(1)第1の実施形態
以下、本発明に係る遊技機の好適な第1の実施形態を、スロットマシンを例に図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態によるスロットマシン1の外観構造を表した斜視図である。
図1において、スロットマシン1は、前方に開口を有する略矩形状の箱体である筐体2と、当該筐体2に対して蝶番機構により回動可能に取付けられることで前記開口を開閉可能な状態で閉塞させる前扉3とを備えている。
前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留するメダル受皿61が一体的に形成されたメダル受皿部6が設けられている。
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及びメダル受皿部6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成されている。スロットマシン1は、このような表示窓42を通して筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視されるようになっている。
ここで、筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できる。
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部43と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部44a、44bが配置されている。
スロットマシン1は、ゲームの進行に応じて上述した演出用照明部43等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
また、演出用放音部44a、44bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓45に面して遊技機の演出装置として液晶表示装置46が配置されている。なお、液晶表示装置46は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
操作卓7の上面右側には本実施形態の要部となるメダル投入部71が設けられている。メダル投入部71は、メダルを投入するためのメダル投入口72を有する。
操作卓7の上面左側には、押しボタンスイッチである2個のベットボタン73、74が設けられている。
ベットボタン73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。本スロットマシン1においては、ゲームを開始する際に、ベットボタン73が押圧操作されることで、内部貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作桿を備え、操作桿が傾倒操作されるとオン、操作桿から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。
さらに、操作卓7の前面の左隅には、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、内部貯留したメダルを精算して払い出させることを指示するための精算ボタン77が設けられている。
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴78が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴78に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって筐体2に取付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示する表示パネル51が設けられている。
下部パネル部5の下側に配置されたメダル受皿部6には、入賞時にメダルを払い出すメダル払出口62と、払い出されたメダルを貯留するメダル受皿61と、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する左右の演出用放音部63a、63bとが配置されている。
次に、図2を参照して、筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。
図2は前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。
図2において、筐体2の前方には開口8を有している。この開口8内の上部には、左右のブラケット部材81、82を介して硬質プラスチックの基板ケース80に収納された主制御基板20が取付けられている。主制御基板20は、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPUを備えている。
筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたリールモータによって回転駆動される。
また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する前記リールモータへ4相の駆動パルス信号を送出するリール基板110が取付けられている。主制御基板20は、リール基板110に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転、制動及び停止の制御を行っている。
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、電源ユニット23が設けられている。電源ユニット23の内部の右側には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。
電源ユニット23は、ハーネスを介してホッパ装置21及び主制御基板20等の電気部品と電気的に接続する。また、電源ユニット23は、前記筐体2の壁面の貫通孔9に挿通された電源コード10を介して筐体2の外部から電力が供給され、供給された電力から所定の電圧値の電力を生成してホッパ装置21及び主制御基板20等の電気部品に供給する。ホッパ装置21の前面には、メダルを排出するメダル排出口25が設けられている。ホッパ装置21の上部にはメダルを貯留するメダル収納部26が設けられている。
更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子板27が取付けられている。
一方、前扉3の裏面側上部には、発光駆動部30が配置されている。発光駆動部30は、上述の演出用照明部43(図1参照)の光源である高輝度の発光ダイオードが複数配列され、この発光ダイオードを発光駆動する駆動回路が実装されている。
また、前扉3の裏面側上部には、上述の演出用放音部44a、44b(図1参照)に対向してスピーカ32a、32bが取付けられている。また、スピーカ32a、32bの間には、液晶表示装置46が取付けられている。更に、液晶表示装置46の裏面側には、電気回路基板で形成され硬質プラスチックの基板ケース90に収納されたサブ制御基板40が取付けられている。
主制御基板20及びサブ制御基板40は、スロットマシン1の作動を制御する制御基板である。
サブ制御基板40の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板47が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75(図1参照)及びストップボタン76a、76b、76c(図1参照)等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
中央表示基板33には、使用するメダルの種類を切り換えるためのメダル切換スイッチ83が設けられている。
中央表示基板33の下方には、保持具84が取付けられており、この保持具84によって本実施形態の要部となるメダル選別装置34が取付けられている。
メダル選別装置34は、メダル投入口72に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル払出口62へ案内するキャンセルシュート部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21のメダル排出口25から排出されたメダルをメダル払出口62へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル払出口62に隣接して、上述した演出用放音部63a、63b(図1参照)に対向するスピーカ38a、38bが取付けられている。
なお、スロットマシン1全体の動作は、筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板40は、液晶表示装置46による演出映像の表示制御、上述の演出用照明部43の発光駆動部30を用いた演出発光制御、及び演出用放音部44a、44b、63a、63bのスピーカ32a、32b、38a、38bを使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
次に、図3のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
図3はスロットマシン1の制御システムを表したブロック図である。
