部材で押すだけであるので、球抜き作業は極めて簡単である。
【0046】
また、実施例の操作部材81はケース体27から外方に突出しないので、賞球払出装置Lの機構セット盤Gに対するセット時に邪魔となることはなく、またセル等を用いた不正行為による球抜きを防止し得る利点も有する。
【0047】
【変更例】
図17は、前記操作部材の変更例を示すものであって、前記頭部81bの開放端に、前記外側通孔82から外方に所定長さで突出する操作部81cが設けられている。すなわち変更例の場合は、操作部81cを作業者の指先で操作することで、球抜き作業を行なうことができ、作動部材を用いる必要はなくなる。従って、例えば機構セット盤Gに配設された裏カバー部材21と賞球払出装置Lとの隙間が狭く、作動部材を外側通孔82から差込むのが困難な構造の場合であっても、変更例では容易な操作が可能である。なお、操作部81cをケース体27から外方に突出する構成では、図18に示す保護部材84をケース体27に開閉可能に設け、常には該保護部材84により操作部81cを覆っておくことで、誤操作や不正行為を防止し得る。
【0048】
なお、前述した実施例では、ベース部材とカバー部材とからケース体を構成した場合で説明したが、該ケース体をベース部材のみで構成してもよい。この場合においては、前記電磁ソレノイドはベース部材に対して複数の位置決め手段や固定フックで位置決め固定されるから、ビスを不用とし得る。また位置決め手段の配設位置や配設数等は、フレーム枠の折曲部から離間する側端縁部に当接するものであれば、実施例に限定されるものではない。更に、フレーム枠はコ字状でなく、磁力発生部の取着部である垂直部の上下何れかの端部に水平部が折曲形成されるL字状であってもよい。
【0049】
前記球通路における通口が形成される一側は、パチンコ球が該通口から外側に沈み込むことがない形状であれば、実施例の形状に限定されるものでなく、所定角度で傾斜する2面あるいは4面以上の複数の面からなる多角形状であればよい。また実施例では、一側面が開口する樋部材とケース体の内部側壁とにより球通路を画成するよう構成したが、筒状の通路画成部材により球通路を単独で画成するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る球払出装置によれば、球送り体の球受部を球通路に臨ませる通口が形成される球通路の幅方向一方の壁の内壁面を所定角度で交差する複数の面から形成し、該幅方向一方の壁に沿って球通路を通過するパチンコ球が通口から外側に沈み込むのを防止するようにした。従って、上下の検出手段による検出位置からパチンコ球が偏位するのは防止され、確実な球検出を行なって、誤作動の発生を防ぐことができる。
また、電磁ソレノイドのフレーム枠については、その折曲部の両側端縁部がケース体の内面に当接しないよう構成してあるから、該電磁ソレノイドの組付け状態でのガタ付き発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る賞球払出装置のベース部材から電磁ソレノイドを取外した状態で示す概略斜視図である。
【図2】実施例に係る賞球払出装置を示す外観斜視図である。
【図3】実施例に係る賞球払出装置の内部構造を一部破断して示す分解斜視図である。
【図4】実施例に係るケース体のベース部材を示す正面図である。
【図5】実施例に係るベース部材を示す断面図である。
【図6】実施例に係るケース体のカバー部材を示す背面図である。
【図7】実施例に係る樋部材から各基板を取外した状態を示す概略斜視図である。
【図8】実施例に係る樋部材の正面図である。
【図9】実施例に係る樋部材の背面図である。
【図10】実施例に係る樋部材の左側面図である。
【図11】実施例に係る樋部材の右側面図である。
【図12】実施例に係る賞球払出装置における球通路と賞球との関係を示す要部断面図である。
【図13】実施例に係る賞球払出装置の内部構造を示す断面図である。
【図14】実施例に係る賞球払出装置による賞球の払出し工程を示す説明図である。
【図15】実施例に係る操作部材による貯留球の球抜き工程を示す説明図である。
【図16】実施例に係る賞球払出装置を備えたパチンコ機の背面図である。
【図17】変更例に係る操作部材を配設した賞球払出装置の内部構造を示す断面図である。
【図18】変更例に係る操作部材を配設した賞球払出装置の外観斜視図である。
【符号の説明】
25 球送出路部
27 ケース体
28 電磁ソレノイド
42 球通路
56 上センサ(上検出手段)
56a 発光ダイオード
56b 受光ダイオード
57 下センサ(下検出手段)
57a 発光ダイオード
57b 受光ダイオード
63a 第1案内面(面)
63b 第2案内面(面)
64 通口
67 球送り体
67b 球受部
68 規制部材
69 フレーム枠
70 磁力発生部
72 上位置決め突部(位置決め手段)
73 下位置決め突部(位置決め手段)
74 垂直突部(位置決め手段)
75 上保持部(位置決め手段)
76 下保持部(位置決め手段)
78 上位置決め突部(位置決め手段)
79 下位置決め突部(位置決め手段)
80 垂直突部(位置決め手段)
G 機構セット盤
T 賞球(パチンコ球)

Claims (2)

  1. ケース体に、機裏側に装備された機構セット盤に設けられて貯留球を通出案内する球送出路部に連通する球通路が縦設されると共に、外周に形成した複数の球受部を、前記球通路を画成する幅方向一方の壁に形成した通口から該球通路に臨ませて1球ずつの球送り回転によりパチンコ球を排出し得る球送り体と、球払出し信号に基づいて作動制御される電磁ソレノイドの励磁・消磁条件に従って切換え作動されて前記球送り体を回転停止と回転可能な解放との状態に規制する規制部材と、前記球受部により停止される排出前のパチンコ球を検出する上検出手段と、球送り体の回転により払出されるパチンコ球を検出する下検出手段とを備える球払出装置において、
    前記ケース体の内面に、金属板を折曲形成したフレーム枠に磁力発生部を装着して構成された前記電磁ソレノイドのフレーム枠を位置決め保持する複数の位置決め手段が設けられ、
    前記各位置決め手段は、前記ケース体の内面から所定高さで突出すると共に、前記フレーム枠における折曲部から離間する側端縁部に当接するよう設定され、前記折曲部がケース体の内面に接触しないよう構成され、
    前記上下の検出手段は光学式センサであって、前記球通路における幅方向と交差する方向で該球通路を挟んで光軸が一致するように対向する発光ダイオードおよび受光ダイオードを備え、
    前記通口が形成される幅方向一方の壁における球通路に臨む内壁面は所定角度で交差する複数の面から形成され、該球通路を通過するパチンコ球、前記通口が形成される部位において前記内壁面で案内されて前記検出手段の光軸と交差する幅方向一方に向けて変位しないよう構成される
    ことを特徴とする球払出装置。
  2. 前記上検出手段および下検出手段は、前記球通路を通過するパチンコ球の中心位置に対して前記通口が形成される幅方向一方の壁とは反対側に偏位した位置に配置されている請求項1記載の球払出装置。
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