図3において、主制御基板20は、メインCPU120と、記憶部121と、I/F回路122と、ソレノイド駆動回路123とを主要構成として備えている。
記憶部121は、ROM、RAM等の半導体メモリによって構成され、主要構成としてプログラムROM131と制御RAM132を有している。記憶部121のプログラムROM131には、スロットマシンゲーム用のシステムプログラムが予め記憶されている。主制御基板20は、記憶部121のプログラムROM131に記憶されたシステムプログラムに従ってメインCPU120が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。また、主制御基板20は、スロットマシン1が内部貯留するメダルの数であるメダルクレジットを記憶部121の制御RAM132に記憶させる。
主制御基板20のメインCPU120には、中央表示基板33及びI/F回路122を介してベットボタン73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c、精算ボタン77等の操作スイッチ類が接続されるとともに、中央表示基板33及びI/F回路122を介してメダル選別装置34のメダル検出スイッチユニット140及びメダルセンサ141が接続されている。また、主制御基板20のメインCPU120には、I/F回路122を介してソレノイド駆動回路123の入力側が接続されている。ソレノイド駆動回路123の出力側には、中央表示基板33を介してメダル選別装置34のフラッパータイプソレノイド142が接続されている。
また、主制御基板20には、電源装置基板24が接続されている。電源装置基板24は、主制御基板20のメインCPU120からI/F回路122を介して送信されるコマンドデータに基づいてメダル払出装置であるホッパ装置21を駆動する。
フラッパータイプソレノイド142は、メダル選別装置34に流下するコインを強制排除する場合に用いられる後述のメダルブロッカ451(図5参照)を駆動するためのものである。メインCPU120は、主制御基板20に設けられたソレノイド駆動回路123を制御することでフラッパータイプソレノイド142のオン、オフを行う。
主制御基板20のメインCPU120は、前記操作スイッチ類やメダル選別装置34のメダルセンサ141からの出力信号によりゲームに係る操作を検出する。
また、主制御基板20のメインCPU120は、動作モードがメダルベット待機状態となっている場合において、メダルセンサ141がメダルを検出した場合、検出したメダルをゲームの賭数に加算する。
また、主制御基板20のメインCPU120は、動作モードがメダルクレジット入力待機状態となっている場合において、メダルセンサ141がメダルを検出した場合、検出したメダルを制御RAM132が記憶するメダルクレジットに加算する。ここで、メダルベット待機状態とは、1つのゲームが終了した後、当該ゲームにメダルが賭けられるのを待機している状態のことを示している。メダルクレジット入力待機状態とは、当該ゲームにメダルが賭けられた後、制御RAM132の前記クレジット数が最大値(例えば、50)になるまでの状態のことを示している。
一方、左中右のリール101a、101b、101cには、リールセンサ103a、103b、103cが設けられている。
主制御基板20のメインCPU120は、リール基板110及びI/F回路122を介してリールセンサ103a、103b、103cの検出信号を受信し、各リールの基準となる回転位置を把握しながら、I/F回路122を介してリール基板110に所定の回胴駆動パルスデータを送信する。リール基板110は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って左中右のリールモータ102a、102b、102cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
主制御基板20のメインCPU120は、I/F回路122及びリール基板110を介して外部集中端子板27と接続しており、外部集中端子板27にメダル払出信号等の遊技情報に関する信号と、払出エラー信号等のセキュリティーに関係する信号を送信する。
また、主制御基板20のメインCPU120は、入賞が確定した場合等において、I/F回路122及び電源装置基板24を介してホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルをメダル受皿61(図1参照)に払い出す。
さらに、主制御基板20のメインCPU120は、精算ボタン77が操作された場合、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルしてホッパ装置21に払い出させるとともに、制御RAM132が内部貯留したメダルであるメダルクレジットを精算してホッパ装置21に精算前のクレジット数のメダルを払い出させる。
サブ制御基板40は、主制御基板20からの制御信号に基づいて演出用照明部43(図1参照)、演出用放音部44a、44b、63a、63b(図1参照)のスピーカ32a、32b、38a、38b(図2参照)、液晶表示装置46(図1参照)等の演出装置50を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
一方、記憶部121の制御RAM132には、内部当選した入賞役に対応するフラグを記憶する内部抽選フラグ記憶領域が設定されている。
メインCPU120は、I/F回路122を介して受信するスタートレバー75の出力信号が当該スタートレバー75の操作を示すことを契機に入賞役またはハズレを抽選する。そして、メインCPU120は、入賞役に当選した場合、記憶部121の内部抽選フラグ記憶領域における当選した入賞役のフラグをオンにする。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。次に、遊技者がメダル投入ガイド71のメダル投入口72にメダルを投入し、もしくは、ベットボタン73を三回押圧操作するかベットボタン74を一回押圧操作することで、スロットマシン1は、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数(例えば、3枚)のメダルが賭けられゲームを準備する。
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾動操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ記憶領域に記憶される。
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、リール101a、101b、101cが停止し、主制御基板20は、停止した各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ記憶領域に記憶された内部抽選の入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているかどうか判定する。
これら図柄の組合せが一致し役への入賞が確定すると、スロットマシン1は、主制御基板20により制御RAM132の制御を行い、内部貯留しているメダルのクレジット数が所定の数になるまで、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルをクレジット数に加算する。さらに、スロットマシン1は、前記配当数と前記クレジット数の加算結果が前記所定の数を超過すると、この超過した数のメダルをメダル受皿61へ払い出す。
図4は、図1に示したメダル投入部71の前方右斜め上側から見た斜視図である。
図4において、メダル投入部71は、例えば亜鉛合金の鋳造で形成された本体部201の背面に背面蓋部202をネジ止めして組み立てたものである。
本体部201の背面側には、背面側板状部203が操作卓7の上面に対して直立して形成されている。本体部201の上部の背面側板状部203の前方には、複数枚のメダルを厚み方向に積層して背面板側へ移動可能にしたガイド部204が形成されている。
これらガイド部204と背面側板状部203との間にはメダルの厚みよりも若干広い隙間205が形成されており、この隙間205の上部は、メダル投入口72になっている。
本体部201の下側には、メダルを下方に案内するための案内経路形成部211が下方に突出して設けられている。案内経路形成部211には、背面蓋部202とメダルの厚みよりも若干広い隙間212を介して対向する面が形成されている。
これら背面蓋部202と案内経路形成部211との隙間212の上部は、隙間205を介してメダル投入口72に繋がる。このメダル投入口72と隙間205、212はメダルを下方に案内する一本の第1のメダル案内経路213を形成している。第1のメダル案内経路213の左右の幅は、約31mmに形成されている。
以下、本実施形態の要部となるメダル選別装置34について詳細に説明する。
図5は、メダル選別装置34の分解斜視図である。
図5において、メダル選別装置34は、硬質プラスチックにより一体形成したケース301と、金属板から成るゲートプレート302と、合成樹脂で形成されケース301の略下半分を開閉可能に覆うカバー303とを主要構造としている。
ケース301は、背面側が開口した箱型に形成されており、若干縦長の四角形に形成された部品取付部400の背面側に左右及び上側に壁部401、402、403を有する。ゲートプレート302は、ケース301に対して回動することでケース301の背面の上半分を露出及び遮蔽可能な状態で取付けられている。
図6は、メダル選別装置34からカバー303を取り外した状態の左後方斜め上側から見た斜視図である。
図6において、左側壁部401の上部及び下部における前寄りの位置には、それぞれ保持具84(図3参照)と係合する突起部411、412が側方に突出して形成されている。突起部411、412は、保持具84にメダル選別装置34を取り付けるためのものである。
図7は、メダル選別装置34を組み立てた状態の右後方斜め上側から見た斜視図である。
図7において、右側壁部402の上部及び下部における前寄りの位置には、保持具84(図3参照)と係合する突起部421、422が側方に突出して形成されている。突起部421、422は、保持具84にメダル選別装置34を取り付けるためのものである。
図8は、メダル選別装置34のケース301の背面図である。
図8において、ケース301の部品取付部400の壁面は、略上半分の領域を占める案内面部431と、案内面部431下端の斜めの折曲部432から左下奥へ向かう勾配を有する傾斜面部433と、傾斜面部433下端の斜めの折曲部434から下方に延出する垂直面部435から構成される。
尚、案内面部431の背面側の大径メダルや小径メダルに接触する面は、意図しない小径メダルの脱落を防止するため、若干斜め上方に向いて形成されている。
前扉3の正面側から見た案内面部431の右側部には、メダル検出スイッチユニット140がネジ220、220によるネジ止によって設けられている。
以下、メダル検出スイッチユニット140について詳細に説明する。
図9はメダル検出スイッチユニット140の分解斜視図である。
図9において、メダル検出スイッチユニット140は、印刷配線基板221と、基板側コネクタ222と、絶縁基台223と、押圧側接点ばね部材224と、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226と、第1及び第2の押圧検出部材227、228と、ネジ229、229とから構成されている。
印刷配線基板221は、一方の板面が部品実装面231から他方の板面が配線面232(図11参照)になっている。
印刷配線基板221には、ネジ孔233、233と端子挿入孔234−1、234−2、234−3、235−1、235−2、235−3が部品実装面231から配線面232(図11参照)を貫通して形成されている。
基板側コネクタ222は、絶縁基台241に、L字状の電極ピン242−1、242−2、242−3を植設したものである。
電極ピン242−1、242−2、242−3は、折曲部243によりL字状に形成され、当該折曲部243より一方の側が印刷配線基板221の板面に対して垂直方向に延出して前記印刷配線基板221と電気的に接続する垂直部244になり、前記折曲部243より他方の側が前記印刷配線基板221の板面に対して平行方向に延出する平行部245になっている。
絶縁基台241は、合成樹脂等の絶縁性の素材で形成され、中央表示基板に接続された前記ハーネス側コネクタと結合する結合面246を有し、この結合面246を印刷配線基板221の外周方向に向けて配置している。また、絶縁基台241は、当該結合面246の反対側に基端面247を有し、当該結合面246と当該基端面247の間に前記印刷配線基板221に取り付けられる基板取付面248を有している。
電極ピン242−1、242−2、242−3の垂直部244は、絶縁基台241から基端面247から印刷配線基板221に向けて延出している。
電極ピン242−1、242−2、242−3の垂直部244の先端側は、印刷配線基板221の部品実装面231側から端子挿入孔234−1、234−2、234−3にそれぞれ挿入され、印刷配線基板221の裏面に形成された半田付けランド236−1、236−2、236−3(図11参照)に半田付けされ電気的に接続される。
一方、絶縁基台241の結合面246には、中央表示基板33に接続するハーネス491(図11参照)の前記ハーネス側コネクタ490(図11参照)が挿入される凹部が形成されている。
電極ピン242−1、242−2、242−3の平行部245は、凹部の奥面から突出し、後述のハーネス側コネクタ490(図11参照)の対応するジャック端子と電気的に接続する。
一方、押圧側接点ばね部材224は、長四角形状の平面部251と第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253と接続端子部254とを一体形成したものである。一方、平面部251の一方の長辺には、第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253が突出して形成され、平面部251の他方の長辺には、接続端子部254が突出して形成されている。
また、第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253は、平面部251の板面に対して印刷配線基板221から離れる方向に傾斜して形成されている。
第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253の先端寄りには、第1及び第2の押圧検出部材227、228をネジ止めするためのネジ挿通孔255が形成されている。
平面部251の一方の長辺の中央には細長形状の接続端子部254が突出して形成されている。
第1及び第2の押圧検出部材227、228は、例えばジルコニアセラミック等の高い耐摩耗性を持つ素材で形成され、それぞれ押圧側接点ばね部材224に固定するための溝形部261、261と爪部262、263を一体形成したものである。
溝形部261には第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253が嵌入される溝264が爪部262、263の反対側に形成されている。溝264の奥面には、第1及び第2の押圧検出部材227、228にネジ止めするためのネジ孔265が形成されている。
ネジ229、229は、ネジ部が第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253のネジ挿通孔255、255にそれぞれ挿通し、さらにネジ部が第1及び第2の押圧検出部材227、228のネジ孔265、265にそれぞれ螺入して締め付けられることで、第1及び第2の押圧検出部材227、228を第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253にネジ止め固定する。
爪部262、263には、第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253の先端方向に向けて離れる方向に傾斜する傾斜面266、267が形成されている。
第1の検出出力側接点ばね片225は、長四角形状の平面部271と検出出力側接点ばね片部273と接続端子部275を一体形成したものである。第2の検出出力側接点ばね片226は、長四角形状の平面部272と検出出力側接点ばね片部274と接続端子部276を一体形成したものである。長四角形状の平面部271、272の一方の短辺には、検出出力側接点ばね片部273、274が突出して形成され、長四角形状の平面部271、272の他方の短辺には、接続端子部275、276が突出して形成されている。
また、検出出力側接点ばね片部273、274は、平面部271、272の板面に対して印刷配線基板221から離れる方向に傾斜して形成されている。検出出力側接点ばね片部273、274の先端側には第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253に向けて円周状に湾曲する接触部277、278が形成されている。
絶縁基台223は、押圧側接点ばね部材224と、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226とを植設するためのものである。
絶縁基台223は、合成樹脂等の絶縁性の素材でブロック状に形成され形成され、印刷配線基板221の中央側を向くバネ片延出面281を有し、当該バネ片延出面281の反対側に基端面282を有し、当該バネ片配設面281と当該基端面282の間に前記印刷配線基板221に取り付けられる基板取付面283を有している。また、基板取付面283の反対側がケース301の案内面部431に対向するケース対向面284になっている。
バネ片配設面281のケース対向面284寄りには、押圧側接点ばね部材224の平面部251が嵌入される凹部285がケース対向面284と平行に形成されている。
バネ片配設面281の凹部285より基板取付面283寄りには、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の平面部271、272がそれぞれ嵌入される凹部286、287がケース対向面284に対して平行に形成されている。
凹部285の奥面の中央部には、押圧側接点ばね部材224の接続端子部254が挿入されるスリット288が形成されている。
凹部286、287の奥面の互いに離れた側には、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接続端子部275、276がそれぞれ挿入されるスリット289、290が形成されている。
基端面282におけるスリット288、289、290から基板取付面283の間には、接続端子部254、275、276が挿入される溝部291、292、293が形成されている。溝部291、292、293は、スリット288、289、290に連通している。
押圧側接点ばね部材224、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接続端子部254、275、276は、平面部224、271、272に対して同一平面状に伸ばされた状態でスリット288、289、290に挿入され、根本までスリット288、289、290に挿入された後に、折り曲げられ溝部291、292、293に挿入される。
基端面282から基板取付面283を越えて印刷配線基板221側に延出した接続端子部254、275、276は、印刷配線基板221に形成された端子挿入孔235−1、235−2、235−3に挿入される。
図10はメダル検出スイッチユニット140の組み立てた状態の斜視図である。
図10に示すメダル検出スイッチユニット140の組み立てた状態において、第1及び第2の押圧検出部材227、228に力が加えられていない状態では、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接触部277、278は、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253に接触せず、オープン状態となる。
第1の押圧検出部材227に所定以上の力が加えられた状態では、第1の検出出力側接点ばね片225の接触部277は、押圧側接点ばね部材224の第1の操作側接点ばね片部252が接触してショート状態となる。
第2の押圧検出部材228に所定以上の力が加えられた状態では、第2の検出出力側接点ばね片226の接触部278は、押圧側接点ばね部材224の第2の操作側接点ばね片部253が接触してショート状態となる。
図11はメダル検出スイッチユニット140の及びその周辺部の分解斜視図である。
図11において、印刷配線基板221の端子挿入孔234−1、234−2、234−3にそれぞれ挿入された電極ピン242−1、242−2、242−3の垂直部244の先端側は、印刷配線基板221の裏面に形成された半田付けランド236−1、236−2、236−3にそれぞれ半田付けされ電気的に接続される。
印刷配線基板221の端子挿入孔235−1、235−2、235−3にそれぞれ挿入された押圧側接点ばね部材224、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接続端子部254、275、276は、印刷配線基板221の配線面232に形成された半田付けランド237−1、237−2、237−3にそれぞれ半田付けされ電気的に接続される。
また、印刷配線基板221の配線面232には、半田付けランド237−1、237−2、237−3と半田付けランド236−1、236−2、236−3の間を電気的に接続する配線パターン238−1、238−2、238−3が形成されている。
一方、ケース301の案内面部431の正面側には、二つのネジ止め部442、442が形成されている。ネジ止め部442、442は突起状に形成されている。ネジ止め部442、442は、先端面から後方に向けてネジ穴が形成されている。
二つのネジ220、220は、印刷配線板221の二つのネジ挿通孔233、233に挿入し、ケース301の案内面部431の二つのネジ止め部442、442のネジ穴に螺入して締め付けられることで印刷配線板221を案内面部431の二つのネジ止め部442、442にネジ止め固定する。
ケース301の案内面部431には、メダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263が挿通されるスリット443、444が形成されている。
図12はメダル検出スイッチユニット140及びその周辺部の斜視図である。
図12において、メダル検出スイッチユニット140の印刷配線板221を案内面部431の二つのネジ止め部442、442にネジ止め固定した状態では、第1及び第2の押圧検出部材227(図10参照)、228の爪部262(図10参照)、263は、それぞれスリット443(図11参照)、444に挿入され、後述の第2のメダル案内経路312(図13参照)へ突出及び当該第2のメダル案内経路312(図13参照)から退避可能な状態になる。
第1及び第2の押圧検出部材227(図10参照)、228の爪部262(図10参照)、263は、長手方向が後述の第2のメダル案内経路312(図13参照)と略平行になるように設けられている。また、爪部262、263は、第2のメダル案内経路312の上流側から下流側に向けて突出量が増大する方向に向けて斜めに切除された形状に形成されている。
このような構造により、基板側コネクタ222の第1の電極ピン242−1は、半田付けランド236−1、配線パターン238−1、半田付けランド237−1を介して押圧側接点ばね部材224に電気的に接続している。基板側コネクタ222の第2の電極ピン242−2は、半田付けランド236−2、配線パターン238−2、半田付けランド237−2を介して第1の検出出力側接点ばね片225に電気的に接続している。基板側コネクタ222の第3の電極ピン242−3は、半田付けランド236−3、配線パターン238−3、半田付けランド237−3を介して第2の検出出力側接点ばね片226に電気的に接続している。
また、基板側コネクタ222の電極ピン242−1は、主制御基板20から中央表示基板33、ハーネス491及びハーネス側コネクタ490を介して所定の値の正電圧が印加されている。即ち、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253には所定の値の正電圧が印加される。
これにより、第1及び第2の押圧検出部材227、228に力が加えられていない状態では、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253が第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226から離れた状態になるので、基板側コネクタ222の第2及び第3の電極ピン242−2、242−3の出力は、両方ともオープン状態のローレベルとなる。
第1の押圧検出部材227に所定以上の力が加えられると、押圧側接点ばね部材224の第1の操作側接点ばね片部252が第1の検出出力側接点ばね片225に接触した状態になるので、基板側コネクタ222の第2の電極ピン242−2の出力は、所定の値の正電圧(ハイレベル)となる。
第2の押圧検出部材227に所定以上の力が加えられると、押圧側接点ばね部材224の第2の操作側接点ばね片部253が第2の検出出力側接点ばね片226に接触した状態になるので、基板側コネクタ222の第3の電極ピン242−3の出力は、所定の値の正電圧(ハイレベル)となる。
基板側コネクタ222の第2及び第3の電極ピン242−2、242−3の出力は、検出出力としてハーネス側コネクタ490、ハーネス491、中央表示基板33を介して主制御基板20に送信される。
一方、図5において、案内面部431の上側中央部には、前方に向けて凹む収納部440が設けられている。収納部440には、フラッパータイプソレノイド142が収納される。フラッパータイプソレノイド142は、ネジ441により収納部440の奥面にネジ止め固定される。
以下、フラッパータイプソレノイド142について詳細に説明する。
フラッパータイプソレノイド142は、電磁石453を設けたソレノイド本体450と、メダルブロッカ451と、コイルバネ452とから構成される。
ソレノイド本体450は、略L字形状のプレート部材454の一方の平面部455に電磁石453を取付けたものである。電磁石453は、電磁コイル457とボビン458と鉄芯459とから構成される。ボビン458には、電磁コイル457が巻き付けられている。ボビン458の中心には鉄芯459が嵌入されている。ボビン458の正面にはメダルブロッカ451を回動の範囲を規制するための左右の突起部460、460が設けられている。
他方の平面部456の正面側には、フック461が設けられている。他方の平面部456の正面側には、左右の突起部462、462が設けられている。
メダルブロッカ451は、金属板を折り曲げて形成されたものであり、長手方向の基端側には、フック463が形成されている。
メダルブロッカ451の側辺の基端側寄りには、プレート部材454の左右の突起部462、462が挿入される左右の切り欠き465、465が形成されている。左右の切り欠き465、465より基端側は、メダルブロッカ451の回動を規制する規制片466、466になっている。
メダルブロッカ451の先端側には、規制爪部467が後述の第2のメダル案内経路312(図13参照)へ突出する側に向けて延出して形成されている。
また、ケース301の案内面部431の収納部440より前扉3の正面側から見て左側には、開口470が形成されている。開口470には、メダルの通過を検出するメダルセンサ141が設けられている。メダルセンサ141は、第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472を有して形成されている。
ゲートプレート302は、当該ケース301に対して開閉可能に取付けられケース301の略上半分を覆う金属板から形成される。
このゲートプレート302は、金属板で形成された本体501の正面側から見た左方端部において軸部502を有し、軸部502によりケース301に軸支されている。この軸部502には、コイルバネ503が巻回されている。
また、ゲートプレート302の本体501の背面には、金属製のスイングレバー504と、合成樹脂製の案内レバー505と、コイルバネ506、507とが取付けられている。
スイングレバー504は、本体501の背面の上部に回動自在に軸支されている。コイルバネ506は、スイングレバー504を正面側から見て左回転方向へ常時付勢する。スイングレバー504の先端は、前方に向けて折り曲げられて爪部508が形成され、爪部508が本体501に形成された開口509を介して本体501の正面側に突出する。
案内レバー505は、ゲートプレート302の本体501に対して回動自在に軸支されその軸部510に巻回されたコイルバネ507によって常時メダルブロッカ451側へ付勢される。
図13は、メダル投入部71及びメダル選別装置34の一部切り欠いて示す背面図である。
図13において、ゲートプレート302は、正面側から見た左方端部においてケース301に軸支され、軸部502に巻回されたコイルバネ503によって、常時、ケース301側へ付勢されている。
ゲートプレート302がケース301の案内面部431と対向することで、ゲートプレート302の背面とケース301の案内面部431との間隙には、メダル入口311、及びメダル入口311から左下方のメダル出口313(図6参照)へ向かう第2のメダル案内経路312が形成されている。
前記第2のメダル案内経路312においては、ゲートプレート302の下端部分がケース301側へ向けて折り曲げられて直線状の転送レール部511が形成されている。転送レール部511は、前記第2のメダル案内経路312を流下するメダルの外周を斜め下側から支持するものであり、ケース301の折曲部432(図5参照)と平行に配置し、且つ、折曲部432よりも若干下方に位置している。これにより、転送レール部511とケース301の傾斜面部433との間に隙間が生じ、メダル排除口321が形成されている。
第2のメダル案内経路312の上流側には、メダル入口311に投入されたメダルが正規のものか否かを判別するセレクト機構322が設けられている。より詳細には、セレクト機構322は、規定以上の外径を有するメダルを排除する最大径規制手段と、規定以上の厚みを有するメダルを排除する板厚規制手段と、規定以下の外径を有するメダルを排除する最小径規制手段とを備え構成されている。
セレクト機構322の最大径規制手段は、メダル入口311付近において、ゲートプレート302の背面からケース301の案内面部431へ向けて突設された一対の外径規制爪512、513により形成されている。外径規制爪512、513の間隔は、正規のメダルの外径にその寸法公差を考慮した最大外径相当の幅に設定されている。このため、規定以上の外径を有するメダルが最大径規制手段に投入されると、外径規制爪512、513によって下方への落下が阻止される。
セレクト機構322の板厚規制手段は、ケース301の案内面部431に設けられゲートプレート302側へ突出するシックネススクリュ439により形成されている。シックネススクリュ439の先端からゲートプレート302の背面までの間隙は正規のメダルの最大厚さに設定されている。このため、規定以上の厚みを有するメダルが板厚規制手段に投入されると、シックネススクリュ439により下方への落下が阻止される。
セレクト機構322の最小径規制手段は、ケース301の正面側に設けられたメダル検出スイッチユニット140と、転送レール部511と、第2のメダル案内経路312に沿ってゲートプレート302に形成された切欠き514と、傾斜壁部515と、案内面部516と、切欠き514の上部に形成されたレール状のメダル摺接部520とから主に形成されている。
傾斜壁部515は、切欠き514が形成された部分の側壁であって図面手前側(メダルの転送方向に対して外方側)に傾斜する。
転送レール部511からメダル摺接部520の下端までの距離は、正規の小径メダルの外径より僅かに短く形成されている。
ここで、図10において、メダル検出スイッチユニット140は、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253の復元力により第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263が図13に示す第2のメダル案内経路312内へ突出する側へ常時付勢される。
メダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227は、前記第2のメダル案内経路312内の前記大径メダルが通過する領域と前記小径メダルが通過する領域が重複する位置に設けられ、前記大径メダルと前記小径メダルの双方を検出可能する第1の検出部になっているとともに、前記大径メダルと前記小径メダルの双方をゲートプレート302の傾斜壁部515側に向けて押圧する。
メダル検出スイッチユニット140の第2の押圧検出部材228は、前記第2のメダル案内経路312内の前記小径メダルが通過する領域の外側であって、且つ前記大径メダルが通過する領域内の位置に設けられ、前記大径メダルを検出する第2の検出部になっているとともに、大径メダルをゲートプレート302の傾斜壁部515側に向けて押圧する。
これにより、スロットマシン1において、転送レール部511からメダル摺接部520の下端までの距離より小さいメダル状の異物や不良メダルがセレクト機構322に投入されると、当該メダルはメダル検出スイッチユニット140の第2の押圧検出部材228に衝突してゲートプレート302の傾斜壁部515へ倒され、転送レール部511から脱落する。脱落した当該メダルはメダル排除口321を介して下方へ排除される。
また、スロットマシン1において、正規の大径メダル701がセレクト機構322に投入されると、メダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228により当該メダルが傾斜壁部515へ押されるが、メダルの上端側はメダル摺接部520に支えられ、メダルの下端側は案内面部516に支えられるので、当該大径メダルは、倒されることなく、セレクト機構322の転送レール部511を脱落することなく通過する。
また、スロットマシン1において、正規の小径メダルがセレクト機構322に投入されると、メダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227により当該メダルが傾斜壁部515へ押されるが、メダルの上端側はメダル摺接部520に支えられ、メダルの下端側は案内面部516に支えられるので、当該小径メダルは、倒されることなく、セレクト機構322の転送レール部511を脱落することなく通過する。
また、セレクト機構322の中間部におけるゲートプレート302のメダル入口311付近には、速度緩和機構331が設けられている。速度緩和機構331は、前述のスイングレバー504とコイルバネ506とを備え構成されている。
スイングレバー504の先端の爪部508は、ゲートプレート302の開口509を通して第2のメダル案内経路312内まで突出している。
すなわち、速度緩和機構331は、セレクト機構322内の第2のメダル案内経路312を落下するメダルに対してスイングレバー504の先端の爪部508が衝突し、スイングレバー504が当該メダルと当接しながら前記コイルバネの付勢力に抗して回動することで、当該メダルの落下速度を緩和するように構成されている。
第2のメダル案内経路312の中流部分には、第2のメダル案内経路312により転送されるメダルをメダル排除口321から落下させて強制的に排除する機能を有するゲート機構332が設けられている。このゲート機構332は、前述のフラッパータイプソレノイド142と、案内レバー505とを備え構成されている。
フラッパータイプソレノイド142のメダルブロッカ451は、図5に示すケース301の背面側に固着された略L字形状のプレート部材454の先端に回動自在に支承されコイルバネ452の引張り力によりその先端である規制爪部467が図13に示す第2のメダル案内経路312内へ突出する側へ常時付勢される。
図5に示すフラッパータイプソレノイド142の電磁石453は、図3に示す主制御基板20からの制御信号に従ってオンオフし、オンすることで生じる磁力により前記メダルブロッカ451を引き付けその規制爪部467を図13に示す第2のメダル案内経路312から退避させる。
案内レバー505は、ゲートプレート302に対して回動自在に軸支されその軸部に巻回されたコイルバネ507によって常時メダルブロッカ451側へ付勢される。
スロットマシン1が電源オフの時、又は遊技が進行中で新たなメダルの受け付けを禁止する状態においては、図5に示す電磁石453はオフの状態にあり、メダルブロッカ451の規制爪部467がケース301に形成された開口440を通して図13に示す第2のメダル案内経路312内へ突出する。同時に案内レバー505は、コイルバネ507の付勢力によりメダルブロッカ451に当接すると共に、メダルブロッカ451の付勢力に負けて第2のメダル案内経路312の外方側の回動位置に押し出され静止する。この状態において、メダルがゲート機構332に投入されると、当該メダルはメダルブロッカ451の規制爪部467に衝突してゲートプレート302の傾斜壁部515へ倒され、転送レール部511から脱落する。これにより、当該メダルはメダル排除口321を介して下方へ排除される。
以下、メダルセンサ141について詳細に説明する。
図13において、メダルセンサ141の第1の反射式フォトセンサ471は、前記第2のメダル案内経路312内に向けて光を照射する発光部471aと当該第2のメダル案内経路312内を通過するメダルから反射した光を受光する受光部471bを有している。
メダルセンサ141の第2の反射式フォトセンサ472は、発光部471aより下流の位置で前記第2のメダル案内経路312内に向けて光を照射する発光部472aと第2のメダル案内経路312内を通過するメダルから反射した光を受光する受光部472bを有している。
第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472は、それぞれ所定の周期で変調したパルス光を発光部471a、472aの発光素子が周期的に発光し、その信号と同期する反射光を受光部471b、472bの受光素子が受光した場合のみ検知動作する、いわゆるパルス変調方式が採用されている。
メダルセンサ141は、前記ゲート機構332により通されたメダルが第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472の発光部471a、472a及び受光部471b、472bに対向するエリアを横切ると、メダル検出信号を主制御基板20(図2参照)へ送出する。そして、主制御基板20は、第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472からの前記メダル検出信号をカウントすることでスロットマシン1のメダル投入口72に投入された正規メダルの枚数を知ることができる。さらに、主制御基板20は、第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472からの前記メダル検出信号の時間差を検出することでメダル詰まり等のトラブルや不正行為を検出している。
以下、ケース301の正面側について説明する。
図8において、ケース301の正面側で、メダル検出スイッチユニット140、フラッパータイプソレノイド142の電磁石453、第1及び第2の反射式フォトセンサ471、472からそれぞれ伸び出すハーネス491、492、493、494は、ベルト495により纏められ、案内面部431の正面側に形成されたハーネス保持部496に保持された状態でケース301から延出する。ケース301から延出したハーネス491、492、493、494は、一個のハーネス側コネクタ497に接続する。ハーネス側コネクタ497は、図2に示す中央表示基板33の基板側コネクタと接続することで主制御基板20に電気的に接続する。
以下、メダル選別装置34によるメダル選別動作について詳細に説明する。
図14はメダル投入部71とメダル選別装置34の第1及び第2のメダル案内経路213、312及びその周辺部を前扉3の背面側から見た状態で示す説明図である。
図15(a)はメダル投入口72にメダルが投入される以前のメダル選別装置34を図14に示すF−F線で破断して示す説明図である。
図15(b)はメダル投入口72に大径メダル701が投入さる以前のメダル選別装置34を図14に示すF−F線で破断して示す説明図である。
図15(c)はメダル投入口72に直径が25mmの小径メダル702が投入された場合のメダル選別装置34を図14に示すF−F線で破断して示す説明図である。
図16(a)はメダル投入口72にメダルが投入される以前のメダル選別装置34を図14に示すG−G線で破断して示す説明図である。
図16(b)はメダル投入口72に大径メダル701が投入された場合のメダル選別装置34を図14に示すG−G線で破断して示す説明図である。
図16(c)はメダル投入口72に直径が25mmの小径メダル702が投入された場合のメダル選別装置34を図14に示すG−G線で破断して示す説明図である。
まず、スロットマシン1に使用するメダルの種類を選択する場合の動作を説明する。
スロットマシン1に使用するメダルとして図14に示す直径が30mmの大径メダル701を選択する場合、作業者は、図2に示すメダル切換スイッチ83を操作して図14に示す直径が30mmの大径メダル701を選択する。スロットマシン1に使用するメダルとして図14に示す直径が25mmの小径メダル702を選択する場合、作業者は、図2に示すメダル切換スイッチ83を操作して小径メダル702を選択する。
図14に示すメダル投入口72にメダルが投入される以前のメダル検出スイッチユニット140は、図15(a)及び図16(a)に示すように、第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263がスリット443、444に挿入され、第2のメダル案内経路312へ突出及した状態を維持する。この状態では、第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接触部277、278は、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253に接触せず、オープン状態となり、図10に示す基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力は、オープン状態のローレベルとなる。
図14に示すメダル投入口72に大径メダル701が投入されると、図13に示すように、メダル投入部71の第1のメダル案内経路213を下方向Aへ流下してメダル選別装置34のメダル入口311へ案内される。メダル入口311からメダル選別装置34内部の第2のメダル案内経路312へ案内された大径メダル701は、下方向Bへ流下してセレクト機構322において、一対の外径規制爪512、513からなる最大径規制手段、及びシックネススクリュ439からなる板厚規制手段を経由することにより、一定以下の外径及び厚みを有するメダルのみが次段の最小径規制手段の転送レール部511へ落下する。このとき、速度緩和機構331のスイングレバー504の先端が大径メダル701に当接しながら回動することで、セレクト機構322を落下する大径メダル701の速度が緩和される。
転送レール部511に落下した大径メダル701は、当該転送レール部511に沿って左斜め下方向Cに方向転換し、図14に示すセレクト機構322のメダル摺接部520側へ流下し、図15(b)及び図16(b)に示すように、第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263を第2のメダル案内経路312から退避する方向に押圧して、第1及び第2の押圧検出部材227、228を第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226側に移動させ、押圧側接点ばね部材224の第1及び第2の操作側接点ばね片部252、253を第1及び第2の検出出力側接点ばね片225、226の接触部277、278に接触させる。これにより、図10に示す基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の両出力は、所定値の正電圧(ハイレベル)となる。また、この状態では、図15(b)及び図16(b)に示すように、大径メダル701は、メダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228の付勢力によりゲートプレート302側へ押し付けられる。ここで図14に示すようにゲートプレート302の転送レール部511から切欠き514の上縁のメダル摺接部520までの距離は正規の大径メダル701の外径よりも短く形成されているので、正規の外径を有する大径メダル701はメダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228とゲートプレート302のメダル摺接部520及び案内面部516(図13参照)により挟まれながら転送レール部511を流下する。
図17はスロットマシン1のメダル投入口72に小径メダル702が投入された場合の動作を背面側から見た状態で示す説明図である。
図17に示すように、メダル投入口72に小径メダル702が投入されると、メダル投入部71の第1のメダル案内経路213を下方向Aへ流下してメダル選別装置34のメダル入口311へ案内される。メダル入口311からメダル選別装置34内部の第2のメダル案内経路312へ案内された小径メダル702は、下方向Bへ流下して、セレクト機構322において、一定以下の厚みを有するメダルのみが次段の最小径規制手段の転送レール部511へ落下する。このとき、速度緩和機構331のスイングレバー504の先端が小径メダル702に当接しながら回動することで、セレクト機構322を落下する小径メダル702の速度が緩和される。
転送レール部511に落下した小径メダル702は、当該転送レール部511に沿って左斜め下方向Cに方向転換し、図14に示すセレクト機構322のメダル摺接部520側へ流下し、図15(c)及び図16(c)に示すように、第1の押圧検出部材227の爪部262を第2のメダル案内経路312から退避する方向に押圧して、第1の押圧検出部材227を第1の検出出力側接点ばね片225側に移動させ、押圧側接点ばね部材224の第1の操作側接点ばね片部252を第1の検出出力側接点ばね片225の接触部277に接触させる。これにより、基板側コネクタ222の電極ピン242−2の出力は、所定の正電圧となる。
ここで、ゲートプレート302の転送レール部511から第2の押圧検出部材228の爪部263までの距離は正規の小径メダル702の外径よりも若干長く形成されているので、第2の押圧検出部材228の爪部263は、第2のメダル案内経路312側へ最大限突出及した状態を維持する。この状態では、第2の検出出力側接点ばね片226の接触部278は、押圧側接点ばね部材224の第2の操作側接点ばね片部253に接触せず、オープン状態となり、基板側コネクタ222の電極ピン242−3の出力は、オープン状態のローレベルとなる。
また、この状態では、ゲートプレート302の転送レール部511から切欠き514の上縁のメダル摺接部520までの距離は正規の小径メダル702の外径よりも若干短く形成されているので、正規の外径を有する小径メダル702はメダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227とゲートプレート302のメダル摺接部520及び案内面部516(図13参照)により挟まれながら転送レール部511を流下する。
また、メダル投入口72にゲートプレート302の転送レール部511からメダル摺接部520までの距離より直径が小さい異物や不良のメダルが投入されると、異物や不良のメダルはメダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227により上部が切欠き514から押し出され、図5に示すゲートプレート302の傾斜壁部515へ倒される。また、図13に示すメダル排除口321を形成する折曲部432(図5参照)は転送レール部511よりも若干高く位置しているので、メダル検出スイッチユニット140によって倒された異物や不良のメダルは転送レール部511から脱落する。これにより、異物や不良のメダルはメダル排除口321を介して下方向Dへ排除され図2に示すキャンセルシュート部材36(図2参照)を介してメダル払出口62(図2参照)から排出される。
一方、前記セレクト機構322を通過した大径メダル701及び小径メダル702は、転送レール部511を流下してゲート機構332へ進入する。
ここで、ゲート機構332は、主制御基板20からの制御信号に従って第2のメダル案内経路312を流下する大径メダル701及び小径メダル702をメダルセンサ141側へ通過させるメダル受付許可状態と、大径メダル701及び小径メダル702をメダル排除口321から落下させて排除するメダル受付禁止状態とに遷移する。
主制御基板20は、前記ハーネス側コネクタ490、ハーネス491及び中央表示基板33を介して基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力を受信しており、基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の両出力が所定値の正電圧となった場合、前記セレクト機構322を通過したメダルが大径メダル701であると判別し、基板側コネクタ222の電極ピン242−2の出力が所定値の正電圧となり、且つ基板側コネクタ222の電極ピン242−3の出力がオープン状態のローレベルとなった場合、前記セレクト機構322を通過したメダルが小径メダル702であると判別する。
主制御基板20は、入賞役のリプレイに当選した場合等、スロットマシン1がメダルの種類に関わらず新たなメダルの受付を禁止する状態を除き、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルとメダル検出スイッチユニット140の基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力から判別したメダルの種類が一致した場合にゲート機構332をメダル受付許可状態に制御する。また、主制御基板20は、スロットマシン1がメダルの種類に関わらず新たなメダルの受付を禁止する状態と、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと前記メダル検出スイッチユニット140が検出したメダルの種類が異なる場合にゲート機構332をメダル受付禁止状態に制御する。
図18は、メダル受付許可状態でメダル通過前のメダル選別装置34を図14に示すH−H線で破断して示す断面図である。図19は、メダル受付許可状態でメダル通過中のメダル選別装置34を図14に示すH−H線で破断して示す断面図である。図20は、メダル受付禁止状態でメダル通過前のメダル選別装置34を図14に示すH−H線で破断して示す断面図である。図21は、メダル受付禁止状態でメダル排除中のメダル選別装置34を図14に示すH−H線で破断して示す断面図である。図22は、メダル受付禁止状態のメダル選別装置34を図14に示すI−I線で破断して示す断面図である。
図18及び図19において、ゲート機構332がメダル受付許可状態にあるときには、電磁石453がオンし、その磁力によってメダルブロッカ451が引き付けられ、メダルブロッカ451の先端に形成されている規制爪部467が第2のメダル案内経路312から退避する。同時に、コイルバネ507により常時付勢されている案内レバー505は、ケース301に向けて延出する位置決めピン521がケース301の案内面部431に当接し、ゲートプレート302に対してほぼ平行する回動位置に静止している。すなわち、メダル受付許可状態においては、ゲートプレート302の切欠き部分が案内レバー505で閉塞されるので、図19に示すゲート機構332に進入したメダル700(大径メダル701又は小径メダル702)は、ケース301の案内面部431と案内レバー505とにより案内されながらゲート機構332を通過し、次段のメダルセンサ141へ流下する。
次に、リール101a、101b、101c(図3参照)の回転中や、入賞役のリプレイに当選した場合等のスロットマシン1がメダルの種類に関わらず新たなメダルの受付を禁止する状態と、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと前記メダル検出スイッチユニット140が検出したメダルの種類が異なる場合にメダルの受付を禁止する状態、即ちメダル受付禁止状態におけるゲート機構332の動作を説明する。
図20及び図21において、ゲート機構332がメダル受付禁止状態にあるときには、主制御基板20(図3参照)はフラッパータイプソレノイド142の電磁石453(図5参照)に対して駆動電流を供給せず、電磁石453がオフし、コイルバネ452の引張り力によってメダルブロッカ451の規制爪部467は第2のメダル案内経路312内へ突出している。また、案内レバー505は、メダルブロッカ451へ向けて延出する当接ピン522が当該メダルブロッカ451と当接しながらゲートプレート302の外方側へ押し出される。
なお、図22に示すように、規制爪部467は、第2のメダル案内経路312の上流側隅部が斜めに切除された形状に形成されている。このため、第2のメダル案内経路312内へ突出する規制爪部467にメダル700が衝突すると、当該メダル700はゲートプレート302の開放された傾斜壁部515へ倒される。そして、図21に示されるように、傾斜壁部515へ倒されたメダル700は、折曲部432と転送レール部511との高低差により形成されるメダル排除口321を介して下方向Dへ排除され図2に示すキャンセルシュート部材36を介してメダル払出口62から排出される。
次に、メダル受付許可時にゲート機構332を通過したメダル700は、図14に示すメダルセンサ141を横切ってメダル出口313へ到達し、上述したホッパ装置21へ案内され貯留される。
ここで、メダルセンサ141は、メダル700が発光部471a、472a及び受光部471b、472bに対向するエリアを横切ると、メダル検出信号を主制御基板20へ送出する。そして、主制御基板20は、メダルセンサ141からの前記メダル検出信号を受信し、これをカウントして内部貯留しているメダル数であるクレジット数に加算する。
メダルセンサ141で検出が行われたメダル700は、メダル出口313から左斜め下方向Eへ排出され、図2に示すガイド部材35を介してホッパ装置21のメダル収納部26に貯留される。
このような構成及び動作を纏めて説明すると、大径メダル701及び小径メダル702は、直径が異なる複数種類のメダルになっている。
スロットマシン1は、大径メダル701及び小径メダル702を選択的に使用可能であって、選択して使用する直径の適正な前記メダルだけしかホッパ装置21のメダル収納部26に収容されないように当該メダルを当該メダル収納部26に導くメダル選別装置34を有する遊技機になっている。
図2のメダル切換スイッチ83は、スロットマシン1で使用する前記メダルの種類を選択するためのメダル選択手段になっている。
第1及び第2のメダル案内経路213、312は、メダル投入口72から投入された前記メダルを前記メダル収納部26に案内する。
図5のメダル検出スイッチユニット140は、前記第1及び第2のメダル案内経路213、312を移動する前記メダルが所定の直径より小さい小径メダル702または前記所定の直径より大きい大径メダル701の何れであるかを検出するメダル検出手段になっている。
図5のフラッパータイプソレノイド142及び図2の主制御基板20は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと前記メダル検出スイッチユニット140が検出したメダルの種類が一致した場合に前記メダルを前記メダル収納部26へ通過させ、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと前記メダル検出スイッチユニット140が検出したメダルの種類が異なる場合に前記メダルを前記第1及び第2のメダル案内経路213、312から排除するメダル排除手段になっている。
前記メダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227、第1の検出出力側接点ばね片225及び第1の操作側接点ばね片部252は、前記第2のメダル案内経路312内の前記大径メダル701が通過する領域と前記小径メダル702が通過する領域が重複する位置に設けられ、前記大径メダル701と前記小径メダル702の双方を検出可能な前記メダル検出手段の第1の検出部になっている。
前記メダル検出スイッチユニット140の第2の押圧検出部材228、第2の検出出力側接点ばね片226、第2の操作側接点ばね片部253は、前記第2のメダル案内経路312内の前記小径メダル702が通過する領域の外側であって、且つ前記大径メダル701が通過する領域内の位置に設けられ、前記大径メダル701を検出する前記メダル検出手段の第2の検出部になっている。
図2の主制御基板20は、前記第1及び第2の検出部の検出結果から前記第1及び第2のメダル案内経路213、312を移動するメダルが前記小径メダル702または前記大径メダル701の何れであるかを判別するメダル判別手段になっている。
メダル検出スイッチユニット140で大径メダル701を選択した状態で、
図14に示すメダル投入口72に大径メダル701を投入すると、メダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263が大径メダル701により押され、基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の両出力は、所定値の正電圧となり、
主制御基板20は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力から判別したメダルの種類が一致したと判別し、メダルの種類に関係しないゲーム上の新規のメダルの受付禁止状態を除いてゲート機構332をメダル受付許可状態に制御し、大径メダル701をゲート機構332に通過させる。ゲート機構332を通過した大径メダル701は、図14に示すメダルセンサ141を横切ってメダル出口313へ到達し、メダル出口313から図2に示すガイド部材35を介してホッパ装置21のメダル収納部26に貯留される。
メダル検出スイッチユニット140で大径メダル701を選択した状態で、
図14に示すメダル投入口72に小径メダル702を投入すると、メダル検出スイッチユニット140の第1の押圧検出部材227の爪部262が小径メダル702により押され一方、メダル検出スイッチユニット140の第2の押圧検出部材228の爪部263には小径メダル702が接触せず、基板側コネクタ222の電極ピン242−2の出力は、所定値の正電圧となり、基板側コネクタ222の電極ピン242−3の出力は、オープン状態のローレベルとなり、主制御基板20は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力から判別したメダルの種類が一致していないと判別し、ゲート機構332をメダル受付禁止状態に制御し、小径メダル702はメダル排除口321から下方のキャンセルシュート部材36(図3参照)側へ排除される。
メダル検出スイッチユニット140で小径メダル702を選択した状態で、図14に示すメダル投入口72に小径メダル702を投入すると、メダル検出スイッチユニット140の第1押圧検出部材227の爪部262が小径メダル702により押され一方、メダル検出スイッチユニット140の第2の押圧検出部材228の爪部263には小径メダル702が接触せず、基板側コネクタ222の電極ピン242−2の出力は、所定値の正電圧となり、基板側コネクタ222の電極ピン242−3の出力は、オープン状態のローレベルとなり、主制御基板20は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力から判別したメダルの種類が一致したと判別し、メダルの種類に関係しないゲーム上の新規のメダルの受付禁止状態を除いてゲート機構332をメダル受付許可状態に制御し、ゲート機構332をメダル受付許可状態に制御し、ゲート機構332に小径メダル702を通過させる。ゲート機構332を通過した小径メダル702は、図14に示すメダルセンサ141を横切ってメダル出口313へ到達し、メダル出口313から図2に示すガイド部材35を介してホッパ装置21のメダル収納部26に貯留される。
メダル検出スイッチユニット140で小径メダル702を選択した状態で、図14に示すメダル投入口72に大径メダル701を投入すると、メダル検出スイッチユニット140の第1及び第2の押圧検出部材227、228の爪部262、263が大径メダル701により押され、基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の両出力は、所定値の正電圧となり、主制御基板20は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと基板側コネクタ222の電極ピン242−2、242−3の出力から判別したメダルの種類が一致していないと判別し、ゲート機構332をメダルの受付禁止状態に制御し、大径メダル701はメダル排除口321から下方のキャンセルシュート部材36(図3参照)側へ排除される。
図1乃至図22に示した本発明の第1の実施形態のスロットマシン1によれば、大径メダル701及び小径メダル702の何れを使用しても遊技が行えるとともに、一本に続く第1及び第2のメダル案内経路213、312で前記大径メダル701及び前記小径メダル702の一方を選択して流下させることができるので、小型かつシンプルなメダル選別構造を採用でき、メダルを選別する部品の占める割合を低減し、その分ランプやスピーカ等の演出装置を搭載できるスペースを増大させることができる。
(2)第2の実施形態
以下、本発明に係る遊技機の好適な第2の実施形態を、スロットマシンを例に図面を参照して説明する。
図23は本発明の第2の実施形態によるメダル投入部71とメダル選別装置801の第1及び第2のメダル案内経路213、312及びその周辺部を前扉3の背面側から見た状態で示す説明図である。図23において、図1乃至図22に示した第1の実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付して説明を省略している。また、第2の実施形態の図23に図示しない構成要素は図1乃至図22に示した第1の実施形態と同様になっている。
図23において、メダル選別装置801の第2のメダル案内経路312の上側の案内面部431には、メダル検出手段として反射式フォトセンサ802を設けている。
反射式フォトセンサ802は、前記第2のメダル案内経路312内に向けて光を照射する発光部802aと当該第2のメダル案内経路312内を通過するメダルから反射した光を受光する受光部802bを有し、前記第2のメダル案内経路312の所定の位置を通過する前記メダルを光学的に検出する光学センサになっている。
第2の実施形態による主制御基板820は、前記光学センサが検出したメダルの通過時間から前記メダル案内経路を移動するメダルが前記小径メダルまたは前記大径メダルの何れであるかを判別するメダル判別手段になっている。
図5のフラッパータイプソレノイド142及び主制御基板820は、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと反射式フォトセンサ802が検出したメダルの種類が一致した場合に前記メダルを前記メダル収納部26へ通過させ、前記メダル切換スイッチ83により使用が選択されたメダルと反射式フォトセンサ802が検出したメダルの種類が異なる場合に前記メダルを前記第1及び第2のメダル案内経路213、312から排除するメダル排除手段になっている。
図23に示した本発明の第2の実施形態のスロットマシンによれば、大径メダル701及び小径メダル702の何れを使用しても遊技が行えるとともに、一本に続く第1及び第2のメダル案内経路213、312で前記大径メダル701及び前記小径メダル702の一方を選択して流下させることができるので、図1乃至図22に示した第1の実施形態と同様の効果が得られる。
尚、図1乃至図23に示した第1及び第2の実施形態は、メダル検出手段(メダル検出スイッチユニット140、反射式フォトセンサ802)をメダル選別装置34に設けたが、メダル投入部71にメダル検出手段を設けるように構成してもよく、さらにメダル投入部71とメダル選別装置34の間にメダル案内経路を形成する別の部材を設けて、この別の部材に前記メダル検出手段を設けてもよい。また、メダル検出手段としては、赤外線センサを用いてもよく、機械式スイッチのオン時間でメダルの種類を検出するものを用いてもよい。
さらに、図1乃至図23に示した第1及び第2の実施形態は、スロットマシンに限らず、メダルを使用するアレンジボール、雀球遊技機等の他の遊技機に応用することができる。